特開2019-219781(P2019-219781A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日産自動車株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2019219781-営業用車両運用システム 図000003
  • 特開2019219781-営業用車両運用システム 図000004
  • 特開2019219781-営業用車両運用システム 図000005
  • 特開2019219781-営業用車両運用システム 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219781(P2019-219781A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】営業用車両運用システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/123 20060101AFI20191129BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20191129BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20191129BHJP
【FI】
   G08G1/123 A
   G08G1/00 D
   G08G1/00 X
   G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-115124(P2018-115124)
(22)【出願日】2018年6月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】とこしえ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】下平 誠司
(72)【発明者】
【氏名】藤本 博也
(72)【発明者】
【氏名】貴志 泰久
【テーマコード(参考)】
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA14
5H181AA27
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC14
5H181EE10
5H181FF04
5H181FF05
5H181FF13
5H181MA07
5H181MA08
5H181MA10
5H181MA14
5H181MA16
5L049CC42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】有人運転車両を配車する運用システム、無人運転車両を配車する運用システム各々のメリット・デメリットを考慮して、利用者が有人運転車両か無人運転車両のいずれか希望の営業用車両を選択して配車できるようにした営業用車両運用システムを提供する。
【解決手段】営業用車両運用システムは、利用者が有人運転車両か無人運転車両のいずれか希望の営業用車両を選択して配車するために、無人運転車両2と、有人運転車両3とそれぞれの間で通信可能で、いずれかの車両を利用者に配車指令するサーバ1を備える。サーバ1は、利用者端末機4から利用者の情報を取得する利用者情報取得手段111と、営業用車両の情報を取得する車両運用情報取得手段112と、配車可能な複数の候補車両の情報を抽出する候補車両抽出手段131と、候補車両の情報を利用者に提示し配車希望する車両の選択を促す車両選択通知手段132とを備え、配車決定した車両を配車する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転機能を備えて無人で自動的に走行する無人運転車両と、人が運転をする有人運転車両とのそれぞれの間で通信可能であり、前記無人運転車両又は前記有人運転車両のいずれかの車両を選択して配車するサーバを備える営業用車両運用システムにおいて、
前記サーバは、
利用者が所持する端末機から、前記利用者の乗車位置の情報を取得する利用者情報取得手段と、
前記無人運転車両と前記有人運転車両のそれぞれの現在位置及び現在の利用状況に関する車両運用情報を取得する車両運用情報取得手段と、
前記利用者の乗車位置の情報及び前記車両運用情報に基づいて配車可能な複数の候補車両を抽出する候補車両抽出手段と、
前記端末機へ、抽出された前記複数の候補車両の車両運用情報及び当該候補車両が有人運転車両か無人運転車両かを提示する車両選択通知手段を備え、
選択された車両を、前記利用者の乗車位置まで走行させることを特徴とする営業用車両運用システム。
【請求項2】
前記候補車両抽出手段で抽出された配車可能な複数の候補車両がそれぞれの現在位置から前記利用者の乗車位置まで移動した場合の乗車位置到着予想時間を算出する乗車位置到着予想時間算出手段を更に備え、
前記車両選択通知手段は、前記複数の候補車両の車両運用情報とともに、前記乗車位置到着予想時間を合わせて通知することを特徴とする請求項1に記載の営業用車両運用システム。
【請求項3】
前記利用者情報取得手段は、更に前記利用者が所持する端末機から前記利用者の目的地の情報を取得し、
前記サーバは、
前記複数の候補車両それぞれの現在位置から前記利用者の乗車位置を経由し、前記利用者の目的地まで移動した場合の目的地到着予想時間を算出する目的地到着予想時間算出手段を更に備え、
前記車両選択通知手段は、前記複数の候補車両の車両運用情報及び前記乗車位置到着予想時間とともに、前記目的地到着予想時間を合わせて通知することを特徴とする請求項2に記載の営業用車両運用システム。
【請求項4】
前記複数の候補車両それぞれを利用して前記利用者の乗車位置を経由し、前記利用者の目的地まで移動した場合の利用料金を算出する利用料金算出手段を更に備え、
前記車両選択通知手段は、前記複数の候補車両の車両運用情報と前記乗車位置到着予想時間と前記目的地到着予想時間とともに、前記利用料金を合わせて通知することを特徴とする請求項3に記載の営業用車両運用システム。
【請求項5】
前記車両運用情報取得手段は、有人運転車両の場合、運転手の性別、運転経歴、使用可能な言語その他の運転手に関する運転手情報を取得する運転手情報取得手段を更に備え、
前記車両選択通知手段は、前記複数の候補車両の車両運用情報と前記乗車位置到着予想時間と前記目的地到着予想時間と前記利用料金とともに、前記運転手情報を合わせて通知することを特徴とする請求項4に記載の営業用車両運用システム。
【請求項6】
前記車両運用情報取得手段は、前記複数の候補車両それぞれに現在乗車中又は乗車予約済みの先行利用者が存在する場合に、先行利用者の人数、性別その他の先行利用者に関する先行利用者情報を取得する先行利用者情報取得手段を更に備え、
前記車両選択通知手段は、前記複数の候補車両の車両運用情報と前記乗車位置到着予想時間と前記目的地到着予想時間と前記利用料金とともに、前記先行利用者情報を合わせて通知することを特徴とする請求項4と5に記載の営業用車両運用システム。
【請求項7】
前記車両選択通知手段で提示された前記複数の候補車両の中から、前記利用者により配車希望選択された車両に既に乗車中又は乗車予約済みの先行利用者がいる場合、
前記先行利用者の端末機に対して、前記利用者との相乗りを承諾するか拒否するかの相乗り打診を通知する相乗り打診通知手段と、
前記先行利用者の端末機から送信される前記相乗り打診の承諾成否の結果を受信する相乗り打診結果受信手段と、をさらに備え、
前記相乗り打診結果受信手段が、前記先行利用者の端末機から相乗り打診承諾の通知を受信した場合、前記先行利用者が乗車中又は乗車予約済みの車両を、前記利用者の乗車位置を経由し、前記利用者の目的地および前記先行利用者の目的地まで走行させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の営業用車両運用システム。
【請求項8】
前記相乗り打診通知手段は、
前記利用者が相乗りを希望した場合、前記利用者の乗車位置を経由し、前記先行利用者それぞれの各目的地まで到着する予想時間を再計算する先行利用者目的地到着時間再算出手段を更に備え、
前記先行利用者目的地到着時間再算出手段により算出した前記先行利用者の変更後の目的地到着予想時間を、前記先行利用者の各端末機に対して提示することを特徴とする請求項7に記載の営業用車両運用システム。
【請求項9】
前記相乗り打診通知手段は、
前記利用者が相乗りを希望した場合、相乗りにより減額される前記先行利用者の利用料金を再算出する先行利用者利用料金再算出手段を更に備え、
前記先行利用者の変更後の目的地到着予想時間とともに、前記先行利用者利用料金再算出手段により算出された前記先行利用者の減額後の利用料金を、前記先行利用者の各端末機に対して提示することを特徴とする請求項8に記載の営業用車両運用システム。
【請求項10】
前記無人運転車両は、前記利用者の外見的特徴から前記利用者を検索して特定する人物検索手段を更に備え、
前記利用者情報取得手段は、前記利用者の乗車位置とともに前記利用者の外見的特徴を取得し、
前記サーバは、
前記利用者により選択された車両へ、前記利用者の乗車位置とともに前記利用者の外見的特徴を送信し、
前記人物検索手段により特定された前記利用者の乗車位置に配車することを特徴とする請求項1〜9いずれか一項に記載の営業用車両運用システム。
【請求項11】
前記車両運用情報取得手段は、前記無人運転車両と前記有人運転車両の現在位置および利用状況に加え、燃料残量または蓄電残量情報を取得する燃料残量情報取得手段を備え、
前記候補車両抽出手段によって抽出される配車可能な複数の候補車両は、それぞれ前記候補車両の現在位置から前記利用者の乗車位置を経由し、前記利用者の目的地までを最短経路で移動することが可能な燃料または蓄電両が確保されている車両の中から抽出することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の営業用車両運用システム。
【請求項12】
自動運転機能を備えて無人で自動的に走行する無人運転車両と、人が運転をする有人運転車両との間で通信可能であり、前記無人運転車両又は前記有人運転車両のいずれかの車両を選択して配車するサーバを備える営業用車両運用システムにおいて、
前記サーバは、
利用者が所持する端末機から、前記利用者の配車要求及び有人・無人要求を含む利用者情報を取得する利用者情報取得手段と、
前記利用者情報に基づき、前記利用者の要求に沿った無人運転車両及び有人運転車両のいずれかを前記利用者に配車することを、特徴とする営業用車両運用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人で自動的に走行する自動運転機能を備えた無人運転車両と、人が運転をする有人運転車両いずれかの車両を選択して配車する営業用車両運用システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の営業用車両運用システムとしては、タクシーのような専属の運転手により有人運転車両を配車する運用システムや、特許文献1が提案するような自動運転機能により無人運転車両を配車する運用システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−91411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、有人運転車両を配車する運用システムには、運転手を配置する必要があるため、人件費によるコスト増加と人手不足による人材確保が難しいという課題がある。また、無人運転車両を配車する運用システムには、運転手を配置しないで済むため人件費の低減と人手不足解消はできるものの、専属の運転手がいないため荷物の積み下ろしや車両への乗り降りの補助サービスを提供することができないという課題がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、有人運転車両を配車する運用システム、無人運転車両を配車する運用システム各々のメリット・デメリットを考慮して、利用者が有人運転車両か無人運転車両のいずれか希望の営業用車両を選択して配車できるようにした営業用車両運用システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、有人運転車両と無人運転車両のいずれかを利用者に配車する営業用車両運用システムにおいて、利用者情報と配車可能な営業用車両の情報を取得し、利用者に複数の候補車両の情報を提示し、利用者は提示された候補車両の情報に基づいて希望に合った車両を利用者自ら選択できるようにすることによって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、有人運転車両と無人運転車両のいずれかを利用できる営業用車両運用システムにおいて、利用者の希望に合う車両を利用者自らが選択することが可能になるので、システムから配車される車両への満足度を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る営業用車両運用システムの構成を説明するブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る営業用車両運用システムの制御手順を示すフローチャートである。
図3】配車希望する営業用車両を選択する場合の利用者端末機への提示画面である。
図4】相乗り打診通知をする場合の先行利用者端末機への提示画面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る営業用車両運用システムの構成を説明するブロック図である。本実施形態の営業用車両運用システムは、サーバ1と、利用者が利用するための無人運転車両2と、有人運転車両3と、利用者が所持する利用者端末機4と、先行利用者が所持する先行利用者端末機5とを有する。尚、無人運転車両2は、運転手無しで自動的に走行する営業用車両であり、有人運転車両3は、専属の運転手が運転する営業用車両である。本実施形態の営業用車両とは、他人に対して輸送サービスを提供する際に用いられる車両を意味する。図1に示す例では、無人運転車両2が1台、有人運転車両3が1台、利用者端末機4が1台、先行利用者端末機5が1台として示すが、実際には、無人運転車両2及び有人運転車両3はそれぞれ複数台存在し、また利用者及び先行利用者も複数名存在するので、利用者端末機4及び先行利用者端末機5も各利用者及び各先行利用者の人数に対応して複数存在する。また、説明の便宜上、利用者と先行利用者を別の者、利用者端末機4と先行利用者端末機5を別の物として説明することもあるが、利用者とはこれから営業用車両を利用しようとする者であるのに対し、先行利用者とは現在営業用車両を利用中の者又は営業用車両を予約済みの者である。したがって、利用者が営業用車両を予約又は利用すると先行利用者となり、先行利用者が営業用車両の利用を終了すると利用者に戻ることになる。
【0011】
サーバ1は、通信手段11、情報管理手段12、営業用車両管理手段13を備える情報処理装置である。サーバ1は、ハードウェア及びソフトウェアを備えたコンピュータにより構成され、プログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)とから構成される。なお、動作回路としては、CPU(Central Processing Unit)に代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。そして、上述した通信手段11、情報管理手段12、営業用車両管理手段13は、ROMに確立されたソフトウェアによって、後述する各機能を実現する。
【0012】
通信手段11は、インターネットなど、所定の無線電気通信回線網を介して無人運転車両2、有人運転車両3、利用者端末機4、先行利用者端末機5との間で双方向の情報通信を行う。通信手段11は、利用者情報取得手段111、車両運用情報取得手段112、相乗り打診結果受信手段113を備えている。
【0013】
サーバ1は、利用者情報取得手段111により、利用者に関する情報を取得する。利用者に関する情報とは、利用者の現在位置情報、希望する乗車位置情報、目的地情報、乗車人数情報や、利用者自身に関する情報として、氏名、年齢、性別、使用可能な言語、電話番号等の連絡先、料金支払いに使うクレジットカードなどの当該システムを利用するにあたって必要な登録情報や、後述する利用者を乗車認証・特定するための利用者自身の外見的特徴、利用者ID情報を取得する。また、利用者自身に関する情報には、同乗者の情報を含んでもよい。
【0014】
サーバ1は、車両運用情報取得手段112により、当該システムの車両運用に関する情報を取得する。車両運用に関する情報とは、各営業用車両の現在位置情報、現在の車両利用状況の情報である。更に、車両運用情報取得手段112は、燃料残量情報取得手段1121と運転手情報取得手段1122と先行利用者情報取得手段1123を備える。サーバ1は、燃料残量情報取得手段1121により、現在の各車両に残っている燃料・充電量情報を各営業用車両から取得し、営業用車両が有人運転車両3の場合は運転手情報取得手段1122により、専属の運転手の性別、運転経歴、使用可能な言語、年齢情報などを後述する車両運用情報データベース122DBから取得し、更に各営業用車両に既に乗車中もしくは既に利用予約済みの先行利用者に関する情報として、年齢、性別、使用可能な言語情報などを後述する利用者情報データベース123DBから取得する。
【0015】
情報管理手段12は、地図情報、営業用車両運用システムを利用する権限を有する利用者に関する情報、サーバの管理下にある複数の無人運転車両2及び複数の有人運転車両3に関する情報を記憶する。後述するように各営業用車両には車載制御装置が備えられているので、当該車載制御装置から送信されてくる無人運転車両2と有人運転車両3それぞれの現在位置や利用者の乗降位置を、地図情報管理手段121によって管理されている地図情報データベース121DBを基に記憶する。また利用者がいつ、どこで、どんな車両を、どこまで利用したいかの利用要求情報、管理下にある各営業用車両に関する情報及び各有人運転車両3の運転手に関する情報は、車両運用情報管理手段122によって記憶され、車両運用情報データベース122DBに蓄積される。更に、利用者情報管理手段123により、利用者に関する情報として、利用者の年齢、性別、使用可能な言語情報、利用者が所持する利用者端末機4の認証情報、利用者を判別するための識別情報、利用者の外見的特徴を表す画像情報(例えば、顔画像)等を記憶し、利用者情報履歴として利用者情報データベース123DBに蓄積される。
【0016】
営業用車両管理手段13は、利用者端末機4を介してサーバ1にアクセスしてきた利用者が配車を希望する営業用車両を管理し、各利用者に対して候補車両の抽出と通知、及び配車指令の出力、利用者が相乗りを希望する場合には相乗りの調整管理を行う。営業用車両管理手段は、候補車両抽出手段131、車両選択通知手段132、配車・経路決定手段133、配車指令出力手段134、相乗り打診通知手段135、乗車位置到着予想時間算出手段136、目的地到着予想時間算出手段137、利用料金算出手段138を備える。
【0017】
サーバ1は、候補車両抽出手段131により、利用者の希望に合致する複数台の車両を候補車両として選択管理する。候補車両を選択する方法の一例は、無人運転車両2と有人運転車両3の現在の位置を考慮して選択する。また、先行利用者が居る営業用車両を利用者が配車希望選択した場合、つまり相乗りを希望した場合は、候補車両の現在の位置と共に乗車人数状況等を考慮して、相乗りを行うのに適した営業用車両を選択する。更に、各利用者端末機4からサーバ1へ送る入力情報として、性別や年代など利用者の個人情報を更に入力させる機能を付加することによって、人物の属性に基づいて利用者と相乗りするのに適した先行利用者、及び相乗り可能な営業用車両を検索して選択することができる。
【0018】
サーバ1は、車両選択通知手段132により、利用者端末機4に対して候補車両抽出手段131により抽出された複数の候補車両からどの車両を配車希望するかの選択を促す通知をする。通知内容には、後述する乗車位置到着予想時間算出手段136、目的地到着予想時間算出手段137、利用料金算出手段138で、各営業用車両について算出した情報を付加してもよい。
【0019】
サーバ1は、配車・経路決定手段133により、利用者が配車希望を決定した車両の現在位置から利用者の乗車位置までの経路、および利用者の乗車位置から利用者の目的地までの経路を決定する。なお、配車経路、目的地への送迎経路算出の際、利用者の現在位置を基点にしてもよい。
【0020】
サーバ1は、配車指令出力手段134により、前述の配車・経路決定手段133によって決定した配車決定情報および配車・送迎経路情報を、対象の営業用車両と利用者端末機4に通知するとともに、当該営業用車両には配車実行する旨の指令を出力する。
【0021】
サーバ1は、利用者が相乗りを希望した場合、相乗り打診通知手段135によって、利用者が希望した営業用車両に既に乗車中または利用者よりも先に乗車予約済みでこれから乗車する予定の先行利用者の先行利用者端末機5に対して相乗りを承諾するか否かの打診をするとともに、先行利用者目的地到着予想時間再算出手段1351と先行利用者利用料金再算出手段1352によって算出される相乗りした場合の先行利用者の利用料金と目的地到着予想時間を、先行利用者の先行利用者端末機5に通知する。
【0022】
サーバ1は、乗車位置到着予想時間算出手段136及び目的地到着予想時間算出手段137により、配車選択した営業用車両の現在位置から、利用者の希望する乗車位置及び利用者の目的地に到着に掛かる時間を算出する。算出するのは、各地点への到着時刻を算出してもよい。
【0023】
サーバ1は、利用料金算出手段138により、利用者が希望する乗車位置から目的地まで乗車した際に掛かる利用料金を算出する。利用者が、相乗り車両を選択している場合、先行利用者おと同乗している間の経路分を人数で等分して算出する。相乗り時の料金等分方法は、人数ではなく利用するグループでの等分や、子供の分は等分する割合を減らすなど、自由にシステム管理者が設定してもよい。また、利用者間の調整した結果をサーバ1に通知することで、利用料金算出に反映させてもよい。
【0024】
無人運転車両2は、サーバ1から通知された経路に沿って無人で自動的に走行する自動運転制御手段24を備える。なお、本実施例における営業用車両運用システムは、車種や性能の異なる様々な営業用車両が複数台混在して運用されることを想定している。具体的には、車載電池(二次電池若しくは燃料電池)又は発電用内燃機関の電力により走行する電気自動車、ガソリン、軽油又は水素を燃料とする内燃機関により走行する自動車、これらのハイブリッド自動車、自動変速機を備える自動車、手動変速機を備える自動車、小型自動車・中型自動車・大型自動車、ミニバン型・セダン型などといった車両タイプなどである。また、自動運転と手動運転を利用者が切替え可能といった性能の異なる自動車も含まれていてもよい。上記のような車種や性能に関する情報が予めサーバ1の車両運用情報データベース122DBに登録されているものとする。
【0025】
無人運転車両2には、本実施例の営業用車両運用システムに対応する各種制御機能を担う車載制御装置が搭載されている。車載制御装置は、通信手段21、位置検出手段22、利用状況判別手段23、自動運転制御手段24、人物検索手段25、利用者認証手段26、運転切替手段27を備えている。
【0026】
無人運転車両2は、通信手段21により、インターネットなどの所定の無線電気通信回線網を介してサーバ1との間で双方向の情報通信を行う。
【0027】
無人運転車両2は、位置検出手段22により、例えばGPS等の衛星測位や車速センサ、ジャイロセンサ、加速度センサを用いる自律測位機能を用いて、自車両の現在位置を検出する。検出された現在位置情報は、サーバ1に送信され、無人運転車両2の位置把握に利用される。また、測定された現在位置の情報は、自車両の自動運転にも利用される。
【0028】
無人運転車両2は、利用状況判別手段23により、先行利用者が対象の車両に乗車しているか否か、及び先行利用者による利用予約が有るか否かを判断する。具体的には、乗員席に人が座っているか否かを検知する着座センサ、シートベルトが装着されているか否かを検知するシートベルトセンサまたは車内に設けられたカメラ等による検知結果に基づいて先行利用者が自車両を利用中か否かを判断し、車両運用情報をサーバ1から通信で受信することにより今後の利用予約の有無を判断する。
【0029】
無人運転車両2は、自動運転制御手段24により、加速、減速、操舵の全ての運転操作を自動的に行い、自車両を所定の目的地までの経路に沿って走行する。具体的には、自車両の現在位置と地図情報とを比較しながら、目的地までの経路に沿って自車両を走行させる。また、無人運転車両2は、搭載されたレーダーやカメラ等のセンサにより、車両や人等の他の交通や、信号、標識、標示、道路形状、障害物といった様々な周辺状況を把握して、安全な走行に必要な加速、減速、操舵の動作を決定する。そして、決定した動作に応じて無人運転車両2の加減速操作及び操舵操作に関する各種アクチュエータを制御する。
【0030】
無人運転車両2は、利用者の乗車位置付近に到着すると、人物検索手段25により、サーバ1に登録されている利用者情報における利用者の外見的特徴に基づいて利用者を検索する。例えば車外カメラを用いて、自車両周辺の人物の顔や服装、外見的特徴と登録されている利用者情報との一致度で、利用者を検索して特定する。特定されるべき利用者が発見できた場合は、自車両の周辺にいる利用者へスピーカによって音声メッセージを出力する、または電光表示器によってメッセージを表示することで利用者に自車両への注意を促し、利用者が乗車できる位置に停車する。または通信手段21からサーバ1を経由して無線電気通信回線網を介して利用者端末機4に乗車位置に自車両が到着したことを通知することで、車両利用を促す。
【0031】
無人運転車両2は、利用者認証手段26により、人物検索手段25で特定した人物が正しい利用者かどうかを判別し、その利用者の乗車可否を判断する。例えば、利用者が携帯する利用者端末機4から利用者毎に割り当てられる利用者IDをサーバ1の通信手段を介して無人運転車両2に通知することで、人物検索手段25で特定した人物が配車予約をした利用者かどうかを認証する。そして、正しい利用者だと認証されると、車両ドアの開錠制御を行い利用者が乗車できるようにする。
【0032】
無人運転車両2は、運転切替手段27により、利用者の意思で目的地まで自動運転を行うモードと、利用者が自ら運転するモードとを切り替える。これにより、利用者が無人運転車両に乗車した後、目的地まで自動運転で走行するか、利用者が手動運転で走行するかを、利用者自らが選択できるようにする。
【0033】
有人運転車両3は、専属の運転手が車両を走行させる車両であり、無人運転車両2において自動運転に関する機能がない車両又は自動運転に関する機能があっても実際にはこれを用いないで走行する車両である。通信手段31、位置検出手段32、利用状況判別手段33については無人運転車両2と同様なので、各手段の説明記載を本実施形態の有人運転車両に援用する。また有人運転車両3における利用者検索と利用者認証については、専属の運転手自身が自車両周辺の状況及び利用者情報に基づいて、特定の利用者を発見および認証するものとする。
【0034】
利用者端末機4は、当該営業用車両運用システムの無人運転車両2または有人運転車両3を利用する利用者によって携帯される、スマートフォン,PDA,携帯PCなどの情報通信端末機である。利用者端末機4は、通信手段41、位置検出手段42、情報入力手段43、情報表示手段44を備える。
【0035】
通信手段41は、インターネットなどの所定の無線電気通信回線網を介してサーバ1との間で双方向の情報通信を行う。位置検出手段42は、例えばGPS等の衛星測位を用いて、自端末機の現在位置を測定する。測定された現在位置情報は、サーバ1に送信され、サーバ1において利用者端末機4を所持する利用者の位置の把握に利用される。
【0036】
情報入力手段43は、利用者が利用者端末機4に情報を入力するためのユーザーインターフェースであり、利用者は情報入力手段43を利用して無人運転車両2または有人運転車両3を利用するために必要な各種情報を入力し、通信手段41によりサーバ1に入力された情報を通信する。情報表示手段44は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置に利用可能な営業用車両に関する車両情報、利用者個人の当該営業用車両運用システムの利用履歴や登録情報といった利用者情報などを表示する。
【0037】
先行利用者端末機5は、当該営業用車両運用システムの無人運転車両2もしくは有人運転車両3に乗車中または既に乗車予約済みでこれから乗車する予定の先行利用者によって携帯される情報通信端末機である。上述したとおり、先行利用者端末機5は、利用者端末機4に比べて利用者が携帯する物か先行利用者が携帯する物かの違いだけであり、利用者端末機4と同様に、通信手段41、位置検出手段42、情報入力手段43および情報表示手段44を有する。利用者端末機4から受けた相乗り打診通知を、サーバ1の通信手段11を経由して受信し、その相乗り打診通知に対して打診受諾か拒否を返答する。
【0038】
次に、サーバ1が備える各手段によって実行される処理手順について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。尚、図2のフローチャートは、例えば1サンプリング10[ms]のように一定時間毎に繰り返し演算される。
【0039】
ステップS100では、図1の各利用者端末機4から利用要求のアクセスを受け付ける。利用者端末機4から送信すべき利用要求には、利用者の識別情報と利用者の位置情報に加え、利用者が利用者端末機4を操作して入力する希望乗車位置情報と、目的地情報と、乗車人数情報と、候補車両条件が含まれる。ここでは、サーバ1は予め利用登録されている利用者の識別情報と、利用者端末機4から受信した識別情報とを照合することによりどの利用者かを判別する。利用者からの利用要求が無い場合、ステップS200において、図1の無人運転車両2または有人運転車両3に対して、回送またはステーション待機の指示を送信する。
【0040】
ステップS100で、ある利用者端末機4からの利用要求アクセスを受信した場合、ステップS101へ進み、サーバ1は、利用者端末機4から利用者情報を取得する。ここで取得する利用者情報には、利用者の位置情報と、希望乗車位置情報と、目的地情報と、乗車人数情報と、候補車両条件とが含まれる。利用者の位置情報は、利用者の現在位置を表す情報であり、位置検出手段42により検出されて送信される。希望乗車位置情報は、乗車する場所の希望内容を表す情報である。この希望乗車位置情報は、ある特定の地点を表す情報であってもよいし、利用者の現在位置周辺といった範囲を示す情報であってもよい。目的地情報は、利用者が無人運転車両2または有人運転車両3に乗車して移動する目的地を表す情報である。候補車両条件は、予め利用者の希望を満たす車両を候補車両に選ぶように要求する条件であり、例えば営業用車両が希望乗車位置に到着してほしい時間の制限や運転手の性別を女性に限定するなどといった条件である。これら希望乗車位置情報、目的地情報、乗車人数情報および候補車両条件は、利用者自身が利用者端末機4を操作することで入力されて送信される。
【0041】
ステップS102では、サーバ1は、各無人運転車両2および各有人運転車両3から車両運用情報を取得する。ここで取得する車両運用情報には、各営業用車両に関する位置情報、各営業用車両の現在及び今後の運行計画、車両タイプ情報と、先行利用者情報と、燃料・蓄電状態情報とが含まれる。車両位置情報は、各無人運転車両2または各有人運転車両3の現在位置を表す情報である。車両タイプ情報は、ミニバン型やセダン型などといった車両タイプや具体的な車種情報である。先行利用者情報は、先行利用者が各無人運転車両2または各有人運転車両3に乗車中であるか否か、乗車中である場合にはその利用人数を表す情報である。燃料・蓄電状態情報は、各無人運転車両2または各有人運転車両3の燃料の残量、あるいは蓄電池の蓄電残量を表す情報であり、各無人運転車両2または各有人運転車両3の航続距離の把握に用いられる。更に、有人運転車両3の場合、各車両の運転手情報として運転手の性別情報、運転経歴情報、運転手が対応可能な言語情報などを取得する。
【0042】
ステップS103では、ステップS101で取得した利用者情報およびステップS102で取得した車両運用情報に基づいて、利用者に提示する候補車両を抽出する。具体的には、無人自動運転の無人運転車両2の各現在位置から利用者の希望する乗車位置までの到着予想時間が短い車両、専属の運転手が運転する有人運転車両3の各現在位置から利用者の希望する乗車位置までの到着時間が短い車両を優先的に算出する。優先する指標は、ミニバン型やセダン型などといった車両タイプや具体的な車種情報、または乗車可能な人数が同乗希望する人数よりも多い順、利用料金の少ない順、運転手の運転経歴が長い順などを選択できるようにしてもよい。また、配車可能な複数の候補車両として、候補車両の現在位置から利用者の乗車位置を経由し、利用者の目的地までを最短経路で移動することが可能な燃料または蓄電両が確保されている車両の中から抽出することが望ましい。
【0043】
ステップS104とステップS105では、抽出された複数の候補車両の現在地から利用者の希望する乗車位置に到着するまでの予想走行時間と、利用者の希望する乗車位置を経由して目的地に到着するまでの予想走行時間とを、候補車両毎に算出する。当該ステップS104,S105の処理では、走行時間ではなく、現在時刻を基準にした各到着予想時刻を算出してもよい。
【0044】
ステップS106では、抽出された複数の候補車両それぞれを利用者が利用し、希望する乗車位置から目的地まで乗車した場合の利用料金を算出する。
【0045】
ステップS107では、ステップS103〜S106で抽出および算出した結果を利用者端末機4に通知する。図3に利用者端末機4に通知する画面の一例を示す。図3は、車両情報と利用者の希望する乗車位置までの走行時間、利用者の希望する乗車位置を経由して目的地までの走行時間、利用者の指定する乗車位置を経由して目的地まで利用した場合の利用料金、候補車両が有人運転車両である場合は運転手情報、候補車両を現在利用中または先に利用予約済みの先行利用の人数を通知した例である。詳細な情報を提示することで、より個人の嗜好に合った営業用車両を利用者が自ら選択することが可能となる。なお、候補車両が多数存在し、一の画面では表示できない場合は利用者端末機4の画面をスクロールすることで全ての候補車両が表示されるようになっている。
【0046】
なお、ステップS103〜S107の各ステップで算出、表示される情報は、図3に示すように全ての項目ではなく、一部の項目であっても構わない。なかでも、少なくとも無人運転車両であることの情報と有人運転車両であることの情報とを通知することで、利用者は、嗜好又は用途に応じて無人運転車両か有人運転車両かのいずれかを選択することができる。
【0047】
利用者は、ステップS107で提示された複数の候補車両から、利用者端末機を使って希望する車両の配車選択ボタンを押すことでサーバ1に配車を希望する車両を通知する。図3は、車両Aを利用者が配車選択した際の具体的な一例であり、選択した車両の配車選択ボタンの背景色を変えるなどして選択したことを分かるよう示している。
【0048】
ステップS108では、利用者がステップS107で通知した候補車両の中から希望車両を選択したか否か、及び選択した希望車両が、先行利用者の居る車両か居ない車両なのかを判断する。先行利用者が居ない営業用車両を利用者が選択した場合、サーバ1は後述するステップS112にて配車車両と利用者の希望する乗車位置と目的地までの経路を決定する。先行利用者が居る営業用車両を利用者が選択した場合、サーバ1は後述するステップS109へと処理を進める。また、ステップS107で通知した車両候補の中に利用者が希望する車両が無かった場合は、候補車両の抽出条件を変えて、ステップS103からの処理を繰り返す。例えば、ステップS107で利用者が車両を決定しなかった要因として、営業用車両が利用者の希望乗車位置までに到着するのにかかる時間の条件が早すぎるなどが考えられる場合、再度配車候補車両を算出する際は希望乗車位置までの走行時間を延ばした車両も含める条件に変更することで、候補車両を拡大して再度抽出する。
【0049】
ステップS109では、配車要求する車両を選択してこれから乗車予定の利用者の希望する乗車位置まで、又はこれから乗車予定の利用者の目的地まで迂回した場合に、現在乗車中もしくは乗車予約済みの先行利用者の目的地到着時間がどれくらい遅延するか、また相乗りをすることでどれくらい料金が割引になるかを算出する。ステップS108において利用者が選択した車両に先行利用者が居る場合、すなわち利用者は相乗りでも構わないとして希望する配車車両を選択した場合、今度は後述するステップS110にて、その先行利用者に対し、相乗りの希望を承諾するか否かを問い合わせる。先行利用者にとっては、そもそも相乗り自体を希望しない場合や、相乗りは承諾するものの相乗りすることによって目的地への到着時刻が遅れて問題が生じることが考えられる。そのため、利用者と相乗りした場合の先行利用者の目的地到着時間及び利用料金を再算出し、相乗り打診通知の際にそれら情報を先行利用者に提示することで、相乗り可否判断しやすくなるように促す。到着時間の遅延については迂回する経路に従って算出し、割引料金については例えば、同乗している間の経路は同乗者同士で等分するなどと規定して算出する。
【0050】
ステップS110では、現在利用者が配車を希望選択した車両に乗車中または先に乗車予約済みの各先行利用者の先行利用者端末機5に、ステップS109で算出した結果とともに、利用者を追加で同乗させてもいいかどうかの相乗り打診通知をする。図4は、各先行利用者端末機5に通知する画面の一例である。先行利用者の目的地到着予定時刻の変更前後、先行利用者の利用料金の変更前後および相乗りによる割引される料金を合わせて通知し、相乗りを承諾するか、拒否するかの選択を促す通知をしている。
【0051】
ステップS111では、利用者が配車選択した車両の全ての先行利用者が、相乗りを承諾したか拒否したかを判断する。全ての先行利用者が、相乗りを承諾した場合、サーバ1は、後述するステップS112にて配車車両と、その決定した配車車両が利用者の希望する乗車位置と目的地まで走行する経路を決定する。いずれかの先行利用者が一人でも相乗りを拒否した場合、候補車両の抽出条件を変えて、ステップS103からの処理を繰り返す。この場合、抽出条件を広げてもよいし、単純に拒否された車両だけを除いて、前回抽出した車両を再度選択通知してもよい。
【0052】
ステップS112では、サーバ1は、利用者が選択した営業用車両を配車車両と決定し、決定した車両に対して車両の現在位置から利用者の乗車予定位置を経由し、利用者の目的地までの経路を決定する。
【0053】
ステップS113では、サーバ1は配車予定車両に該当する無人運転車両2または有人運転車両3に対して配車車両に選定した旨を表す配車確定情報と、ステップS112で決定した経路情報を送信するとともに、利用者の希望する乗車位置への配車指令を出力する。配車車両が無人運転車両2の場合、通知を受信した後、乗車予定場所へ向けて自動運転を開始する。配車車両が専属の運転手付きの有人運転車両3の場合、通知を受信した後、経路情報を車載ナビゲーション装置に入力するなどして乗車予定場所へ向けて運転手が自車両の走行を開始する。
【0054】
ステップS114では、サーバ1は確定した配車車両に関する情報を通知する配車確定情報と、確定した配車車両の現在位置情報を利用者端末機4に送信する。
【0055】
ステップS115では、車両位置情報に基づいて、配車車両が利用者の希望する乗車位置に到着したか否かを判定する。乗車位置に到着していない場合、ステップS114へ戻り配車車両の現在位置情報を利用者端末機4に逐次送信することで、利用者へ配車車両が確実に接近していることを通知する。乗車位置付近に到着した場合、ステップS116で利用者を検索する。
【0056】
ステップS116では、配車車両が専属の運転手付きの有人運転車両3であった場合、ステップS100で受け付けた利用者に関する識別情報を基に、専属の運転手が利用者を目視で捜す。これに対して、配車車両が無人運転車両2であった場合、ステップS100で受け付けた利用者に関する識別情報を基に、レーダーやカメラ等のセンサにより検知された周辺環境から利用者の外見的特徴に適合する人物を検索する。利用者の検索が終了するまでステップS115を繰り返し、利用者と認識できた場合は、自車両の周辺にいる利用者へスピーカにより音声メッセージを出力する、または電光表示器によってメッセージを表示する、または通信手段21からサーバ1を経由して無線電気通信回線網を介して利用者端末機4に乗車位置に自車両が到着したことを通知することで、利用者に自車両への注意を促し、利用者が乗車できる位置に停車する。
【0057】
ステップS117では、検索した人物が配車希望した利用者本人であるかどうかを認証する。具体的には、利用者毎に割り当てられる利用者IDを利用者の持つ利用者端末機4からサーバ1の通信手段11を介して無人運転車両2、または有人運転車両3の専属運転手に通知することで、特定した利用者に割り当てられた当該利用者IDの照合を行う。利用者IDの照合により正当な利用者だと認証されれば、無人運転車両2、または有人運転車両3の車両ドアの開錠制御を行い、利用者が乗車できるようにする。認証が不整合だった場合、ステップS116に戻り、周辺に正当な利用者が居ないか再度検索する。もしくは、先に特定した人物に対して、再度利用者IDの照合要求を出すなどしてもよい。
【0058】
ステップS116とS117の処理において、当該利用者は単に配車予約するだけで、実際に乗車する人物が利用者の友人や家族という別人物である場合も考えられる。その場合、利用者は利用要求をする際、実際に乗車する人物の外見的特徴及び実際に乗車する人物に割り当てられる利用者IDを含む利用者情報をサーバ1に通知し登録しておくことで、実際に乗車する人物を検索および認証できるようにすることとする。もしくは、利用要求した利用者が持つ利用者ID情報を、実際に乗車する人物の所有する端末機に送信するなどして、一時的に実際の利用者が乗車できるように認証作業を行えるようにしてもよい。
【0059】
ステップS118では、サーバ1は、利用者が乗車したことを確認し、車両に発進指令を出力する。例えば、配車車両が有人運転車両3の場合、運転手が利用者の乗車確認をし、サーバ1に利用者乗車完了通知を送信した上で、目的地へと発進する。配車車両が無人運転車両2の場合は、利用者が利用者端末機4の操作により乗車完了した旨をサーバ1に通知する、または利用者が乗車したことを各席に設けられた着座センサーなどで検知することで乗車確認を行い、対象の営業用車両に発進するように指令を出す。
【0060】
ステップS119では、サーバ1は、車両位置情報に基づいて、配車車両が利用者の目的地に到着したか否かを判定する。目的地に到着した場合、サーバ1は、営業用車両に利用者が降車できる位置に車両を停車するよう指令出力し、利用者の降車を促す。
【0061】
ステップS120では、サーバ1は、利用者が降車したことを確認する。例えば、配車車両が有人運転車両3の場合、運転手が利用者の降車確認をし、サーバ1に利用者降車完了通知を送信する。配車車両が無人運転車両2の場合は、利用者が、利用者端末機4の操作により降車完了した旨をサーバ1に通知する、または利用者が乗車したことを各席に設けられた着座センサーなどで降車したことを検知してサーバ1に通知し、ステップS200へと処理を進める。また、サーバ1は利用者の降車完了が確認できた場合、利用者に最終的な利用料金の通知を行う。
【0062】
ステップS200では、サーバ1は、次の利用要求があるまで周辺の道路を回送もしくは既定の駐車場や当該システムが専用で管理するステーションでの待機を指示する。
【0063】
その他の実施例として、サーバは、利用者からの配車要求と希望する車両の有人か無人かの要求に基づいて、利用者が希望する車両を配車指示するというシステムでもよい。本実施例におけるサーバは、各営業用車両の現在位置情報と利用状況と利用者の現在位置情報の取得、及び配車する候補車両の抽出と利用者端末への候補車両の提示と選択催促は、どちらでも構わないものとする。
【0064】
以上のとおり、本実施形態の営業用車両運用システムによれば、以下の効果を奏する。
【0065】
本実施形態の営業用車両運用システムは、利用者情報と複数の営業用車両の情報を取得し、利用者に複数の配車可能な候補車両の情報を提示し、利用者は提示された候補車両の情報に基づいて希望に合った車両を、少なくとも無人運転車両または有人運転車両どちらかを利用者が自ら選択できるようにすることによって、システムから配車される車両への満足度を高めることができるという効果を奏する。
【0066】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、車両の選択を判断する情報として、利用者の乗車位置に到着するまでに掛かる時間、利用者の目的地に到着するまでに掛かる時間、利用料金情報及び有人運転車両に関しては運転手情報(それら全ての項目、または一部の項目であっても構わない)を利用者に提示することで、より個人の嗜好に合った車両を利用者が自ら選択することが可能となり、システムから配車される車両への満足度を更に高めることができるという効果を奏する。
【0067】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、車両の選択を判断する情報として、各候補車両に乗車中又は乗車予約済みの先行利用者が存在する場合、先行利用者に関する情報をこれから配車予約する利用者に提示することで、選べる候補車両の選択肢を相乗り車両も含めて提案することができ、且つ利用者としては利用者単独でシステムを利用するよりも安価な料金の提案を受けることができるという効果を奏する。
【0068】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、乗車中もしくは乗車予約済みの先行利用者が居る車両が相乗り車両として配車希望を選択された場合、先行利用者に対して相乗りを承諾するか拒否するかの打診通知をすることで、先行利用者が目的地へ希望する時間内に到着できなくなるなどの不利益を被ることがないように、先行利用者の意思確認をできるという効果を奏する。
【0069】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、先行利用者への相乗り打診通知を承諾するか拒否するかを判断する情報として、相乗りされることによって当初の予定よりも遅く変更となる先行利用者の目的地へ到着する時間及び相乗りされることによって当初予定していたよりも減額となる先行利用者の利用料金を各先行利用者に提示することで、先行利用者としては目的地に希望する時間内で到着できるかどうかを判断でき、且つ一人でシステムを利用するよりも安価な料金の提案を受けることができるという効果を奏する。
【0070】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、利用者の乗車位置に到着した場合、利用者の外見的特徴から利用者を検索して特定し、当該特定された利用者の乗車位置に配車するので、無人運転車両又は有人運転車両に拘わらず利用者の特定を短時間で行うことができ、乗車に掛かる時間を短縮することができるとともに、利用者の外見的特徴から利用者を特定するため、人物を間違えて乗車させることを防止することができるという効果を奏する。
【0071】
更に本実施形態の営業用車両運用システムは、配車可能な複数の候補車両として、候補車両の現在位置から利用者の乗車位置を経由し、利用者の目的地までを最短経路で移動することが可能な燃料または蓄電両が確保されている車両の中から抽出するので、配車途中で燃料切れによる燃料補給操作などを行う必要がなく、予定された時間内に利用者を目的地まで輸送することができるという効果を奏する。
【0072】
本明細書では、本発明に係るサーバ1、無人運転車両2、有人運転車両3、利用者端末機4、および先行利用者端末機5を有する営業用車両運用システムを例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0073】
1…サーバ
11…通信手段
111…利用者情報取得手段
112…車両運用情報取得手段
1121…燃料残量情報取得手段
1122…運転手情報取得手段
1123…先行利用者情報取得手段
113…相乗り打診結果受信手段
12…情報管理手段
121…地図情報管理手段
121DB…地図情報データベース
122…車両運用情報管理手段
122DB…車両運用情報データベース
123…利用者情報管理手段
123DB…利用者情報データベース
13…営業用車両管理手段
131…候補車両抽出手段
132…車両選択通知手段
133…配車・経路決定手段
134…配車指令出力手段
135…相乗り打診通知手段
1351…先行利用者目的地到着予想時間再算出手段
1352…先行利用者利用料金再算出手段
136…乗車位置到着予想時間算出手段
137…目的地到着予想時間算出手段
138…利用料金算出手段
2…無人運転車両
21…通信手段
22…位置検出手段
23…利用状況判別手段
24…自動運転制御手段
25…人物検索手段
26…利用者認証手段
27…運転切替手段
3…有人運転車両
31…通信手段
32…位置検出手段
33…利用状況判別手段
4…利用者端末機
41…通信手段
42…位置検出手段
43…情報入力手段
44…情報表示手段
5…先行利用者端末機
図1
図2
図3
図4