【課題】契約と為替予約とを紐づけることにより、契約に為替予約を振当てることができる契約関連情報管理装置、契約関連情報管理方法および契約関連情報管理プログラムを提供する。
【解決手段】契約関連情報管理装置は、取引の契約に関連する契約関連情報を含む契約データを作成する契約データ作成部と、契約に付随して必要となる為替予約に関する為替予約データを作成する為替予約データ作成部と、を有する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る契約関連情報管理装置、契約関連情報管理方法および契約関連情報管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
[1.概要]
商社等の複数の通貨を使用する事業者においては、取引の契約段階で営業部門から財務部門に為替予約を依頼し、それに基づき財務部門が為替予約を行うという実務がよく存在する。しかし、為替予約と契約を紐づけるという事が想定されていなかったため、人の判断にて契約に応じた為替予約を選ぶか、又はシステム外で管理しなければならなかった。
【0017】
そこで、本実施形態においては、例えば、契約、為替予約依頼、及び為替予約等の処理を一連の処理として紐づける。これにより、契約に為替予約を振当てることが可能になる。さらに、システム内において、契約、為替予約依頼、及び為替予約を紐付けるため、システム外の管理が削減されるため業務の効率向上を期待することができる。また、為替予約の管理精度が向上するため、外貨取引の財務数値の精度向上にも貢献することができる。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0018】
[2.構成]
本実施形態に係る契約関連情報管理装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、契約関連情報管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
契約関連情報管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、契約関連情報管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0020】
契約関連情報管理装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。契約関連情報管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0021】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、契約関連情報管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、契約関連情報管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0022】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0023】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0024】
記憶部106は、契約マスタ106aと、為替予約マスタ106bと、売上マスタ106cとを備えている。これらのうち、売上マスタ106cは任意の構成要素であるが、記憶部106に含まれることが好ましい。なお、各データおよび各マスタが含む内容の概略は以下のとおりであるが、各データおよび各マスタが含む項目の詳細は、以下[3.処理の具体例]で説明する。
【0025】
以下の説明においては、商社等の複数の通貨を使用した取引を行う取引者が、為替予約を伴う取引を行うという場面を想定している。
【0026】
契約マスタ106aは、為替予約を伴う取引の契約に関連する契約データを記憶している。為替予約マスタ106bは、契約に付随して必要となる為替予約に関する為替予約データを記憶している。さらに、為替予約マスタ106bは、財務部門等により契約を特定せずに包括的に締結された為替予約に関する為替予約データを記憶している。売上マスタ106cは、為替予約を伴う取引の契約の売上に関連する売上データを記憶している。
【0027】
制御部102は、契約関連情報管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0028】
制御部102は、機能概念的に、(1)前記契約関連情報を含む契約データを作成する契約データ作成手段としての契約データ作成部102aと、(2)前記契約に付随して必要となる為替予約に関する為替予約データを作成し、前記為替予約データとして、前記契約データ作成手段で作成された前記契約データに含まれる情報を含む為替予約データを作成するとしての為替予約データ作成部102bと、(3)売上データを作成する売上データ作成としての売上データ作成部102cと、(4)事前に締結された前記為替予約を示す為替予約データを選出する選出手段としての為替予約振当部102dとを備えている。売上データ作成部102cと、為替予約振当部102dとは、任意の構成要素であるが、制御部102に含まれることが好ましい。なお、各部が実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]にて詳細に説明する。
【0029】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について、
図2〜
図14を用いて詳細に説明する。
図2は、契約入力画面の一例を示す図である。
図3は、為替予約依頼画面の一例を示す図である。
図4は、契約入力処理で作成される契約データの一例を示す図である。
図5は、契約入力処理で作成される為替予約データの一例を示す図である。
図6は、為替予約依頼書画面(範囲指定)の一例を示す図である。
図7は、為替予約依頼書画面(帳票イメージ)の一例を示す図である。
図8は、為替予約入力画面の一例を示す図である。
図9は、為替予約依頼処理で更新された為替予約データの一例を示す図である。
図10は、売上入力画面の一例を示す図である。
図11は、為替予約振当画面の一例を示す図である。
図12は、売上入力処理で更新された契約データの一例を示す図である。
図13は、売上入力処理で作成される売上データの一例を示す図である。
図14は、為替予約マスタの一例を示す図である。
【0030】
本実施形態に係る処理の概要は以下のとおりである。
【0031】
契約データ作成部102aは、契約入力画面において、契約内容が登録された場合に、登録された契約内容を記憶した契約データと、登録された契約の為替予約に関する為替予約データとを作成する。この際、契約データ作成部102aは、為替予約データの「締結区分」を「依頼」として作成する。これにより、為替予約データは、「為替予約依頼」と識別される。
【0032】
為替予約データ作成部102bは、為替予約依頼書を作成する操作が受け付けられた場合に、為替予約依頼書画面(範囲指定)を表示させる。為替予約データ作成部102bは、為替予約依頼書画面(範囲指定)で依頼書の発行を指示する操作を受け付けた場合に、為替予約データに基づいて、為替予約依頼書の帳票イメージを作成する。
【0033】
また、為替予約データ作成部102bは、為替予約依頼書に基づいて財務部門等が為替予約を締結した場合に、締結した為替予約に関する情報を入力する為替予約入力画面を表示させる。為替予約データ作成部102bは、為替予約入力画面で入力された内容に基づいて、為替予約データを更新する。すなわち、為替予約データ作成部102bは、為替予約データの「締結区分」を「締結済」にする。
【0034】
また、為替予約データ作成部102bは、為替予約振当画面において、契約に振当てた為替予約を確定する。これにより、為替予約データ作成部102bは、契約と為替予約とを紐付ける。
【0035】
売上データ作成部102cは、取引の売上を入力する操作を受け付けた場合に、売上入力画面を表示させる。そして、売上データ作成部102cは、売上入力画面で入力された売上内容が記憶された売上データを作成する。
【0036】
以下、本実施形態に係る処理の詳細を説明するが、以下においては、得意先から受注し、銀行等から外貨を購入する為替予約を行う場合を想定して説明する。すなわち、銀行等が外貨を売る売予約を行う場合を想定して説明する。しかし、銀行等が外貨を売る売予約に限らず、銀行等が外貨を買う買予約であってもよい。すなわち、仕入先への発注に係る取引に際して、為替予約を行うという場合であってもよい。また、下記処理は、ワークフローにより、電子承認や各種情報の入力により実現されることを想定している。しかし、下記処理は、ワークフローに限らず、伝票等を印字出力して、各段階で承認を記入することにより実現されてもよい。
【0037】
(契約入力処理)
契約データ作成部102aは、取引の契約を入力する操作を受け付けた場合に、契約を識別可能な識別情報として契約番号を自動的に採番して、
図2に示すように、契約入力画面を表示させる。この際、契約データ作成部102aは、得意先から受注した場合の売契約や、仕入先への発注した場合の買契約等の発生区分の指定を受け付ける。なお、契約入力画面は、売契約と、買契約とが共にある場合には其々の入力を受け付ける。
【0038】
図2に示すように、契約入力画面は、取引の契約に関連する契約関連情報を含む各種情報を受け付ける。例えば、契約入力画面には、「事業所」「担当者」「請求先」「得意先」「通貨」「税抜外貨売上金額」等の入力を受け付ける入力欄を有している。また、契約入力画面は、為替予約ボタンを備えている。
【0039】
為替予約データ作成部102bは、為替予約ボタンが押下された場合に、
図3に示す為替予約依頼画面を表示させる。為替予約依頼画面は、財務部門等に依頼する為替予約の内容を入力する画面である。為替予約依頼画面は、依頼する為替予約の内容を入力する複数の入力欄を有している。為替予約データ作成部102bは、為替予約依頼画面の「発生区分」「予約日」「通貨」「予定金額」には、
図2に示す契約入力画面で入力された「発生区分」「予約日」「通貨」「予定金額」を表示する。そして、為替予約データ作成部102bは、「予約区分」「予約日」「開始期日」「終了期日」「依頼銀行」「予約金額」の入力を受け付ける。ここで、契約入力画面で入力済みの内容について変更を禁止する場合には、為替予約データ作成部102bは、グレーアウト等により変更禁止であることを明示して表示してもよい。
【0040】
そして、入力を終了する操作を受け付けた場合に、ワークフローが起票される。また、契約データ作成部102aは、契約入力画面及び為替予約依頼画面で入力された情報に基づいて、
図4に示す契約データを作成する。また、契約データ作成部102aは、作成した契約データを契約マスタ106aに記憶させる。また、為替予約データ作成部102bは、為替予約データを識別可能な為替予約伝票番号を自動的に採番して、
図5に示す為替予約データを作成する。為替予約データには、契約番号等の契約データに含まれる情報を有している。そして、為替予約データ作成部102bは、作成した為替予約データを為替予約マスタ106bに記憶させる。ここで、
図5に示す為替予約データにおいて空白の項目、つまり為替予約を識別可能な「為替予約番号」と、為替予約の通貨の交換比率を示す「レート」とは、為替予約が行われた場合に入力される。この際、為替予約データの「締結状況」は
図5に示すとおり「依頼」として作成される。これが、為替予約データの中で「為替予約依頼」という意味を持つ情報となる。すなわち、為替予約データ作成部102bは、為替予約依頼データを作成する。
【0041】
また、
図5に示す為替予約データの「締結状態」は、為替予約データの状態を示している。「締結状態」には、「依頼」や「締結済」等がある。「依頼」は、為替予約を依頼中の為替予約データであることを示している。「締結済」は、為替予約が締結済みである為替予約データであることを示している。なお、為替予約データのデータ構成は一例であって異なるデータ構成であってもよい。また、「締結状態」の其々の状態ごとにデータを作成してもよい。
【0042】
(為替予約依頼処理)
為替予約データ作成部102bは、為替予約を依頼する伝票を作成する操作を受け付けた場合に、
図6に示す為替予約依頼書画面(範囲指定)を表示させる。
図6に示す為替予約依頼書画面(範囲指定)は、為替予約依頼書に含まれる各項目の入力を受け付ける。
【0043】
為替予約データ作成部102bは、
図6に示す為替予約依頼書画面(範囲指定)で為替予約依頼書を発行する操作を受け付けた場合に、為替予約を依頼する為替予約依頼データとして、
図7に示す為替予約依頼書画面(帳票イメージ)を作成し、表示する。また、為替予約データ作成部102bは、
図7に示す為替予約依頼書の帳票イメージを出力する。ここで、出力形態は、限定しない。例えば、プリンタにより印字出力してもよいし、ネットワーク300を介する送信により出力してもよい。なお、この際の対象となるデータは、為替予約データのうち「締結区分」が「依頼」となっている情報である。
【0044】
(為替予約入力処理)
為替予約データ作成部102bは、為替予約を入力する操作を受け付けた場合に、
図8に示す為替予約入力画面を表示する。為替予約データ作成部102bは、
図8に示す為替予約入力画面において、為替予約伝票番号が入力された場合に、入力された為替予約伝票番号の為替予約データを為替予約マスタ106bから抽出する。そして、為替予約データ作成部102bは、抽出した為替予約データを為替予約入力画面として表示する。
【0045】
また、為替予約データ作成部102bは、為替予約入力画面において、財務部門等により締結された為替予約に関する情報の入力を受け付ける。すなわち、為替予約データ作成部102bは、「為替予約番号」と、「予約レート」と、「締結状態区分」との入力を受け付ける。「為替予約番号」には、締結された為替予約を識別可能な番号が入力される。「予約レート」には、締結された為替予約の為替のレートが入力される。「締結状態区分」には、締結された為替予約の締結区分、つまり締結済みであることが入力される。そして、「締結区分」に「締結済」が入力されることで、後述の売上入力処理において、売上入力が可能になる。
【0046】
為替予約データ作成部102bは、為替予約入力画面における各項目の入力が終了した場合に、
図9に示すように、為替予約マスタ106bの為替予約データを更新する。すなわち、為替予約データ作成部102bは、「為替予約番号」「予約レート」「締結状態区分」について、為替予約入力画面で入力された入力内容に変更する。
【0047】
(売上入力処理)
売上データ作成部102cは、売上入力画面を表示させる操作を受け付けた場合に、
図10に示す売上入力画面を表示させる。売上入力画面は、取引の売上に関する各種情報を受け付ける。そして、売上データ作成部102cは、「契約番号」が入力された場合に、入力された「契約番号」により特定される契約データを契約マスタ106aから抽出して、売上入力画面に表示させる。但し、入力された契約番号を有する為替予約データの「締結状況」が「締結済み」ではない場合、その契約は、未だ為替予約が締結されていないため、売上を入力可能な状態ではない。よって、売上データ作成部102cは、「締結状況」が「締結済み」ではない契約データを売上入力画面に表示させない。
【0048】
また、売上入力画面は、為替予約を振当てる振当ボタンを備えている。
【0049】
為替予約データ作成部102bは、売上入力画面の振当ボタンが押下された場合に、
図11に示す為替予約振当画面を表示させる。為替予約振当画面は、売上入力画面で入力された取引に振当てた為替予約を確定する画面である。為替予約振当画面には、「契約番号」と、「通貨」と、「伝票金額」と、為替予約データとが表示される。為替予約データ作成部102bは、為替予約振当画面において、「契約番号」と、「通貨」と、「伝票金額」とについて、売上入力画面で入力された各内容を表示する。また、為替予約データ作成部102bは、為替予約データについては、売上入力画面で表示した契約番号と同一の契約番号を有する為替予約データを為替予約マスタ106bから抽出して表示する。但し、為替予約データ作成部102bは、売上入力画面で表示した契約番号と同一の契約番号を有する為替予約データの「締結状態」が「締結済」になっていない場合には、表示しない。
【0050】
契約データ作成部102aは、為替予約の振当てが確定し、売上入力を終了する操作が受け付けられた場合に、
図12に示すように売上入力の対象の契約の契約データを更新する。すなわち、契約データ作成部102aは、契約マスタ106aに記憶された対象の取引データの「売上済区分」に売上済を登録する。また、売上データ作成部102cは、
図13に示す売上データを作成する。そして、売上データ作成部102cは、作成した売上データを売上マスタ106cに記憶する。
【0051】
(為替予約振当処理)
ところで、事前に包括的に為替予約を締結している場合がある。すなわち、対象となる契約を特定することなく為替予約を締結している場合がある。そして、既に振当てられた為替予約とは別に、事前に締結した為替予約を更に契約に振当てたい場合がある。そこで、為替予約振当部102dは、契約番号が登録されていない為替予約データを、為替予約振当画面に表示してもよい。
【0052】
さらに詳しくは、財務部門等により契約を特定せずに包括的に締結された為替予約を示す為替予約データは、為替予約マスタ106bに記憶されている。為替予約振当部102dは、条件に適合する為替予約データを、為替予約マスタ106bから選出してリストアップする。しかし、為替予約マスタ106bには、他の契約に振当て済みの為替予約データも含まれている。そこで、為替予約振当部102dは、振当てようとしている契約用の為替予約データ、又は何れの契約にも振当てられていない為替予約データであることを条件に選出する。
【0053】
例えば、契約番号「A0000001」の契約に対して為替予約データを振当てる場合であって、
図14に示す為替予約マスタ106bから為替予約データを選出する場合を例に説明する。為替予約振当部102dは、
図11に示す為替予約振当画面を表示する場合に、為替予約振当画面の「契約番号」の入力欄に、該当する契約の契約データに含まれている契約番号を入力した状態で表示する。すなわち、為替予約振当部102dは、初期状態においては、「A0000001」を契約番号の入力欄に入力した状態で為替予約振当画面を表示する。この場合、為替予約振当部102dは、契約番号「A0000001」を含む為替予約データに含まれている為替予約番号「KWS001」の為替予約データを表示する。
【0054】
一方、
図11に示す為替予約振当画面の「契約番号」の入力欄に入力された番号が削除された場合に、為替予約振当部102dは、為替予約伝票番号「KWS004」及び「KWS005」の為替予約データを表示する。そして、為替予約振当部102dは、為替予約伝票番号「KWS002」及び「KWS003」の為替予約データについては、他の契約に振当て済みであるため表示しない。これにより、為替予約振当部102dは、他の契約に振当て済みの為替予約を選択不能にする。
【0055】
為替予約振当部102dは、リストアップされた為替予約データから振当てる為替予約データを選択する入力を受け付ける。そして、為替予約データ作成部102bは、選択された為替予約データが示す為替予約を契約に振当てる。すなわち、為替予約データ作成部102bは、選択された為替予約データの「為替予約番号」及び「レート」を追加した為替予約データを作成する。
【0056】
このように、本実施形態によれば、契約関連情報管理装置100は、契約内容が入力された場合に、契約データを作成する。また、契約関連情報管理装置100は、契約データに含まれる契約番号の情報を含む為替予約データを作成する。この際、契約関連情報管理装置100は、為替予約データに含まれる「締結状態」には「依頼」が登録される。これにより、契約関連情報管理装置100は、財務部門等に為替予約を依頼する為替予約データ、つまり為替予約依頼データを作成する。
【0057】
契約関連情報管理装置100は、財務部門等により為替予約が締結され、締結された為替予約に関する情報が
図11に示す為替予約入力画面で入力されたことに伴い、為替予約データを更新する。
【0058】
そして、契約関連情報管理装置100は、契約の売上入力において、該当する契約に振当てられた為替予約データを確定する。また、契約関連情報管理装置100は、振当てられた為替予約データとは別の為替予約データを更に振当てたい場合には、
図11に示す為替予約振当画面で振当てる為替予約データを選択する。そして、契約関連情報管理装置100は、選択された為替予約データが示す為替予約を振当てる。よって、本実施形態に係る契約関連情報管理装置100は、契約に為替予約を振当てることができる。
【0059】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0060】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0061】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0062】
また、契約関連情報管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0063】
例えば、契約関連情報管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて契約関連情報管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0064】
また、このコンピュータプログラムは、契約関連情報管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0065】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0066】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0067】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0068】
また、契約関連情報管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、契約関連情報管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0069】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。