【解決手段】システムは、触覚効果を出力するべく構成され、一つ以上の定格特性を含むアクチュエータと、当該アクチュエータの位置、質量、電圧、逆起電力又は電流の少なくとも一つをモニタリングするべく構成されたセンサと、プロセッサとを含む。当該プロセッサは、当該アクチュエータに第1駆動信号を出力する。当該第1駆動信号は、当該定格特性の一つ以上よりも高い第1特性を含む。さらに、当該センサから受信されたデータに基づいて第2駆動信号を当該アクチュエータに出力する。
前記第1駆動信号は、前記アクチュエータが定格電圧において定常状態に到達するのに必要な時間量未満の時間周期の間、出力される、請求項1の触覚フィードバックシステム。
前記第2駆動信号は、前記第1駆動信号と実質的に同じ特性と、前記アクチュエータに制動力を適用させる180度の位相変化、低い周波数、又は遅延ギャップの一つ以上とを含む、請求項1の触覚フィードバックシステム。
前記プロセッサはさらに、前記センサから受信したデータに基づいて前記アクチュエータの定常状態応答を決定するべく構成される、請求項1の触覚フィードバックシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、様々なかつ代替の具体的な実施形態を及び添付の図面を詳細に参照する。説明を介するが、制限としてではなく、各例が与えられる。当業者にわかることだが、修正及び変形を行うことができる。例えば、一実施形態の一部として示され又は記載される特徴が、他実施形態において、なおもさらなる実施形態を得るべく使用することができる。すなわち、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に入る修正及び変形が本開示に含まれることが意図される。
【0010】
過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御するシステムの具体的な例
【0011】
本開示の一つの具体的な実施形態は触覚デバイスを含み、これは、タブレットのような電子デバイス、電子リーダ、携帯電話機、ラップトップ若しくはデスクトップコンピュータのようなコンピュータ、ウェアラブルデバイス、又は仮想現実(VR)若しくは拡張現実(AR)用のインタフェイスを含み得る。触覚デバイスは、例えば、アクチュエータ、アクチュエータドライバ、及びこれらの要素のそれぞれと通信するプロセッサのような触覚出力デバイスを含む。具体的な実施形態において、触覚出力デバイスは、触覚効果を出力するべく構成される。さらに、具体的な電子デバイスは、例えば、タッチ画面、マウス、ジョイスティック、多機能コントローラ等の一つ以上のような従来型インタフェイスデバイスとのユーザ相互作用を受信するように構成することができる。
【0012】
具体的な実施形態において、触覚デバイスはさらに、インタフェイスデバイスとの相互作用に関連付けられるデータを処理するべくプログラムされたプロセッサを含む。例えば、ユーザは、指でタッチ画面を押すことにより、当該タッチ画面に表示されるグラフィカルユーザインタフェイスにおける一つ以上のオブジェクト又はアイコンとの相互作用をすることができる。具体的な触覚デバイスはさらに、ユーザ相互作用に部分的に基づいて触覚効果を決定して当該ユーザ相互作用に応答して触覚効果を出力するべく構成される。具体的な実施形態において、触覚出力デバイスは、例えば、当該触覚出力デバイスが動作するべく設計される定格の電圧、周波数、電流又はデューティーサイクルのような、一つ以上の定格特性を含み得る。例えば、一実施形態において、触覚出力デバイスは、予め定められた電圧及び電流で動作するべく設計された線形共振アクチュエータ(LRA)を含み得る。
【0013】
具体的な実施形態において、プロセッサは、第1駆動信号をアクチュエータドライバに出力する。アクチュエータドライバはその後、アクチュエータを駆動する。第1駆動信号は、定格特性の少なくとも一つよりも高い少なくとも一つの特性を含む。例えば、第1駆動信号は電圧及び制御されたデューティーサイクルを含み、これらは双方とも、定格電圧及び定格デューティーサイクルよりも高い。これにより、定格電圧及び定格デューティーサイクルが適用された場合よりも高速に定常状態応答に到達するアクチュエータがもたらされる。いくつかの実施形態において、第1駆動信号は、アクチュエータが定格電圧において定常状態に到達するのにかかる時間量未満の時間周期のみ出力される。例えば、第1駆動信号は、半サイクル(例えば回転アクチュエータの半回転)の間、出力される。
【0014】
具体的な実施形態において、プロセッサは、第2駆動信号をアクチュエータドライバに出力する。アクチュエータドライバはその後、再びアクチュエータを駆動する。具体的な実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ周波数の信号を含むが、第2駆動信号は、位相が第1駆動信号から180°ずれている。アクチュエータがこの第2駆動信号を使用して駆動されると、アクチュエータは制動力を出力する。
【0015】
いくつかの実施形態において、具体的なプロセッサは、例えばアクチュエータの位置のような、アクチュエータの様々な特性をモニタリングするセンサからデータを受信するようにプログラムされる。具体的な実施形態において、センサはまた、アクチュエータの質量、電圧又は電流もモニタリングすることができる。プロセッサは、これらの特性をモニタリングして、アクチュエータの動作に関する決定を行うことができる。例えば、プロセッサは、アクチュエータがいつ定常状態応答に到達したのかを決定することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサは、センサから受信したデータに部分的に基づいて、駆動信号を適用し、又は駆動信号の特性を修正することができる。例えば、プロセッサは、センサから受信したデータに基づいて、駆動信号の電圧、周波数、電流、又はデューティーサイクルの一つ以上を修正することができる。例えば、具体的な実施形態において、プロセッサは、較正駆動信号をアクチュエータドライバに出力することができる。アクチュエータドライバはその後、アクチュエータを駆動する。この較正信号は、アクチュエータの定格特性の一つ以上を含む。いくつかの実施形態において、プロセッサは、センサから受信したデータに基づいて第1駆動信の第1特性を最適値へと調整することができる。
【0016】
他の具体的な実施形態において、プロセッサは、アクチュエータの定格駆動電圧よりも実質的に高い電圧を含む駆動信号を、極短時間周期の間、出力することができる。いくつかの具体的な実施形態において、駆動電圧のディーティーサイクルは、有意に高いデューティーサイクルにより高エネルギーをアクチュエータに与えることができるように、開始点としての当該アクチュエータの共振周波数に基づいて制御される。他の具体的な実施形態において、アクチュエータ定常状態特性は、アクチュエータが触覚強度のための動作領域内で動作し続けることができるためのガイド原理として利用される。さらなる他の具体的な実施形態において、センサは、アクチュエータの特性を、例えば、毎サイクル又は半サイクルの間、センサから受信したデータに基づいてモニタリングすることができ、プロセッサは駆動信号を最適値へと調整することができる。
【0017】
この具体的な例は、ここに説明される一般的な主題を読み手に紹介するべく与えられ、本開示がこの例に限定されることはない。以下のセクションに、本開示の様々な付加的非限定例が記載される。
【0018】
過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御する具体的なシステム
【0019】
図1は、過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御する具体的なシステム100を示す。特に、この例において、システム100は、バス106を介して他のハードウェアとのインタフェイスをなすプロセッサ102を有する携帯型デバイス101を含む。RAM、ROM、EEPROM等のような任意の適切な有体的な(かつ非一時的な)コンピュータ可読媒体を含み得るメモリ104により、携帯型デバイス101の動作を構成するプログラムコンポーネントが具体化される。この例において、携帯型デバイス101はさらに、一つ以上のネットワークデバイス110、入力/出力(I/O)インタフェイスコンポーネント112、及び付加的ストレージ114を含む。
【0020】
ネットワークデバイス110は、ネットワーク接続を容易にする任意のコンポーネントの一つ以上を代表し得る。例としては、イーサネット(登録商標)、USB、IEEE1394のような有線インタフェイス、及び/又はIEEE802.11、ブルートゥース(登録商標)、若しくはセルラ電話ネットワークにアクセスするための無線インタフェイス(例えばCDMA、GSM(登録商標)、UMTS、又は他の移動通信ネットワークにアクセスするためのトランシーバ/アンテナ)のような無線インタフェイスを含むがこれらに限られない。
【0021】
I/Oコンポーネント112は、一つ以上のディスプレイ、ディスプレイを含むヘッドセット、湾曲ディスプレイ(例えば、ディスプレイは、画像が表示され得る携帯型デバイス101の一つ以上の側部へと延びる角度付き表面を含む)、キーボード、マウス、スピーカ、マイクロホン、カメラ(例えば携帯型デバイスの前面及び/又は背面カメラ)、及び/又はデータ入力若しくはデータ出力のために使用される他のハードウェアのようなデバイスとの接続を容易にするべく使用することができる。ストレージ114は、携帯型デバイス101に含まれる磁気、光又は他のストレージ媒体のような不揮発性ストレージを代表する。
【0022】
オーディオ/ビジュアル出力デバイス122は、プロセッサ102から信号を受信してオーディオ又はビジュアル出力をユーザに与えるべく構成された一つ以上のデバイスを含む。例えば、いくつかの実施形態において、オーディオ/ビジュアル出力デバイス122は、タッチ画面ディスプレイ、LCDディスプレイ、プラスズマディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、(例えば混合現実又は仮想現実で使用される)各眼のためのディスプレイを含むヘッドセット、又は業界周知の他の何らかのディスプレイのようなディスプレイを含み得る。さらに、オーディオ/ビジュアル出力デバイスは、オーディオをユーザに出力するべく構成された一つ以上のスピーカを含み得る。
【0023】
システム100はさらに、この例においてデバイス101に統合されたタッチ表面116を含む。タッチ表面116は、ユーザのタッチ入力を感知するべく構成された任意表面を代表する。いくつかの実施形態において、タッチ表面116は、タッチ入力に関連付けられる付加的情報を検出するべく構成される。当該情報は例えば、圧力、動きの速度、動きの加速度、ユーザの皮膚温度、又はタッチ入力に関連付けられる他の何らかの情報である。一つ以上のセンサ108は、オブジェクトがタッチ表面と接点してプロセッサ102により使用される適切なデータを与えるときに、タッチエリアにおけるタッチを検出するべく構成することができる。任意の適切な数、タイプ又は配列のセンサを使用することができる。例えば、抵抗性及び/又は容量性のセンサをタッチ表面116に埋め込んで使用し、圧力のようなタッチ及び他の上方の位置を決定することができる。他例として、タッチ位置を決定するべく、タッチ表面を視野とする光センサを使用してよい。
【0024】
さらに、いくつかの実施形態において、タッチ表面116及び/又はセンサ108は、タッチセンサに頼ることなくユーザ相互作用を検出するセンサを含み得る。例えば、一実施形態において、センサは、ユーザが一表面に適用する圧力を、筋電図検査(EMG)信号を使用して検出するべく構成されたセンサを含み得る。さらに、いくつかの実施形態において、センサは、RGB又はサーマルカメラを含み、これらのカメラによりキャプチャされた画像を使用してユーザが一表面に及ぼしている圧力の量を推定することができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、センサ108及びタッチ表面116は、タッチ画面ディスプレイ又はタッチパッドを含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、タッチ表面116及びセンサ108は、ディスプレイ信号を受信してユーザに画像を出力するべく構成されたディスプレイの頂面に搭載されたタッチ画面を含み得る。他実施形態において、センサ108は、LED検出器を含み得る。例えば、一実施形態において、タッチ表面116は、ディスプレイの側部に搭載されたLED指検出器を含み得る。いくつかの実施形態において、プロセッサは、一つのセンサ108と通信し、他の実施形態において、プロセッサは、複数のセンサ108、例えば第1タッチ画面及び第2タッチ画面と通信する。
【0026】
いくつかの実施形態において、一つ以上のセンサ108はさらに、携帯型デバイス(例えば加速度計、ジャイロスコープ、カメラ、GPS又は他のセンサ)の動きを検出するべく構成された一つ以上のセンサを含む。これらのセンサは、X、Y又はZ平面においてデバイスを動かすユーザ相互作用を検出するべく構成することができる。センサ108は、ユーザ相互作用を検出し、当該ユーザ相互作用に基づいてプロセッサ102に信号を送信するべく構成される。いくつかの実施形態において、センサ108は、ユーザ相互作用の多側面を検出するべく構成される。例えば、センサ108は、ユーザ相互作用の速度及び圧力を検出してこの情報をインタフェイス信号に組み入れることができる。さらに、いくつかの実施形態において、ユーザ相互作用は、デバイスから離れる多次元ユーザ相互作用を含む。例えば、いくつかの実施形態において、デバイスに関連付けられるカメラを、ユーザの動き、例えば手、指、身体、頭、眼若しくは脚の動き、又は他の人若しくはオブジェクトとの相互作用、を検出するべく構成することができる。
【0027】
この例において、プロセッサ102と通信する触覚出力デバイス118は、タッチ表面116に結合される。いくつかの実施形態において、触覚出力デバイス118は、触覚信号に応答して、タッチ表面116に関連付けられる触覚効果を出力するべく構成される。付加的又は代替的に、触覚出力デバイス118は、制御された態様でタッチ表面を動かす振動触覚の触覚効果を与えてよい。いくつかの触覚効果は、デバイスのハウジングに結合されたアクチュエータを利用することができ、いくつかの触覚効果は、連続して及び/又は同時に、多数のアクチュエータを使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、表面テクスチャを、当該表面を異なる周波数で振動させることによって模擬することができる。かかる実施形態において、触覚出力デバイス118は、例えば線形共振アクチュエータ(RLA),圧電アクチュエータ、偏心回転質量モータ(ERM)、電気モータ、電磁アクチュエータ、ボイスコイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、又はソレノイドの一つ以上を含み得る。いくつかの実施形態において、触覚出力デバイス118は、例えばERM及びLRAのような複数のアクチュエータを含み得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、触覚効果は、例えば、仮想環境における両手の相対位置、VR/AR環境でのオブジェクトの位置、オブジェクトの変形、GUI、UI、AR、VR等における相対的なオブジェクト相互作用のような、ユーザ相互作用についての他の感知された情報に基づいて変調することができる。さらなる他実施形態において、触覚効果を作り出す方法が、短い持続時間の効果のバリエーションを含む。ここで、効果の振幅は、感知された信号値(例えばユーザ相互作用に関連付けられる信号値)の関数として変化する。いくつかの実施形態において、効果の周波数が変わり得る場合、固定された認識される振幅を選択し、当該効果の周波数を、感知された信号値の関数として変化させることができる。
【0029】
一つの触覚出力デバイス118がここに示されるにもかかわらず、実施形態は、触覚効果を出力するべくそれと同じ又は異なるタイプの多数の触覚出力デバイスを使用することができる。例えば、一実施形態において、圧電アクチュエータを使用することができる。タッチ表面116のいくつか又はすべてを、例えば、いくつかの実施形態においては20〜25kHzよりも大きな周波数で動くアクチュエータを使用することにより、超音波周波数において垂直及び/又は水平に配置することができる。いくつかの実施形態において、偏心回転質量モータ及び線形共振アクチュエータのような多数のアクチュエータを、異なるテクスチャ及び他の触覚効果を与えるべく単独で又は同時に使用することができる。
【0030】
携帯型デバイス101はまた、一つ以上のセンサ120を含み得る。センサ120は、プロセッサ102に結合され、触覚出力デバイス118の様々な特性をモニタリングするべく使用される。その様々な特性は、触覚出力デバイス118の位置、質量、電圧、逆起電力又は電流を含むがこれらに限られない。いくつかの実施形態において、センサ120は、ホールセンサ、磁場センサ、加速度計、ジャイロスコープ又は光センサを含み得る。他実施形態において、センサ120は、触覚出力デバイス118に埋め込まれてよい。
【0031】
メモリ104を参照すると、いくつかの実施形態において、どのようにしてデバイスを、過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御するように構成することができるのかを例示するべく、典型的なプログラムコンポーネント124、126及び128が描かれる。この例において、モニタリングモジュール124によりプロセッサ102は、触覚出力デバイス118が定常状態に到達したか否かを決定するべく、センサ120から受信した信号をモニタリングするように構成される。例えば、モニタリングモジュール124は、触覚出力デバイス118の位置、質量、電圧、逆起電力又は電流を決定するべく、センサ120をサンプリングすることができる。
【0032】
特性決定モジュール126は、例えば触覚出力デバイス118の位置のような、センサ120から受信したデータを解析するプログラムコンポーネントを代表する。いくつかの実施形態において、特性決定モジュール126は、センサ120から受信したデータに基づいて、触覚効果の特性、例えば当該効果の電圧、周波数、電流、デューディーサイクル、強度、持続時間、又は触覚効果に関連付けられた任意の他の特性、を操作するべく構成されたプログラムコードを含み得る。例えば、一実施形態において、特性決定モジュール126は、センサデータに基づいて、改変すべき駆動信号の特性を決定するコードを含む。代替的に、いくつかの実施形態において、特性決定モジュール126は、一つ以上の事前ロードされた触覚効果、例えば、特別の触覚出力デバイス118への駆動信号の特定の特性に関連付けられ触覚効果、を含み得る。
【0033】
触覚効果生成モジュール128は、プロセッサ102に駆動信号を生成させて当該駆動信号を触覚出力デバイス118に送信させるプログラミングを代表する。これにより、触覚出力デバイス118は、選択された触覚効果を生成する。例えば、触覚効果生成モジュール128は、触覚出力デバイス118に送信される格納された波形又はコマンドにアクセスすることができる。他例として、触覚効果生成モジュール128は、所望されたタイプの効果を受信し、触覚出力デバイス118に送信される適切な信号を生成するべく信号処理アルゴリズムを利用することができる。さらなる例として、所望された効果を、触覚効果を与える表面(及び/又は他のデバイスコンポーネント)の適切な変位を生成するべく、触覚効果のための標的座標、及び一つ以上のアクチュエータに送信される適切な波形とともに示すことができる。いくつかの実施形態は、触覚効果を出力するのと同時に多数の触覚出力デバイスを利用することができる。
【0034】
システム100はさらに、触覚効果の閉ループ制御を実装してよい。例えば、一実施形態において、プロセッサ102は、望まれた触覚効果に対応する触覚信号を、触覚出力デバイス118に出力することができる。プロセッサ102はまた、基準信号を受信することもできる。基準信号は、触覚出力デバイスが触覚効果を正確にもたらした場合に生成されるセンサ信号を代表し得る。同時に、プロセッサ102は、現在出力されている触覚効果に対応するセンサ120からのセンサ信号を受信することができる。
【0035】
プロセッサ102は、基準信号とセンサ120から受信した信号との誤差を決定することができる。当該誤差に基づいて、プロセッサ102は、基準信号をさらに代表する効果を達成するのに触覚信号をどのようにして修正すべきかを、決定することができる。例えば、プロセッサ102は、さらに強い効果をもたらすべく触覚信号の利得を増加させることができる。代替的に、プロセッサ102は、触覚信号を修正するべく比例コントローラ又は比例積分コントローラのような異なるタイプのコントローラを利用するかもしれない。さらに、プロセッサ102は、コントローラの利得及びタイプを変える組み合わせを実装することができる。この組み合わせは、触覚信号を修正するべく使用される。
【0036】
例えば、具体的な実施形態において、プロセッサは、触覚効果を改善するべく触覚出力デバイスの検出位置に基づいて、駆動信号の電圧、電流、周波数、デューティーサイクル又は位相の一つ以上を修正してよい。例えば、プロセッサは、駆動信号を反転してよく、又は位相が当初駆動信号から180度ずれている駆動信号を出力してよい。
【0037】
ここで
図2を参照すると、
図2は、過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御する実施形態の一例を例示する。
図2は、触覚デバイス202を含むシステム200を例示する図である。触覚デバイス202は、触覚効果を出力することができる任意のデバイスとしてよい。これは、携帯型デバイス、コントローラ、コンピュータ等を含み得る。触覚デバイス202は、プロセッサ204及びセンサ210を含むように
図1の携帯型デバイス101と同様に構成することができる。ただし、メモリ、タッチ表面、オーディオ/ビジュアル出力デバイス等のようなコンポーネントは、明確性を目的として、この図において示されない。
【0038】
図2においてわかるように、触覚デバイス202は、センサ210と通信するプロセッサ204、アクチュエータドライバ206、及びアクチュエータ208を特徴とする。いくつかの実施形態において触覚デバイス202はセンサ210なしで動作することができ、さらなる他の実施形態において触覚デバイス202は複数のセンサ210とともに動作することができる。センサ210は、プロセッサ204に結合され、及び/又はアクチュエータ208に埋め込まれる。いくつかの実施形態において、センサ210は、ホールセンサ、磁場センサ、加速度計、ジャイロスコープ又は光センサを含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、プロセッサ204は、駆動信号をアクチュエータ208に適用するアクチュエータドライバ206を制御する。プロセッサ204は、アクチュエータドライバ206に出力される駆動信号を生成することによってアクチュエータドライバ206を制御してよい。アクチュエータドライバ206はその後、プロセッサ204から受信した駆動信号に基づいてアクチュエータ208を駆動し、当該駆動信号の特性に基づいて特定の触覚効果を出力する。
【0040】
いくつかの実施形態において、第1駆動信号は、定格特性の少なくとも一つよりも高い少なくとも第1特性(例えば電圧、周波数、電流又はデューティーサイクル)を含む。例えば、第1駆動信号は、アクチュエータ208の定格電圧よりも有意に高い駆動電圧を含み得る。いくつかの実施形態において、第1駆動信号は、アクチュエータ208が定格電圧で定常状態に到達するのにかかる時間未満の短時間周期の間、アクチュエータドライバ206に出力される。これにより、定常状態に到達するのにちょうど十分となる最適なオーバードライブ状態のアクチュエータ208がもたらされる。例えば、最適なオーバードライブとは、アクチュエータ208が、定格電圧よりも有意に高い電圧において、かつ、短時間周期(例えばアクチュエータ208が定格電圧において定常状態に到達するのにかかる時間未満の時間周期)として少なくとも70%のデューティーサイクルにおいて、駆動されることを意味する。この最適なオーバードライブにより、アクチュエータ208は、短時間周期において定常状態加速度を成し遂げることができる。この最適なオーバードライブは、50%のデューディーサイクルにおいてアクチュエータを駆動する産業標準とは異なる。アクチュエータを4Vでかつ50%デューティーサイクルで駆動することにより、経時的に適用される実際の電圧は2Vとなる。これとは対照的に、高いデューティーサイクルにおいては、経時的に適用される実際の電圧は高くなるので、大きな加速度及び/又は速度を、ひいては強い触覚効果を生じさせる。例えば、アクチュエータが4Vでかつ70%デューティーサイクルで駆動されているとき、経時的に適用される実際の電圧は2.8Vとなり得る。さらに、アクチュエータを50%デューティーサイクルで駆動しているとき、共振周波数を検出可能とするのにさらに多くのサイクル(例えば2〜3サイクル)が必要とされる。一方、アクチュエータ208を、定格電圧よりも有意に高い電圧でかつ高いデューティーサイクル(例えば70%〜80%以上)で駆動することにより、センサ210は、アクチュエータ208の過渡応答の改善を引き起こす共振周波数を決定するべく、第1の半サイクル内で逆起電力を検出することができる。
【0041】
例えば、アクチュエータは、第1の半サイクルの間、70%のデューティーサイクルにおいて駆動され得る。第1の半サイクルの残りの30%の間、センサ210は、逆起電力(逆EMF)を検出することができる。これに基づくと、第1の半サイクルの感知データからの結果に基づいて次の半サイクルの間に修正アクションをとることができる。例えば、アクチュエータの共振周波数を、逆EMFに部分的に基づいて決定することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサは、最適な周波数における制動信号をアクチュエータに送信して振動を停止させることができる。かかる制動信号は、アクチュエータの共振周波数を考慮に入れない汎用制動信号と比べ、過渡応答を改善し得る。製造上のばらつきゆえに、同じモデルの2つのアクチュエータであっても、異なる周波数を有し得る。本開示により、製造上のばらつきにもかかわらず、きびきびした触覚効果を任意のアクチュエータに生じさせることができる。
【0042】
他実施形態において、プロセッサ204は、第2駆動信号をアクチュエータドライバ206に出力する。第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性を有するが、位相が第1駆動信号とは180度ずれた信号を含む。アクチュエータドライバ206が第2駆動信号を使用してアクチュエータ208を駆動すると、アクチュエータ208は制動力を出力し、ひいては短時間周期の後に触覚効果の出力を停止する。他実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性を有するが周波数は低くされた信号を含む。例えば、第1駆動信号は、一定周波数で出力されてよい。制動を生じさせることが必要なとき、第2駆動信号が、第1駆動信号の周波数の半分で出力される。いくつかの実施形態において、周波数が低い第2駆動信号は、第1駆動信号の周波数がゼロ交差点に存在するときに出力される。第2駆動信号の周波数はその後、第1駆動信号の周波数とは反対の極性を有するので、アクチュエータ208に制動力の出力をもたらす。さらなる他実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性を有するが遅延ギャップが付加された信号を含む。アクチュエータドライバ206が第2駆動信号を使用してアクチュエータ208を駆動すると、アクチュエータ208は制動力を出力する。
【0043】
いくつかの実施形態において、アクチュエータドライバ206がプロセッサ204から受信する駆動信号は、較正駆動信号である。較正駆動信号は、アクチュエータ208の定格特性の一つ以上を含む。いくつかの実施形態において、センサ210は、アクチュエータ208の様々な特性(例えば位置、質量、電圧、逆起電力又は電流)をモニタリングし、このモニタリングに基づくデータをプロセッサ204に送信する。このデータを使用してプロセッサ204は、アクチュエータ208がいつ定常状態応答に到達したのかを決定することができる。いくつかの実施形態において、センサ210は、アクチュエータ208の様々な特性を、半サイクルごとにモニタリングすることができる。他実施形態において、プロセッサ204は、センサ210から受信したデータに基づいて第1駆動信号の第1特性を調整することができる。これにより、プロセッサ204は、アクチュエータ208を駆動するべくアクチュエータドライバ206に送信されるのに最適な信号を決定することができる。例えば、プロセッサ204は、アクチュエータ208を触覚強度のための動作領域内で動作し続けさせるガイド原理としての定常状態特性でアクチュエータ208を使用することができる。
【0044】
様々な実施形態が、いくつかのシナリオにおいて有用となり得る。例えば、アクチュエータの製造において、試験を行うことができる。この試験は、プロセッサ204に、様々な異なる特性を有する多数のオーバードライブ駆動信号をアクチュエータドライバ206へと出力させることと、センサ210を使用してアクチュエータ208の当該様々な特性をモニタリングさせることとを含み得る。センサ210により受信したデータは、メモリ104に格納することができ、センサ210を含まない触覚デバイスにおける最適なオーバードライブを取得するべく使用される標準駆動特性を決定するべく使用することができる。いくつかの実施形態において、最適なオーバードライブとは、アクチュエータ208が、定格電圧よりも有意に高い電圧において、かつ、短時間周期(例えばアクチュエータ208が定格電圧において定常状態に到達するのにかかる時間未満の時間周期)として少なくとも70%のデューティーサイクルにおいて、駆動されることを意味する。この最適なオーバードライブにより、アクチュエータ208は、短時間周期において定常状態加速度を成し遂げることができる。いくつかの実施形態において、この試験は、多数の異なるアクチュエータにおいて行うことができる。格納されたデータを異なるアクチュエータモデル番号に関連付けることにより、多数の異なるアクチュエータを触覚デバイスに組み入れることができる。
【0045】
他例において、センサ210は、触覚デバイス202の外側に位置決めすることができる。この場合、センサ210は、触覚デバイス202の実際の触覚出力をリアルタイムでモニタリングする。センサ210はその後、このデータをプロセッサ204に送信し、プロセッサ204は、駆動信号の特性をリアルタイムで修正することができる。
【0046】
過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御する具体的な方法
【0047】
図3は、一実施形態に係る過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御する方法を行うステップのフローチャートである。いくつかの実施形態において、
図3におけるステップは、例えば汎用コンピュータ、携帯型デバイス、仮想及び拡張現実制御システム、又はサーバにおけるプロセッサのようなプロセッサにより実行されるプログラムコードに実装することができる。いくつかの実施形態において、これらのステップは、一群のプロセッサに実装してよい。いくつかの実施形態において、
図3に示される一つ以上のステップは、省略してよく、又は異なる順序で行ってよい。同様に、いくつかの実施形態において、
図3に示されない付加的なステップも行うことができる。以下のステップは、
図2に示される触覚デバイス202に関して上述されたコンポーネントを参照して記載される。
【0048】
方法300は、プロセッサ204が第1駆動信号をアクチュエータ208に出力するステップ302から開始する。アクチュエータ208は、触覚効果を出力するべく構成され、一つ以上の定格特性を含む。例えば、アクチュエータ208は、定格電圧、定格周波数、定格電流、定格デューティーサイクル、又は様々な他の定格特性を有し得る。第1駆動信号は、定格特性の一つ以上よりも高い第1特性を含む。例えば、第1駆動信号は、定格電圧の2倍の電圧、若しくは少なくとも70%の制御されたデューティーサイクル、又はこれらの特性の双方を含み得る。いくつかの実施形態において、第1駆動信号は、最も初めの半サイクルから開始するように出力される。他実施形態において、第1駆動信号は、アクチュエータ208が定常状態応答に到達するのにかかる時間未満の時間周期の間、出力される。いくつかの実施形態において、プロセッサ204は第1駆動信号をアクチュエータドライバ206に送信する。アクチュエータドライバ206はその後、アクチュエータ208を駆動して触覚効果を出力させる。
【0049】
ステップ304において、プロセッサ204は、第2駆動信号をアクチュエータ208に出力する。いくつかの実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性(例えば同じ電圧及び周波数)を有するが、位相が第1駆動信号から180度ずれている。他実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性を有するが周波数は低くされた信号を含む。いくつかの実施形態において、第2駆動信号の周波数は、第1駆動信号の周波数の半分である。さらなる他実施形態において、第2駆動信号は、第1駆動信号と実質的に同じ特性を有するが遅延ギャップが付加された信号を含む。第2駆動信号を出力することにより、制動力を適用し、ひいては短時間周期で触覚効果の出力を停止するアクチュエータ208がもたらされる。
【0050】
ステップ306において、プロセッサ204は、センサ210を使用してアクチュエータ208の特性をモニタリングする。センサは、アクチュエータ208の位置、質量、電圧又は電流のような、アクチュエータ208についての情報を収集し、当該情報をプロセッサ204に送信する。プロセッサ204はその後、その情報を使用して、アクチュエータ208がどのような状態にあるのか(例えばアクチュエータ208が定常状態にあるか否か)を述べる。
【0051】
ステップ308において、プロセッサ204は、較正駆動信号をアクチュエータ208に出力する。いくつかの実施形態において、較正駆動信号は、アクチュエータ208の定格特性の一つ以上を含む。これは、定格電圧、定格周波数、定格電流、定格デューティーサイクル、又はアクチュエータ208の任意の他の潜在的な特性を含む。
【0052】
ステップ310において、プロセッサ204は、アクチュエータ208の定常状態応答を決定する。いくつかの実施形態において、較正駆動信号をアクチュエータ208に出力することにより、アクチュエータが定常状態応答へと駆動される。較正駆動信号に基づいてアクチュエータ208の特性をモニタリングすることにより、第1出力駆動信号において正しい特性をアクチュエータ208に出力することができるので、アクチュエータ208の最適なオーバードライブが得られる。いくつかの実施形態において、最適なオーバードライブとは、アクチュエータ208が、定格電圧よりも有意に高い電圧において、かつ、短時間周期(例えばアクチュエータ208が定格電圧において定常状態に到達するのにかかる時間未満の時間周期)として少なくとも70%のデューティーサイクルにおいて、駆動されることを意味する。この最適なオーバードライブにより、アクチュエータ208は、短時間周期において定常状態加速度を成し遂げることができる。いくつかの実施形態において、アクチュエータ208の定常状態特性を、アクチュエータ208を触覚出力のための動作領域内で動作し続けさせるガイド原理として使用することができる。
【0053】
ステップ312において、プロセッサ204は、センサ210から受信したデータに基づいて第1特性を調整する。いくつかの実施形態において、プロセッサ204は、各サイクル中にアクチュエータ208の特性をモニタリングする。他実施形態において、プロセッサ204は、各半サイクル中にアクチュエータ208の特性をモニタリングする。アクチュエータ208の特性に基づき、プロセッサ204は、第1駆動信号の第1特性を最適値へと調整することができる。
【0054】
過渡応答特性を改善するべくアクチュエータ駆動信号を制御することの多数の利点が存在する。触覚効果が、益々多くの製品に統合されることにより、ユーザは、特定の典型的に高価なアクチュエータにより生成される所定の短くかつ鋭い触覚効果に慣れるようになってゆく。ここに開示される実施形態により、アクチュエータ駆動信号を制御するプロセスを容易にすることができる。例えば、最適なオーバードライブと、アクチュエータの定常状態応答情報及び他の特性を利用するアクティブな制動とを用いることにより、高価なアクチュエータと同じ触覚効果をもたらすべく、安価なアクチュエータを使用することができる。さらに、ここに開示される実施形態は、アクチュエータの定常状態応答情報及び特性をモニタリングし、当該情報に基づいて駆動信号を調整することができる。これにより、多くのアクチュエータが、短くかつ鋭い触覚効果をもたらし、当該アクチュエータの全体的な応答を改善することができる。これにより、これらの触覚効果を含むデバイスの数を増やすことができる。また、これにより、ユーザにとってのさらに強制的な体験及び安価な製品をもたらすことができる。
【0056】
上述した方法、システム及びデバイスは例である。様々な構成は、適切な場合には、様々な手順又は部品を省略し、置換し、又は追加することができる。例えば、代替構成において、方法は、上述されたものとは異なる順序で行うことができ、並びに/又は、様々なステージを追加、省略、及び/若しくは結合することができる。また、所定の構成に関して記載された特徴は、様々な他構成と組み合わせることができる。当該構成の異なる側面及び要素を、同様の態様で組み合わせることができる。また、技術は進化するので、要素の多くは例であって本開示又は特許請求の範囲を制限することはない。
【0057】
構成例(実装形態を含む)の完全な理解を与えるべく、本記載において特定の詳細が与えられる。しかしながら、構成は、これら特定の詳細なしに実施することができる。例えば、当該構成が曖昧になるのを避けるべく、不要な詳細なしに周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造及び技法が示されてきた。本記載は、構成例のみを与え、請求項の範囲、適用性又は構成を制限することがない。むしろ、当該構成の先の記載は、当業者に対し、記載の技法を実装する実施可能な説明を与える。本開示の要旨又は範囲から逸脱することなく、要素の機能及び配列において様々な変更がなし得る。
【0058】
また、構成は、フロー図又はブロック図として描かれるプロセスとして記載することができる。それぞれが順次プロセスとして動作を記載し得るにもかかわらず、当該動作の多くは並列して又は同時に行うこともできる。加えて、当該動作の順序は再配列してよい。プロセスは、図面に含まれない付加的なステップを有してよい。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組み合わせにより実装してよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実施されるとき、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、格納媒体のような非一時的コンピュータ可読媒体に格納することができる。プロセッサが、上記タスクを行い得る。
【0059】
いくつかの構成例が記載されてきたが、本開示の要旨から逸脱することなく、様々な修正、代替構造及び均等物を使用することができる。例えば、上記要素は、大きなシステムのコンポーネントとしてよく、ここで、他のルールが本発明の適用よりも優先され、そうでなければ本発明の適用を修正してよい。また、上記要素が考慮される前に、間に、又は上記要素が考慮された後に、一定数のステップを行うことができる。したがって、上記記載は、特許請求の範囲を拘束しない。
【0060】
ここでの「〜するべく適合され」又は「〜するべく構成され」との使用は、付加的なタスク又はステップを行うべく適合され又は構成されたデバイスを排除しないオープンかつ包括的な言語を意味する。加えて、「〜に基づいて」の使用も、一つ以上の記載条件「に基づいて」のプロセス、ステップ、計算又は他の動作が、実際のところ、記載されたものを超える付加的な条件又は値に基づき得る点で、オープンかつ包括的な意味である。ここに含まれる見出し、リスト及び番号付けは、説明の容易のみを目的とし、制限を意味しない。
【0061】
本主題の側面に係る実施形態は、デジタル電子回路に、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアに、又は前述の組み合わせに実装することができる。一実施形態において、コンピュータは、一つのプロセッサ又は複数のプロセッサを含んでよい。プロセッサは、当該プロセッサに結合されたランダムアクセスメモリ(RAM)のようなコンピュータ可読媒体を含み、又はこれへのアクセスを有する。プロセッサは、上述の方法を行うためのセンササンプリングルーチン、選択ルーチン、及び他のルーチンを含む一つ以上のコンピュータプログラムの実行のような、メモリに格納されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0062】
かかるプロセッサは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び状態機械を含み得る。かかるプロセッサはさらに、例えばPLC、プログラマブル割り込みコントローラ(PIC)、プログラマブルロジック装置(PLD)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電子的プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM又はEEPROM)又は他の同様の装置のようなプログラマブル電子装置を含み得る。
【0063】
かかるプロセッサは、例えば有体コンピュータ可読媒体のような媒体を含み又はこれと通信する。媒体は、プロセッサにより実行されると、プロセッサにより実行され又は補助されるここに記載のステップを当該プロセッサに行わせることができる命令を格納する。コンピュータ可読媒体の実施形態は、ウェブサーバにおけるプロセッサのようなプロセッサにコンピュータ可読命令を与えることができるすべての電子、光、磁気又は他の格納装置を含むがこれらに限られない。他の例の媒体は、フロッピーディスク(登録商標)、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、すべての光媒体、すべての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含むがこれらに限られない。また、ルータ、プライベート若しくはパブリックネットワーク、又は他の送信デバイスのような様々な他のデバイスは、コンピュータ可読媒体を含み得る。記載されたプロセッサ及び処理は一以上の構造にあり、及び一つ以上の構造に分散させることもできる。プロセッサは、ここに記載された方法(又は方法の複数部分)の一つ以上を実行するコードを含み得る。
【0064】
本主題を特定の実施形態について詳細に述べたが、前述したことを理解すれば、当業者が、かかる実施形態の改変、変形及び均等物を容易にもたらし得ることは明かである。したがって、理解すべきことだが、本開示は、限定ではなく例示を目的として提示されたおり、当業者にとって容易に明らかとなる本主題のそのような修正、変形及び/又は付加を含むことを排除しない。