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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-220412(P2019-220412A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】回路基板装置及び基板用コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/504 20060101AFI20191129BHJP
   H01R 12/51 20110101ALI20191129BHJP
   H01R 13/66 20060101ALI20191129BHJP
   H01R 43/24 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   H01R13/504
   H01R12/51
   H01R13/66
   H01R43/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-118534(P2018-118534)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅野 泰徳
(72)【発明者】
【氏名】窪田 基樹
【テーマコード(参考)】
5E021
5E063
5E087
5E123
5E223
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FB01
5E021FC32
5E021MA31
5E063JB04
5E063JB09
5E063XA02
5E087EE11
5E087GG04
5E087GG05
5E087JJ02
5E087JJ03
5E087RR12
5E087RR36
5E123AC12
5E123BA07
5E123CD01
5E123DB22
5E123EA33
5E123EA38
5E123FA10
5E123FA12
5E223AC12
5E223BA07
5E223CD01
5E223DB22
5E223EA33
5E223EA38
5E223FA10
5E223FA12
(57)【要約】
【課題】モールド成形体の熱変形に起因する半田接合部の破断を防止する。
【解決手段】回路基板装置Aは、回路基板10と、ハウジング13に一体的に取り付けられた端子金具24と固定金具29を有し、端子金具24と固定金具29の半田接合によって回路基板10に表面実装された基板用コネクタ11と、合成樹脂材料からなり、回路基板10及び端子金具24と固定金具29を密着状態で包囲するモールド成形体52と、モールド成形体52に埋設され、ハウジング13との間で端子金具24と固定金具29を囲むように配されたカバー32を備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
ハウジングに一体的に取り付けられた金属部材を有し、前記金属部材の半田接合によって前記回路基板に表面実装された基板用コネクタと、
合成樹脂材料からなり、前記回路基板及び前記金属部材を密着状態で包囲するモールド成形体と、
前記モールド成形体に埋設され、前記ハウジングとの間で前記金属部材を囲むように配されたカバーとを備えていることを特徴とする回路基板装置。
【請求項2】
前記カバーが、前記ハウジングに組み付けられていることを特徴とする請求項1記載の回路基板装置。
【請求項3】
前記カバーが前記回路基板に対し固定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路基板装置。
【請求項4】
前記カバーには、前記金属部材を挟んで前記回路基板と対向するように配された上壁部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の回路基板装置。
【請求項5】
前記上壁部が、前記カバーのうち前記金属部材を挟んで前記ハウジングの外面と対向する周壁部の上端部に対し直接的に繋がった形態であることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の回路基板装置。
【請求項6】
前記上壁部には、平面視において前記金属部材と対応する領域を開口させた上面開口部が形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の回路基板装置。
【請求項7】
前記カバーが前記ハウジングに組み付けられており、
前記上壁部には、前記ハウジングの上面の吸着領域を露出させる移載用開口部が形成されていることを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の回路基板装置。
【請求項8】
前記移載用開口部及び前記吸着領域が、平面視において前記基板用コネクタの重心を含む範囲に設定されていることを特徴とする請求項7記載の回路基板装置。
【請求項9】
前記カバーは、前記金属部材を挟んで前記ハウジングの外面と対向する周壁部を有し、
前記周壁部のうち前記回路基板に近接する縁部には、周面切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の回路基板装置。
【請求項10】
前記金属部材が、前記ハウジングの後方において並列に配されて前記回路基板に対し導通可能に半田接合される複数の端子金具を含み、
前記カバーが、前記複数の端子金具の後方に配された後壁部を有し、
前記後壁部には、隣り合う前記端子金具の間を区画する仕切部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の回路基板装置。
【請求項11】
前記カバーが、前記モールド成形体の外面のゲート痕と前記金属部材とを結ぶ直線経路の途中に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の回路基板装置。
【請求項12】
ハウジングと、
前記ハウジングに一体的に取り付けられて半田接合により回路基板に表面実装され、前記回路基板とともにモールド成形体により密着状態で包囲される金属部材と、
前記ハウジングとの間で前記金属部材を囲むように配され、前記モールド成形体に埋設されるカバーとを備えていることを特徴とする基板用コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板装置及び基板用コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回路基板の表面に基板用コネクタを実装した回路基板装置が開示されている。基板用コネクタは、ハウジングに固定金具と端子金具を取り付けて構成されている。基板用コネクタを回路基板に取り付ける際には、固定金具が回路基板の表面に載置されるとともに、端子金具の接続端部が回路基板のプリント回路上に載置され、リフロー方式により固定金具と端子金具の接続端部が回路基板に対し半田により接合されている。この回路基板装置において、回路基板の全体と基板用コネクタの一部を合成樹脂製のモールド成形体で包囲すると、プリント回路を防水し、端子金具のうちハウジング外への露出部分を防水し、さらに半田接合部を補強することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−041510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回路基板装置が高温となる環境下で使用される場合において、モールド成形体の材料として比較的線膨張率の高い合成樹脂を用いると、熱膨張したモールド成形体が、回路基板と平行に端子金具や固定金具を押圧することになる。端子金具や固定金具が押圧されると、端子金具や固定金具の半田接合部に剪断力が作用するため、半田接合部が破断して端子金具や固定金具が回路基板から剥がれることが懸念される。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、モールド成形体の熱変形に起因する半田接合部の破断を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の回路基板装置は、
回路基板と、
ハウジングに一体的に取り付けられた金属部材を有し、前記金属部材の半田接合によって前記回路基板に表面実装された基板用コネクタと、
合成樹脂材料からなり、前記回路基板及び前記金属部材を密着状態で包囲するモールド成形体と、
前記モールド成形体に埋設され、前記ハウジングとの間で前記金属部材を囲むように配されたカバーとを備えていることを特徴とする。
【0007】
第2の発明の基板用コネクタは、
ハウジングと、
前記ハウジングに一体的に取り付けられて半田接合により回路基板に表面実装され、前記回路基板とともにモールド成形体により密着状態で包囲される金属部材と、
前記ハウジングとの間で前記金属部材を囲むように配され、前記モールド成形体に埋設されるカバーとを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
モールド成形体が熱膨張及び熱収縮したときに金属部材を押圧するのは、モールド成形体の全体ではなく、モールド成形体のうちカバーの内側に配されて金属部材と接触するカバー内領域だけである。モールド成形体のうちカバーの外方に配されて金属部材に接触しないカバー外領域からの押圧力は金属部材に殆ど作用せず、その分、金属部材に対する押圧力が軽減されるので、半田接合部が破断することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の回路基板装置の斜視図
図2】回路基板装置の側断面図
図3図2のX−X線断面図
図4】基板用コネクタの斜視図
図5】基板用コネクタの平面図
図6図5のY−Y線断面図
図7図5のZ−Z線断面図
図8】ハウジングモジュールの斜視図
図9】ハウジングモジュールの平面図
図10】カバーの正面図
図11】カバーの底面図
図12】実施例2の回路基板装置の平断面図
図13】実施例2の基板用コネクタの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1及び第2の発明は、前記カバーが、前記ハウジングに組み付けられていてもよい。この構成によれば、モールド成形体のうちカバーの外方に配されたカバー外領域が熱変形したときに、その熱変形の影響が金属部材に及ぶことをカバーによって確実に規制することができる。
【0011】
第1及び第2の発明は、前記カバーが前記回路基板に対し固定されていてもよく、回路基板に対し固定可能であってもよい。この構成によれば、モールド成形体のうちカバーの外方に配されたカバー外領域が熱変形しても、その影響が金属部材に及ぶことをカバーによって確実に規制することができる。また、モールド成形体の熱変形により回路基板に対して湾曲させる力が作用しても、回路基板の湾曲変形は、カバーの剛性によって抑制することができる。
【0012】
第1及び第2の発明によれば、前記カバーには、前記金属部材を挟んで前記回路基板と対向するように配された上壁部が形成されていてもよい。この構成によれば、モールド成形体のうちカバーの上方に配されて金属部材に接触しないカバー外領域が熱変形しても、その影響が金属部材に及ぶことを確実に規制することができる。
【0013】
第1及び第2の発明は、前記上壁部が、前記カバーのうち前記金属部材を挟んで前記ハウジングの外面と対向する周壁部の上端部に対し直接的に繋がった形態であってもよい。この構成によれば、上壁部により周壁部の剛性を高めることができる。
【0014】
第1及び第2の発明は、前記上壁部には、平面視において前記金属部材と対応する領域を開口させた上面開口部が形成されていてもよい。この構成によれば、カバーの上方から上面開口部を通して、金属部材の半田接合の状態を目視等で確認することができる。
【0015】
第1及び第2の発明は、前記カバーが前記ハウジングに組み付けられており、前記上壁部には、前記ハウジングの上面の吸着領域を露出させる移載用開口部が形成されていてもよい。この構成によれば、基板用コネクタを回路基板上へ移載する際には、ハウジングの吸着領域を移載装置で吸引することにより、回路基板に対して金属部材を高い精度で位置決めすることができる。
【0016】
第1及び第2の発明は、前記移載用開口部及び前記吸着領域が、平面視において前記基板用コネクタの重心を含む範囲に設定されていてもよい。この構成によれば、基板用コネクタを吸引したときに安定した姿勢で持ち上げることができる。
【0017】
第1及び第2の発明は、前記カバーは、前記金属部材を挟んで前記ハウジングの外面と対向する周壁部を有し、前記周壁部のうち前記回路基板に近接する縁部には、周面切欠部が形成されていてもよい。この構成によれば、カバーの外方から周面切欠部を通して、金属部材の半田接合の状態を目視等で確認することができる。
【0018】
第1及び第2の発明は、前記金属部材が、前記ハウジングの後方において並列に配されて前記回路基板に対し導通可能に半田接合される複数の端子金具を含み、前記カバーが、前記複数の端子金具の後方に配された後壁部を有し、前記後壁部には、隣り合う前記端子金具の間を区画する仕切部が形成されていてもよい。この構成によれば、仕切部により後壁部の剛性を高めることができるともに、モールド成形体のうち後壁部とハウジングとの間のカバー内領域の体積を、仕切部の分だけ低減できる。
【0019】
第1の発明は、前記カバーが、前記モールド成形体の外面のゲート痕と前記金属部材とを結ぶ直線経路の途中に配されていてもよい。この構成によれば、モールド成形体を射出成形する際に、ゲートから射出された溶融樹脂の射出圧は、金属部材に対して低減された状態で作用する。したがって、溶融樹脂の射出圧に起因して金属部材の半田接合部が破断することを防止できる。
【0020】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1図11を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図1,4,8における斜め右上方及び図2,3,5,9,11における右方を前方と定義する。上下の方向については、図1,2,4,6〜8,10にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
【0021】
本実施例1の回路基板装置Aは、回路基板10と、基板用コネクタ11と、モールド成形体52とを備え、これらを半田接合とモールド成形体52によって一体化させたものである。尚、以下の説明では、便宜上、回路基板10がその板面を水平に向けているものとする。回路基板10の上面(表面)には、回路(図示省略)が印刷により形成されている。回路基板10の上面のうち前端部における左右方向中央部は、基板用コネクタ11を載置した状態で固定するための固定領域となっている。
【0022】
基板用コネクタ11は、ハウジングモジュール12と、カバー32と、ペグ49とを組み付けて構成されている。ハウジングモジュール12は、合成樹脂製のハウジング13と、ハウジング13に対し相対変位を規制された状態で取り付けられた複数の端子金具24(請求項に記載の金属部材)と、ハウジング13に対し相対変位を規制された状態で取り付けられた左右一対の固定金具29(請求項に記載の金属部材)とを備えて構成されている。
【0023】
ハウジング13は、偏平なブロック状をなす端子保持部14と、端子保持部14の前端面外周縁から前方へ片持ち状に延出した形態の角筒状をなすフード部15とを有する。端子保持部14(ハウジング13)には、端子保持部14に端子金具24を取り付けるための複数の圧入孔が形成されている。複数の圧入孔は、前後方向に貫通した形態であり、左右方向(回路基板10と平行な方向)に並列するように配されている。
【0024】
端子保持部14(ハウジング13)には、端子保持部14に固定金具29を取り付けるための左右一対の収容凹部16が形成されている。左右一対の収容凹部16は、端子保持部14の左右両外側面を凹ませた形態であり、端子保持部14の上下両方向に開放されている。収容凹部16の前後両端部には、上下方向の収容溝17が形成されている。
【0025】
端子保持部14の上面のうち、左右方向における中央部であり、且つ前後方向においては中央より少し前方の領域は、平坦面からなる吸着領域18となっている。吸着領域18は、平面視における基板用コネクタ11の重心19を含む領域に設定されている。端子保持部14の左右両外側面の前端部には、下方(回路基板10側)に面するフロント側係止部20が形成されている。
【0026】
端子保持部14には、左右一対の保護壁部21が形成されている。一対の保護壁部21は、端子保持部14の左右両外側面の後端縁部から後方へ突出した形態である。一対の保護壁部21の外側面には、上下方向に延びた形態であり、上端が保護壁部21の上端面に開放されたガイド溝22が形成されている。一対の保護壁部21には、その内側面を凹ませた形態のリヤ側係止部23が形成されている。
【0027】
端子金具24は、所定形状の細長い金属線材(金属棒材)に曲げ加工等を施して成形されたものである。端子金具24は、前後方向(回路基板10と平行な方向)に延びた圧入部25と、圧入部25の後端から下方へ略直角に延出した基板接続部26とを有する。したがって、端子金具24の側面視形状は、全体として上下又は前後に反転したL字形に屈曲した形状である。端子金具24は、圧入部25を端子本体の後方から圧入孔に圧入することにより、端子保持部14に取り付けられてハウジング13と一体化されている。圧入部25の前端部は、端子保持部14の前端面から突出してフード部15で包囲されている。
【0028】
基板接続部26は、脚部27と導通用半田接合部28とから構成されている。脚部27は、上下方向の直線状をなし、圧入部25の後端から回路基板10の上面に至る長さを有する。導通用半田接合部28は、脚部27の下端から後方(ハウジング13の後面から遠ざかる方向)へ略直角に片持ち状に延出した形態である。導通用半田接合部28は、回路基板10の上面と平行をなし、リフロー法により回路基板10の回路に対して導通可能に固着されている。
【0029】
固定金具29は、所定形状の金属板材に曲げ加工等を施して成形されたものである。固定金具29は、金具本体部30と固定用半田接合部31とから構成されている。固定金具29の正面視形状は、上下又は左右に反転したL字形に屈曲した形状である。固定金具29は、端子保持部14の上方から金具本体部30を収容凹部16内に収容するとともに、金具本体部30の前後両端縁部を収容溝17に嵌合させることにより、端子保持部14に取り付けられてハウジング13と一体化されている。ハウジング13は、固定金具29に対し相対的に上方へ移動することを規制されている。
【0030】
固定用半田接合部31は、金具本体部30の下端縁から左右方向外方(ハウジング13から遠ざかる方向)へ略直角に片持ち状に延出した形態である。固定用半田接合部31は、回路基板10の上面と平行をなし、リフロー法により回路基板10の上面に固着されている。固定金具29によりハウジング13が回路基板10の上面に固定されている。
【0031】
カバー32は、合成樹脂製であり、周壁部33と上壁部42とを有する単一部材である。周壁部33は、後壁部34と左右一対の側壁部35とから構成されている。後壁部34は、複数の端子金具24の脚部27及び導通用半田接合部28より後方に配されている。後壁部34には、後壁部34の下端縁部(回路基板10の上面に近接する領域)の複数箇所を部分的に切欠いた形態の複数の後面切欠部36(請求項に記載の周面切欠部)が形成されている。複数の後面切欠部36は、左右方向において複数の導通用半田接合部28と個別に対応する位置に配されている。
【0032】
後壁部34には、複数の仕切部37が形成されている。複数の仕切部37は、後壁部34の前面(ハウジング13及び端子金具24に対し前後方向に対向する面)から前方(カバー32の内側)へ片持ち状に突出した形態である。複数の周面切欠部は、左右方向において隣り合う導通用半田接合部28の間隙と対応する位置に配されている。したがって、複数の後面切欠部36と複数の仕切部37は、左右方向において交互に並ぶように配されている。後壁部34の左右両端部には、夫々、リヤ側係止突起38が形成されている。リヤ側係止突起38は、側壁部35の後端部内面と対向するように左右方向外向きに突出している。
【0033】
一対の側壁部35は、後壁部34の左右両側縁部から前方へ片持ち状に延出した形態である。側壁部35には、側壁部35の下端縁部(回路基板10の上面に近接する領域)を切欠いた形態の複数の側面切欠部39(請求項に記載の周面切欠部)が形成されている。側面切欠部39は、前後方向において固定金具29の固定用半田接合部31と対応する領域に開口している。左右両側壁部35の内側面(カバー32の内面)における後端部には、夫々、上下方向に延びるガイドリブ40が形成されている。左右両側壁部35の前端部には、左右方向において内向きに突出したフロント側係止突起41が形成されている。
【0034】
上壁部42は、回路基板10の上面と平行をなし、複数の端子金具24及び一対の固定金具29の上方に配されている。上壁部42の平面視形状は略方形をなす。後壁部34の上端縁及び左右両側壁部35の上端縁に対し略直角に連なっているので、上壁部42は、後壁部34と側壁部35を補強する機能を発揮する。この補強機能により、後壁部34と側壁部35は、平面視において湾曲するように変形することを規制されている。また、上壁部42には、上壁部42の前端縁に沿って上方へ立ち上がる補強リブ43が形成されている。この補強リブ43により上壁部42の剛性が高められている。
【0035】
上壁部42には、移載用開口部44と、複数の後縁開口部45(請求項に記載の上面開口部)と、左右一対の側縁開口部46(請求項に記載の上面開口部)が形成されている。移載用開口部44は、上壁部42を上下方向(壁厚方向)に貫通した形態であり、平面視においてハウジング13の吸着領域18と対応するように開口している。複数の後縁開口部45は、上壁部42の後端縁に沿うように配され、平面視(前後方向及び左右方向)において複数の導通用半田接合部28と個別に対応する領域に開口している。一対の側縁開口部46は、上壁部42の左右両側縁に沿うように配され、平面視(前後方向及び左右方向)において固定用半田接合部31と個別に対応する領域に開口している。
【0036】
左右両側壁部35の外側面には、夫々、上下方向に延びた前後一対ずつの取付凹部47が形成されている。前後で対をなす取付凹部47は、側壁部35の前後両端部に配されている。各取付凹部47の前後両端部には、上下方向に延びた取付溝48が形成されている。各取付凹部47には、夫々、ペグ49が取り付けられてカバー32と一体化されている。ペグ49をハウジング13に取り付けた状態では、ペグ49に対してハウジング13が相対的に上方へ移動することを規制されている。
【0037】
ペグ49は、金属板材に曲げ加工を施して成形されたものである。ペグ49は、ペグ本体部50とカバー用半田接合部51とから構成されている。ペグ49の正面視形状は、上下又は左右に反転したL字形に屈曲した形状である。カバー用半田接合部51は、ペグ本体部50の下端縁から左右方向外方(ハウジング13から遠ざかる方向)へ略直角に片持ち状に延出した形態である。
【0038】
ペグ49は、カバー32の上方からペグ本体部50を取付凹部47内に収容するとともに、ペグ本体部50の前後両端縁部を取付溝48に嵌合させることにより、カバー32に取り付けられてカバー32と一体化されている。カバー用半田接合部51は、回路基板10の上面と平行をなし、リフロー法により回路基板10の上面に固着されている。左右一対のペグ49によりカバー32が回路基板10の上面に固定されている。
【0039】
カバー32は、ハウジング13の上方から端子保持部14に組み付けられている。組付けの際には、カバー32のガイドリブ40をハウジング13のガイド溝22に嵌合させる。ハウジング13に組み付けられたカバー32は、ガイドリブ40とガイド溝22の嵌合により、ハウジング13に対して前後方向の相対移動を規制された状態に保持される。また、一対の側壁部35が端子保持部14の外側面に対し接近して対向又は当接することにより、カバー32は、ハウジング13に対して左右方向の相対移動を規制された状態に保持される。
【0040】
さらに、カバー32をハウジング13に組み付けた状態では、カバー32のフロント側係止突起41がハウジング13のフロント側係止部20に対し下から係止するとともに、カバー32のリヤ側係止突起38がハウジング13のリヤ側係止部23に対して下から係止する。これらの係止作用により、カバー32はハウジング13に対して相対的に上方へ変位することを規制される。以上のようにして、カバー32とハウジング13が一体化され、基板用コネクタ11の組付けが完了する。
【0041】
基板用コネクタ11は、回路基板10の上面に載置され、リフロー工程において導通用半田接合部28と固定用半田接合部31とカバー用半田接合部51が回路基板10の上面に固着される。以上により、基板用コネクタ11が半田接合部によって回路基板10の上面に実装されている。
【0042】
モールド成形体52は、合成樹脂材料からなり、回路基板10の全体と、基板用コネクタ11のうちフード部15を除いた領域を包囲するようにモールド成形されたものである。換言すると、モールド成形体52内には、回路基板10の全体と、基板用コネクタ11のうちフード部15を除いた領域とが埋設されている。
【0043】
モールド成形体52を成形する際には、半田接合済みの回路基板10と基板用コネクタ11を金型(図示省略)のキャビティ内にセットし、半田接合部の材料である溶融樹脂を金型内に射出する。溶融樹脂が射出されるゲート(図示省略)は、端子金具24の後方と固定金具29の側方に配されている。溶融樹脂は、基板用コネクタ11に向かって回路基板10の上面と略平行に射出され、カバー32の外面に衝突する。カバー32の外面に衝突した後の溶融樹脂は、キャビティ内を流動し、カバー32の外方のカバー外空間に充填される。
【0044】
カバー32の外面に衝突した後の溶融樹脂の一部は、後面切欠部36、側面切欠部39、後縁開口部45、側縁開口部46を通ってカバー32の内部(カバー32と端子保持部14とで区画されたカバー内空間53)に流入し、充填される。カバー内空間53に充填された溶融樹脂は、端子金具24の脚部27、導通用半田接合部28、固定金具29及び端子保持部14の外面に密着する。溶融樹脂が固化すると、モールド成形体52の成形が完了すると同時に、モールド成形体52と基板用コネクタ11とが一体化され、以上により、回路基板装置Aの製造が完了する。
【0045】
モールド成形体52の外面のうちゲートと対応する部位には、小さい突起状をなす複数のゲート痕54が形成される。複数のゲート痕54は、基板用コネクタ11の後方と側方に配されている。ハウジング13の外面に露出している端子金具24の脚部27や固定金具29の金具本体部30が、溶融樹脂の射出圧を直接的に受けた場合、導通用半田接合部28や固定用半田接合部31に剪断力が作用するため、これらの半田接合部28,31が破断して端子金具24や固定金具29が回路基板10から剥がれることが懸念される。
【0046】
しかし、基板用コネクタ11の後方に位置するゲート痕54と端子金具24との間には、カバー32の後壁部34が存在しているので、後方から端子金具24に向かって射出された溶融樹脂は、端子金具24(脚部27)に衝突する前に、後壁部34の外面(後面)に衝突する。また、基板用コネクタ11の側方に位置するゲート痕54と固定金具29との間には、カバー32の側壁部35が存在しているので、側方から固定金具29に向かって射出された溶融樹脂は、固定金具29(金具本体部30)に衝突する前に、側壁部35の外面(後面)に衝突する。したがって、端子金具24や固定金具29に対する溶融樹脂の射出圧は低減されている。
【0047】
モールド成形体52は、基板用コネクタ11と回路基板10に対して密着状態で包囲することにより、回路基板10の全面、回路基板10と端子金具24との接合部、回路基板10と固定金具29との接合部、及び回路基板10とペグ49との接合部を液密状にシールする防水機能を有する。また。モールド成形は、端子金具24の導通用半田接合部28、固定金具29の固定用半田接合部31、及びペグ49のカバー用半田接合部51の回路基板10に対する接合強度を高める補強機能を有する。
【0048】
モールド成形体52の材料の線膨張率は、回路基板10の材料の線膨張率及びハウジング13の材料の線膨張率とは異なる。したがって、回路基板装置Aが温度変化の大きい環境下で使用された場合、モールド成形体52の熱変形量(熱膨張及び熱収縮に起因する体積の変動量)と、回路基板10の熱変形量及びハウジング13の熱変形量との間に差異が生じる。この熱変形量の差異により、モールド成形体52が、ハウジング13、端子金具24及び固定金具29を回路基板10の表面(実装面)と平行に押圧するため、その押圧力によって導通用半田接合部28や固定用半田接合部31に回路基板10と平行な剪断応力が生じる。そのため、導通用半田接合部28や固定用半田接合部31が剪断応力によって破断することが懸念される。
【0049】
その対策として、モールド成形体52内に埋設したカバー32により、モールド成形体52を、カバー32の内面とハウジング13の外面とで囲まれたカバー内空間53に充填されたカバー内領域55と、カバー32の外方に配されたカバー外領域56とに区画した。導通用半田接合部28と固定用半田接合部31はカバー内空間53に配されているので、モールド成形体52のカバー内領域55は、導通用半田接合部28及び固定用半田接合部31に接するが、モールド成形体52のカバー外領域56は、導通用半田接合部28及び固定用半田接合部31に接していない。
【0050】
したがって、モールド成形体52が熱変形したときに導通用半田接合部28と固定用半田接合部31を直接的に押圧するのは、モールド成形体52のうちカバー内領域55だけであり、カバー外領域56からの押圧力はカバー32で遮断される。即ち、基板用コネクタ11の後方から作用するカバー外領域56の押圧力は、後壁部34で受け止められるので、導通用半田接合部28には及ばない。
【0051】
また、基板用コネクタ11の側方から作用するカバー外領域56の押圧力は、側壁部35で受け止められるので、固定用半田接合部31には及ばない。このように導通用半田接合部28と固定用半田接合部31に作用する押圧力はカバー外領域56の分だけ軽減されるので、導通用半田接合部28と固定用半田接合部31に生じる剪断応力が低く抑えられる。
【0052】
また、カバー32は、ハウジング13に一体的に組み付けられているだけでなく、ペグ49を介して回路基板10に固定されている。したがって、カバー32は、その外方からカバー外領域56の押圧力を受けても、導通用半田接合部28や固定用半田接合部31に接近する方向へ移動する虞がない。したがって、カバー外領域56の押圧力が導通用半田接合部28や固定用半田接合部31に及ぶことを効果的に抑制又は防止できる。
【0053】
本実施例1の回路基板装置Aは、回路基板10と、基板用コネクタ11と、モールド成形体52とを有する。基板用コネクタ11は、ハウジング13に一体的に取り付けられた端子金具24と固定金具29を有し、端子金具24と固定金具29を半田接合することによって回路基板10の上面に表面実装されている。モールド成形体52は、合成樹脂材料からなり、回路基板10、端子金具24及び固定金具29を密着状態で包囲している。このモールド成形体52内には、ハウジング13の後面との間で端子金具24を囲むとともに、ハウジング13の側面との間で固定金具29を囲むように配されたカバー32が埋設されている。
【0054】
この構成によれば、モールド成形体52が熱変形(熱膨張及び熱収縮)したときに端子金具24や固定金具29を押圧するのは、モールド成形体52の全体ではなく、モールド成形体52のうちカバー32の内側に配されて端子金具24及び固定金具29と接触するカバー内領域55だけである。モールド成形体52のうちカバー32の外方に配されて端子金具24と固定金具29に接触しないカバー外領域56からの押圧力は、端子金具24及び固定金具29には殆ど作用しないので、その分、端子金具24及び固定金具29に対するモールド成形体52の押圧力が軽減される。これにより、端子金具24の導通用半田接合部28と固定金具29の固定用半田接合部31が破断することを防止できる。
【0055】
また、カバー32は、ハウジング13に組み付けられてハウジング13と一体化されているので、モールド成形体52の成形工程において溶融樹脂の射出圧がカバー32に作用したときに、端子金具24及び固定金具29に対するカバー32の位置ずれが規制される。したがって、端子金具24及び固定金具29に対する溶融樹脂の射出圧の影響を確実に軽減できる。また、モールド成形体52のうちカバー32の外方に配されたカバー外領域56が熱膨張又は熱収縮したときに、その熱変形の影響が端子金具24や固定金具29に及ぶことを、カバー32によって確実に規制することができる。
【0056】
また、カバー32は、ペグ49によって回路基板10に対して固定されているので、モールド成形体52の成形工程において溶融樹脂の射出圧がカバー32に作用したときに、端子金具24及び固定金具29に対するカバー32の位置ずれが規制される。したがって、端子金具24及び固定金具29に対する溶融樹脂の射出圧の影響を確実に軽減できる。また、モールド成形体52のうちカバー32の外方に配されたカバー外領域56が熱膨張又は熱収縮したときに、その熱変形の影響が端子金具24や固定金具29に及ぶことを、カバー32によって確実に規制することができる。
【0057】
さらに、カバー32は、回路基板10の上面と直角で且つ前後方向に延びる左右一対の側壁部35と、回路基板10の上面と直角で且つ左右方向に延びる後壁部34とを有するので、前後両端部と前後方向中央部との間で高低差が生じるような湾曲変形に抗する剛性と、前後両端部と前後方向中央部との間で高低差が生じるような湾曲変形に抗する剛性とを有する。そして、カバー32は、前後方向及び左右方向に間隔を空けた4箇所(一対の側壁部35の前後両端部)において、ペグ49により回路基板10の上面(実装面)に固定されている。したがって、モールド成形体52の熱膨張や熱収縮により回路基板10に対して湾曲させようにする力が作用しても、回路基板10の湾曲変形は、カバー32の剛性によって抑制される。
【0058】
また、カバー32には、端子金具24及び固定金具29を挟んで回路基板10の実装面(上面)と対向するように配された上壁部42が形成されている。したがって、モールド成形体52のうちカバー32の上方に配されて端子金具24及び固定金具29に接触しないカバー外領域56が熱膨張又は熱収縮しても、その熱変形の影響が端子金具24や固定金具29に及ぶことを確実に規制することができる。
【0059】
また、上壁部42は、カバー32のうち端子金具24と固定金具29を挟んでハウジング13の外面と対向する周壁部33(後壁部34と一対の側壁部35)の上端部に対し直接的に繋がった形態である。この構成によれば、上壁部42によって周壁部33の剛性が高められるので、後壁部34が前後方向へ膨らむように湾曲変形することも、側壁部35が左右方向へ膨らむように湾曲変形することも、抑制することができる。
【0060】
また、上壁部42には、平面視において端子金具24と対応する領域を開口させた後縁開口部45が形成されているので、カバー32の上方から後縁開口部45を通すことにより、導通用半田接合部28の半田接合の状態を目視等で確認することができる。同じく上壁部42には、平面視において固定金具29と対応する領域を開口させた側縁開口部46が形成されているので、カバー32の上方から側縁開口部46を通すことにより、固定用半田接合部31の半田接合の状態を目視等で確認できる。
【0061】
また、カバー32がハウジング13に組み付けられた状態では、カバー32の上壁部42が、ハウジング13のうち吸着領域18の形成されている上面に重ねられているのであるが、上壁部42には、吸着領域18を露出させる移載用開口部44が形成されている。したがって、基板用コネクタ11を回路基板10上へ移載する際には、ハウジング13の吸着領域18を移載装置(図示省略)で吸引することができる。これにより、ハウジング13と一体化されている端子金具24と固定金具29を、回路基板10に対して高い精度で位置決めすることができる。また、移載用開口部44と吸着領域18は、平面視において基板用コネクタ11の重心19を含む範囲に設定されているので、基板用コネクタ11を吸引したときに安定した姿勢で持ち上げることができる。
【0062】
また、カバー32は、端子金具24を挟んでハウジング13の外面と対向する後壁部34を有しているが、後壁部34のうち回路基板10に近接する下縁部には後面切欠部36が形成されているので、カバー32の後方(外方)から後面切欠部36を通して、導通用半田接合部28の半田接合の状態を目視等で確認することができる。カバー32は、固定金具29を挟んでハウジング13の外面と対向する側壁部35を有しているが、側壁部35のうち回路基板10に近接する下縁部には側面切欠部39が形成されているので、カバー32の側方(外方)から側面切欠部39を通して、固定用半田接合部31の半田接合の状態を目視等で確認することができる。
【0063】
また、複数の端子金具24は、ハウジング13の後方において並列に配され、回路基板10に対し導通可能に半田接合されている。カバー32は、複数の端子金具24の後方に配された後壁部34を有しており、後壁部34には、左右に隣り合う端子金具24の間を区画する仕切部37が形成されている。この構成によれば、仕切部37により後壁部34の剛性を高めることができるともに、モールド成形体52のうち後壁部34とハウジング13との間のカバー内領域55の体積を、仕切部37の分だけ低減できる。これにより、カバー内領域55が熱変形時に端子金具24に付与する押圧力が低減される。
【0064】
また、本実施例1の回路基板装置Aは、回路基板10と、基板用コネクタ11と、モールド成形体52と、モールド成形体52に埋設されたカバー32とを備える。カバー32は、モールド成形体52の外面のゲート痕54と端子金具24とを前後方向に結ぶ直線経路(図示省略)の途中に配された後壁部34を有する。モールド成形体52を射出成形する際に、金型のゲートから端子金具24に向かって射出された溶融樹脂は、端子金具24に接触する前に後壁部34に衝突するので、端子金具24に対する溶融樹脂の射出圧の影響が軽減される。これにより、溶融樹脂の射出圧に起因して固定金具29の固定用半田接合部31が破断することを防止できる。
【0065】
同じくカバー32は、モールド成形体52の外面のゲート痕54と固定金具29とを左右方向に結ぶ直線経路(図示省略)の途中に配された側壁部35を有する。モールド成形体52を射出成形する際に、金型のゲートから固定金具29に向かって射出された溶融樹脂は、固定金具29に接触する前に側壁部35に衝突するので、固定金具29に対する溶融樹脂の射出圧の影響が軽減される。したがって、溶融樹脂の射出圧に起因して固定金具29の固定用半田接合部31が破断することを防止できる。
【0066】
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図12図13を参照して説明する。本実施例2の回路基板装置Bは、カバー60を上記実施例1とは異なる構成としたものである。上記実施例1のカバー32がペグ49によって回路基板10の上面に固定されていたのに対し、本実施例2のカバー60は回路基板10に固定されておらず、ハウジング13に対し一体的に組み付けられているものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0067】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、後壁部に仕切部を形成したが、後壁部は仕切部を有しない形態であってもよい。
(2)上記実施例では、カバーをハウジングに組み付けるとともに回路基板に固定したが、カバーは、ハウジングに組み付けずに回路基板に固定してもよく、回路基板に固定せずにハウジングに組み付けてもよい。
(3)上記実施例では、カバーが単一部材であるが、端子金具用の専用カバーと、固定金具用の専用カバーを別々に設けてもよい。
(4)上記実施例では、カバーが上壁部を有しているが、カバーは上壁部を有しない形態であってもよい。
(5)上記実施例では、カバーの上壁部が後壁部及び側壁部に直接的に繋がって補強機能を有しているが、上壁部は、後壁部及び側壁部に直接的に繋がらない形態であってもよい。
(6)上記実施例では、カバーの上壁部に上面開口部を形成したが、上壁部は、上面開口部を有しない形態であってもよい。
(7)上記実施例では、カバーの周壁部に周面切欠部を形成したが、周壁部は、周面切欠部を有しない形態であってもよい。
(8)上記実施例では、カバーの上壁部に移載用開口部を形成したが、カバーに移載用開口部を形成せず、移載装置がカバーの上面を吸引して回路基板へ移載するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0068】
A,B…回路基板装置
10…回路基板
11…基板用コネクタ
13…ハウジング
18…吸着領域
19…重心
24…端子金具(金属部材)
29…固定金具(金属部材)
32…カバー
33…周壁部
34…後壁部
35…側壁部
36…後面切欠部(周面切欠部)
37…仕切部
39…側面切欠部(周面切欠部)
42…上壁部
44…移載用開口部
45…後縁開口部(上面開口部)
46…側縁開口部(上面開口部)
52…モールド成形体
54…ゲート痕
60…カバー
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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図13