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特開2019-220709太陽電池モジュールおよび太陽電池セルの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-220709(P2019-220709A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】太陽電池モジュールおよび太陽電池セルの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0224 20060101AFI20191129BHJP
【FI】
   H01L31/04 262
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-160299(P2019-160299)
(22)【出願日】2019年9月3日
(62)【分割の表示】特願2017-542687(P2017-542687)の分割
【原出願日】2016年8月10日
(31)【優先権主張番号】特願2015-193285(P2015-193285)
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】益子 慶一郎
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151AA02
5F151AA03
5F151AA05
5F151CA15
5F151CB11
5F151CB12
5F151CB15
5F151DA04
5F151DA07
5F151DA10
5F151EA02
5F151EA18
5F151FA02
5F151FA03
5F151FA04
5F151FA06
5F151FA10
5F151FA14
5F151FA15
5F151FA16
5F151JA03
5F151JA04
5F151JA05
(57)【要約】
【課題】太陽電池モジュールの構成を簡易にする技術を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セル10を備える。太陽電池セル10の半導体基板50の主面上に配置される複数の第1電極用フィンガー電極30が配置される。また、第1電極用バスバー電極32は、半導体基板50の主面上に配置され、かつ複数の第1電極用フィンガー電極30に接続される。第1電極用バスバー電極32は、隣接した別の太陽電池セル10の方に向かって、半導体基板50から延出する。第1電極用バスバー電極32において、半導体基板50の主面上に配置される部分と半導体基板50から延出する部分とが一体的に形成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに電気的に接続された複数の太陽電池セルを備え、
前記複数の太陽電池セルのうちの少なくとも1つは、
半導体基板と、
前記半導体基板の主面上に配置される第1導電型領域と、
前記半導体基板の主面上に配置される第2導電型領域と、
前記第1導電型領域上に配置される複数の第1集電極と、
前記第1導電型領域上に配置され、かつ前記複数の第1集電極に接続される第2集電極と、を備え、
前記第2集電極は、前記第2導電型領域上には形成されず、隣接した別の太陽電池セルの方に向かって前記半導体基板から延出することを特徴とする太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記太陽電池セルは裏面接合型の太陽電池セルであって、前記半導体基板において、前記第1集電極および前記第2集電極が配置される主面とは反対側の主面上には、集電極が配置されないことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記半導体基板において、前記第1集電極および前記第2集電極が配置される主面とは反対側の主面上に配置される集電極は、前記半導体基板から延出されないことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記第1集電極は、隣接した別の太陽電池セルと重畳する領域で、隣接した別の太陽電池に接着剤を用いて接着される請求項2または3に記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
半導体基板を準備するステップと、
前記半導体基板の第1主面上に、第1導電型領域と第2導電型領域とを形成するステップと、
前記第1導電型領域上に配置されるとともに、前記半導体基板から延出する集電極をめっき法によって形成するステップとを備え、
前記形成するステップにおいて、前記集電極は、前記第2導電型領域上には形成されないことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
【請求項6】
前記準備するステップは、最終的な半導体基板の主面のサイズよりも大きなサイズの主面を有する準備用の半導体基板を準備し、
前記形成するステップは、
前記準備用の半導体基板の主面上に前記集電極をめっき法によって形成するステップと、
前記最終的な半導体基板の主面のサイズとなるように、前記準備用の半導体基板の一部を切断するステップとを備えることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池セルの製造方法。
【請求項7】
前記準備するステップは、前記半導体基板の主面と補助シートの主面とを合わせながら、前記半導体基板に前記補助シートを並べ、
前記形成するステップは、
前記半導体基板の主面上と前記補助シートの主面上とに前記集電極をめっき法によって形成するステップと、
前記半導体基板から前記補助シートを取り除くステップとを備えることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池セルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールに関し、特に複数の太陽電池セルを接続する太陽電池モジュールおよび太陽電池セルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発電効率の高い太陽電池として、光が入射する受光面に対向する裏面にn型半導体層およびp型半導体層の双方が形成された裏面接合型の太陽電池がある。裏面接合型の太陽電池では、発電した電力を取り出すためのn側電極とp側電極の双方が裏面側に設けられる。また、複数の太陽電池が配線材によって電気的に接続されることによって、太陽電池モジュールが形成される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第13/031298号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1枚の太陽電池では、電力源として用いる場合に出力電力が十分でないため、一般的に複数の太陽電池を配線材を用いて接続して、太陽電池モジュールが構成される。また、太陽電池モジュールでは、太陽電池において発電した電力を取り出すために、太陽電池に設けられる電極と複数の太陽電池を接続する配線材が必要になる。これらを設けるために、太陽電池モジュールの構成が複雑になり、製造コストが増加する。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、太陽電池モジュールの構成を簡易にする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の太陽電池モジュールは、互いに電気的に接続された複数の太陽電池セルを備える。複数の太陽電池セルのうちの少なくとも1つは、半導体基板と、半導体基板の主面上に配置される第1導電型領域と、半導体基板の主面上に配置される第2導電型領域と、第1導電型領域上に配置される複数の第1集電極と、第1導電型領域上に配置され、かつ複数の第1集電極に接続される第2集電極と、を備える。第2集電極は、第2導電型領域上には形成されず、隣接した別の太陽電池セルの方に向かって半導体基板から延出する。
【0007】
本発明の別の態様は、太陽電池セルの製造方法である。この方法は、半導体基板を準備するステップと、半導体基板の第1主面上に、第1導電型領域と第2導電型領域とを形成するステップと、第1導電型領域上に配置されるとともに、半導体基板から延出する集電極をめっき法によって形成するステップとを備える。形成するステップにおいて、集電極は、第2導電型領域上には形成されない。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、太陽電池モジュールの構成を簡易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例1に係る太陽電池モジュールの構造を示す断面図である。
図2図1の太陽電池セルの構造を示す平面図である。
図3図2の太陽電池セルの構造を示す断面図である。
図4図4(a)−(c)は、図2の太陽電池セルの製造工程を示す断面図である。
図5図5(a)−(c)は、図4(a)−(c)に続く製造工程を示す断面図である。
図6図6(a)−(b)は、図2の太陽電池セルの別の製造工程を示す断面図である。
図7図7(a)−(c)は、図2の太陽電池セルのさらに別の製造工程を示す断面図である。
図8】本発明の実施例2に係る太陽電池モジュールの構造を示す断面図である。
図9図9(a)−(c)は、図8の太陽電池セルの構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例1は、複数の太陽電池セルが接続されることによって構成される太陽電池モジュールに関する。実施例1に係る太陽電池モジュールは、裏面接合型の太陽電池セルを使用する。裏面接合型の太陽電池セルでは、光が入射する受光面に対向する裏面に、互いに間挿し合っている一対の櫛歯状の電極が配置される。この太陽電池セルの電極は、互いに導電性の異なった第1電極と第2電極に分類される。複数の太陽電池セルを接続する場合、所定の太陽電池セルの第1電極と、これに隣接した太陽電池セルの第2電極とが配線材によって接続される。配線材の数は、太陽電池モジュールに含まれる太陽電池セルの数が増加するほど多く必要になる。太陽電池モジュールの構成の簡易化、コストの低減を目的とする場合、配線材は含まれない方が望ましい。
【0011】
これに対応するために、本実施例では、第1電極を太陽電池セルから延出するように形成する。このような構成により、太陽電池セルの第1電極と、これに隣接した太陽電池セルの第2電極とが直接接続される。以下、図面を参照しながら、本実施例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係る太陽電池モジュール100の構造を示す断面図である。太陽電池モジュール100は、太陽電池セル10と総称される第1太陽電池セル10a、第2太陽電池セル10b、第3太陽電池セル10c、第1保護部材12、第2保護部材14、封止部材16を含む。また、第1太陽電池セル10aは、第1−第1電極用バスバー電極32aと第1−第2電極用バスバー電極36aとを含み、第2太陽電池セル10bは、第2−第1電極用バスバー電極32bと第2−第2電極用バスバー電極36bとを含む。ここで、第1−第1電極用バスバー電極32a、第2−第1電極用バスバー電極32bは、第1電極用バスバー電極32と総称され、第1−第2電極用バスバー電極36a、第2−第2電極用バスバー電極36bは、第2電極用バスバー電極36と総称される。
【0013】
図1に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直角座標系が規定される。x軸、y軸は、太陽電池モジュール100の平面内において互いに直交する。z軸は、x軸およびy軸に垂直であり、太陽電池モジュール100の厚み方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。太陽電池モジュール100を形成する2つの主平面あるいは主面であって、かつx−y平面に平行な2つの主平面のうち、z軸の正方向側に配置される主平面が受光面であり、z軸の負方向側に配置される主平面が裏面である。以下では、z軸の正方向側を「受光面側」とよび、z軸の負方向側を「裏面側」とよぶ。
【0014】
複数の太陽電池セル10は、y軸に沿って並べられることによって、太陽電池ストリングを形成する。隣接した太陽電池セル10は、一方の太陽電池セル10の第1電極用バスバー電極32によって電気的に接続される。第1電極用バスバー電極32の構成は後述する。ここで、一方の太陽電池セル10の第1電極用バスバー電極32と他方の太陽電池セル10の第2電極用バスバー電極36とは、接着剤によって接着される。具体的には、第1太陽電池セル10aの第1−第1電極用バスバー電極32aは、隣接する第2太陽電池セル10bの第2−第2電極用バスバー電極36bに重なるように配置され、第1−第1電極用バスバー電極32aと第2−第2電極用バスバー電極36bとが接着剤によって接着される。接着剤には、例えば、ハンダあるいは樹脂接着剤が使用される。樹脂接着剤を使用する場合、樹脂接着剤は、絶縁性を有するものであってもよいし、異方導電性を有するものであってもよい。
【0015】
複数の太陽電池セル10の受光面側には、第1保護部材12が配置される。第1保護部材12は、例えば、ガラスや透光性樹脂からなる基板またはシートにより構成される。一方、複数の太陽電池セル10の裏面側には、第2保護部材14が配置される。第2保護部材14は、例えば、アルミニウム箔などの金属箔を介在させた樹脂フィルムにより構成される。第1保護部材12と第2保護部材14との間には、封止部材16が配置される。封止部材16は、複数の太陽電池セル10を封止する。封止部材16は、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)やポリビニルブチラール(PVB)等の透光性を有する樹脂により形成される。
【0016】
また、第1保護部材12、封止部材16、太陽電池セル10、第2保護部材14の積層体の外周に、Al等の金属製の枠体(図示しない)が取り付けられてもよい。さらに、第2保護部材14の裏面側に、太陽電池セル10の出力を外部に取り出すための配線材および端子ボックスが取り付けられてもよい。
【0017】
図2は、太陽電池セル10の構造を示す平面図であり、太陽電池セル10の裏面の構造を示す。太陽電池セル10は、第1電極20、第2電極22、半導体基板50を含む。第1電極20は、複数の第1電極用フィンガー電極30、第1電極用バスバー電極32を含み、第2電極22は、複数の第2電極用フィンガー電極34、第2電極用バスバー電極36を含む。第1電極20と第2電極22は、半導体基板50の裏面側に形成されており、互いに異なった極性を有する。具体的に説明すると、第1電極20は電子を収集して負極となり、第2電極22は正孔を収集して正極となる。一方、受光面側には電極が設けられないので、太陽電池セル10は、裏面接合型の光起電力素子である。
【0018】
複数の第1電極用フィンガー電極30は、y軸方向に延びる矩形状に形成される。ここでは、第1電極用フィンガー電極30の数を「5」としているが、これに限定されない。また、複数の第1電極用フィンガー電極30のy軸の負方向端側に、第1電極用バスバー電極32が接続される。第1電極用バスバー電極32は、半導体基板50内において、x軸方向に延びる台形状に形成される。また、第1電極用バスバー電極32は、図示しない隣接した別の太陽電池セル10であって、かつ本太陽電池セル10のy軸の負方向側に配置された別の太陽電池セル10の方に向かって、半導体基板50から延出する。ここで、y軸の負方向に半導体基板50から延出した部分は、矩形状に形成される。さらに、第1電極用バスバー電極32において、半導体基板50内に配置される台形状の部分と、半導体基板50から延出する矩形状の部分は、一体的に形成される。
【0019】
なお、太陽電池セル10の裏面が矩形状に形成される場合、第1電極用バスバー電極32全体も、矩形状に形成されてもよい。このような複数の第1電極用フィンガー電極30と第1電極用バスバー電極32との組合せによって、第1電極20は櫛歯状に形成される。ここで、y軸を第1方向とした場合、x軸は、第1方向に対して垂直な第2方向といえる。
【0020】
複数の第2電極用フィンガー電極34は、y軸方向に延びる矩形状に形成される。ここでは、第2電極用フィンガー電極34の数を「6」としているが、これに限定されない。また、複数の第2電極用フィンガー電極34のy軸の正方向端側に、第2電極用バスバー電極36が接続される。第2電極用バスバー電極36は、x軸方向に延びる台形状に形成される。なお、第2電極用バスバー電極36は、第1電極用バスバー電極32と同様に、矩形状に形成されてもよい。第2電極用バスバー電極36は、第1電極用バスバー電極32と異なって、半導体基板50内にのみに配置され、半導体基板50から延出しない。このような複数の第2電極用フィンガー電極34と第2電極用バスバー電極36との組合せによって、第2電極22も櫛歯状に形成される。
【0021】
第1電極20および第2電極22は、複数の第1電極用フィンガー電極30と複数の第2電極用フィンガー電極34が噛み合って互いに間挿し合うように形成される。ここで、第1電極20と第2電極22との間には、分離領域38が設けられる。分離領域38は、第1電極20と第2電極22との間の絶縁を確保するために設けられており、第1電極20および第2電極22の櫛歯状に沿って、蛇行形状に形成される。なお、分離領域38には、第1電極20および第2電極22を構成する後述の透明導電層および金属電極層が配置されない。そのため、透明導電層および金属電極層は、第1電極20、第2電極22のそれぞれに対応するように別々に設けられている。
【0022】
図3は、太陽電池セル10の構造を示すA−A’方向の断面図である。つまり、図3は、図2において第1電極用バスバー電極32、第2電極用フィンガー電極34、分離領域38が配置された部分の断面図である。太陽電池セル10は、半導体基板50、保護層52、第1半導体層54、第2半導体層56、透明導電層58、絶縁層60、シード層62、めっき層64を含む。透明導電層58は、第1透明導電層70、第2透明導電層72を含み、シード層62は、第1シード層74、第2シード層76を含み、めっき層64は、第1めっき層78、第2めっき層80を含む。ここで、シード層62、めっき層64とによって構成される金属電極層と、透明導電層58によって、第1電極用バスバー電極32、第2電極用フィンガー電極34が構成されている。
【0023】
半導体基板50は、z軸の正方向側、つまり受光面側から入射する光を吸収し、キャリアとして電子および正孔を生成する。半導体基板50は、n型またはp型の導電型を有する結晶性の半導体材料により構成される。ここでの半導体基板50は、n型の単結晶シリコン基板であるとする。また、半導体基板50において、第1電極用バスバー電極32、第2電極用フィンガー電極34、さらに図示しない第1電極用フィンガー電極30、第2電極用バスバー電極36が配置される受光面側とは反対側の裏面側には、集電極が配置されていない。
【0024】
保護層52は、半導体基板50のz軸の正方向側に設けられる。保護層52は、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどにより形成される。保護層52は、半導体基板50の受光面のパッシベーション層としての機能や、反射防止膜および保護膜としての機能を有する。保護層52は、半導体基板50の受光面の上にi型の非晶質シリコン層、酸化シリコンや窒化シリコンなどの絶縁層が順に積層された構造を有する。保護層52は、i型の非晶質シリコン層と絶縁層との間にn型の非晶質シリコン層が設けられた構造を有してもよい。i型の非晶質シリコン層およびn型の非晶質シリコン層は、例えば、2nm〜50nm程度の厚さを有する。酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコンなどの絶縁層は、例えば、50nm〜200nm程度の厚さを有する。
【0025】
半導体基板50の裏面側には、第1半導体層54と第2半導体層56が形成される。第1半導体層54および第2半導体層56はそれぞれ、図示しない第1電極20および第2電極22に対応するように櫛歯状に形成され、互いに間挿し合うように形成される。
【0026】
第1半導体層54は、第1導電型を有する半導体層であり、半導体基板50と同じn型の導電型を有する非晶質半導体層で構成される。第1半導体層54は、例えば、受光面上に形成される実質的な真性なi型の非晶質半導体層と、i型の非晶質半導体層の上に形成されるn型の非晶質半導体層の二層構造により構成される。なお、本実施例において、「非晶質半導体」には、微結晶半導体を含むものであってもよい。微結晶半導体とは、非晶質半導体中に結晶粒となった半導体を含む半導体をいう。
【0027】
i型の非晶質半導体層は、水素(H)を含むi型の非晶質シリコンで構成され、例えば、2nm〜25nm程度の厚さを有する。n型の非晶質半導体層は、n型のドーパントが添加された水素を含むn型非晶質シリコンで構成され、例えば、2nm〜50nm程度の厚さを有する。第1半導体層54を構成する各層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、プラズマCVD法等の化学気相成長(CVD)法により形成することができる。
【0028】
第1半導体層54の裏面側には、絶縁層60が形成される。絶縁層60は、第1電極用バスバー電極32が配置された部分に設けられるが、第2電極用フィンガー電極34が配置された部分に設けられない。そのため、第1電極用バスバー電極32と第2電極用フィンガー電極34には、段差が設けられる。絶縁層60は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などにより形成される。絶縁層60は、窒化シリコンにより形成されることが望ましい。
【0029】
第2半導体層56は、半導体基板50の裏面側のうち、第1半導体層54が設けられない部分に形成されるとともに、第1半導体層54が設けられた部分において第1半導体層54とz軸の負方向側に重なって設けられる。第2半導体層56は、第2導電型を有する半導体層であり、半導体基板50と異なるp型の導電型を有する非晶質半導体層で構成される。第2半導体層56は、例えば、半導体基板50の裏面側の上に形成される実質的に真性なi型の非晶質半導体層と、i型の非晶質半導体層の上に形成されるp型の非晶質半導体層の二層構造により構成される。図3に示す形態では、第1電極用バスバー電極32が設けられる領域において、第1半導体層54と第2半導体層56が絶縁層60を介して設けられる構成となっているが、この領域において、第2半導体層56は除去されてもよいし、第2半導体層56と絶縁層60とが除去されてもよい。
【0030】
i型の非晶質半導体層は、水素(H)を含むi型の非晶質シリコンで構成され、例えば、2nm〜25nm程度の厚さを有する。p型の非晶質半導体層は、p型のドーパントが添加された水素を含むn型非晶質シリコンで構成され、例えば、2nm〜50nm程度の厚さを有する。第2半導体層56を構成する各層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、プラズマCVD法等の化学気相成長(CVD)法により形成することができる。
【0031】
第1半導体層54の上には、電子を収集する第1電極用バスバー電極32が形成される。第2半導体層56の上には、正孔を収集する第2電極用フィンガー電極34が形成される。第1電極用バスバー電極32と第2電極用フィンガー電極34の間には分離領域38が形成され、両電極は電気的に絶縁される。前述したように、第1電極用バスバー電極32および第2電極用フィンガー電極34は、後述の透明導電層58と金属電極層の積層体により構成される。
【0032】
透明導電層58は、第2半導体層56の裏面側に形成される。ここで、透明導電層58は、分離領域38には設けられない。そのため、透明導電層58は、第1電極用バスバー電極32に含まれる第1透明導電層70と、第2電極用フィンガー電極34に含まれる第2透明導電層72とに分離される。透明導電層58は、例えば、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電性酸化物(TCO)により形成される。ここでの透明導電層58は、インジウム錫酸化物により形成され、例えば、50nm〜100nm程度の厚さを有する。透明導電層58は、スパッタリングや化学気相成長(CVD)などの薄膜形成方法により形成することができる。
【0033】
シード層62は、透明導電層58のz軸の負方向側に形成される。具体的に説明すると、第1シード層74は、第1透明導電層70のz軸の負方向側に形成され、第2シード層76は、第2透明導電層72のz軸の負方向側に形成される。特に、第1シード層74は、第1透明導電層70が配置されている部分だけではなく、第1透明導電層70が配置されている部分からy軸の負方向に延出されるようにも形成される。つまり、第1シード層74は、x−y平面において半導体基板50が配置されていない部分にも配置される。ここで、第1シード層74のうち、y軸の負方向に延出された部分の長さは、当該方向に配置される別の太陽電池セル10との距離よりも長くされる。一方、第2シード層76は、第2透明導電層72が配置されている部分だけに形成される。
【0034】
シード層62は、後述のめっき層64との二層により、金属電極層を構成し、金属電極層は、銅(Cu)、錫(Sn)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)などの金属材料で構成される。ここで、金属電極層は、銅により形成される。シード層62は、例えば、50nm〜1000nm程度の厚さを有する。また、シード層62は、例えば、スパッタリングや化学気相成長(CVD)などの薄膜形成方法により形成される。
【0035】
めっき層64は、シード層62のz軸の負方向側に形成される。具体的に説明すると、第1めっき層78は、第1シード層74のz軸の負方向側に形成され、第2めっき層80は、第2シード層76のz軸の負方向側に形成される。そのため、第1めっき層78は、第1シード層74と同様に、x−y平面において半導体基板50が配置されていない部分にも配置され、第2めっき層80は、第2シード層76と同様に、x−y平面において半導体基板50が配置された部分だけに配置される。めっき層64は、めっき法により形成され、めっき層64は、10μm〜50μm程度の厚さを有する。
【0036】
以下では、図4(a)−(c)、図5(a)−(c)を参照しながら、太陽電池セル10の製造方法について説明する。図4(a)−(c)は、太陽電池セル10、特に第1電極用バスバー電極32の製造工程を示す断面図である。まず、図4(a)に示すように、半導体基板50を準備する。ここでは、図2図3に示した最終的な半導体基板50の主平面のサイズよりも大きなサイズの主平面を有する準備用の半導体基板50が準備される。準備用の半導体基板50は、図2に示す第1電極用バスバー電極32全体を含むことが可能なサイズを有する。
【0037】
半導体基板50の受光面側に保護層52を積層する。また、半導体基板50の裏面側に第1半導体層54を積層し、第1半導体層54の裏面側に絶縁層60を積層し、絶縁層60の裏面側に第2半導体層56を積層する。さらに、第2半導体層56の裏面側に透明導電層58を積層する。ここで、第2半導体層56のうち、最終的に半導体基板50から延出される部分と、透明導電層58との間に、レジスト90を配置させる。レジスト90は、将来的に第2半導体層56と透明導電層58との間の剥離を容易にするための層である。保護層52、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56、透明導電層58の形成方法は特に限定されないが、例えば、スパッタリング法やCVD法等の薄膜形成法などにより形成することができる。また、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56は、エッチングやレーザー照射などによって部分的に除去され、複数の第1電極用フィンガー電極30と複数の第2電極用フィンガー電極34が噛み合って互いに間挿し合う形状に応じるように形成される。
【0038】
次に、図4(b)に示すように、透明導電層58の裏面側にシード層62を形成する。シード層62の形成にも、例えば、スパッタリング法等が使用される。つづいて、図4(c)に示すように、めっき層64を形成する以外の部分に、レジスト92を配置させる。レジスト92を配置することは、レジストパターニングに相当する。
【0039】
図5(a)−(c)は、図4(a)−(c)に続く製造工程を示す断面図である。図5(a)示すように、シード層62の裏面側に、めっき層64をめっき法によって形成する。つまり、シード層62は、準備用の半導体基板50の主平面上に配置されているので、めっき層64も準備用の半導体基板50の主平面上に配置される。つづいて、図5(b)に示すように、レジスト92が剥離される。レジスト92の剥離には公知の技術が使用されればよい。
【0040】
最後に、図5(c)に示すように、最終的な半導体基板50の主面のサイズとなるように、半導体基板50、保護層52、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56の一部、具体的にはy軸の負方向側の部分を切断する。切断される部分は、第2半導体層56と透明導電層58の間にレジスト90が配置される部分である。切断には、レーザーカットが使用される。さらに、レジスト90が剥離される。このような工程によって、めっき層64は、半導体基板50の主面上に配置される部分と、半導体基板50から延出する部分とが一体的にめっき法によって形成されているといえる。なお、レジスト90は第2半導体層56と透明導電層58の間に配置される構成に限定されず、例えば、透明導電層58とシード層62の間にレジスト90が配置されてもよい。
【0041】
以下では、図4(a)−(c)、図5(a)−(c)とは異なった太陽電池セル10の製造方法について、図6(a)−(b)を参照しながら説明する。図6(a)−(b)は、太陽電池セル10、特に第1電極用バスバー電極32の別の製造工程を示す断面図である。図6(a)に示すように、z軸の正方向から負方向に向かって、保護層52、半導体基板50、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56、透明導電層58が積層された積層体(以下、「第1積層体」という)を形成する。積層体における半導体基板50のサイズは、図4(a)とは異なり、最終的な半導体基板50のサイズである。
【0042】
さらに、z軸の正方向から負方向に向かって、補助シート94、銅ペースト96が積層された積層体(以下、「第2積層体」という)を第1積層体に並べる。ここで、銅ペースト96と透明導電層58とが、z軸の負方向側で略一面になるように、第1積層体の裏面と第2積層体の裏面とが合わせられる。なお、「略」とは誤差の範囲を含むことを意味する。補助シート94には、例えば、PET等の樹脂シートが使用される。また、銅ペースト96は、補助シート94との密着性が低い性質を有する。なお、このような性質を有していれば、銅ペースト96とは別のものが使用されてもよい。
【0043】
次に、図6(b)に示すように、透明導電層58と銅ペースト96の裏面側にシード層62を形成する。また、めっき層64を形成する以外の部分に、レジスト92を配置させるレジストパターニングが実行される。さらに、シード層62の裏面側に、めっき層64をめっき法によって形成する。このように、めっき層64は、第1積層体の主平面上と第2積層体の主平面上にめっき法によって形成される。
【0044】
ここで、シード層62、めっき層64のうち、第1積層体の裏面側に形成される部分は、第1電極用バスバー電極32のうち、半導体基板50内に配置される部分に相当する。また、シード層62、めっき層64のうち、第2積層体の裏面側に形成される部分は、第1電極用バスバー電極32のうち、半導体基板50から延出した部分に相当する。これらの処理は、図4(b)−(c)、図5(a)に対応する。
【0045】
さらに、レジスト92が剥離された後、補助シート94が、第1積層体から取り除かれる。前述のごとく、銅ペースト96と補助シート94との密着性が低いので、補助シート94の取り除きは容易である。
【0046】
以下では、これまでとは異なった太陽電池セル10の製造方法について、図7(a)−(c)を参照しながら説明する。図7(a)−(c)は、太陽電池セル10、特に第1電極用バスバー電極32のさらに別の製造工程を示す断面図である。図7(a)では、図4(a)と同様に、z軸の正方向から負方向に向かって、保護層52、半導体基板50、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56、透明導電層58が積層される。
【0047】
また、透明導電層58の裏面側のうち、最終的な半導体基板50内に含まれない部分に、複数のレジスト98が形成される。レジスト98は、例えば、x軸方向に長い棒状に形成されるとともに、y軸方向に一定間隔で複数並べられる。さらに、レジスト98を避けながら、透明導電層58の裏面側にシード層62が形成されるとともに、めっき層64を形成する以外の部分に、レジスト92を配置させるレジストパターニングが実行される。
【0048】
次に、図7(b)に示すように、シード層62、レジスト98の裏面側に、めっき層64をめっき法によって形成する。つづいて、図7(c)に示すように、レジスト92、レジスト98が剥離される。レジスト98が剥離されることによって、シード層62、めっき層64中の複数のレジスト98が配置されていた部分には、複数の溝部99が形成される。複数の溝部99が形成されることよって、シード層62と透明導電層58との接着面積が低減される。
【0049】
さらに、最終的な半導体基板50の主面のサイズとなるように、半導体基板50、保護層52、第1半導体層54、絶縁層60、第2半導体層56、透明導電層58の一部、具体的にはy軸の負方向側の部分を切断する。切断される部分は、複数の溝部99が配置される部分である。切断には、レーザーカットが使用される。シード層62と透明導電層58との接着面積が低減されている部分が切断されるので、切断した透明導電層58をシード層62から取り外すことが容易になる。
【0050】
本実施例によれば、第1電極用バスバー電極において、半導体基板の主面上に配置される部分と半導体基板から延出する部分とを一体的に形成するので、複数の太陽電池セルを接続する際に、第1電極用バスバー電極を使用できる。また、複数の太陽電池セルを接続する際に、第1電極用バスバー電極が使用されるので、配線材を不要にできる。また、配線材が不要になるので、太陽電池モジュールの構成を簡易にできる。また、配線材が不要になるので、太陽電池モジュールの製造コストを低減できる。
【0051】
また、第1電極用バスバー電極において、半導体基板の主面上に配置される部分と半導体基板から延出する部分とを一体的にめっき法にて形成するので、製造を簡易にできる。また、最終的な半導体基板の主面のサイズよりも大きなサイズの主面を有する準備用の半導体基板を準備し、最終的な半導体基板の主面のサイズとなるように、準備用の半導体基板の一部を切断するので、半導体基板から延出する部分を容易に形成できる。また、半導体基板に補助シートを並べ、半導体基板から補助シートを取り除くので、半導体基板から延出する部分を容易に形成できる。
【0052】
本発明の一態様の概要は、次の通りである。上記課題を解決するために、本発明のある態様の太陽電池モジュール100は、互いに電気的に接続された複数の太陽電池セル10を備える。複数の太陽電池セル10のうちの少なくとも1つは、半導体基板50と、半導体基板50の主面上に配置される複数の第1電極用フィンガー電極30と、半導体基板50の主面上に配置され、かつ複数の第1電極用フィンガー電極30に接続される第1電極用バスバー電極32とを備える。第1電極用バスバー電極32は、隣接した別の太陽電池セル10の方に向かって、半導体基板50から延出し、第1電極用バスバー電極32において、半導体基板50の主面上に配置される部分と半導体基板50から延出する部分とが一体的に形成される。
【0053】
太陽電池セル10は裏面接合型の太陽電池セルであって、半導体基板50において、第1電極用フィンガー電極30および第1電極用バスバー電極32が配置される主面とは反対側の主面上には、集電極が配置されなくてもよい。
【0054】
第1電極用バスバー電極32は、隣接した別の太陽電池セル10と重畳する領域で、隣接した別の太陽電池セル10に接着剤を用いて接着されてもよい。
【0055】
本発明の別の態様は、太陽電池セル10の製造方法である。この方法は、半導体基板50を準備するステップと、半導体基板50の主面上に配置されるとともに、半導体基板50から延出する第1電極用バスバー電極32をめっき法によって形成するステップとを備える。形成するステップは、第1電極用バスバー電極32において、半導体基板50の主面上に配置される部分と半導体基板50から延出する部分とを一体的に形成する。
【0056】
準備するステップは、最終的な半導体基板50の主面のサイズよりも大きなサイズの主面を有する準備用の半導体基板50を準備し、形成するステップは、準備用の半導体基板50の主面上に第1電極用バスバー電極32をめっき法によって形成するステップと、最終的な半導体基板50の主面のサイズとなるように、準備用の半導体基板50の一部を切断するステップとを備えてもよい。
【0057】
準備するステップは、半導体基板50の主面と補助シート94の主面とを合わせながら、半導体基板50に補助シート94を並べ、形成するステップは、半導体基板50の主面上と補助シート94の主面上とに第1電極用バスバー電極32をめっき法によって形成するステップと、半導体基板50から補助シート94を取り除くステップとを備えてもよい。
【0058】
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、複数の太陽電池セルが接続されることによって構成される太陽電池モジュールに関する。実施例1では、裏面接合型の太陽電池セルが使用されているが、実施例2では、受光面側にも裏面側にも電極が設けられた太陽電池セルが使用される。つまり、実施例1における第1電極と第2電極が、受光面と裏面に分けられて配置される。また、複数の太陽電池セルを接続する場合、所定の太陽電池セルの第1電極と、これに隣接した太陽電池セルの第2電極とが配線材によって接続される。配線材の数は、太陽電池モジュールに含まれる太陽電池セルの数が増加するほど多く必要になる。太陽電池モジュールの構成の簡易化、コストの低減を目的とする場合、配線材は含まれない方が望ましい。
【0059】
これに対応するために、本実施例では、太陽電池セルの受光面側に設けられた電極を太陽電池セルから延出するように形成する。このような構成により、太陽電池セルの受光面側に設けられた電極と、これに隣接した太陽電池セルの裏面側に設けられた電極とが直接接続される。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。
【0060】
図8は、本発明の実施例2に係る太陽電池モジュール100の構造を示す断面図である。太陽電池モジュール100は、太陽電池セル110と総称される第1太陽電池セル110a、第2太陽電池セル110b、第3太陽電池セル110c、第1保護部材112、第2保護部材114、封止部材116を含む。また、第1太陽電池セル110aは、第1バスバー電極136aを含み、第2太陽電池セル110bは、第2バスバー電極136bを含む。ここで、第1バスバー電極136a、第2バスバー電極136bは、バスバー電極136と総称される。
【0061】
複数の太陽電池セル110は、y軸に沿って並べられることによって、太陽電池ストリングを形成する。隣接した太陽電池セル110は、一方の太陽電池セル110のバスバー電極132によって電気的に接続される。特に、バスバー電極136は、一方の太陽電池セル110の受光面側から延出し、他方の太陽電池セル110の裏面側に接続される。ここで、接続には接着剤が使用される。第1保護部材112、第2保護部材114、封止部材116は、第1保護部材12、第2保護部材14、封止部材16と同様に構成される。なお、第2保護部材114は、第1保護部材112と同様に構成されてもよい。
【0062】
図9(a)−(c)は、太陽電池セル110の構造を示す平面図である。図9(a)は、太陽電池セル110の受光面側の表面を示す。フィンガー電極134は、x軸方向に延びており、複数のフィンガー電極134がy軸方向に平行に配置される。ここで、各フィンガー電極134は、半導体基板150内に配置されており、半導体基板150からはみ出していない。一方、複数のフィンガー電極134と略直交するように、2つのバスバー電極136がy軸方向に延びており、2つのバスバー電極136は、x軸方向に平行に配置される。バスバー電極136は、y軸の正方向側において半導体基板150から延出している。
【0063】
フィンガー電極134、バスバー電極136は、第1電極用フィンガー電極30、第1電極用バスバー電極32、第2電極用フィンガー電極34、第2電極用バスバー電極36と同様にめっき法によって形成される。なお、フィンガー電極134の数は、図示の「5」に限定されず、バスバー電極136の数も、図示の「2」に限定されない。
【0064】
図9(b)は、太陽電池セル110の受光面側の別の表面を示す。図9(a)に示した太陽電池セル110との差異は、バスバー電極132のy軸の正方向側の先端部分が接続板140として構成されていることである。太陽電池セル110は、x−y平面上において矩形状に形成される。このような接続板140もバスバー電極132と同様にめっき法によって形成される。
【0065】
図9(c)は、太陽電池セル110の裏面側の表面を示す。フィンガー電極130は、x軸方向に延びており、複数のフィンガー電極130がy軸方向に平行に配置される。また、複数のフィンガー電極130と略直交するように、2つのバスバー電極132がy軸方向に延びており、2つのバスバー電極132は、x軸方向に平行に配置される。接続には接着剤等が使用される。ここで、受光面側のフィンガー電極130、バスバー電極132は、半導体基板150から延出していない。
【0066】
バスバー電極132には、隣接した他の太陽電池セル110からのバスバー電極136あるいは接続板140が接続される。このようなフィンガー電極130、バスバー電極132は、スクリーン印刷により形成されるが、めっき法により形成されてもよい。なお、フィンガー電極130の数は、図示の「5」に限定されず、バスバー電極132の数も、図示の「2」に限定されない。
【0067】
太陽電池セル110の製造方法、特にバスバー電極136、接続板140の製造方法は、実施例1と同様になされればよい。例えば、図4(a)−(c)、図5(a)−(c)と同様に、最終的な半導体基板150のサイズよりも大きなサイズの準備用の半導体基板150を使用し、最終的な半導体基板150のサイズとなるように準備用の半導体基板150を切断すればよい。また、図6(a)−(b)と同様に、半導体基板150に補助シート94を並べて、最終的に補助シート94を取り除いてもよい。さらに、図7(a)−(c)と同様に、バスバー電極136、接続板140に溝部99を形成してもよい。バスバー電極136、接続板140以外の太陽電池セル110の製造方法には、公知の技術が使用されればよい。
【0068】
本実施例によれば、複数の太陽電池セルを接続する際に、バスバー電極が使用されるので、配線材を不要にできる。また、配線材が不要になるので、太陽電池モジュールの構成を簡易にできる。また、配線材が不要になるので、太陽電池モジュールの製造コストを低減できる。
【0069】
本発明の一態様の概要は、次の通りである。半導体基板150において、フィンガー電極134およびバスバー電極136が配置される主面とは反対側の主面上に配置されるフィンガー電極130、バスバー電極132は、半導体基板150から延出されなくてもよい。
【0070】
以上、本発明について、実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0071】
本実施例1、2において、半導体基板50から延出する電極を形成するために、大きなサイズを有した準備用の半導体基板50、半導体基板150を使用したり、補助シート94を使用したりしている。しかしながらこれに限らず例えば、半導体基板50、半導体基板150に金属シートを接着させてもよい。接着には、レーザー溶接、超音波、Arプラズマ等が使用される。本変形例によれば、製造の自由度を向上できる。
【0072】
本実施例1、2において、補助シート94を取り除きやすくするために、銅ペースト96が使用される。しかしながらこれに限らず例えば、溶剤に剥離する樹脂板が使用されてもよい。本変形例によれば、製造の自由度を向上できる。
【0073】
本実施例1において、第1電極用バスバー電極32を半導体基板50から延出する構成としたが、第2電極用バスバー電極36を半導体基板50から延出する構成としてもよいし、第1電極用バスバー電極32および第2電極用バスバー電極36の両方を半導体基板50から延出する構成としてもよい。第1電極用バスバー電極32および第2電極用バスバー電極36のいずれか一方のみを半導体基板50から延出する構成として、第1電極20と第2電極との接続領域を太陽電池セル10と重畳させて隠すことが好ましい。
【0074】
本実施例2において、受光面側に設けられたバスバー電極136を半導体基板150から延出するように形成した。しかしながら、裏面側に設けられたバスバー電極132を半導体基板150から延出するように形成してもよいし、バスバー電極136およびバスバー電極132の両方を半導体基板150から延出するように形成してもよい。ただし、本実施例2のように、受光面側に設けられたバスバー電極136のみを半導体基板150から延出するように形成して、バスバー電極136とバスバー電極132との接続領域を半導体基板150と重畳させて隠すことが好ましい。
【符号の説明】
【0075】
10 太陽電池セル、 12 第1保護部材、 14 第2保護部材、 16 封止部材、 20 第1電極、 22 第2電極、 30 第1電極用フィンガー電極(第1集電極)、 32 第1電極用バスバー電極(第2集電極)、 34 第2電極用フィンガー電極、 36 第2電極用バスバー電極、 38 分離領域、 50 半導体基板、 52 保護層、 54 第1半導体層、 56 第2半導体層、 58 透明導電層、 60 絶縁層、 62 シード層、 64 めっき層、 70 第1透明導電層、 72 第2透明導電層、 74 第1シード層、 76 第2シード層、 78 第1めっき層、 80 第2めっき層、 100 太陽電池モジュール。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明によれば、太陽電池モジュールの構成を簡易にできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9