【解決手段】電動機2は、回転軸30と回転子鉄心11と整流子50とを有する回転子10と、整流子50に接触するブラシ60と、ブラシ60を収納するブラシ箱70と、ブラシ60を整流子50に押し付けるトーションバネ90と、を備え、ブラシ60は、整流子50に接触する第1端部(前端部61)とトーションバネ90に接触する第2端部(後端部62)とを有し、ブラシ60の第2端部は、トーションバネ90に接触する接触面62bとして回転軸30の軸心Cに対して傾斜する傾斜面62aを含む。
前記傾斜面の法線は、前記軸心と直交する面であって、前記傾斜面と前記接触部とが接する部分を通る基準面に対して、前記回転子鉄心が位置する側で前記回転軸と交差する、
請求項2に記載の電動機。
前記傾斜面の法線は、前記軸心と直交する面であって、前記傾斜面と前記接触部とが接する部分を通る基準面に対して、前記回転子鉄心が位置する反対側で前記回転軸と交差する、
請求項2に記載の電動機。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
【0015】
また、本明細書および図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、三次元直交座標系の三軸を表している。つまり、X軸およびY軸は、互いに直交し、かつ、いずれもZ軸に直交する軸である。本実施の形態において、Z軸方向は、回転軸30の軸心Cの方向である。
【0016】
(実施の形態)
[電動送風機の構成]
まず、
図1A、
図1Bおよび
図2を用いて、実施の形態に係る電動送風機1の全体構成について説明する。
図1Aは、実施の形態に係る電動送風機1を斜め上方から見たときの外観斜視図である。
図1Bは、同電動送風機1を斜め下方から見たときの外観斜視図である。
図2は、同電動送風機1の断面図であり、回転軸30の軸心Cを通る平面で切断したときの断面を示している。なお、
図2では、断面のみを図示している。
【0017】
図1A、
図1Bおよび
図2に示すように、電動送風機1は、回転子10および固定子20を有する電動機2と、電動機2が有する回転軸30に取り付けられた回転ファン3と、回転ファン3から排出された空気が流れ込むエアガイド4と、回転ファン3およびエアガイド4を覆うファンケース5と、回転子10および固定子20を収納するフレーム6と、を備える。
【0018】
電動機2は、回転ファン3を回転させるファンモータである。本実施の形態における電動機2は、ブラシ付きの整流子電動機である。また、電動機2は、直流電源を入力とする直流電動機である。電動機2の詳細な構成については後述する。
【0019】
回転ファン3は、ファンケース5とフレーム6とにより構成される外郭筐体(ハウジング)内に空気を吸引する。一例として、回転ファン3は、高い吸引圧力が得られる遠心ファンである。回転ファン3が回転することにより風圧が発生し、ファンケース5の吸気口5aから空気が吸い込まれ、回転ファン3から空気が排出される。回転ファン3から排出された空気はエアガイド4に流れ込む。回転ファン3は、例えばアルミニウム等の金属材料によって構成されている。
【0020】
エアガイド4は、気体の流れを整流するためのガイド板として回転ファン3の外周に配置された複数のディフューザ翼を有する。例えば、エアガイド4は、回転ファン3の回転によってファンケース5の吸気口5aから吸引された空気の流れを整流して旋回流を生成し、吸引した気体をフレーム6へと滑らかに流し込む。本実施の形態において、エアガイド4は、ブラケットとしても機能する。エアガイド4は、整流された空気をフレーム6に送る通風路を残してフレーム6の開口部を覆うように配置されている。エアガイド4は、例えば樹脂材料によって構成されている。
【0021】
ファンケース5は、回転ファン3を覆うカバーである。ファンケース5は、フレーム6に固定されている。また、ファンケース5は、外気を吸引するための吸気口5aを有している。回転ファン3が回転することで、ファンケース5の吸気口5aからファンケース5内に空気が流れ込む。ファンケース5は、例えば金属材料によって構成されているが、樹脂材料によって構成されていてもよい。
【0022】
フレーム6は、電動機2を収納する筐体(ケース)である。具体的には、フレーム6は、開口部を有する有底筒状体である。また、フレーム6が含む底部側の側壁には、回転ファン3の回転によって吸引した空気を外部に排出するために複数の複数の排気口6aが設けられている。フレーム6は、例えば金属材料によって構成されているが、樹脂材料によって構成されていてもよい。
【0023】
このように構成される電動送風機1では、電動機2が備える回転子10が回転すると、回転ファン3が回転し、ファンケース5の吸気口5aからファンケース5の内部に空気が吸引される。これにより、回転ファン3の内部に空気が流れ込み、回転ファン3に吸引された空気は、回転ファン3のファン翼により高圧に圧縮されて、回転ファン3の外周側部から径方向に排出され、回転ファン3を囲むエアガイド4のディフューザ翼によってファンケース5の外周部へと導かれてエアガイド4とファンケース5との間の空間部で旋回流となり、フレーム6内に流入する。フレーム6内に流入した空気は、フレーム6の排気口6aから電動送風機1の外に排出される。
【0024】
[電動機]
次に、電動機2の詳細な構成について、
図1A、
図1Bおよび
図2を参照しつつ、
図3〜
図6を用いて説明する。
図3は、実施の形態に係る電動機2における要部拡大斜視図である。
図4は、同電動機2におけるブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す側面図である。
図5は、同電動機2におけるブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す横断面図である。
図6は、同電動機2におけるブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す縦断面図である。なお、
図5は、XY断面であり、
図6は、XZ断面である。また、
図6では、ブラシ60、ブラシ箱70、保持体80およびトーションバネ90のみを断面で示している。
【0025】
図2及び
図3に示すように、本実施の形態における電動機2は、回転子10と、固定子20と、回転軸30と、第1軸受け部41と、第2軸受け部42と、整流子50と、ブラシ60と、ブラシ箱70と、保持体80と、トーションバネ90とを備える。
【0026】
回転子(ロータ)10は、固定子20による磁力によって回転軸30を回転中心として回転する。回転子10は、回転軸30の軸心Cを回転中心として回転する。回転子10は、例えば、40,000rpmで高速回転する。
【0027】
本実施の形態における回転子10は、インナーロータであり、
図2に示すように、固定子20の内側に配置されている。具体的には、回転子10は、固定子20との間に微小なエアギャップを介して固定子20に囲まれている。
【0028】
回転子10は、軸心C方向に延伸した回転軸30と、回転軸に取り付けられる回転子鉄心(ロータコア)11と、整流子50と、を有する。整流子50は、回転軸30上であって回転子鉄心11から軸心C方向に沿った位置に取り付けられる。本実施の形態では、整流子50は、回転軸30上において、回転子鉄心11と回転ファン3との間に取り付けられている。
【0029】
ここで、
図2に示す回転軸30において、Z軸の右方向、すなわち、回転軸30に回転ファン3が取り付けられている部分を出力軸30aという。他方、Z軸の左方向、すなわち、第2軸受け部42が取り付けられている部分を反出力軸30bという。本実施の形態に係る電動機2では、整流子50は、回転軸30上であって回転子鉄心11から出力軸30a側に取り付けられている。回転子鉄心11には、インシュレータを介して巻線コイル12(ロータコイル)が巻き回されている。回転子鉄心11は、複数の電磁鋼板が回転軸30の軸心Cが延伸する方向(回転軸方向)に積層された積層体である。回転子鉄心11に巻回された巻線コイル12に電流が流れることで、回転子10は、固定子20に作用させる磁力を発生させる。
【0030】
固定子20(ステータ)は、回転子10に作用する磁力を発生させる。本実施の形態において、固定子20は、回転子10を囲むように配置されている。固定子20は、固定子鉄心(ステータコア)と巻線コイル(ステータコイル)とによって構成されていてもよいし、S極およびN極を有する永久磁石によって構成されていてもよい。固定子20は、例えば、フレーム6に固定されている。
【0031】
回転軸30は、回転子10が回転する際の中心となるシャフトである。回転軸30は、軸心Cの方向である長手方向に延伸している。回転軸30は、例えば金属棒であり、回転子10に固定されている。具体的には、
図2に示すように、回転軸30は、回転子10の両側に延在するように回転子10が有する回転子鉄心11の中心を貫いた状態で、回転子鉄心11に固定されている。回転軸30は、回転子鉄心11の中心孔に圧入したり、焼き嵌めしたりすることで回転子鉄心11に固定されている。
【0032】
回転子鉄心11から出力軸30a側(回転ファン3側)に突出する回転軸30の第1部位31は、第1軸受け部41に支持されている。一方、回転子鉄心11から反出力軸30b側に突出する回転軸30の第2部位32は、第2軸受け部42に支持されている。一例として、第1軸受け部41および第2軸受け部42は、回転軸30を支持するベアリングである。このように、回転軸30は、回転自在な状態で第1軸受け部41と第2軸受け部42とに保持されている。なお、第1軸受け部41は、エアガイド4に固定されており、第2軸受け部42は、フレーム6の底部に固定されている。
【0033】
本実施の形態において、回転軸30の第1部位31は、第1軸受け部41から突出している。第1軸受け部41から突出した回転軸30の先端部には、回転ファン3が取り付けられている。
【0034】
また、
図2及び
図3に示すように、回転軸30には、整流子50が取り付けられている。したがって、整流子50は、回転軸30とともに回転する。本実施の形態において、整流子50は、回転軸30の第1部位31に取り付けられている。具体的には、整流子50は、回転軸30の第1部位31における回転子鉄心11と第1軸受け部41との間の部分に取り付けられている。整流子50は、回転子10が有する巻線コイル12と電気的に接続されている。
図5に示すように、整流子50は、円環状に配列された複数の整流子片51によって構成されている。
【0035】
整流子50には、ブラシ60が接触している。ブラシ60は、整流子50に接する第1端部である前端部61と、前端部61の反対側に位置する第2端部である後端部62と、を有する。ブラシ60は、長尺状部材であり、その長手方向が回転軸30の回転の径方向となるように配置されている。ブラシ60が有する第2端部である後端部62は、後述するトーションバネ90と接する接触面62bとして回転軸30の軸心Cに対して傾斜する傾斜面62aを含んでいる。言い換えれば、ブラシ60は、一方の端部が斜めに切り欠かれた長尺状の略直方体である。
【0036】
ブラシ60は、回転軸30の回転の径方向に移動可能に且つ整流子50に摺接可能に設けられている。言い換えれば、ブラシ60は、回転軸30の軸心Cと直交する面において、
図5に示すX軸方向であって、回転軸30の外周から軸心Cに向かう径方向に移動可能に取り付けられている。ブラシ60は、後述するトーションバネ90からの押圧力を受けて、整流子50と摺接するように取り付けられている。ブラシ60は、給電ブラシであり、整流子50に接触することで回転子10に電力を供給する。一例として、ブラシ60は、カーボンブラシである。
【0037】
図2及び
図3に示すように、ブラシ60は、トーションバネ90によって整流子50に押し付けられている。
図4〜
図6に示すように、ブラシ60は、整流子50に接触する前端部61(第1端部)とトーションバネ90に接触する後端部62(第2端部)とを有する。
【0038】
ブラシ60の前端部61は、ブラシ60の長手方向の一方の端部である。具体的には、ブラシ60の前端部61は、ブラシ60の軸心C側の先端部であり、整流子50に取り付けられた整流子片51に接触する接触面(前端面)を有する。
【0039】
ブラシ60の後端部62は、ブラシ60の長手方向の他方の端部である。具体的には、ブラシ60の後端部62は、ブラシ60の外周側の先端部であり、トーションバネ90に接触する接触面(後端面)62bとして回転軸30の軸心Cに対して傾斜する傾斜面62aを含む。本実施の形態において、傾斜面62aは、平面である。つまり、傾斜面62aは、テーパ面である。つまり、傾斜面62aを延長した面は、回転軸30の軸心Cと交差することになる。
【0040】
また、
図6に示すように、傾斜面62aの法線は、回転軸30の軸心Cを通る平面(例えばXZ平面)と平行である。つまり、傾斜面62aの法線は、軸心Cと直交する面であって、傾斜面62aと接触部92aとが接する部分を通る基準面100に対して、回転子鉄心11が位置する反対側で回転軸30と交差する。基準面100は、
図6中、破線で示す。具体的には、ブラシ60の後端部62は、回転子鉄心11が位置する側が切り欠かれたように構成されており、傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜している。また、本実施の形態では、ブラシ60の後端部62における後端面全面が傾斜面62aとなっている。
【0041】
図2に示すように、ブラシ60は、整流子50を挟むように一対設けられている。つまり、一対のブラシ60は、整流子50を間にして対向して配置されている。本実施の形態において、一対のブラシ60は、回転軸30の軸心Cを中心に線対称になっている。したがって、一方のブラシ60の傾斜面62aと他方のブラシ60の傾斜面62aとは、回転軸30の軸心Cを中心に線対称になっている。言い換えれば、一対のブラシ60は、回転軸30を通る面上で向い合って位置している。一対のブラシ60は、一対のブラシ60のうち一方のブラシ60が含む傾斜面62aと、一対のブラシ60のうち他方のブラシ60が含む傾斜面62aとが回転軸30を対称軸として線対称となっている。つまり、一対のブラシ60の各々の傾斜面62aは、いずれも回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜している。なお、本実施の形態に係る電動機2は、一対のブラシ60を有するものを例示している。本開示は、3以上の複数のブラシを有する構成でも、同様の作用効果を奏することができる。
【0042】
図2〜
図6に示すように、一対のブラシ60の各々は、ブラシ箱70で覆われている。ブラシ箱70は、ブラシ60を収納する筐体である。トーションバネ90は、腕部92の一端に第2端部である後端部62と接する接触部92aを含む。トーションバネ90は、ブラシ60を整流子50に押し付けている。トーションバネ90に押し付けられたブラシ60は、ブラシ60の前端部61が摩耗するにつれて、ブラシ箱70内を整流子50に向かって摺動する。ブラシ60がブラシ箱70内を摺動できるように、ブラシ箱70とブラシ60との間には適度な隙間が設けられている。
【0043】
図3、
図4及び
図6に示すように、ブラシ箱70は、ブラシ60が移動する方向を長手方向とする長尺状の開口71(第1開口)を有する。開口71は、トーションバネ90の腕部92が挿通されるスリット開口である。開口71に挿通されたトーションバネ90の腕部92は、ブラシ60が摩耗するにつれて開口71の長手方向に沿って移動する。
【0044】
ブラシ箱70は、金属材料によって構成されている。例えば、ブラシ箱70は、鋼板等の金属板を所定形状に成形することにより作製される。
【0045】
ブラシ60を内包するブラシ箱70は、保持体80に保持されている。保持体80は、ブラシ箱70を保持するブラシ箱保持部である。保持体80は、ブラシ60が移動する方向を長手方向とする長尺状の開口81(第2開口)を有する。開口81は、トーションバネ90の腕部92が挿通されるスリット開口である。開口81に挿通されたトーションバネ90の腕部92は、ブラシ60が摩耗するにつれて開口81の長手方向に沿って移動する。
【0046】
図3、
図4及び
図6に示すように、保持体80の開口81は、側面視において、ブラシ箱70の開口71と重なっている。つまり、ブラシ箱70の開口71と保持体80の開口81とは、開口71および81の長手方向に沿って連通している。この場合、内側に位置するブラシ箱70の開口71の幅(スリット幅)は、外側に位置する保持体80の開口81の幅(スリット幅)よりも大きくなっている。これにより、内側のブラシ箱70の開口71を成す壁の軸心Cの方向の縁は、保持体80の開口81を成す壁の軸心Cの方向の縁よりも軸心Cの両方向(
図4では紙面の上下方向)に後退している。
【0047】
図2及び
図3に示すように、保持体80は、エアガイド4に固定されている。ブラシ箱70は、保持体80に保持されることで、エアガイド4に固定されている。本実施の形態において、保持体80は、エアガイド4と一体である。つまり、保持体80は、エアガイド4の一部である。なお、保持体80は、エアガイド4と別体であってもよいし、エアガイド4以外の部品(例えば、ブラケット等が別途設けられている場合は、そのブラケット等)に固定されていてもよい。
【0048】
図2及び
図3に示すように、トーションバネ90は、捩じりコイルスプリングであって、ブラシ60を整流子50に押し付けている。つまり、トーションバネ90は、バネ弾性力(バネ復元力)によってブラシ60に押圧(バネ圧)を付与し、ブラシ60を整流子50に向けて付勢している。
【0049】
トーションバネ90は、ブラシ60の個数に応じて配置されている。本実施の形態では2つのブラシ60が配置されているので、トーションバネ90も2つ配置されている。2つのトーションバネ90は、回転軸30を挟んで対向する位置に配置されている。
【0050】
図4及び
図5に示すように、トーションバネ90は、金属線材によって構成されており、金属線材が巻回された部分であるコイル部91と、コイル部91から直線状に延在する部分である腕部92とを有する。トーションバネ90は、コイル部91の巻回軸が回転軸30の長手方向に沿って配置されている。
【0051】
また、トーションバネ90の腕部92の先端部には、ブラシ60の傾斜面62aと接触する接触部92aが設けられている。
図4及び
図6に示すように、本実施の形態において、接触部92aは、トーションバネ90を構成する金属線材をリング状に2重に巻いた構造である。
【0052】
なお、
図4に示すように、本実施の形態において、トーションバネ90の腕部92は、保持体80の手前で屈曲する屈曲部を有しているが、腕部92は、屈曲部を有さずにコイル部91から接触部92aまで一直線となるように構成されていてもよい。あるいは、腕部92は、トーションバネ90が取り付けられる周囲の状況、本実施の形態では、エアガイド4の形状等により、適宜、折り曲げられていてもよい。腕部92は、コイル部91から接触部92aに対して、バネ弾性力を伝えることができれば、折り曲げの有無を問わない。
【0053】
このように構成されるトーションバネ90では、コイル部91の巻回方向と逆方向の荷重を腕部92にかけてトーションバネ90を変形させることによって、コイル部91の巻回方向と逆方向の反発力によるバネ弾性力を腕部92に発生させて、この腕部92のバネ弾性力によってブラシ60に押圧を付与している。つまり、トーションバネ90の腕部92によるバネ弾性力によってブラシ60が整流子50に向けて押し付けられている。
【0054】
図3及び
図4に示すように、トーションバネ90の腕部92は、ブラシ箱70の開口71と保持体80の開口81とを通ってブラシ60の傾斜面62aに接触している。このとき、ブラシ箱70の開口71の幅は、保持体80の開口81の幅よりも小さくなっているので、トーションバネ90の腕部92は、ブラシ箱70の開口71(第1開口)を成すブラシ60の移動方向に延伸する辺には接しておらず、保持体80の開口81(第2開口)を成すブラシ60の移動方向に延伸する辺81aと接している。つまり、トーションバネ90の腕部92は、保持体80の開口81を成す壁の縁に接触している。言い換えれば、トーションバネ90が含む腕部92は、第2開口である開口81を成す、ブラシ60の移動方向に延伸する辺81aと接している。トーションバネ90が含む接触部92aは、第1開口である開口71および第2開口である開口81を通ってブラシ60の傾斜面62aに接している。したがって、ブラシ60の摩耗によりブラシ60が移動する際、トーションバネ90の腕部92は、保持体80の開口81を成す壁の縁、すなわち、ブラシ60の移動方向に延伸する辺81aに接触しながら移動することになる。
【0055】
以上のように構成される電動機2では、ブラシ60に供給される電流が整流子50を介して回転子10の巻線コイル12に流れる。これにより、回転子10に磁束が発生し、この回転子10の磁束と固定子20から生じる磁束との相互作用によって生じた磁気力が回転子10を回転させるトルクとなり、回転子10が回転する。
【0056】
そして、回転子10が回転することによって、回転子10に固定された回転軸30が軸心Cを中心として回転する。これにより、回転軸30に取り付けられた回転ファン3が回転する。
【0057】
以上、本実施の形態に係る電動機を説明するにあたり、電動機2は、一対のブラシ60を備えるものを例示した。本開示は、ブラシが複数取り付けられる電動機でも利用できる。このとき、他の実施の形態に係る電動機は、回転軸を対称軸とした場合、複数のブラシは、それぞれ回転軸のまわりを回転したとき、互いの傾斜面が重なり合うことになる。
【0058】
[作用効果等]
以上、説明したように、本実施の形態に係る電動機2では、ブラシ60の後端部62が、トーションバネ90に接触する接触面として回転軸30の軸心Cに対して傾斜する傾斜面62aを含んでいる。
【0059】
この構成により、トーションバネ90によってブラシ60が整流子50に向けて押し付けられることで、ブラシ60は、トーションバネ90から軸心Cの一方の方向への押圧を受けることになる。本実施の形態において、この一方の方向とは、回転ファン3が位置する出力軸30a方向となる。また、その反作用として、トーションバネ90は、ブラシ60の傾斜面62aから軸心Cの他方の方向への押圧を受けることになる。ここで、他方の方向とは、一方の方向とは反対側の方向である。本実施の形態において、他方の方向とは、第2軸受け部42が位置する反出力軸30b方向となる。つまり、ブラシ60とトーションバネ90とは、回転軸30の軸心Cの方向に互いに押し付け合って逆方向に押し戻される押圧を受けることになる。
【0060】
例えば、
図6に示すように、本実施の形態では、平面である傾斜面62aは、XZ断面において回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜している。この場合、ブラシ60は、トーションバネ90からZ軸のプラス方向(
図6の紙面上方向)への押圧を受けることになる。また、その反作用として、トーションバネ90は、ブラシ60の傾斜面62aからZ軸のマイナス方向(
図6の紙面下方向)への押圧を受けることになる。
【0061】
これにより、ブラシ60とブラシ60を収納するブラシ箱70との間に隙間が存在していたとしても、ブラシ60はブラシ箱70の軸心Cの一方の方向に位置する内壁に押し付けられることになる。本実施の形態では、ブラシ60は、ブラシ箱70の回転子鉄心11が位置する反対側の内壁(
図6の上側の内壁)に押し付けられることになる。これにより、ブラシ60の振動を抑制することができる。また、トーションバネ90についても、ブラシ60の傾斜面62aによって軸心Cの他方の方向に押さえ付けられることになるので、トーションバネ90の振動も抑制することができる。つまり、ブラシ60の振動とトーションバネ90の振動との両方を抑制することができる。この結果、ブラシ60の摩耗を効果的に抑制することができる。
【0062】
特に、本実施の形態における電動機2では、
図4及び
図6に示すように、トーションバネ90が含む接触部92aは、ブラシ箱70の開口71および保持体80の開口81を通ってブラシ60の傾斜面62aに接触し、且つ、トーションバネ90が含む腕部92は、保持体80の開口81を成すブラシ60の移動方向に延伸する辺81aと接している。
【0063】
この構成により、
図6に示すように、ブラシ60の傾斜面62aと保持体80の開口81を成す辺(壁の縁)81aとでV字形状が構成され、このV字形状の底部にトーションバネ90の腕部92の先端に位置する接触部92aが位置することになる。これにより、トーションバネ90がブラシ60からの反作用を受けたときに、トーションバネ90の腕部92が保持体80のV字形状を形成する側の開口81の辺81aに押し当てられることになる。この結果、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の回転方向の振動のみならず、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の軸心Cの方向の振動も効果的に抑制することができる。
【0064】
また、トーションバネ90が含む腕部92を、ブラシ箱70の開口71を成す辺(壁の縁)に接触させるのではなく、保持体80の開口81を成す辺(壁の縁)81aに接触させることによって、ブラシ箱70を金属製にしたとしても、ブラシ60とブラシ箱70とが接触することがないので、ブラシ60とブラシ箱70とが電食作用によって腐食してしまうことを回避することができる。そして、ブラシ箱70を金属製にすることで、ブラシ箱70を樹脂製にする場合と比べてブラシ箱70の製造誤差を小さくすることができる。これにより、ブラシ箱70とブラシ60との間の隙間(クリアランス)を設計通りの小さな値に設定することができる。したがって、製造誤差によってブラシ箱70とブラシ60との隙間が大きくなって、ブラシ60の振動が大きくなってしまうことを抑制することができる。つまり、ブラシ60の振動を一層抑制することができる。このように、ブラシ箱70を金属製にして、トーションバネ90が含む腕部92を、ブラシ箱70の開口71を成す辺ではなく、保持体80の開口81を成す辺81aに接触させることで、ブラシ60とブラシ箱70との間で電食作用が生じることを回避しつつ、ブラシ60の振動とトーションバネ90の振動とを効果的に抑制することができる。
【0065】
なお、
図7〜
図9に示すように、ブラシ箱70aが樹脂製である場合には、ブラシ60とブラシ箱70aとの間で電食作用が発生しない。よって、トーションバネ90が含む腕部92は、ブラシ箱70aが有する開口81bを成す辺(壁の縁)81aの方に接触させてもよい。
【0066】
ここで、
図7は、上述した電動機2における他のブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す側面図である。
図8は、同電動機2における他のブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す横断面図である。
図9は、同電動機2における他のブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す縦断面図である。なお、
図8は、XY断面であり、
図9は、XZ断面である。また、
図9では、ブラシ60、保持体80aおよびトーションバネ90のみを断面で示している。
【0067】
すなわち、
図7〜
図9に示すように、ブラシ箱70aは、樹脂によって構成されている。ブラシ箱70aは、ブラシ60が移動する方向を長手方向とする長尺状の開口81bを有する。
【0068】
トーションバネ90が含む接触部92aは、開口81bを通ってブラシ60が有する接触面62bに接する。また、トーションバネ90が含む腕部92は、ブラシ箱70aが有する開口81bを成す、ブラシ60の移動方向に延伸する辺81aと接している。
【0069】
本構成とすれば、
図9に示すように、ブラシ60の傾斜面62aと保持体80aの開口81bを成す辺(壁の縁)81aとでV字形状が構成され、このV字形状の底部にトーションバネ90の腕部92の先端に位置する接触部92aが位置することになる。これにより、トーションバネ90がブラシ60からの反作用を受けたときに、トーションバネ90の腕部92が保持体80aのV字形状を形成する側の開口81bを成す辺81aに押し当てられることになる。この結果、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の回転方向の振動のみならず、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の軸心Cの方向の振動も効果的に抑制することができる。
【0070】
特に、本構成を用いた場合、保持体80aは、金属製のブラシ箱を必要とすることなく、樹脂製のブラシ箱70aを有する。よって、電動機2の部品点数が減少することから、電動機2を組み立てる際の工数を抑制できる。
【0071】
(変形例1)
以上、本開示に係る電動機および電動送風機等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0072】
例えば、上記実施の形態において、ブラシ60の傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜していたが、これに限らない。
図10は、変形例1に係る電動機2Aにおけるブラシ60およびトーションバネ90の周辺構造を示す縦断面図である。
【0073】
例えば、
図10に示される電動機2Aのように、ブラシ60の傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する反対側を向くように傾斜していてもよい。
【0074】
言い換えれば、電動機2Aにおいて、傾斜面62aの法線は、軸心Cと直交する面であって、傾斜面62aと接触部92aとが接する部分を通る基準面100に対して、回転子鉄心11が位置する側で回転軸30と交差していてもよい。基準面100は、
図10中、破線で示す。具体的には、ブラシ60の後端部62は、回転子鉄心11が位置する反対側が切り欠かれたように構成されており、傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する反対側を向くように傾斜している。また、本変形例1では、ブラシ60の後端部62における後端面全面が傾斜面62aとなっている。
【0075】
すなわち、本実施の形態に係る電動機には、ブラシが複数取り付けられる。複数のブラシがそれぞれ含む傾斜面の法線と回転軸との交点は、軸心と直交する面であって、傾斜面と接触部とが接する部分を通る基準面に対して、同じ側に位置する構成となっている。本構成としても、上述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0076】
(変形例2)
また、上記実施の形態において、ブラシ60の傾斜面62aは、傾斜面62aの法線が回転軸30の軸心Cを通る平面と平行となるように形成されていたが、これに限らない。
図11は、変形例2に係る電動機2Bにおけるブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す縦断面図である。
図12は、同電動機2Bにおけるブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す側面図である。
図13は、同電動機2Bにおけるブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す要部拡大図である。
【0077】
例えば、
図11〜
図13に示される電動機2Bのように、ブラシ60Bの傾斜面62aは、ブラシ60Bが移動する方向(X軸方向)に対して傾いていてもよい。この傾きとは、ブラシ60Bが移動する方向に対して直角を除く、所定の角度をいう。
【0078】
言い換えれば、電動機2Bにおいて、傾斜面62aの法線は、軸心Cとねじれの位置の関係にあってもよい。具体的には、ブラシ60Bが有する第2端部である後端部62は、回転子鉄心11が位置する反対側が切り欠かれたように構成されており、傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する反対側を向くように傾斜している。また、本実施の形態では、ブラシ60Bの後端部62における後端面半面が傾斜面62aとなっている。具体的には、
図13に示すように、YZ平面において、対角に位置する頂点62ay、62azを結ぶ対角線62ayzと、図中右上方に位置する頂点62axとを結んで形成される後端面の半面が、傾斜面62aとなる。ここで、電動機2Bの軸心Cは、Z方向に延伸している。よって、傾斜面62aの法線は、Z方向に沿って延伸する軸心Cとねじれの位置の関係にある。
【0079】
本構成とすれば、傾斜面62aは、XYZ方向それぞれに傾きを有するため、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の回転方向の振動のみならず、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の軸心Cの方向の振動もより効果的に抑制することができる。
【0080】
つぎに、
図14は、変形例2に係る電動機2Bにおける他のブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す縦断面図である。
図15は、同電動機2Bにおける他のブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す側面図である。
図16は、同電動機2Bにおける他のブラシ60Bおよびトーションバネ90の周辺構造を示す要部拡大図である。
【0081】
本変形例で説明する傾斜面62aは、
図14〜
図16に示すように、つぎの構成でもよい。すなわち、電動機2Bが備えるブラシ60Bが有する第2端部である後端部62は、回転子鉄心11が位置する側が切り欠かれたように構成されており、傾斜面62aは、回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜している。また、本変形例では、ブラシ60Bの後端部62における後端面半面が傾斜面62aとなっている。具体的には、
図16に示すように、YZ平面において、対角に位置する頂点62a0、162ayを結ぶ対角線62a0yと、図中右下方に位置する頂点162axとを結んで形成される後端面の半面が、傾斜面62aとなる。ここで、電動機2Bの軸心Cは、Z方向に延伸している。よって、傾斜面62aの法線は、Z方向に沿って延伸する軸心Cとねじれの位置の関係にある。
【0082】
本構成とすれば、傾斜面62aは、上述した形態と同様、XYZ方向それぞれに傾きを有するため、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の回転方向の振動のみならず、トーションバネ90が含む腕部92の回転軸30の軸心Cの方向の振動もより効果的に抑制することができる。
【0083】
ところで、傾斜面62aの傾斜方向、すなわち、傾斜面62aが、回転子鉄心11が位置する反対側を向くように傾斜するか、あるいは、回転子鉄心11が位置する側を向くように傾斜するかについては、電動機2Bが電気機器に取り付けられる方向等を総合的に考慮して、選択することができる。
【0084】
(変形例3)
つぎに、
図17は、変形例3に係る電動機2Cにおけるブラシ60の後端部62の周辺構造を示す縦断面図である。
図18は、同電動機2Dにおける他のブラシ60の後端部62の周辺構造を示す横断面図である。
図19は、同電動機2Eにおける他のブラシ60の後端部62の周辺構造を示す縦断面図である。
図20は、同電動機2Fにおける他のブラシ60Fの後端部62の周辺構造を示す縦断面図である。
【0085】
本実施の形態に係るトーションバネ90は、線材で構成できる。接触部92aは、ブラシ60の傾斜面62aと接する方向に沿って、線材が複数積層されていてもよい。
【0086】
すなわち、上記実施の形態において、トーションバネ90の接触部92aは、同径の2つのリングを2重に巻いている。よって、トーションバネ90の接触部92aは、2重巻きの2つのリングの径が同じであったので、ブラシ60の傾斜面62aには、接触部92aの2つのリングのうちの一方のみが接触していたが、これに限らない。
【0087】
例えば、
図17に示される電動機2Cのように、接触部92aは、トーションバネ90Cの接触部92aを成す2つのリングの径を異ならせることで、接触部92aを成す2つのリングの両方をブラシ60の傾斜面62aに接触させてもよい。これにより、ブラシ60の傾斜面62aとトーションバネ90Cの接触部92aとの接触面積が増えるので、ブラシ60の振動とトーションバネ90Cの振動とをさらに効果的に抑制することができる。なお、トーションバネ90の接触部92aのリングの巻き数は、2つに限らず、3つ以上の複数であってもよいし、あるいは、1つであってもよい。また、トーションバネ90の接触部92aのリングの巻き数を3つ以上の複数にする場合、全てのリングをブラシ60の傾斜面62aに接触してもよいし、一部のリングをブラシ60の傾斜面62aに接触させてもよい。
【0088】
また、上記実施の形態において、トーションバネ90の接触部92aは、トーションバネ90を構成する金属線材をリング状に巻いた形状であったが、これに限らない。本実施の形態に係る接触部92aは、軸心Cと直交する面であって、傾斜面62aと接触部92aとが接する部分を通る基準面100における断面の外周形状が弧状であればよい。
【0089】
例えば、
図18に示される電動機2Dのように、トーションバネ90Dの接触部92aは、腕部92の先端部を円弧状に湾曲させた形状であってもよい。
【0090】
本構成とすれば、ブラシ60を押すトーションバネ90Dの腕部92が弧を描くように動作することに合わせて、接触部92aは、傾斜面62aに対して一定の応力を滑らかに与え続けることができる。言い換えれば、接触部92aから傾斜面62aに付与される押圧力は、大きな変化を生じることなく、安定して供給される。よって、電動機2Dは、回転動作が安定する。
【0091】
あるいは、
図19に示される電動機2Eのように、トーションバネ90Eの接触部92aは、腕部92の先端部をL字状に折り曲げた形状であってもよい。
【0092】
また、上記実施の形態において、ブラシ60の傾斜面62aは平面であったが、これに限らない。例えば、
図20に示される電動機2Fのように、ブラシ60Fの傾斜面62aは、湾曲面であってもよい。
【0093】
言い換えれば、電動機2Fにおいて、傾斜面62aは、ブラシ60Fが移動する方向であって軸心Cを含む平面(XZ平面)上において、傾斜面62aの中央部分が、傾斜面62aが含む軸心C方向の両端に位置する辺62au、62adを結ぶ線101よりもブラシ60F側に位置してもよい。
【0094】
また、上記実施の形態では、ブラシ60の後端部62における後端面全面が傾斜面62aとなっていたが、これに限らない。例えば、ブラシ60Fの後端部62の後端面の一部が傾斜面62aになっていればよい。つまり、ブラシ60Fの後端部62は、トーションバネ90に接触する接触面として傾斜面62aを含んでいればよい。
【0095】
また、上記実施の形態における電動送風機1は、電気掃除機またはエアタオル等に用いることができる。また、電動送風機1は、電気掃除機またはエアタオルに限らず、自動車用機器等に適用してもよいし、その他の家庭用機器または産業用機器に適用してもよい。
【0096】
その他、上記実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。