特開2019-25081(P2019-25081A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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2019-25081ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-25081(P2019-25081A)
(43)【公開日】2019年2月21日
(54)【発明の名称】ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20190125BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20190125BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20190125BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20190125BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20190125BHJP
【FI】
   A63F13/69
   A63F13/79
   A63F13/53
   A63F13/45
   A63F13/30
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-148654(P2017-148654)
(22)【出願日】2017年7月31日
(71)【出願人】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松田 典恵
(72)【発明者】
【氏名】大印 健生
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザによる報酬の取得を効率よく行わせるゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法、ゲーム処理装置を提供する。
【解決手段】ユーザ端末100は、複数のイベントを順番に提供し、ユーザのアクティビティを記憶部120に記録し、報酬提供イベントが開始される前にアクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報をユーザに提供し、アクティビティが前記報酬提供条件を満たしている場合に、前記報酬提供イベントにて前記ユーザに対して報酬を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行うためのプログラムであって、
前記制御部を、
ユーザの用いる端末に対して、イベントを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報を前記ユーザに提供し、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たしている場合に、前記報酬提供イベントにて前記ユーザに対して報酬を提供する
手段として機能させることを特徴とするゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記制御部を、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす場合に、前記報酬提供イベントにおいて報酬提供画面を前記ユーザが用いる表示部に表示させ、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合に、前記報酬を付与しない報酬非提供イベントを実行し、
前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントは、共通部分を有するシナリオに沿って進行し、前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントの終了後には、次のイベントとして同一のイベントを進行させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項3】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタからのメッセージの受信を含む操作演出を前記報酬提供イベントとして実行する手段として機能させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項4】
前記制御部を、
前記操作演出として、前記キャラクタが発信者として設定された電話の着信画面を前記ユーザの用いる表示部に表示させる手段として機能させることを特徴とする請求項3に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項5】
前記制御部を、
前記操作演出におけるキャラクタからの音声データを前記報酬として取得し、前記記憶部に記録する手段として機能させることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項6】
前記制御部を、
前記音声データの再生を実行する操作入力部と、前記音声データに対応するキャラクタと関連付けて表示する報酬一覧画面を、前記ユーザの用いる表示部に表示させることを特徴とする請求項5に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項7】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタのスケジュール情報を取得し、
前記キャラクタからメッセージを発信する条件が満たされた場合に、前記スケジュール情報に基づいて、スケジュールが無い場合にメッセージを前記端末に出力し、スケジュールがある場合にメッセージの発信を待機する手段として機能させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項8】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタに関する案内情報が記憶部に記憶されているか否かを判断し、
前記案内情報が記憶部に記憶されている場合には、前記キャラクタからのメッセージを発信する操作演出において、前記案内情報を出力する手段として機能させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項9】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行うための方法であって、
前記制御部が、
ユーザの用いる端末に対して、イベントを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報をユーザに提供し、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たしている場合に、前記報酬提供イベントにてユーザに対して報酬を提供する
ことを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項10】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行い、
前記制御部が、
ユーザの用いる端末に対して、イベントを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報をユーザに提供し、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たしている場合に、前記報酬提供イベントにてユーザに対して報酬を提供する
ことを特徴とするゲーム処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のイベントを含むゲーム処理を行うためのゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定のイベント時に報酬アイテムを取得するシナリオゲームが知られている。例えば特許文献1に記載のシナリオゲームにおいては、所定の条件が満たされたときに特典が付与されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−61451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種のシナリオゲームにおいては、所定のイベント時に特典を取得できなかった場合、シナリオゲームを最後まで進めた後、再びシナリオゲームを最初から特典が付与されるイベントまで進める必要がある。そのため、ユーザにとって煩雑な作業や時間を必要としていた。
【0005】
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、報酬取得イベントを含むゲーム処理にてユーザによる報酬の取得を効率よく行わせることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置においては、複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行う。そして、前記制御部が、ユーザの用いる端末に対して、イベントを順番に提供し、前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、報酬提供イベントが開始される前にユーザのアクティビティを記憶部に記録し、報酬提供イベントが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報を前記ユーザに提供し、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たしている場合に、前記報酬提供イベントにて前記ユーザに対して報酬を提供する。これにより、ユーザによる報酬の取得を効率よく行わせることができる。
【0007】
(2)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部を、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす場合に、前記報酬提供イベントにおいて報酬提供画面を前記ユーザが用いる表示部に表示させ、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合に、前記報酬を付与しない報酬非提供イベントを実行し、前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントは、共通部分を有するシナリオに沿って進行し、前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントの終了後には、次のイベントとして同一のイベントを進行させることが好ましい。これにより、報酬提供イベントの実行の有無に関わらず、その後のイベントの整合性を維持することができる。
【0008】
(3)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部は、ゲーム内におけるキャラクタからのメッセージの受信を含む操作演出を前記報酬提供イベントとして実行することが好ましい。これにより、ゲーム内のキャラクタに愛着を持つユーザに対して報酬取得の演出を効果的に行うことができる。
【0009】
(4)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部は、前記操作演出として、前記キャラクタが発信者として設定された電話の着信画面を前記ユーザの用いる表示部に表示することが好ましい。これにより、ゲーム内のキャラクタに愛着を持つユーザに対して報酬取得の演出を効果的に行うことができる。
【0010】
(5)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部は、前記操作演出におけるキャラクタからの音声データを前記報酬として取得し、前記記憶部に記録することが好ましい。これにより、報酬として取得したキャラクタからの音声データを、ユーザが後の時点で再生することができる。
【0011】
(6)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部を、前記音声データの再生を実行する操作入力部と、前記音声データに対応するキャラクタと関連付けて表示する報酬一覧画面を、前記ユーザの用いる表示部に表示させることが好ましい。これにより、キャラクタを目当てにゲームを開始したユーザが、キャラクタに関連付けられた報酬としての音声データを一覧画面で見ることができるので、ユーザの満足度が高められることによって、ゲームを継続して実行するユーザを増やすことができる。
【0012】
(7)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部は、ゲーム内におけるキャラクタのスケジュール情報を取得し、前記キャラクタからメッセージを発信する条件が満たされた場合に、前記スケジュール情報に基づいて、スケジュールが無い場合にメッセージを前記端末に出力し、スケジュールがある場合にメッセージの発信を待機することが好ましい。これにより、キャラクタのスケジュールとキャラクタからのメッセージの発信とを同期させることができる。
【0013】
(8)上記ゲーム処理プログラムにおいては、前記制御部は、ゲーム内におけるキャラクタに関する案内情報が記憶部に記憶されているか否かを判断し、前記案内情報が記憶部に記憶されている場合には、前記キャラクタからのメッセージを発信する操作演出において、前記案内情報を出力することが好ましい。これにより、ゲーム内のキャラクタに愛着を持つユーザに対してキャラクタに関する案内情報を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、報酬取得イベントを含むゲーム処理にてユーザが報酬の取得を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態のユーザ端末の構成を説明する概略図。
図2】一実施形態のサーバの構成を説明する概略図。
図3】(a)はストーリーの展開例を示す模式図、(b)は報酬取得イベントを含むストーリーの構成を示す模式図。
図4】(a)は、表示画面の一例を示す模式図、(b)は、メッセージと好感度との対応関係を示すデータテーブル。
図5】達成情報が表示された表示画面の一例を示す模式図。
図6】報酬取得イベントにおける表示画面の一例を示す模式図。
図7】報酬取得イベントにおける表示画面の一例を示す模式図。
図8】(a)、(b)は、取得報酬情報の表示画面の一例を示す模式図。
図9】(a)、(b)は、取得報酬情報の表示画面の一例を示す模式図。
図10】報酬非取得ストーリーの表示画面の一例を示す模式図。
図11】報酬取得イベントを含むストーリーでのゲームの処理手順を示すフローチャート。
図12】キャラクタのスケジュールの表示画面の一例を示す模式図。
図13】キャラクタからのメッセージの表示画面の一例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置の一実施形態について説明する。第1実施形態では、複数のストーリーを順番に提供するゲーム処理を行い、一部のストーリー内にてゲーム媒体に関連する報酬をユーザに提供する。
【0017】
ユーザ端末100は、ユーザが操作するコンピュータ端末(ゲーム処理装置)であって、各種のアプリケーションを実行することにより、情報の出力や入力に用いられる。例えば、ユーザ端末100は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。
【0018】
図1に示すように、ユーザ端末100は、制御部110、記憶部120、表示部130、音声出力部140、及び通信部150を備える。
【0019】
記憶部120には、ゲーム管理情報121、取得アイテム情報122、取得報酬情報123、パラメータ情報124が格納されている。
【0020】
ゲーム管理情報121は、ユーザの識別情報の他、ユーザのゲームにおけるアクティビティの少なくとも一部を含む。なお、アクティビティとは、ゲームの状況を反映した情報であって、ユーザに関連付けられたゲーム媒体や、対戦結果、ログイン状況等の利用状況、ゲームの進行状況を含む。本実施形態においてゲームの進行状況とは、例えば、ゲーム内でユーザに提供されるストーリーが「1話」〜「13話」でありユーザが「2話」まで完了した場合、「2話」が完了した旨を示す情報である。なお、ストーリーは、「1話」、「2話」、「3話」…のように数の小さいストーリーから数の大きいストーリーへ連続して進めなければならず、特定のストーリーのスキップ、数の大きいストーリーから数の小さいストーリーへの後戻りや、同じストーリーを繰り返し実行することはできないものとする。このように、各ストーリーを順番にすすめることによって、ユーザが体験するシナリオに一貫性をもたせることができる。特に恋愛ゲームにおいては、そのようにシナリオに一貫性をもたせることでユーザは没入感が得られるため、満足度を高めることができる。
【0021】
また、ストーリーが最終話まで完了した場合には、再度「1話」からゲームを進行させることができる。この場合、ゲーム管理情報121には、1周目が終了したことを示す情報が記憶される。なお、2周目以降は、同一のシナリオであるが、1周目とは異なる視点からのストーリーに沿ってゲームを進行させることができる。例えば1周目はユーザ又はゲーム内のユーザに対応するアバター等の視点からみたストーリーであり、2周目は、他のキャラクタの視点からみたストーリーである。このように異なる視点からのストーリーを提供することで、ユーザは同じシナリオを周回したいという願望を有するようになるため、ゲームの継続率を向上させることができる。なお、ゲームの継続率とは、例えば第1の所定のタイミングでゲームを開始した所定ユーザの人数に対し、その後の第2の所定のタイミングでゲームを行った所定ユーザの人数の割合に相当する。
【0022】
取得アイテム情報122は、ユーザが購入したり、所定の取得条件を満たしたりすることによって取得した情報である。例えば、ユーザのアバターが出現するゲームにおいては、アバターの持ち物であるアイテムを購入可能である。購入したアイテムは、ユーザ識別情報と関連付けられて取得アイテム情報122として記憶される。また、ストーリーを進行させるためのアイテム(チケット)も、取得アイテム情報122として記憶される。
【0023】
取得報酬情報123は、ユーザのゲーム内でのアクティビティが報酬提供条件を満たすことによって取得された報酬に関する情報を含む。例えば、ストーリーを進めていく上で、ユーザが報酬としてキャラクタに関するアイテムを取得した場合、そのアイテムが取得報酬情報123として記憶部120に記憶される。
【0024】
パラメータ情報124は、ユーザに関連付けられたパラメータに関する情報であり、ユーザのアクティビティの少なくとも一部を含む。このパラメータ情報124は、ゲーム内のキャラクタからみたときのユーザに対する好感度に関する情報を含んでいる。好感度は、ストーリー内の各種イベントや、所定のゲーム媒体を購入することで向上することができる。なお、ゲーム媒体とは、ゲームに使用される電子データであり、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る。例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバター、レベル情報、ステータス情報、体力値や攻撃力などの能力情報スキル、アビリティ、呪文、ジョブなど等、任意の媒体を含む。ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0025】
制御部110は、ゲーム処理プログラムを実行することによって、ゲーム管理部111、出力制御部112として機能する。ゲーム処理プログラムの実行の際に、後述するサーバとの通信が必要であれば、通信部150を介して各種情報を送受信する。
【0026】
制御部110のゲーム管理部111は、ユーザが操作する操作入力部151から操作信号を取得する。操作入力部151は、ユーザが指やスタイラス等によって指定する位置を検出するタッチパネル、コントローラ等、ユーザによる入力操作が可能なものである。また、ゲーム管理部111は、取得した操作信号を用いて、ユーザによる入力操作を特定する。さらに、ゲーム管理部111は、特定した入力操作に基づきゲーム処理プログラムを実行する。
【0027】
出力制御部112は、制御部110によるゲーム状況が反映された画像信号を表示部130に送信する。表示部130は、例えばタッチパネルと一体化された薄型ディスプレイや、又は単体のディスプレイ等である。また、出力制御部112は、ストーリー内でのゲーム状況を反映した音声信号を音声出力部140に送信する。また、出力制御部112は、ユーザによる操作入力部151の操作に応じて、記憶部120に記憶された音声信号を音声出力部140に送信する。音声出力部140は、音声信号に応じた音声を出力する。
【0028】
次に図2を参照して、ユーザ端末100にネットワークを介して接続されるサーバ160の構成について説明する。
【0029】
サーバ160は、記憶部170、制御部180及び通信部190を備える。記憶部170には、ストーリー情報171、アイテム情報172、報酬情報173、及びユーザ管理情報174が記憶されている。
【0030】
ストーリー情報171は、ユーザに連続する複数のストーリーを提供するためのプログラム、画像データ、音声データ等の情報である。ストーリー情報171には、1周目のストーリーに対応するプログラム、画像データ及び音声データと、2周目の1周目のストーリーに対応するプログラム、画像データ及び音声データとが含まれる。なお、ストーリー情報171は、2周目以降のデータをさらに含んでいてもよい。
【0031】
少なくとも一部のストーリーの中には、1又は複数のイベントが含まれる。ストーリーの進行に伴い、これらに含まれるイベントが順番に提供される。イベントは、キャラクタとユーザとの間でメッセージを送受信するイベント、ユーザへ報酬を付与するイベント、対戦相手(他のユーザ、敵キャラクタ)と対戦するイベント、ユーザ又はユーザに関連付けられたアバター等のゲーム媒体を育成、強化、合成するイベント、ユーザ又はユーザに関連付けられたアバター等のゲーム媒体、クエスト、ミッション、ミニゲーム等であってもよい。
【0032】
サーバ160は、ユーザ端末100において一つのストーリーが終了する度に次のストーリーに対応するストーリー情報171をユーザ端末100に送信してもよい。又は、複数のストーリー情報171をまとめてユーザ端末100に送信してもよい。この場合、ユーザ端末100は、ユーザ端末100上で1つのストーリーが終了するまで次のストーリーを開始させないようにする。
【0033】
アイテム情報172は、ユーザに付与することが可能なアイテムに関する情報である。
【0034】
報酬情報173は、各ストーリーでユーザに付与される報酬に関する情報である。報酬は、ゲーム内で効果を発揮するゲーム媒体や、ゲーム内のキャラクタに関するゲーム媒体であってもよい。例えば恋愛ゲームの場合には、恋愛対象となるキャラクタの画像、キャラクタの音声データ等であってもよい。
【0035】
次に図3を参照して、ゲーム管理部111が進行するゲームの内容の一例について説明する。
【0036】
図3(a)に示すように、ゲーム管理部111は、例えば第1話から第13話まで連続したストーリーを展開する。ストーリーの間には、ユーザの選択に応じてシナリオを分岐させる分岐イベントE1が存在している。分岐イベントE1では、ユーザの選択に応じて、シナリオAに沿ったストーリーと、シナリオAとは異なるシナリオBに沿ったストーリーを提供する。また、最終ストーリーが終了したとき、ユーザに関連付けられたパラメータ情報が所定の値以上である場合には、特典ストーリーが提供される。特典ストーリーでは、ユーザに対応するアバターやキャラクタ以外のキャラクタ側の視点からみたシナリオや、最終ストーリーに続くシナリオを読むことができる。
【0037】
また、図3(b)に示すように、所定のストーリー(例えば9話)には、報酬取得イベントE2が含まれている。この報酬取得イベントE2は、キャラクタに関するゲーム媒体をユーザが取得できるイベントであり、所定のストーリーを開始する前のユーザのアクティビティが報酬提供条件を満たす場合に、報酬が付与される。例えば、報酬提供条件は、ユーザに関連付けられたゲーム媒体が所定の閾値以上であること、ユーザに関連付けられたゲーム媒体が必要個数を満たすこと、ユーザが所定のゲーム媒体を有していること、ミッションやクエストを達成したこと、等である。本実施形態では、ユーザの好感度が所定の閾値以上であることである。
【0038】
また、ゲーム管理部111は、報酬取得イベントが含まれるストーリーが開始される前に、ユーザが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報を提供する。「報酬取得イベントが含まれるストーリーが開始される前」とは、例えば「9話」に報酬取得イベントE2が含まれている場合、ユーザ端末100において8話が終了し、9話が開始される前であってもよい。又は、そのストーリーより前のストーリーの中でもよい。例えば、報酬提供条件が、「ユーザの好感度が所定の閾値以上であること」である場合、達成情報は、報酬提供条件に対して不足する好感度であってもよい。達成情報は、ユーザの好感度と、報酬提供条件に規定された閾値としての好感度とであってもよい。達成情報は、ユーザ端末100の表示部130に出力される画面に表示されていてもよいし、音声出力部140から音声として出力されてもよい。
【0039】
ユーザは、報酬提供条件が満たされない場合、報酬提供条件を満たすためのゲーム媒体を購入することができる。好感度は、基本的にはゲーム内のイベントを実行することにより向上させることができるが、所定のゲーム媒体を購入することでも向上させることができる。ゲーム管理部111は、ゲーム媒体が購入されると、購入したゲーム媒体を取得アイテム情報122として記憶部120に記憶し、パラメータ情報124内の好感度を向上させる。また、ゲーム媒体の購入に代えて、ユーザが所定のイベントを達成するようにしてもよい。このイベントは、ユーザの好感度を向上させるためのクエスト、ミッション、ミニゲーム等のイベントであってもよい。
【0040】
ゲーム管理部111は、「9話」が開始される以前に報酬提供条件が満たされている場合、報酬取得イベントE2を含むシナリオ9Aに沿ってゲーム処理を実行する。また、9話が開始される以前に報酬提供条件が満たされていない場合、報酬取得イベントE2を含まないシナリオ9Bに沿ってゲーム処理を実行する。シナリオ9A及びシナリオ9Bは、互いに共通する部分と相違する部分とを有し、シナリオ9Aに沿ってゲームを実行した場合とシナリオ9Bに沿ってゲームを実行した場合の両方で、第10話を矛盾なく開始できるようになっている。
【0041】
次に図4を参照して、分岐イベントについて詳述する。図4(a)に示すように、ゲーム管理部111は、ユーザによる操作状況に基づいて、ストーリー内でキャラクタとやり取りするメッセージを複数の選択肢の中から選択する。同図に示す例では、ゲーム内のキャラクタ200が提案210を行っているのに対し、ユーザが3つの選択肢220の中から自分の意図に合った選択肢220を選択する。
【0042】
この場合、図4(b)に示すように、メッセージの選択肢220と、キャラクタとユーザとの間の好感度の上昇度合いとは予め対応付けられている。この場合、キャラクタ200によるデートの提案210に対して適切な選択肢220を選択できたとき、ゲーム内のキャラクタとユーザとの間の好感度が大きく上昇する。
【0043】
次に、図5を参照して、達成情報の提供例について説明する。達成情報は、報酬提供イベントを含むストーリー(例えば9話)の直前のストーリー(例えば8話)が終了したときに表示部130に出力される終了画面等に表示される。この終了画面は、報酬提供条件が「ユーザの好感度が所定の閾値以上であること」を前提としたものである。終了画面には、好感度のゲージ310と、次のストーリーで報酬が付与されることを予告する予告情報311と、報酬提供条件を満たすか否かを識別可能とする達成情報312と、好感度を向上させることが可能なゲーム媒体を購入するための購入ボタン313が表示されている。ゲーム管理部111は、ユーザによる購入ボタン313の選択を検知すると、所定のゲーム媒体を購入するための購入処理を実行するため、サーバ160又はその他の外部装置に接続する。ゲーム媒体が購入されると、記憶部120に記憶する。
【0044】
そして、ゲーム管理部111は、報酬提供イベントを含むストーリー(例えば9話)が開始される前においてキャラクタとユーザとの好感度が所定の閾値以上であるときには、報酬提供イベントを含むシナリオに沿ったストーリーに移行する。
【0045】
報酬取得イベントでユーザが取得できる報酬例について詳述する。報酬取得イベントでは、報酬として、ゲーム内におけるキャラクタからのメッセージの受信を含む操作演出が実行される。具体的には、メッセージの受信を含む操作演出には、キャラクタからの着信通知を模擬した操作演出、又はキャラクタからの留守番電話メッセージを模擬した操作演出が含まれる。
【0046】
図6に示すように、着信通知を模擬した操作演出では、画面の中央に発信者として設定されたキャラクタ400を表示するとともに、画面の下方側に着信通知に対する受話操作を行うための操作ボタン410や、受話操作を拒否するための操作ボタン420を表示する。ゲーム管理部111は、この着信画面を表示部130に出力するとともに、キャラクタの音声データを取得報酬情報123として、ユーザの入力操作に応じて出力可能に記憶部120に記憶する。ゲーム管理部111は、受話操作を行うための操作ボタン410の選択を検知した場合に、記憶部120に記憶された音声データを音声出力部140から出力する。なお、ユーザによる受話操作の有無は、キャラクタの音声データの取得の可否には影響しない。すなわち、ユーザが受話操作を行わなかったとしても、キャラクタの音声データは取得報酬情報123として追加される。受話操作を拒否するための操作ボタン420の選択を検知した場合、留守番電話機能を模擬した演出でキャラクタの音声データが取得報酬情報123として追加してもよい。また、着信通知を模擬した操作演出では、キャラクタからのメッセージの理解を容易にするために、メッセージを文字で表示するようにしてもよい。
【0047】
図7に示すように、留守番電話メッセージを模擬した操作演出では、画面の中央に着信通知を知らせるためのキャラクタ500を表示するとともに、画面の下方側に留守番電話メッセージの再生操作を行うための操作ボタン510や、再生操作を拒否するための操作ボタン520を表示する。なお、報酬として、着信通知を模擬した操作演出及び留守番電話メッセージを模擬した操作演出の両方が含まれていてもよい。
【0048】
また、報酬として取得したデータは、取得報酬情報123として記憶部120に追加され、ユーザの入力操作に基づいて、報酬一覧画面として表示部130に表示される。なお、ゲームの進行に用いられるキャラクタが複数であるときには、これらデータはキャラクタ毎に区別して管理される。
【0049】
具体的には、図8(a)に示すように、着信通知を模擬した操作演出により取得した音声データは、画面上方の「通話履歴」のタグ600を選択したときに表示される。これら音声データは、キャラクタ等のアイコン画像を示す表示画像610と、音声データの取得日時を示す表示画像620と、音声データの再生操作を行うための表示画像630とを含んでいる。報酬のデータが未取得であるときには、対応する表示画像がグレーアウトされて表示される。このように、未取得の報酬がグレーアウトして表示されることにより、ユーザが取得可能な報酬のうち未取得のものがあることをユーザが認識することができる。これにより、報酬を取得したいという要望があるユーザはゲームを継続するため、ゲームの継続率を向上させることができる。
【0050】
また、図8(b)に示すように、別の報酬提供条件を満たすことによって取得した音声データの一覧画面を表示可能としてもよい。別の報酬提供条件とは、ユーザに関連付けられたゲーム媒体が所定の値以上であること、ミッションやクエストを達成したこと等である。取得した音声データは、画面上方の「ボイス」のタグ700を選択したときに表示される。これら音声データは、音声データのタイトルを示す表示画像710と、音声データの再生操作を行うための表示画像720とを含んでいる。
【0051】
また、図9(a)に示すように、ゲームのメインストーリーの進行時に取得したキャラクタの画像データは、画面上方の「メイン」のタグ800を選択したときに表示される。これら画像データは、サムネイル表示の対象となるキャラクタの表示画像810である。
【0052】
また、図9(b)に示すように、ゲームの本編ストーリーの進行時に取得したストーリーの動画データは、画面上方の「本編」のタグ900を選択したときに表示される。これら動画データは、ストーリーの種別毎に、動画データのタイトルを示す表示画像910と、動画データの再生操作を行うための表示画像920とを含んでいる。
【0053】
一方、報酬提供イベントを含むストーリー(例えば9話)が開始される前においてキャラクタとユーザとの好感度が所定の閾値に達しなかったときには、報酬提供イベントを含まないシナリオに沿った報酬非提供ストーリーに移行する。
【0054】
例えば、この報酬非提供ストーリーでは、ゲーム内のキャラクタからメッセージを受信する。キャラクタからのメッセージには、報酬提供ストーリーにおけるキャラクタからの提案に関連した情報が含まれる。
【0055】
具体的には、図4に示した報酬提供ストーリーではキャラクタが海に行くことを提案していたことから、図10に示す報酬非提供ストーリー上で表示される画面では、キャラクタがユーザとは別行動として海に行くことを通知している。これにより、報酬提供ストーリーの実行の有無に関わらず、その後のストーリー内にてつじつまが合うようにストーリーを展開することができる。
【0056】
次に、図11に従って、報酬取得イベントを含むストーリーに対応するゲーム処理の手順について説明する。ゲーム管理部111は、ユーザのアクティビティをゲーム管理情報121又はパラメータ情報124として記憶しながらゲームを進行させる。また、ゲーム管理部111は、ストーリーに含まれる複数のイベントを実行することによりアイテムが取得された場合には、取得アイテム情報122として記憶部120に記憶する。
【0057】
前提として、ゲーム管理部111は、報酬取得イベントを含むストーリーの直前のストーリーにおいて達成情報を含む画面を表示部130に出力する。
【0058】
ゲーム管理部111は、報酬取得イベントを含むストーリーを開始させるためのユーザの操作を検知すると、パラメータ情報124を参照して、報酬提供条件が満たされるか否かを判断する(ステップS1)。
【0059】
ゲーム管理部111は、報酬提供条件が満たされると判断すると(ステップS1:YES)、報酬提供イベントを含む報酬提供ストーリーのゲーム処理を実行し(ステップS2)、ストーリー内で取得した報酬を取得報酬情報123として記憶部120に記憶する(ステップS3)。
【0060】
一方、ゲーム管理部111は、報酬提供条件が満たされないと判断すると(ステップS1:NO)、報酬提供条件が満たされない状態でストーリーを開始する。すなわち、報酬非提供ストーリーのゲーム処理を実行する(ステップS4)。このように報酬取得イベントを含むストーリーで報酬が取得されない場合、このストーリーに基づくゲーム処理を再度実行することはできないため、ユーザが報酬を得るためには、最終ストーリーまで進めた上で「1話」からゲームを開始させなければならない。このため、ユーザに手間と時間がかかってしまう。
【0061】
特に恋愛ゲームにおいては、キャラクタを目当てにゲームを開始するユーザが多く、報酬の取り逃しがあると、ユーザの満足度が著しく低下してしまう。これに対し、報酬取得イベントを含むストーリーが開始される前に、ユーザに達成情報を提供することで、ユーザは報酬提供条件を満たすように所定のゲーム媒体を購入したり、イベントを実行したりすることができる。このため、ユーザの満足度を向上させるとともに、ゲームの継続率も向上させることができる。また、ユーザは効率よく報酬を取得しながらゲームを進めることができる。
【0062】
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)上記実施形態では、報酬提供イベントが含まれるストーリーが開始される前に、報酬提供条件が満たされるか否かをユーザが識別可能な達成情報を、ユーザ端末100を介してユーザに提供する。これにより、ユーザはこのストーリーを開始する前に報酬提供条件が満たされるように、アイテムの購入等、所定の処理を行うことができるため、報酬の取り逃しを防ぐことができる。このため、ユーザは効率よく報酬を取得しながらゲームを進めることができる。
【0063】
(2)上記実施形態では、ユーザへの通知として、報酬を提供する条件を満たすためのアイテムの取得をユーザに促す通知を実行する。これにより、ユーザによる報酬の取得がより一層促されるようになる。
【0064】
(3)上記実施形態では、報酬提供イベント及び報酬非提供イベントは、共通部分を有するシナリオに沿って進行し、報酬提供イベント及び報酬非提供イベントの終了後には、次のイベントとして同一のイベントを進行する。これにより、報酬提供イベントの実行の有無に関わらず、その後のイベントの整合性を維持することができる。
【0065】
(4)上記実施形態では、ゲーム内におけるキャラクタからのメッセージの受信を含む操作演出を報酬提供イベントとして実行する。これにより、ゲーム内のキャラクタに愛着を持つユーザに対して報酬取得の演出を効果的に行うことができる。
【0066】
(5)上記実施形態では、キャラクタが発信者として設定された電話の着信画面をユーザ端末100の表示部130に表示する。これにより、ゲーム内のキャラクタに愛着を持つユーザに対して報酬取得の演出を効果的に行うことができる。
【0067】
(6)上記実施形態では、操作演出におけるキャラクタからの音声データを報酬として取得し、記憶部120に記録する。これにより、報酬として取得したキャラクタからの音声データを、ユーザが後の時点で再生することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
【0068】
・上記実施形態において、ゲーム管理部111が、ゲーム内のキャラクタのスケジュール情報を取得し(図12参照)、キャラクタからメッセージを発信する条件が満たされた場合に、スケジュール情報に基づいて、メッセージをゲーム内で出力するようにしてもよい。具体的には、ゲーム管理部111が、キャラクタのスケジュールが無い場合にメッセージをゲーム内で出力し、キャラクタのスケジュールがある場合にキャラクタからのメッセージの発信を待機してもよい。この場合、ゲーム内のキャラクタは実在の人物であってもよいし、アニメなどのキャラクタであってもよい。そして、これらキャラクタのスケジュール情報は、テレビ、ラジオ、開催イベントなどへの出演情報等に基づいて、管理者が外部サーバに手動で登録してもよいし、新聞の番組表などのデータをコンピュータが機械的に読み取って登録してもよい。また、キャラクタからのメッセージの発信は、ゲームのストーリー内でのメッセージ通知であってもよいし、ゲームのチャット機能を利用したメッセージ通知であってもよい。ゲームのチャット機能を利用したメッセージ通知では、ユーザが送信したメッセージに対する既読表示の機能が、キャラクタのスケジュールがある場合に無効とされてもよい。
【0069】
・上記実施形態において、ゲーム管理部111が、キャラクタに関する案内情報が記憶部120に記憶されているか否かを判断し、案内情報が記憶部120に記憶されている場合には、キャラクタからのメッセージを発信する操作演出において、案内情報を出力するようにしてもよい。図13に示す例では、キャラクタが実在の人物、又は、アニメなどのキャラクタであって、キャラクタが出演予定のゲーム外イベントがあるとき、そのイベントの告知を案内情報としてゲーム内で出力するようにしている。この場合、例えば好感度が高いほど親しげのあるメッセージでゲーム外イベントを告知したり、好感度が高いユーザに向けて限定イベントを告知したりするなど、ゲーム内でのキャラクタとユーザとの好感度に応じてゲーム外イベントの告知の内容を変更してもよい。
【0070】
・上記実施形態では、ゲーム管理部111は、着信通知を模擬した操作演出において、ユーザによる受話操作の有無に関わらず、キャラクタの音声データを取得報酬情報123に追加するようにした。これに代えて、ゲーム管理部111は、ユーザが所定時間内に受話操作を行った場合に限り、キャラクタの音声データを取得報酬情報123に追加するようにしてもよい。
【0071】
・上記実施形態では、ゲーム管理部111は、着信通知を模擬した操作演出において、キャラクタの音声データを取得報酬情報123として追加することなく、ユーザが受話操作を行ったときに限って視聴することのできる限定アイテムとしてもよい。
【0072】
・上記実施形態では、報酬取得イベントが含まれるストーリーが開始される前に報酬提供条件が満たされているか否かを示す達成情報をユーザ端末100の表示部130に表示させた。これに代えて、ストーリーが開始された後であって報酬取得イベントの直前に達成情報をユーザ端末100の表示部130に表示させるようにしてもよい。また、第1話から最終話までの長さが短い場合には、第1話が始まる前に達成情報をユーザ端末100の表示部130に表示させてもよい。
【0073】
・上記実施形態では、ゲーム管理部111は、報酬提供条件が満たされている状態でストーリーが開始された場合には報酬提供ストーリーに移行し、報酬提供条件が満たされていない状態でストーリーが開始された場合には報酬非提供ストーリーに移行するようにした。ただし、報酬提供ストーリーがそれ以降のストーリーの内容に影響を及ぼさないのであれば、キャラクタとの好感度が所定の閾値未満であるときには報酬非提供ストーリーを経ることなく、報酬提供ストーリー以降と同一のストーリーを進行させてもよい。
【0074】
・上記実施形態において、ユーザ端末100が実行する動作及び処理の少なくとも一部を、ユーザ端末に接続されたサーバ160又はその他の外部装置が実行する構成であってもよい。例えば、ユーザ端末に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ160又はその他の外部装置の何れか一方が実行してもよい。また、各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理を、ユーザ端末100及びサーバ160等が協働して実行してもよい。すなわち、各種のゲーム画面の一部を、サーバ160が生成したデータに基づいてユーザ端末に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部を、ユーザ端末にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上記各実施形態に係るゲームは、サーバ装置及びユーザ端末のそれぞれの処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることができる。
【0075】
・上記実施形態に係るサーバ又はユーザ端末として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置又はユーザ端末の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
【0076】
・上記実施形態では、ゲームの一例としてキャラクタとの恋愛を模擬したゲームを提供する場合について説明したが、本発明は他のゲームに適用することも可能である。すなわち、複数のイベントを順番に提供するゲームであれば本発明を適用することは可能である。例えばゲームフィールドに配置されたアイテムをイベント毎に取得していくアイテム捕獲ゲームなどである。また例えば、ゲームコンテンツ毎に設定される1つ以上の所定の条件(ゲーム課題)の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、ゲーム媒体等が報酬として付与されるゲームであってもよい。このゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、および、仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題等、ゲームコンテンツの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームコンテンツに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームコンテンツのクリアともいう。ゲームコンテンツをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームコンテンツのクリアと判定され、当該ゲームコンテンツが終了する。このような多様なゲームコンテンツには、シングルプレイ用のゲームコンテンツと、マルチプレイ用のゲームコンテンツと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームコンテンツとは、1のユーザが使用する1の端末装置に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームコンテンツ(例えば、一人用のゲームコンテンツ)である。1の端末装置が単独で、又は1の端末装置とサーバ装置とが協働して、シングルプレイ用のゲームコンテンツを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームコンテンツとは、2つ以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2つ以上のユーザに共通のゲームコンテンツ(例えば、複数人用のゲームコンテンツ)である。2つ以上のユーザに共通のゲームコンテンツとは、例えば当該ゲームコンテンツの進行処理及び処理結果等の少なくとも一部が、当該2つ以上のユーザに対して共通して適用されるゲームコンテンツを含んでもよい。2つ以上の端末装置が協働して、又は2つ以上の端末装置とサーバ装置とが協働して、マルチプレイ用のゲームコンテンツを実行する。
【符号の説明】
【0077】
100…ユーザ端末、110…制御部、111…ゲーム管理部、112…出力制御部、120…記憶部、121…キャラクタ情報、122…ストーリー情報、123…パラメータ情報、124…報酬取得履歴、130…表示部、140…音声出力部、150…操作入力部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2018年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行うためのプログラムであって、
前記制御部を、
ユーザの用いる端末に対して、複数のストーリーを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントを含み得るストーリーが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報を前記ユーザに出力し、
前記ストーリーの開始前に前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合、前記報酬提供イベントを含まないストーリーを提供し、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす前記報酬提供イベントを含むストーリーを提供して前記ユーザに対して報酬を提供する手段として機能させることを特徴とするゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記制御部を、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす場合に、前記報酬提供イベントにおいて報酬提供画面を前記ユーザが用いる表示部に表示させ、
前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合に、前記報酬を付与しない報酬非提供イベントを実行し、
前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントは、共通部分を有するシナリオに沿って進行し、前記報酬提供イベント及び前記報酬非提供イベントの終了後には、次のイベントとして同一のイベントを進行させることを特徴とする請求項1に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項3】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタからのメッセージの受信を含む操作演出を前記報酬提供イベントとして実行する手段として機能させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項4】
前記制御部を、
前記操作演出として、前記キャラクタが発信者として設定された電話の着信画面を前記ユーザの用いる表示部に表示させる手段として機能させることを特徴とする請求項3に記
載のゲーム処理プログラム。
【請求項5】
前記制御部を、
前記操作演出におけるキャラクタからの音声データを前記報酬として取得し、前記記憶部に記録する手段として機能させることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項6】
前記制御部を、
前記音声データの再生を実行する操作入力部と、前記音声データに対応するキャラクタと関連付けて表示する報酬一覧画面を、前記ユーザの用いる表示部に表示させることを特徴とする請求項5に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項7】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタのスケジュール情報を取得し、
前記報酬としてのメッセージを含む前記キャラクタからメッセージを発信する条件が満たされた場合に、前記スケジュール情報に基づいて、スケジュールが無い場合にメッセージを前記端末に出力し、スケジュールがある場合にメッセージの発信を待機する手段として機能させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項8】
前記制御部を、
ゲーム内におけるキャラクタに関する案内情報が記憶部に記憶されているか否かを判断し、
前記案内情報が記憶部に記憶されている場合には、前記キャラクタからの案内メッセージを発信する操作演出において、前記案内情報を出力する手段として機能させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項9】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行うための方法であって、
前記制御部が、
ユーザの用いる端末に対して、複数のストーリーを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントを含み得るストーリーが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報をユーザに出力し、
前記ストーリーの開始前に前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合、前記報酬提供イベントを含まないストーリーを提供し、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす前記報酬提供イベントを含むストーリーを提供してユーザに対して報酬を提供する
ことを特徴とするゲーム処理方法。
【請求項10】
複数のイベントを含むゲーム処理を、制御部を用いて行い、
前記制御部が、
ユーザの用いる端末に対して、複数のストーリーを順番に提供し、
前記ユーザのアクティビティを記憶部に記録し、
報酬提供イベントを含み得るストーリーが開始される前に前記アクティビティが報酬提供条件を満たすか否かを識別可能な達成情報をユーザに出力し、
前記ストーリーの開始前に前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たさない場合、前記報酬提供イベントを含まないストーリーを提供し、前記アクティビティが前記報酬提供条件を満たす前記報酬提供イベントを含むストーリーを提供してユーザに対して報酬を提供する
ことを特徴とするゲーム処理装置。