【解決手段】隣接するゲートバルブの弁箱間に形成された固定用空間24において弁箱の各突壁25,26をチャンバ5に固定するバルブ固定機構32を、固定用空間の中央でチャンバに固定された支持部材33と、その両側に配された一対のレバー部材37とから構成し、一対のレバー部材はそれぞれ、支点部、作用点部及び力点部を固定用空間の中央から両端の開口に向けて順次有し、支持部材に支点部が支持された状態で力点部が固定用操作ボルト40によって加力されることにより、作用点部と力点部との双方において、弁箱の突壁をチャンバに向けて押圧している。
請求項1に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記支持部材が、上記第2チャンバから立設された支柱部と、該支柱部から上記第1端及び第2端の開口側に向けて延びた一対の鍔部とから構成されていて、これら鍔部における上記第2チャンバ側を向く面に上記支持部がそれぞれ形成されているもの。
請求項2に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記レバー部材における上記第2チャンバ側を向く面が、該レバー部材の厚さを軸に沿って上記支点部側の端部から上記作用点部まで徐々に拡大させる傾斜面に形成されており、上記支点部におけるレバー部材の厚さが、上記支持部材の支持部と上記一対の突壁における該作用点部が当接する被押圧面との垂直距離よりも小さく形成されているもの。
請求項3に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記一対の突壁の被押圧面が、軸に沿った平坦面からそれぞれ成っていて、上記レバー部材が、軸に沿って該作用点部から上記力点部側の端部まで延びる平坦な押圧面を有しており、該押圧面が上記被押圧面に当接して、上記一対の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧しているもの。
請求項4に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記支持部材の支持部が上記一対の突壁の被押圧面と平行を成す平坦面に形成され、上記レバー部材の支点部が上記押圧面と平行を成す平坦面に形成されているもの。
請求項1に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記固定用操作部材が固定操作用ボルトであり、上記固定操作用ボルトが、上記レバー部材の力点部に開設された貫通孔に挿通されて上記第2チャンバに形成されたネジ穴に螺合されており、それにより、力点部が第2チャンバ側に向けて加力されると共に、上記レバー部材が上記作用点部と力点部で上記一対の突壁に当接して該突壁を第2チャンバ側に向けて押圧しているもの。
請求項6に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記固定用操作ボルトが、雄ネジが形成されたネジ本体部と、該ネジ本体部に結合されて該ネジ本体部よりも大きい外径を有するネジ頭部とから成っていて、上記レバー部材の貫通孔が、軸方向に延びる長孔に形成されて、上記ネジ頭部の外径よりも小さい幅を有しており、上記レバー部材の力点部が、上記ネジ頭部によって第2チャンバ側に向けて加力されているもの。
請求項6に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記一対の突壁が、軸に沿った平坦面から成り上記作用点部を当接させる被押圧面をそれぞれ有していて、上記レバー部材が、軸に沿って該作用点部から上記力点部側の端部まで延びる平坦な押圧面を有しており、該押圧面が上記被押圧面に当接して、上記一対の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧しているもの。
請求項8に記載のゲートバルブの取付構造であって、上記支持部材の支持部が上記一対の突壁の被押圧面と平行を成す平坦面に形成され、上記レバー部材の支点部が上記押圧面と平行を成す平坦面に形成されているもの。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製造装置の基板処理装置においては、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、互いに隣接するプロセスチャンバとトランスファチャンバとの間にゲートバルブを装着することにより、これらチャンバ間を選択的に連通させたり遮断したりすることができるようになっている。
【0003】
このとき、上記ゲートバルブは、互いに対向する側壁にゲート開口をそれぞれ有する中空の弁箱内に、プレート状バルブを収容して成るもので、該バルブを弁箱内で上記側壁に沿う方向及び該側壁に接離する方向に移動させて上記ゲート開口を開閉することにより、これらゲート開口間を連通させたり遮断したりすることができるようになっている。
一方、上記2つのチャンバは、ロボットアーム等によりワークを該チャンバ内に入れたり該チャンバ内から出したりするためのチャンバ開口をそれぞれ有しており、上記ゲートバルブが、上記2つのチャンバに対して、上記ゲート開口をチャンバ開口に接続させた状態で、ボルト等の固定部材によりそれぞれ気密に固定されている。
【0004】
ところで、このように2つのチャンバを、ゲートバルブを介在させて連結するにあたり、これらチャンバ間に複数のゲートバルブを互いに隣接させて取り付ける場合がある。
しかしながら、昨今、チャンバの小型化の要望があり、その場合、上述のように2つのチャンバ間に複数のゲートバルブを並べて固定しようとすると、隣接するゲートバルブの弁箱間の間隙が非常に狭くなる。そのため、ゲートバルブを一方のチャンバに対して固定した後に、他方のチャンバに対して固定しようとしても、隣接する弁箱間の間隙における特に中央部分に配した固定部材を締めることは、工具が届き難く、しかも、工具を操作できる領域も狭い範囲に制限されることから極めて困難であり、その結果、上記ゲートバルブと上記他方のチャンバとの間において、気密性を十分に確保できなくなる虞がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の技術的課題は、2つのチャンバ間に複数のゲートバルブを固定的に取り付けるにあたり、より優れた気密性を確保することが可能な該ゲートバルブの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、複数のチャンバ開口がそれぞれ開設された第1チャンバ及び第2チャンバの間に、複数のゲートバルブを互いに隣接させて固定的に取り付けるための構造であって、上記ゲートバルブは、一対のゲート開口を備えた中空の弁箱と、該弁箱内で動作することにより、上記一対のゲート開口間の連通を開閉する弁体と、該弁体を動作させる弁駆動部とを有しており、上記弁箱が、上記ゲート開口が開設されて互いに背向する一対の側壁面と、それら側壁面の両側端同士を相互に連結して互いに背向する一対の側端面とを有し、上記一対のゲート開口を上記第1及び第2チャンバのチャンバ開口にそれぞれ接続して、上記一対の側壁面を上記第1及び第2チャンバに対してそれぞれ気密に圧接させた状態で、該第1及び第2チャンバの双方に対して固定されており、互いに隣接するゲートバルブの弁箱における互いに対向する上記側端面間には、上記側壁面の側端に沿った軸を有して該軸方向の第1端及び第2端が開口する固定用空間が形成されていて、これら対向する側端面からは、上記軸に沿って延びる一対の突壁が上記固定用空間に向けてそれぞれ立設され、該固定用空間内には、上記ゲートバルブを第2チャンバに対して固定するためのバルブ固定機構が収容されており上記バルブ固定機構が、上記固定用空間の軸方向中央部において上記第2チャンバに固定された支持部材と、該支持部材における上記第2チャンバ側を向く支持部に圧接される支点部、上記一対の突壁に当接し上記第2チャンバ側に向けて押圧力を作用させる作用点部、及び、上記第2チャンバ側に向けて加力される力点部を備えた一対のレバー部材と、上記力点部において、各レバー部材に加力すると共に上記一対の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧する一対の固定操作用部材とから構成されていて、上記一対のレバー部材が、上記支持部材を挟んだ上記軸方向の両側において、上記力点部を上記作用点部よりも上記第1端及び第2端の開口側にそれぞれ配して設けられていることを特徴としている。
【0008】
上記ゲートバルブの取付構造において、好ましくは、上記支持部材が、上記第2チャンバから立設された支柱部と、該支柱部から上記第1端及び第2端の開口側に向けて延びた一対の鍔部とから構成されていて、これら鍔部における上記第2チャンバ側を向く面に上記支持部がそれぞれ形成されている。
また、より好ましくは、上記レバー部材における上記第2チャンバ側を向く面が、該レバー部材の厚さを軸に沿って上記支点部側の端部から上記作用点部まで徐々に拡大させる傾斜面に形成されており、上記支点部におけるレバー部材の厚さが、上記支持部材の支持部と上記一対の突壁における該作用点部が当接する被押圧面との垂直距離よりも小さく形成されている。
そして、さらに好ましくは、上記一対の突壁の被押圧面が、軸に沿った平坦面からそれぞれ成っていて、上記レバー部材が、軸に沿って該作用点部から上記力点部側の端部まで延びる平坦な押圧面を有しており、該押圧面が上記被押圧面に当接して、上記一対の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧している。
ここで、上記支持部材の支持部が上記一対の突壁の被押圧面と平行を成す平坦面に形成され、上記レバー部材の支点部が上記押圧面と平行を成す平坦面に形成されていても良い。
【0009】
さらに、上記ゲートバルブの取付構造において、好ましくは、上記固定用操作部材が固定操作用ボルトであり、上記固定操作用ボルトが、上記レバー部材の力点部に開設された貫通孔に挿通されて上記第2チャンバに形成されたネジ穴に螺合されており、それにより、力点部が第2チャンバ側に向けて加力されると共に、上記レバー部材が上記作用点部と力点部で上記一対の突壁に当接して該突壁を第2チャンバ側に向けて押圧している。
このとき、より好ましくは、上記固定用操作ボルトが、雄ネジが形成されたネジ本体部と、該ネジ本体部に結合されて該ネジ本体部よりも大きい外径を有するネジ頭部とから成っていて、上記レバー部材の貫通孔が、軸方向に延びる長孔に形成されて、上記ネジ頭部の外径よりも小さい幅を有しており、上記レバー部材の力点部が、上記ネジ頭部によって第2チャンバ側に向けて加力されている。
【0010】
また、より好ましくは、上記一対の突壁が、軸に沿った平坦面から成り上記作用点部を当接させる被押圧面をそれぞれ有していて、上記レバー部材が、軸に沿って該作用点部から上記力点部側の端部まで延びる平坦な押圧面を有しており、該押圧面が上記被押圧面に当接して、上記一対の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧している。
ここで、上記支持部材の支持部が上記一対の突壁の被押圧面と平行を成す平坦面に形成され、上記レバー部材の支点部が上記押圧面と平行を成す平坦面に形成されていても良い。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、2つのチャンバ間に複数のゲートバルブを並べて固定的に取り付けるにあたり、隣接する弁箱間に形成された固定用空間にバルブ固定機構が設けられ、該バルブ固定機構が、上記固定用空間の軸方向中央部に配され支持部材と、支点部、作用点部及び力点部を有し、該支点部を上記支持部材に支持させて作用点部よりも力点部を軸方向両端部側に配して取り付けられた一対のレバー部材と、上記力点部において、各レバー部材に加力すると共に各弁箱の突壁を第2チャンバ側に向けて押圧する一対の固定操作用部材とから構成されている。そのため、上記軸方向両端部側に配された力点部においては、固定操作用部材によって上記各突壁が第2チャンバ側に向けて押圧され、また、軸方向中間部においても、テコの原理により、レバー部材の作用点部が上記一対の突壁に当接して第2チャンバ側に向けて押圧力を作用させている。したがって、固定用空間の軸方向両端部ばかりでなく中間部においても、弁箱の側壁面を第2チャンバに対して気密に圧接させた状態で、複数のゲートバルブを第2チャンバに対して固定することができる。その結果、2つのチャンバと、これらチャンバ間に互いに隣接して配された複数のゲートバルブとを、より優れた気密性を確保した状態で連結することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図を用いて、本発明に係るゲートバルブの取付構造の一実施形態について詳細に説明する。図において、符号1は、トランスファチャンバとしての第1チャンバを示しており、符号5は、プロセスチャンバとしての第2チャンバを示している。そして、
図1−5に示すように、これらチャンバ1,5は何れも中空に形成されていて、第1チャンバ1内には、半導体基板等のワークを上記第2チャンバ5内外に搬入出するための搬送空間2が形成され、第2チャンバ5内には、上記ワークを真空雰囲気下でプロセス処理するための処理空間6が形成されている。
【0014】
これら第1及び第2チャンバ1,5は、外表面3a,7aが平坦面から成る第1及び第2チャンバ壁3,7をそれぞれ有していて、第1チャンバ壁3には、上記第1チャンバ1の搬送空間2内へと貫通する2つの第1チャンバ開口3b,3bが並べて開設され、第2チャンバ壁7には、上記第2チャンバ5の処理空間6内へと貫通する2つ(すなわち上記第1チャンバ開口3b,3bと同数)の第2チャンバ開口7b,7bが並べて開設されている。このとき、これら第1チャンバ開口3b,3b及びこれら第2チャンバ開口7b,7bは、共にほぼ同形同大の略矩形に形成されていて、長手方向にそれぞれ並設されており、隣接する第1チャンバ開口3b,3b間に形成された間隙と、隣接する第2チャンバ開口7b,7b間に形成された間隔とは、互いに略等しく形成されている。
【0015】
本実施形態では、このような構成を有する第1及び第2チャンバ1,5が、上記第1チャンバ壁3の外表面3aと第2チャンバ壁7の外表面7aとが所定の空隙を介在させて互いに平行を成して対向するように配置されている。その結果、上記2つの第1チャンバ開口3b,3bと上記2つの第2チャンバ開口7b,7bとはそれぞれ互いに対向して対を成すように配置されている。そして、上記第1チャンバ1と第2チャンバ5との間に形成された空隙には、上記第1チャンバ開口3b,3bと第2チャンバ開口7b,7bとの各対をそれぞれ気密に接続するための2つのゲートバルブ10,10が互いに隣接配置されていて、これらゲートバルブ10,10が上記第1チャンバ壁3及び第2チャンバ壁7に対してそれぞれ固定的に取り付けられている。
【0016】
上記ゲートバルブ10は、
図1,
図8及び
図9に示すように、第1及び第2ゲート開口12a,13aが開設されて内部に弁空間11aが形成された中空の弁箱11と、該弁空間11a内で動作することにより、上記一対のゲート開口12a,13a間の連通を開閉する(すなわち、これらゲート開口12a,13a間を、弁空間11aを通じて連通させたり気密に遮断したりする)弁体21と、該弁体21を動作させるための弁駆動部22と、軸L1方向に延設されて上記弁体21及び弁駆動部22を相互に連結する弁シャフト23とから構成されている。
【0017】
より具体的に説明すると、上記弁箱11は、その表面(すなわち、外方を向く面)に、第1及び第2ゲート開口12a,13aがそれぞれ開設されて、互いに背向する第1及び第2側壁面12b,13bと、これら側壁面12b,13bにおける上記軸L1と直交する長手方向(図中、水平方向)両端に位置する両側端同士を連結して、互いに背向する第1及び第2側端面14a,16aと、上記一対の側壁面12b,13bにおける上記軸L1方向(図中、上下方向)両端に位置する両周端同士を連結して、互いに背向する第1及び第2周端面18a,20aとを有している。
【0018】
そして、これら一対の側壁面12b,13b、一対の側端面14a,16a及び一対の周端面18a,20aは、上記第1及び第2ゲート開口12a,13aがそれぞれ貫設された第1及び第2バルブ側壁12,13と、これら一対のバルブ側壁12,13における上記長手方向両端に位置する両側端部同士を連結する第1及び第2側端壁14,16と、上記一対のバルブ側壁12,13における上記軸L1方向両端に位置する両周端部同士を連結する第1及び第2周端壁18,20とによって形成されている。このとき、これら一対のバルブ側壁12,13、一対の側端壁14,16及び一対の周端壁18,20はそれぞれ、上記弁空間11aを介して互いに平行を成すように対向配置されている。
【0019】
上記弁体21は、上記第2ゲート開口13aよりも大きい略矩形のプレート状に形成されていて、上記第2バルブ側壁13側を向くシール面の外周部には、該バルブ側壁13の内面に対して接離する環状のシール部材21aが設けられている。また、この弁体21の長手方向の中央には、上記弁シャフト23の軸L1方向の先端部が、固定部材としてのボルト23aによって、該弁体21の上記シール面とは逆の背面側から固定されている。一方、該弁シャフト23の軸L1方向の基端部側は、上記第2周端壁20を気密かつ摺動自在に貫通して上記弁駆動部22に連結されている。
【0020】
ここで、上記弁駆動部22は軸L1上に設けられており、軸L1と直交する方向において、該弁駆動部22の幅寸法は弁箱11の幅寸法よりも小さく形成されている。また、該弁駆動部は、上記弁シャフトを駆動することにより、上記弁体21を、第2ゲート開口13aを気密に閉塞して第1及び第2チャンバ1,5間(すなわち、搬送空間2と処理空間6との間)の連通を気密に遮断する閉塞位置(
図1及び
図9中、実線で示した位置)と、上記第1及び第2ゲート開口12a,13a間を連通させて上記第1及び第2チャンバ1,5間を連通させる退避位置(
図1及び
図9中、二点鎖線で示した位置)とに移動させる弁駆動機構(図示略)を有している。なお、当該弁駆動機構は周知なものであることから、ここでは詳細な説明は省略する。
【0021】
そして、このような構成を有する2つの同じゲートバルブ10,10が、それらの上記第1及び第2ゲート開口12a,13aを、上記第1及び第2チャンバ1,5に開設された2対の第1及び第2チャンバ開口3b,7bにそれぞれ接続した状態で、後述する構造により、該第1及び第2チャンバ1,5の双方に対して固定されている。このとき、上記第1チャンバ壁3と第1バルブ側壁12との間には、上記第1チャンバ開口3b及び第1ゲート開口12aを取り囲むように環状のシール部材3cが設けられ、また、第2チャンバ壁7と第2バルブ側壁13との間には、上記第2チャンバ開口7b及び第2ゲート開口13aを取り囲むように環状のシール部材13cが設けられている。それにより、上記第1及び第2バルブ側壁12,13における全体が平坦面から成る各側壁面12b,13bと、上記第1及び第2チャンバ壁3,7における同じく全体が平坦面から成る各外表面3a,7aとが、互いに気密に圧接された状態となっている。
【0022】
次に、上記2つのゲートバルブ10,10の上記第1及び第2チャンバ1,5に対する取付け構造について具体的に説明する。
まず、
図4,
図5及び
図9に示すように、各ゲートバルブ10の弁箱11における上記第1及び第2側端壁14,16には、上記第2側壁面13bと第1側壁面12bとの間を貫通して、第1固定ボルト8を挿通させるための3つの固定孔15、及び上記第1側壁面12bに開口して、位置決めピン9の一端側を嵌合させるための第1位置決め孔17がそれぞれ設けられている。このとき、上記3つの固定孔15は、上記側端壁14,16の長手方向(図中、上下方向)に沿って、その一端部(図中、上端部)、他端部(図中、下端部)及びその中間部に直線状に配置されている。なお、上記第1位置決め孔17は、上記一端部及び中間部に配された2つの固定孔15,15の中間に設けられている。
【0023】
上記固定孔15は、上記第2側壁面13bに開口した大径部15aと第1側壁面12bに開口した小径部15bとから形成されており、上記第1固定ボルト8は、上記小径部15bよりも大径で、かつ軸方向長さが上記大径部15aよりも小さいネジ頭部8aと、雄ネジが形成されていて、上記小径部15bよりも小径で、かつ軸方向長さが該小径部15bよりも大きいネジ本体部8bとから構成されている。
一方、上記第1チャンバ1のチャンバ壁3における上記固定孔15及び第1位置決め孔17に対応する位置には、上記第1固定ボルト8を螺合させるための固定ネジ穴3d、及び上記位置決めピン9の他端側を嵌合させるための第2位置決め孔3eが開設されている。
【0024】
すなわち、各ゲートバルブ10における上記第1及び第2側端壁14,16の各第1位置決め孔17,17と、上記第1チャンバ壁3の第2位置決め孔3e,3eとに、上記位置決めピン9を両端からそれぞれ嵌合させて、各ゲートバルブ10を第1チャンバ壁3に対して位置決めしている。このとき、上記第1チャンバ開口3bと上記第1ゲート開口12aとは互いに重なって一致した状態にある。そして、上記第1固定用ボルト8が、各ゲートバルブ10における上記第1及び第2側端壁14,16の各固定孔15に、上記第2チャンバ壁7と接する第2側壁面13b側から挿通されると共に、第1チャンバ壁3の上記固定ネジ穴3dに螺合されて、上記各ゲートバルブ10,10が上記第1チャンバ壁3に対して気密に固定されている。
【0025】
その一方で、互いに隣接する2つのゲートバルブ10,10における互いに対向する上記側端面14a,16a間には、
図2及び
図6に示すように、上記バルブ側壁12,13の側端に沿って延びる上下方向の軸L2を有すると共に、該軸L2方向の第1端24a及び第2端24bがそれぞれ開口する断面略矩形の固定用空間24が形成されている。該固定用空間24は、
図3及び
図6に示すように、互いに対向する上記一対の側端面14a,16aと互いに対向する上記第1及び第2チャンバ壁3,7の外表面3a,7aとの4面によって、断面略四角の筒状に区画されている。そして、上記一対の側端面14a,16aからは、上記軸L2に沿うように延びる第1及び第2突壁25,26が、上記固定用空間24内に向けてそれぞれ直角に立設されている。
【0026】
また、第1側端面14aに上記第1突壁25が立設された一方の弁箱11の第2側端面16a(
図2中、左側のゲートバルブの第2側端面)からは、同様に第3突壁27が上記第1突壁25とは逆の外方に向けて直角に立設されている。同様に、第2側端面16aに上記第2突壁26が立設された他方の弁箱11の第1側端面14a(
図2中、右側のゲートバルブの第1側端面)からは、第4突壁28が、上記第2突壁26とは逆の外方に向けて直角に立設されている。さらに、各ゲートバルブ10の上記第1周端面18aからも、その長手方向に沿うように延びる第5突壁19が、外方に向けて直角に立設されている。
【0027】
これら突壁19,25−28は何れも、後述するクランプ部材29及びバルブ固定機構32によって、ゲートバルブ10,10の弁箱11,11を第2チャンバ5に対して固定するためのもので、上記第2側壁面13bと面一と成して(すなわち、第2側壁面13bの一部を成して)立設されている。そして、これら突壁19,25−28に上記クランプ部材29及びバルブ固定機構32をそれぞれ係合させることによって、該突壁19,25−28が、上記第2チャンバ壁7側に向けて押圧されると共に該チャンバ壁7の外表面7aに対して圧接されている。その結果、上記弁箱11,11が上記第2チャンバ壁7に対して気密に固定されている。
【0028】
ここで、上記突壁19,25−28は、その先端において第1チャンバ壁3側に向けて直角に折曲した同じ略L字の断面形状を有している。すなわち、上記突壁19,25−28の先端部には、上記第1チャンバ壁3側に向けて突設された突条Pが形成されている。そして、該突条Pと弁箱11の各端面14a,16a,18aとの間には、第1チャンバ壁3側を向いて開口する被係合溝Gが形成されており、その底面が、上記第2側壁面13bと平行を成していて、上記クランプ部材29及びバルブ固定機構32により押圧される被押圧面G1を形成している。
【0029】
上記クランプ部材29は、
図7に示すように、クランプ本体30と該クランプ本体30を第2チャンバ壁7に対して固定するための第2固定ボルト31とから構成されている。上記クランプ本体30は、上記第2固定ボルト31を挿通させるための貫通孔30a、及び、該貫通孔30aと直交する側方に突設されると共に、先端が該貫通孔30aと平行を成すように第2チャンバ壁7側に向けて折曲された略L字状の鉤爪部30bを有している。該鉤爪部30bの先端には、上記第2チャンバ壁7側を向いて上記被係合溝Gの被押圧面G1に当接した押圧面30cが形成されている。また、上記第2固定ボルト31は上記貫通孔30aよりも大径のネジ頭部31aと、該貫通孔30aよりも小径で雄ネジが形成されたネジ本体部31bとから構成されている。さらに、上記第2チャンバ壁7には、上記第2固定ボルト31を螺合させるための複数の固定ネジ穴7cが、上記クランプ部材29を取り付ける位置にそれぞれ開設されている。
【0030】
そして、上記クランプ本体30の鉤爪部30bを、上記一対の弁箱11,11の外回りに配された突壁、すなわち、第3突壁27、第4突壁28及び第5突壁19の上記突条P及び被係合溝Gに係合させた状態で、上記第2固定ボルト31が貫通孔30aに挿通されて上記固定ネジ穴7cに螺合されている。その結果、上記鉤爪部30b先端の押圧面30cが上記被係合溝Gの被押圧面G1に当接して、第3突壁27、第4突壁28及び第5突壁19を第2チャンバ壁7に向けて押圧することにより、上記第2バルブ側壁13の側壁面13bが、第2チャンバ壁7の外表面7aに対して圧接されている。なお、本実施形態において、上記クランプ部材29は、
図2に示すように、第3突壁27、第4突壁28及び第5突壁19において、長手方向の両端部及び中央部の計3箇所にそれぞれ取り付けられているが、それに限定されるものではなく、各突壁において計4箇所以上に取り付けられていても良い。
【0031】
ところで、
図6に示すように、上記バルブ固定機構32は、上記固定用空間24内に収容されていると共に、同じく該固定用空間24内に配置された上記第1及び第2突壁25,26を、第2チャンバ壁7側に向けて押圧するものである。具体的には、このバルブ固定機構32は、
図6、
図10、
図12及び
図13に示すように、上記固定用空間24における軸L2方向の中央部において上記第2チャンバ壁7に固定された支持部材33と、該支持部材33の軸L2方向両側に配置されていて、該支持部材33に支点部37aを支持させたテコの原理により、上記突壁25,26の双方を第2チャンバ壁7側に向けてそれぞれ押圧する一対のレバー部材37,37とを有している。
【0032】
上記支持部材33は、上記第1及び第2突壁25,26の先端間において、上記第2チャンバ壁7に対して第3固定ボルト36で直接固定され、第1チャンバ壁3側に向けて立設された支柱部34と、該支柱部34の先端部から上記固定用空間24の第1端24a側及び第2端24b側に向けて、互いに逆方向にそれぞれ延びた一対の鍔部35,35とから構成されている。そして、これら一対の鍔部35,35における上記第2チャンバ壁7の外表面7aと対向する面が、上記一対のレバー部材37,37の後述する各支点部37aを当接させて支持するための支持部(支持面)35aをそれぞれ形成している。
【0033】
ここで、上記支持部材33の支柱部34の中央には、上記軸L2と直交する方向に貫通孔34aが貫設されている。また、上記第3固定ボルト36は、上記貫通孔34aよりも大径のネジ頭部36aと、該貫通孔34aよりも小径で雄ネジが形成されたネジ本体部36bとから構成されている。さらに、上記第2チャンバ壁7には、上記第3固定ボルト36を螺合させるための固定ネジ穴7dが、上記支持部材33を取り付ける位置に開設されている。そして、上記支柱部34を、上記第2チャンバ壁7の外表面7aに当接させた状態で、上記第3固定ボルト36が貫通孔34aに挿通されて上記固定ネジ穴7dに螺合され、それにより、上記支持部材33が第2チャンバ壁7に対して固定されている。
【0034】
一方、上記一対のレバー部材37,37は、上記支持部材33における一対の鍔部35,35の各支持部35aに対して、第2チャンバ壁7側から第1チャンバ壁3側に向けて圧接される支点部37aと、上記第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1に対して、当接により第1チャンバ壁3側から第2チャンバ壁7側に向けて押圧力をそれぞれ作用させる一対の作用点部37bと、第1チャンバ壁3側から第2チャンバ壁7側に向けて、後述する固定用操作部材40によって加力される力点部37cとを備えている。そして、これらレバー部材37,37は、上記支持部材33を挟んだ上記軸L2方向両側において、上記力点部37cを上記作用点部37bよりも上記第1端24a及び第2端24bの開口側にそれぞれ配して、上記固定用空間24内に装着されている。なお、上記第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1は、軸L2に沿った平坦面に形成されていて、同じく平坦面から成る上記支持部材33の支持面35aと平行を成している。
【0035】
そこで、
図13に示すように、バルブ固定機構32でゲートバルブ10,10が第2チャンバ5に対して気密に固定された状態に基づいて、より具体的に説明すると、上記各レバー部材37は、ブロック状のレバー本体部38と、該レバー本体部38の両側端から軸L2に沿うように互いに背向して立設された一対のレバー係合部39,39とから一体に形成されており、軸L2方向両端に先端部37d及び後端部37eをそれぞれ有している。
【0036】
上記レバー本体部38は、軸L2と平行を成して互いに背向する第1面38a及び第2面38bを有しており、該レバー本体部38における上記第1面38aと第2面38bとの間には、上記固定用操作部材40としての固定用操作ボルトを挿通させるための貫通孔38cが貫設されている。ここで、上記第1面38aは、第1チャンバ壁3の外表面3aと略平行を成して対向しており、上記第2面38bは、第2チャンバ壁7の外表面7aと略平行を成して対向している。また、これら一対のレバー部材37,37は、それらの先端部37d,37dを上記支持部材33側にそれぞれ配して取り付けられており、各先端部37dの第1面38aを、平坦面から成る上記支点部37aとして、上記支持部材33の各支持面35aにそれぞれ当接させている。なお、上記貫通孔38cは軸L2方向に長い長孔に形成されており。該貫通孔38c周りが、上記固定用操作ボルト40によって加力される上記力点部37cを形成している。また、上記第1面の軸L2方向における上記支点部37aと上記力点部37cとの間(貫通孔38cとの間)には、軸L2と直交する幅方向に上記レバー部材37を横切る凹溝37gが形成されている。
【0037】
上記一対のレバー係合部39,39は、上記レバー本体部38の両側端における上記第1面38a寄りの位置から、該第1面38aと面一を成して上記貫通孔38cと直交する方向にそれぞれ突設されたもので、それらの先端部には、上記貫通孔38cと平行を成すように上記第2面38b側(すなわち、第2チャンバ壁7側)に向けて折曲された係合突部39aがそれぞれ形成されている。そして、該係合突部39aの先端には、上記第2チャンバ壁7側を向いて上記支点部37aと平行を成す押圧面39bが形成されており、該押圧面39bが、上記第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1に当接している。このとき、上記一対のレバー係合部39,39の係合突部39a,39aと上記レバー本体部38の両側端との間には、第2チャンバ壁7側を向いて開口した係合溝39c,39cがそれぞれ形成されている。そして、該係合溝39c,39c内に上記第1及び第2突壁25,26の突条Pが収容されることにより、これら一対の突壁25,26と上記一対のレバー係合部39,39とが互いに係合されている。
【0038】
さらに、上記レバー部材37の先端部37d側においては、上記第2チャンバ5側を向く面が、該先端部37dから後端部37e側に向かって(軸L2に沿って)厚さを徐々に拡大する傾斜面37fに形成されている。すなわち、軸L2方向において、上記レバー部材37の第2面38bは第1面38aよりも短く形成されていて、該第2面38bよりも先端部37d側が上記傾斜面37fによって楔状に形成されている。
【0039】
このように、上記支点部37aにおけるレバー部材37の厚さを、上記支持部材33の支持面35aと上記一対の突壁25,26の各被押圧面G1との垂直距離よりも小さく形成することによって、該レバー部材37の支点部37aを、上記支持面35aと第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1との間に挿入することができるようになっている。そして、この傾斜面37fと上記一対のレバー係合部39,39における押圧面39b,39bとの境界が、第1及び第2突壁25,26にそれぞれ対応した上記作用点部37b,37bとなっている。すなわち、上記レバー部材37において、上記押圧面39b,39bは、該作用点部37b,37bから上記後端部37e(力点部側の端部)まで延びる平坦面によって形成されている。
【0040】
なお、上記固定用操作ボルト40は、長孔である上記貫通孔38cの幅よりも大径のネジ頭部40aと、該貫通孔38cの幅よりも小径で雄ネジが形成されたネジ本体部40bとから構成されている。そして、上記第2チャンバ壁7には、上記固定用操作ボルト40を螺合させるための2つの固定ネジ穴7eが、上記貫通孔38cに対応する位置、すなわち上記固定用空間24における上記第1端24a及び第2端24bの開口近傍にそれぞれ開設されている。また、少なくとも、上記固定用操作ボルト40でレバー部材37に対して加力する前の状態において、上記支点部37aすなわち第1面38aと上記一対のレバー係合部39,39における各押圧面39bとの垂直距離が、上記支持部材33の支持面35aと上記一対の突壁25,26の各被押圧面G1との垂直距離よりも僅かに大きく形成されている。
【0041】
以下に、上記第1チャンバ1と第2チャンバ5との間に、上記2つのゲートバルブ10,10を互いに隣接させた状態で固定的に取り付ける方法について説明する。まず、
図4及び
図5に示すように、上記位置決めピン9の両端部を、各弁箱11の第1及び第2側端壁14,16に開設された各第1位置決め孔17と、第1チャンバ壁3に開設された各第2位置決め孔3eとにそれぞれ嵌合させる。そうすることにより、第1チャンバ1の2つのチャンバ開口3b,3bと、2つのゲートバルブ10,10の各第1ゲート開口12aとを一致させた状態で、これらゲートバルブ10,10を第1チャンバ壁3に対して位置決めする。そして、同じく第1及び第2側端壁14,16に3つずつ貫設された上記固定孔15に、第1固定ボルト8を第2チャンバ壁7の外表面7a側からそれぞれ挿通して、上記第1チャンバ壁3に開設された対応する固定ネジ穴3dにそれぞれ螺合させる。それにより、これら2つのゲートバルブ10,10が、互いに隣接した状態で、上記第1チャンバ壁3に対して気密に固定される。
【0042】
次に、上記第2チャンバ5に開設された2つのチャンバ開口7b,7bの間において、第2チャンバ壁7に上記バルブ固定機構32の支持部材33を第3固定ボルト36で固定する。そして、その第2チャンバ5の2つのチャンバ開口7b,7bと、2つのゲートバルブ10,10の各第2ゲート開口とを一致させた状態にする。その状態で、
図2及び
図7に示すように、複数のクランプ部材29を、これら対を成したゲートバルブ10,10の周囲を取り囲むように配された第3突壁27、第4突壁28及び第5突壁19,19のそれぞれに対して、少なくとも長手方向の両端部及びその中間部の計3箇所で係合させ、上記第2固定ボルト31で第2チャンバ壁7に対して固定する。その結果、上記クランプ部材29によって、上記第3突壁27、第4突壁28及び第5突壁19,19が第2チャンバ壁7側に向けて押圧された状態となり、一対のゲートバルブ10,10が該第2チャンバ壁7に対して仮固定される。このとき、上記弁箱11,11間には、所定幅の上記固定用空間24が形成されている。なお、このクランプ部材29によるゲートバルブ10の固定作業は、第1チャンバ壁3と第2チャンバ壁7との間に形成されたゲートバルブ10の厚さ分の隙間を通じて行われることとなる。
【0043】
続いて、上記固定用空間24において、上記バルブ固定機構32により、上記第1及び第2突壁25,26に対して第2チャンバ壁7側に向けた押圧力を作用させると共に、上記一対のゲートバルブ10,10を該第2チャンバ壁7に対して本固定する。この作業は、上記固定用空間24の第1端24a及び第2端24bの開口を通じて行われる。
具体的には、まず、
図12に示すように、上記一対のレバー部材37,37の支点部37aを含む先端部37dを、支持部材33の支持面35aと第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1との間に挿入する。そのとき、上述のように、上記レバー部材における支点部37aと各押圧面39bとの垂直距離が、上記支持部材33の支持面35aと上記第1及び第2突壁25,26の被押圧面G1との垂直距離よりも僅かに大きく形成されているため、上記レバー部材37は、その先端部37dが後端部37eよりも第2チャンバ壁7側に配された前傾状態となる。この前傾状態において、上記傾斜面37fと上記一対の押圧面39b,39bとの境界がそれぞれ、上記作用点部37bとして、上記第1及び第2突壁25,26の各被押圧面G1に当接している。
【0044】
そして、上記固定用操作ボルト40をこれらレバー部材37,37の各貫通孔38cにそれぞれ挿通させて、上記第1端24a及び第2端24bの開口から挿入した工具で締めていくと、そのネジ頭部40aによって、上記レバー部材37の力点部37cが第2チャンバ側に向けて加力(押圧)される。そのとき、上記固定用操作ボルト40は、上記固定用空間24内における第1端24a及び第2端24bの開口近傍にそれぞれ配されているため、固定用操作ボルトを工具で操作するのに必用な領域が確保されている。
【0045】
このようにして上記力点部37cが加力されると、テコの原理により、レバー部材37の各作用点部37b,37bが、第1及び第2突壁25,26を第2チャンバ壁7側に向けて押圧する。そして、
図13に示すように、上記固定用操作ボルト40を十分に締め付けると、上記作用点部37b及び上記力点部37cの双方において、上記一対の押圧面39b,39bが上記第1及び第2突壁25,26の各被押圧面G1にそれぞれ当接して、これら突壁25,26が第2チャンバ壁7側に向けて押圧される。その結果、上記ゲートバルブ10,10が第2チャンバ5に対しても気密に固定される。
【0046】
以上のように、本実施形態においては、互いに隣接するゲートバルブ10,10の弁箱11,11間に形成された固定用空間24において、バルブ固定機構32の固定用操作ボルト40が、軸L2方向両端部、すなわち、上記第1端24a及び第2端24bの開口近傍に配置されている。そして、上記固定用操作ボルト40が、上記力点部37cにおいて、上記レバー部材37を第2チャンバ壁7側に向けて加力すると同時に、該レバー部材37を通じて上記第1及び第2突壁25,26を第2チャンバ壁7側に向けて押圧している。
【0047】
すなわち、上記固定用空間24の軸L2方向両端部に加えて、その中間部においても、テコの原理により、レバー部材37を通じて上記第1及び第2突壁25,26の各被押圧面G1に第2チャンバ壁7側に向けた押圧力が作用している。したがって、固定用空間24の軸L2方向両端部ばかりでなく中間部においても、第2バルブ側壁13の側壁面13bを第2チャンバ壁7の外表面7aに対して気密に圧接させた状態で、上記ゲートバルブ10,10を第2チャンバ5に対して固定することができる。
その結果、第1及び第2チャンバ1,5と、これらチャンバ1,5間に互いに隣接して配された2つのゲートバルブ10,10とを、より優れた気密性を確保した状態で連結することが可能となる。
【0048】
以上、本発明に係るゲートバルブの取付構造の一実施形態について詳細に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な設計変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態においては、第1及び第2チャンバ1,5におけるチャンバ開口3b,7bの数やゲートバルブ10の数がそれぞれ2つの場合について述べたが、それに限定されるものではなく3つ以上であっても良い。また、上記バルブ固定機構32における支持部材33やレバー部材37の形態についても、上記支点部37a、作用点部37b及び力点部37cが上述のような順に配置される範囲において、様々な異なった形態を採用することが可能である。