特開2019-28614(P2019-28614A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-28614(P2019-28614A)
(43)【公開日】2019年2月21日
(54)【発明の名称】警報システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 23/00 20060101AFI20190125BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20190125BHJP
【FI】
   G08B23/00 510B
   G08B17/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-145710(P2017-145710)
(22)【出願日】2017年7月27日
(71)【出願人】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】梅村 高広
(72)【発明者】
【氏名】永井 敦
【テーマコード(参考)】
5C087
5G405
【Fターム(参考)】
5C087AA14
5C087AA23
5C087DD04
5C087EE06
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG20
5C087GG54
5C087GG66
5C087GG84
5G405AA01
5G405AA08
5G405CA21
5G405FA03
(57)【要約】
【課題】複数の自走周期の中から設定された自走周期及び複数の強度の中から設定された強度を有する警報の発生、及び外部からの同期信号の周期に強制的に設定された警報の発生が可能な警報システムにおいて、自走周期と同期信号周期とが設定ミスにより異なる場合にも、安定した強度及び周期の警報を発生できるようにする。
【解決手段】光警報制御装置は、発光周期の設定が1.0Hz、光度の設定がHiの場合、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを光警報装置に供給する。光警報装置は、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、光警報装置で設定された光度に対応する発光時間、強制発光するともに、次回の発光の光度及び発光周期をLow時間30msecに対応する値に設定する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報制御装置と警報装置とを有し、前記警報制御装置は、複数の周期の中から択一的に設定された周期の同期信号を出力可能であり、前記警報装置は、複数の周期の中から択一的に設定された自走周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度を有する警報の発生、及び前記同期信号の検出に基づき、当該同期信号の周期に強制的に設定された警報の発生が可能な警報システムであって、
前記同期信号は、前記警報制御装置側で複数の周期の中から択一的に設定された周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度に対応するパルス幅を有し、
前記警報装置は、前記パルス幅の検出に基づいて、前記警報の周期及び強度を当該パルス幅に対応する周期及び強度に強制的に設定する手段を有する、警報システム。
【請求項2】
請求項1に記載された警報システムにおいて、
前記警報は光警報であり、前記強度は光度である、警報システム。
【請求項3】
請求項1に記載された警報システムにおいて、
前記設定する手段は、前記強度の設定を警報発生部の駆動時間又は駆動電流の設定により行う、警報システム。
【請求項4】
請求項3に記載された警報システムにおいて、
前記警報装置は、充電部と、当該充電部の放電電流により駆動される前記警報発生部と、複数の周期と複数のレベルとの組み合わせに対応する(複数×複数)のレベルの電流を出力可能な(複数×複数)の電流制御部と、前記パルス幅の検出に基づいて、当該パルス幅に対応する周期と強度に対応する電流制御部の出力を前記充電部に供給する手段と、前記パルス幅の検出に基づいて、当該パルス幅に対応する強度の駆動時間又は駆動電流で前記警報発生部を駆動させる手段と、を有する警報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は警報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
警報システムの警報は、ブザー等のベルを鳴動させて行うものが一般的である。ところが、近年、火災等の災害発生を音響とともに視認性の高いフラッシュライト等を用いて災害発生を報知する光警報システムも提案されている(例えば特許文献1)。このような光警報システムによると、音響だけでなく強い光により災害発生を報知するため、例えば聴覚不自由者に対しても有効な警報を行うことができるようになる。以下、このような光による警報を、従来から行われているLEDや赤色ランプ等による表示報知と区別して、光警報という。
【0003】
光警報は、例えばキセノンランプ等をパルス発光した高光度の白色光(フラッシュライト)により行う。このため従来の表示報知に比べ、例えば聴覚不自由者にも、災害の発生を早期に、かつ確実に認識させることができる。
【0004】
このような光警報システムとして、図10に示すように、光警報装置200と、光警報制御装置100とを備えた光警報システムがある。光警報制御装置100は、発光周期設定部101を備えている。また、光警報装置200は、制御部201、充電部202、発光部203、発光周期設定部204、及び光度設定部205を備えている。
【0005】
光警報制御装置100の発光周期設定部101は、発光同期信号の周期を1.0Hz対応又は0.5Hz対応に設定可能である。ここで、1.0Hz対応、0.5Hz対応は、それぞれ980msec、1975msecである。発光同期信号は、光警報装置200の発光部203を強制的に発光(強制発光)させるタイミングを示すタイミング信号である。
【0006】
光警報装置200の発光周期設定部204は、発光部203の自走発光周期、即ち、光警報制御装置100からの発光同期信号が検出されていないときの発光周期を1.0Hz対応又は0.5Hz対応に設定可能である。ここで、1.0Hz対応、0.5Hz対応は、それぞれ995msec、1990msecである。
【0007】
なお、本明細書では、便宜上、1.0Hz対応の周期、0.5Hz対応の周期を、それぞれ1.0Hzの周期、0.5Hzの周期と言う。つまり、光警報制御装置100については980msec、1975msecをそれぞれ1.0Hz、0.5Hzと言い、光警報装置200については995msec、1990msecをそれぞれ1.0Hz、0.5Hzと言う。
【0008】
光警報装置200の光度設定部205は、光度をHi(ハイ)又はLow(ロー)に設定可能である。ここで、Hi、Lowは、それぞれ発光時間が120msec、60msecである。つまり、発光時間により光度を規定している。これらの各設定部は例えばディップスイッチにより構成されている。
【0009】
光警報制御装置100は、図示されてない火災感知器からの火災感知信号を受信すると、光警報装置200に対して、発光周期設定部101で設定された所定の周期(1.0Hz=980msec又は0.5Hz=1975msec)の発光同期信号を送信する。光警報装置200は、発光同期信号を受信すると、充電部202に蓄積された電荷を放電させ、発光部203を発光同期信号の設定周期で強制発光させる。
【0010】
光警報装置200の発光周期、光度は以下のようになる。即ち、光警報制御装置100から発光同期信号が入力されているときは発光同期信号の周期、及び光度設定部205で設定された光度で発光する。そして、発光同期信号の入力に一時的に途絶えると、発光周期設定部204で設定された発光周期、及び光度設定部205で設定された光度で自走発光する。
【0011】
図11は、従来の光警報システムの第1の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置100の設定周期が0.5Hzであり、光警報装置200の設定周期が0.5Hz、設定光度がLow(0.5Hz・Low設定)の場合、及び、光警報装置200の設定周期が0.5z、設定光度がHi(0.5Hz・Hi設定)の場合のものである。
【0012】
この場合、光警報装置200では、制御部201によるLow時間30msec(パルス幅30msec)の同期パルスの立下りの検出に基づいて充電部202が充電を開始し、次のLow時間60msecの同期パルスの立下りの検出に基づいて充電部202が放電し、発光部203が強制発光する。このとき、設定光度がLowの場合は発光時間が60msec、設定光度がHiの場合は発光時間が120msecとなる。
【0013】
設定された発光時間が経過すると、充電部202が充電を開始し、次の同期パルスの立下りの検出に基づいて放電する動作を繰り返す。即ち、発光部203は、発光同期信号の設定周期である1975msecの周期で、設定光度に対応する60msec又は120msecの間、間欠的に発光する。
【0014】
ここで、同期パルスの検出は以下の手順で行う。即ち、拡大部分に示すように、立下りエッジ検出後、1msec周期で5回サンプリングし、2つ以上のLowレベルを検出した場合に同期パルス検出と判定する。ここでは、先頭のLow時間30msecの同期パルスについて図示したが、それに続くLow時間60msecの同期パルスの検出方法も同じである。したがって、実際には、光警報装置200の発光部203の発光開始タイミングは、同期パルスの立下りのタイミングよりも後になるが、便宜上、図11では発光開始タイミングを同期パルスの立下りとした。他のタイミングチャート(図3乃至9及び図12乃至14)についても同様である。
【0015】
また、図12は、従来の光警報システムの第2の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置100の設定周期が1.0Hz(1.0Hz設定)であり、光警報装置200の設定周期が1.0Hz、設定光度がLow(1.0Hz・Low設定)の場合、及び、光警報装置200の設定周期が1.0Hz、設定光度がHi(1.0Hz・Hi設定)の場合のタイミングチャートである。これらの場合、発光部203は発光同期信号の設定周期である980msecの周期で、設定光度に対応する60msec又は120msecの間、間欠的に発光する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2011−198194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、前記従来の光警報システムでは、光警報制御装置100の発光周期の設定と、光警報装置200の発光周期の設定とが異なる(設定ミス)場合、安定した光度又は発光周期が得られないという問題がある。
【0018】
図13は、光警報制御装置100の設定周期が1.0Hz(1.0Hz設定)、光警報装置200の設定周期が0.5Hz、設定光度がHi(0.5Hz・Hi設定)の場合のタイミングチャートである。この場合、充電部202の充電時間が不足する。即ち、光警報装置200の設定周期が0.5Hz、設定光度がHiの場合、図11に示したように、0.5Hzの設定周期に対応する充電時間が必要であるにもかかわらず、その半分程度になってしまうため、設定光度Hiの発光時間である120msecの間、発光部203に所要の放電電流を供給可能な電荷が充電部202に充電されない。このため、120msecの発光時間内で光度が安定せずに低下してしまう。
【0019】
また、図14は、光警報制御装置100の設定周期が0.5Hz(0.5Hz設定)、光警報装置200の設定周期が1.0Hz、設定光度がLow(1.0Hz・Low設定)の場合のタイミングチャートである。この場合、隣り合う周期1975msecの同期パルス間で、発光部203が発光周期設定部204の設定周期である980msecで自走発光する。この結果、発光部203の発光時間間隔が交互に995msec、980msecとなり、発光周期が安定しない。
【0020】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、警報制御装置と警報装置とを有し、前記警報制御装置は、複数の周期の中から択一的に設定された周期の同期信号を出力可能であり、前記警報装置は、複数の自走周期の中から択一的に設定された自走周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度を有する警報の発生、及び前記同期信号の検出に基づき、当該同期信号の周期に強制的に設定された警報の発生が可能な警報システムにおいて、前記同期信号の周期と前記独自に設定した周期とが設定ミスにより異なる場合にも、安定した強度及び周期の警報を発生できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、警報制御装置と警報装置とを有し、前記警報制御装置は、複数の周期の中から択一的に設定された周期の同期信号を出力可能であり、前記警報装置は、複数の周期の中から択一的に設定された自走周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度を有する警報の発生、及び前記同期信号の検出に基づき、当該同期信号の周期に強制的に設定された警報の発生が可能な警報システムであって、前記同期信号は、前記警報制御装置側で複数の周期の中から択一的に設定された周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度に対応するパルス幅を有し、前記警報装置は、前記パルス幅の検出に基づいて、前記警報の周期及び強度を当該パルス幅に対応する周期及び強度に強制的に設定する手段を有する、警報システムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、警報制御装置と警報装置とを有し、前記警報制御装置は、複数の周期の中から択一的に設定された周期の同期信号を出力可能であり、前記警報装置は、複数の自走周期の中から択一的に設定された自走周期及び複数の強度の中から択一的に設定された強度を有する警報の発生、及び前記同期信号の検出に基づき、当該同期信号の周期に強制的に設定された警報の発生が可能な警報システムにおいて、前記同期信号の周期と前記独自に設定した周期とが設定ミスにより異なる場合にも、安定した強度及び周期の警報を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係る光警報システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る光警報制御装置の発光同期信号設定処理を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態に係る光警報制御装置から出力される発光同期信号を示すタイミングチャートである。
図4】本発明の実施形態に係る光警報システムの第1の動作例を示すタイミングチャートである。
図5】本発明の実施形態に係る光警報システムの第2の動作例を示すタイミングチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る光警報システムの第3の動作例を示すタイミングチャートである。
図7】本発明の実施形態に係る光警報システムの第4の動作例を示すタイミングチャートである。
図8】本発明の実施形態に係る光警報システムの第5の動作例を示すタイミングチャートである。
図9】本発明の実施形態に係る光警報システムの第6の動作例を示すタイミングチャートである。
図10】従来の光警報システムの構成をブロック図である。
図11】従来の光警報システムの第1の動作例を示すタイミングチャートである。
図12】従来の光警報システムの第2の動作例を示すタイミングチャートである。
図13】従来の光警報システムの第1の問題点を示すタイミングチャートである。
図14】従来の光警報システムの第2の問題点を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
〈光警報システムの構成〉
図1は、本発明の実施形態に係る光警報システムの構成を示すブロック図である。この光警報システムは、光警報制御装置10と光警報装置20とを備えている。
【0025】
光警報制御装置10は、制御部11、火災感知信号受信部12、発光同期信号出力部13、発光周期設定部14、及び光度設定部15を備えている。
【0026】
制御部11は、例えばCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたマイクロコントローラからなり、この光警報制御装置10の全体を制御する。火災感知信号受信部12は、図示されていない火災感知器からの火災感知信号を受信し、制御部11に通知する。発光同期信号出力部13は、制御部11の制御に基づいて、発光同期信号を生成し、光警報装置20に供給する。
【0027】
発光周期設定部14は、発光同期信号の周期を1.0Hz又は0.5Hzに設定可能である。ここで、1.0Hz、0.5Hzは、それぞれ980msec、1975msecである。また、光度設定部15は、光度をHi又はLowに設定可能である。ここで、Hi、Lowは、それぞれ発光時間が120msec、60msecである。これらの各設定部は例えばディップスイッチにより構成されている。即ち、発光周期設定部14により2種類の発光周期の設定、光度設定部15により2種類の光度の設定が可能であり、総計でそれらの組み合わせからなる4(2×2)種類の設定が可能である。
【0028】
発光同期信号出力部13は、これらの4種類の設定に対して、下記の表1に示すような周期及び同期パルスのLow時間(パルス幅)を有する発光同期信号を生成して出力する。ここで、同期パルスとは図3を参照して後述する設定情報付き同期パルスである。
【0029】
【表1】
【0030】
光警報装置20は、制御部21、第1乃至第4の電流制御部22乃至25、切替スイッチ26、充電部27、警報発生部としての発光部28、発光周期設定部29、第1の光度設定部30、第2の光度設定部31、切替スイッチ32、発光電流調整部(Hi)33、及び発光電流調整部(Low)34を備えている。
【0031】
制御部21は、例えばCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたマイクロコントローラからなり、この光警報装置20の全体を制御する。第1の電流制御部22、第2の電流制御部23、第3の電流制御部24、第4の電流制御部25は、発光同期信号が入力され、その同期パルスのLow時間の検出結果に基づいて、表1に示した4個の設定内容に対応する電流を切替スイッチ26を介して充電部27に供給できるように構成されている。即ち、例えば第1の電流制御部22は、1.0Hzの設定周期(980msec)内でHi設定の安定した発光に必要な電荷を充電部27に供給する能力を持っている(詳細については、図4乃至9、表2及び3を参照して後述する)。
【0032】
切替スイッチ26は、制御部21による同期パルスのLow時間の検出結果に基づいて、制御部21により切り替えられ、表1に示した同期パルスのLow時間に対応する第1乃至第4の電流制御部22乃至25の出力を選択する。
【0033】
充電部27は、切替スイッチ26を通って供給される第1乃至第4の電流制御部22乃至25からの電流により、内蔵するコンデンサを充電する。発光部28は、発光素子としてのLED、及びスイッチングレギュレータを内蔵しており、制御部21が同期パルスのLow時間の検出結果に基づいて、スイッチングレギュレータを制御することで、充電部27のコンデンサからの放電電流が発光素子に流れることで、表1に示した同期パルスのLow時間に対応する設定内容における光度(Hi又はLow)で発光する(詳細については、図4乃至9、表2及び3を参照して後述する)。
【0034】
発光周期設定部29は、発光部28の自走発光の発光周期を1.0Hz又は0.5Hzに設定可能である。ここで、1.0Hz、0.5Hzは、それぞれ995msec、1990msecである。また、第1の光度設定部30は、発光部28の発光時間をHi又はLowに設定可能である。ここで、Hi、Lowは、例えばそれぞれ120msec、60msecである。また、第2の光度設定部31は、発光電流、即ち、発光部28の発光素子であるLEDに流れる電流をHi又はLowに設定可能である。ここで、Hi、Lowは、例えばそれぞれ50mA、30mAである。即ち、光警報装置20においては、発光部28の発光時間(発光素子の駆動時間)又は発光電流(発光素子の駆動電流)により、発光部28の光度を規定する。これらの各設定部は例えばディップスイッチにより構成されている。
【0035】
ここで、光警報制御装置10における発光同期信号の1.0Hz、0.5Hzをそれぞれ980msec、1975msecとし、光警報装置20における自走発光周期の1.0Hz、0.5Hzをそれぞれ995msec、1990msecとした理由を説明する。
【0036】
まず自走発光させる理由は、消防検定協会の「光警報装置及び光警報制御装置の品質評価細則」に「点滅周期は、0.5Hz以上2Hz以内であること。」と規定されているため、発光同期信号に入力が無いときでも0.5Hz以上2Hz以内で発光する必要があるからである。
【0037】
また、自走発光周期を発光同期信号周期よりも僅かに長くする理由は、両者を同じにすると、製品のバラツキにより、動作が不安定になるからである。即ち、例えば自走発光周期及び発光同期信号周期の1.0Hzを980msec±2msecで設計した場合、下記I)乃至III)の動作が発生してしまう。
I)発光同期信号周期が978msec、自走発光周期が982msecの場合は、本実施形態と同様に動作する。
II)発光同期信号周期が982msec、自走発光周期が978msecの場合は、自走発光中に光警報装置が更に発光するように発光同期信号が届くため、発光時間が4msec伸びる。
III) 発光同期信号周期が980msec、自走発光周期が980msecの場合は、制御部(CPU)が自走発光を選択するのか、発光同期信号に基づく発光を選択するのか不明になる。
【0038】
切替スイッチ32は、制御部21の制御に基づいて、発光電流調整部(Hi)33と発光電流調整部(Low)34を択一的に発光部28の出力側に接続する。発光電流調整部(Hi)33は、発光電流を例えば50mAに調整するための部材であり、例えば5Ωの抵抗素子により構成される。また、発光電流調整部(Low)は、発光電流を例えば30mAに調整するための部材であり、例えば10Ωの抵抗素子により構成される。
【0039】
〈発光同期信号設定処理〉
図2は、光警報制御装置10の発光同期信号設定処理を示すフローチャートである。この処理は制御部11により実行される。
【0040】
まず制御部11は、発光周期の設定及び光度の設定を読み込む(ステップS1)。これらの設定は、予め発光周期設定部14及び光度設定部15により設定され、制御部11内のメモリに格納されたものである。
【0041】
次に制御部11は、発光周期の設定及び光度の設定を判定する(ステップS2)。そして、判定の結果に応じて、以下のステップS3乃至S6を択一的に実行する。即ち、1.0Hz・Hi設定の場合は周期980msecかつLow時間30msecに設定し(ステップS3)、1.0Hz・Low設定の場合は周期980msecかつLow時間40msecに設定し(ステップS4)、0.5Hz・Hi設定の場合は周期1975msecかつLow時間50msecに設定し(ステップS5)、0.5Hz・Low設定の場合は周期1975msecかつLow時間60msecに設定する(ステップS6)。これらの設定は、制御部11内のメモリに格納された表1のテーブルを参照して実行される。
【0042】
〈発光同期信号のタイミングチャート〉
図3は、光警報制御装置10から出力される発光同期信号を示すタイミングチャートである。ここで、図3A、B、C、Dは、それぞれ図2におけるステップS3、S4、S5、S6の設定により生成される発光同期信号を示している。
【0043】
図3A、B、C、Dにおいて、先頭のHi時間150msecのパルスをスタートパルス、それに続くLow時間30msecのパルスをスタート同期パルスと呼ぶ。また、スタート同期パルスの後に、ステップS3、S4、S5、S6で設定された周期及びLow時間で出力されるパルスを設定情報付き同期パルスと呼ぶ。
【0044】
設定情報付き同期パルスは、そのLow時間(パルス幅)に基づいて、光警報装置20における第1乃至第4の電流制御部22乃至25の選択、発光部28の発光周期、発光時間、発光電流の設定に使用される。そして、この設定動作として、発光時間が可変設定され、発光電流が固定される動作モード(以下、発光時間制御モードと言う)と、発光電流が可変設定され、発光時間が固定される動作モード(以下、発光電流制御モードと言う)とがあり、例えば第1の光度設定部30、第2の光度設定部31を操作することで、発光時間制御モード、発光電流制御モードが選択される。
【0045】
下記の表2は、発光時間制御モードにおける設定情報付き同期パルスのLow時間と、切替スイッチ26で選択する電流制御部と、発光部28の発光周期と、発光時間と、発光電流との関係を示している。
【0046】
【表2】
【0047】
即ち、制御部21は、発光時間制御モードが選択されると、発光部28の発光電流を30mAに設定し、以後、このモードが解除されるまで30mAに固定する。このため、発光部28の発光電流は、設定情報付き同期パルスのLow時間に関わらず30mAに固定される。そして、制御部21は、電流制御部の選択、発光部28の発光周期、及び発光時間の設定を下記(i)乃至(iv)のように実行する。
【0048】
(i)Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第1の電流制御部22を選択するとともに、発光部28の発光周期を980msec、発光時間を120msecとする。
(ii)Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第2の電流制御部23を選択するとともに、発光部28の発光周囲を980msec、発光時間を60msecとする。
(iii)Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第3の電流制御部24を選択するとともに、発光部28の発光周期を1975msec、発光時間を120msecとする。
(iv)Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第4の電流制御部25を選択するとともに、発光部28の発光周期を1975msec、発光時間を60msecとする。
これらの設定は次回の発光時に使用される。詳細については、タイミングチャート(図4乃至7)を参照して後述する。
【0049】
下記の表3は、発光電流制御モードにおける設定情報付き同期パルスのLow時間と、切替スイッチ26で選択する電流制御部と、発光部28の発光周期と、発光電流と、発光時間との関係を示している。
【0050】
【表3】
【0051】
即ち、制御部21は、発光電流制御モードが選択されると、発光部28の発光時間を60msecに設定し、以後、このモードが解除されるまで60msecに固定する。このため、発光部28の発光時間は、設定情報付き同期パルスのLow時間に関わらず60msecに固定される。そして、制御部21は、電流制御部の選択、発光部28の発光周期、及び発光時間の設定を下記(v)乃至(viii)のように実行する。
【0052】
(v)Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第1の電流制御部22を選択するとともに、発光部28の発光周期を980msec、発光電流を50mAとする。
(vi)Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第2の電流制御部23を選択するとともに、発光部28の発光周囲を980msec、発光電流を30mAとする。
(vii)Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第3の電流制御部24を選択するとともに、発光部28の発光周期を1975msec、発光電流を50mAとする。
(viii)Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出した場合は、第4の電流制御部25を選択するとともに、発光部28の発光周期を1975msec、発光電流を30mAとする。
これらの設定は次回の発光時に使用される。詳細については、タイミングチャート(図8及び9)を参照して後述する。
【0053】
次に、設定情報付き同期パルスが制御部21に入力されないときの発光である自発発光について、発光時間制御モード、発光電流制御モードの順に説明する。
下記の表4は、発光時間制御モードにおける発光周期設定部29及び光度設定部30の設定内容と、切替スイッチ26で選択する電流制御部と、発光部28の発光周期と、発光時間と、発光電流との関係を示している。
【0054】
【表4】
【0055】
制御部21は、発光時間制御モードが選択されると、発光部28の発光電流を30mAに設定し、以後、このモードが解除されるまで30mAに固定する。このため、発光部28の発光電流は、第2の光度設定部31の設定内容に関わらず30mAに固定される。そして、制御部21は、設定情報付き同期パルスが制御部21に入力されないとき、発光周期の設定及び光度の設定を読み込む。これらの設定は、予め発光周期設定部29及び第1の光度設定部30により設定され、制御部21内のメモリに格納されたものである。
【0056】
次に制御部21は、発光周期の設定及び光度の設定を判定する。そして、判定の結果に応じて、以下の(a)乃至(d)を実行する。
(a)1.0Hz・Hi設定の場合は第1の電流制御部22を選択し、発光部28の発光周期、発光時間をそれぞれ995msec、120msecとする。
(b)1.0Hz・Low設定の場合は第2の電流制御部23を選択し、発光部28の発光周期、発光時間をそれぞれ995msec、60msecとする。
(c)0.5Hz・Hi設定の場合は第3の電流制御部24を選択し、発光部28の発光周期、発光時間をそれぞれ1990msec、120msecとする。
(d)0.5Hz・Low設定の場合は第4の電流制御部25を選択し、発光部28の発光周期、発光時間をそれぞれ1990msec、60msecとする。
【0057】
下記の表5は、発光電流制御モードにおける発光周期設定部29及び光度設定部30の設定内容と、切替スイッチ26で選択する電流制御部と、発光部28の発光周期と、発光電流と、発光時間との関係を示している。
【0058】
【表5】
【0059】
制御部21は、発光電流制御モードが選択されると、発光部28の発光時間を60msecに設定し、以後、このモードが解除されるまで60msecに固定する。このため、発光部28の発光時間は、第1の光度設定部30の設定内容に関わらず60msecに固定される。そして、制御部21は、設定情報付き同期パルスが制御部21に入力されないとき、発光周期の設定及び光度の設定を読み込む。これらの設定は、予め発光周期設定部29及び第2の光度設定部31により設定され、制御部21内のメモリに格納されたものである。
【0060】
次に制御部21は、発光周期の設定及び光度の設定を判定する。そして、判定の結果に応じて、以下の(e)乃至(h)を実行する。
(e)1.0Hz・Hi設定の場合は第1の電流制御部22を選択し、発光部28の発光周期、発光電流をそれぞれ995msec、50mAとする。
(f)1.0Hz・Low設定の場合は第2の電流制御部23を選択し、発光部28の発光周期、発光電流をそれぞれ995msec、30mAとする。
(g)0.5Hz・Hi設定の場合は第3の電流制御部24を選択し、発光部28の発光周期、発光電流をそれぞれ1990msec、50mAとする。
(h)0.5Hz・Low設定の場合は第4の電流制御部25を選択し、発光部28の発光周期、発光電流をそれぞれ1990msec、30mAとする。
【0061】
以下、光警報システムの第1乃至第6の動作例について順番に説明する。ここで、第1乃至第4の動作例は発光時間制御モードに関するものであり、第5及び第6の動作例は発光電流制御モードに関するものである。したがって、第1乃至第4の動作例では発光電流は30mAに固定されており、第5及び第6の動作例では発光時間は60msecに固定されている。よって、第1乃至第4の動作例については発光電流に関する説明は省略した。ただし、第5及び第6の動作例については、タイミングチャートであることから、発光時間を記載した。
【0062】
〈光警報システムの第1の動作例〉
図4は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第1の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が1.0Hz、設定光度がHi(1.0Hz・Hi設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0063】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Aに示されている発光同期信号を送出する。
【0064】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
まず制御部21は、時刻t0で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(1.0Hz・Low)に基づいて、第2の電流制御部23を選択するように切替スイッチ26を制御する。これにより、第2の電流制御部23が充電部27に充電電流を供給する。
【0065】
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期を確定する。表2を参照して説明したように、ここでは第1の電流制御部22の選択、及び120msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、60msecの発光時間、及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第2の電流制御部23→第1の電流制御部22)、発光時間の変更(60msec→120msec)、及び発光周期の変更(995msec→980msec)を行う。
【0066】
次に制御部21は、時刻t2で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msecの間、発光部28を設定情報付き同期パルスに同期発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び120msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の変更、発光時間の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、制御部21が980msec周期のLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0067】
ここで、同期発光と強制発光の違いについて説明する。同期発光も強制発光も設定情報付き同期パルスの立下がりの検出に応じて強制的に発光する点では同じである。両者の相違点は、前者は、1周期前の設定情報付き同期パルスのLow時間に基づいて発光周期及び発光時間が確定された状態で設定情報付き同期パルスの立下がりを検出したときの発光であり、後者は、事前に設定情報付き同期パルスが入力されず、自走発光に設定された状態で設定情報付き同期パルスの立下がりを検出したときの発光である。
【0068】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
まず制御部21は、時刻t0で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(1.0Hz・Hi)に基づいて、第1の電流制御部22を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0069】
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び120msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、120msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光時間の変更は不要であり、120msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(995msec→980msec)のみを行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0070】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
まず制御部21は、時刻t0で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(0.5Hz・Low)に基づいて、第4の電流制御部25を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0071】
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び120msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、60msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第4の電流制御部25→第1の電流制御部22)、発光時間の変更(60msec→120msec)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0072】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
まず制御部21は、時刻t0で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(0.5Hz・Hi)に基づいて、第3の電流制御部24を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0073】
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を強制発光させる(この発光は充電時間の不足により、光度が安定しない)とともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び120msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、120msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、発光時間の変更は不要であり、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第3の電流制御部24→第1の電流制御部22)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0074】
〈光警報システムの第2の動作例〉
図5は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第2の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が1.0Hz、設定光度がLow(1.0Hz・Low設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0075】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Bに示されている発光同期信号を送出する。
【0076】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び60msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、60msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光時間の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(995msec→980msec)のみを行う。
【0077】
次に制御部21は、時刻t2で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を同期発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び60msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の切替、発光時間の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、制御部21が980msec周期のLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0078】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び60msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、120msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第1の電流制御部22→第2の電流制御部23)、発光時間の変更(120msec→60msec)、及び発光周期の変更(995msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0079】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び60msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、60msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、発光時間の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第4の電流制御部25→第2の電流制御部23)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0080】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を発光させる(この発光は充電時間の不足により、光度が安定しない)とともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び60msecの発光時間と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、120msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第3の電流制御部24→第2の電流制御部23)、発光時間の変更(120msec→60msec)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0081】
〈光警報システムの第3の動作例〉
図6は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第3の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が0.5Hz、設定光度がHi(0.5Hz・Hi設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0082】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Cに示されている発光同期信号を送出する。
【0083】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
まず制御部21は、時刻t10で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(1.0Hz・Low)に基づいて、第2の電流制御部23を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0084】
次に制御部21は、時t10から995msec(光警報装置20の1.0Hz設定の周期)後に60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を自走発光させる。次いで制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第3の電流制御部24の選択、及び120msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、60msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第2の電流制御部23→第3の電流制御部24)、発光時間の変更(60msec→120msec)、及び発光周期の変更(995msec→1975msec)を行う。
【0085】
次に制御部21は、時刻t12で立ち下がるLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msecの間、発光部28を発光させるとともに、Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第3の電流制御部24の選択、及び120msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の切替、発光時間の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、1975msec周期のLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0086】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
まず制御部21は、時刻t10で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(1.0Hz・Hi)に基づいて、第1の電流制御部22を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0087】
次に制御部21は、時刻t10から995msec(光警報装置20の1.0Hz設定の周期)後に120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を自走発光させる。次いで制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第3の電流制御部24の選択、及び120msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、120msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、発光時間の変更は不要であり、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第1の電流制御部22→第3の電流制御部24)、及び発光周期の変更(995msec→1975msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0088】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
まず制御部21は、時刻t10で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(0.5Hz・Low)に基づいて、第4の電流制御部25を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0089】
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第3の電流制御部24の選択、及び120msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、60msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第4電流制御部25→第3の電流制御部24)、発光時間の変更(60msec→120msec)、及び発光周期の変更(1990msec→1975msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0090】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
まず制御部21は、時刻t10で立ち下がるスタート同期パルスを検出すると、光警報装置20の設定(0.5Hz・Hi)に基づいて、第3の電流制御部24を選択するように切替スイッチ26を制御し、充電部27に充電電流を供給する。
【0091】
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHiの時間)の間、発光部28を発光させるとともに、Low時間50msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第3の電流制御部24の選択、及び120msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、120msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光時間の変更は不要であり、120msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(1990msec→1975msec)のみを行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0092】
〈光警報システムの第4の動作例〉
図7は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第4の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が0.5Hz、設定光度がLow(0.5Hz・Low設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0093】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Dに示されている発光同期信号を送出する。
【0094】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
時刻t10からt11直前までの動作は第3の動作例(図6)と同じである。
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第4の電流制御部25の選択、及び60msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、60msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、発光時間の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流増幅部の切替(第2の電流制御部23→第4の電流制御部25)、及び発光周期の変更(995msec→1975msec)を行う。
【0095】
次に制御部21は、時刻t12で立ち下がるLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光させるとともに、Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第4の電流制御部25の選択、及び60msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の切替、発光時間の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、1975msec周期のLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0096】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
時刻t10からt11直前までの動作は第3の動作例(図6)と同じである。
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第4の電流制御部25の選択、及び60msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、120msecの発光時間及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第1電流制御部22→第4の電流制御部25)、発光時間の変更(120msec→60msec)、及び発光周期の変更(995msec→1975msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0097】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
時刻t10からt11直前までの動作は第3の動作例(図6)と同じである。
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msec(光警報装置20のLow設定の時間)の間、発光部28を強制発光させるとともに、Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の0発光時間と発光周期として、第4の電流制御部25の選択、及び60msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、60msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光時間の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(1990msec→1975msec)のみを行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0098】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
時刻t10からt11直前までの動作は第3の動作例(図6)と同じである。
次に制御部21は、時刻t11で立ち下がるLow時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから120msec(光警報装置20のHi設定の時間)の間、発光部28を発光させるとともに、Low時間60msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光時間と発光周期として、第4の電流制御部25の選択、及び60msecの発光時間と1975msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、120msecの発光時間及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、120msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第3電流制御部24→第4の電流制御部25)、発光時間の変更(120msec→60msec)、及び発光周期の変更(1990msec→1975msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0099】
〈光警報システムの第5の動作例〉
図8は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第5の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が1.0Hz、設定光度がHi(1.0Hz・Hi設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0100】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Aに示されている発光同期信号を送出する。
【0101】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下がりから60msec(電流制御モードにおける固定時間)の間、発光部28を発光電流30mA(光警報装置20のLow設定)で強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流を確定する。表3を参照して説明したように、ここでは第1の電流制御部22の選択、及び50mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、30mAの発光電流、及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第2の電流制御部23→第1の電流制御部22)、発光電流の変更(30mA→50mA)、及び発光周期の変更(995msec→980msec)を行う。
【0102】
次に制御部21は、時刻t2で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を設定情報付き同期パルスに同期発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び50mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の変更、発光電流の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、制御部21が980msec周期のLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0103】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流50mA(光警報装置20のHi設定)で強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び50mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、50mAの発光電流及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光電流の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(995msec→980msec)のみを行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0104】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流30mA(光警報装置20のLow設定)で強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び50mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、30mAの発光電流及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第4の電流制御部25→第1の電流制御部22)、発光電流の変更(30mA→50mA)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0105】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第1の動作例(図4)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流50mA(光警報装置20のHi設定)で強制発光させるとともに、Low時間30msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第1の電流制御部22の選択、及び50mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、50mAの発光電流及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、発光電流の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第3の電流制御部24→第1の電流制御部22)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0106】
〈光警報システムの第6の動作例〉
図9は、本発明の実施形態に係る光警報システムの第6の動作例を示すタイミングチャートである。この動作例は、光警報制御装置10の設定周期が1.0Hz、設定光度がLow(1.0Hz・Low設定)の場合の光警報装置20の4種類の設定(1.0Hz・Low設定、1.0Hz・Hi設定、0.5Hz・Low設定、0.5Hz・Hi設定)のものである。以下、光警報制御装置10が出力する発光同期信号、及び光警報装置20の4種類の設定の場合の動作について順番に説明する。
【0107】
《光警報制御装置10が出力する発光同期信号》
光警報制御装置10は図3Bに示されている発光同期信号を送出する。
【0108】
《光警報装置20が1.0Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第2の動作例(図5)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流30mA(光警報装置20のLow設定)で強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び30mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Low設定であることから、第2の電流制御部23の選択、30mAの発光電流及び995msecの発光周期が設定されている。したがって、電流制御部の切替、及び発光電流の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、発光周期の変更(995msec→980msec)のみを行う。
【0109】
次に制御部21は、時刻t2で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流30mAで同期発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び30mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定された各情報は、前回確定された各情報と同じであるから、制御部21は、これらの情報を保持しておけばよく、電流制御部の切替、発光電流の変更及び発光周期の変更は不要であり、行わない。以後、制御部21が980msec周期のLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出する毎に同じ動作を繰り返す。
【0110】
《光警報装置20が1.0Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第2の動作例(図5)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流50mA(光警報装置20のHi設定)で強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び30mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は1.0Hz・Hi設定であることから、第1の電流制御部22の選択、50mAの発光電流及び995msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第1の電流制御部22→第2の電流制御部23)、発光電流の変更(50mA→30mA)、及び発光周期の変更(995msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0111】
《光警報装置20が0.5Hz・Low設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第2の動作例(図5)と同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流30mA(光警報装置20のLow設定)で強制発光させるとともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び30mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Low設定であることから、第4の電流制御部25の選択、30mAの発光電流及び1990msecの発光周期が設定されている。したがって、発光電流の変更は不要であり、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第4の電流制御部25→第2の電流制御部23)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0112】
《光警報装置20が0.5Hz・Hi設定の場合》
時刻t0からt1直前までの動作は第2の動作例と(図5)同じである。
次に制御部21は、時刻t1で立ち下がるLow時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出すると、その立下りから60msecの間、発光部28を発光電流50mA(光警報装置20のHi設定)で強制発光させる(この発光は充電時間の不足により、光度が安定しない)とともに、Low時間40msecの設定情報付き同期パルスを検出したことで、次に選択する電流制御部、及び発光部28の発光電流と発光周期として、第2の電流制御部23の選択、及び30mAの発光電流と980msecの発光周期を確定する。これらの確定前は、光警報装置20は0.5Hz・Hi設定であることから、第3の電流制御部24の選択、50mAの発光電流及び1990msecの発光周期が設定されている。そこで、60msecの発光時間が終了したタイミングで、電流制御部の切替(第3の電流制御部24→第2の電流制御部23)、発光電流の変更(50mA→30mA)、及び発光周期の変更(1990msec→980msec)を行う。以後の動作は1.0Hz・Low設定の場合と同じである。
【0113】
なお、以上説明した実施形態は、光度設定部として第1の光度設定部30、第2の光度設定部31の双方を有するものであるが、いずれか一方を有する構成も可能である。また、本発明の実施形態について、発光部が光警報を発生する光警報装置を例示して説明したが、本発明は、音発生部が音警報を発生する音警報装置に対しても同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0114】
10…光警報制御装置、20…光警報装置、21…制御部、22…第1の電流制御部、23…第2の電流制御部、24…第3の電流制御部、25…第4の電流制御部、26,32…切替スイッチ、27…充電部、28…発光部、29…発光周期設定部、30…第1の光度設定部、31…第2の光度設定部、33…発光電流調整部(Hi)、34…発光電流調整部(Low)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14