【実施例1】
【0016】
本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台は、複数の前記基本部材A及びこれら基本部材Aを前記接合部材Bとで組み合わせて併置し、それらの部材A・B上に複数の太陽光パネルを設置可能とするものである。
【0017】
図1(a)は、本発明の実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を構成する基本部材Aの全体構成概略図であり、
図1(b)は、当該基本部材Aを2台を接合する接合部材Bの概略図である。以下、前記基本部材A(
図1(a))及び前記接合部材B(
図1(b))の各構成の詳細を各図面に基づいて説明する。
図1(a)において、符号1は、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の基本部材Aであり、2は、上面に溝が設けられた所定の幅・長さ・高さのC型チャンネル形状の固定レール部材、3a、3bは、太陽光パネル設置材、4a1、4a2、4b1、4b2、4c1、4c2、4d1、4d2は、傾斜支持板、5a、5b、5c、5dは、パネル固定部材、6a、6b、6c、6dは、パネル固定ボルト、7a、7b、7c、7dは、同パネル固定ナット、8a、8bは、コンテナ天板係止部、9a、9bは、コンテナ係止部調節金具、10a、10bは、コンテナ係止ボルト、11a、11bは、金具調節ナット、12a、12b、13a、13bは、係止部支持ナット、14a、14b,15a、15bは、係止部調節ナットである。
【0018】
さらに、
図1(b)において、符号17は、中央接合ボルト、18は、同接合ナット、20は、上面に溝が切られた所定の幅・長さ・高さの断面方形のC型チャンネル形状の接合部材Bであり、前記基本部材Aの前記固定レール部材2の中央にて固定配置される。
【0019】
そして、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を構成する基本部材Aの前記固定レール部材2は、規格コンテナ100の幅の長さ及び/又は裁置する太陽光パネルの幅及び/又は長さに対応する長さの上面に溝が切られたC型方形チャンネル部材からなり、その上に設置する前記太陽光パネル設置材3a、3bを当該固定レール部材2に固定する前記パネル固定ボルト6a、6b、6c、6dと前記パネル固定ナット7a、7b、7c、7d及び前記パネル固定部材5a、5b、5c、5dにより、太陽光パネルを前記太陽光パネル設置材3a、3b上に容易に配置可能とする。
【0020】
本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を構成する基本部材Aの前記固定レール部材2のC型チャンネル材としては、日新製鋼社製溶融亜鉛めっき鋼材(材質「ZAM(登録商標)」)チャンネル材(型番MSM−HK400−DZC190)等が使用されるが、これに限るものではなく、アルミ製、鋼製その他の材質のものが使用され(以下の接合部材Bについても同様である。)、本実施例1においては、使用する太陽光パネルサイズ1650mm×992mm×40mmを想定し、このサイズの太陽パネルに対し、2430mm×60mm×30mmで上面に40mmの溝を有するC型チャンネル材を使用したが、これらに限るものではない。
【0021】
また、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を構成する基本部材Aの前記固定レール部材2は、同固定レール部材2の両端に開けられたボルト穴(図示外)に挿通される前記コンテナ係止ボルト10a、10bで規格コンテナ100の側壁100a凹部の天板に前記コンテナ天板係止部8a、8b及び前記コンテナ係止部調節金具9a、9bで挟み込み、前記金具調節ナット11a、11b、前記係止部支持ナット12a、12b、13a、13b及び前記係止部調節ナット14a、14b,15a、15bにより、規格コンテナ100の天板の厚さに対応した位置に固定される。
【0022】
また、前記太陽光パネル設置材3a、3bは、前記固定レール部材2の上に所定長さの前記傾斜支持板4a1、4a2、4b1、4b2、4c1、4c2、4d1、4d2により両側を挟み込まれて傾斜を維持して配置される上面に溝が設けられた所定の幅・長さ・高さのC型チャンネル形状の方形パイプであり、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を構成する基本部材Aにおいては、2本の同一長さの前記太陽光パネル設置材3a、3bとする。
【0023】
さらに、当該前記太陽光パネル設置材3a、3b上に前記垂直Z字形状の前記パネル固定部材5a、5b、5c、5dにより、当該太陽光パネル設置材3a、3bの上に太陽光パネルの両側を挟み込み、太陽光パネルを裁置固定する。なお、前記パネル固定部材5a、5b、5c、5dは、太陽光パネルに穴開けすることなく設置することができ、その取り付け位置は、設置する太陽光パネルの大きさ寸法により予め設定される。
【0024】
また、前記傾斜支持板4a1、4a2、4b1、4b2、4c1、4c2、4d1、4d2は、太陽光パネルの傾斜を維持するため所定の長さの板からなり、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、
図1(a)に示すように、中央部を中心に山型状の両傾斜を確保するために、中央部に配置される前記傾斜支持板4b1、4b2は、端部に配置される前記傾斜支持板4a1、4a2より長く形成され、各傾斜支持板4a1、4a2、4b1、4b2、4c1、4c2、4d1、4d2は、前記固定レール部材2及び前記太陽光パネル設置材3a、3bに対し、側面にビス留めされる。
図1(a)において、各傾斜支持板4a1、4a2、4b1、4b2、4c1、4c2、4d1、4d2にの上下に点状に配置されるのがビスである。
【0025】
なお、中央部に配置される前記傾斜支持板4b1、4b2は、後述する前記接合部材B(符号20)の接合を考慮して,前記固定レール部材2の中央部に所定の間隔を開けて配置され、各傾斜面は、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、設置する太陽光パネルの表面ガラス面への汚れが付きにくい4度とする。本実施例1に係る本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、規格コンテナ100の幅方向の中央部が高くなるいわゆる山型形状とし、それぞれの傾斜角度が規格コンテナ100の天板101に対して4度としたが、角度を限る趣旨ではなく、設置場所の緯度等で決定される太陽の高度角に依存する。
【0026】
すなわち、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台は、同一の下記構成からなる基本部材Aを並置して(前記「接合部材B」20は使用しない)、その上に複数の太陽光パネルを裁置・接合する太陽光パネル設置台であって、当該基本部材Aは、(1)前記規格コンテナの凹凸状側壁の凹部の天板露出部にコンテナの両側から嵌入して固定するコンテナ天板固定係止部と、(2)両端下に前記コンテナ天板係止部を有し、上記コンテナの幅方向に配置する上部溝開口のC型チャンネル材の固定レール部と、(3)太陽光パネルを裁置し、前記固定レール部材上中央に側面視山型状の傾斜の上部溝開口のC型チャンネル材の太陽光パネル設置材と、(4)当該太陽光パネル設置材上で裁置する太陽光パネルの両端を把持するパネル固定部材と、からなる。したがって、一種類の前記基本部材Aを数個準備しておけば、その基本部材Aを並置し、その上に太陽光パネルを裁置するだけで、きわめて容易に国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台とすることができる。
【0027】
次に、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台を強固にする接合部材Bについて説明する。
接合部材Bは、基本的には、隣り合う二本の前記基本部材A同士を接合するための部材である。すなわち、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、二つの前記基本部材Aを直角に接合するためのものであり、その長さは上部に設置する太陽光パネル幅や規格コンテナ100の長さによって定まるサイズである。また、前記固定レール部材2と同様に断面C型チャンネル形状のチャンネル材からなり、設けられる溝を上面にして用いられ、前記固定レール部材2の溝内の座金(図示外)を介して上方に延設されるC型チャンネル材の下面に開口するねじ穴に前記中央接合ボルト17が挿通され、前記接合ナット18により接続される。
【0028】
本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台では、前記基本部材Aを複数立設して配置し、それらの複数の基本部材Aの上に太陽光パネルを裁置し、当該太陽光パネル自体を基本部材Aに固定させて、所定サイズの複数枚の太陽光パネルの設置台として構成することも可能であるが、強度向上のため、前記接合部材Bにより隣り合う前記基本部材A同士を接合して強度を高め、倒れにくくする。
【0029】
したがって、この場合には、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台は、並置される前記基本部材Aと、当該基本部材Aの中央部間を接合する上部溝開口のC型チャンネル材の接合部材とから構成される。
【0030】
次に、前記コンテナ天板係止部8a、8bの詳細を図面に基づき説明する。前記コンテナ天板係止部8a、8bは、規格コンテナ100の天板101に対し,コンテナ側壁100aの凹部部分に側方から天板101の露出部分を挟み込んで前記基本部材A1をコンテナ100の天板101に固定する部材である。
【0031】
図2(a)は、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の前記基本部材Aの端部を示す部分概略図であり、
図2(b)は、前記太陽光パネル設置材3a、3bの上に太陽光パネルの両側を前記垂直Z字状前記パネル固定部材5a、5b、5c、5dで挟み込み、太陽光パネルを裁置固定する概略を示す部分概略図である。
図2(a)(b)において、符号21は、太陽光パネル、22は、規格コンテナ100の天板であり、その余の符号は、
図1に示した同一の部材であり、同一の符号で示し、片側の端部であることから
図1(a)(b)と異なり、符号a又はbは省略して示した。
【0032】
図2(a)から明らかなように、前記コンテナ天板係止部8は、コの字状のクランプ部材であり、その内部に移動可能に前記コンテナ係止部調節金具9が配置され、これらの配置位置は、前記金具調節ナット11、前記係止部支持ナット12、13及び前記係止部調節ナット14、15を調節することにより、その間の間隔を調節できるように構成される。そして、当該コンテナ天板係止部8の横幅は規格コンテナ100の横壁凹部に嵌入でき、かつ、固定に際し、ぐらつくなどのない幅と厚さ並びに締付力を有する。なお、当該コンテナ天板係止部8の全体の横幅が、規格コンテナ100の側壁100a凹部に入り込む幅であることは必ずしも要せず、規格コンテナ100の側壁凹部に嵌入するコンテナ天板係止部8の下端の横幅の中央先端が当該凹部に嵌入される幅の凸部を有するコンテナ天板係止部8であっても良いことは言うまでもない。すなわち、嵌入端及びその両端が規格コンテナ100の側壁凹部に対応して凹部のみならず規格コンテナ100の側壁の凹凸形状に対向して嵌入するコンテナ天板係止部8の下端であっても良いものである。
【0033】
そして、前記コンテナ天板係止部8が、規格コンテナ100の側壁凹部の天板22への係止は、
図2(a)に示すように、前記規格コンテナ100の側壁凹部の天板22に前記コンテナ天板係止部8を矢印方向に挿入し、前記コンテナ係止部調節金具9の取り付け位置を調節して、規格コンテナ100の側壁凹部の天板22の露出部が前記コンテナ天板係止部8及び前記コンテナ係止部調節金具9で挟み込まれ、前記金具調節ナット11、前記係止部支持ナット12、13b及び前記係止部調節ナット14、15を調節することにより、当該コンテナ天板係止部8を規格コンテナ100の天板部分にしっかりと固定配置される。この係止による配置を前記基本部材Aの両端のみならず設置本数全ての基本部材Aの端部について、対応する規格コンテナ100の側壁凹部のコンテナ天板22に固定する。
【0034】
次に、
図2(b)に基づき、前記太陽光パネル設置材3a、3bの上に太陽光パネル21の設置について説明する。
まず、規格コンテナ100の側壁凹部の天板捕捉して固定された前記固定レール部材2の上に所定の傾斜が維持された前記太陽光パネル設置材3が配置される。これらの固定レール部材2及び太陽光パネル設置材3は、いずれも前記固定レール部材2と同じ材質の1120mm×60mm×30mmのC型チャンネル材が使用され、
図2(b)に示されるように、溝幅40mmの溝が上面となるように配置される。すなわち、前記固定レール部材2の上面溝上に前記太陽光パネル設置材3の底面が位置し、溝上面が上となるように配置される。このようなC型チャンネル材を使用するのは、軽量であることに加え、上面溝に容易に固定用の部材を挿入し、ボルト等で締め付けることにより、位置移動が容易であり、かつ、容易に配置を設置場所に適合できるからである。
【0035】
図2(b)に示すように、前記固定レール部材2は、上述してきた前記コンテナ係止ボルト10で規格コンテナ100の側壁凹部の天板に固定される。このため、前記固定レール部材2の両端には当該コンテナ係止ボルト10を挿通させるためのボルト穴(図示外)が設けられる。また、当該固定レール部材2と所定の傾斜を維持して当該固定レール2上に配置される前記太陽光パネル設置材3との間は、前記傾斜支持板(図示外)によって傾斜が確保され、かつ、傾斜を維持しつつ前記固定レール部材2にしっかりと固定される。
【0036】
また、前記太陽光パネル設置材3も上面に溝が形成されたC型チャンネル材によって構成されるので、当該溝内に前述する垂直Z字形状の前記パネル固定部材5の底部にチャンネル材の溝を固定部材(図示外)により係合させるので、太陽光パネル21のサイズに容易に適合させて両側(傾斜の前後方向)から太陽光パネル21の上端をしっかりと挟み込んで係合する。この場合において、前記パネル固定部材5による太陽光パネル21の固定は、太陽光パネル21に穴開けすることなく設置することができ、その取り付け位置は、C型チャンネル材の溝を容易に摺動する前記固定部材(図示外)と前記パネル固定部材5により容易に移動可能であるので、設置する太陽光パネル21のサイズに応じて容易に位置決めすることができ、また、前記太陽光パネル設置材3と前記太陽光パネル21の上端との間に太陽光パネル21を損傷しないようにパッキング(図示外)を介在させても良い。
【0037】
図3は、規格コンテナ屋に本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の前記基本部材Aを6本配置し、その内の中の各二本について、前記接続部材Bで接続して、規格コンテナ屋に6枚の太陽光パネルを設置した設置例を示す概略図である。
【0038】
図3において、符号1は、前記基本部材Aであり、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台は、6本の基本部材Aからなる。また、符号5は、前記パネル固定部材、7は、前記パネル固定ナット、8は、前記コンテナ天板係止部、20は、前記接合部材B、21は、太陽光パネルであり、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、6枚の太陽光パネル21が設置される。さらに,符号100は、前記規格コンテナ、100aは、縦方向に凹凸形状の同規格コンテナ100の側壁である。
【0039】
図3から明らかなように、本実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台においては、縦方向に凹凸形状の同規格コンテナ100の前記側壁100aの凹部の天板22に前記コンテナ天板係止部8が嵌合・固定され、前記規格コンテナ100の屋根(屋)の天板22に前記基本部材Aの端部がしっかりと固定される。また、前記太陽光パネル21は、前記パネル固定部材5及び前記パネル固定ナット7により、複数の前記基本部材Aの間に設置される。
【0040】
このように配置される太陽光パネル21は、規格コンテナ100の天板との間に適度の間隙が設けられ、風の抵抗を受けることが軽減されると共に、何よりも設置に際しては、規格コンテナ100の側壁100aの凹部に前記コンテナ天板係止部8を勘合させるだけで固定することができるので、設置の容易性、作業性が格段に向上し、また、これらの基本部材A並びに接合部材Bは、部品点数が少なく,軽量で、各サイズも小さいので、現場搬入、組み立てやすさに利点がある。
【実施例2】
【0041】
本発明の実施例2として、本願出願人は、実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の前記基本部材Aの両端脚部の前記コンテナ天板係止部8a、8b、コンテナ係止部調節金具9a、9b等を設けず、通常のビル屋上等のいわゆる陸屋根設置の太陽光パネル設置台とすることとした。
【0042】
図4は、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台の基本部材Aの概略図であり、
図4において、符号25は、ビル屋上等水平平坦な陸屋根、26a、26bは、シーリングにて前記陸屋根25に接着固定される緩衝材であるブチルゴム板材であり、その余の符号は、
図1(a)(b)に示す同一の部材は同じ符号で示した。
【0043】
すなわち、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材Aは、上述してきた実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の前記基本部材Aの両端脚部の両端脚部のコンテナ天板22との係止部8及びその付随部分(8〜15)を備えることなく、その代わりに前記C型チャンネル形状の固定レール部材2の下の前記陸屋根25との間に緩衝材たる前記ブチルゴム板材26を介在させて固定するようにしたものである。
【0044】
すなわち、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台は、実施例1に係る国際標準化機構規格コンテナ屋太陽光パネル設置台の前記基本部材Aと同じ上部溝開口のC型チャンネル材の固定レール部材と、太陽光パネルを裁置し、前記固定レール部材上中央に側面視山型状の傾斜の上部溝開口のC型チャンネル材の同実施例1と同じ太陽光パネル設置材と、当該太陽光パネル設置材上で裁置する太陽光パネルの両端を把持する実施例1と同じパネル固定部材と、からなる基本部材Aを並置し、前記固定レール部材下に陸屋根接着固定用の緩衝材たる前記ブチルゴム板材26を配置したものである。
【0045】
なお、緩衝材たる前記ブチルゴム板材26としては、サンスター技研社製シーリング材(商品名:ペンギンシール2550LM)を陸屋根25に接着固定する。この際の接着としては、60mm幅で1mm厚のMT工業社両面ブチルテープ(型番:D10FC−100)を長さ500mmを前記固定レール部材2の両端に配置する。すなわち、
図4に示すように、前記基本部材A2の両端下に部分的に配置する60mm×500mm×1mmの例を示したが、これは、ペンギンシールなどのブチルゴム板材に限るものではなく、前記陸屋根25と前記固定レース材2との間で接着固定性が良く、耐熱、耐水、耐紫外線等の耐候材質のものであれば材質を問わない。
また、
図4に示す例では、前記固定レール部材2の両端に部分的に前記ブチルゴム板材26を配置したが、これは固定レール部材2の下に当該固定レール部材2に沿って全面に渡って配置しても良い。
【0046】
次に、
図4に示す2本の本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台の基本部材Aを上部溝開口のC型チャンネル材の前記接合部材B20を用い、さらには、接合部材B20の変形である両端下切削側面視π形状の上部溝開口のC型チャンネル材の下部接合部材B30を用いる場合の概略を図面に基づいて説明する。
【0047】
図5(a)は、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材Aを2本と前記接合部材B20又は新たに付加する下部接合部材B30とで接合配置する概略を示す図であり、
図5(b)は、前記接合部材B20の変形である下部接合部材B30の概略を示す図である。
図5(a)(b)において、B30は、前記ブチルゴム板材26を介して前記陸屋根25に直接接する新たに設けられる下部接合部材である。その余の符号は、
図4に示した同一の部材は同一の符号で示す。
【0048】
まず、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材Aの各両端間及び/又は山型下の中央部間には,これらの間を接合し、かつ、陸屋根に接着固定されて、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台を支える下部接合部材B30を配置する。当該下部接合部材B30は、
図5(b)に示すように、側面視両端下方が切り削られた側面視π状の形状であり、各両端の突出部が前記固定レール部材2の各両端及び/又は中央部を係合して、2本の基本部材A間を支持固定する。
【0049】
そして、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台は、2本の並置される前記基本部材A間の各両端及び/又は中央を陸屋根25に接して固定可能な前記下部接合部材B30が配置され、前記固定レール部材2及び前記下部接合部材B30の下面に前記ブチルゴム板材26を全面又は部分的に配置する。したがって、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台は、前記基本部材Aを接合部材B20、B30で組み立てられて構造上強固になり、陸屋根25との接触面積も増加するので強度が向上する。
【0050】
すなわち、
図5(a)(b)から明らかなように、本実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台は、前記陸屋根25上にシーリング材によってしっかりと固定された前記ブチルゴム板材26の上に前記基本部材A2及びこれらの間の接合部材B20及び/又は及び下部接合部材B30の組み合わせからなる太陽光パネル設置台である。
【0051】
基本部材Aは、両端のコンテナとの係止部8〜15を具備しない基本形態であり、この基本部材Aを複数個、それらを前記接合部材B20及び/又は前記下部接合部材B30と適宜組み合わせて陸屋根25上に設置して、必要枚数の太陽光パネル21を陸屋根25上に設置可能とするものである。
基本形態の基本部材A並びに接合部材B20及び/又は下部接合部材B30を適宜組み合わせることにより、規格コンテナ屋よりさらに広い範囲の陸屋根25上に複数枚の太陽光パネルを設置でき、その場合に、基本形態の基本部材A及び接合部材B20及び/又は下部接合部材B30のみを予め準備すれば良いので、部品点数が軽減され、組立工程が簡素化されるので、作業効率の軽減を図ることができるという利点を有する。
【実施例3】
【0052】
本発明の実施例3は、陸屋根25設置を前提として、中央部を中心とする山型状の両傾斜の基本部材Aを使用する太陽光パネル設置台ではなく、複数枚の太陽光パネルの全体として所定の傾斜(4度)を有する片傾斜陸屋根設置太陽光パネル設置台とするものである。
【0053】
図6は、実施例3に係る片傾斜陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材A2の概略側面を示す図であり、2枚の太陽光パネル21が、中央部で山型に形成されるようにするのではなく、2枚の太陽光パネル21,21が、片方(例えば、太陽照射方向)に連続した傾斜(例えば、傾斜4度)となるようにしたものである。
図6において、A2は、片傾斜構造の基本部材であり、4c’及び4d’は、片傾斜に対応する長さの傾斜支持板である。
【0054】
すなわち、本実施例3に係る片傾斜陸屋根設置太陽光パネル設置台の基本部材A2は、実施例1に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材Aの前記傾斜支持板4a、4b、4c、4dのうちの傾斜支持板4c、4dについて、新たな傾斜支持板4c’4d’としたものである。すなわち、新たな傾斜支持板4c’は、前記傾斜支持板4bより長く、また、新たな傾斜支持板4d’は、当該傾斜支持板4c’より、さらに長い傾斜支持板とする。これらの傾斜支持板4c’、4d’について、前記太陽光パネル設置材3a、3b及び前記固定レール部材2への取り付け方法は、実施例1又は実施例2で示す取り付け方法と同じく、2枚一組の新たな傾斜支持板4c’、4d’を上面に溝が設けられた所定の幅・長さ・高さのC型チャンネル形状の方形パイプである前記固定レール部材2及びその上に配置される太陽光パネル設置材3’の両側にそれぞれの傾斜を維持しつつ挟み込み、側面にビス留め配置される。
【0055】
すなわち、本実施例3に係る片傾斜陸屋根設置太陽光パネル設置台の基本部材A2は、上述同様の上部溝開口のC型チャンネル材の固定レール部材及び当該固定レール部材上に複数の太陽光パネルを同傾斜で裁置する2本の同一長さの上部溝開口のC型チャンネル材の太陽光パネル設置材並びに前記(4)を備えて並置される基本部材A2を立設並置し、並置した基本部材A2の前記固定レール部材2の下に陸屋根接着固定用の緩衝材たる前記ブチルゴム板材26を配置したものである。
【0056】
本実施例3に係る片傾斜陸屋根設置太陽光パネル設置台に使用される基本部材A2によれば、単に,前記傾斜支持板4c及び4dの長さが変わる前記傾斜支持板4c’、4d’とするだけであるので、容易に片傾斜の太陽光パネル設置台とすることができ、部品点数の増加を伴うことなく、片傾斜の太陽光パネル設置台とすることができ、また、それに伴う組立作業に大きな変更はなく、作業効率の点でもすぐれていることは変わらない。すなわち、長さの異なる2枚一組の前記傾斜支持板4c’、4d’を常時持ち合わせていれば、現場作業で取り替えるだけで、容易に片傾斜の
図6に示す形態の陸屋根設置太陽光パネル設置台とすることができる。
【0057】
なお、接合部材B20及び/又は接合部材B30を使用して,これらと基本部材A2との組み合わせて陸屋根設置太陽光パネル設置台とする点、及び前記陸屋根25上にシーリング接着固定したブチルゴム板材26で固定する等前述の実施例2に係る陸屋根設置太陽光パネル設置台と同じである。