特開2019-53937(P2019-53937A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ SMK株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000003
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000004
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000005
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000006
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000007
  • 特開2019053937-シールドコネクタ及びその接続方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-53937(P2019-53937A)
(43)【公開日】2019年4月4日
(54)【発明の名称】シールドコネクタ及びその接続方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6592 20110101AFI20190308BHJP
   H01R 13/6473 20110101ALI20190308BHJP
   H01R 13/6581 20110101ALI20190308BHJP
   H01R 13/655 20060101ALN20190308BHJP
【FI】
   H01R13/6592
   H01R13/6473
   H01R13/6581
   H01R13/655
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-178502(P2017-178502)
(22)【出願日】2017年9月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076255
【弁理士】
【氏名又は名称】古澤 俊明
(72)【発明者】
【氏名】義浦 康夫
(72)【発明者】
【氏名】芹沢 勝久
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FB10
5E021FC21
5E021FC23
5E021LA06
5E021LA09
5E021LA15
5E021LA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】端部のシールド部を除去して行うシールド単線と接続端子との接続作業に伴うインピーダンス不整合を引き起こすことを極力抑制する。
【解決手段】シールド電線30の端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線31及び/又は32を露出し、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続端子38を接続し、この接続端子38をインナーハウジング39にて保持し、このインナーハウジング39と前記シールド単線をシールドシェル42で被覆し、このシールドシェル42と一体の固着片で前記シールド電線30の端部に固着してなるシールドコネクタにおいて、前記シールドシェル42にコネクタのシールド部材43を設け、このコネクタのシールド部材43を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に電気的に接続してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド電線の端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出し、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続端子を接続し、この接続端子をインナーハウジングにて保持し、このインナーハウジングと前記シールド単線をシールドシェルで被覆し、このシールドシェルと一体の固着片で前記シールド電線の端部に固着してなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェルにコネクタのシールド部材を設け、このコネクタのシールド部材を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続してなることを特徴とするシールドコネクタ。
【請求項2】
コネクタのシールド部材と、単線シールド部との電気的接続位置は、接続端子にて接続した前記シールド単線の導体の露出位置に可及的に近づけたことを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項3】
コネクタのシールド部材の切り起こし片を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に圧接して電気的に接続してなることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項4】
シールド電線は、複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーと1本のドレイン線を内部シールド部で包囲し、この内部シールド部の外周に複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーと2本の電源線を配置し、全体を電線用シールド部とシース部で被覆したものからなることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項5】
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、この単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたことを特徴とする請求項4記載のシールドコネクタ。
【請求項6】
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部と複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、これら高速ワイヤーと中速ワイヤーの単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたことを特徴とする請求項4記載のシールドコネクタ。
【請求項7】
複数本の高速ワイヤーは、差動信号伝送信号線からなることを特徴とする請求項4、5又は6記載のシールドコネクタ。
【請求項8】
シールド電線の端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出し、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続端子を接続し、この接続端子をインナーハウジングにて保持し、このインナーハウジングと前記シールド単線をシールドシェルで被覆し、このシールドシェルと一体の固着片で前記シールド電線の端部に固着してなるシールドコネクタの接続方法において、
前記シールドシェルにコネクタのシールド部材を設け、このコネクタのシールド部材を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に押し当て、加締め、はんだ付け又は挟み込みにより電気的に接続したことを特徴とするシールドコネクタの接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1本のシールド電線に複数本のシールド単線を有する複合ケーブルを接続するシールドコネクタであって、露出されたシールド単線のシールド部がオープングランドとなることがなく、接続加工部における略全域でインピーダンスの整合を図ることのできるシールドコネクタ及びその接続方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6に示すように、複数本のシールド単線を有する複合ケーブルをシールドコネクタに接続するシールドコネクタが知られている(特許文献1)。
この図6において、シールド電線10は、シールドコネクタ11との接続部分において、シース部18とシールド箔21を除いで複数本の各シールド単線20を露出し、さらに、各シールド単線20の導体を露出してオス端子12の圧着部22で接続する。それぞれのオス端子12は、インナーハウジング13に収容され、オス端子12の先端部をフロントホルダー14に差し込む。
組み込まれたインナーハウジング13とフロントホルダー14は、シールドシェル15のシールド部23で包み込み、シェルカバー16でカバーする。そしてシールドシェル15のバレル部19にてシールド電線10の先端のシース部18に圧着固定する。シールドシェル15をシールド電線10に加締め固定したら、シールドシェル15をアウターハウジング17に挿入固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−229254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、シールド電線10からシース部18とシールド箔21を除いで露出した複数本のシールド単線20とオス端子12は、シールドシェル15とシェルカバー16で被覆されるが、シールド単線20が高速差動伝送に用いられるような高速ワイヤーである場合、露出した部分は、シールドシェル15とシェルカバー16で被覆してもインピーダンス不整合を引き起こし、伝送性能が悪くなる。そのため、特許文献1に記載の発明では、露出する部分の長さは、短ければ短いほど良い、と記載されている。
しかし、シールド電線10中のシールド単線20の本数が多くなればなるほど、シース部18とシールド箔21を除いで露出した多数本のシールド単線20とオス端子12の接続やシールドコネクタ11との組立の作業性から、露出した部分の長さを短くするのに限度があり、インピーダンス不整合を引き起こす可能性が高くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、複数本のシールド単線をシールド部材でシールドした複合シールド電線において、端部のシールド部を除去して行うシールド単線と接続端子との接続作業に伴うインピーダンス不整合を引き起こすことを極力抑制するようにしたシールドコネクタ及びその接続方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明シールドコネクタは、
シールド電線30の端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線31及び/又は32を露出し、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続端子38を接続し、この接続端子38をインナーハウジング39にて保持し、このインナーハウジング39と前記シールド単線をシールドシェル42で被覆し、このシールドシェル42と一体の固着片47で前記シールド電線30の端部に固着してなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42にコネクタのシールド部材43を設け、このコネクタのシールド部材43を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に電気的に接続してなることを特徴とする。
【0007】
コネクタのシールド部材43と、単線シールド部との電気的接続位置は、接続端子38にて接続した前記シールド単線31及び/又は32の導体31a及び/又は32aの露出位置に可及的に近づけることが望ましい。
【0008】
コネクタのシールド部材43の切り起こし片44を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に圧接して電気的に接続する。
【0009】
シールド電線30は、一例として複数本の高速ワイヤー31と1本のドレイン線34を内部シールド部35で包囲し、この内部シールド部35の外周に複数本の中速ワイヤー32と2本の電源線33を配置し、全体を電線用シールド部36とシース部37で被覆したものが用いられる。
【0010】
複数本のシールド単線31及び/又は32のうち、少なくともインピーダンス不整合を引き起こし易い高速ワイヤー31の横巻シールド31cとシールド部31dからなる単線シールド部に、電気的に接続されるコネクタのシールド部材43を設ける。
【0011】
複数本の高速ワイヤー31のみならず、複数本の中速ワイヤー32の横巻シールド32cとシールド部32dからなる単線シールド部に臨ませて、電気的に接続されるコレクタのシールド部材43を設けるようにしてもよい。
【0012】
複数本の高速ワイヤー31は、差動信号伝送信号線からなるものとすることができる。
【0013】
シールド電線30の端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線31及び/又は32を露出し、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体31a及び/又は32aに接続端子38を接続し、この接続端子38をインナーハウジング39にて保持し、このインナーハウジング39と前記シールド単線をシールドシェル42で被覆し、このシールドシェル42と一体の固着片47で前記シールド電線30の端部に固着してなるシールドコネクタの接続方法において、
前記シールドシェル42にコネクタのシールド部材43を設け、このコネクタのシールド部材43を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に押し当て、加締め、はんだ付け又は挟み込みにより電気的に接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、
シールド電線の端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出し、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続端子を接続し、この接続端子をインナーハウジングにて保持し、このインナーハウジングと前記シールド単線をシールドシェルで被覆し、このシールドシェルと一体の固着片で前記シールド電線の端部に固着してなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェルにコネクタのシールド部材を設け、このコネクタのシールド部材を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続してなるので、シールド単線と接続端子の接続加工のために、露出したシールド単線が接続加工のために長くなることがあっても、シールド部がオープングランドとなることがなく、インピーダンスの整合が取りやすくなる。また、シールドコネクタ部品の隙間をカバーすることができ、シールド特性が改善される。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、
コネクタのシールド部材と、単線シールド部との電気的接続位置は、接続端子にて接続した前記シールド単線の導体の露出位置に可及的に近づけたので、より確実にシールド部がオープングランドとなることがなくなり、インピーダンスの整合が取りやすくなる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、
コネクタのシールド部材の切り起こし片を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に圧接して電気的に接続してなるので、簡単な構成によりシールド部がオープングランドとなることがなく、インピーダンスの整合が取りやすくなる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、
シールド電線は、複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーと1本のドレイン線を内部シールド部で包囲し、この内部シールド部の外周に複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーと2本の電源線を配置し、全体を電線用シールド部とシース部で被覆したものからなるので、高速ワイヤーと中速ワイヤーを含む複合ワイヤーに利用することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、この単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたので、特にインピーダンスの不整合が起き易い高速ワイヤーのシールド電線に有効である。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部と複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、これら高速ワイヤーと中速ワイヤーの単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたので、異なる種類の複合シールド電線に効果がある。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、
複数本の高速ワイヤーは、差動信号伝送信号線からなるので、信号線の伝送速度をより早くできるとともに、信号線の本数を増やすことができる。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、
シールド電線の端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出し、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続端子を接続し、この接続端子をインナーハウジングにて保持し、このインナーハウジングと前記シールド単線をシールドシェルで被覆し、このシールドシェルと一体の固着片で前記シールド電線の端部に固着してなるシールドコネクタの接続方法において、
前記シールドシェルにコネクタのシールド部材を設け、このコネクタのシールド部材を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に押し当て、加締め、はんだ付け又は挟み込みにより電気的に接続したので、接続端子との接続加工性、シールド特性の重要度など、目的に応じて接続方法を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】(a)は、本発明によるシールドコネクタ及びその接続方法の実施例1を示す断面図、(b)は、本発明の実施例2を示す断面図である。
図2図1に示す複合シールド電線の一例を示す端面図である。
図3】(a)は、本発明のシールドコネクタ及びその接続方法に接続するために配列加工したシールド電線の正面図、(b)は、(a)に示すシールド電線の平面図である。
図4】(a)は、本発明によるシールドコネクタ及びその接続方法のケーブルジャックの分解斜視図、(b)は、シールド単線の導体を接続端子の圧着部に導電性の保護部材と一体に圧着した状態の断面図である。
図5】本発明のケーブルジャックに接続される基板側プラグの正面図である。
図6】従来のシールドコネクタ及びその接続方法の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のシールドコネクタは、
シールド電線30の端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線31及び/又は32を露出し、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体31a及び/又は32aに接続端子38を接続し、この接続端子38をインナーハウジング39にて保持し、このインナーハウジング39と前記シールド単線をシールドシェル42で被覆し、このシールドシェル42と一体の固着片47で前記シールド電線30の端部に固着してなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42にコネクタのシールド部材43を設け、このコネクタのシールド部材43を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に電気的に接続してなるものである。
【0024】
コネクタのシールド部材43と、単線シールド部との電気的接続位置は、接続端子38にて接続した前記シールド単線31及び/又は32の導体31a及び/又は32aの露出位置に可及的に近づけることが特性向上のために望ましい。
【0025】
より構成を簡略化するために、コネクタのシールド部材43の切り起こし片44を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に圧接して電気的に接続する。
【0026】
シールド電線30は、一例として複数本の高速ワイヤー31と1本のドレイン線34を内部シールド部35で包囲し、この内部シールド部35の外周に複数本の中速ワイヤー32と2本の電源線33を配置し、全体を電線用シールド部36とシース部37で被覆したものが用いられる。
【0027】
複数本のシールド単線31及び/又は32のうち、少なくともインピーダンス不整合を引き起こし易い高速ワイヤー31の横巻シールド31cとシールド部31dからなる単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材43を設ける。
また、複数本の高速ワイヤー31のみならず、複数本の中速ワイヤー32の横巻シールド32cとシールド部32dからなる単線シールド部に臨ませて、電気的に接続されるコレクタのシールド部材43を設けるようにしてもよい。
さらに、複数本の高速ワイヤー31は、差動信号伝送信号線からなるものとすることができる。
【0028】
シールド電線30の端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線31及び/又は32を露出し、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体31a及び/又は32aに接続端子38を接続し、この接続端子38をインナーハウジング39にて保持し、このインナーハウジング39と前記シールド単線をシールドシェル42で被覆し、このシールドシェル42と一体の固着片47で前記シールド電線30の端部に固着してなるシールドコネクタの接続方法において、
前記シールドシェル42にコネクタのシールド部材43を設け、このコネクタのシールド部材43を、露出した前記シールド単線31及び/又は32の単線シールド部に押し当て、加締め、はんだ付け又は挟み込みにより電気的に接続する方法を目的に応じて選択することができる。
【実施例1】
【0029】
以下、本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
図2は、本発明のシールドコネクタ及びその接続方法に使用される8芯の複合シールド電線30を示している。この例における複合シールド電線30は、6本のシールド単線を有し、このうちの4本のシールド単線31は、差動信号伝送等に使用される高速ワイヤーで、2本のシールド単線32は、中速ワイヤーからなる。この複合シールド電線30には、さらに2本の電源線33と、1本のドレイン線34を有する。
前記4本の高速ワイヤー31は、中心の導体31aが絶縁体31bで被覆され、さらに外周が横巻シールド部31cとアルミテープ31dからなる単線シールド部で被覆され、同様に、前記2本の中速ワイヤー32は、中心の導体32aが絶縁体32bで被覆され、さらに外周がシールド部32cとアルミテープ32dからなる単線シールド部で被覆されている。前記電源線33は、中心の33aが絶縁体33bで被覆されている。
前記4本の高速ワイヤー31は、1本のドレイン線34とともに絶縁テープ35aとアルミテープ35bからなる内部シールド材35で一括りに纏められている。これらの高速ワイヤー31の外周には、前記2本の中速ワイヤー32と2本の電源線33が配置され、前記内部シールド材35で一括りに纏められたものを含めて全体が編組シールド36aとアルミテープ36bとからなる外部シールド材36で被覆され、さらに、外周がシース部37で保護されている。
なお、前記シールド電線30は、8芯を例示したが、これに限られるものではなく、それ以上でも、それ以下でもよい。また、高速ワイヤーと中速ワイヤーの本数の組み合わせも上記例に限られるものではないが、本数が多いほど本発明の効果が期待できる。
【0030】
前記シールド電線30の端部は、本発明のシールドコネクタの接続端子38との接続のために、シールド電線30のシース部37と電線用シールド部36の一部を除去して高速ワイヤー31の導体31a、中速ワイヤー32の導体32a、電源線33の導体33aを露出させる加工がおこなわれる。シールド電線30の直径が6.5mmとすると、接続加工し易いように高速ワイヤー31等の単線を約15〜20mm露出させるが、高速ワイヤー31、中速ワイヤー32を露出させることによるインピーダンス不整合を引き起こし伝送特性が悪くなることを防止するため、この露出長さは接続加工性との兼ね合いで決定される。
本実施例では、このシールド部の除去作業は、高速ワイヤー31の導体31aが先端から2mm程度露出するように絶縁体31bと横巻シールド部31cとアルミテープ31dを除去し、さらに、導体31aが横巻シールド部31cとアルミテープ31dに短絡することのないように横巻シールド部31cとアルミテープ31dを導体31aから1mm程度除去する。中速ワイヤー32についても同様に、導体32aを先端から2mm程度露出させ、さらに、導体32aから横巻シールド部32cとアルミテープ32dを1mm程度除去する。電源線33についても、導体33aが2mm程度露出するように絶縁体33bを除去する。
【0031】
このようにして先端の導体が露出するようにシールド部の除去処理されたシールド電線30は、図3(a)(b)に示すように、シールド電線30の端部に補強リング29を嵌め込む。また、ケーブルジャック48のピン穴57に一致するように、下の段には、ドレイン線34を中心にして両側に2本ずつ高速ワイヤー31を所定の間隔で配置し、上の段には、中央の2本の中速ワイヤー32配置し、その両側に1本ずつ電源線33を所定の間隔で配置する。
前記電線用シールド部36の編組シールド36aの一部は、シールド電線30の端部のシース部37に嵌合した補強リング29の外周にまくり上げる。
【0032】
前記シールド電線30から露出した高速ワイヤー31と中速ワイヤー32と電源線33の各導体部31a、32a、33aと、ドレイン線34は、図4(a)に示すように、接続端子38の圧着部45に差し込み、さらにU字形の導電性保護部材46を下からあてがい、図4(b)に示すように、一体に圧着接続する。圧着接続された全9本の接続端子38の圧着接続部分をインナーハウジング39の下溝54と上溝55に配置し、かつ接続端子38の先端部がインナーハウジング39の先端から突出するようにあてがい、フロントホルダー40に挿入する。すると、図1に示すように、接続端子38の突出部分がフロントホルダー40のピン穴57に収納される。
【0033】
前記接続端子38とインナーハウジング39を嵌め込んだフロントホルダー40の外側を角筒型のシールドシェル42で包囲する。このシールドシェル42の底板は一部切り欠かれており、この切り欠き53に下側からコネクタのシールド部材43を、シールドシェル42と電気的に接続状態となるように嵌め込む。このコネクタのシールド部材43には、切り起こし片44が形成され、この切り起こし片44が嵌合溝56の下側の端面に接触した状態で、高速ワイヤー31の横巻シールド31cとアルミテープ31dからなるシールド部に下方から押し当て接続される。この切り起こし片44の上面には、高速ワイヤー31のシールド部との接触面を大きくするためにシールド部の外径にあったくぼみや凹凸を設けることが望ましい。
前記切り起こし片44と高速ワイヤー31のシールド部との接触位置は、接続端子38にて接続した高速ワイヤー31等の導体31aの露出位置にできるだけ近いことがインピーダンス不整合を防止し、伝送性能を向上させることができる。
前記シールド単線用のシールド部材43は、前述したようにシールドシェル42と別体でもよいし、また、シールドシェル42と一体でもよい。
前記シールドシェル42と一体に設けた固着片47を、シールド電線30の端部で補強リング29の外周にまくり上げた編組シールド36a部分に電気的に接続し、かつ、機械的に固定するように固く巻き付ける。
【0034】
前記シールド電線30がシールドシェル42に固着された状態でアウターハウジング41の組み込み溝58に差し込み固定すると、フロントホルダー40の前端面とアウターハウジング41の前端面が同一面となる。
このようにして組み立てられたケーブルジャック48と基板側プラグ49とを嵌合すると、基板側プラグ49から突出した接続ピン50がケーブルジャック48の接続端子38に嵌合し、信号端子51に導き出される。また、基板側プラグ49の外周の導電ボックス59がケーブルジャック48のシールドシェル42の外周面に接触して基板側プラグ49のアース端子52から外部へ導き出される。
このケーブルジャック48と基板側プラグ49を嵌合してPC板等に組み込まれると、信号端子51から信号線と結合し、アース端子52がアース線に結合される。
【0035】
以上のように構成されたシールドコネクタにおいて、シールド電線30から露出された高速ワイヤー31は、高速ワイヤー31の露出部分で、高速ワイヤー31の横巻シールド部31cとアルミテープ31dからなるシールド単線用のシールド部と切り起こし片44とが接続されて接続加工のために露出した部分の全域でインピーダンス整合を図ることができるとともに、シールド効果を高めることができる。
【実施例2】
【0036】
前記実施例では、差動信号伝送用の高速ワイヤー31について切り起こし片44を設けて露出した部分の全域でインピーダンス整合を図るようにしたが、中速ワイヤー32についても同様の構成とすることができる。そのため、図1(b)に示すように、シールドシェル42の一部を下向きに切り欠いてコネクタのシールド部材の切り起こし片60とし、この切り起こし片60を中速ワイヤー32の横巻シールド部32cとアルミテープ32dからなる単線シールド部に圧接することにより中速ワイヤー32における露出した部分の全域でインピーダンス整合を図ることができるとともに、シールド効果を高めることができる。
【0037】
前記実施例では、高速ワイヤー31の単線シールド部と切り起こし片44の接続及び/又は中速ワイヤー32の単線シールド部と切り起こし片60の接続は、加工性が優れているので押し当て構造とした。しかし、これに限られるものではなく、加締め構造、はんだ付け構造又は挟み込み方法のいずれかを目的に応じて選択することができる。
【符号の説明】
【0038】
10…シールド電線、11…シールドコネクタ、12…オス端子、13…インナーハウジング、14…フロントホルダー、15…シールドシェル、16…シェルカバー、17…アウターハウジング、18…シース部、19…バレル部、20…シールド単線、21…シールド箔、22…圧着部、23…シールド部、29…補強リング、30…シールド電線、31…シールド単線(高速ワイヤー)、32…シールド単線(中速ワイヤー)、33…電源線、34…ドレイン線、35…内部シールド部、36…電線用シールド部、37…シース部、38…接続端子、39…インナーハウジング、40…フロントホルダー、41…アウターハウジング、42…シールドシェル、43…コネクタのシールド部材、44…切り起こし片、45…圧着部、46…導電性保護部材、47…固着片、48…ケーブルジャック、49…基板側プラグ、50…接続ピン、51…信号端子、52…アース端子、53…切り欠き、54…下溝、55…上溝、56…嵌合溝、57…ピン穴、58…組み込み溝、59…導電ボックス、60…コネクタのシールド部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2018年4月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明シールドコネクタは、
端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線31及び/又は32と、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続した接続端子38と、この接続端子38を保持したインナーハウジング39と、このインナーハウジング39と前記シールド単線を被覆したシールドシェル42と、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェル42と一体の47固着片とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42に設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材43を具備したことを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
複数本の高速ワイヤー31のみならず、複数本の中速ワイヤー32の横巻シールド32cとシールド部32dからなる単線シールド部に臨ませて、電気的に接続されるコネクタのシールド部材43を設けるようにしてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、
端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線と、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続した接続端子と、この接続端子を保持したインナーハウジングと、このインナーハウジングと前記シールド単線を被覆したシールドシェルと、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェルと一体の固着片とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェルに設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材を具備したので、シールド単線と接続端子の接続加工のために、露出したシールド単線が接続加工のために長くなることがあっても、シールド部がオープングランドとなることがなく、インピーダンスの整合が取りやすくなる。また、シールドコネクタ部品の隙間をカバーすることができ、シールド特性が改善される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本発明のシールドコネクタは、
端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線31及び/又は32と、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続した接続端子38と、この接続端子38を保持したインナーハウジング39と、このインナーハウジング39と前記シールド単線を被覆したシールドシェル42と、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェル42と一体の47固着片とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42に設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材43を具備したものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
複数本のシールド単線31及び/又は32のうち、少なくともインピーダンス不整合を引き起こし易い高速ワイヤー31の横巻シールド31cとシールド部31dからなる単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材43を設ける。
また、複数本の高速ワイヤー31のみならず、複数本の中速ワイヤー32の横巻シールド32cとシールド部32dからなる単線シールド部に臨ませて、電気的に接続されるコネクタのシールド部材43を設けるようにしてもよい。
さらに、複数本の高速ワイヤー31は、差動信号伝送信号線からなるものとすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
以下、本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
図2は、本発明のシールドコネクタ及びその接続方法に使用される8芯の複合シールド電線30を示している。この例における複合シールド電線30は、6本のシールド単線を有し、このうちの4本のシールド単線31は、差動信号伝送等に使用される高速ワイヤーで、2本のシールド単線32は、中速ワイヤーからなる。この複合シールド電線30には、さらに2本の電源線33と、1本のドレイン線34を有する。
前記4本の高速ワイヤー31は、中心の導体31aが絶縁体31bで被覆され、さらに外周が横巻シールド部31cとアルミテープ31dからなる単線シールド部で被覆され、同様に、前記2本の中速ワイヤー32は、中心の導体32aが絶縁体32bで被覆され、さらに外周がシールド部32cとアルミテープ32dからなる単線シールド部で被覆されている。前記電源線33は、中心の導体33aが絶縁体33bで被覆されている。
前記4本の高速ワイヤー31は、1本のドレイン線34とともに絶縁テープ35aとアルミテープ35bからなる内部シールド材35で一括りに纏められている。これらの高速ワイヤー31の外周には、前記2本の中速ワイヤー32と2本の電源線33が配置され、前記内部シールド材35で一括りに纏められたものを含めて全体が編組シールド36aとアルミテープ36bとからなる外部シールド材36で被覆され、さらに、外周がシース部37で保護されている。
なお、前記シールド電線30は、8芯を例示したが、これに限られるものではなく、それ以上でも、それ以下でもよい。また、高速ワイヤーと中速ワイヤーの本数の組み合わせも上記例に限られるものではないが、本数が多いほど本発明の効果が期待できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
10…シールド電線、11…シールドコネクタ、12…オス端子、13…インナーハウジング、14…フロントホルダー、15…シールドシェル、16…シェルカバー、17…アウターハウジング、18…シース部、19…バレル部、20…シールド単線、21…シールド箔、22…圧着部、23…シールド部、29…補強リング、30…シールド電線、31…シールド単線(高速ワイヤー)、32…シールド単線(中速ワイヤー)、33…電源線、34…ドレイン線、35…内部シールド部、36…電線用シールド部、37…シース部、38…接続端子、39…インナーハウジング、40…フロントホルダー、41…アウターハウジング、42…シールドシェル、43…コネクタのシールド部材、44…切り起こし片、45…圧着部、46…導電性保護部材、47…固着片、48…ケーブルジャック、49…基板側プラグ、50…接続ピン、51…信号端子、52…アース端子、53…切り欠き、54…下溝、55…上溝、56…嵌合溝、57…ピン穴、58…組み込み溝、59…導電ボックス、60…切り起こし片
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線と、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続した接続端子と、この接続端子を保持したインナーハウジングと、このインナーハウジングと前記シールド単線を被覆したシールドシェルと、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェルと一体の固着片とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェルに設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材を具備したことを特徴とするシールドコネクタ。
【請求項2】
コネクタのシールド部材と、単線シールド部との電気的接続位置、接続端子にて接続した前記シールド単線の導体の露出位置に可及的に近づけたものからなることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項3】
コネクタのシールド部材の切り起こし片を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に圧接して電気的に接続したものからなることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項4】
シールド電線は、複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーと1本のドレイン線を内部シールド部で包囲し、この内部シールド部の外周に複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーと2本の電源線を配置し、全体を電線用シールド部とシース部で被覆したものからなることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
【請求項5】
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、この単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたものからなることを特徴とする請求項4記載のシールドコネクタ。
【請求項6】
露出された複数本のシールド単線からなる高速ワイヤーの単線シールド部と複数本のシールド単線からなる中速ワイヤーの単線シールド部に臨ませて、これら高速ワイヤーと中速ワイヤーの単線シールド部に電気的に接続されるコネクタのシールド部材を設けたものからなることを特徴とする請求項4記載のシールドコネクタ。
【請求項7】
複数本の高速ワイヤーは、差動信号伝送信号線からなることを特徴とする請求項4、5又は6記載のシールドコネクタ。
【請求項8】
シールド電線の端部の電線用シールド部を除去して複数本のシールド単線を露出し、この露出した各シールド単線の先端の導体に接続端子を接続し、この接続端子をインナーハウジングにて保持し、このインナーハウジングと前記シールド単線をシールドシェルで被覆し、このシールドシェルと一体の固着片で前記シールド電線の端部に固着してなるシールドコネクタの接続方法において、
前記シールドシェルにコネクタのシールド部材を設け、このコネクタのシールド部材を、露出した前記シールド単線の単線シールド部に押し当て、加締め、はんだ付け又は挟み込みにより電気的に接続したことを特徴とするシールドコネクタの接続方法。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6
【手続補正書】
【提出日】2018年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明のシールドコネクタは、
端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線30と、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続した接続端子38と、この接続端子38を保持したインナーハウジング39と、このインナーハウジング39と前記シールド単線を被覆したシールドシェル42と、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェル42と一体の固着片47とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42に設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材43を具備したことを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本発明のシールドコネクタは、
端部の電線用シールド部36を除去して複数本のシールド単線を露出したシールド電線30と、この露出した各シールド単線31及び/又は32の先端の導体に接続した接続端子38と、この接続端子38を保持したインナーハウジング39と、このインナーハウジング39と前記シールド単線を被覆したシールドシェル42と、前記シールド電線の端部に固着した前記シールドシェル42と一体の固着片47とからなるシールドコネクタにおいて、
前記シールドシェル42に設けられ、露出した前記シールド単線の単線シールド部に電気的に接続したコネクタのシールド部材43を具備したものである。