【解決手段】本発明のゲームプログラムは、記憶部を備えたゲーム装置を、所定のクエストを実行するゲーム制御手段、他ゲーム装置から対戦データを受信して記憶部に記憶する通信手段、記憶部に記憶された他ゲーム装置の対戦データおよび自ゲーム装置の対戦データに基づいて、他ゲーム装置において設定されたキャラクタおよび自ゲーム装置に設定されたキャラクタの両方が敵キャラクタとして登場するクエストのクエストデータを生成するクエスト生成手段、として機能させ、通信手段は、このクエストデータを前記自ゲーム装置以外のゲーム装置に送信するゲームプログラムである。
前記クエストは、前記他ゲーム装置に設定された前記キャラクタを敵キャラクタとする各対戦と、前記自ゲーム装置に設定されたキャラクタを敵キャラクタとする対戦とが、連続的に発生するクエストであって、
前記クエスト生成手段は、前記他ゲーム装置のキャラクタがこれらの敵キャラクタと連続的な対戦を実行するためのクエストデータを生成する請求項1に記載のゲームプログラム。
前記クエスト生成手段は、ユーザが前記n回の対戦に勝利したと判定された後にn+1回目の対戦ゲームを発生させるように、前記記憶部に記憶された前記自ゲーム装置の対戦データに基づいたキャラクタがこのn+1回目の対戦ゲームに敵キャラクタとして登場するクエストを生成する請求項3に記載のゲームプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、図面を参照して説明する。
本発明のゲームシステム1により、たとえば、携帯型のゲーム装置3において実行可能なゲーム課題(クエスト)が生成される。
【0014】
本実施形態では、ユーザが任意のキャラクタ(以下、プレイヤキャラクタ)を操作して仮想空間上の敵キャラクタと対戦するアクションゲームを例にして説明する。プレイヤキャラクタは、ユーザが選択したキャラクタであり、ユーザの分身である主人公キャラクタと、その仲間であるサポートキャラクタを含む。ユーザは所定の操作をすることで、主人公キャラクタおよびサポートキャラクタに対して攻撃または防御などの指示を行う。
【0015】
また、本実施形態で説明するゲームは、ローカル対戦とすれちがい対戦がある。
【0016】
ローカル対戦は、あらかじめ記憶部31などに記憶されたゲーム課題(ローカルクエスト)である。ユーザは、さまざまなローカルクエスト(たとえば、対戦する敵キャラクタの種類またはクリア条件などが異なる課題)から任意のローカルクエストを選択し、プレイヤキャラクタを操作してこのローカルクエストに登場するノンプレイヤキャラクタ(NPC)である敵キャラクタと対戦を行う。
【0017】
すれちがい対戦は、他ゲーム装置3から受信した他のプレイヤキャラクタのデータ(以下、対戦データという)に基づいて生成されるゲーム課題(以下、通信クエストという)である。ユーザは、プレイヤキャラクタを操作して、この通信クエストに登場するノンプレイヤキャラクタ(他のユーザのプレイヤキャラクタ)である敵キャラクタと対戦を行う。
【0018】
本実施形態に関する通信クエストの概要は以下のとおりである。詳細については、後述する。
[1]:ユーザは、あらかじめすれちがい通信によって他ゲーム装置3に送信する対戦データを選択する。
[2]:ユーザは、すれちがい通信の設定を「ON」にしてゲーム装置3を持ち歩く(他のユーザのゲーム装置3と所定距離内に位置する)。そして、ゲーム装置3は、他ゲーム装置3と通信を行い、ユーザによって選択された各対戦データを送受信する。
[3]:ゲーム装置3は、受信した対戦データを記憶部31に記憶する。
[4]:ゲーム装置3は、上記[3]を繰り返し、受信した複数の対戦データに基づいて、連続クエストデータを生成する。
[5]:ゲーム装置3は、生成した連続クエストデータを、他ゲーム装置3またはサーバ装置2に送信する。
【0019】
<ハードウェア構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2のハードウェア構成、および、このサーバ装置2を介して互いに通信接続される複数のゲーム装置3のハードウェア構成について説明する。
【0020】
なお、各ゲーム装置および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。各ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、このゲーム装置3からアカウント情報が送信される。送信されたアカウント情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2と各ゲーム装置3との通信が可能となる。
【0021】
<サーバ装置について>
サーバ装置2は、制御部20、記憶部21、および、ネットワークインターフェース22を備える。
【0022】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0023】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0024】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0025】
ネットワークインターフェース22は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間でデータをインターネット通信によって送受信する。
【0026】
<サーバ装置の制御部の機能的構成について>
サーバ装置2の制御部20は、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理手段201として機能する。
【0027】
情報処理手段201は、ユーザのアカウントに関するデータ(アカウント情報)および連続クエストデータを、各ゲーム装置3との間で送受信する。また、情報処理手段201は、受信した各データを記憶部21に記憶し管理する。
【0028】
アカウント情報には、ゲーム装置3に設定されたゲーム装置識別情報、およびユーザに設定されたユーザ識別情報が含まれる。ゲーム装置識別情報およびユーザ識別情報は、ユニークな識別符号(ID)である。
【0029】
また、情報処理手段201は、ユーザのランク情報を管理する。ユーザのランク情報は、ユーザがプレイヤキャラクタを操作して仮想空間上の敵キャラクタと戦って勝利することなどにより上昇する、いわゆるプレイヤランクまたはプレイヤレベルである。
【0030】
なお、ユーザ同士の対戦などにおいてマッチングを行う場合、サーバ装置2をマッチング手段として機能させることができる。そして、サーバ装置2を介してゲームが進行するオンラインゲームである場合、サーバ装置2はゲーム進行手段として機能する。
【0031】
<ゲーム装置について>
ゲーム装置3には、モニタ330、スピーカ340およびコントローラ350が外部接続あるいは内蔵される。このゲーム装置3において、記憶媒体などから読み込んだゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。また、ゲーム装置3は、他ゲーム装置3およびサーバ装置2との間で、インターネットなどの通信ネットワーク4あるいは近距離無線通信装置を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0032】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35を備える。
【0033】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0034】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0035】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。また、記憶部31には、他ゲーム装置3に送信する対戦データおよび連続クエストデータ、並びに他ゲーム装置3から受信した他の対戦データおよび連続クエストデータが記憶される。
【0036】
ネットワークインターフェース32は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各ゲーム装置3との間でデータをインターネット通信によって送受信する。
【0037】
また、ネットワークインターフェース32は、通信ネットワーク4を介さずにゲーム装置3と他ゲーム装置3との間でローカル通信(近距離無線通信)によってデータを送受信する。これにより、ゲーム装置3と、その周囲の所定の通信可能範囲(たとえば10m以内)に存在する他ゲーム装置3との間で近距離無線通信(いわゆる、すれちがい通信)が行われる。
【0038】
グラフィック処理部33は、制御部30の指示に従って仮想空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部33にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてモニタ330に表示される。
【0039】
オーディオ処理部34は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部34には、スピーカ340が接続される。ゲーム音声は、スピーカ340から外部へと出力される。
【0040】
操作部35は、ゲーム装置3に付属(内蔵)するコントローラ350と接続され、操作入力に関するデータを送受信することが可能である。ユーザは、コントローラ350に設けられたボタン等の操作子(図示略)を操作することにより、ゲーム装置3へ操作信号を入力する。
【0041】
<ゲーム装置の制御部の機能的構成について>
ゲーム装置3の制御部30は、ゲーム装置3に挿入された記憶媒体またはゲーム装置3の記憶部31にダウンロード(インストール)されているゲームプログラムを実行することで、ゲーム制御手段301、通信手段302、およびクエスト生成手段303として機能する。
【0042】
ゲーム制御手段301は、ゲームデータに含まれるオブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。さらに、ゲーム制御手段301は、その仮想空間にプレイヤキャラクタあるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタを配置する。
【0043】
また、ゲーム制御手段301は、自ゲーム装置3に接続されるコントローラ350への操作信号、および、ゲームの進行状況に応じて、仮想空間における自プレイヤキャラクタの行動、および、敵キャラクタの行動を制御する。これにより、ゲーム制御手段301は、仮想空間においてゲーム課題(ローカルクエスト、通信クエストの対戦ゲーム)を進行させる。
【0044】
ゲーム制御手段301は、これらの仮想空間およびキャラクタをゲーム画面としてモニタ330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がゲーム画像を描画する。また、ゲーム制御手段301は、すれちがい通信の設定画面および実行画面などをモニタ330に表示する
【0045】
ゲーム制御手段301は、コントローラ350を介して、ユーザから他ゲーム装置3に送信する対戦データ(他のユーザと対戦させたいプレイヤキャラクタなど)の選択操作を受けつけて、記憶部31に記憶する。そして、通信手段302は、記憶部31に記憶された対戦データを、他ゲーム装置3に送信する。
【0046】
さらに、通信手段302は、他ゲーム装置3から他の対戦データを受信し、この対戦データを記憶部31に記憶(累積)する。
【0047】
また、通信手段302は、クエスト生成手段303によって生成された連続クエストデータを、他ゲーム装置3またはサーバ装置2に送信する。
【0048】
クエスト生成手段303は、通信手段302により受信した対戦データおよび自身の対戦データを記憶部31から読み出し、連続クエストデータを生成する。そして、クエスト生成手段303は、記憶部31にこの連続クエストデータを記憶する。
【0049】
<クエスト生成処理について>
図2〜4を用いてクエスト生成手段303のクエスト生成処理について説明する。また、以下の実施形態では、2つの他ゲーム装置3(ゲーム装置3B、3C)から受信した対戦データと、自ゲーム装置3(ゲーム装置3A)の対戦データとを用いて連続クエストデータを生成することについて説明する。
【0050】
図2は各装置のタイミングチャートを示す図であり、
図3は対戦データを示す図である。また、
図4は、本実施形態にかかるクエスト生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0051】
まず、
図2を参照して各ゲーム装置間の通信処理を説明する。なお、説明の便宜上、ゲーム装置3Aの処理を説明するが、各ゲーム装置においてもゲーム装置3Aと同様の処理を行うことができる。
【0052】
ゲーム装置3Aとゲーム装置3Bとが所定距離内にあるとき、相互にデータの送受信(T1、T2)を行う。ゲーム装置3Aの通信手段302は、ゲーム装置3Bから対戦データb(他の対戦データ)を受信し(ステップS01)、この対戦データbをゲーム装置3Aの記憶部31に記憶する。
【0053】
また、ステップS01の処理と併行して、ゲーム装置3Aの通信手段302は、記憶部31に記憶された対戦データaをゲーム装置3Bに送信する(ステップS02)。
【0054】
次に、ゲーム装置3Aとゲーム装置3Cとが所定距離内にあるとき、相互にデータの送受信を行う(T3、T4)。ゲーム装置3Aの通信手段302は、ゲーム装置3Cから対戦データc(他の対戦データ)を受信し(ステップS03)、この対戦データcをゲーム装置3Aの記憶部31に記憶(累積)する。
【0055】
また、ステップS03の処理と併行して、ゲーム装置3Aの通信手段302は、記憶部31に記憶された対戦データaをゲーム装置3Cに送信する(ステップS04)。
【0056】
ゲーム装置3Aのクエスト生成手段303は、累積的に記憶部31に記憶された対戦データb、対戦データc、および自身の対戦データaに基づいて、連続クエストデータαを生成する(ステップS05)。また、クエスト生成手段303は、この連続クエストデータαを、ゲーム装置3Aの記憶部31に記憶する。
【0057】
ゲーム装置3Aとゲーム装置3D(他ゲーム装置)とが所定距離内にあるとき、相互にデータの送受信を行う(T5、T6、T7)。このとき、ゲーム装置3Aの記憶部31には、対戦データaに加え、クエスト生成手段303が生成した連続クエストデータαが記憶されている。
【0058】
ゲーム装置3Aの通信手段302は、連続クエストデータαをゲーム装置3Dに送信する(ステップS06)。なお、このとき、ゲーム装置3Aの通信手段302は、ゲーム装置3Dから対戦データd(他の対戦データ)を受信し(ステップS07)、この対戦データdを記憶部31に記憶する。
【0059】
また、ステップS07の処理と併行して、ゲーム装置3Aの通信手段302は、記憶部31に記憶された対戦データaをゲーム装置3Dに送信する(ステップS08)。
【0060】
なお、図示は省略するが、ゲーム装置3Aから連続クエストデータαを受信したゲーム装置3Dのゲーム制御手段301は、この連続クエストデータαに基づいたすれちがい対戦(以下、連続クエストという)を進行させる。
【0061】
すれちがい対戦が、受信した1つの対戦データに基づいて所定の対戦が実行されるのに対し、連続クエストは、このすれちがい対戦が連続的に実行される対戦である。たとえば、連続クエストは、全3戦の勝ち抜き戦である。勝ち抜き戦は、1戦目の対戦に勝利すれば2戦目に進み、2戦目に勝利すれば3戦目に進む。本実施形態の連続クエストは、ゲーム装置3Bのキャラクタ(対戦データb)、ゲーム装置3Cのキャラクタ(対戦データc)、およびゲーム装置3Aのキャラクタ(対戦データa)と連続的に対戦するゲーム課題である。
【0062】
図3に示す対戦データについて説明する(説明の便宜上、主人公キャラクタ情報、サポートキャラクタ情報に分けて図示する)。通信手段302は、すれちがい通信によってこの対戦データを送受信する。
【0063】
図3には、対戦データとして、主人公キャラクタ名およびサポートキャラクタ名のほか、各キャラクタの種別、ランク、攻撃力、防御力、スキル、および装備品に関するデータを含む。
【0064】
各ゲーム装置3の通信手段302は、他ゲーム装置3と通信し、これらのデータを送受信する。
【0065】
主人公キャラクタとは、ユーザの分身となるキャラクタである。ゲーム装置3Aの主人公キャラクタ名「MC−A」、ゲーム装置3Bの主人公キャラクタ名「MC−B」、ゲーム装置3Cの主人公キャラクタ名「MC−C」、およびゲーム装置3Dの主人公キャラクタ名「MC−D」が各ゲーム装置3を操作するユーザによって登録されている。
【0066】
サポートキャラクタとは、主人公キャラクタと共に戦うノンプレイヤキャラクタ(NPC)である。ゲーム装置3Aのサポートキャラクタ名「SC−AA」、ゲーム装置3Bのサポートキャラクタ名「SC−BB」、ゲーム装置3Cのサポートキャラクタ名「SC−CC」、およびゲーム装置3Dのサポートキャラクタ名「SC−DD」があらかじめ記憶媒体などに登録されている。
【0067】
主人公キャラクタおよびサポートキャラクタの2体のキャラクタは、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタである。ユーザは、主人公キャラクタおよびサポートキャラクタを操作し、ゲーム制御手段301によって制御されるノンプレイヤキャラクタ(敵キャラクタ)と対戦する。
【0068】
また、主人公キャラクタ種別およびサポートキャラクタ種別とは、主人公キャラクタおよびサポートキャラクタのモデルデータなどを特定するものであり、種別に応じて描画されるモデル(見た目)が異なる。
【0069】
各キャラクタのランク、攻撃力および防御力は、敵キャラクタとの対戦に勝利すること、または強化などを行うことによって上昇するパラメータである。ランクは、ユーザがプレイヤキャラクタを操作して仮想空間上の敵キャラクタと戦って勝利すること、またはプレイヤキャラクタの強化などを行うことによって上昇する。
【0070】
スキルは、各キャラクタに設定された特殊技(たとえば、ブレス、噛み付き、拘束など)または攻撃傾向(たとえば、武器攻撃が多い、カウンター攻撃が多いなど)などを示すデータである。
【0071】
装備品は、プレイヤキャラクタに装備された武器(大剣、ハンマー、弓など)、および防具(頭防具、胴防具、腕防具、脚防具など)である。そして、装備品毎に攻撃力および防御力などのパラメータが設定される。また、ゲーム制御手段301は、装備品に設定されたモデルデータで各キャラクタを描画する。
【0072】
なお、各キャラクタは、種別、ランク、および装備品に応じて、攻撃力、防御力およびスキルなどのパラメータが決定される。そして、ゲーム制御手段301は、ユーザによって入力された操作信号と、これらのパラメータとを用いてゲームを進行させ、勝敗を決定する。
【0073】
図4を用いて、クエスト生成手段303が連続クエストデータαを生成する処理を説明する。
【0074】
まず、クエスト生成手段303は、通信手段302によって受信した対戦データが所定数(たとえば、2個(n個))累積したか否かを判定する(ステップS11)。
【0075】
ステップS1において、クエスト生成手段303が、受信した対戦データが所定数累積したと判定した場合(ステップS11:YES)、連続クエストの第1戦目(初戦)に対戦データbを設定する(ステップS12)。すなわち、連続して対戦が行われるクエストの第1戦目の対戦相手として、対戦データbに基づいたノンプレイヤキャラクタを設定する。
【0076】
次に、クエスト生成手段303は、クエストの第2戦目に対戦データcを設定する(ステップS13)。すなわち、第1戦目に勝利した後に行われる第2戦目(n戦目)の対戦相手として、対戦データcに基づいたノンプレイヤキャラクタを設定する。
【0077】
最後に、クエスト生成手段303は、クエストの第3戦目(n+1戦目)に対戦データaを設定する(ステップS14)。すなわち、第2戦目に勝利した後に行われる第3戦目(最終戦)の対戦相手として、自身のキャラクタに関する対戦データaに基づいたノンプレイヤキャラクタを設定する。
【0078】
そして、クエスト生成手段303は、各対戦相手の対戦データおよび対戦順序に関するデータを含んだ連続クエストデータを記憶部31に記憶する(ステップS15)。
【0079】
なお、ステップS1において、クエスト生成手段303が、受信した対戦データが所定数累積していないと判定した場合(ステップS11:NO)は、このフローを終了する。
【0080】
このすれちがい対戦には、第1戦目に対戦データbに基づいた対戦相手(主人公キャラクタMC−BおよびサポートキャラクタSC−BB)が登場し、第2戦目にプレイヤキャラクタcに基づいた対戦相手(主人公キャラクタMC−CおよびサポートキャラクタSC−CC))が登場する。そして、第3戦目に連続クエストデータを生成するゲーム装置3の記憶部31に記憶されたプレイヤキャラクタaに基づいた対戦相手(主人公キャラクタMC−AおよびサポートキャラクタSC−AA)が登場する。
【0081】
なお、
図2に示したゲーム装置Dのゲーム制御手段301は、受信した連続クエストデータに基づいて以下の連続クエストを実行する。
[1]第1戦目として、ゲーム装置Dのユーザが操作する主人公キャラクタMC−DおよびサポートキャラクタSC−DDと、NPCである主人公キャラクタMC−BおよびサポートキャラクタSC−BBとの対戦を実行。
[2]これに勝利した場合、第2戦目として、ゲーム装置Dのユーザが操作する主人公キャラクタMC−DおよびサポートキャラクタSC−DDと、主人公キャラクタMC−CおよびサポートキャラクタSC−CCとの対戦を実行。
[3]これに勝利した場合、第3戦目として、ゲーム装置Dのユーザが操作する主人公キャラクタMC−DおよびサポートキャラクタSC−DDと、主人公キャラクタMC−AおよびサポートキャラクタSC−AAとの対戦を実行。
[4]これに勝利した場合(全ての対戦に勝利した場合)、連続クエストをクリアしたと判定。
【0082】
[発明の効果]
本実施形態のゲームプログラムによれば、所定のゲーム装置3(ゲーム装置3A)のクエスト生成手段303は、複数の他ゲーム装置3(ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3C)から受信したプレイキャラクタデータに基づいて連続クエストデータを生成することができる。また、クエスト生成手段303は、通信手段302によって受信された対戦データの順番によってクエストデータ(すれちがい対戦)を生成する。
【0083】
また、所定のゲーム装置3(ゲーム装置3A)のクエスト生成手段303は、この連続クエストの最後に実行される対戦に、自身のキャラクタを登場させることができる。これにより、連続クエストデータを受信したゲーム装置3(ゲーム装置3D)のユーザは、連続クエストデータを生成したゲーム装置3(ゲーム装置3A)のキャラクタと対戦を行うために、複数の他ゲーム装置3(ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3C)のキャラクタに勝利する必要がある。
【0084】
これによって、累積的に受信した順序または対戦データの各パラメータ(キャラクタの強さ)によって、複雑で難易度が高い連続クエストを生成することができる。これにより、単なる1対1のすれちがい対戦では味わえない、意外性があって興趣性の高い連続クエストを提供することができる。
【0085】
[他の実施形態]
図2および
図4に記載された制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0086】
とくに、クエスト生成手段303は、受信した対戦データが所定数累積した場合に連続クエストデータを生成する例が記載されているが、これに限らない。たとえば、他ゲーム装置3から対戦データを受信する度に、クエスト生成手段303は連続クエストにその対戦データを順次設定してもよい。そして、この設定を所定数繰り返した場合に、自身の対戦データを設定し連続クエストデータを完成させることができる。
【0087】
図3に記載された対戦データは一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。データ構造などは、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0088】
本実施形態では、対戦データとして、プレイヤキャラクタおよびサポートキャラクタに関するデータを含む例が記載されている。しかし、本発明の実施形態は、これに限らない。たとえば、対戦データはプレイヤキャラクタまたはサポートキャラクタのいずれか一方であってもよい。また、すれちがい対戦についても、どちらか一方が対戦するゲームであればよい。
【0089】
本実施形態では、ユーザの操作によって制御されるプレイヤキャラクタと、受信した連続クエストデータに基づいて出現するノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタとが、対戦するクエストが記載されている。しかし、本発明の実施形態はこれらには限られない。たとえば、クエスト生成手段303は、ユーザの操作を必要としないノンプレイヤキャラクタ同士の対戦を実行してもよい。
【0090】
本実施形態では、ゲーム装置3(ゲーム装置3A)の通信手段302が、2つの他ゲーム装置3(ゲーム装置3B、3C)から対戦データを受信し、クエスト生成手段303がこの対戦データに基づいて生成した連続クエストデータを他ゲーム装置3(ゲーム装置3D)に送信する例が記載されている。しかし、本発明の実施形態は、生成した連続クエストデータをゲーム装置3A以外の他ゲーム装置3に送信すればよく、ゲーム装置3B、3C以外のゲーム装置3Dに送信することを限定するものではない。
【0091】
すなわち、通信手段302は、ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3Cの対戦データに基づいて生成された連続クエストデータを、ゲーム装置3Bまたは3Cに送信してもよい。また、通信手段302は、同一のゲーム装置3から複数(複数回)の対戦データを受信してもよく、クエスト生成手段303は、それらの対戦データに基づいて連続クエストデータを生成してもよい。
【0092】
本実施形態では、対戦データおよび連続クエストデータをすれちがい通信によって送受信する例が記載されている。しかし、本発明の実施形態はこれらには限られない。たとえば、インターネット通信によって、サーバ装置2または各ゲーム装置3との間で各データを送受信してもよい。なお、サーバ装置2は、ホストゲーム装置3などであってもよい。
【0093】
本実施形態では、クエスト生成手段303は、2つの他ゲーム装置3の対戦データを受信して、クエストデータを生成する例が記載されている。しかし、本発明の実施形態はこれらには限られない。
【0094】
たとえば、クエスト生成手段303は、1つの他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいて連続クエストデータを生成してもよい。また、クエスト生成手段303は、4つの他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいてを受信して連続クエストデータを生成してもよい。
【0095】
すなわち、クエスト生成手段303は、n個の他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいて、n+1個の対戦が連続的に実行される連続クエストデータを生成すればよい。
【0096】
クエスト生成手段303が、4つの他ゲーム装置3の対戦データを受信して連続クエストデータを生成する場合は、これらの対戦データに基づいて、先峰(第1戦目)、次鋒(第2戦目)、中堅(第3戦目)、副将(第4戦目)を設定する。また、これに加え、クエスト生成手段303は、自身の対戦データに基づいて、大将(第5戦目)を設定して、勝ち抜き戦形式のクエストを生成する。
【0097】
本実施形態では、クエスト生成手段303は、自身の対戦データを勝ち抜き戦クエストの最後(n+1戦目)に設定する例が記載されている。しかし、本発明の実施形態はこれらには限られない。たとえば、クエスト生成手段303は、第1戦目または第2戦目などに設定してもよい。
【0098】
すなわち、クエスト生成手段303は、受信した他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいて、勝ち抜き戦のクエストデータを生成すればよく、クエストの対戦順序は問わない。また、連続クエストをプレイするユーザに、対戦する順番を選択させてもよい。
【0099】
なお、クエスト生成手段303は、自身の対戦データを必要とせず、複数の(4つの)他ゲーム装置3の対戦データに基づいて連続クエストデータを生成してもよい。
【0100】
本実施形態では、クエスト生成手段303は、受信した他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいて、勝ち抜き戦の連続クエストデータを生成する例が記載されている。しかし、本発明の実施形態はこれらには限られない。
【0101】
たとえば、クエスト生成手段303は、受信した他ゲーム装置3の対戦データと、自身の対戦データとに基づいて1つのチームを生成し、そのチームに属するキャラクタが一度にすべて出現し、そのすべてのキャラクタと対戦するクエストを生成してもよい。
【0102】
たとえば、3体のキャラクタでデッキを形成して対戦するゲームであれば、ゲーム装置Aのクエスト生成手段303は、ゲーム装置Aにおいて選択された任意キャラクタ(自身の対戦データ)と、受信したゲーム装置Bにおいて選択された任意キャラクタおよびゲーム装置Cにおいて選択された任意のキャラクタ(受信した他ゲーム装置の対戦データ)に基づいて1つのデッキデータを含むクエストデータを生成する。
【0103】
そして、このクエストデータを受信したゲーム装置Dのゲーム制御手段301は、ゲーム装置Dにおいて設定された任意の3体のキャラクタと、受信したデッキデータに基づく3体のキャラクタとの1対1の対戦を実行する。
【0104】
また、前記実施形態には、ゲーム装置3として家庭用の携帯型ゲーム装置を用いた例が記載されているが、本発明の実施形態はこれには限られない。たとえば、サーバ装置2または他ゲーム装置3と通信可能なアーケードゲーム筐体または家庭用の据え置き型ゲーム装置を用いて本発明を実現することもできる。
【0105】
なお、通信手段を有さないゲーム装置3(たとえば、立ち代りプレイされるアーケードゲーム筐体)であれば、そのゲーム装置3でプレイしたユーザのキャラクタデータを累積記憶しておき、あるユーザがプレイするクエストとして、累積記憶された他のユーザのキャラクタデータに基づいた連続クエストを実行するようにしてもよい。
【0106】
具体的には、クエスト生成手段303は、直近3人分のキャラクタデータ(対戦データ)に基づいて連続クエストを生成する。たとえば、1人前にプレイしたユーザのキャラクタを第1戦目に選定し、2人前にプレイしたユーザのキャラクタを第2戦目に選定する。そして、3人前にプレイしたユーザのキャラクタを第3戦目に選定した連続クエストデータを生成する。これにより、アーケードゲーム筐体でプレイするタイミングで、連続クエストの内容が変化し、興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0107】
前記実施形態には、ゲームの例としてアクションハンティングゲームが記載されているが、本発明の実施形態はこれには限られない。シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなど、様々な種類のゲームに本発明を適用することができる。
【0108】
以上をまとめると、本件発明は、記憶部31を備えたゲーム装置3(
図2のゲーム装置3A)を、所定のクエストを実行するゲーム制御手段301、他ゲーム装置(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)から対戦データを受信して記憶部31に記憶する通信手段302、記憶部31に記憶された他ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)の対戦データおよび自ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3A)の対戦データに基づいて、他ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)において設定されたキャラクタおよび自ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3A)に設定されたキャラクタの両方が敵キャラクタとして登場するクエストのクエストデータを生成するクエスト生成手段303、として機能させ、通信手段302は、このクエストデータを前記自ゲーム装置以外のゲーム装置(
図2のゲーム装置3D(ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3Cを含む)またはサーバ装置2)に送信するゲームプログラムである。
【0109】
さらに、本件発明のクエストは、他ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)に設定されたキャラクタを敵キャラクタとする各対戦と、自ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3A)に設定されたキャラクタを敵キャラクタとする対戦とが、連続的に発生するクエスト(連続クエスト)であって、クエスト生成手段303は、他ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3D(ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3Cを含む))のキャラクタがこれらの敵キャラクタと連続的な対戦を実行するためのクエストデータ(連続クエストデータ)を生成する。
【0110】
また、本件発明は、記憶部31を備えたゲーム装置(
図2のゲーム装置3A)を、所定のクエストを実行するゲーム制御手段301、複数の前記他ゲーム装置3(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)のそれぞれから対戦データを受信して、n個(たとえば、2個)の対戦データを記憶部31に記憶する通信手段302、記憶部31に記憶されたn個の対戦データに基づいて、他ゲーム装置(
図2のゲーム装置3B、ゲーム装置3C)のそれぞれにおいて設定されたキャラクタを敵キャラクタとする対戦が、連続的にn回発生する対戦ゲームのクエストデータを生成するクエスト生成手段303、として機能させ、通信手段302は、このクエストデータ(連続クエストデータ)を自ゲーム装置以外のゲーム装置(
図2のゲーム装置3D(ゲーム装置3Bおよびゲーム装置3Cを含む)またはサーバ装置2)に送信するゲームプログラムである。
【0111】
さらに、クエスト生成手段303は、ユーザがn回の対戦に勝利したと判定された後にn+1回目(たとえば、3戦目)の対戦ゲームを発生させるように、記憶部31に記憶された自ゲーム装置(
図2のゲーム装置3A)の対戦データに基づいたキャラクタがn+1回目の対戦ゲームに敵キャラクタとして登場するクエストを生成する。
受信して前記記憶部に記憶する通信手段、前記記憶部に記憶された前記他ゲーム装置の対戦データおよび自ゲーム装置の対戦データに基づいて、前記他ゲーム装置において設定されたキャラクタおよび前記自ゲーム装置に設定されたキャラクタの両方が敵キャラクタとして登場するクエストのクエストデータを生成するクエスト生成手段、として機能させ、
受信して、n個(nは2以上の整数)の対戦データを前記記憶部に記憶する通信手段、前記記憶部に記憶された前記n個の対戦データに基づいて、前記他ゲーム装置のそれぞれにおいて設定されたキャラクタを敵キャラクタとする対戦が、連続的にn回発生する対戦ゲームのクエストデータを生成するクエスト生成手段、として機能させ、
前記クエスト生成手段は、ユーザが前記n回の対戦に勝利したと判定された後にn+1回目の対戦ゲームを発生させるように、前記記憶部に記憶された前記自ゲーム装置の対戦データに基づいたキャラクタがこのn+1回目の対戦ゲームに敵キャラクタとして登場するクエストを生成し、