(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-63511(P2019-63511A)
(43)【公開日】2019年4月25日
(54)【発明の名称】組立セット部材(の変形例)
(51)【国際特許分類】
A63H 33/08 20060101AFI20190329BHJP
【FI】
A63H33/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-181589(P2018-181589)
(22)【出願日】2018年9月27日
(31)【優先権主張番号】2017133658
(32)【優先日】2017年9月28日
(33)【優先権主張国】RU
(71)【出願人】
【識別番号】514156552
【氏名又は名称】ソコロフ,ドミトリー アンドレイェヴィッチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ソコロフ,ドミトリー アンドレイェヴィッチ
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150BA23
2C150BA27
2C150DC06
2C150EH09
2C150FD08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】子ども用のキット及びパズルに用いられる組立セット部材を提供する。
【解決手段】組立部材は、矩形形状の平坦なベースとインターロックジョイントとを備えている。インターロックジョイントは、ベース上に配置された4つの突出タイプの突出部によって形成される。第1のグループの突出部は十字状の断面形状を有している。第2のグループの突出部は、四角形の筒状の断面形状を有している。第3のグループの突出部は、矩形形状のプレート状であり、矩形形状の両短辺に沿って障壁を有し、障壁は所定の間隔を隔てて互いに対向するように曲げられている。第4のグループの突出部は、ベースの平面における隣接する端部上に、端部と同一平面上になるようにベースの平面に対して垂直に配置されたシェルフを有するコーナーの形状をしている。突出部の鋭角が形成された部分には、ブリッジが連結されるので、就学前の子どもでも容易に組立セット部材を使用できる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの面を有し、矩形形状である平坦なベース(1)と、
上記ベース(1)に4つの突出タイプの突出部を配置することによって製作され、上記ベース(1)を1つのユニットとして満たすインターロックジョイントと、を備えており、
上記ベースは、長さが≪a≫の倍数であるベース端部を有しており、
上記≪a≫は予備規定値であり、
第1の突出タイプの突出部(2)は、上記ベース(1)の少なくとも1つの面に配置され、
当該突出部(2)の高さは、≪0.5a≫より高く、かつ、≪a≫以下であり、
当該突出部(2)は、十字の対向する端部間の距離が≪a≫に等しい十字状の断面を備えるように製作されており、
第2の突出タイプの突出部(3)は、上記ベース(1)の少なくとも1つの面に配置され、
当該突出部(3)の高さは、≪0.5a≫に等しく、
当該突出部(3)は筒状として製作されており、かつ、≪a≫に等しい辺の長さを備えた四角形状の断面を有しており、
第3の突出タイプの突出部(4)は、出っ張りおよび長い中央線を備える矩形のプレートの形状をとるように製作されており、
当該突出部(4)は、上記矩形のプレートの長い中央線がベース端部に沿い、上記出っ張り(5)が上記矩形のプレートの短辺から延びるように配置されており、
上記出っ張り(5)は、≪a≫に等しい幅を有し、ベース端部から≪0.5a≫以下突出している出っ張り端部を有し、
上記出っ張り(5)は、出っ張り端部間に形成された長さ≪a≫以下の間隔をもって互いに向き合って曲がっており、
第4の突出タイプの突出部(6)は、コーナー形状として製作されており、
上記突出部(6)は、互いに垂直に配置された、上記ベース(1)の外側に伸びるシェルフを有しており、
上記シェルフは、≪a≫に等しい長さと、≪0.5a≫以下の幅とを有しており、
すべての突出部は、座標格子線(7)に基づいて、上記ベース(1)に配置され、
上記座標格子における、隣接し平行な座標格子線(7)間の距離は≪2a≫に等しく、
ベース(1)の端部と上記座標格子における隣接し平行な座標格子線との間の距離は、≪0.5a≫に等しく、
上記座標格子のセルは、交差する、隣接し平行な座標格子線の組み合わせによって形成されており、
これらの互いに垂直な格子線(7)は、上記ベース端部に平行であり、
上記第1の突出タイプの突出部(2)は、上記座標格子線が交差する点に配置されており、
上記第2の突出タイプの突出部(3)は、上記座標格子のセルの対角線(8)が交差する点に配置されており、
上記第3の突出タイプの突出部(4)は、上記第1の突出タイプ(2)の隣接する突出部同士の中間に配置され、さらに上記ベース(1)の端部と同一平面上にあり、
上記第4の突出タイプの突出部(6)は、上記ベース(1)のコーナーに配置されており、
上記第3のグループの突出部(4)はブリッジ(9)を備え、
上記ブリッジ(9)は、上記隣接する突出部(4)の最も近接する出っ張り(5)同士を連結し、
上記第4のグループの突出部(6)はブリッジ(9)を備え、
上記ブリッジ(9)は、突出部(6)のコーナーのシェルフと、第3のグループの突出部(4)の隣接する出っ張り(5)を連結し、
上記ブリッジ(9)は、上記ベースに垂直な矩形のプレートの面であり、上記ベースから突き出ていることを特徴とする組立セット部材。
【請求項2】
ブリッジ(9)の幅が出っ張り(5)の幅と同じである、請求項1に記載の組立セット部材。
【請求項3】
ブリッジ(9)が平坦である、請求項1に記載の組立セット部材。
【請求項4】
ブリッジ(9)が凹状である、請求項1に記載の組立セット部材。
【請求項5】
ブリッジ(9)が凸状である、請求項1に記載の組立セット部材。
【請求項6】
2つの面を有し、矩形形状である平坦なベース(1)と、
上記ベース(1)に3つの突出タイプの突出部を配置することによって製作され、上記ベース(1)を1つのユニットとして満たすインターロックジョイントと、を備えており、
上記ベースは、第1の長さが≪a≫と等しい少なくとも1つのベース端部と、第2の長さが≪a≫の倍数である別のベース端部と、を有しており、
上記≪a≫は予備規定値であり、
第1の突出タイプの突出部(2)は、上記ベース(1)の少なくとも1つの面に配置され、
当該突出部(2)の高さは、≪0.5a≫より高く、かつ、≪a≫以下であり、
当該突出部(2)は、十字の対向する端部間の距離が≪a≫に等しい十字状の断面を備えるように製作されており、
第2の突出タイプの突出部(4)は、出っ張りおよび長い中央線を備える矩形のプレートの形状をとるように製作されており、
上記突出部(4)は、上記矩形のプレートの長い中央線がベース(1)の端部に沿い、上記出っ張り(5)が上記矩形のプレートの短辺から延びるように配置されており、
上記出っ張り(5)は、≪a≫に等しい幅を有し、第2の長さのベース端部から≪0.5a≫以下突出している上記ベース(1)の端部と同一平面上にある、出っ張り端部を備え、
上記出っ張り(5)は、出っ張り端部間に形成された長さ≪a≫以下の間隔をもって互いに向き合って曲がっており、
第3の突出タイプの突出部(6)は、コーナー形状として製作されており、
上記突出部(6)は、互いに垂直に配置された、上記ベース(1)の外側に伸びるシェルフを有しており、
上記突出部(6)は上記ベース(1)の端部と同一平面上であり、
上記突出部(6)は、長さが≪a≫と等しく、幅が≪0.5a≫以下であり、
すべての突出部は、座標格子線に基づいて、上記ベース(1)に配置され、
上記座標格子における、隣接し平行な座標格子線間の距離は≪2a≫に等しく、
ベースの端部と上記座標格子における隣接し平行な座標格子線との間の距離は、≪0.5a≫に等しく、
上記第1の突出タイプの突出部(2)は、座標格子線が交差する点に配置されており、
上記第2の突出タイプの突出部(4)は、上記ベース(1)の端部と同一平面上にある、上記第1の突出タイプの隣接する突出部同士の中間に配置されており、
上記第3の突出タイプの突出部(6)は上記ベース(1)のコーナーに配置されており、
上記第2のグループの突出部(4)はブリッジ(9)を備え、
上記ブリッジ(9)は上記隣接する突出部(4)の最も近接する出っ張り(5)同士を連結し、
上記第3のグループの突出部(6)は、ブリッジ(9)を備え、
上記ブリッジ(9)は、突出部(6)のコーナーのシェルフと、第2のグループの突出部(4)の隣接する出っ張り(5)を連結することを特徴とする組立セット部材。
【請求項7】
ブリッジ(9)の幅が出っ張り(5)の幅と同じである、請求項6に記載の組立セット部材。
【請求項8】
ブリッジ(9)が平坦である、請求項6に記載の組立セット部材。
【請求項9】
ブリッジ(9)が凹状である、請求項6に記載の組立セット部材。
【請求項10】
ブリッジ(9)が凸状である、請求項6に記載の組立セット部材。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本出願は、組立玩具セットおよびパズルの両方に利用可能な組立セット部材(部品)に関する。当該組立セット部材は、指と手の細かい運動スキルについての子どもの発達用である(若い就学前の子どもに適する)。
【0002】
〔本発明の背景〕
類似する周知の先行技術は、Sokolov Dが著者である組立セット部材である(ロシア特許No.2525782、優先日2013年6月7日)。
【0003】
上記組立セット部材は、平坦な矩形ベースと、連結アセンブリとを含む。連結アセンブリは、第1のグループの突出部(4つの突出タイプの突出部)から形成され、ベースの上に備えられる。4つのグループの突出部は、十字状の断面を有する。第2のグループの突出部は筒状であり、四角形状の断面を有する。第3のグループの突出部は矩形プレートの形状であり、該プレートの短辺に沿って障壁を有する。該障壁は間隔をもって互いに曲がっている。第4のグループにおいて、突出部はベースのコーナーに配置され、L字状部材の形状として製作されている。突出部の面はベース平面に垂直である。
【0004】
本発明の技術課題と既知の類似技術の課題との共通する特徴は、両方の実施形態の組立セット部材における1つの組立部材構造である。その構造は、それぞれ2つの面と、長さが≪a≫の倍数のベース端部を備えた矩形形状の平坦なベースである。インターロックジョイントは、前記ベースから突出する4つの突出タイプの突出部によって形成されており、ベースと一体となって1つのユニットを形成する。第1の突出タイプの突出部は、断面が十字状である。第2の突出タイプの突出部は、筒状の四角形状である。第3の突出タイプの突出部は、矩形形状のプレートであり、上記矩形形状のプレートの短辺に沿って出っ張りが配置されている。前記出っ張りにおいて、出っ張り端部間に間隔が設けられ、間隔をもって出っ張りが互いに対向するように曲げられている。第4の突出タイプの突出部は、コーナー形状として製作されている。当該突出部はシェルフを有する。当該シェルフは、ベースの端部と同一平面上になるようにベースに対して互いに垂直に配置され、当該ベースから外向きに延在している。全ての突出部は、ベース上に座標格子線に沿って配置されている。第1の突出タイプの突出部は、座標格子線が交差する点に配置されている。第2の突出タイプの突出部は、座標格子のセルの対角線の交点に配置される。第3の突出タイプの突出部は、前記第1の突出タイプの隣り合う突出部同士の中間に前記ベースの端部と同一平面上になるように配置されている。第4の突出タイプの突出部は、前記ベースのコーナーに配置されている。
【0005】
第2の実施形態に従って実装された組立部材は、4つの突出タイプの突出部の内、(第1、第2、第3の突出タイプの)3つの突出部のみを含む。
【0006】
先行技術の組立セット部材の欠点は、子どもらが、組立セット部材の縁(上記先行技術の部材のいくつかの突出部のコーナーの縁、シェルフ等)に指を押し付ける際、部材同士を連結するために指に強い力を加える必要が有り、手および指の骨化組織の進行が不完全である若い就学前の子どもは、指と手を細かく、正しく動かすことができず、単純な動作になりがちであるので使用するのが難しいことである。
【0007】
〔発明の概要〕
本発明の目的は、組立セット部材を組み立てる(連結する)際に、組立セット部材を押すプロセスにおいて、指に加わる応力を低減することで、幅広い年齢の子どもが簡単に取扱いできる組立セット部材を提供することである。
【0008】
技術的成果は、使用の利便性が向上した、幅広い機能性を有する組立セット部材であることが挙げられる。特に、設計スキルの発達、細かい手の動きの発達のために、上記のような組立セット部材の使用に適した子どもの年齢を引き下げることを目的として、幅広い子どもの年齢グループに対して適用が可能な組立セットであることが挙げられる。子どもの指先への主応力が分配されることにより、使用しやすくなることで、子どもの指と手のひらの筋肉の疲労が少なくなる場合に、手と指が細かく動くようになるので、誰でも、組み立てセット部材の異なる部品間のブリッジに設けられた、組立セット部材の縁を持って組立セット部材を取り扱うことができる。これは子どもの教育システムを改善していくために非常に重要である。また、ブリッジがあることで、組立セット部材同士の「正しくない」相互連結となることを防止できるため使用が簡単となる。「正しくない」連結をした場合、組立セット部材同士は、互いに正しくない方向に変位する。このことによって、組立セット部材を追加して連結して、1つの構造とすることができない。
【0009】
第1の実施形態の組立セット部材に係る技術的成果は、ベースと、連結ユニットとを含む組立セット部材にブリッジ(bridge)を備えることにより実現される。
【0010】
上記ベースは平坦状(2つの面を有する)に製作され、矩形形状である。辺は≪a≫の倍数で製作され、≪a≫は予備規定値(preliminary defined value)である。インターロックジョイントは、ベースに突出部を配置することによって形成され、該突出部は4つのグループの突出部を形成する。すべての突出部は、互いに垂直な線である仮想直交座標格子に基づいて、ベースに配置される。座標格子線は、隣接する格子線間の距離が≪2a≫に等しいベース端部と平行である。ベース端部と隣接する格子線との間の距離は≪0,5a≫に等しい。ベース上の突出部は、1つのユニットとしてベースと一体になることを満たしている。
【0011】
第1のグループの突出部は、ベースの少なくとも1つの面に配置されている。当該突出部は、十字の対向する端部間の距離が≪a≫に等しい十字状の断面を備えるように製作されている。突出部の土台の十字は、格子線の十字と一致する。第1のグループの突出部の高さは、≪0.5a≫より高く、かつ、≪a≫以下である。
【0012】
第2のグループは、ベースの少なくとも1つの面に突出部を有する。当該突出部は、筒状として製作されており、かつ、≪a≫に等しい辺の長さを備えた四角形状を有する断面を有する。筒状の突出部の四角形状の内面の辺が、仮想格子線と平行になるように、突出部は配置される。そして、突出部の四角形状の内面の対角線の交点は、本突出部が位置する格子セルの対角線の交点と一致する。第2のグループの突出部の高さは、≪0.5a≫に等しい。
【0013】
第3のグループにおいて、突出部は隣接する第1の突出タイプの突出部間に配置され、矩形のプレートの形状をとるように製作されている。突出部は中央線を有し、ベース端部上に配置され、ベース端部と同一平面上に存在する。突出部は出っ張りを有し、当該出っ張りは上記矩形のプレートの短辺に沿って配置されており、≪a≫に等しい幅を有し、ベース端部から≪0.5a≫以下突出している(すなわち、プレートの長辺はベースと平行であり、短辺はベースと垂直である。また、ベースの端部を有する各プレートの連結線は、短辺の中心を連結する線に沿い、該連結線の長さは≪a≫に等しい)。前記出っ張りの両端部は互いに対向するように曲げられ、当該両端部間の間隔は≪a≫以下である。
【0014】
第4のグループの突出部は、コーナー形状として製作されている。当該突出部はシェルフを有する。当該シェルフは、隣接するベース平面の端部上に、ベース平面に垂直になるように配置され、当該端部と同一平面上にある。シェルフは、≪a≫に等しい長さと、≪0.5a≫以下の幅とを有している。当該突出部はベースコーナーに配置される。
【0015】
第3のグループの隣接する突出部同士の近接する縁は、ブリッジによって相互連結されており、それと同様に第4のグループの突出部にもブリッジが設けられており、矩形形状のプレートのベースに垂直な両側辺同士を連結し、これらの突出部のコーナーにあるシェルフ同士(これらは、矩形形状のプレートのベースに垂直な両側辺であり、ベースを越えて突出している)を、第3のグループの突出部の隣接する出っ張り(5)同士と共に連結する。
【0016】
第2の実施形態にかかる組立セット部材の技術的成果は、ベースとインターロックジョイントとを含む構成部材によって達成される。前記ベースは少なくとも1つの側辺が予備規定値である≪a≫であり、他の側辺が≪a≫の倍数である矩形形状のプレートからなる。インターロックジョイントは前記ベースから突出する突出部によって形成されており、突出部の形状は3つのグループからなる。ベース上の突出部は、1つのユニットとしてベースと一体になることを満たしている。
【0017】
第1のグループの突出部は、前記ベースの少なくとも一方の面に配置されており、十字状の断面を有し、前記十字状の端部間の距離は≪a≫である。第1のグループの突出部の高さは≪0.5a≫より高く、≪a≫以下である。
【0018】
第2のグループの突出部は、矩形形状のプレートを備え、前記プレートの中央線が前記ベースの端部に配置され、かつ前記プレートと前記ベースの端部とが同一平面上になるように配置されており、前記プレートの両短辺に設けられた、幅がaで前記ベースの端部からの突出長さが≪0.5a≫以下である出っ張りを備えている。前記出っ張りの両端部は互いに対向するように曲げられ、当該両端部間の間隔は≪a≫以下である。
【0019】
第3のグループの突出部は、前記ベース平面の隣接する端部上に、前記端部と同一平面上になるように配置された、前記ベース平面に垂直なシェルフを有するコーナー形状として製作されている。前記シェルフの長さは≪a≫であり、幅は≪0.5a≫以下である。
【0020】
全ての突出部は、ベースの端部に平行で相互に直交する線からなる座標格子線に従って前記ベース上に配置されている。前記座標格子線における隣接する線同士の間隔は≪2a≫である。また、前記ベースの端部と隣接する前記座標格子線の線との間隔は≪0.5a≫である。
【0021】
第1のグループの突出部は、前記格子線の交差点に配置されている。第2のグループの突出部は、前記第1のグループの突出部同士の中間に前記ベースの端部と同一平面上になるように配置されている。第3のグループの突出部は前記ベースのコーナーに配置されている。
【0022】
第2のグループの隣接する突出部同士の近接する縁は、ブリッジによって相互連結されており、それと同様に第3のグループのブリッジは、矩形形状のプレートの互いに隣接し、ベースに対して垂直な両側辺同士を連結し、同様に第2のグループの突出部の互いに隣接する出っ張り同士を連結する。ブリッジは種々の形状と幅を取り得る。
【0023】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、第1の実施形態に従って実装された、9個の第1のグループの突出部(2)と、4個の第2のグループの突出部(3)と、8個の第3のグループの突出部(4)と、4個の第4のグループの突出部(6)と、≪5a≫×≪5a≫のサイズを有するベースとを有する組立セット部材を示す図である。図においてブリッジ(9)は見ることができ、第3のグループの隣接する突出部(4)の最も近接する出っ張り同士を連結する。ブリッジ(9)は、第4のグループの突出部(6)の矩形形状のプレートの両辺間に設けられており、第3のグループの突出部(4)の出っ張り(5)に隣接していることを示す図である。
【0024】
図2は、
図1の組立セット部材の等角投影図である。
【0025】
図3は、第2の実施形態に従って実装された、組立セット部材であり、3個の第1のグループの突出部と、4個の第2のグループの突出部(4)と、4個の第3のグループの突出部(6)と、を備えることを示す図である。ベースのサイズが≪5a≫×≪a≫である。
【0026】
図4は、
図3の組立セット部材の等角投影図である。
【0027】
図5は、
図4の2つの組立セット部材の連結前の状態を示す図である。
【0028】
図6は、
図4の2つの組立セット部材の連結後の状態を示す図である。
【0029】
図7、8は、組立セット部材にブリッジがない場合の、
図5、6に示した組立セット部材に類似する組立セット部材の連結前および連結後の状態を示す図である。
【0030】
図9は、第1組立セット部材の第2のグループの突出部と、第2組立セット部材の第2のグループの突出部とを連結する前の、第1の実施形態に従って実装された組立セット部材と、第2の実施形態に従って実装された組立セット部材との連結の連結部を示す図である。
【0031】
図10は、
図9に示す部材と同一の部材の連結後の状態を示す図である。
【0032】
図11、12は、第2の実施形態と同様に、組立セット部材にブリッジがない場合の、
図9、10に示した組立セット部材に類似する、組立セット部材の連結前および連結後の状態を示す図である。
【0033】
図13は、第2の実施形態と同様に従って実装された、ブリッジがない場合の第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互連結する前の状態を示す図である。
【0034】
図14は、第2の実施形態と同様に従って実装された、ブリッジがない場合の第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互の連結が失敗した結果を示す図である。
【0035】
図15は、第2の実施形態に従って実装された第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互連結する前の状態を示す図である。
【0036】
図16は、第2の実施形態に従って実装された第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材との「正しくない」相互の連結は、起こり得ないことを示す図である。
【0037】
〔発明の詳細な説明〕
本明細書で、第1の実施形態にかかるブリッジを有する組立部材について、説明する(
図1、2、13〜16の下部組立セット部材の例を参照)。
【0038】
第1の実施形態に従って実装された、組立部材は、平坦な矩形形状を有するベース1と、ベース1上に配置された突出部からなるインターロックジョイントとを備えている。ベース1における前記矩形形状の側辺の長さは、予備規定値である≪a≫の倍数である。また、前記突出部の形状は4つのグループのいずれかである。ベースに配置された突出部は、1つのユニットとしてベースと一体になることを満たしている。
【0039】
第1のグループの突出部2は、ベース1の少なくとも一方の面に配置されている。第1のグループの突出部2の高さ≪H1≫(
図1参照)は、≪0.5a≫よりも高く、≪a≫以下である。第1のグループの突出部2は、十字状の断面形状を有しており、十字状の一端部から他端部までの距離は≪a≫である。第1の実施形態における第2のグループの突出部3もまた、ベース1の少なくとも一方の面に配置されている。突出部3の高さは≪0.5a≫である。突出部3は、断面形状が四角形である筒状に形成されており、この筒状の突出部3の内面側の一辺の長さは≪a≫である。第1の実施形態における第3のグループの突出部4(
図1、2参照)は、当該突出部4の長い方の中央線がベース1の端部に揃うように配置された矩形形状のプレートからなり、この矩形形状のプレートの両短辺に沿って出っ張り5が設けられている。出っ張り5の幅は、≪a≫であり、ベースの端部から≪0.5a≫以下の長さだけ突出するように形成されている。それらは互いに対向するように曲げられており、両出っ張り5間の距離は≪a≫以下である。出っ張り5は、間隔≪Δ≫を隔てて互いに対向するように配置されており、出っ張り5の端部間の距離は、≪a≫以下である。第1の実施形態における第4のグループの突出部6は、ベース1の平面における隣接する端部上に、前記端部と同一平面上になるようにベース1の平面に対して垂直に配置されたシェルフを有するコーナー形状として製作されている。シェルフの長さは、≪a≫であり、幅は≪0.5a≫以下である。例として、実際、これらのシェルフは、ベースに対して垂直な2つの矩形形状のプレートにより上反角をなした対向面のことであり、ベースのコーナーを貫通している(ベースのコーナーを越えて出ている)。そのため上反角の両側辺の内側に配置されたプレートの平面は、平行板であるベースの両端部と同一平面上になっている。またベースに対して垂直な矩形形状のプレートの両側辺の長さは、≪a≫である。上反角の縁を形成する矩形形状のプレートの両側辺の中点は、ベースのコーナーに配置される。ベースに対して平行な矩形形状のプレートの両側辺の長さは、≪0.5a≫以下である。
【0040】
突出部2、3、4、6は、ベース1の端部に平行な相互に直交する座標格子線7(
図1参照)に従ってベース1上に配置される。座標格子線7の隣接するライン間の距離は、≪2a≫であり、ベース1の端部と座標格子線7の隣接するラインとの間の距離は、≪0.5a≫である。第1の実施形態における前記第1のグループの突出部2は、座標格子線7の線同士の交差点に配置される。第1の実施形態における第2のグループの突出部3は、座標格子線7のセルの対角線8同士の交差点に配置される(
図1参照)。第1の実施形態における第3のグループの突出部4は、隣接する第1のグループの突出部2同士の中間にベース1の端部と同一平面上になるように配置される。第1の実施形態にかかる第4のグループの突出部6は、ベース1のコーナーに配置される。
【0041】
本発明の技術的成果を得るために、第3のグループの突出部4には、互いに隣接する突出部4の最も近接する出っ張り5同士を連結するブリッジ9が設けられる。第4のグループの突出部6は、これら突出部のコーナーのシェルフと、第3のグループの突出部4の隣接する出っ張り5とを連結し、ブリッジ9もまた設けられている。これらのブリッジ9は、出っ張り5の幅と同じ幅であってもよく、または幾分か狭くなっていてもよい。さらに、ブリッジ9は、平坦であってもよく、凹状または凸状となっていてもよい。
【0042】
次に、第2の実施形態にかかる組立セット部材について説明する(
図3〜6)。
【0043】
第2の実施形態にかかる組立セット部材は、平坦な矩形形状を有するベース1と、ベース1上に配置された突出部によって形成されたインターロックジョイントとを備えている。ベース1における前記矩形形状の少なくとも1つの側辺の長さは、予備規定値である≪a≫であり、他の側辺の長さは、≪a≫の倍数である。前記インターロックジョイントは3つのグループの突出部を形成している。第2の実施形態における第1のグループの突出部2は、第1の実施形態にかかる突出部2と同じである。これら突出部2は、ベース1の少なくとも一方の面に配置される。突出部2の高さは≪0.5a≫よりも高く、≪a≫以下である。また、突出部2は、十字状の断面形状を有しており、十字状の一端部から他端部までの距離は≪a≫である。第2の実施形態における第2のグループの突出部4は、第1の実施形態における第3のグループの突出部4と同じである。突出部4は、当該突出部4の長い方の中央線がベース1の端部に揃うように配置された矩形形状のプレートからなり、この矩形形状のプレートの両短辺に沿って出っ張り5が設けられている。出っ張り5の幅は≪a≫であり(
図3参照)、ベースの端部から≪0.5a≫以下の長さだけ突出するように形成されている(
図3参照)。出っ張り5同士は、互いに間隔≪Δ≫を隔てて対向するように配置されており、端部同士の距離は≪a≫以下である(
図3参照)。第2の実施形態における第3のグループの突出部6は、第1の実施形態における第3のグループの突出部6と同じである。突出部6は、ベース1の平面における隣接する端部上に、前記端部と同一平面上になるようにベース1の平面に対して垂直に配置されたシェルフを有するコーナー形状として製作されている。シェルフの長さは≪a≫であり、幅は≪0.5a≫以下である。突出部2、4、6は、ベース1の端部に平行な相互に直交する座標格子線7に従ってベース1上に配置されている。座標格子線7の隣接するライン間の距離は、≪2a≫であり、ベース1の端部と座標格子線7の隣接するラインとの間の距離は、≪0.5a≫である。第2の実施形態の第1のグループの突出部2は、座標格子線7の線同士の交差点に配置されている。第2の実施形態にかかる第2のグループの突出部4は、隣接する第1のグループの突出部2同士の中間にベース1の端部と同一平面上になるように配置されている。第2の実施形態にかかる第3のグループの突出部6は、ベース1のコーナーに配置されている。
【0044】
本発明の技術的成果を得るために、第2のグループの突出部4は、互いに隣接する突出部4の最も近接する出っ張り5同士を連結するブリッジ9が設けられる。第3のグループの突出部6は、これらの突出部6のコーナーのシェルフ同士を連結し、第2のグループの突出部4の隣接する出っ張り5同士を連結する。これらのブリッジ9は、出っ張り5の幅と同じ幅であってもよく、または幾分か狭くなっていてもよい。さらに、ブリッジ9は平坦であってもよく、凹状または凸状となっていてもよい。
【0045】
組立セット部材において、ブリッジがあるかないかで、使いやすさに大きな差異があることを目視できる(
図5〜10参照)。ブリッジがない場合、突出部の縁を持たなければならない(
図7、8参照)。組立セット部材にブリッジがない場合、見て分かるように多数の鋭角が形成された端部(突出部のリブ)があり、組立部材同士を連結させるために、指をその縁に押さえつけなければならない。
【0046】
さらに、
図9は、第2の実施形態に従って実装された、組立セット部材(上側)と、第1の実施形態に従う、もう片方(下側)の組立セット部材とを接続(連結)する前の状態を示す。上側の組立セット部材の第2のグループの突出部と、下側の組立セット部材の第2のグループの突出部とを合わせることで両方の組立セット部材が嵌合する(連結される)。
図10は、組立セット部材の連結後のみの状態を示す。
【0047】
組立部材を互いに連結する時に、当該組立部材をより正確に配置するために、インターロックジョイントの突出部には、傾斜、丸み、スロープ等が設けられてもよい。また、ベース1は、材料を節約するために、様々な開口を有するように製作されてもよい。
【0048】
ベース1のインターロックジョイントの位置合わせは、
図2、
図4および
図9に具体的に示されている。突出部の形状に起因してベース1で突出部を正確に位置合わせできるので、組立セット部材同士を互いに連結する場合、異なる組立セット部材の突出部が互いに連結される。連結は、突出部同士の密着および/または他の突出部同士の間に配置された時に生じる摩擦力に基づいて行われる。ブリッジが有る場合、組立セット部材の使用が便利になり、使用時に痛みを伴わない。また、ブリッジにより、一側部と他側部との連結が可能になるため、複雑な3Dモデルを組み立てることができる。ブリッジにより、正しくない連結を防止できる。そのことが
図11、12から明確に見て分かる。
図11、12では、
図9、10に示された組立セット部材と同様の、組立セット部材の連結前後の状態を示す。しかし、第2の実施形態と同様の組立セット部材は、ブリッジを持たないので、見て分かるように、部材を連結するために縁を押さなければならないが、縁の多くに鋭角が形成されている。第2の実施形態で設計された部材は、ブリッジ9はないが、第1の実施形態の部材との連結は、第1組立セット部材の第2のグループの突出部3と、第2組立セット部材の第2のグループの突出部3とを嵌合させることによって連結可能となる。この場合、連結ミスが生じる場合があり、第2の実施形態にかかる組立セット部材の第2のグループの突出部4の5が、第1の実施形態に従って形成された組立セット部材の第2のグループの突出部3に嵌らないことがある。しかし、突出部同士間で、第2の実施形態で形成された組立セット部材に対する連結と同一の連結を試みる場合、第1の実施形態に従って実装された、下側の組立セット部材の第2のグループの突出部3の出っ張り5に対して、ブリッジ9が立て掛けられるようになるので、組立セット部材を誤った方法で連結することがなくなる。
【0049】
図13は、第2の実施形態に従って実装された、ブリッジが設けられていない組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された、組立セット部材との正しくない連結をする前の状態を図示したものである。
図14は、組立セット部材の正しくない連結をした状態を図示したものである。
図15は、第2の実施形態に従って実装された、組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された、組立セット部材との正しくない連結をする前のイメージである。
図16は、同一の組立セット部材の正しくない連結が失敗した結果のイメージである。これらの例より、ブリッジがあれば組立セット部材を正確に連結でき、従って組立セット部材をより使用しやすくなることが証明された。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に従って実装された、9個の第1のグループの突出部(2)と、4個の第2のグループの突出部(3)と、8個の第3のグループの突出部(4)と、4個の第4のグループの突出部(6)と、≪5a≫×≪5a≫のサイズを有するベースとを有する組立セット部材を示す図である。
【
図3】
図3は、第2の実施形態に従って実装された、組立セット部材であり、3個の第1のグループの突出部と、4個の第2のグループの突出部(4)と、4個の第3のグループの突出部(6)と、を備えることを示す図である。
【
図5】
図5は、
図4の2つの組立セット部材の連結前の状態を示す図である。
【
図6】
図6は、
図4の2つの組立セット部材の連結後の状態を示す図である。
【
図7】
図7は、組立セット部材にブリッジがない場合の、組立セット部材の連結前の状態を示す図である。
【
図8】
図8は、組立セット部材にブリッジがない場合の、組立セット部材の連結後の状態を示す図である。
【
図9】
図9は、第1組立セット部材の第2のグループの突出部と、第2組立セット部材の第2のグループの突出部とを連結する前の、第1の実施形態に従って実装された組立セット部材と、第2の実施形態に従って実装された組立セット部材との連結の連結部を示す図である。
【
図11】
図11は、組立セット部材にブリッジがない場合の、組立セット部材の連結前の状態を示す図である。
【
図12】
図11は、組立セット部材にブリッジがない場合の、組立セット部材の連結後の状態を示す図である。
【
図13】
図13は、第2の実施形態と同様に従って実装された、ブリッジがない場合の第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互連結する前の状態を示す図である。
【
図14】
図14は、第2の実施形態と同様に従って実装された、ブリッジがない場合の第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互の連結が失敗した結果を示す図である。
【
図15】
図15は、第2の実施形態に従って実装された第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材とを、「正しくない」相互連結する前の状態を示す図である。
【
図16】
図16は、第2の実施形態に従って実装された第1組立セット部材と、第1の実施形態に従って実装された第2組立セット部材との「正しくない」相互の連結は、起こり得ないことを示す図である。
【外国語明細書】