特開2019-64714(P2019-64714A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 佐藤食品工業株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社サガシキの特許一覧

<>
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000003
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000004
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000005
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000006
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000007
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000008
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000009
  • 特開2019064714-鏡餅用包装箱 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-64714(P2019-64714A)
(43)【公開日】2019年4月25日
(54)【発明の名称】鏡餅用包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/52 20060101AFI20190329BHJP
   B65D 5/54 20060101ALI20190329BHJP
   A47G 33/00 20060101ALI20190329BHJP
【FI】
   B65D5/52 F
   B65D5/54 301A
   B65D5/52 L
   A47G33/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-193694(P2017-193694)
(22)【出願日】2017年10月3日
(71)【出願人】
【識別番号】391042368
【氏名又は名称】佐藤食品工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592181842
【氏名又は名称】株式会社サガシキ
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】特許業務法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 浩一
(72)【発明者】
【氏名】大野 晴生
(72)【発明者】
【氏名】高畑 幸典
(72)【発明者】
【氏名】中島 正剛
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BC04
3E060CB02
3E060CB06
3E060CB16
3E060CB19
3E060CB24
3E060CE04
3E060CE07
3E060CE15
3E060CE18
3E060CE19
3E060CE28
3E060CF05
3E060DA01
3E060DA04
3E060DA14
3E060DA22
3E060DA25
3E060DA26
3E060DA30
3E060EA06
3E060EA13
(57)【要約】
【課題】一枚のブランクにより形成され、鏡餅の包装容器として使用できるとともに、開封後は鏡餅の載置台として使用できる鏡餅用包装箱を提供する。
【解決手段】1枚の紙製のブランクから形成されている鏡餅用包装箱において、上部に開口が形成された横断面四角形の箱形の鏡餅収納部2と、前記開口を覆う蓋板3と、鏡餅の後方の両側に立設される第1の装飾板10と第1の装飾板のそれぞれの上部に第2の装飾板11が配置される鏡餅載置台を前記鏡餅収納部2内に備えている。蓋板3には、鏡餅用包装箱内に収納されている鏡餅を外側から見ることができる窓14を設けてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚のブランクから形成され、開封後に鏡餅載置台となる鏡餅用包装箱において、
上部に開口が形成された横断面四角形の箱形の鏡餅収納部と、
前記鏡餅収納部から分離可能に連設されている、前記開口を覆う蓋板と、
前記鏡餅の後方の両側に立設される一対の第1の装飾板と、前記一対の第1の装飾板のそれぞれの上部に固定される第2の装飾板を備える鏡餅載置台を前記鏡餅収納部内に備えていることを特徴とする鏡餅用包装箱。
【請求項2】
前記鏡餅収納部が、折り曲げ線を介して連設された後板、後板に対向する前板、第1の側板及び第1の側板に対向する第2の側板と、前記後板、前記前板、前記第1の側板及び前記第2の側板のそれぞれに折り曲げ線を介して連設された底板により上部に開口を有する横断面四角形の箱形に形成され、
前記開口を覆う蓋板が、前記後板から切り離し可能に連設されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡餅用包装箱。
【請求項3】
前記蓋板が鏡餅用包装箱内に収納されている鏡餅を外側から見ることができる窓が形成されていることを特徴とする請求項1又2に記載の鏡餅用包装箱。
【請求項4】
第1の側板と第2の側板のそれぞれに傾斜した折曲線を介して折り込み片が連接され、前記折り込み片に折曲線を介して第1の装飾板と接続片が連設され、前記接続片に折曲線を介して連結板が連設され、前記連結板には背板が連設され、前記背板には2本の平行な折曲線を介して第2の装飾板が連設され、前記第1の装飾板の上部に前記第2の装飾板の下部の二つ折りされた部分を差し込む切り込みが形成され、
前記連結板が前記底板に接し、折り込み片と接続片が第1の側板と第2の側板に接し、背板が前記後板に接し、前記第1の装飾板及び第2の装飾板が立設していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鏡餅用包装箱。
【請求項5】
前記背板の下部には、前記第1の装飾板に形成された係止片のそれぞれを係止する一対の係止孔が形成され、それぞれの係止孔の上部にスリットが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の鏡餅用包装箱。
【請求項6】
前記第2の装飾板が半円形に形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の鏡餅用包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鏡餅を収納する鏡餅用包装箱として使用し、容器の開封後には鏡餅の載置台として使用することができる鏡餅用包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
鏡餅は鏡餅の形態を有するプラスチック容器の中に餅を入れたものが市販されている。また、飾りが付属した飾り付き鏡餅が市販されており、各種の鏡餅セットが提案されている。
【0003】
例えば、一枚の型紙で鏡餅の背景を装飾する屏風、衝立てなどが形成された鏡餅飾りと、鏡餅を入れた鏡餅形パックが包装箱に収納された鏡餅セットが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、鏡餅を飾るための台座および屏風を形成することができる鏡餅容器、この鏡餅容器を用いた鏡餅セットが知られている(特許文献2参照)。
【0005】
また、鏡餅を載置して飾るための鏡餅載置台が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−154894号公報
【特許文献2】特開2014−50443号公報
【特許文献3】特開2014−4099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に記載された鏡餅セットは、鏡餅飾りを収納する包装箱を別途用意しなくてはならないという欠点がある。
【0008】
前記特許文献2に記載された鏡餅セットは、鏡餅形パックが開口に固定されるために取り出しにくい欠点がある。
【0009】
前記特許文献3に記載された鏡餅載置台は、鏡餅を載置するだけで鏡餅を包装する容器として使用できない欠点がある。
【0010】
そこで、本発明は、一枚のブランクにより形成され、鏡餅の包装箱として使用できるとともに、開封後は鏡餅の載置台として使用できる鏡餅用包装箱を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の請求項1の発明は、1枚のブランクから形成され、開封後に鏡餅載置台となる鏡餅用包装箱において、上部に開口が形成された横断面四角形の箱形の鏡餅収納部と、前記鏡餅収納部から分離可能に連設されている、前記開口を覆う蓋板と、前記鏡餅の後方の両側に立設される一対の第1の装飾板と、前記一対の第1の装飾板のそれぞれの上部に固定される第2の装飾板を備える鏡餅載置台を前記鏡餅収納部内に備えていることを特徴とする鏡餅用包装箱である。
【0012】
本願の請求項2の発明は、前記鏡餅収納部が、折り曲げ線を介して連設された後板、後板に対向する前板、第1の側板及び第1の側板に対向する第2の側板と、前記後板、前記前板、前記第1の側板及び前記第2の側板のそれぞれに折り曲げ線を介して連設された底板により上部に開口を有する横断面四角形の箱形に形成され、前記開口を覆う蓋板が、前記後板から切り離し可能に連設されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡餅用包装箱である。
【0013】
本願の請求項3の発明は、前記蓋板が鏡餅用包装箱内に収納されている鏡餅を外側から見ることができる窓が形成されていることを特徴とする請求項1又2に記載の鏡餅用包装箱である。
【0014】
本願の請求項4の発明は、第1の側板と第2の側板のそれぞれに傾斜した折曲線を介して折り込み片が連接され、前記折り込み片に折曲線を介して第1の装飾板と接続片が連設され、前記接続片に折曲線を介して連結板が連設され、前記連結板には背板が連設され、前記背板には2本の平行な折曲線を介して第2の装飾板が連設され、前記第1の装飾板の上部に前記第2の装飾板の下部の二つ折りされた部分を差し込む切り込みが形成され、
前記連結板が前記底板に接し、折り込み片と接続片が第1の側板と第2の側板に接し、背板が前記後板に接し、前記第1の装飾板及び第2の装飾板が立設していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鏡餅用包装箱である。
【0015】
本願の請求項5の発明は、前記背板の下部には、前記第1の装飾板に形成された係止片のそれぞれを係止する一対の係止孔が形成され、それぞれの係止孔の上部にスリットが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の鏡餅用包装箱である。
【0016】
本願の請求項6の発明は、前記第2の装飾板が半円形に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鏡餅用包装箱である。
【発明の効果】
【0017】
本願発明は、鏡餅収納部に蓋をすることにより鏡餅用包装箱として使用でき、鏡餅収納部に装飾板が配置されているので、鏡餅用包装箱を開封した後は、装飾板を固定するだけで簡単に鏡餅載置台を組み立てることができる。
【0018】
本願発明は、鏡餅用包装箱と鏡餅載置台が1枚のブランクで形成されているので、部品点数が少なく、簡単に鏡餅用包装箱と鏡餅載置台を組み立てることができる。
【0019】
本願発明は、背板の下部の係止孔にスリットを形成することにより、鏡餅載置台から鏡餅を取り出す際に第1の装飾板の係止片が容易に外れて簡単に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の鏡餅用包装箱の全体図である。
図2】本発明の鏡餅用包装箱を鏡餅載置台に組み立てた図である。
図3】本発明の鏡餅用包装箱を組み立てに使用するブランクを示す図である。
図4】鏡餅用包装箱の組み立て手順の説明図である。
図5】鏡餅用包装箱の組み立て手順の説明図である。
図6】鏡餅用包装箱の組み立て手順の説明図である。
図7】鏡餅用包装箱の組み立て手順の説明図である。
図8】鏡餅載置台の組み立て手順の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0022】
図1において、鏡餅用包装箱1は、1枚のブランク(厚紙製)により組み立てられており、鏡餅Kを収納する箱状の鏡餅収納部2と、鏡餅収納部2の上部の開口をアーチ型に覆う蓋板3からなる。なお、蓋板3には、必要に応じて収納されている鏡餅Kを外側から見ることができるよう、窓14を設けてもよい。鏡餅収納部2は、図3に示すブランクの後板4、第1の側板5、前板6、第2の側板7、底板8で箱状に形成され、鏡餅K及び飾りの橙を収納して蓋板3で覆われた状態で運搬され、店頭に陳列される。
【0023】
さらに、鏡餅用包装箱1は、図2に示すように、鏡餅用包装箱1を開封して鏡餅載置台9として使用可能となっており、鏡餅用包装箱1と鏡餅載置台9は図3に示す1枚のブランクで形成される。鏡餅載置台9は、後述する、鏡餅Kの背景として鏡餅Kの後方の両側に屏風等が描かれる第1の装飾板10と扇等が描かれる半円形の扇形をした第2の装飾板11が鏡餅収納部2内に配置され、開封後に第1の装飾板10の切り込み29に第2の装飾板11が固定されて鏡餅載置台となる。なお、第1の装飾板10と第2の装飾板11の形状や表示は、装飾の内容に応じて適宜デザインすることができる。
【0024】
図3において、鏡餅用包装箱1及び鏡餅載置台9を形成する1枚のブランクは、図の左から右へ後板4、第1の側板5、前板6、第2の側板7が折曲線12を介して連設され、それぞれの板4〜7の下辺に折り曲げ線12を介して分割された底板8が形成されている。
【0025】
後板4には、その上部に蓋となる蓋板3がミシン目の切断線13を介して切り離し可能に連設されている。蓋板3には、鏡餅用包装箱1の組立後に収納されている鏡餅を外側から見ることができるように窓14が形成されているが、なくてもよい。後板4の側部には、第2の側板7に貼着する貼着片15が形成されている。蓋板3には、蓋板3を後板4から切り離す際に、蓋板3を引っ張り易いように、三角形の摘まみ片16を形成する折り曲げ線17を形成してもよい。
【0026】
前板6の上方に、鏡餅の一部が載置されるとともに、両側の一対の第1の装飾板10を連結する連結板18が配置され、連結板18は組立の際に後板4側に押し込まれて底板8側へ移動して底板8の上面に接する。
【0027】
連結板18には背板19が連設され、背板19は組立後に連結板18に対して垂直に折り曲げられて後板4に接する。背板19には2本の平行な谷折り線20と山折り線21を介して第2の装飾板11が連設されている。背板19の下部には、一対の第1の装飾板10に形成された係止片22のそれぞれを係止する一対の係止孔23が形成されている。係止孔23には、組み立てた鏡餅載置台から鏡餅を取り出す際には、係止孔23に係止された第1の装飾板10の係止片22が容易に取り外せるようにスリット32が形成されている。
【0028】
連結板18と、両側の一対の第1の装飾板10は、折り込み片24と接続片25を介して連設されている。折り込み片24は、第1の側板5と第2の側板7のそれぞれと傾斜した折曲線26を介して連設され、折り込み片24に折曲線27を介して接続片25が連設され、接続片25は折曲線28を介して連結板18と連設されている。
【0029】
それぞれの折り込み片24の上部には、第1の装飾板10が連設されている。第1の装飾板10には、背板19の係止孔23に係止する係止片22が設けられている。また、第1の装飾板10には第2の装飾板11の下部を差し込んで係止する切り込み29が形成されている。
【0030】
それぞれの接続片25は、第1の側板5および第2の側板7と切断線30を介して連設されている。
【0031】
次に、前記ブランクを用いた鏡餅用包装箱の組立及び載置台の組立について説明する。
【0032】
<鏡餅用包装箱の組立>
図4は鏡餅を収納する箱状の鏡餅収納部2の組立を示し、図3に示すブランクの後板4、第1の側板5、前板6、第2の側板7を折曲線12に沿って四角形状になるように折り曲げながら分割された底板8を交互に重ねていき、後板4の貼着片15を第2の側板7に貼着して箱状の鏡餅収納部2を形成する。
【0033】
図5に示すように、鏡餅収納部2の正面の連結板18を後板4側に押して第1の側板5と第2の側板7と接続片25を切断線30に沿って切り離す。
【0034】
図6に示すように、さらに連結板18を後板4側に押していくと、接続片25に連接されている折り込み片24が第1の側板5と第2の側板7のそれぞれに傾斜した折曲線26に沿って下側に曲げられて第1の側板5と第2の側板7の内側に折り込まれて第1の装飾板10が鏡餅収納部内に入り込むとともに、連結板18は底板8に重なり、背板19が後板4に接し、第2の装飾板11は直立する。背板19は第1の側板5と第2の側板7の押さえ片31を曲げて倒れないようにする。
【0035】
図7に示すように、次いで、第1の装飾板10に形成された係止片22のそれぞれを背板19の下部の係止孔23に差し込んで固定する。
【0036】
以上の手順で組み立てられた鏡餅収納部2に、図2に示すように、鏡餅Kを入れ、第1の側板5又は第2の側板7と第1の装飾板10とで形成される空間に鏡餅Kの上に載せる飾りの橙(図示せず)を収納した後、蓋板3をアーチ型に被せて第2の装飾板11とともに曲げ、蓋板3の端を粘着テープで底板8に固定した後、運搬したり、展示したりする。
【0037】
<載置台の組立>
図8において(説明上、収納されている鏡餅は図示せず)、図3に示す蓋板3の摘まみ片16を起こし、引っ張って蓋板3を切断線13に沿って切り離した後、粘着テープを剥がして蓋板3を取り除く。次いで、第2の装飾板11を2本の平行な谷折り線20と山折り線21で曲げ、第1の装飾板10に第2の装飾板11の山折り部分を第1の装飾板10の切り込み29に差し込んで固定することにより図3に示す鏡餅載置台が完成する。
【0038】
<載置台からの鏡餅取り出し方>
鏡餅載置台から鏡餅を取り出す際には、後板4を押えながら第2の装飾板11を上に引き上げると、第1の装飾板10の係止片22が係止孔23のスリット32に沿って移動して外れ、連結板18が起き上がり、鏡餅が取り出しやすくなる。
【符号の説明】
【0039】
1:鏡餅用包装箱 2:鏡餅収納部
3:蓋板 4:後板
5:第1の側板 6:前板
7:第2の側板 8:底板
9:鏡餅載置台 10:第1の装飾板
11:第2の装飾板 12:折曲線
13:切断線 14:窓
15:貼着片 16:摘まみ片
17:折り曲げ線 18:連結板
19:背板 20:谷折り線
21:山折り線 22:係止片
23:係止孔 24:折り込み片
25:接続片 26:傾斜した山折り線
27:山折り線 28:谷折り線
29:切り込み 30:切断線
31:押さえ片 32:スリット
K:鏡餅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8