【解決手段】増圧装置10は、通電作用下に駆動する駆動部12と、該駆動部12に連結され圧力流体を増圧して出力する増圧機構14とを備え、この増圧機構14は、駆動源18の駆動軸24に連結され斜面部68を有した回転体30と、前記回転体30に臨み軸方向に沿って移動自在に設けられた4本のピストン32a〜32dとからなり、ピストン32a〜32dが回転体30の斜面部68によって順番、且つ、連続的に軸方向へと押圧されることで、圧力流体が増圧室48で圧縮され増圧される。そして、増圧室48で増圧された圧力流体は、排気用チェック弁36が開弁することで排出通路66a、66bを通じて出力ポート64から排出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、増圧装置を製造ライン等に設置する際に省スペース化が要求されているためよりコンパクトな増圧装置が要請されている。
【0006】
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、簡素な構成で小型軽量化を図ることが可能な増圧装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するために、本発明は、供給ポート及び出力ポートを有したボディを有し、供給ポートから供給された圧力流体を増圧して出力ポートから出力する増圧装置において、
ボディに設けられ通電作用下に回転駆動する駆動源と、
駆動源の回転軸に連結され回転軸の軸線に対して傾斜した斜面部を有する回転体と、
ボディの増圧室に対して軸方向に移動自在に設けられ、端部が斜面部に当接する複数のピストンと、
を備え、
複数のピストンが回転体の回転作用下に斜面部によって軸方向に順次付勢されることで、増圧室内で圧力流体が圧縮され増圧されることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、増圧装置を構成するボディには、通電作用下に回転駆動する駆動源が設けられ、この駆動源の回転軸には回転軸の軸線に対して傾斜した斜面部を有した回転体が連結されると共に、ボディの増圧室には複数のピストンが軸方向に移動自在に設けられ、その端部が回転体の斜面部に当接している。
【0009】
そして、駆動源の駆動作用下に回転体が回転することで斜面部によって複数のピストンが軸方向に沿って順番に付勢され、このピストンによって増圧室内で圧力流体が圧縮されることで増圧され出力ポートから出力される。
【0010】
その結果、ボディに対して複数のピストンを設け、回転体の斜面部によって軸方向に連続的に移動させる構成とすることで、簡素な構成で圧力流体を圧縮して増圧させることができるため、増圧装置の小型軽量化を図ることができる。
【0011】
また、複数のピストンを、ボディの軸線を中心とした円周上において周方向に沿って設けると共に、回転体の外周面より径方向内側に配置するとよい。
【0012】
さらに、ピストンは、回転体に当接する端部を略半球状に形成するとよい。
【0013】
さらにまた、増圧室に、圧力流体が供給される際に供給ポートと連通させ、圧力流体が排出される際に出力ポートと連通させる切替手段を設けるとよい。
【0014】
またさらに、切替手段を、圧力流体が供給される際にのみ開弁する第1切替弁と、圧力流体が排出される際にのみ開弁する第2切替弁とから構成するとよい。
【0015】
また、第1及び第2切替弁は、スプリングの弾発作用下にそれぞれ着座させ弁閉状態とし、圧力流体による押圧作用下に開弁させるとよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0017】
すなわち、増圧装置を構成するボディには、通電作用下に回転駆動する駆動源が設けられ、この駆動源の回転軸には回転軸の軸線に対して傾斜した斜面部を有した回転体が連結されると共に、ボディの増圧室には複数のピストンが軸方向に移動自在に設けられ、その端部を回転体の斜面部に当接させることで、駆動源の駆動作用下に回転体が回転することで斜面部によって複数のピストンを軸方向へと順番に付勢し、増圧室内の圧力流体を圧縮して増圧させることができる。その結果、ボディに対して複数のピストンを設け、回転体の斜面部によって軸方向に連続的に移動させる構成とすることで、簡素な構成で圧力流体を圧縮して増圧させることができるため小型軽量化を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る増圧装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る増圧装置を示す。
【0020】
この増圧装置10は、
図1〜
図9に示されるように、駆動部12と、該駆動部12に連結され圧力流体を増圧して出力可能な増圧機構14とを含み、前記駆動部12と前記増圧機構14とが軸方向(矢印A、B方向)に沿って一直線状となるように配置されている。
【0021】
駆動部12は、例えば、断面矩形状のケーシング(ボディ)16と、前記ケーシング16の内部に収納された駆動源18とからなり、このケーシング16は、一端部側(矢印A方向)が閉塞された有底筒状に形成され、増圧機構14側となる他端部側(矢印B方向)が開口すると共に、その四隅には軸方向(矢印A、B方向)に沿って貫通した4つのねじ孔20が形成され、後述する連結ボルト42が挿通され螺合される。
【0022】
また、ケーシング16の一端部には、後述する駆動源18の駆動制御を行う制御部22(
図1及び
図2参照)が設けられる。
【0023】
駆動源18は、例えば、通電作用下に回転駆動するモータであり、該ケーシング16の軸方向(矢印A、B方向)に沿って収納されると共に、駆動軸24が増圧機構14側(矢印B方向)となるように配置され、後述する増圧機構14の第1ハウジング26内に挿入されている。
【0024】
増圧機構14は、第1及び第2ハウジング(ボディ)26、28と、前記第1ハウジング26の内部に収納される回転体30と、前記第2ハウジング28に収納され軸方向に移動自在に設けられる4本のピストン32a〜32dと、前記ピストン32a〜32dの移動に伴って開閉する4対の吸気用チェック弁(第1切替弁)34及び排気用チェック弁(第2切替弁)36と、前記第2ハウジング28の端部を閉塞するカバー部材(ボディ)38とを含む。
【0025】
第1及び第2ハウジング26、28は、例えば、ケーシング16と同様に断面矩形状にそれぞれ形成され、前記第1ハウジング26が駆動部12におけるケーシング16の他端部に連結され、第2ハウジング28が前記第1ハウジング26の他端部に連結される。そして、第1及び第2ハウジング26、28の四隅には、それぞれ貫通孔40a、40bが形成されケーシング16のねじ孔20に螺合される連結ボルト42が挿通される。
【0026】
この第1ハウジング26の内部には、その中央に回転体30及びピストン32a〜32dの収納される断面円形状の空間44が形成され、外気ポート46を通じて前記第1ハウジング26の外部と連通している。
【0027】
一方、第2ハウジング28には、ピストン32a〜32dの収納される4つの増圧室48が形成され、この増圧室48は、第2ハウジング28の中心に対して所定径となる同一円周上、且つ、周方向に沿って互いに等間隔離間するように形成されると共に、断面円形状で軸方向(矢印A、B方向)に沿って貫通している。換言すれば、各増圧室48は、
図5に示されるように、第2ハウジング28の軸方向から見て互いに90°毎離間するように配置されている。そして、第1ハウジング26側(矢印A方向)となる増圧室48の一端部には、ピストン32a〜32dを移動自在に支持するロッドカバー50がそれぞれ設けられている。
【0028】
また、第2ハウジング28には、その一端部と他端部との間となる位置に各増圧室48を互いに連通させる連通路52a、52bが形成される。この連通路52a、52bは、第2ハウジング28の軸線と直交方向に延在して2本形成され、
図5に示されるように、鉛直方向に延在する一方の連通路52aと水平方向に延在する他方の連通路52bとが第2ハウジング28の中心で交差することで略十字状に形成され、対角に配置された2つの増圧室48を2本の連通路52a、52bで互いに連通させている。そして、2本の連通路52a、52bは、それぞれ一端部が第2ハウジング28の外側まで貫通し外部と連通している。
【0029】
さらに、第2ハウジング28には、
図6及び
図7に示されるように、カバー部材38側(矢印B方向)となる他端部に各増圧室48に臨むようにそれぞれ一対の第1及び第2弁室54、56が設けられる。
【0030】
この第1及び第2弁室54、56は、増圧室48の軸線を挟んで互いに平行となるように配置され、軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在して前記第2ハウジング28の他端部まで貫通すると共に増圧室48と連通している。この第1弁室54には、後述する吸気用チェック弁34が収納され、第2弁室56には後述する排気用チェック弁36が収納される。
【0031】
そして、第1弁室54の他端部には連通孔58を有した第1プラグ60が装着され、この連通孔58を介して後述するカバー部材38の供給通路98a、98bと連通し、第2弁室56には、該第2弁室56を閉塞する第2プラグ62が装着される。
【0032】
さらにまた、第2ハウジング28の他端部近傍には、増圧機構14で増圧された圧力流体の排出される出力ポート64が形成され、この出力ポート64は、前記第2ハウジング28の外面に開口し図示しない配管が接続されると共に、第2ハウジング28の軸線と直交方向に延在する2本の排出通路66a、66bと連通している。
【0033】
図8に示されるように、一方の排出通路66aが鉛直方向に延在し、他方の排出通路66bが水平方向に延在して略十字状に交差すると共に、4つの第2弁室56とそれぞれ連通している。換言すれば、2本の排出通路66a、66bが互いに連通し、且つ、前記排出通路66a、66bの両端部がそれぞれ第2弁室56と連通することで、4つの第2弁室56が互いに連通している。そして、第2弁室56で増圧された圧力流体が排出通路66a、66bを通じて出力ポート64へと流通する。
【0034】
回転体30は、
図2〜
図4に示されるように、例えば、断面円形状に形成され、その一端部が軸線と直交した平面状に形成され中央部に駆動源18の駆動軸24が連結される。また、回転体30の他端部には、軸線に対して所定角度だけ傾斜した平面状の斜面部68を有している。
【0035】
この斜面部68は、第1ハウジング26の空間44において、4本のピストン32a〜32dに臨むように配置され、最もカバー部材38側(矢印B方向)となる頂部70と、最も駆動部12側(矢印A方向)となる底部72とを有し、前記頂部70と前記底部72とを平面状に接続するように形成される。
【0036】
そして、回転体30は、第1ハウジング26の空間44内において、駆動源18の駆動作用下に駆動軸24と共に所定方向に所定回転数で回転する。
【0037】
ピストン32a〜32dは、略一定径で形成されたロッド部74と、該ロッド部74の他端部に連結されるヘッド部76とからなり、第2ハウジング28の増圧室48にそれぞれ収納され軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動自在に設けられる。ロッド部74は、その一端部が略半球状に形成され回転体30の斜面部68に当接自在に設けられると共に、前記増圧室48の一端部を閉塞するロッドカバー50によって移動自在に支持される。
【0038】
ヘッド部76は、断面円形状に形成され、締結ボルト78によってロッド部74の他端部に同軸上に連結されると共に、その外周面に設けられたウェアリング80及びピストンパッキン82を介して増圧室48の内周面に摺接するように設けられる。
【0039】
そして、ピストン32a〜32dには、ヘッド部76と増圧室48の他端部との間にリターンスプリング84が介装され、このリターンスプリング84の弾発力が常に駆動部12側(矢印A方向)へと付勢されることで、ロッド部74の一端部が第2ハウジング28から第1ハウジング26側(矢印A方向)へと所定長さだけ突出して回転体30の斜面部68へと当接している。
【0040】
吸気用チェック弁34は、
図6に示されるように、第2ハウジング28の第1弁室54において軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動自在に設けられ、カバー部材38側(矢印B方向)には拡径した弁部86を有している。また、吸気用チェック弁34には、その弁部86と第1弁室54の一端部との間に第1スプリング88が介装され、その弾発力によってカバー部材38側に向かって付勢され弁部86が第1プラグ60に当接する。これにより、第1プラグ60の連通孔58が弁部86に沿って閉塞される。
【0041】
排気用チェック弁36は、吸気用チェック弁34と略同一形状に形成され、対となるように設けられ、第2ハウジング28の第2弁室56において軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動自在に設けられ、駆動部12側(矢印A方向)には拡径した弁部90を有している。すなわち、排気用チェック弁36は、その弁部90が吸気用チェック弁34の弁部86と軸方向に沿って互い違いとなるように配置される。
【0042】
また、排気用チェック弁36には、その弁部90と第2プラグ62との間に第2スプリング92が介装され、その弾発力によって駆動部12側(矢印A方向)に向かって付勢されることで、弁部90が増圧室48との境界部に当接し、前記増圧室48と第2弁室56との連通が遮断される。
【0043】
カバー部材38は、例えば、第1及び第2ハウジング26、28と略同一断面となる断面矩形状に形成され、その四隅には連結ボルト42の挿通される4つの挿通孔94が形成される。
【0044】
そして、4本の連結ボルト42は、カバー部材38の挿通孔94、第1及び第2ハウジング26、28の貫通孔40a、40bに挿通された後、ケーシング16のねじ孔20へと螺合されることで、前記カバー部材38が第2ハウジング28の他端部に連結されると共に、前記第1及び第2ハウジング26、28及びケーシング16が軸方向に沿って一直線状に連結される。
【0045】
また、カバー部材38の外面には、圧力流体の供給される供給ポート96が形成され、この供給ポート96は、第2ハウジング28の出力ポート64と同一方向となる外面に開口し図示しない配管が接続される。
【0046】
供給ポート96は、
図9に示されるように、カバー部材38の軸線と直交方向に延在する2本の供給通路98a、98bと連通し、一方の供給通路98aが鉛直方向に延在し、他方の供給通路98bが水平方向に延在して略十字状に互いに交差すると共に、第1プラグ60の連通孔58を通じて4つの第1弁室54とそれぞれ連通している(
図6参照)。
【0047】
換言すれば、2本の供給通路98a、98bが互いに連通し、且つ、前記供給通路98a、98bの両端部近傍で第1弁室54とそれぞれ連通することで、4つの第1弁室54が互いに連通している。
【0048】
そして、供給ポート96から供給された圧力流体が供給通路98a、98bを通じて連通孔58から第1弁室54へと供給されることで、吸気用チェック弁34を押圧して増圧室48へと導入される。
【0049】
本発明の実施の形態に係る増圧装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0050】
先ず、図示しない圧力流体供給源から圧力流体を供給ポート96へと供給することで、この圧力流体は2本の供給通路98a、98bを通じて第1プラグ60の連通孔58へとそれぞれ流通する。この圧力流体が、吸気用チェック弁34を駆動部12側(矢印A方向)へと押圧することで、第1スプリング88の弾発力に抗して吸気用チェック弁34が移動して圧力流体が4つの第1弁室54を通じて各増圧室48へとそれぞれ導入される。
【0051】
また、同時に、駆動部12の駆動源18へと通電することで駆動軸24が回転し、回転体30が所定方向に回転することで、前記回転体30の斜面部68に当接した各ピストン32a〜32dがそれぞれ軸方向(矢印A、B方向)に沿って押圧され移動し始める。
【0052】
この際、ピストン32a〜32dは、リターンスプリング84の弾発力によって常に回転体30側(矢印A方向)へと軸方向に沿って付勢され、そのロッド部74が斜面部68に当接した状態にあるため、前記斜面部68の底部72に当接した状態では、前記ピストン32a〜32dが駆動部12側(矢印A方向)へと移動した状態となり、一方、頂部70に当接した状態では、前記ピストン32a〜32dがカバー部材38側(矢印B方向)へと移動した状態となる。
【0053】
そのため、例えば、
図4に示される状態では、ピストン32aが回転体30の頂部70によってリターンスプリング84の弾発力に抗してカバー部材38側(矢印B方向)へと押圧され、そのヘッド部76によって増圧室48内の圧力流体が圧縮され増圧される。一方、ピストン32cは、前記回転体30の底部72に対峙して当接しているためリターンスプリング84の弾発力によって押圧され最も駆動部12側(矢印A方向)に移動した状態となる。
【0054】
また、ピストン32b、32dは、斜面部68において頂部70と底部72との間となる中間部位に当接した状態となるため、上述したピストン32aとピストン32cとの中間位置にある。
【0055】
このように、回転体30の回転に伴ってピストン32a〜32dに当接する斜面部68が頂部70から底部72まで連続的に変化することで、前記ピストン32a〜32dが周方向に沿って順番且つ連続的に軸方向に沿って往復動作し、カバー部材38側へと移動する毎に増圧室48内に導入された圧力流体を圧縮して増圧させる。換言すれば、各ピストン32a〜32dには、その軸線に対して傾斜した回転体30の斜面部68が連続的に当接して押圧され、しかも、前記斜面部68が回転することで軸方向に沿って往復動作する。
【0056】
そして、ピストン32a〜32dの移動作用下に圧縮された圧力流体が増圧室48から第2弁室56へと流れ、所定圧力に増圧された圧力流体によって排気用チェック弁36が第2スプリング92の弾発力に抗して押圧され弁開状態となる。
【0057】
この排気用チェック弁36がカバー部材38側(矢印B方向)へと移動することで、第2弁室56と排出通路66a、66bとが連通し増圧された圧力流体が排出通路66a、66bを通じて出力ポート64から排出される。この増圧された圧力流体は、例えば、蓄圧タンクに送られて蓄えられると共に、この蓄圧タンクからアクチュエータ等に供給されることで利用される。
【0058】
すなわち、回転体30が回転することで4本のピストン32a〜32dが軸方向に沿って順番且つ連続的に移動し、それに伴って、増圧室48内の圧力流体を順番に圧縮していくと共に、所定圧力に達した増圧室48から順番に排気用チェック弁36を開弁させることで出力ポート64から外部へと排出することができる。
【0059】
以上のように、本実施の形態では、通電作用下に駆動する駆動部12と、該駆動部12に連結され圧力流体を増圧して出力可能な増圧機構14とを備え、この増圧機構14は、第1ハウジング26の内部に収納される回転体30と、第2ハウジング28に収納され軸方向に移動自在に設けられる4本のピストン32a〜32dと、前記ピストン32a〜32dの移動に伴って開閉する4対の吸気用チェック弁34及び排気用チェック弁36と、前記第2ハウジング28の端部を閉塞するカバー部材38とを有している。そして、駆動部12の駆動作用下に回転体30を回転させ、その斜面部68によって各ピストン32a〜32dを順番且つ連続的に軸方向に沿って往復運動させることで、ピストン32a〜32dの収納される増圧室48内に供給された圧力流体を圧縮して増圧させることができる。
【0060】
その結果、4本のピストン32a〜32dを周方向に配置し、斜面部68を有した回転体30を駆動部12の駆動作用下に回転させ、前記ピストン32a〜32dを軸方向に連続的に移動可能な構成とすることで、圧力流体を圧縮して増圧可能な増圧装置10を小型軽量化することができる。
【0061】
換言すれば、4本のピストン32a〜32dが、回転体30の外周面よりも径方向内側に設けられているため、径方向外側に大型化してしまうことがなく小型化が可能となる。
【0062】
また、ピストン32a〜32dにおけるロッド部74の端部を略半球状とすることで、回転体30が回転した場合でも傾斜した斜面部68に対して常に確実且つ安定的に当接させ、前記ピストン32a〜32dを安定的に軸方向に沿って移動させることが可能となる。
【0063】
さらに、ピストン32a〜32dに臨む端面に斜面部68を有した回転体30を備え、この回転体30を駆動部12の駆動作用下に回転させることで、周方向に互いに離間するように配置された各ピストン32a〜32dを順番に押圧して軸方向に移動させることができるため、各ピストン32a〜32dで順番、且つ、連続的に圧力流体を圧縮して増圧することができる。
【0064】
さらにまた、上述した増圧装置10では、4本のピストン32a〜32d、4対の吸気用チェック弁34及び排気用チェック弁36を有した増圧機構14を備える構成について説明したが、これに限定されるものではなく、ピストン32a〜32dの数量と、吸気用チェック弁34及び排気用チェック弁36の数量とが対となるように構成されていれば、特に数量は限定されるものではない。
【0065】
なお、本発明に係る増圧装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。