【解決手段】圧力流体の供給作用下に軸方向に沿って移動するピストン12を有したシリンダ部14と、前記シリンダ部14の他端部に着脱自在に連結され前記軸方向への駆動力を回転方向へと変換して出力可能な回転ユニット部16とを備え、この回転ユニット部16のボールねじ軸50が前記シリンダ部14のピストンロッド24に連結されている。そして、ピストン12と共にボールねじ軸50が進退動作することで、複数のボール52を介してボールねじ軸50に螺合された回転ナット54が回転し、回転方向の駆動力として外部へと出力される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記の提案に関連してなされたものであり、簡素な構成で直線方向への駆動力を回転方向へと変換して出力すると共に、必要とされる出力性能に応じて交換可能な回転ユニット及び該回転ユニットを備えたシリンダ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、本発明は、ボディと、
ボディの内部に軸方向に沿って移動自在に設けられるボールねじ軸と、
ボールねじ軸の外周側に複数のボールを介して螺合される回転体と、
回転体の端部に着脱自在に連結される出力軸と、
を備え、
ボールねじ軸が軸方向に沿って移動することで回転体及び出力軸が回転することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、回転ユニットにおけるボディの内部にボールねじ軸が軸方向に沿って移動自在に設けられ、このボールねじ軸の外周側には複数のボールを介して回転体が螺合されると共に、回転体の端部には出力軸が着脱自在に連結される。
【0010】
従って、ボールねじ軸、ボール及び回転体からなるボールねじ機構を用いるという簡素な構成で、ボールねじ軸へ入力される軸方向への駆動力を回転方向へと変換して出力軸から出力可能とし、しかも、出力軸を着脱自在とすることで要求される様々な出力性能に応じて容易に交換して対応させることが可能となる。
【0011】
また、出力軸を、回転体に対して螺合させるとよい。
【0012】
さらに、本発明は、ボディの軸方向に沿った端部に連結され、圧力流体の供給されるシリンダ室を内部に有したシリンダチューブと、
シリンダ室に沿って軸方向に移動自在に設けられるピストンと、
一端部がピストンに連結され、他端部がボールねじ軸に連結されるピストンロッドと、
を備え、
シリンダ室への圧力流体の供給作用下にピストン、ピストンロッド及びボールねじ軸が軸方向に沿って一体的に移動することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、ボールねじ軸の収納されるボディの端部にシリンダチューブが連結され、このシリンダチューブには圧力流体の供給されるシリンダ室を備えると共に、ピストンが軸方向に沿って移動自在に設けられる。また、ピストンには、ピストンロッドの一端部が連結され、このピストンロッドの他端部がボールねじ軸へと連結されている。
【0014】
そして、シリンダチューブのシリンダ室へと圧力流体が供給されることで、ピストンに連結されたピストンロッド及びボールねじ軸が軸方向に沿って一体的に移動し、それに伴って、ボールを介してボールねじ軸に螺合された回転体が回転して出力軸から回転方向の駆動力が出力される。
【0015】
従って、ボールねじ軸、ボール及び回転体からなるボールねじ機構を用いるという簡素な構成で、圧力流体の供給作用下に発生するピストン及びピストンロッドの軸方向への駆動力を回転方向へと変換して出力軸から出力することができ、しかも、シリンダチューブとボディとを着脱自在とすることで要求される様々な出力性能に応じて容易に交換して対応させることができる。
【0016】
さらにまた、ボディとシリンダチューブとを締結部材を介して軸方向に着脱自在に設けるとよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0018】
すなわち、回転ユニットにおけるボディの内部にボールねじ軸を軸方向に沿って移動自在に設け、このボールねじ軸の外周側には複数のボールを介して回転体が螺合すると共に、回転体の端部に出力軸を着脱自在に連結することで、ボールねじ軸、ボール及び回転体を用いるという簡素な構成で、ボールねじ軸へ入力される軸方向への駆動力を回転方向へと変換して出力軸から出力することができ、しかも、出力軸を着脱自在としているため要求される出力性能に応じて容易に交換して対応させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る回転ユニット及び該回転ユニットを備えたシリンダ装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る回転ユニットを備えたシリンダ装置を示す。
【0021】
この回転ユニットを備えたシリンダ装置10(以下、単にシリンダ装置10という)は、
図1〜
図4に示されるように、圧力流体の供給作用下に軸方向(矢印A、B方向)に沿って進退動作するピストン12を有したシリンダ部14と、このシリンダ部14に対して連結自在に設けられ前記軸方向に沿った駆動力を回転方向へと変換して出力する回転ユニット部16とを含む。
【0022】
このシリンダ部14は、断面矩形状のシリンダチューブ18と、該シリンダチューブ18の一端部に装着されるヘッドカバー20と、他端部に装着されるロッドカバー22と、前記シリンダチューブ18の内部に移動自在に設けられるピストン12と、前記ピストン12に連結されるピストンロッド24とを含む。すなわち、シリンダ部14は、圧力流体の供給作用下にピストン12及びピストンロッド24を軸方向に進退動作させる流体圧シリンダである。
【0023】
シリンダチューブ18は、例えば、金属製材料から断面矩形状に形成され軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在すると共に、その四隅には軸方向(矢印A、B方向)に沿って貫通した第1ボルト孔26(
図2参照)が形成される。この第1ボルト孔26には、後述する回転ユニット部16のボディ46と連結するための連結ボルト(締結部材)28がそれぞれ挿通される。
【0024】
このシリンダチューブ18の外部には、圧力流体の供給・排出される一組の流体ポート30a、30bが形成され、この流体ポート30a、30bが連通路32を介してシリンダ室34とそれぞれ連通すると共に、配管を介して図示しない圧力流体供給源と接続されている。
【0025】
一方、シリンダチューブ18の内部には、断面円形状に形成されピストン12及びピストンロッド24の収容されるシリンダ室34が形成され、その一端部には、断面円形状のプレート体からなるヘッドカバー20が設けられ、その外縁部がシリンダ室34の内周面に形成された環状溝へ係合されることで、シリンダチューブ18に対して固定されると共に前記シリンダ室34の一端部を閉塞している。
【0026】
ロッドカバー22は、シリンダチューブ18の他端部側(矢印B方向)からシリンダ室34へと挿入され、その他端面に当接させた係止リング36が前記シリンダチューブ18の内周面に対して係合されることで、前記シリンダチューブ18に対して固定される。
【0027】
そして、ロッドカバー22の中央には軸方向(矢印A、B方向)に沿って貫通したロッド孔38が形成され、ピストンロッド24が挿通され移動自在に支持されると共に、ロッド孔38に設けられた環状のロッドパッキン40が前記ピストンロッド24の外周面に摺接する。
【0028】
なお、ヘッドカバー20は、一方の流体ポート30aに近接し、ロッドカバー22は、他方の流体ポート30bに近接するように設けられる。
【0029】
さらに、シリンダ室34には、ヘッドカバー20とロッドカバー22との間にピストン12が移動自在に設けられ、このピストン12はシリンダチューブ18に沿って軸方向(矢印A、B方向)に移動自在に設けられると共に、その外周面に設けられた環状のピストンパッキン42が前記シリンダ室34の内周面に摺接しながら移動する。
【0030】
また、ピストン12の外周面には環状溝を介してピストンパッキン42が設けられ、シリンダ室34の内周面に摺接すると共に、前記ピストン12の他端部中央には、所定長さを有した軸状のピストンロッド24が連結される。
【0031】
このピストンロッド24は、その他端部側(矢印B方向)がロッドカバー22のロッド孔38に挿通され該ロッドカバー22に対して所定長さだけ突出すると共に、前記他端部には後述する回転ユニット部16のボールねじ軸50が螺合されるねじ孔44が形成されている。
【0032】
回転ユニット部16は、断面矩形状の筒体からなるボディ46と、該ボディ46の内部に収納されるボールねじ機構48とを含む。
【0033】
ボディ46は、軸方向に沿って所定長さを有し、その内部に軸方向に沿って貫通した貫通孔58が形成されると共に、該貫通孔58の径方向外側となる四隅には連結ボルト28の螺合される第2ボルト孔60(
図1及び
図2参照)が形成される。
【0034】
また、ボディ46の一端部側(矢印A方向)には、シリンダ部14側に向かって所定長さで延在したスペーサ部62が形成され、シリンダチューブ18の他端部に当接する。このスペーサ部62の軸方向に沿った長さは、シリンダ部14におけるピストン12のストローク距離に応じた長さに設定される。
【0035】
そして、ボディ46の一端部となるスペーサ部62を、シリンダチューブ18の他端部と当接させることで、第2ボルト孔60と第1ボルト孔26とが同軸上となり、前記シリンダチューブ18の一端部側から第1ボルト孔26へと挿通された連結ボルト28が第2ボルト孔60へと螺合される。これにより、シリンダ部14を構成するシリンダチューブ18とボディ46とが同軸上で連結される。
【0036】
換言すれば、連結ボルト28によってシリンダ部14のシリンダチューブ18と回転ユニット部16のボディ46とが着脱自在に設けられている。
【0037】
ボールねじ機構48は、
図2及び
図3に示されるように、軸方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さを有したボールねじ軸50と、前記ボールねじ軸50に対して複数のボール52を介して螺合される回転ナット(回転体)54と、前記回転ナット54に連結されるホルダ56とを含む。
【0038】
ボールねじ軸50は、ボディ46における貫通孔58の内部に設けられると共に、
図3に示されるように、その一端部に形成されたねじ部64がピストンロッド24のねじ孔44へ螺合されることで同軸上に連結されると共に、前記ねじ部64に螺合されたロックナット66が前記ピストンロッド24の他端部に当接するように配置される。このロックナット66によってピストンロッド24に対するボールねじ軸50の緩みが防止される。
【0039】
また、ボールねじ軸50の外周面には、その他端部から軸方向に沿った略中央部までに螺旋状の第1ねじ溝68が形成され、この第1ねじ溝68はボールねじ軸50の軸方向(矢印A、B方向)に沿って螺旋状となるように形成される。そして、ボールねじ軸50の一部が後述する回転ナット54の内部に挿通される。
【0040】
回転ナット54は、円筒状に形成されボディ46における貫通孔58の内部に設けられると共に、ボールねじ軸50の外周側に設けられる。この回転ナット54の内部には、軸方向に沿って螺旋状の第2ねじ溝70が形成され、前記回転ナット54の内部にボールねじ軸50が挿通された際、第2ねじ溝70と前記ボールねじ軸50の第1ねじ溝68とに複数のボール52が挿入されることで互いに螺合される。
【0041】
これにより、回転ナット54は、ボールねじ軸50が軸方向(矢印A、B方向)に沿って移動することで、複数のボール52を介して回転変位することとなる。
【0042】
また、回転ナット54には、その外周側を覆うように円筒状のホルダ56が設けられ、このホルダ56は、径方向に貫通した孔部72を通じてキー部材74が回転ナット54の外周面に形成された嵌合溝76へと嵌合される。これにより、回転ナット54とホルダ56との相対的な回転が規制され、前記回転ナット54と前記ホルダ56とが常に一体的に回転する。
【0043】
そして、回転ユニット部16では、回転ナット54及びホルダ56は、ボディ46における貫通孔58において軸方向に沿った両端部に設けられた一対の軸受78a、78bによって回転自在に支持されると共に、前記軸受78a、78bのさらに外側に設けられた一対の係止リング80a、80bによって軸方向への移動が規制された状態となる。すなわち、回転ナット54及びホルダ56は、ボディ46内において回転変位のみが許容されている。
【0044】
このホルダ56の他端部には縮径した連結部82が形成され、この連結部82には、円筒状で所定長さを有した連結ロッド84を介して後述するソケット(出力軸)86が連結される。連結ロッド84は、その一端部が連結部82に螺合されることで前記ホルダ56及び回転ナット54と同軸上に連結される。
【0045】
ソケット86は、その一端部にねじの刻設された締結部88を有し、この締結部88が連結ロッド84における他端部の内部に挿入され螺合されることで同軸上に連結される。すなわち、ソケット86は、連結ロッド84を介してホルダ56、回転ナット54及びボールねじ軸50と同軸上に設けられる。また、ソケット86は、連結ロッド84に対して螺合させることで着脱自在に設けられる。
【0046】
さらに、ソケット86の他端部中央には、その端面から一端部側(矢印A方向)に向かって延在しねじの刻設された取付孔90が形成され、例えば、図示しない治具、ワーク、装置等が連結可能に形成される。
【0047】
そして、回転ユニット部16では、ホルダ56の連結部82、連結ロッド84及びソケット86が前記ボディ46の他端部から外部へと突出するように設けられる。
【0048】
本発明の実施の形態に係る回転ユニットを備えたシリンダ装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、ここでは、
図3に示されるピストン12がヘッドカバー20側(矢印A方向)に移動した状態を初期位置として説明する。
【0049】
先ず、初期位置にあるシリンダ装置10において、図示しない圧力流体供給源から配管を通じて一方の流体ポート30aへと圧力流体を供給することで、シリンダ室34へと導入された圧力流体によってピストン12がピストンロッド24と共に前記シリンダ室34に沿ってロッドカバー22側(矢印B方向)へと移動し、それに伴って、ボールねじ軸50がソケット86側に向かって移動する。
【0050】
これにより、ボールねじ軸50の移動に伴って、第1ねじ溝68に沿って複数のボール52が移動し、このボール52を介して螺合された回転ナット54がボディ46の内部で所定方向(
図1及び
図4中、矢印C方向)に回転する。この際、回転ナット54は、一対の軸受78a、78b及び係止リング80a、80bによって軸方向への移動が規制された状態となるため、軸方向に移動することなく回転変位のみすることとなる。
【0051】
そして、回転ナット54が回転することで、この回転ナット54に固定されたホルダ56、連結ロッド84及びソケット86が所定方向(矢印C方向)に一体的に回転する。
【0052】
例えば、ソケット86の取付孔90に治具等を装着することで、この治具等を所定方向、且つ、所定の回転数で回転させて作業を行うことが可能となる。より具体的には、ソケット86に対してドライバビットを取り付け、このドライバビットの先端を締結するねじに挿入した状態で所定の回転数で回転させることで、前記ねじを所定の締付トルクで締結することができる。
【0053】
このソケット86を含む回転ユニット部16の回転動作は、ピストン12がロッドカバー22に当接するまで連続的に行われ、該ロッドカバー22に当接して移動が停止することで停止する。換言すれば、回転ユニット部16の回転数は、ピストン12(ピストンロッド24、ボールねじ軸50)の軸方向に沿ったストローク量と、ボールねじ軸50の移動量に対する回転ナット54の回転数との関係によって設定される。
【0054】
一方、上述した一方の流体ポート30aへの圧力流体の供給を停止し、他方の流体ポート30bへと前記圧力流体を供給することで、シリンダ室34に導入された圧力流体によってピストン12がヘッドカバー20側(矢印A方向)に向かって移動し、それに伴って、ピストンロッド24及びボールねじ軸50が一体的に移動する。これにより、ボールねじ軸50に対して複数のボール52で螺合された回転ナット54は前記とは反対方向(
図1及び
図4中、矢印D方向)に回転し、ホルダ56、連結ロッド84及びソケット86も反対方向に所定の回転数だけ回転する。
【0055】
そして、ピストン12がヘッドカバー20に当接するまで連続的に回転し、該ヘッドカバー20に当接して前記ピストン12の移動が停止することで回転も停止する。この際、ソケット86を含む回転ユニット部16の回転数は、上述したピストン12がロッドカバー22側へと移動する際の回転数と略同一となる。
【0056】
次に、回転ユニット部16をシリンダ部14に対して着脱する場合について説明する。
【0057】
先ず、シリンダ部14から回転ユニット部16を取り外す場合には、シリンダチューブ18の第1ボルト孔26に挿通されている連結ボルト28を螺回させ、第2ボルト孔60に対する螺合を解除することで、前記シリンダチューブ18と回転ユニット部16のボディ46との連結状態を解除する。また、ロックナット66を螺回させピストンロッド24から離間させるように移動させた後、ボールねじ軸50をピストンロッド24に対して螺回させることで、ねじ部64のねじ孔44に対する螺合が解除され両者の連結状態が解消される。これにより、シリンダ部14の他端部に連結された回転ユニット部16が取り外される。
【0058】
次に、例えば、直径の異なるボールねじ軸50を有した別の回転ユニット部16へと交換して取り付ける場合には、このボールねじ軸50のねじ部64をピストンロッド24のねじ孔44へと螺合させ連結すると共に、ボディ46のスペーサ部62をシリンダチューブ18の他端部に当接させ、第1ボルト孔26に挿通した連結ボルト28をボディ46の第2ボルト孔60へと螺合させることで、前記シリンダチューブ18と前記ボディ46とが一直線状に連結される。これにより、性能の異なる別の回転ユニット部16がシリンダ部14に対して連結されたシリンダ装置10が構成される。
【0059】
なお、上述した説明では、同一のシリンダ部14に対して別の回転ユニット部16を交換し取り付ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、同一の回転ユニット部16に対し、例えば、ピストン12のストローク量が異なる別のシリンダ部14を交換して取り付けるようにしてもよい。
【0060】
また、上述したように回転ユニット部16の全体を交換する場合に限定されるものではなく、例えば、前記回転ユニット部16におけるソケット86のみを交換するようにしてもよい。この場合には、ソケット86を連結ロッド84に対して螺回させることで取り外し、例えば、外径、軸方向に沿った長さ、取付孔90の内径等の異なる別のソケット86を螺合させ連結することで、前記ソケット86に連結されるワーク等の形状や要求される出力性能等に容易に対応させることができる。
【0061】
以上のように、本実施の形態では、圧力流体の供給作用下に軸方向に移動自在なピストン12を有したシリンダ部14と、前記シリンダ部14に連結されピストンロッド24から出力された直線方向への駆動力を回転方向へと変換して出力する回転ユニット部16とを備え、前記ピストン12の軸方向に沿った直線方向への駆動力を、前記回転ユニット部16におけるボールねじ機構48のボールねじ軸50へと伝達することで複数のボール52を介して回転ナット54の回転方向への駆動力へと変換して出力できる。
【0062】
すなわち、ボールねじ機構48を有した回転ユニット部16をシリンダ部14の他端部に連結するという簡素な構成で、シリンダ部14における直線方向(矢印A、B方向)への駆動力を前記回転ユニット部16において回転方向(矢印C、D方向)へと変換して出力可能とし、しかも、前記シリンダ部14と前記回転ユニット部16とを互いに着脱自在な構成としているため、前記シリンダ部14及び/又は前記回転ユニット部16を交換することで、要求される様々な駆動力の出力性能にも容易に対応させることが可能となる。
【0063】
また、シリンダ部14には、汎用の流体圧シリンダを用いることができるため、専用のシリンダを準備して用いる場合と比較し、その設計コスト及び製造コストを削減することが可能となる。
【0064】
さらに、シリンダ部14においてシリンダ室34へと供給される圧力流体の圧力を適宜設定することで、回転ユニット部16のソケット86から出力される回転駆動力のトルクを自在に変更することが可能となる。
【0065】
さらにまた、回転ユニット部16において、例えば、ボールねじ軸50における第1ねじ溝68のねじ径、この第1ねじ溝68に挿入されるボール52の直径等を変更することで、ソケット86から出力される回転駆動力のトルクを自在に変更することができる。さらに、ソケット86を連結ロッド84に対して形状の異なる別のソケットへと交換することで、このソケット86に連結されるワーク等の形状、重量及び要求される出力性能等に容易に対応させることが可能となる。
【0066】
またさらに、回転ユニット部16におけるボールねじ軸50の軸方向に沿った長さ、シリンダ部14におけるピストン12及びピストンロッド24の軸方向に沿ったストローク量との組合せを適宜変更することで、前記回転ユニット部16において一度に連続的に回転可能な回転数を自在に設定できる。
【0067】
なお、本発明に係る回転ユニット及び該回転ユニットを備えたシリンダ装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。