特開2019-80300(P2019-80300A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2019-80300エンベロープトラッキングバイアス回路及び電力増幅装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-80300(P2019-80300A)
(43)【公開日】2019年5月23日
(54)【発明の名称】エンベロープトラッキングバイアス回路及び電力増幅装置
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/02 20060101AFI20190426BHJP
   H03F 3/24 20060101ALI20190426BHJP
【FI】
   H03F1/02
   H03F3/24
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-116339(P2018-116339)
(22)【出願日】2018年6月19日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0138695
(32)【優先日】2017年10月24日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0178413
(32)【優先日】2017年12月22日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハー、ジョン オク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェオン フン
(72)【発明者】
【氏名】ジョー、ビョン ハク
【テーマコード(参考)】
5J500
【Fターム(参考)】
5J500AA01
5J500AA41
5J500AA59
5J500AC36
5J500AC81
5J500AF18
5J500AH19
5J500AH25
5J500AH29
5J500AH39
5J500AK01
5J500AS14
5J500AT06
5J500RG01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】RF信号のエンベロープまたはET動作電圧の1つを選択的に用いて電力増幅器のバイアス信号を提供することができるエンベロープトラッキングバイアス回路及び電力増幅装置を提供する。
【解決手段】エンベロープトラッキングバイアス回路は、第1制御信号SC1に応答して、第1入力端IN1を介して入力されるET動作電圧ET_VCC、及び第2入力端IN2を介して入力されるRF信号SRFから検出したエンベロープ信号のうち1つを選択し、ET動作電圧及びエンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号として出力する検出回路100と、検出回路から入力される検出信号S100を増幅し、増幅された検出信号を出力する増幅回路200と、増幅回路から入力される増幅された検出信号S200に基づいてETバイアス電流Iet_biasを生成し、生成されたETバイアス電流を出力するバイアス出力回路300と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1制御信号に応答して、第1入力端を介して入力されるET動作電圧、及び第2入力端を介して入力されるRF信号から検出したエンベロープ信号のうち1つを選択し、前記ET動作電圧及び前記エンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号として出力する検出回路と、
前記検出回路から入力される前記検出信号を増幅し、前記増幅された検出信号を出力する増幅回路と、
前記増幅回路から入力される前記増幅された検出信号に基づいてETバイアス電流を生成し、前記生成されたETバイアス電流を出力するバイアス出力回路と、を含む、エンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項2】
前記検出回路は、
前記第1制御信号のVCC制御信号に応答して、前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を増幅し、増幅されたET動作電圧を出力するET VCC検出回路と、
前記第1制御信号のRF制御信号に応答して、前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からエンベロープ信号を検出してエンベロープ信号を出力するRFエンベロープ検出回路と、を含む、請求項1に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項3】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする反転増幅回路を含む、請求項2に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項4】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端に接続され、前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を予め設定された電圧範囲内に減衰させ、前記減衰したET動作電圧を出力する第1減衰器と、
前記第1減衰器を介して入力される前記減衰したET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、
前記第1減衰器を介して入力される前記減衰したET動作電圧を非反転増幅し、前記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、前記非反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第2非反転増幅回路と、を含む、請求項2に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項5】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、
基準動作電圧をバッファし、前記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、前記バッファされた(buffered)基準動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフするバッファ回路と、を含む、請求項2に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項6】
前記RFエンベロープ検出回路は、
前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出して、前記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路を含む整流回路と、
前記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、前記ネガティブ整流回路から出力される前記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項7】
前記RFエンベロープ検出回路は、
前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出し、前記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路、及び前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からポジティブエンベロープ信号を検出し、前記検出されたポジティブエンベロープ信号を出力するポジティブ整流回路を含む整流回路と、
前記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、前記ネガティブ整流回路から出力される前記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたネガティブエンベロープ信号をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路、及び前記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、前記ポジティブ整流回路から出力される前記ポジティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたポジティブエンベロープ信号をスイッチングオン及びオフする第2バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のエンベロープトラッキングバイアス回路。
【請求項8】
電力増幅器と、
第1制御信号に応答して、第1入力端を介して入力されるET動作電圧、及び第2入力端を介して入力されるRF信号から検出したエンベロープ信号のうち1つを選択し、前記ET動作電圧及び前記エンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号として出力する検出回路と、
前記検出回路から入力される前記検出信号を増幅し、前記増幅された検出信号を出力する増幅回路と、
前記増幅回路から入力される前記増幅された検出信号に基づいてETバイアス電流を生成し、前記生成されたETバイアス電流を前記電力増幅器に供給するバイアス出力回路と、を含む、電力増幅装置。
【請求項9】
前記検出回路は、
前記第1制御信号のVCC制御信号に応答して、前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を増幅し、前記増幅されたET動作電圧を出力するET VCC検出回路と、
前記第1制御信号のRF制御信号に応答して、前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からエンベロープ信号を検出し、前記検出されたエンベロープ信号を出力するRFエンベロープ検出回路と、を含む、請求項8に記載の電力増幅装置。
【請求項10】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする反転増幅回路を含む、請求項9に記載の電力増幅装置。
【請求項11】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端に接続され、前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を予め設定された電圧範囲内に減衰させ、前記減衰したET動作電圧を出力する第1減衰器と、
前記第1減衰器を介して入力される前記減衰したET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、
前記第1減衰器を介して入力される前記減衰したET動作電圧を非反転増幅し、前記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、前記非反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第2非反転増幅回路と、を含む、請求項9に記載の電力増幅装置。
【請求項12】
前記ET VCC検出回路は、
前記第1入力端を介して入力される前記ET動作電圧を反転増幅し、前記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、前記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、
基準動作電圧をバッファし、前記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、前記バッファされた基準動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフするバッファ回路と、を含む、請求項9に記載の電力増幅装置。
【請求項13】
前記RFエンベロープ検出回路は、
前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からネガティブエンベロープを検出し、前記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路を含む整流回路と、
前記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、前記ネガティブ整流回路から出力される前記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の電力増幅装置。
【請求項14】
前記RFエンベロープ検出回路は、
前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出し、前記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路、及び前記第2入力端を介して入力される前記RF信号からポジティブエンベロープ信号を検出し、前記検出されたポジティブエンベロープ信号を出力するポジティブ整流回路を含む整流回路と、
前記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、前記ネガティブ整流回路から出力される前記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路、及び前記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、前記ポジティブ整流回路から出力される前記ポジティブエンベロープ信号をバッファし、前記バッファされたポジティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第2バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の電力増幅装置。
【請求項15】
RF(radio frequency)信号及び動作電圧を受信し、前記RF信号の特性に基づいた特性信号を生成し、制御信号に応答して、前記動作電圧または前記特性信号を検出信号として出力する検出回路と、
前記検出信号に基づいてバイアス信号を生成するバイアス出力回路と、を含む、バイアス回路。
【請求項16】
前記動作電圧は、前記RF信号の特性に依存する、請求項15に記載のバイアス回路。
【請求項17】
前記検出回路は、
第1値を有する制御信号に応答して、前記動作電圧を前記検出信号として出力し、
前記第1値と異なる第2値を有する制御信号に応答して、前記特性信号を前記検出信号として出力する、請求項15または16に記載のバイアス回路。
【請求項18】
前記RF信号は、電力増幅器のRF入力信号または前記電力増幅器のRF出力信号であり、
前記動作電圧は、前記RF出力信号のエンベロープまたは前記RF入力信号のエンベロープを追跡する前記電力増幅器のET(envelope tracking)動作電圧であり、
前記特性信号は、前記RF信号のエンベロープ信号であり、
前記バイアス出力回路は、
前記検出信号に基づいて、前記バイアス信号としてETバイアス信号を生成し、
前記ETバイアス信号を前記電力増幅器のバイアス信号として前記電力増幅器に出力する、請求項15から17のいずれか一項に記載のバイアス回路。
【請求項19】
RF信号及び前記RF信号に関連した動作電圧を受信し、前記RF信号に基づいて時変信号(time−varying signal)を生成し、制御信号に応答して前記動作電圧または前記時変信号を検出信号として出力する検出回路と、
前記検出信号を増幅する増幅回路と、
前記増幅された検出信号に基づいてバイアス信号を生成するバイアス出力回路と、を含む、バイアス回路。
【請求項20】
前記検出回路は、
第1値を有する前記制御信号に応答して、前記動作電圧を前記検出信号として出力し、
前記第1値と異なる第2値を有する前記制御信号に応答して、前記時変信号を前記検出信号として出力する、請求項19に記載のバイアス回路。
【請求項21】
前記検出回路は、
差動構造(differential structure)を有する増幅回路に該当する第1値を有する制御信号に応答して、前記検出信号を差動信号として出力し、
シングル−エンド構造(single−ended structure)を有する前記増幅回路に該当する第2値を有する制御信号に応答して、前記検出信号をシングル−エンド信号として出力する、請求項19または20に記載のバイアス回路。
【請求項22】
前記RF信号は、電力増幅器のRF入力信号または前記電力増幅器のRF出力信号であり、
前記動作電圧は、前記RF出力信号のエンベロープまたは前記RF入力信号のエンベロープを追跡する前記電力増幅器のET動作電圧であり、
前記時変信号は、前記RF信号のエンベロープ信号であり、
前記バイアス出力回路は、
前記検出信号に基づいて、前記バイアス信号としてETバイアス信号を生成し、
前記ETバイアス信号を前記電力増幅器のバイアス信号として前記電力増幅器に出力する、請求項19から21のいずれか一項に記載のバイアス回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンベロープトラッキングバイアス回路及び電力増幅装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、PA(Power Amplifier)の電流消費を低減するための方法として、APT(Average Power Tracking)またはET(Envelope Tracking)が用いられることができる。
【0003】
APT方法は、上記PAの平均出力電力に応じて電源電圧(VCC)を調節することにより効率を高める方法であり、ET(Envelope Tracking)は、上記PAにより増幅されたRF信号のエンベロープ(envelope)に応じてPAの電源電圧を制御することにより効率を高める方法である。
【0004】
ET方法は、小さい振幅を有するRF信号に対してPA電源電圧を下げることで平均的な電流消費を減らし、反対に大きい振幅を有するRF信号に対してはPA電源電圧を上げることで線形性が劣化しないようにする方法である。
【0005】
また、APT方法は、予め設定された周期間のエンベロープ信号(Envelope Signal)の平均値を追従するVCCを提供し、ET方法は、上記エンベロープ信号の瞬時値を追従するVCCを提供し、それを実現するためには、別のETモジュレーター(modulator)が必要である。
【0006】
従来の電力増幅装置は、電流消費を低減するためにETバイアス回路を含み得るが、従来のETバイアス回路は、RF信号のエンベロープに基づく構造を有するか、またはET動作電圧(ET_VCC)に基づいてETバイアス信号を出力する構造を有する。
【0007】
しかしながら、従来のETバイアス回路では、RF信号のエンベロープ及びET動作電圧(ET_VCC)を両方とも用いることができないため、様々な構造で実現される様々な電力増幅装置への適用範囲が制限的であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2015−185863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一実施形態は、RF信号のエンベロープまたはET動作電圧の1つを選択的に用いて電力増幅器(PA、Power Amplifier)のバイアス信号を提供することができるエンベロープトラッキングバイアス回路及び電力増幅装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態によると、第1制御信号に応答して、第1入力端を介して入力されるET動作電圧、及び第2入力端を介して入力されるRF信号から検出したエンベロープ信号のうち1つを選択し、上記ET動作電圧及びエンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号として出力する検出回路と、上記検出回路から入力される上記検出信号を増幅し、上記増幅された検出信号を出力する増幅回路と、上記増幅回路から入力される上記増幅された検出信号に基づいてETバイアス電流を生成し、上記生成されたETバイアス電流を出力するバイアス出力回路と、を含む、エンベロープトラッキングバイアス回路が提案される。
【0011】
上記検出回路は、上記第1制御信号のVCC制御信号に応答して、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を増幅し、増幅されたET動作電圧を出力するET VCC検出回路と、上記第1制御信号のRF制御信号に応答して、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からエンベロープ信号を検出して上記エンベロープ信号を出力するRFエンベロープ検出回路と、を含むことができる。
【0012】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする反転増幅回路を含むことができる。
【0013】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端に接続され、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を予め設定された電圧範囲内に減衰させ、上記減衰したET動作電圧を出力する第1減衰器と、上記第1減衰器を介して入力される上記減衰したET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、上記第1減衰器を介して入力される上記減衰したET動作電圧を非反転増幅し、上記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、上記非反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第2非反転増幅回路と、を含むことができる。
【0014】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、基準動作電圧をバッファし、上記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、上記バッファされた基準動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフするバッファ回路と、を含むことができる。
【0015】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力され上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出して、上記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路を含む整流回路と、上記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、上記ネガティブ整流回路から出力される上記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0016】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出し、上記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路、及び上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からポジティブエンベロープ信号を検出し、上記検出されたポジティブエンベロープ信号を出力するポジティブ整流回路を含む整流回路と、上記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、上記ネガティブ整流回路から出力される上記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路、及び上記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、上記ポジティブ整流回路から出力される上記ポジティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたポジティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第2バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0017】
また、本発明の一実施形態によると、電力増幅器と、第1制御信号に応答して、第1入力端を介して入力されるET動作電圧、及び第2入力端を介して入力されるRF信号から検出したエンベロープ信号のうち1つを選択し、上記ET動作電圧及びエンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号として出力する検出回路と、上記検出回路から入力される上記検出信号を増幅し、上記増幅された検出信号を出力する増幅回路と、上記増幅回路から入力される上記増幅された検出信号に基づいてETバイアス電流を生成し、上記生成されたETバイアス電流を上記電力増幅器に供給するバイアス出力回路と、を含む電力増幅装置が提案される。
【0018】
上記検出回路は、上記第1制御信号のVCC制御信号に応答して、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を増幅し、増幅されたET動作電圧を出力するET VCC検出回路と、上記第1制御信号のRF制御信号に応答して、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からエンベロープ信号を検出して上記検出されたエンベロープ信号を出力するRFエンベロープ検出回路と、を含むことができる。
【0019】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする反転増幅回路を含むことができる。
【0020】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端に接続され、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を予め設定された電圧範囲内に減衰させる第1減衰器と、上記第1減衰器を介して入力されるET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、上記第1減衰器を介して入力されるET動作電圧を非反転増幅し、上記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、上記非反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第2非反転増幅回路と、を含むことができる。
【0021】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、基準動作電圧をバッファリングし、上記第1VCC制御信号に応答して、上記基準動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフするバッファ回路と、を含むことができる。
【0022】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出するネガティブ整流回路を含む整流回路と、上記ネガティブ整流回路から出力される信号をバッファリング及びスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0023】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出するネガティブ整流回路、及び上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からポジティブエンベロープ信号を検出するポジティブ整流回路を含む整流回路と、上記ネガティブ整流回路から出力される信号をバッファリング及びスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路、及び上記ポジティブ整流回路から出力される信号をバッファリング及びスイッチングオン及びオフする第2バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0024】
上記検出回路は、上記第1制御信号のVCC制御信号に応答して、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を増幅し、上記増幅されたET動作電圧を出力するET VCC検出回路と、上記第1制御信号のRF制御信号に応答して、上記第2出力端を介して入力される上記RF信号からエンベロープ信号を検出し、上記検出されたエンベロープ信号を出力するRFエンベロープ検出回路と、を含むことができる。
【0025】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする反転増幅回路を含むことができる。
【0026】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端に接続され、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を予め設定された電圧範囲内に減衰させ、上記減衰したET動作電圧を出力する第1減衰器と、上記第1減衰器を介して入力される上記減衰したET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、上記第1減衰器を介して入力される上記減衰したET動作電圧を非反転増幅し、上記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、上記非反転増幅され、減衰したET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第2非反転増幅回路と、を含むことができる。
【0027】
上記ET VCC検出回路は、上記第1入力端を介して入力される上記ET動作電圧を反転増幅し、上記VCC制御信号の第1VCC制御信号に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフする第1反転増幅回路と、基準動作電圧をバッファし、上記VCC制御信号の第2VCC制御信号に応答して、上記バッファされた基準動作電圧の出力をスイッチングオン及びオフするバッファ回路と、を含むことができる。
【0028】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出し、上記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路を含む整流回路と、上記RF制御信号の第1RF制御信号に応答して、上記ネガティブ整流回路から出力される上記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0029】
上記RFエンベロープ検出回路は、上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からネガティブエンベロープ信号を検出し、上記検出されたネガティブエンベロープ信号を出力するネガティブ整流回路、及び上記第2入力端を介して入力される上記RF信号からポジティブエンベロープ信号を検出し、上記検出されたポジティブエンベロープ信号を出力するポジティブ整流回路を含む整流回路と、上記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、上記ネガティブ整流回路から出力される上記ネガティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたネガティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第1バッファードスイッチ回路、及び上記RF制御信号の第2RF制御信号に応答して、上記ポジティブ整流回路から出力される上記ポジティブエンベロープ信号をバッファし、上記バッファされたポジティブエンベロープ信号の出力をスイッチングオン及びオフする第2バッファードスイッチ回路を含むバッファ回路と、を含むことができる。
【0030】
本発明の他の一実施形態によると、RF(radio frequency)信号及び動作電圧を受信し、上記RF信号の特性に基づいた特性信号を生成し、制御信号に応答して、上記動作電圧または上記特性信号を上記検出信号として出力する検出回路と、上記検出信号に基づいてバイアス信号を生成するバイアス出力回路と、を含むバイアス回路が提案される。
【0031】
上記動作電圧は、上記RF信号の特性に依存するように構成されることができる。
【0032】
上記検出回路は、第1値を有する制御信号に応答して、上記動作電圧を上記検出信号として出力し、上記第1値と異なる第2値を有する制御信号に応答して、上記特性信号を上記検出信号として出力するように構成されることができる。
【0033】
上記RF信号は、上記電力増幅器のRF入力信号または上記電力増幅器のRF出力信号であり、上記動作電圧は、上記RF出力信号のエンベロープまたは上記RF入力信号のエンベロープを追跡する上記電力増幅器のET(envelope tracking)動作電圧であり、上記特性信号は、上記RF信号のエンベロープ信号であり、上記バイアス出力回路は、上記検出信号に基づいて、上記バイアス信号としてETバイアス信号を生成し、上記ETバイアス信号を上記電力増幅器のバイアス信号として上記電力増幅器に出力するように構成されることができる。
【0034】
本発明の他の一実施形態によると、RF信号及び上記RF信号に関連した動作電圧を受信し、上記RF信号に基づいて時変信号(time−varying signal)を生成し、制御信号に応答して上記動作電圧または上記時変信号を検出信号として出力するように構成される検出回路と、上記検出信号を増幅する増幅回路と、上記増幅された検出信号に基づいてバイアス信号を生成するバイアス出力回路と、を含むバイアス回路が提供される。
【0035】
上記検出回路は、第1値を有する上記制御信号に応答して、上記動作電圧を上記検出信号として出力し、上記第1値と異なる第2値を有する上記制御信号に応答して、上記時変信号を上記検出信号として出力するように構成されることができる。
【0036】
上記検出回路は、差動構造(differential structure)を有する増幅回路に該当する第1値を有する制御信号に応答して、上記検出信号を差動信号として出力し、シングル−エンド構造(single−ended structure)を有する上記増幅回路に該当する第2値を有する制御信号に応答して、上記検出信号をシングル−エンド信号として出力するように構成されることができる。
【0037】
上記RF信号は、上記電力増幅器のRF入力信号または上記電力増幅器のRF出力信号であり、上記動作電圧は、上記RF出力信号のエンベロープまたは上記RF入力信号のエンベロープを追跡する上記電力増幅器のET動作電圧であり、上記時変信号は、上記RF信号のエンベロープ信号であり、上記バイアス出力回路は、上記検出信号に基づいて、上記バイアス信号としてETバイアス信号を生成し、上記ETバイアス信号を上記電力増幅器のバイアス信号として上記電力増幅器に出力するように構成されることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明の一実施形態によると、RF信号のエンベロープまたはET VCCのうち1つを選択的に用いて電力増幅器(PA、Power Amplifier)のバイアス信号を出力することができるため、電力増幅器(PA)の特性に適したETバイアスを出力することができる。
【0039】
このように、RF信号とET VCCを両方とも用いることができるため、汎用性が広く、ETバイアス信号の電流または電圧として出力できるように設計することで、電力増幅器(PA)ICへの適用範囲が拡大されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第1実施形態を示す図である。
図2】本発明の一実施形態による電力増幅装置を例示するブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による検出回路の一例示図である。
図4図3のET VCC検出回路の一例示図である。
図5図3のET VCC検出回路の他の例示図である。
図6図3のET VCC検出回路の他の例示図である。
図7図3のRFエンベロープ検出回路の一例示図である。
図8図3のRFエンベロープ検出回路の他の例示図である。
図9図8のRFエンベロープ検出回路の信号波形の例示図である。
図10】ET VCC検出回路及びRFエンベロープ検出回路の入力及び出力信号波形の例示図である。
図11】本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第2実施形態を示す図である。
図12図11のエンベロープトラッキングバイアス回路の信号波形の例示図である。
図13】本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第3実施形態を示す図である。
図14】エンベロープトラッキングバイアス回路における制御回路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明は、以下で説明される実施形態に限定されず、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多様に変更可能であることを理解すべきである。
【0042】
また、本発明の各実施形態において、1つの例として説明される構造、形状、及び数値は、本発明の技術的事項の理解のための例に過ぎないため、これに限定されるのではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多様に変更可能であることを理解すべきである。本発明の実施形態は、互いに組み合わされて様々な新しい実施形態を成すことができる。
【0043】
そして、本発明で参照された図面において、本発明の全体的な内容に基づき、実質的に同一の構成と機能を有する構成要素には、同一の符号を用いる。
【0044】
以下では、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0045】
図1は本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第1実施形態を示す図である。
【0046】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路は、電力増幅器(図1には示されていない)にETバイアス信号を提供するために、検出回路100と、増幅回路200と、バイアス出力回路300と、バイアス制御回路400と、を含むことができる。
【0047】
図2は本発明の一実施形態による電力増幅装置を例示するブロック図である。
【0048】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による電力増幅装置は、電力増幅器50と、検出回路100と、増幅回路200と、バイアス出力回路300と、バイアス制御回路400と、エンベロープトラッキングモジュレーター500と、を含むことができる。
【0049】
上記バイアス制御回路400は、電力増幅器50(PA)の特性パラメーターを記憶し、上記特性パラメーターに基づいて、第1制御信号SC1、または第1制御信号SC1及び第2制御信号SC2、または第1制御信号SC1、第2制御信号SC2、及び第3制御信号SC3を提供する。
【0050】
上記第1制御信号SC1は、RF信号モードまたはET_VCCモードのうち1つのモードを選択するための制御信号であり、差動信号またはシングル−エンド信号を選択するための制御信号である。上記第2制御信号SC2は、利得制御信号である。上記第3制御信号SC3は、バイアス信号のレベルを調節するための制御信号である。
【0051】
一例として、上記特性パラメーターは、電力増幅器(PA)の動作特性に応じて決定され、該当電力増幅器の動作特性は、該当電力増幅回路に対する周波数帯、利得、出力電力、帯域幅、及び電力モードの少なくとも1つまたはそれらの組み合わせを含む。
【0052】
上記検出回路100は、第1制御信号SC1に応答して、第1入力端IN1を介して入力されるET動作電圧ET_VCC、及び第2入力端IN2を介して入力されるRF信号SRFから検出されたエンベロープ信号のうち1つを選択し、上記ET動作電圧ET_VCC及び上記エンベロープ信号のうちから選択された1つを検出信号S100として出力することができる。一例として、上記検出回路100は、RF信号SRF及びET動作電圧ET_VCCの入力を同時に受ける場合には、RF信号SRF及びET動作電圧ET_VCCのうち何れか1つを選択して受信する。他の一例として、上記検出回路100は、RF信号SRFのみ受信する。
【0053】
上記増幅回路200は、上記検出回路100から入力される上記検出信号S100を増幅し、上記増幅された検出信号S200を出力することができる。一例として、上記増幅回路200は、上記バイアス制御回路400からの第2制御信号SC2に応答して増幅利得を可変し、可変された増幅利得を用いて上記検出信号S100を差動増幅することができる。一例として、上記増幅回路200が直流オフセット除去回路を含むことができ、この場合には、上記検出信号S100の直流オフセットを除去することができる。
【0054】
上記バイアス出力回路300は、上記増幅回路200から入力される上記増幅された検出信号S200に基づいて、ETバイアス電流Iet_biasを生成することができる。一例として、上記バイアス出力回路300は、上記バイアス制御回路400からの第3制御信号SC3に応答して、上記増幅された検出信号S200に基づいて、電流ソースまたは電流シンクにより調節されたETバイアス電流Iet_biasまたはETバイアス電圧Vet_biasを生成することができる。
【0055】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による電力増幅装置は、RF信号SRFと、ETモジュレーター500から出力されるET動作電圧ET_VCCと、を同時に受ける検出回路100を含むことができる。一例として、ETモジュレーター500を含まない場合には、検出回路100はRF信号SRFのみ受信する。
【0056】
本発明の各図面において、同一の符号及び同一の機能の構成要素についての不要な重複説明はできるだけ省略し、各図面において異なる点を中心に説明する。
【0057】
図3は本発明の一実施形態による検出回路の一例示図である。
【0058】
図3を参照すると、上記検出回路100は、ET VCC検出回路110と、RFエンベロープ検出回路120と、を含む。
【0059】
上記ET VCC検出回路110は、上記第1制御信号SC1のVCC制御信号EN_VCCに応答して、上記第1入力端IN1を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCを増幅し、増幅されたET動作電圧S110を検出信号S100として出力することができる。一例として、ETモジュレーター500を用いる電力増幅装置(図2参照)の場合、上記ET VCC検出回路110は、図2に示された上記ETモジュレーター500から電力増幅器50(PA)に出力されるET動作電圧ET_VCCの入力を受けることができる。
【0060】
上記RFエンベロープ検出回路120は、上記第1制御信号SC1のRF制御信号EN_RFに応答して、上記第2入力端IN2を介して入力される上記RF信号SRFからエンベロープ信号を検出し、エンベロープ信号S120を検出信号S100として出力することができる。一例として、上記RF信号SRFは、電力増幅器50に入力されるRF信号または電力増幅器50から出力されるRF信号であることができる。
【0061】
図3に係り、上記バイアス制御回路400は、上記第1制御信号SC1に含まれたVCC制御信号EN_VCC及びRF制御信号EN_RFを出力することができる。例えば、RF信号モードである場合にはアクティブレベルのRF制御信号EN_RFを出力することができ、ET_VCCモードである場合にはアクティブレベルのVCC制御信号EN_VCCを出力することができる。
【0062】
図4図3のET VCC検出回路の一例示図である。
【0063】
図4を参照すると、上記ET VCC検出回路110は反転増幅回路111を含むことができる。
【0064】
上記反転増幅回路111は、上記第1入力端IN1を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCを反転増幅し、上記VCC制御信号EN_VCCに応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110の出力をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0065】
図4に示された例において、上記反転増幅回路111は、第1演算増幅器A11と、第1スイッチSW11と、2つの抵抗R11、R12と、を含むことができる。上記2つの抵抗R11、R12のうち1つの抵抗R11は上記第1演算増幅器A11の反転入力端に接続され、上記2つの抵抗R11、R12のうちもう1つの抵抗R12は上記第1演算増幅器A11の反転入力端と上記第1演算増幅器A11の出力端との間に接続されており、2つの抵抗R11、R12は、上記第1演算増幅器A11の反転増幅利得(−R12/R11)を決定する。
【0066】
上記第1演算増幅器A11は、非反転入力端を介して基準電圧REF_VCCの入力を受け、反転入力端に入力されるET動作電圧ET_VCCを上記反転増幅利得で反転増幅し、上記反転増幅されたET動作電圧S110を第1演算増幅器A11の出力端を介して出力することができる。実際、上記第1演算増幅器A11は、上記ET動作電圧TE_VCCと上記基準電圧REF_VCCとの間の反転増幅された誤差を出力する。しかし、説明を簡潔にするために、上記第1演算増幅器A11の出力を、反転増幅されたET動作電圧S110とする。
【0067】
上記第1スイッチSW11は第1演算増幅器A11の出力端に接続されており、上記VCC制御信号EN_VCCに応答してオン状態(例えば、ET_VCCモード)またはオフ状態(例えば、RF信号モード)になることができ、第1スイッチSW11がオン状態である場合には上記反転増幅されたET動作電圧S110が出力され、第1スイッチSW11がオフ状態である場合には上記反転増幅されたET動作電圧S110が出力されないことができる。
【0068】
図5図3のET VCC検出回路の他の例示図である。
【0069】
図5を参照すると、上記ET VCC検出回路110は、第1減衰器112と、第1反転増幅回路113と、第2非反転増幅回路114と、を含むことができる。
【0070】
上記第1減衰器112は上記第1入力端IN1に接続されており、上記第1入力端IN1を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCを予め設定された電圧範囲内に減衰させることができる。一例として、上記ET VCC検出回路110は、比較的高い電圧範囲の上記ET動作電圧ET_VCCの入力を受け、ET動作電圧ET_VCCは、ET VCC検出回路110の後段で歪みなしに処理可能な電圧範囲となるように第1減衰器112により減衰する必要がある。
【0071】
上記第1反転増幅回路113は、上記第1減衰器112を介して入力されるET動作電圧ET_VCCを反転増幅し、上記VCC制御信号EN_VCCの第1VCC制御信号EN_VCC1に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1の出力をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0072】
一例として、上記第1反転増幅回路113は、第1演算増幅器A11と、第1スイッチSW11と、2つの抵抗R11、R12と、を含むことができる。上記第1反転増幅回路113は、図4に示された反転増幅回路111と同様の動作を行い、上記第1VCC制御信号EN_VCC1に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1を出力するか、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1を出力しないことができる。実際、上記第1演算増幅器A11は、上記第1減衰器112を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCと上記第1演算増幅器A11の非反転端子を介して入力される上記基準電圧REF_VCCとの間の反転増幅された誤差を出力する。しかし、説明を簡潔にするために、上記第1演算増幅器A11の出力を、反転増幅されたET動作電圧S110_1とする。
【0073】
上記第2非反転増幅回路114は、上記第1減衰器112を介して入力されるET動作電圧ET_VCCを非反転増幅し、上記VCC制御信号EN_VCCの第2VCC制御信号EN_VCC2に応答して、上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2の出力をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0074】
一例として、上記第2非反転増幅回路114は、第2演算増幅器A12と、第2スイッチSW12と、2つの抵抗R13、R14と、を含むことができる。上記2つの抵抗R13、R14のうち1つの抵抗R13は上記第2演算増幅器A12の反転入力端に接続され、上記2つの抵抗R13、R14のうちもう1つの抵抗R14は上記第2演算増幅器A12の反転入力端と上記第2演算増幅器A12の出力端との間に接続されており、2つの抵抗R13、R14は、上記第2演算増幅器A12の非反転増幅利得(1+R14/R13)を決定する。
【0075】
上記第2演算増幅器A12は、反転入力端を介して基準電圧REF_VCCの入力を受け、第1減衰器112を介して非反転入力端に入力されるET動作電圧ET_VCCを上記非反転増幅利得で非反転増幅し、上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2を第2演算増幅器A12の出力端を介して出力することができる。実際、上記第2演算増幅器A12は、上記第1減衰器112を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCと上記基準電圧REF_VCCとの間の非反転増幅された誤差を出力する。しかし、説明を簡潔にするために、上記第2演算増幅器A12の出力を、非反転増幅されたET動作電圧S110_2とする。
【0076】
上記第2スイッチSW12は第2演算増幅器A12の出力端に接続されており、上記第2VCC制御信号EN_VCC2の値に依存してオン状態またはオフ状態になることができ、第2スイッチSW12がオン状態である場合には上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2が出力され、第2スイッチSW12がオフ状態である場合には、上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2が出力されないことができる。
【0077】
一例として、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1と上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2は、位相が互いに反対である差動電圧信号(differential voltage signal)であることができる。例えば、増幅回路200が差動増幅構造を有する場合には、上記第1制御信号SC1のVCC制御信号EN_VCCにより、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1と上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2が両方とも出力されることができ、増幅回路200がシングル−エンド増幅構造を有する場合には、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1と上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2のうち1つのみが上記第1制御信号SC1のVCC制御信号EN_VCCにより出力されることができる。
【0078】
図5に係り、上記バイアス制御回路400は、上記VCC制御信号EN_VCCに含まれる第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2を出力することができる。例えば、シングル−エンドモードである場合には、上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2のうち1つのみを、アクティブレベルを有する信号として出力する。また、差動モードである場合には、上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2を両方ともアクティブレベルを有する信号として出力する。上記シングル−エンドモードにおいて、アクティブレベルを有する信号として出力できる上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2のうち1つは、予め設定されることができる。
【0079】
図6図3のET VCC検出回路の他の例示図である。
【0080】
図6を参照すると、上記ET VCC検出回路110は、第1反転増幅回路115と、バッファ回路116と、を含むことができる。
【0081】
上記第1反転増幅回路115は、上記第1入力端IN1を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCを反転増幅し、上記VCC制御信号EN_VCCの第1VCC制御信号EN_VCC1に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1の出力をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0082】
上記バッファ回路116は、基準動作電圧REF_VCCをバッファし、上記VCC制御信号EN_VCCの第2VCC制御信号EN_VCC2に応答して、上記バッファされた基準動作電圧REF_VCCの出力をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0083】
一例として、上記第1反転増幅回路115は、第1演算増幅器A11と、第1スイッチSW11と、2つの抵抗R11、R12と、を含むことができる。上記第1反転増幅回路115は、図4に示された反転増幅回路111と同様の動作を行い、上記第1VCC制御信号EN_VCCに応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1を出力するか、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1を出力しないことができる。実際、上記第1演算増幅器A11は、上記第1減衰器112を介して入力される上記ET動作電圧ET_VCCと上記第1演算増幅器A11の非反転端子を介して入力される上記基準電圧REF_VCCとの間の反転増幅された誤差を出力する。しかし、説明を簡潔にするために、上記第1演算増幅器A11の出力を、反転増幅されたET動作電圧S110_1とする。
【0084】
上記バッファ回路116は、上記第2VCC制御信号EN_VCC2に応答して、上記バッファされた基準動作電圧REF_VCCを出力するか出力しないことができる。一例として、上記バッファ回路116は、バッファ増幅器B11と、スイッチSW12と、を含むことができる。上記バッファ増幅器B11は、バッファされた基準動作電圧REF_VCCとして入力される基準動作電圧REF_VCCをバッファ増幅器B11の出力端から出力し、スイッチSW12は、上記第2VCC制御信号EN_VCC2に応答して、上記バッファされた基準動作電圧REF_VCCをスイッチングオン/オフすることができる。
【0085】
例えば、増幅回路200が差動増幅構造を有する場合には、上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2のそれぞれに応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1と上記バッファされた基準動作電圧REF_VCCが両方とも出力されることができる。また、増幅回路200がシングル−エンド増幅構造を有する場合には、第2VCC制御信号EN_VCC2に応答して、上記基準動作電圧REF_VCCは出力されず、第1VCC制御信号EN_VCC1に応答して、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1のみが出力されることができる。
【0086】
図6に係り、上記バイアス制御回路400は、上記VCC制御信号EN_VCCとして第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2を出力することができる。例えば、シングル−エンドモードである場合には、上記第1VCC制御信号EN_VCC1を、アクティブレベルを有する信号として出力することができる。また、差動モードである場合には、上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2を両方ともアクティブレベルを有する信号として出力することができる。
【0087】
図7図3のRFエンベロープ検出回路の一例示図である。
【0088】
図7を参照すると、上記RFエンベロープ検出回路120は、ネガティブ整流回路121_1を含む整流回路121と、第1バッファードスイッチ回路122_1を含むバッファ回路122と、を含むことができる。
【0089】
上記ネガティブ整流回路121_1は、上記第2入力端IN2を介して入力される上記RF信号SRFからネガティブエンベロープ信号を検出することができる。一例として、ネガティブ整流回路121_1は、第2入力端IN2に接続された直流ブロッキングキャパシターCC1と、上記直流ブロッキングキャパシターCC1に接続されたカソードを有し、ネガティブ整流を行う第1ダイオードD11と、上記第1ダイオードD11のアノードと上記バッファ回路122の入力端との間に接続された抵抗R22と、抵抗R22と上記バッファ回路122の入力端との間の接続ノードとバイアス電圧VBIAS端子との間に接続された抵抗R21と、抵抗R22と上記バッファ回路122の入力端との間の接続ノードと接地との間に接続されたキャパシターC12と、上記第1ダイオードD11のアノードと接地との間に接続されたキャパシターC11と、上記第1ダイオードD11のカソードと接地との間に接続された抵抗R23と、を含むことができる。上記抵抗とキャパシターは、上記検出されたネガティブエンベロープ信号をフィルタリングするRCフィルターを形成する。
【0090】
上記第1バッファードスイッチ回路122_1は、上記ネガティブ整流回路121_1から出力される信号をバッファリング及びスイッチングオン及びオフすることができる。一例として、上記第1バッファードスイッチ回路122_1は、上記ネガティブ整流回路121_1とバッファ回路122の出力端との間に直列に接続された第1非反転バッファB21及び第1バッファスイッチSW21を含むことができる。上記第1非反転バッファB21は、ネガティブ整流回路121_1から入力されるネガティブエンベロープ信号をバッファし、上記第1非反転バッファB21の出力端から上記バッファされたネガティブエンベロープ信号を出力し、上記第1バッファスイッチSW21は、上記RF制御信号EN_RFの第1RF制御信号EN_RF1に応答して、上記第1非反転バッファB21から出力された上記バッファされたネガティブエンベロープ信号S120をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0091】
図7に係り、図1及び図2の上記バイアス制御回路400は、上記RF制御信号EN_RFの第1RF制御信号EN_RF1を出力することができる。例えば、RF信号モードである場合には、上記第1RF制御信号EN_RF1を、アクティブレベルを有する信号として出力することができる。
【0092】
図8図3のRFエンベロープ検出回路の他の例示図である。
【0093】
図8を参照すると、上記RFエンベロープ検出回路120は、ネガティブ整流回路121_1及びポジティブ整流回路121_2を含む整流回路121と、第1バッファードスイッチ回路122_1及び第2バッファードスイッチ回路122_2を含むバッファ回路122と、を含むことができる。
【0094】
上記ネガティブ整流回路121_1は、上記第2入力端IN2を介して入力される上記RF信号SRFからネガティブエンベロープ信号を検出してネガティブエンベロープ信号S120_1を出力することができ、上記ポジティブ整流回路121_2は、上記第2入力端IN2を介して入力される上記RF信号SRFからポジティブエンベロープ信号を検出してポジティブエンベロープ信号S120_2を出力することができる。
【0095】
上記第1バッファードスイッチ回路122_1は、上記ネガティブ整流回路121_1から出力される上記ネガティブエンベロープ信号S120_1をバッファリング及びスイッチングオン及びオフすることができ、上記第2バッファードスイッチ回路122_2は、上記ポジティブ整流回路121_2から出力される上記ポジティブエンベロープ信号S120_2をバッファリング及びスイッチングオン及びオフすることができる。
【0096】
一例として、ネガティブ整流回路121_1及び上記第1バッファードスイッチ回路122_1は、図7のネガティブ整流回路121_1及び第1バッファードスイッチ回路122_1と同様に動作し、ネガティブエンベロープ信号S120_1を出力することができる。
【0097】
一例として、ポジティブ整流回路121_2は、第2入力端IN2に接続された直流ブロッキングキャパシターCC2と、上記直流ブロッキングキャパシターCC2に接続されたアノードを有し、ポジティブ整流を行う第2ダイオードD12と、上記第2ダイオードD12のカソードと上記バッファ回路122の入力端との間に接続された抵抗R25と、上記第2ダイオードD12のアノードとバイアス電圧VBIAS端子との間に接続された抵抗R24と、上記第2ダイオードD12のカソードと接地との間に接続されたキャパシターC13と、上記抵抗R25と上記バッファ回路122の入力端との間の接続ノードと接地との間に接続されたキャパシターC14と、抵抗R26と、を含むことができる。
【0098】
一例として、上記第2バッファードスイッチ回路122_2は、上記ポジティブ整流回路121_2とバッファ回路122の出力端との間に直列に接続された第2非反転バッファB22及び第2バッファスイッチSW22を含むことができる。上記第2非反転バッファB22は、ポジティブ整流回路121_2から入力されるポジティブエンベロープ信号をバッファし、上記第2非反転バッファB22の出力端から上記バッファされたポジティブエンベロープ信号を出力する。上記第2バッファスイッチSW22は、上記RF制御信号EN_RFの第2RF制御信号EN_RF2に応答して、上記第2非反転バッファB22から出力される上記バッファされたポジティブエンベロープ信号S120_2をスイッチングオン及びオフすることができる。
【0099】
図8に係り、図1及び図2の上記バイアス制御回路400は、上記RF制御信号EN_RFの第1RF制御信号EN_RF1及び第2RF制御信号EN_RF2を出力することができる。例えば、シングル−エンドモードである場合には、上記第1RF制御信号EN_RF1及び第2RF制御信号EN_RF2のうち1つの信号のみを、アクティブレベルを有する信号として出力することができる。また、差動モードである場合には、上記第1RF制御信号EN_RF1及び第2RF制御信号EN_RF2を両方ともアクティブレベルを有する信号として出力することができる。上記シングル−エンドモードにおいて、アクティブレベルを有する信号として出力できる上記第1VCC制御信号EN_VCC1及び第2VCC制御信号EN_VCC2のうち1つは、予め設定されることができる。
【0100】
一方、ネガティブ整流を行う第1ダイオードD11及びポジティブ整流を行う第2ダイオードD12はそれぞれ、反対方向に接続された整流素子であって、それぞれは、RF信号SRFのネガティブ(negative)エンベロープ及びポジティブ(positive)エンベロープ信号を検出することができる。そして、上記検出されたポジティブ及びネガティブエンベロープ信号は、抵抗とキャパシターからなるRCフィルターによりフィルタリングされることができる。また、上記抵抗R22とキャパシターC12は、上記検出されたネガティブエンベロープ信号をフィルタリングする第1ローパスRCフィルターを形成し、上記抵抗R25とキャパシターC14は、上記検出されたポジティブエンベロープ信号をフィルタリングする第2ローパスRCフィルターを形成する。
【0101】
図9図8のRFエンベロープ検出回路の信号波形の例示図である。
【0102】
図9には、図8のRFエンベロープ検出回路120の主要ノードの信号波形が示されている。
【0103】
入力されるRF信号SRFのうちネガティブ(negative)エンベロープ信号は、上記ネガティブ整流回路121_1により検出され、上記第1バッファードスイッチ回路122_1によりバッファされる。
【0104】
入力されるRF信号SRFのうちポジティブ(positive)エンベロープ信号は、上記ポジティブ整流回路121_2により検出され、上記第2バッファードスイッチ回路122_2によりバッファされる。
【0105】
図10は、ET VCC検出回路及びRFエンベロープ検出回路の入力及び出力信号波形の例示図である。
【0106】
図10は、本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路または電力増幅装置が、ET VCCモードで動作する場合、そしてエンベロープトラッキングバイアス回路または電力増幅装置が、RF信号モードで動作する場合に、図3のET VCC検出回路110及びRFエンベロープ検出回路120の入力及び出力信号の波形を例示している。図10の波形は、0usecから1.5usecまでRF信号SRFがターンオフされ、ET動作電圧ET_VCCのみが印加され、その後1.5usecから3usecまでの間に上記ET動作電圧ET_VCCがターンオフされ、上記RF信号SRFが印加されるテストを行うことにより得られる。
【0107】
図10を参照すると、本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路または電力増幅装置がET VCCモードで動作する場合、ET VCC検出回路110はイネーブル(例えば、アクティブ状態)となり、RFエンベロープ検出回路120はディスエーブル(例えば、ノンアクティブ状態)となることができる。この場合、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1及び上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2が出力されることができる。
【0108】
これとは反対に、本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路または電力増幅装置がRF信号モードで動作する場合、ET VCC検出回路110はディスエーブル(例えば、ノンアクティブ状態)となり、RFエンベロープ検出回路120はイネーブル(例えば、アクティブ状態)となる。この場合、ネガティブエンベロープ信号S120_1及びポジティブエンベロープ信号S120_2を出力する。
【0109】
図10から分かるように、0usecから1.5usecまでET動作電圧ET_VCCのみが印加され、ET VCC検出回路110のみがオン状態で、上記反転増幅されたET動作電圧S110_1及び上記非反転増幅されたET動作電圧S110_2が出力される。
【0110】
その後、図10から分かるように、1.5usecから3usecまでの間にはRF信号SRFのみが印加され、RFエンベロープ検出回路120のみがオン状態で、ネガティブエンベロープ信号S120_1及びポジティブエンベロープ信号S120_2が出力される。
【0111】
図10に示されたグラフは、増幅回路200が差動構造を有する場合の例示であって、上記増幅回路200は、これに限定されず、シングル−エンド構造を有することができる。
【0112】
図11は本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第2実施形態を示す図であり、図12図11のエンベロープトラッキングバイアス回路の信号波形の例示図である。
【0113】
図11及び図12を参照すると、バイアス出力回路300は、第1バイアス出力回路310及び第2バイアス出力回路320を含むことができる。
【0114】
このように、第1バイアス出力回路310は、電力増幅回路の駆動増幅器(DA)(図11には示されていない)のような第1電力増幅器に第1バイアス信号を第1出力端子OUT1を介して提供する。第2バイアス出力回路320は、電力増幅回路の電力増幅器(PA)(図11には示されていない)のような第2電力増幅器に第2バイアス信号を第2出力端子OUT2を介して提供する。一例として、上記駆動増幅器(DA)及び電力増幅器(PA)は、増幅利得を全体的に大きく獲得するために直列に接続される。上記駆動増幅器(DA)は、入力端子(図1には示されていない)を介して入力信号を受信し、上記駆動増幅器(DA)の出力は、上記電力増幅器(PA)の入力端に接続される。上記駆動増幅器(DA)は、全体増幅利得の一部を提供し、入力端子と上記電力増幅器(PA)との間のインピーダンスマッチングを行い、上記電力増幅器(PA)と入力端子との間のバッファとして作用する。
【0115】
一例として、図11に示されたように、第1バイアス出力回路310は、バイアス制御回路400から出力される第3制御信号SC3の1 SC3_1により制御される。第2バイアス出力回路320は、バイアス制御回路400から出力される第3制御信号SC3の2 SC3_2により第1バイアス出力回路310と個別的に制御される。
【0116】
第1バイアス出力回路310と第2バイアス出力回路320はそれぞれ、バイアス制御回路400の第3制御信号SC3を介して互いに個別的に制御されることができる。
【0117】
図13は本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第3実施形態を示す図である。
【0118】
図13を参照すると、本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路の第3実施形態によるバイアス出力回路300は、第1バイアス出力回路330及びV/I変換回路350を含むことができる。
【0119】
一例として、上記V/I変換回路350は、負荷抵抗RL及びバッファB31を含むことができる。例えば、上記第1バイアス出力回路330がETバイアス電流Iet_biasを出力する場合、上記ETバイアス電流Iet_biasをV/I変換回路350がETバイアス電圧Vet_biasに変更して出力することができる。
【0120】
これにより、図13における本発明の一実施形態によるエンベロープトラッキングバイアス回路は、電力増幅装置への適用範囲を拡大することができる。
【0121】
図14はエンベロープトラッキングバイアス回路におけるバイアス制御回路の一例を示す図である。図14を参照すると、バイアス制御回路400は、プロセッサ410と、メモリ420と、を含む。
【0122】
上記メモリ420は、プロセッサ410によって実行される時に、プロセッサ410が、図1図13を参照して説明されたように、図1図2図11図13の上記バイアス制御回路400の機能を実行させる命令を記憶する。
【0123】
上述の本発明の実施形態によると、RF信号から検出されたRF信号のエンベロープ及びET VCCのうち1つを選択的に用いることにより、電力増幅器(PA)のバイアス信号が提供できるため、PA特性に適したETバイアスが提供されることができる。
【0124】
上述のように、エンベロープトラッキングバイアス回路は、RF信号から検出されたエンベロープ信号及びET VCC動作電圧を両方とも用いることができるため、幅広い適用性を有することができ、エンベロープトラッキングバイアス回路がETバイアス信号を電流または電圧として提供するように設計された場合、電力増幅器(PA)集積回路へのエンベロープトラッキングバイアス回路の適用範囲が拡大されることができる。
【符号の説明】
【0125】
100 検出回路
200 増幅回路
300 バイアス出力回路
400 バイアス制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14