特開2019-80838(P2019-80838A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コイズミファニテック株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2019080838-電動ベッド 図000003
  • 特開2019080838-電動ベッド 図000004
  • 特開2019080838-電動ベッド 図000005
  • 特開2019080838-電動ベッド 図000006
  • 特開2019080838-電動ベッド 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-80838(P2019-80838A)
(43)【公開日】2019年5月30日
(54)【発明の名称】電動ベッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 20/08 20060101AFI20190510BHJP
【FI】
   A47C20/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-211061(P2017-211061)
(22)【出願日】2017年10月31日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示日:平成29年5月24日、25日 展示会名:コイズミファニテック総合展示会 開催場所:ベルサール飯田橋駅前(〒102−0072 東京都千代田区飯田橋3−8−5 住友不動産飯田橋駅前ビル1・2F)
(71)【出願人】
【識別番号】505455978
【氏名又は名称】コイズミファニテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠原 千春
(57)【要約】
【課題】背ボトムの上端にヘッドボトムが連結されている場合には、背ボトムを起立動作させる場合に、まず、ヘッドボトムだけを所定角度立ち上げ、続いて背ボトムを起立させる動作が望まれる。
【解決手段】電動ベッド10は、1つの態様においては、背ボトム25及びヘッドボトム24が水平に位置する状態において、持ち上げガイド部材33の本体34は、背ボトム25の下面と角度θに開いた状態である。リフト部材が動作を開始すると、本体34と背ボトム25の下面との角度θが閉じ、それに伴ってリンク部材35でヘッドボトム24が背ボトム25に対して所定の角度立ち上げられ、その立ち上げ角度が保持された状態で、背ボトム25が立ち上げられる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左側枠、右側枠、頭側枠及び足側枠を含み、平面視が矩形をなすベッドフレームと、
前記ベッドフレームの頭側枠寄りに設けられ、下辺、上辺及び左右側辺を有し、平面視が矩形で、前記下辺側の左右両外側部が前記左側枠及び右側枠に回動可能に保持されている背ボトムと、
下辺、上辺及び左右側辺を有し、平面視が左右方向に長手の矩形で、下辺側が前記背ボトムの上辺側と回動可能に連結されているヘッドボトムと、
長手直線状の本体、及び本体の一端に取り付けられ、本体の長手方向に交叉方向に延び出たリンク部材を備え、前記本体の他端は、前記背ボトムの下辺側の下面と回動自在に、下面と所定の角度θをなすように連結されていて、前記本体の一端は、前記リンク部材を介して、前記ヘッドボトムの下面と連結されている持ち上げガイド部材と、
前記ベッドフレームの左側枠及び右側枠間に配置され、電動力で回転される支軸、前記支軸から垂直に突出したアーム、及び、前記アームの先端に設けられた当接部材を含み、前記支軸を中心に前記アームが回転されることにより、前記持ち上げガイド部材の本体下面に対する前記当接部材の当接位置が変化し、前記持ち上げガイド部材を介して前記背ボトムを起伏回動させるリフト部材と、
を含むことを特徴とする、電動ベッド。
【請求項2】
前記持ち上げガイド部材の本体の他端と前記背ボトムの下面とが前記角度θに開いた状態で保持する角度固定部材を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動ベッド。
【請求項3】
前記背ボトム及びヘッドボトムが水平に位置する状態において、前記持ち上げガイド部材の本体は、前記背ボトムの下面と前記角度θに開いた状態であり、
前記リフト部材が動作を開始すると、前記本体と背ボトムの下面との角度θが閉じ、それに伴って前記リンク部材で前記ヘッドボトムが背ボトムに対して所定の角度立ち上げられ、その立ち上げ角度が保持された状態で、前記背ボトムが立ち上げられることを特徴とする、請求項1に記載の電動ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
電動ベッドにおいては、背ボトムを伏倒位置と起立位置に電動力で変位させるものが提案されている。
例えば、特許文献1には、背ボトムの起立動作時に背ボトムをヘッド側にスライド移動させるようにした機構が提案されている。
また、特許文献2には、ボトムの稼働機能を連動させる連結棒に調整機能を加えることにより、利用者の望む電動ベッドの起伏動作を実現した電動ベッドが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−192号公報
【特許文献2】特開2014−12054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来提案されている電動ベッドにおける背ボトムの起立動作は、背ボトムの下辺を中心に背ボトムが起き上がる。このため、側面視で見ると、直線状の背ボトムがその下端を中心に直線状のまま、その起き上がり角度が変化するという構成である。そして、背ボトムの上端にヘッドボトムが連結されている場合であっても、側面視において、背ボトムとヘッドボトムとは直線状に延びた状態で起伏動作がされるものである(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
ところで、背ボトムの上端にヘッドボトムが連結されている場合には、背ボトムを起立動作させる場合に、まず、ヘッドボトムだけを所定角度立ち上げ、続いて背ボトムを起立させる動作が望まれる場合がある。また、背ボトム及びヘッドボトムが側面視で直線状のまま起立動作をすることが望まれる場合もある。
本発明は、背ボトム及びヘッドボトムの起立動作に関し、利用者の望む態様で起立動作をさせられるように調整できる電動ベッドを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、左側枠、右側枠、頭側枠及び足側枠を含み、平面視が矩形をなすベッドフレームと、前記ベッドフレームの頭側枠寄りに設けられ、下辺、上辺及び左右側辺を有し、平面視が矩形で、前記下辺側の左右両外側部が前記左側枠及び右側枠に回動可能に保持されている背ボトムと、下辺、上辺及び左右側辺を有し、平面視が左右方向に長手の矩形で、下辺側が前記背ボトムの上辺側と回動可能に連結されているヘッドボトムと、長手直線状の本体、及び本体の一端に取り付けられ、本体の長手方向に交叉方向に延び出たリンク部材を備え、前記本体の他端は、前記背ボトムの下辺側の下面と回動自在に、下面と所定の角度θをなすように連結されていて、前記本体の一端は、前記リンク部材を介して、前記ヘッドボトムの下面と連結されている持ち上げガイド部材と、前記ベッドフレームの左側枠及び右側枠間に配置され、電動力で回転される支軸、前記支軸から垂直に突出したアーム、及び、前記アームの先端に設けられた当接部材を含み、前記支軸を中心に前記アームが回転されることにより、前記持ち上げガイド部材の本体下面に対する前記当接部材の当接位置が変化し、前記持ち上げガイド部材を介して前記背ボトムを起伏回動させるリフト部材と、を含むことを特徴とする、電動ベッドである。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記持ち上げガイド部材の本体の他端と前記背ボトムの下面とが前記角度θに開いた状態で保持する角度固定部材を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動ベッドである。
請求項3記載の発明は、前記背ボトム及びヘッドボトムが水平に位置する状態において、前記持ち上げガイド部材の本体は、前記背ボトムの下面と前記角度θに開いた状態であり、前記リフト部材が動作を開始すると、前記本体と背ボトムの下面との角度θが閉じ、それに伴って前記リンク部材で前記ヘッドボトムが背ボトムに対して所定の角度立ち上げられ、その立ち上げ角度が保持された状態で、前記背ボトムが立ち上げられることを特徴とする、請求項1に記載の電動ベッドである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、背ボトムを起立動作させる場合に、まずヘッドボトムを所定角度立ち上げ、続いて背ボトムを起立させる態様としたり、ヘッドボトム及び背ボトムが側面視で直線状のまま、背ボトムを起立させる態様としたり、を簡易に切り換えられ、利用者のニーズに合わせた背ボトムの起伏動作が可能な電動ベッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、この発明の一実施形態に係る電動ベッド10の全体構成を示す斜視図である。
図2図2は、電動ベッド10の骨格をなすベッド躯体20の斜視図である。
図3図3は、ベッド躯体20の部分斜視図であり、ヘッドボトム24がヘッドアップしない状態の図である。
図4図4は、ベッド躯体20の部分斜視図であり、ヘッドボトム24がヘッドアップした状態の図である。
図5図5は、電動ベッド10の動作、特に、背ボトム25の起立動作と、ヘッドボトム24の動作との関係を説明するための図解的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、この発明の一実施形態に係る電動ベッド10の全体構成を示す斜視図である。また、図2は、電動ベッド10の骨格をなすベッド躯体20の斜視図である。
図1を参照して説明すると、電動ベッド10は、ベッドフレーム11及びベッドフレーム11に装着されたベッド躯体20を含んでいる。
ベッドフレーム11は、一例として木製であり、ヘッドボード12及びフットボード13並びにヘッドボード12及びフットボード13を接続する左右一対の側枠板14,15を含んでいる。ヘッドボード12、フットボード13及び左右一対の側枠板14,15で構成された平面視矩形の枠体によって保持されるように、枠体内にベッド躯体20が装着されている。
【0011】
図2を併せて参照して、ベッド躯体20は、一例として金属製であり、左側枠21、右側枠22、頭側枠23及び足側枠19を含んでいて、平面視が矩形の輪郭を有する枠体を構成している。そして、この枠体上には、頭側枠23の側から足側枠19の側に向かって、ヘッドボトム24、背ボトム25、腰ボトム26、足上ボトム27及び足下ボトム28が配列されている。各ボトム24,25,26,27,28は、金属製パイプ等で矩形の輪郭が構成され、その輪郭内に金属ワイヤーが格子状に張られた構成を有している。
【0012】
そして、この実施形態では、図1に示すように、腰ボトム26はその両側が左側枠21及び右側枠22に固定されており、枠体に対して動かないが、ヘッドボトム24及び背ボトム25は、背ボトム25の下辺を中心に起き上がり得る構成とされている。また足上ボトム27及び足下ボトム28も、その連結部が上方へ動くことができ、足上ボトム27及び足下ボトム28は、山なりに起き上がり得る構成とされている。
【0013】
図3及び図4は、ベッド躯体20の部分斜視図で、ヘッドボトム24及び背ボトム25が、背ボトム25の下辺を中心に起き上がった状態を示す。
図3及び図4を参照して、背ボトム25は、角パイプ製の下辺251、丸パイプ製の左側辺252、右側辺253及び上辺254を有する平面視が矩形の輪郭を有している。下辺251の両端から外側に回動支軸255が突出している。回動支軸255は左右側枠21,22の内側面に溶接された受金具29で回動自在に保持されている。
【0014】
ヘッドボトム24は、背ボトム25の上辺254側に連結されており、平面視が左右方向に長手の矩形をしている。より詳しくは、ヘッドボトム24は、丸パイプ製の下辺241と、下辺241の左右両側に下端が取り付けられた丸パイプ製の左辺242及び右辺243と、左辺242及び右辺243の上端に連結された丸パイプ製のコーナー部244と、コーナー部244の上端内方間を連結している丸パイプ製の上辺245を有している。そして、ヘッドボトム24は、左辺242及び右辺243の各下端部、並びに下辺241と背ボトム25の上辺254との間に設けられた左右一対の連結部材30によって、背ボトム25に対して回動自在に連結されている。
【0015】
さらに、背ボトム25には、左右一対の補強部材31が設けられている。各補強部材31は、それぞれ、下端は背ボトム25の下辺251に固着されており、上端は背ボトム25の上辺254に固着されている。左右一対の補強部材31は、矩形の背ボトム25を横方向にほぼ3等分に3分割するように、左及び右に偏倚した位置に設けられている。補強部材31は、一例として、断面視コ字状のチャネル材が用いられており、コ字状の開放面が、背ボトム25の下面側を向くように取り付けられている。
【0016】
ヘッドボトム24にも、左右一対の補強部材32が設けられている。各補強部材32は、それぞれ、下端はヘッドボトム24の下辺241に固着され、上端はヘッドボトム24の上辺245に固着されている。左右一対の補強部材32は、背ボトム25に設けられた左右一対の補強部材31の上方延長線上に位置するように設けられている。すなわち、左右一対の補強部材31は、矩形のヘッドボトム24を横方向にほぼ3等分に3分割するように、左及び右に偏倚した位置に設けられている。この実施形態では、補強部材32は、一例として、角パイプ製とされている。しかし、背ボトム25の補強部材31と同様に、断面視コ字状のチャネル材で構成することもできる。
【0017】
さらに、左右一対の持ち上げガイド部材33が備えられている。持ち上げガイド部材33は、長手直線状の本体34及び本体34の先端に取り付けられたリンク部材35を含む。本体34は、その後端が、背ボトム25の補強部材31の下端近傍に回動自在に連結されている。そして、本体34は、補強部材31と所定の角度θ(一例として、θ=23°〜27°程度とされている。)をなし、補強部材31の長さ方向に延びている。本体34の先端側は、ヘッドボトム24の補強部材32の下面と対向している。そして、本体34の先端には、本体34の長手方向から交叉方向に延び出たリンク部材35の一端が、回動自在に連結されている。リンク部材35の他端は、補強部材32の長さ方向中央部辺りと、回動自在に連結されている。
【0018】
また、背ボトム25の補強部材31には、角度維持部材36が設けられている。角度部材36は、一例として、補強部材31の先端寄りの位置に、補強部材31から交叉方向に下面側へ突出するように設けられている。そして、角度維持部材36の突出先端側には、ピンを通す為の孔361が形成されている。一方、補強部材31と所定の角度θをなして延びる持ち上げガイド部材33の本体34には、角度維持部材36の孔361に対向する位置に、ピンを通す為の孔341が形成されている。そして、これら2つの孔361,341を貫通するように、固定ピン37が通されている。(図3を参照)
図3に示すように、この状態では、持ち上げガイド部材33は、背ボトム25及びヘッドボトム24が側面視で真直ぐに延びるように、背ボトム25及びヘッドボトム24を保持している。
【0019】
一方、図4に示すように、固定ピン37を2つの孔361,341から外し、当該固定ピン37を、一例として、本体34に形成されたピン紛失防止孔342に差し込んだ状態にすれば、ガイド部材33の本体34は、補強部材31との角度が狭まるように回動し得る。そして、これにより、背ボトム25に対してヘッドボトム24が所定の角度屈曲して、いわゆるヘッドアップした状態とすることができる。(図4を参照)
再び図3及び図4を参照して、ベッドフレーム11の左側枠21及び右側枠22間には、回動支軸41が配置されている。回動支軸41は、背ボトム25の下方に存在するように設けられている。回動支軸41の両端は、左側枠21及び右側枠22にそれぞれ例えば溶接によって固着された受け金具42によって回動自在に保持されている。
【0020】
回動支軸41には、垂直に突出する一対のアーム43が設けられている。一対のアーム43は、一対の持ち上げガイド部材33に対向する位置、すなわち回動支軸41をその長さ方向にほぼ3等分に分割する左及び右に偏倚した位置に設けられている。また、各アーム43の先端には、当接部材としてのコロ44が設けられている。よって、回動支軸41が回動すると、一対のアーム43の先端のコロ44が一対の持ち上げガイド部材33の本体34とスムーズに当接し、本体34を起立させるように動かす。
【0021】
回動支軸41には、さらに、リンク金具45を介して、電動モータ46が連結されている。電動モータ46は、ベッドフレーム11の所定の位置に取り付けられている。電動モータ46が駆動されると、シリンダピストン47が伸縮され、回動支軸41が回動される。回動支軸41の回動によって、一対のアーム43の突出方向が回動し、アーム43の先端のコロ44と持ち上げガイド部材33の本体34との当接する位置が変化し、当接位置に応じて背ボトム25の起立角度が変化する。
【0022】
さらに、背ボトム25が起立する際の動きがよりスムーズになるように、回動支軸41と背ボトム25の下辺251との間を連結するリンク金具48が設けられている。
図5は、電動ベッド10の動作、特に、背ボトム25の起立動作と、ヘッドボトム24の動作との関係を説明するための図解的な側面図である。
図5(A)は、ヘッドボトム24及び背ボトム25が、左右側枠21,22に沿うように水平状態に寝ている状態の図解的な側面図である。図5(A)に示すように、角度維持部材36と持ち上げガイド部材33の本体34とが、固定ピン37によって連結された状態において、モータ46が駆動され、回動支軸41が回動されたとする。
【0023】
すると、回動支軸41の回動に伴ってアーム43が回動し、その先端のコロ44が本体34に沿って移動し、本体34(すなわち持ち上げガイド部材33)を立ち上げる。すると、持ち上げガイド部材33が連結された背ボトム25は、その下辺251を中心に起立方向へ立ち上がる。背ボトム25と本体34との角度θは、背ボトム25の下面方向に突出する角度維持部材36と本体34とが固定ピン37で固定されているため、変化することはない。それゆえ、アーム43によって本体34が立ち上げられると、背ボトム25は、本体34+θの角度で立ち上がっていく。このとき、ヘッドボトム24は、リンク部材35を介して本体34の先端と連結されているから、ヘッドボトム24は背ボトム25と直線状態を保ったまま、立ち上がっていく。(図5(B)を参照)
このように、固定ピン37で角度維持部材36と本体34とを連結しておくことにより、背ボトム25及びヘッドボトム24を、側面視でまっすぐな直線状態に維持したまま、電動力で所望の角度に起立させたり、寝かせたりすることができる。
【0024】
次に、図5(C)に示すように、ヘッドボトム24及び背ボトム25が、左右側枠21,22に沿うように水平状態に寝ている状態において、角度維持部材36と持ち上げガイド部材の本体34とを連結する固定ピン37を外した状態とする。このとき、固定ピン37は、一例として、本体34のピン紛失防止孔342に差し込んでおく。
この状態において、モータ46が駆動され、回動支軸41が回動されたとする。
【0025】
すると、回動支軸41の回動に伴ってアーム43が回動し、その先端のコロ44が本体34に沿って移動し、本体34(すなわち持ち上げガイド部材33)を立ち上げる。持ち上げガイド部材33の立ち上げ初期においては、持ち上げガイド部材33だけが立ち上がり、本体34と背ボトム25との角度θがθ=0となるまで持ち上げガイド部材33が回動する。そして、その後は、持ち上げガイド部材33のさらなる回動と共に、持ち上げガイド部材33と一緒に背ボトム25が立ち上がっていく。
【0026】
一方、ヘッドボトム24は、持ち上げガイド部材33だけが立ち上がる立ち上がり初期において、リンク部材35によって下方から押し上げられ、連結部材30を中心に背ボトム25に対して角度θだけ折れ曲がり、ヘッドボトム24のみがボトムアップしたヘッドアップ状態となる。一例として、θ=25°に設定されている場合、ヘッドボトム24は背ボトム25に対して25°ヘッドアップした状態となる。
【0027】
そして、その後は、ヘッドボトム24はヘッドアップ状態のまま、背ボトム25の立ち上がりに連動して立ち上がっていく。(図5(D)を参照)
立ち上げ動作から寝かし動作は、立ち上げ動作の逆の動作となる。
以上の通りであり、この実施形態に係る電動ベッド10では、背ボトム25を電動で起立させたり、寝かせたりする場合に、ヘッドボトム24を、ヘッドアップ状態にするか、背ボトムと直線状をなすフラット状態とするかを、好みに応じて容易に選択することができる。
【0028】
よって、使い勝手が良く、背ボトム25を伏倒位置と起立位置とに電動力で変位させる際に、ヘッドボトム24の態様を多様化した電動ベッド10を提供できる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0029】
10 電動ベッド
11 ベッドフレーム
12 ヘッドボード
13 フットボード
14、15 側枠板
19 足側枠
20 ベッド躯体
21 左側枠
22 右側枠
23 頭側枠
24 ヘッドボトム
241 下辺
242 左辺
243 右辺
244 コーナー部
245 上辺
25 背ボトム
251 下辺
252 左側辺
253 右側辺
254 上辺
255 支軸
26 腰ボトム
27 足上ボトム
28 足下ボトム
29 受金具
30 連結部材
31、32 補強部材
33 持ち上げガイド部材
34 本体
341 孔
342 ピン紛失防止孔
35 リンク部材
36 角度維持部材
361 孔
37 固定ピン
41 回動支軸
42 受け金具
43 アーム
44 コロ
45、48 リンク金具
46 電動モータ
47 シリンダピストン
図1
図2
図3
図4
図5