特開2019-82163(P2019-82163A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-82163(P2019-82163A)
(43)【公開日】2019年5月30日
(54)【発明の名称】回転力伝達装置
(51)【国際特許分類】
   F03D 3/06 20060101AFI20190510BHJP
   F03D 7/06 20060101ALI20190510BHJP
【FI】
   F03D3/06 G
   F03D7/06 C
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-115981(P2018-115981)
(22)【出願日】2018年6月19日
(31)【優先権主張番号】特願2017-209543(P2017-209543)
(32)【優先日】2017年10月30日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】300042627
【氏名又は名称】山内 多門
(72)【発明者】
【氏名】山内 多門
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA16
3H178AA22
3H178AA24
3H178AA43
3H178AA56
3H178BB31
3H178BB35
3H178BB62
3H178CC01
3H178CC22
3H178DD04X
3H178DD12Z
3H178DD32X
3H178DD54X
3H178EE02
3H178EE13
3H178EE23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】回転する物が高速で在れば在る程回転体の精密な出来が要求され、その精度の差が、振動、騒音、その現象に伴う機器自体の寿命にも大きく影響をもたらす。その抑止の方策として、一方では高速化、他方では低速化と、最初の高速、高回転を次の事象に移る時点でバランスが採れる状態にする事で、その後の事象に対して、低速、低回転にもっていく事で前述トルク事項の解決を図って、尚且つ、長寿命も期待出来る。
【解決手段】第1、第2コーターでは回転に寄与する側の翼の全ての面で受け、効果の期待できない第3コーター側でも、翼の角度を変え、回転に寄与する力に変え、流体と真向に逆らう第4コーターでも靡いて、逆らわない様に逃がす事に依って、エネルギーの多くを得て、尚且つ高トルク化を図り、家屋の屋上から、農地の間でも、山の斜面にも、洋上風とと水面下の潮流との両面発電をも、其れも群を為して、数十基から数百基と纏めて発電可能。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
初手寸法の中空管の上端から下へ少しずらしてに上下2層リングの鍔を取り付けて置き、該鍔に、上桟は回転方向に抵抗の小さい扁平な形状の骨材で、下桟は圧縮力に強固な厚みの有る菱形を為す骨材を、内側は間隔を空け、外側端で一体に為った放射三角腕(以降、腕と表す)を等角度に配置し、別の大中の2種のリングの大きい方のリング外周リングを等角度に配置された該腕の先端外周部に接続、同じく、中リングも腕の中間所定位置に接続、以上で形作られた回転上枠(以降、上枠)を前記上下2層リング上に取付、同じく該中空管の最下端に該2層リングと、該上枠と同様の下枠を共に上下同位置に取付け、前記上枠と下枠の第リングと腕との交点に翼頭に嵌入された外軸を配し、同様に、中間軸(以降、中軸と表す)も中リング位置に配した構造の篭軸に主軸を嵌入させて、翼の受けた流体の力を主軸から発電機へと伝へるのを特徴とした、発電力伝達高効果装置
【請求項2】
前記回転翼頭部に外装した筒を備え、該筒内にベアリングと油ポンプ等を内蔵した構造を備えた、請求項1に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項3】
前記回転翼尾部に、ジョイントを介して、屈曲と回転始終の当たりを和らげる前記抑制ダンパーを取り付け、回転翼下死点以後の回転翼の角度を制御して、回転翼背面からの本来邪魔になる流体の力を回転力に変える構造を有する、請求項1から2に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項4】
上下の放射三角腕それぞれの上方桟部材は平板状にして、その回転方向に向かって揚力を得る角度設定され、下方桟は楕円又は菱型部材を用いて、回転体の重量を支えると同時に、回転時に浮力が生じる角度を持たせた構造を有する事を特徴とする、請求項1から3に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項5】
翼尾部にジョイントに接続された抑制ダンパーは、もう1端を、翼の長さと篭半径との割合によって、2乃至3スパン前方中間軸上、又は、篭軸上に、同じく取り付け、翼自体の上下の傾きと、篭体の他の部材等とお互いに邪魔にならない様、翼の長さと中間軸と篭の径とが勘案された機構を持つのを特徴とする、請求項1から4に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項6】
前記中空主軸と接続される同軸変速装置の遊星歯車と太陽歯車及び内歯外輪との其々の間にローラーを噛ませたギヤー構造にし、各ギヤー間の負荷がかかるがわの歯面積を大きくして間にローラーを置き、負荷のかからない反対側面積は小さくした歯の形状を採る事(図7B)で、転がり抵抗にし、摩耗を減らす構造を有する変速機を用いた、請求項1から5に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項7】
主軸と発電機の間に前記同軸遊星変速装置を装置し、可動翼の回転を、上げ下げに依って、大から小の発電機に、最適なトルクの調整を図る構造を持った、請求項1から6に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項8】
洋上で発電する場合、請求項1から7に記載の発電力伝達高効果装置設置発電機一基を中心基台に、逆V字にLダンパ−で周囲に6基を配し、周囲の6基同士は各基台間の距離が等間隔に為る様にSダンパーで接続し、此れを1ブロックとし、此のブロックを所定の数だけSダンパーで配置し、各主軸間の関係が平行に上下する様にし、ブロック同士の連結にはSダンパー接続して、各基台が上下動の際、互いの主軸が平行四辺形を描く様にした、請求項1から7に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項9】
発電力伝達高効果装置に連結される発電機は遊星変速機からのシャフト直結で、以降の発電機は流体の強度に応じて第二、第三、第四発電機へと、主発電機以降の各発電機間に電磁クラッチを設け、風量の大小で稼働数を順次加減する装置を備えた、請求項1から8に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項10】
発電装置全体の最上部にある上部枠の上方に、外軸間と外軸と主軸間に所定の間隙で直線状に細線を張り巡らす為の足を備え、鳥除け機能を持たせた、請求項1から9に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項11】
主軸は、継ぎ足し機能を持たせル場合、カット箇所の接続に際しては、回転体の回転方向に締まる正ネジ、又は逆ネジで連結する構造で、中央に貫通細管用の孔の有る繋ぎボルトで連結する構造を備えた、請求項1から10に記載の、発電力伝達高効果装置
【請求項12】
主軸と篭軸との繋がりを、篭軸所定の上下二か所と、相対する主軸頂上二か所の位置とに、回転に拠って締まる方向のネジを設け、上か見て回転体が右回転には正ネジを、左回転には逆ネジを、主軸の外面と、篭軸の内面に設けて、回転体の回転力を主軸に伝える構造を持った、請求項1から11に記載の、発電力伝達高効果装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
流体利用での発電に於いて、一般に、プロペラ式やスクリュウ式で行う時、回転力を得るには、翼の面に架かるベクトル的な力は、瞬間瞬間のどの時点に於いても、単位面積当たりの力は、相対的にも相当に小さく、どうしても、半径(翼長)の大きさが相当に大きく為らざるを得ない。
【0002】
極小型の水力発電に於いては、スクリュウ式は可能であるが、流速、流量の相当の大きさが求められ、一部の潮流発電にその例がある程度である。
【0003】
現在行われている補助金制度に依る種々の発電方式では、コストの相当部分を補助金に頼り、個々の力だけではパホーマンス的に賄い切れない状態である。
【0004】
本発明に依る形式では、流体、主に水や空気であるが、その流速に依る力を、出来るだけ受ける面に垂直に架かる様に、形状や、角度、位置、翼の動き等の組み合わせを考慮して、屋根の上にも発電が可能な、それも多数の小型発電が設置出来る様なものが出来ればと思います。
【背景技術】
【0005】
良く見受けるのが巨大な塔に巨大なプロペラが付いた発電機であるが、プロペラやスクリュウー式の場合、構造的に羽に受ける流体の力を、ベクトル的に直角に横へ逃がす事に依って回転力に変え、得られたトルクを電気エネルギーに利用するのだが、塔も、羽も受ける流体に抗する強度を保持するのに要する太さで行っている。
【0006】
現在、多く見られるものは、大気中ではプロペラ式、水中ではスクリュウ式水平軸型が殆ど全てと言っていいような状態で、水車タイプの垂直軸型は見かけません。
【0007】
本発明に於いては、その水車タイプの物をその構造体自体の抵抗を極力少なくする為に出来得る限り構造材断面積を小さくする為に、支持構造体は略骨材のみに近い物で構成された、風力発電や、水力発電に利用出来れば流体の強弱にも耐え得るものが出来るのではと思い、此処に書き述べる次第です。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−070634 F03D 9/00
【特許文献2】特開2011−167721 F03D 3/06 11/00
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、小型で屋上にでも、又は、大型で洋上にでも、設置可能な回転を伝える装置で、数多くを密に並べて使用も可能な物で、受ける流体を垂直に受け、又は、受け流す構造を共に有する物で、力を受けて回転に寄与する流体は全面で受け止め、回転に抗する流体は逆らわず全て受け流す。
【0010】
現在よく見かけるのが、巨大なポール状の塔の上に巨大なプロペラを取り付けた物で、個々の家庭や、個人の方々が簡単に設置できる物ではありませんし、流体に対する効力と抗力を共有し、効力が大きくなれば抗力も大きくなり、大きく為れば為る程翼を支える構造物を選り大きくする必要が生じる。
【0011】
上記の様な装置に於いては、近隣の方々へ非常な迷惑状態になっているのが現状で、特に大きなうなり音問題がよく耳にします。
【0012】
このプロペラ式の装置の後方近くでは、前方からの流体の過流現象が影響して同じ回転を伝える装置が働きにくく利用に支障を来たす事となります。
【0013】
また、今でもよく耳にするのが、その巨大さ、長さ故の、強風時に崩壊して倒れる物や、羽が落ちて来る物が有るようです。
【0014】
現在よく見かけるプロペラ式の物では、小規模の装置が難しく、一般の家庭が、個々に設置出来るような小型の回転を伝える装置を作るのが難しいのか、効率の問題かで全く見かけませんし、又、設備のコストに対して、出現した電力量との兼ね合いも、自分としては、疑問に思っております。
【問題を解決しようとする手段】
【0015】
現在一般的に行われている風力や潮流発電に於いて、水力や火力に拠る発電の様に一定のレベルで発電するのにたいして、風の脈動や、風速の大小、風向の変化、又、潮の干満に拠る超流の変化に、風力や潮流の様に、自然界の流体は、その向きや大きさが常に変化し、そのエネルギーを的確に捉える事が非常に難しく、例えば、風力発電の大きなプロペラは強風時にはその角度を変え、風の力を逃して、構造物を破損から防いでいる状態で、本発明は自然界に於ける流体の変化に対応する為に、流体の力を直接受ける翼と、この翼を支え、力を伝える篭に分け、流体から受ける力が、中心軸に対称形を為す構造物の回転篭(以降篭と表す)は、極力その断面積を小さくして抵抗を減らし、又、力を受けて利用する回転翼(以降翼と表す)は、その対称を崩し、一方の翼は流体の力を最大限に受け止め、もう一方は断面積を最小にする事で受ける力の差を最大に利用する為の色々な工夫を結集して、気ままな流体の力を一定レベルに近い形で最大限利用しようとする構造を持たせた物です。
【0016】
本発明は、比較的小型、軽量なものから、大型で洋上設置も可能な大型迄を対象とするもので、小型は屋上でも多くの装置を設置する事が出来る様にし、遊星歯車変速機(以降変速機と表す)を、翼の回転の軸となる翼頭部筒(以降翼頭)を、該篭の外周軸(以降外軸)に勘合させて一体となった篭の中心軸(以降篭軸)を発電装置から貫通する中央主軸(以降主軸)の頂部から勘合接続し、発電機の間に噛ました遊星変速機で発電機に送り、選り適当なトルクを得ようとするが特徴で、翼を含む篭の任意の大きさで発電負荷に最適になる様、規模の大小を問わない様にした物です。
【0017】
前記篭の外周に位置する軸に装着されたた翼に、流体が作用しても、図02Aの、上死点から下死点までの1,2ゾーンの二クォーターでは、流体の方向と垂直に力を受けても翼が下流方向に逃げ、その逃げる力の略全量が本篭軸の回転に関わり、次いで、下死点からの一クォーター3ゾーンでは力が逆の作用をしない様に翼頭が外軸を中心にして流体を空かす様に翼ダンパーで以て一定角度迄逃がす様にし、この角度がベクトル的に篭軸の回転に寄与して効率を上げ、最もロスの出る上死点前最後の一クォーター4ゾーン部分だけが寄与せず、そこで翼を自然に下流方向に靡く様に受け流す可動回転が効果を発揮し、流体の力をほとんど全て受け止めて篭軸の回転に寄与する側と、受け流して最小限の抵抗になる側の二つのを共に有しながら最大限効果を発揮する構造を持つのを特徴とする。
【0018】
流体の作用圏の後方に於いては、渦流に依って、利用の妨げに為る事が多いですが、本発明は、その渦流現象が小さく、その分下流での効率が良くなり、篭同士が隣接しても篭間の影響が少なくなる構造をもつのを特徴とするので、屋上でも、地上でも、洋上でも安定した回転力が可能に成り、洋上では、一単位基台毎に波に拠る上下動が平行になる様スプリング入りのダンパー上下二か所で此れを行う。
【0019】
本発明は、その構造に於いて、篭軸上部二層鍔に接続された、所定数の三角放射腕(以降腕と表す)を配し、この腕の中間位置と外周位置とに、中間リング(以降中リングと表す)と外周リング(以降外リングと表す)とを其々接続して腕を固定し、この同軸を為す二種の中、外リングと全腕を一体にした物を回転枠(以降枠と表す)とし、これと同様の物を篭軸の下にも二層鍔上に配し、該上部枠の腕と、中.外両リングとが交差する其々の位置から、中間軸(以降中軸と表す)と翼頭に嵌入された外周軸(以降外軸と表す)とを、主軸に平行に、該上部枠と、該下部枠とが、翼が収まる間隔に設けられる様に配し、ベアリング、等を内蔵させた翼頭に嵌合された油ポンプ一体の該外軸を、下部枠に挟み込む状態に取付、これ等全てを合体された物が回転体(篭と翼と潤滑装置と翼ダンパー)になり、此の外軸が翼頭の回転軸になり、当枠から篭の半径と翼長との割合で、篭軸か二乃至三本先の腕上か、これ等三か所何れかに位置する中軸に当翼尾部にジョイントを介して接続されたバンパーのもう一端の接続箇所に成り、該外軸に勘合された該翼のストッパー役を其々の中軸が担い、この回転体を上から見ると、腕と二重リング、篭軸に勘合した主軸とでトラス構造になり、外軸に係る力を主軸に集めるのに、三角形の一頂点に集まり、大きな力が懸かっても形が崩れずに主軸に集まる構造を有する。
【0020】
流体の力を受ける、該翼の構造は、台形に切断加工された長辺に一体化されるパイプ(筒)を有し、此れを翼の翼頭とし、短辺側を尾部とし、台形部の中央部略全体に窪ませ、窪んだ側を腹に、膨らんだ側を背とした形の翼で、流体を受ける側を翼腹面、流れの裏側を背に、この窪んだ翼面と該翼頭筒内の上端にベアリング等を、下端に可動翼の運動を利用したポンプをベアリングと共に備え、組み立て時に勘合する様に設えた構造を有する。
【0021】
翼尾部の取付に付いては、翼の開閉に拠るショックを避ける為に、ダンパーの一端を可動ジョイントを介して尾部に取付、もう一端を、翼を取り付けた外周軸から、仕様に依って、前述の2乃至3前方に位置する放射枠と中間リングの交点に設えた中間軸上に接続すろのは前述の通り。
【0022】
前記、全回転部分を保持する囲いを頂点のキャップと篭支持枠と主軸下方の固定支柱の3種の枠で包み囲む状態にする。
【0023】
上下腕の上桟は扁平に、下桟は断面が菱形又は楕円に設え、回転時に抵抗を減らし、尚且つ、少々の揚力も生じる様にし、音も静かになる様な構造の上下腕を備える。
【0024】
流体が気体である場合には、翼尾部を支えるダンパーのパイプ部に、このパイプの頭部と尾部双方から一定の距離に、即ち上死点下死点双方直前にピストンをフリーにする孔を設え、上下両死点直前の該孔位置を通過後、該パイプ内の気体に圧力が架かり、ピストン周りの隙間からの漏れに拠るピストンの移動に変わるので抵抗が架かりダンパー効果が働く構造を有し、流体が液体の場合には、ダンパーの代わりにワイヤー等でも代用できる。
翼の回転角を決めるダンパー長(ワイヤー)は、翼頭筒内の油ポンプの構成に翼角度の規制が必要。
【0025】
翼の長さ(翼頭部を含む台形底辺と上辺間)と、ダンパーが伸びて直角三角形の垂直と水平の関係に為る時、中心回転軸に触れない範囲で有る事に留意し、例えば、篭の半径に対し、翼の長さが短くなるに従って、ダンパーの一端は篭軸上にしても可となる。
【0026】
上記極小ポンプの構造は、翼頭部筒内に勘合する外周軸最下部に外周軸と一体になったオイル受けとドーナツ状の一部を取り出したような形のシリンダーを配し、該シリンダーに貫通させたピストンロッドとピストンを翼頭部筒と連動駆動する爪を設け、シリンダーに貫通露出したロッドの爪受けを介して、外軸の略1クォーター分の回転角で潤滑油受けからシリンダー内のピストンで潤滑油を送ると同時にシリンダーから外周軸中心孔に圧送し、外周軸頂部付近に設えたベアリング等へ潤滑油を供給し、そこから外軸と可動翼頭部筒との隙間を通って下部ベアリングへと、その後オイル受けへと循環する。
【0027】
上記外周軸は、中心部に貫通しない底の有る筒状なる細孔を穿ち、この軸孔の中へ極小該シリンダーからの吐出口と繋ぎ、外周軸上部ベアリング位置に潤滑油が懸かる様に外周軸の運動方向と平行に極小の孔を開け、上部のベアリングを潤した後外周軸と翼頭の隙間を通って下部の油受けに、再び極小シリンダーから外周軸中心孔を通って循環させる。
【0028】
同様に、主軸にも上記と原理的には同じ様な、但し、ギヤーポンプで主軸内貫通細管を通して、本体回転中心の主軸回りの潤滑を図るために次の様な装置を備えて置く。
本体最下部に装着した潤滑油圧送ポンプからの潤滑油を、該主軸と該回転篭のカバー枠71、頂部キャップ74や固定支柱73との間に配したベアリング等と、その他支持パイプとの間のベアリング等やシャフト、変速ギヤー類を順次潤した後、最下部の循環油ポンプへと循環する貫通細管を備えるを特徴とする。
【0029】
本装置に用いる変速機のギヤーの平歯の形状をローラーを受ける半円状にし、この半円状をトルクを受ける側にローラーから見て約20°前後外(トルクの架かる側)へ傾け、ローラーとの接触面を大きくし、ギヤー同士の接触する部分は、約20°分を互いに一部を切り欠き、接触する互いの面を摺動に適した緩い凸面状にし、その面をバックラッシュを小さくする様なカーブを持たせる事に依って、平歯からローラー平歯へと力が伝達する時、摺動の無い転がりだけで行われ、当たり面を大きくする事で懸かる力の分散が出来、摩耗が減る。
【発明の効果】
【0030】
流体に因って得られるエネルギーを出来得る限り獲得し、受ける力が逆らう方になる場合には翼を靡かす事で受け流し、エネルギーの無駄を減らし、騒音や、抵抗も減らす事が出来る事に依って大きな効果が得られるに対し、抵抗値を減らし、従って風切り音も少なくなり、この様な細い骨材だけでの構造が材料の脆性破壊も防ぐ。
【0031】
本発明の特徴の1つとして、基本流速には基本発電機で、流速が大きく為れば第2発電機を、もっと大きく為れば第3、第4と発電機を順次電磁クラッチで数を増やして行って発電する事に依って、大きな融通が利き、其処へ以て、遊星変速機に依る加減速で小型から、大型迄の色んな規模の発電が可能に成る。
【0032】
本発明に用いる変速機ギアーの偏形平歯(図7のB)に拠ってトルクを受ける側の面が大きく出来、当発電機の性質上ブレーキをかける事も無いのでバックラッシュの問題は大きくないと思うが、当たり面はローラーを介するので滑りの生じる箇所が少なく、摩耗も小さく見込めるので長寿命になる。
【0033】
本発明は、流体の方向が変わっても、例えば、風の脈動にも、局所的な過流にも、潮流の満ち引きにも、波の変化にも、全ての方向にタイムラグの無い対応をする方法の一つで、よくを固定して、篭の半分を覆い隠しても、翼には無駄な風を受けないが、篭に大きな抵抗が生じる。
【0034】
本発明の1つに、小さな力を大きなトルクの得られる形にする事に依って可能に成る小型発電機は、色々な状態の場所で利用可能な形になり、例えば、ビルの谷間の変則的な脈動や風向の変化の激しい場所での、小さな家屋の上でも発電が可能になり、屋上緑化と併用も可となり、或いは、発電機の上に太陽光発電システムを設ける事も可能になる。
【0035】
上記発電装置を囲む支持枠には、鳥を寄せ付けない様に極細線を張り巡らして、鳥の侵入を防止する。
今迄捨てられていた小さなエネルギーも、無駄なく利用可能になる事で、再生可能エネルギーとしても太陽光発電システムの下の空きにも設置出来、全天候的な方策も可となる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】流体発電機の概略俯瞰図
図2】回転体の上面透視図で A:回転翼がaの位置にある場合A、Bゾーンでの状態図(懸かる力を全て利用) B:回転翼がbの位置迄移動した場合Cゾーンでの状態図(懸かる力を回転方向にする) C:回転翼がcの位置に移動した場合Dゾーンでの状態図(懸かる力を受け流す)
図3】外軸と中間軸間(翼長Rα)、主軸と中間軸間Rβに於いて次の関係になる Rα:Rβは A1:1 B1:1から5.8:4、2 C5.8:4.2から6.6:3.4
図4】翼を固定し、篭の半分を覆う方法もあるが、全体に抵抗分が増す。
図5】主軸の雄螺子17と篭軸の雌螺子17とのネジでと翼とダンパーと篭との連結や関わりを 示す図 A:固定枠最上部ベアリングと回転篭と、主軸と篭軸間の間隙油路と、主軸の雄螺子と篭 軸の雌螺子とのかかわりや、放射腕上桟と放射腕下桟断面三角形状と回転方向に移動 する時、抵抗減少と揚力が生じる B:回転翼と翼ダンパーの構造と回転篭との繋がり関連図
図6】回転体の主軸と篭軸のネジ接続とベアリングの基本的位置と主軸の発電機等からの接 続状態と油の循環細管の貫通状態の概略図 A:翼頭部内の頂上ベアリング状態とオイルの主軸篭軸間隙油路の構造図 B:主軸と回転篭を支持支柱で受ける概略図 C:発電装置基底部に置かれた変速機と発電機と、最底部に配置された潤滑油の貫通細 管の構造概略図、 D:篭軸(鍔付き)
図7】翼頭部内詳細図、外周軸と潤滑ポンプの油循環の構造図 A:翼頭部頂上部のベアリングと翼頭部下方のベアリングと最低部に置かれた翼の回転 を利用したポンプのシリンダーからの外周軸中心細孔からの油流路図 B:A図ab間の断面図で正四角図は回転翼と一緒に上から、菱形図は外周軸と一体で 下から勘合C:翼頭部の勘合具合の説明図、塗潰しのベアリング設置済み翼頭部に、格 子模様の外軸を下から嵌入させて、翼頭部を絞り込んだ様子の図 C:翼頭部筒内の油ポンプ概略図
図8】A:変形平歯ギヤー遊星変速機図と発電機の基本とクラッチ付増設発電機 B:ギヤーポンプの概略図図
図9】A:遊星ローラー変速機 B:遊星変速機の平歯断面図(太陽歯車、遊星歯車、外周内歯輪共)
図10】A:装置の屋上や陸上での配置図、外周枠同士等で絡めて密に設置する事が可能 B:傾斜屋根や山岳部での斜面での設置例
図11】A:水上での基本ブロック型で1ブロックを基本に数ブロック、数十ブロックを設置 B:中心中心基台から周辺基台との接続は、L型ダンパーでVの字型に接続し、周辺 基台同士や、ブロック同士の接続には、S型ダンパー1本で接続
図12】洋上の設置例で、多ブロックの風上側に消波ヴィを並べて置く
図13】洋上発電等時の単基台基本例で、浮き基台に風力用の上側と、水流用の水面下と の両方の装置を設置し、同時利用を可能にした例
図14】装置の主軸は各機器のブロック毎にカット、貫通孔付きのボルトで同心に繋ぎ、完成時 1本為る時、回転の方向と同じ向きに締まる様に正ネジ又はネジの使い分けををする
【発明を実施する為の形態】
【0037】
本発明は、流体の自然の動きを妨げる事無く(少なく)作動させるもので、建物の屋上部に密集して設置する事が出来、特に問題になる様な事案物で無く、色んな場所で抵抗になる事を減らす事で比較的に小さな力をも有効に利用するものであり、その回転数を落とす事に依って、トルクを稼ぎ、或いは逆の回転数を揚げて、大型の発電にも向く様にも出来る。
【0038】
本発明は、その接地面上に他に特に利用しない場合、回転体を、その上下位置を設置隣接する物と少しずらして異にすれば、回転体部が上下に重なり合っても、支障なく密集度合を上げる事が出来る。
【0039】
本装置の設置する面上に、屋上緑化に伴う芝等の植えこみが在っても良し、太陽光発電システム(陰影にも強い物が在る)が在っても良し、と云う事で、其々の条件に依って密にも、疎にも設置設計が自在に出来る。
【0040】
上記3項は屋上設置について述べたものであるが、此れからも解る様に、必ずしも地上面に直接設置しなくても良く、余り強い太陽光の要らない作物畑の上にも、その作業機器等の支障のない範囲であれば利用可であり、洋上に於いては、ロスの少ない大型にも、脈動に拠る風力差や、風向の急な違いにも、何ら支障無く対処可能で、互いの波に拠る上下動を吸収するダンパーを備えた、7台を1纏めにの単位とし設置し、複数単位を互いに絡ませて設置すれば構造の安定も図れるし、洋上では消波ヴィを波のくる方に設置すれば効果が出る。
【0041】
地上に於いては問題にならないが、洋上に於いては、波に拠る上下動や、傾きの変動が生じるので、当発電機を1基ずつ基台の上下双方向に設置し、水中と水上の双方で同時に利用し、これ等を中央の1基から逆V字状にダンパーLを介して周りに6基を配し、これを1ブロックとして、任意のブロックを洋上に配し、ブロック間の接続は単シリンダーダンパーS1本の接続で可。
【0042】
乾燥地帯に於いても、本体上面を穴開きステンレス板等で直射日光を遮蔽し、大規模にすれば、地表面の温度上昇も避けられ、従って上昇気流も起こり難く、砂塵の舞い上がりも起こり難くなり、これ等の接地区域と植樹区域、場合に依っては太陽光発電も併用して設置すれば、その地域独特の風向きに従って、風上側から順に温和な気候帯に、少しずつではあるが改善される。
【符号の説明】
【0043】
123:回転体 1:流体に拠って回転し発電機に伝えるエネルギーを発生させる回転篭 10:回転エネルギーを発電機に伝える回転主軸(主軸) 11:回転篭の発生する力を纏めて主軸に接続する篭軸 12:篭軸上端から放射状に取り付けられる上部放射三角腕上桟 13:篭軸上端少し下からの放射三角腕下桟 14:篭軸下端少し上から放射状に取り付けられる下部放射三角腕上桟 15:篭軸下端からの下部放射三角腕下桟 16:上・下外周輪 17:上・下中間輪 18:翼頭部と勘合する外周軸(以下外軸) 19:翼ダンパーの接続と翼尾部ストッパ−の中間軸(以下中軸) 2:回転翼(以下翼) 20:潤滑機能を内蔵の翼頭部 21:翼腹面、力を受ける凹面側 22:翼背面、凸面側 23:翼抑制ダンパージョイント接続の翼尾部 24:翼抑制ダンパー筒 25:翼抑制ダンパーピストン 26:翼抑制ダンパーロッド 27:翼ダンパーフリーホール 28:翼頭ベアリング 3:潤滑機能内蔵の翼頭部 30:外軸と直結されたポンプシリンダー 31:外軸直結ポンプシリンダー注入口 32:外軸直結シリンダー吐出口 33:外軸と一体の油受皿 34:外軸芯孔油細管 35:翼頭直結ピストン 36:翼頭直結ロッド 37:翼内蔵ベアリング受けスカート兼駆動爪 4:発電装置主軸潤滑機構 40:主軸内貫通油細管 41:主軸頂部油吐出口 42:主軸頂部と篭軸との隙間潤滑油通路 43:主軸と篭軸間の潤滑構造 44:主軸下部ベアリング 45:主軸最下部の油ポンプ 46:油皿 5:特殊遊星変速機 50:偏向歯太陽歯車 51:偏向歯遊星歯車 52:偏向歯外輪内歯車 53:遊星キャリヤー 54:トルク伝達ローラー 55:ローラ定置格子 6:発電機群 60:第1主発電機 61:第2クラッチ付発電機 62:第3クラッチ付発電機 63:第4クラッチ付発電機 65:電磁クラッチ 66:永久磁石回転子 67:固定発電コイル 68:発電機シャフト 7:発電装置支持構造 70:発電主軸を支える支持支柱 71:回転篭囲い格子 72:装置支持支柱補助枠材 73:主軸固定キャップ軸受け 74:基台用ダンパーL 75:基台用ダンパーS 76:鳥除け細線 77:消波ヴィ 78:篭の半分を覆い隠す風よけ 80:発電装置一式 83:主軸と篭軸を結合させる主軸雄螺子と篭軸雌螺子 84:主軸連結用貫通孔付ボルト
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