特開2019-88435(P2019-88435A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-88435(P2019-88435A)
(43)【公開日】2019年6月13日
(54)【発明の名称】脚付き収納構造体
(51)【国際特許分類】
   A47B 31/00 20060101AFI20190524BHJP
   A47B 91/06 20060101ALI20190524BHJP
【FI】
   A47B31/00 A
   A47B31/00 Z
   A47B91/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-218903(P2017-218903)
(22)【出願日】2017年11月14日
(71)【出願人】
【識別番号】593010213
【氏名又は名称】株式会社ジェイ・イー・ジェイ
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(74)【代理人】
【識別番号】100210011
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 大悟
(72)【発明者】
【氏名】原 祐一
【テーマコード(参考)】
3B069
【Fターム(参考)】
3B069CA03
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来にない作用効果を発揮する画期的な脚付き収納構造体を提供することを目的とする。
【解決手段】物品収納本体1と、この物品収納本体1を支承する脚体2とを有し、前記物品収納本体1の底部1aの下面部に凹状若しくは凸状の第一連結部3が設けられると共に、この第一連結部3と差し込み嵌合される凸状若しくは凹状の第二連結部4が前記脚体2に設けられ、前記脚体2は前記第二連結部4の外側部位に連設される脚本体部2aの下部に接地部5が設けられた形状に設定されて、前記第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合することで、前記物品収納本体1の底部側端よりも外側に前記接地部5が位置する状態で前記物品収納本体1に前記脚体2が連結されるように構成されたものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品収納本体と、この物品収納本体を支承する脚体とを有し、前記物品収納本体の底部の下面部に凹状若しくは凸状の第一連結部が設けられると共に、この第一連結部と差し込み嵌合される凸状若しくは凹状の第二連結部が前記脚体に設けられ、前記脚体は前記第二連結部の外側部位に連設される脚本体部の下部に接地部が設けられた形状に設定されて、前記第一連結部と前記第二連結部とを差し込み嵌合することで、前記物品収納本体の底部側端よりも外側に前記接地部が位置する状態で前記物品収納本体に前記脚体が連結されるように構成された脚付き収納構造体であって、前記第一連結部と前記第二連結部とを差し込み嵌合した際、前記第二連結部と重合する前記第一連結部の壁部には係止部が設けられるとともに、前記第一連結部と重合する前記第二連結部の壁部には前記係止部に抜け止め係合する抜け止め係合部が設けられており、前記抜け止め係合部は、前記脚本体部が設けられる外側部位と反対側の内側部位である前記第二連結部の内側壁部に設けられ、この抜け止め係合部が設けられた部位と重合する前記第一連結部の内側壁部に前記係止部が設けられていることを特徴とする脚付き収納構造体。
【請求項2】
前記第一連結部の内側壁部に凹状部が設けられて前記係止部は構成されると共に、前記第二連結部の内側壁部に凸状部が設けられて前記抜け止め係合部は構成され、前記第一連結部と前記第二連結部とを差し込み嵌合した際、前記第一連結部の内側壁部,前記第二連結部の内側壁部の少なくとも一方が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、前記係止部に前記抜け止め係合部が抜け止め係合するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付き収納構造体。
【請求項3】
前記第一連結部の内側壁部に凸状部が設けられて前記係止部は構成されると共に、前記第二連結部の内側壁部に凹状部が設けられて前記抜け止め係合部は構成され、前記第一連結部と前記第二連結部とを差し込み嵌合した際、前記第一連結部の内側壁部,前記第二連結部の内側壁部の少なくとも一方が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、前記係止部に前記抜け止め係合部が抜け止め係合するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付き収納構造体。
【請求項4】
前記脚体を複数有し、前記物品収納本体の底部対向位置に前記第一連結部が設けられるとともに、この第一連結部夫々と差し込み嵌合される第二連結部が前記各脚体に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脚付き収納構造体。
【請求項5】
前記脚体には前記物品収納本体と連結することで該物品収納本体の側壁部に添設状態となる添設部が設けられ、前記物品収納本体の側壁部には凹条部若しくは凸条部が上下方向に長さを有する状態で設けられると共に、前記添設部には凸条部若しくは凹条部が上下方向に長さを有する状態で設けられ、前記物品収納本体の側壁部に前記添設部を添設状態とした際、前記凹条部に前記凸条部が内設されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の脚付き収納構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚付き収納構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、例えば衣類,雑貨,小物などを収納する脚付き収納構造体(以下、従来例)を提案している。
【0003】
この従来例は、図8,9に図示したように底部31aの周縁に側壁部31bが立設された物品収納本体31と、この物品収納本体31を支承する脚体32とを有し、物品収納本体31の底部31aの下面部に凹状の第一連結部33が設けられると共に、この第一連結部33と差し込み嵌合される凸状の第二連結部34が脚体32に設けられ、脚体32は第二連結部34の外側部位に連設される脚本体部32aの下部に接地部35が設けられた形状に設定されて、第一連結部32と第二連結部34とを差し込み嵌合することで、物品収納本体31の底部側端よりも外側に接地部35が位置する状態で物品収納本体31に脚体32が連結されるように構成されたものである。尚、従来例は、複数の物品収納本体31が支柱体36を介して上下多段に設けられている。
【0004】
近年、この種の製品は、予め工場や店舗で組み立てられるよりも、製品を購入したユーザーが組み立てるケースが増えており、その為、組み立て方を熟知した人でなくても簡易に組み立てられる構造が要求されているが、従来例であれば物品収納本体31と脚体32との連結が差し込み嵌合させるだけで済むため、組み立てが極めて容易であり、しかも、脚体32が物品収納本体31の底部側端から外方へ張り出た形状であり、下方部位が幅広で安定的であるため倒れにくい良好な設置状態が得られる。特に従来例のような物品収納本体31を上下多段に設けた縦長のタワー型ワゴンにおける脚体構造として有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来例は、前述したように脚体32は第二連結部34の外側部位に連設される脚本体部32aの下部に接地部35が設けられた形状に設定されることで、物品収納本体31の底部側端よりも外側に接地部35が位置する状態で物品収納本体31に脚体32が連結される構成であるが、つまり、脚体32は片持ち状態で物品収納本体31を支持しており、例えば物品収納本体31に重い物品を収納して大きな荷重がかかった際、この物品収納本体31と脚体32との連結部位に傾き方向への力が作用し、第一連結部33に対して差し込み嵌合される第二連結部34が抜け脱してしまう場合が懸念される(図10参照)。
【0006】
本発明は、前述した問題点を解決する、従来にない作用効果を発揮する画期的な脚付き収納構造体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
物品収納本体1と、この物品収納本体1を支承する脚体2とを有し、前記物品収納本体1の底部1aの下面部に凹状若しくは凸状の第一連結部3が設けられると共に、この第一連結部3と差し込み嵌合される凸状若しくは凹状の第二連結部4が前記脚体2に設けられ、前記脚体2は前記第二連結部4の外側部位に連設される脚本体部2aの下部に接地部5が設けられた形状に設定されて、前記第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合することで、前記物品収納本体1の底部側端よりも外側に前記接地部5が位置する状態で前記物品収納本体1に前記脚体2が連結されるように構成された脚付き収納構造体であって、前記第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合した際、前記第二連結部4と重合する前記第一連結部3の壁部には係止部6が設けられるとともに、前記第一連結部3と重合する前記第二連結部4の壁部には前記係止部6に抜け止め係合する抜け止め係合部7が設けられており、前記抜け止め係合部7は、前記脚本体部2aが設けられる外側部位と反対側の内側部位である前記第二連結部4の内側壁部に設けられ、この抜け止め係合部7が設けられた部位と重合する前記第一連結部3の内側壁部に前記係止部6が設けられていることを特徴とする脚付き収納構造体に係るものである。
【0009】
また、前記第一連結部3の内側壁部に凹状部が設けられて前記係止部6は構成されると共に、前記第二連結部4の内側壁部に凸状部が設けられて前記抜け止め係合部7は構成され、前記第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合した際、前記第一連結部3の内側壁部,前記第二連結部4の内側壁部の少なくとも一方が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、前記係止部6に前記抜け止め係合部7が抜け止め係合するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付き収納構造体に係るものである。
【0010】
また、前記第一連結部3の内側壁部に凸状部が設けられて前記係止部6は構成されると共に、前記第二連結部4の内側壁部に凹状部が設けられて前記抜け止め係合部7は構成され、前記第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合した際、前記第一連結部3の内側壁部,前記第二連結部4の内側壁部の少なくとも一方が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、前記係止部6に前記抜け止め係合部7が抜け止め係合するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脚付き収納構造体に係るものである。
【0011】
また、前記脚体2を複数有し、前記物品収納本体1の底部対向位置に前記第一連結部3が設けられるとともに、この第一連結部3夫々と差し込み嵌合される第二連結部4が前記各脚体2に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脚付き収納構造体に係るものである。
【0012】
また、前記脚体2には前記物品収納本体1と連結することで該物品収納本体1の側壁部1bに添設状態となる添設部10が設けられ、前記物品収納本体1の側壁部1bには凹条部8若しくは凸条部が上下方向に長さを有する状態で設けられると共に、前記添設部10には凸条部9若しくは凹条部が上下方向に長さを有する状態で設けられ、前記物品収納本体1の側壁部1bに前記添設部10を添設状態とした際、前記凹条部8に前記凸条部9が内設されるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の脚付き収納構造体に係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述のように構成したから、組み立てが極めて容易であり、しかも、下方部位が幅広で安定的であるため倒れにくい良好な設置状態が得られ、更に、物品収納本体に荷重がかかる事により物品収納本体から脚体が外れてしまうことが無いなど、従来にない作用効果を発揮する画期的な脚付き収納構造体となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例の要部の分解斜視図である。
図3】本実施例の要部の拡大斜視図である。
図4】本実施例の要部の拡大正面図である。
図5】本実施例の要部の説明断面図である。
図6】本実施例の要部の説明断面図である。
図7】本実施例の要部の説明断面図である。
図8】従来例を示す斜視図である。
図9】従来例の要部の分解斜視図である。
図10】従来例の要部の動作説明断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0016】
物品収納本体1と脚体2との組み立てに際し、物品収納本体1の底部1aの下面部に設けられた第一連結部3と、脚体2に設けられた第二連結部4とを差し込み嵌合する。
【0017】
本発明は、脚体2は第二連結部4の外側部位に連設される脚本体部2aの下部に接地部5が設けられた形状に設定されて、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合することで、物品収納本体1の底部側端よりも外側に接地部5が位置する状態で物品収納本体1に脚体2が連結されるように構成されており、前述した従来例と同様、組み立てが極めて容易であり、しかも、下方部位が幅広で安定的であるため倒れにくい良好な設置状態が得られる。
【0018】
ところで、本発明は、前述した構造上、例えば物品収納本体1に重い物品を収納した場合など大きな荷重がかかった際、この荷重は物品収納本体1と脚体2との連結部位に強くかかるが、前述した従来例と異なり、差し込み嵌合させた第一連結部3と第二連結部4とが抜け脱してしまうことが防止される。
【0019】
即ち、本発明は、第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合した際、第二連結部4と重合する第一連結部3の壁部には係止部6が設けられるとともに、第一連結部3と重合する第二連結部4の壁部には係止部6に抜け止め係合する抜け止め係合部7が設けられており、単なる差し込み嵌合だけでなく、この差し込み嵌合させる第一連結部3と第二連結部4とに係止構造を設けることで、第一連結部3と第二連結部4との抜け脱が防止される。
【0020】
そして更に、本発明は、抜け止め係合部7は、脚本体部2aが設けられる外側部位と反対側の内側部位である第二連結部4の内側壁部に設けられ、この抜け止め係合部7が設けられた部位と重合する第一連結部3の内側壁部に係止部6が設けられているから、この係止構造を最も抜け脱しようとする力が作用する部位(第一連結部3及び第二連結部4双方の内側壁部)に設けることで、より確実に抜け脱が防止されている。
【0021】
つまり、本発明は、係止構造を設けることで抜け脱しにくくするだけでなく、その係止構造を最も抜け脱を防止するに効果的な部位に設けることでより確実に抜け脱を防止することができ、しかも、この係止構造を必要な部位にだけ設ける構成であるから、構造がシンプルであり、連結部位の強度を落とすことなく確実に係止構造が得られることになる。
【実施例】
【0022】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施例は、物品収納本体1と、この物品収納本体1を支承する脚体2とを有する脚付き収納構造体である。
【0024】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0025】
物品収納本体1は、図1に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成した上部開口部を有する平面視長方形状の容器形状体であり、方形板状の底部1aと、この底部1aの左右端部に角部を介して立設される方形板状の左右側壁部1bと、この左右側壁部1bと角部を介して連設され底部1aの前後端部に角部を介して立設される方形板状の前後側壁部1cとで構成されている。
【0026】
尚、物品収納本体1は、図示した形状に限らず、例えば円盤状の底部の周縁部に周壁部が立設された円筒形状でも良く、また、図示した構造に限らず、例えば前後左右の四隅に配される支柱を介して枠形成体が上下に設けられてこの上下の枠形成体間に引出しケース収納部が設けられる枠状本体部と、この枠状本体部の前記引出しケース収納部に引き出し自在に設けられる引出しケースとからなる引き出し式収納ケースでも良いなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用し得るものである。
【0027】
また、物品収納本体1は、底部1aの下面部四隅に凹状の第一連結部3が設けられている。
【0028】
この第一連結部3は、図2,3,5,6に図示したように底部1aに垂設される円筒状部を一体成形して構成されており、この第一連結部3の壁部にして後述する第二連結部4と重合する内側壁部には係止部6が設けられている。
【0029】
この係止部6は、第一連結部3の内側壁部に貫通窓孔から成る凹状部を設けて構成されている。
【0030】
従って、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合した際、第一連結部3の内側壁部,第二連結部4の内側壁部の少なくとも一方(本実施例では双方)が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、この凹状部から成る係止部6に第二連結部4に設けられる凸状部から成る抜け止め係合部7が抜け止め係合する。
【0031】
尚、第一連結部3を凸状とし、第二連結部4を凹状としても良く、係止部6を凸状部とし、抜け止め係合部7を凹状部としても良い。
【0032】
また、物品収納本体1の上部開口部には水平方向に突出する鍔部1dが囲繞状態に設けられている。
【0033】
この鍔部1dのうち、左右側壁部1bの上端部に設けられる左右鍔部1dの中央下面部には、後述する脚体2に設けられる添設部10の上端部(差し込み凸状部10a)及び支柱体11の上端部(差し込み凸状部)が差し込み嵌合する下向き差し込み凹状部12が設けられ、一方、左右側壁部1bの上端部に設けられる左右鍔部1dの中央上面部には、支柱体11の下端部(差し込み凸状部)が差し込み嵌合する上向き差し込み凹状部(図示省略)が設けられている。
【0034】
また、物品収納本体1の左右側壁部1bの中央外面部には、凹条部8が上下方向に長さを有する状態で設けられている。
【0035】
この各凹条部8の下端部は底部1aに開口しており、物品収納本体1の側壁部1bに後述する脚体2の添設部10を添設状態とした際、この凹条部8に添設部10に設けられる凸条部9が内設されるように構成されている。
【0036】
尚、物品収納本体1の左右側壁部1bの中央外面部に凸条部を設け、この凸条部が内設される凹条部を添設部10に設けても良い。
【0037】
本実施例では、この物品収納本体1を左右位置で支承する一対の脚体2を設けている。
【0038】
この脚体2は、図1〜6に図示したように適宜な合成樹脂製の部材で形成したものであり、物品収納本体1の側壁部1bの幅(奥行き方向長さ)よりも長い脚本体部2aを有し、この脚本体部2aの前後両端部の下部に接地部5(キャスター)が設けられている。
【0039】
従って、本実施例は、前後左右の四箇所に接地部5が設けられている。
【0040】
また、この脚本体部2aの前後両端部の内側部位には、前述した物品収納本体1の左右両端部の前後位置に設けられる第一連結部3と差し込み嵌合する前後一対の第二連結部4が連設されている。
【0041】
従って、脚体2は第二連結部4の外側部位に連設される脚本体部2aの下部に接地部5が設けられた形状に設定されており、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合することで、物品収納本体1の底部側端よりも外側に接地部5が位置する状態で物品収納本体1に脚体2が連結される。
【0042】
また、第一連結部3と重合する第二連結部4の壁部には、凹状部から成る係止部6に抜け止め係合する凸状部から成る抜け止め係合部7が設けられており、この抜け止め係合部7は、脚本体部2aが設けられる外側部位と反対側の内側部位である第二連結部4の内側壁部に設けられている。
【0043】
この抜け止め係合部7は、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合する際の差し込み先端側から基端側に向けて上り傾斜する傾斜面7aと、この傾斜面7aの端部に角部を介して連設する段差面7bとを有する形状であり、この段差面7aが係止部6の縁部に抜け止め係合することになる。
【0044】
本実施例では、第二連結部4の内側壁部にして抜け止め係合部7が設けられた部位の下方部位には貫通孔が設けられており、第一連結部3と第二連結部4との差し込み嵌合に際して抜け止め係合部7の周囲(第二連結部4の内側壁部)が弾性変形し易いように構成されている。
【0045】
また、脚体2には、物品収納本体1と連結することで該物品収納本体1の側壁部1bに添設状態となる添設部10が設けられている。
【0046】
この添設部10は、図1,2,3に図示したように脚本体部2aの中央上面部に一体に突出成形されており、上端部には物品収納本体1の側壁部1bに設けられる鍔部の下向き差し込み凹状部に差し込み嵌合する差し込み凸状部10aが設けられている。
【0047】
また、添設部10の内壁部には、凸条部9が上下方向に長さを有する状態で設けられており、物品収納本体1の側壁部1bに添設部10を添設状態とした際、凹条部8に凸条部9が内設されるように構成されている(図7参照)。
【0048】
従って、物品収納本体1と脚体2との連結強度が得られる。
【0049】
また、本実施例は、支柱体11を介して物品収納本体1が上下多段に設けられている。
【0050】
この支柱体11は、適宜な合成樹脂製の部材で形成した中空の板状体であり、上下両端部には物品収納本体1の上向き差し込み凹状部及び下向き差し込み凹状部12に差し込み嵌合する差し込み凸状部(図示省略)が設けられている。
【0051】
符号13は最上段の物品収納本体1の上向き差し込み凹状部を閉塞する閉塞部材である。
【0052】
本実施例は上述のように構成したから、物品収納本体1と脚体2との組み立てに際し、物品収納本体1の底部1aの下面部に設けられた第一連結部3と、脚体2に設けられた第二連結部4とを差し込み嵌合する。
【0053】
本実施例は、脚体2は第二連結部4の外側部位に連設される脚本体部2aの下部に接地部5が設けられた形状に設定されて、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合することで、物品収納本体1の底部側端よりも外側に接地部5が位置する状態で物品収納本体1に脚体2が連結されるように構成されており、前述した従来例と同様、組み立てが極めて容易であり、しかも、下方部位が幅広で安定的であるため倒れにくい良好な設置状態が得られる。
【0054】
また、本実施例は、第一連結部3と前記第二連結部4とを差し込み嵌合した際、第二連結部4と重合する第一連結部3の壁部には係止部6が設けられるとともに、第一連結部3と重合する第二連結部4の壁部には係止部6に抜け止め係合する抜け止め係合部7が設けられており、単なる差し込み嵌合だけでなく、この差し込み嵌合させる第一連結部3と第二連結部4とに係止構造を設けることで、第一連結部3と第二連結部4との抜け脱が防止される。
【0055】
そして更に、本実施例は、抜け止め係合部7は、脚本体部2aが設けられる外側部位と反対側の内側部位である第二連結部4の内側壁部に設けられ、この抜け止め係合部7が設けられた部位と重合する第一連結部3の内側壁部に係止部6が設けられているから、この係止構造を最も抜け脱しようとする力が作用する部位(第一連結部3及び第二連結部4双方の内側壁部)に設けることで、より確実に抜け脱が防止されている。
【0056】
つまり、本実施例は、係止構造を設けることで抜け脱しにくくするだけでなく、その係止構造を最も抜け脱を防止するに効果的な部位に設けることでより確実に抜け脱を防止することができ、しかも、この係止構造を必要な部位にだけ設ける構成であるから、構造がシンプルであり、連結部位の強度を落とすことなく確実に係止構造が得られることになる。
【0057】
よって、本実施例は、組み立てが極めて容易であり、しかも、下方部位が幅広で安定的であるため倒れにくい良好な設置状態が得られ、更に、物品収納本体1に荷重がかかる事により物品収納本体1から脚体2が外れてしまうことが無い。
【0058】
また、本実施例は、第一連結部3の内側壁部に凹状部が設けられて係止部6は構成されると共に、第二連結部4の内側壁部に凸状部が設けられて抜け止め係合部7は構成され、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合した際、第一連結部3の内側壁部,第二連結部4の内側壁部の少なくとも一方が他方に対して離反方向に変形移動した後に復帰動する弾性変形を伴い、係止部6に前記抜け止め係合部7が抜け止め係合するように構成されているから、第一連結部3と第二連結部4とを差し込み嵌合するだけで確実に抜け止め係合状態が得られることになる。
【0059】
また、本実施例は、脚体2を複数有し、物品収納本体1の底部対向位置に前記第一連結部3が設けられるとともに、この第一連結部3夫々と差し込み嵌合される第二連結部4が各脚体2に設けられているから、この点においても安定的な設定状態が得られることになる。
【0060】
また、本実施例は、脚体2には物品収納本体1と連結することで該物品収納本体1の側壁部1bに添設状態となる添設部10が設けられ、物品収納本体1の側壁部1bには凹条部8若しくは凸条部が上下方向に長さを有する状態で設けられると共に、添設部10には凸条部9若しくは凹条部が上下方向に長さを有する状態で設けられ、物品収納本体1の側壁部1bに添設部10を添設状態とした際、凹条部8に凸条部9が内設されるように構成されているから、より一層物品収納本体1と脚体2との連結強度が得られることになる。
【0061】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0062】
1 物品収納本体
1a 底部
1b 側壁部
2 脚体
2a 脚本体部
3 第一連結部
4 第二連結部
5 接地部
6 係止部
7 抜け止め係合部
8 凹条部
9 凸条部
10 添設部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10