前記アルカリ剤を構成する陰イオンは、炭酸イオン、ケイ酸イオン及び水酸化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような自動洗浄機では、通常、洗浄力を向上させるため洗浄液として、水と洗浄剤組成物との混合物が用いられることになる。また、食器を洗浄後の洗浄液は、廃液として環境中に排出される。廃液に含まれる洗浄剤組成物は、環境汚染の原因となることがあるので、排出される洗浄剤組成物の量はできるだけ少ないことが望ましい。排出される洗浄剤組成物の量を減らすには、使用する洗浄剤組成物の量を減らすことが考えられるが、そうすると、洗浄液の洗浄力が低下し、食器を充分に洗浄できなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、少ない使用量で充分な洗浄力を奏する洗浄剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明の洗浄剤組成物は、0.1〜60重量%のアルカリ剤及び/又は0.1〜60重量%の酸剤と、直径100μm以下の微細気泡とを含むことを特徴とする。
【0007】
本発明の洗浄剤組成物は、0.1〜60重量%のアルカリ剤及び/又は0.1〜60重量%の酸剤を含む。そのため、酸洗浄剤組成物又はアルカリ洗浄剤組成物として好適に用いることができる。
【0008】
本発明の洗浄剤組成物は、直径100μm以下の微細気泡を含むので、洗浄剤組成物の洗浄力が向上する。
微細気泡が含まれると洗浄剤組成物の洗浄力が向上する原理は、以下のように考えられる。
すなわち、微細気泡が洗浄対象物の汚れに接触したり、汚れと洗浄対象物との間に浸透すると、汚れが洗浄対象物から解離されやすくなる。さらに、微細気泡が洗浄対象物や汚れに接触すると、微細気泡が破泡することがある。微細気泡の破泡が生じると物理的圧力が生じ、汚れが洗浄対象物から解離されやすくなる。
【0009】
本発明の洗浄剤組成物では、上記微細気泡の含有割合は、10
6〜10
10個/mLであることが望ましい。
微細気泡の割合が10
6個/mL未満であると、微細気泡の数が少ないので、充分な洗浄力が得られにくい。
微細気泡の割合が10
10個/mLを超えると、洗浄力の向上が上限に近づき経済的でない。
【0010】
本発明の洗浄剤組成物では、上記微細気泡は、酸素、二酸化炭素、アルゴン、オゾン、窒素及び空気からなる群から選ばれる少なくとも一種の気体からなることが望ましい。
微細気泡はこれら気体により容易に作製することができる。
【0011】
本発明の洗浄剤組成物は、さらにキレート剤を含むことが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物がキレート剤を含むと、金属イオンを捕捉することができる。そのため、洗浄槽にスケールが発生することを防止することができる。
【0012】
本発明の洗浄剤組成物は、さらに界面活性剤を含むことが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物が界面活性剤を含むと洗浄力が向上する。
【0013】
本発明の洗浄剤組成物は、さらに可溶化剤、漂白剤、腐食防止剤、除菌剤、分散剤及び酵素からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物にこのような成分を加えることにより、所望の機能を付与することができる。
【0014】
本発明の洗浄剤組成物では、上記アルカリ剤を構成する陽イオンは、アルカリ金属イオン及び/又はアルカリ土類金属イオンであることが望ましい。
また、本発明の洗浄剤組成物では、上記アルカリ剤を構成する陰イオンは、炭酸イオン、ケイ酸イオン及び水酸化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種であることが望ましい。
これらのイオンからなるアルカリ剤は、アルカリ洗浄剤組成物用のアルカリ剤として適している。
【0015】
本発明の洗浄剤組成物では、上記酸剤は、塩酸及び/又は硫酸であることが望ましい。
これらの酸剤は、酸洗浄剤組成物用の酸剤として適している。
【0016】
本発明の洗浄剤組成物は、自動洗浄機用の洗浄剤組成物であってもよく、自動食器洗浄機用の洗浄剤組成物であってもよい。
【0017】
本発明の洗浄液は、上記本発明の洗浄剤組成物を0.01〜0.30重量%と、水を99.70〜99.99重量%とを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合は、0.01〜0.30重量%と少ないが、本発明の洗浄剤組成物には、微細気泡が含まれている。そのため、本発明の洗浄液は、充分な洗浄力を有し、好適に洗浄対象物を洗浄することができる。
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合が0.01重量%未満であると、洗浄力が充分となりにくい。
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合が0.30重量%を超えると、本発明の洗浄剤組成物に含まれるアルカリ剤及び/又は酸剤が環境に排出される量が多くなり、環境に悪影響を及ぼしやすくなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の洗浄剤組成物は、直径が100μm以下の微細気泡を含むので、洗浄剤組成物の洗浄力が向上する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の洗浄剤組成物及び洗浄液について詳しく説明する。
【0021】
本発明の洗浄剤組成物は、0.1〜60重量%のアルカリ剤及び/又は0.1〜60重量%の酸剤と、直径100μm以下の微細気泡とを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の洗浄剤組成物は、直径100μm以下の微細気泡を含む。そのため、本発明の洗浄剤組成物を用いると、洗浄対象物を好適に洗浄することができる。
微細気泡が含まれると洗浄剤組成物の洗浄力が向上する原理は、以下のように考えられる。
すなわち、微細気泡が洗浄対象物の汚れに接触したり、汚れと洗浄対象物との間に浸透すると、汚れが洗浄対象物から解離されやすくなる。さらに、微細気泡が洗浄対象物や汚れに接触すると、微細気泡が破泡することがある。微細気泡の破泡が生じると物理的圧力が生じ、汚れが洗浄対象物から解離されやすくなる。
また、微細気泡の直径は、10μm以下であることがより望ましく、0.05〜10μmであることがさらに望ましい。
【0023】
なお、本明細書において、「微細気泡の直径」は、動的光散乱法で測定された微細気泡の直径の平均値のことを意味する。
【0024】
本発明の洗浄剤組成物では、上記微細気泡の含有割合は、10
6〜10
10個/mLであることが望ましく、10
7〜10
9個/mLであることがより望ましい。
微細気泡の割合が10
6個/mL未満であると、微細気泡の数が少ないので、充分な洗浄力が得られにくい。
微細気泡の割合が10
10個/mLを超えると、洗浄力の向上が上限に近づき経済的でない。
【0025】
なお、本明細書において、「微細気泡の含有割合」は、動的光散乱法で測定された割合のことを意味する。
【0026】
本発明の洗浄剤組成物では、上記微細気泡は、酸素、二酸化炭素、アルゴン、オゾン、窒素及び空気からなる群から選ばれる少なくとも一種の気体からなることが望ましい。
微細気泡はこれら気体により容易に作製することができる。
これらの中では、空気であることが望ましい。空気を用いる場合、最も容易に微細気泡を作製することができる。
【0027】
本発明の洗浄剤組成物は、0.1〜60重量%のアルカリ剤及び/又は0.1〜60重量%の酸剤を含む。そのため、酸洗浄剤組成物又はアルカリ洗浄剤組成物として好適に用いることができる。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物がアルカリ剤を含む場合、その割合は、5〜50重量%であることが望ましく、10〜45重量%であることがより望ましい。
【0029】
本発明の洗浄剤組成物に含まれるアルカリ剤の種類は、特に限定されない。
例えば、アルカリ剤を構成する陽イオンは、アルカリ金属イオン及び/又はアルカリ土類金属イオンであってもよい。
また、アルカリ剤を構成する陰イオンは、炭酸イオン、ケイ酸イオン及び水酸化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
これらのイオンからなるアルカリ剤は、アルカリ洗浄剤組成物用のアルカリ剤として適している。
このようなアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、メタケイ酸ナトリウム、セスキケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、セスキケイ酸カリウム、オルソケイ酸カリウム等が挙げられる。これらのアルカリ剤は、水和物となっていてもよい。
これらの中では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウムであることが望ましい。
【0030】
本発明の洗浄剤組成物が酸剤を含む場合、その割合は、5〜50重量%であることが望ましく、10〜45重量%であることがより望ましい。
【0031】
本発明の洗浄剤組成物に含まれる酸剤の種類は、特に限定されず、例えば、スルファミン酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸、サリチル酸、オクチル酸、カプリル酸、塩酸、リン酸、硫酸があげられる。
これらの中では、スルファミン酸、オクチル酸、カプリル酸、リンゴ酸、クエン酸、塩酸、リン酸及び硫酸からなる群から選択される少なくとも1種であることが望ましく、塩酸及び/又は硫酸であることがより望ましい。
これらの酸剤は、酸洗浄剤組成物用の酸剤として適している。
【0032】
本発明の洗浄剤組成物が、アルカリ剤及び酸剤の両方を含む場合、アルカリ剤と酸剤とは以下の組み合わせであることが望ましい。
アルカリ剤が、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである場合、酸剤は、オクチル酸であることが望ましい。
アルカリ剤が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムである場合、酸剤は、オクチル酸であることが望ましい。
アルカリ剤が、水酸化カリウムである場合、酸剤は、オクチル酸及びカプリル酸であることが望ましい。
【0033】
本発明の洗浄剤組成物は、さらにキレート剤を含むことが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物がキレート剤を含むと、金属イオンを捕捉することができる。そのため、洗浄槽にスケールが発生することを防止することができる。
【0034】
キレート剤の濃度は、特に限定されないが、5〜50重量%であることが望ましく、15〜45重量%であることがより望ましい。
キレート剤の濃度が、5重量%未満であると、金属イオンを充分に捕捉しにくくなり、スケール発生の原因となる場合がある。
キレート剤の濃度が、50重量%を超えると、洗浄液中の金属イオンに対しキレート剤が多くなりすぎ、経済的でない。また、環境負荷にもつながる。
【0035】
キレート剤の種類は、特に限定されず、例えば、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、メチルグリシン二酢酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸ナトリウム、ホスホノブタントリカルボン酸ナトリウム等があげられる。
本発明の洗浄剤組成物は、これらのキレート剤のうち1種類を単独で含んでいてもよく、複数種類を含んでいてもよい。
【0036】
本発明の洗浄剤組成物は、さらに界面活性剤を含むことが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物が界面活性剤を含むと洗浄力が向上する。
【0037】
界面活性剤の濃度は、特に限定されないが、0.5〜10重量%であることが望ましく、1〜5重量%であることがより望ましい。
界面活性剤の濃度が、0.5重量%未満であると、界面活性剤の濃度が低いことに起因し、洗浄力向上効果が充分に得られにくくなる。
界面活性剤の濃度が、10重量%を超えると過剰に泡が発生しやすくなる。過剰に泡が発生すると洗浄力が低下しやすくなる。
【0038】
界面活性剤の種類は、特に限定されず、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性剤等であってもよい。
これらの中では、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤であることが望ましい。
【0039】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンメチルエーテル脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0040】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホメチルエステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0041】
本発明の洗浄剤組成物は、これらの界面活性剤のうち1種類を単独で含んでいてもよく、複数種類を含んでいてもよい。
【0042】
本発明の洗浄剤組成物は、さらに、可溶化剤、漂白剤、除菌剤、腐食防止剤、抗菌剤、分散剤及び酵素等の他の洗浄剤組成物成分を含んでいてもよい。
洗浄剤組成物にこのような成分を加えることにより、所望の機能を付与することができる。
【0043】
漂白剤としては、塩素系漂白剤であることが望ましい。
さらに、塩素系漂白剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム、塩素化イソシアヌール酸カリウム、トリクロロイソシアヌール酸等があげられる。
これらの中では、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム及び次亜塩素酸カルシウムであることが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、これらの漂白剤のうち1種類を単独で含んでいてもよく、複数種類を含んでいてもよい。
【0044】
本発明の洗浄剤組成物のpHは、特に限定されないが、1〜4であるか10〜14であることが望ましい。
本発明の洗浄剤組成物のpHが1〜4である場合、本発明の洗浄剤組成物は酸洗浄剤組成物として好適に機能する。
本発明の洗浄剤組成物のpHが10〜14である場合、本発明の洗浄剤組成物はアルカリ洗浄剤組成物として好適に機能する。
【0045】
本発明の洗浄剤組成物を製造する場合には、あらかじめ微細気泡発生装置を用いて水に微細気泡を含ませてから、微細気泡を含む水にアルカリ剤及び/又は酸剤等の上記成分を加えてもよく、水にアルカリ剤及び/又は酸剤等の上記成分を加えて混合溶液を作製し、その後、微細気泡発生装置を用いて混合溶液に微細気泡を付与してもよい。
【0046】
本発明の洗浄剤組成物は、自動洗浄機用の洗浄剤組成物であってもよく、自動食器洗浄機用の洗浄剤組成物であってもよい。
【0047】
次に、本発明の洗浄剤組成物が用いられた本発明の洗浄液について説明する。
【0048】
本発明の洗浄液は、上記本発明の洗浄剤組成物を0.01〜0.30重量%と、水を99.70〜99.99重量%とを含むことを特徴とする。
【0049】
本発明の洗浄液は、通常、自動洗浄機や、自動食器洗浄機で使用されることになる。
【0050】
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合は、0.01〜0.30重量%と少ないが、本発明の洗浄剤組成物には、微細気泡が含まれている。そのため、本発明の洗浄液は、充分な洗浄力を有し、好適に洗浄対象物を洗浄することができる。
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合が0.01重量%未満であると、洗浄力が充分となりにくい。
本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合が0.30重量%を超えると、本発明の洗浄剤組成物に含まれるアルカリ剤及び/又は酸剤が環境に排出される量が多くなり、環境に悪影響を及ぼしやすくなる。
【0051】
また、本発明の洗浄液に含まれる本発明の洗浄剤組成物の割合は、0.04〜0.30重量%であることが望ましく、0.1〜0.30重量%であることがより望ましい。
【0052】
本発明の洗浄液の使用温度は、45〜70℃であることが望ましい。
洗浄液の使用温度が上記範囲であると、洗浄対象物に付着した汚れ、特に油脂汚れが解離しやすくなる。
【実施例】
【0053】
以下に本発明をより具体的に説明する実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
(実施例1)〜(実施例7)及び(比較例1)〜(比較例4)
表1に示す割合で各配合成分を混合し、実施例1〜7に係る洗浄剤組成物及び比較例1〜4に係る洗浄剤組成物を製造した。
実施例1〜4に係る洗浄剤組成物、並びに、比較例1及び2に係る洗浄剤組成物はアルカリ洗浄剤組成物である。
実施例5〜7に係る洗浄剤組成物、並びに、比較例3及び4に係る洗浄剤組成物は酸洗浄剤組成物である。
【0055】
【表1】
【0056】
(試験A:アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力試験)
実施例1〜4に係る洗浄剤組成物、並びに、比較例1及び2に係る洗浄剤組成物を用いて以下の方法でアルカリ洗浄剤組成物の洗浄力評価を行った。
【0057】
(アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力試験の方法)
90gの精製水に小麦粉を10g、卵白を70g、ラードを3g及び牛脂を35g加え、よく撹拌し、これらを溶解させて混合物を得た。
次に、該混合物1gをガラス製グラスの内側に塗り広げ、室温で乾燥させた。
次に、混合物が付着したグラスを、ホシザキ電気株式会社製業務用食器洗浄機JW−650UF型に配置した。
その後、自動食器洗浄機を起動し、各実施例及び各比較例に係る洗浄剤組成物の濃度が1重量%となるように水で希釈し洗浄液とし、該洗浄液を50℃とし、1分間、混合物が付着したグラスを洗浄した。
洗浄後のグラスを目視により観察し、アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力を評価した。評価基準は、以下の通りである。評価結果を表1に示す。
【0058】
(アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力の評価基準)
○:汚れの付着が観察されない。
△:薄い曇り状の汚れが観察された。
×:明らかな汚れの残留が観察された。
【0059】
(試験B:酸洗浄剤組成物の洗浄力試験)
実施例5〜7に係る洗浄剤組成物、並びに、比較例3及び4に係る洗浄剤組成物を用いて以下の方法で酸洗浄剤組成物の洗浄力評価を行った。
【0060】
(酸洗浄剤組成物の洗浄力試験の方法)
ステンレス製ビーカーに硬度成分を1g付着させ乾燥させた。
次に、硬度成分が付着したビーカーを、ホシザキ電気株式会社製業務用食器洗浄機JW−650UF型に配置した。
その後、自動食器洗浄機を起動し、各実施例及び各比較例に係る洗浄剤組成物の濃度が1重量%となるように水で希釈し洗浄液とし、該洗浄液を50℃とし、10分間、硬度成分が付着したビーカーを洗浄した。
洗浄後のビーカーを目視により観察し、酸洗浄剤組成物の洗浄力を評価した。評価基準は、以下の通りである。評価結果を表1に示す。
【0061】
(酸洗浄剤組成物の洗浄力の評価基準)
○:汚れの付着が観察されない。
△:薄い曇り状の汚れが観察された。
×:明らかな汚れの残留が観察された。
【0062】
表1に示すように、直径100μm以下の微細気泡が含まれる各実施例に係る洗浄剤組成物では、アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力の評価、又は、酸洗浄剤組成物の洗浄力の評価において優れていた。
一方、微細気泡を含まない各比較例に係る洗浄剤組成物では、アルカリ洗浄剤組成物の洗浄力の評価、又は、酸洗浄剤組成物の洗浄力の評価において不充分であった。