【解決手段】内燃機関Eの排気装置100は、排気音を低減するサイレンサー20を備えている。前記サイレンサー20は、複数の拡張室21と、連絡管22と、吸音部材23と、を備える。複数の拡張室21は、前記内燃機関Eの排気管10よりも流路断面積が拡張されている。連絡管22は、前記複数の拡張室21を直列に連通させて前記拡張室21よりも流路断面積の小さい連絡流路を形成する。吸音部材23は、前記連絡管22の内部に配置されて前記連絡流路を伝達する前記排気音を吸音する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に記載の拡張型サイレンサーは、その減音効果が小さくなる、f=n×C/(2L)(n=1,2,3・・・、L:サイレンサー長)の周波数帯の減音効果を増加させるもので、その周波数帯はf≦2C/Dの範囲であり、高周波数まで減音効果を拡大することが難しい。
非特許文献2に記載の拡張型サイレンサーも、減音効果を増すだけであり、減音効果の得られる周波数帯を高周波数化することが難しい。
そのため、周波数が高い領域を減音するには、拡張型サイレンサーと、高周波数帯まで減音効果のあるサイレンサーとをそれぞれ個別に設けて繋げる必要が有り、サイレンサーが大型化して、適用可能な製品が限られてしまうという課題がある。
【0006】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果が得られる内燃機関の排気装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、内燃機関の排気装置は、排気音を低減するサイレンサーを備えている。前記サイレンサーは、複数の拡張室と、連絡管と、吸音部材とを備える。複数の拡張室は、前記排気管よりも流路断面積が拡張されている。連絡管は、前記複数の拡張室を直列に連通させて前記拡張室よりも流路断面積の小さい連絡流路を形成する。吸音部材は、前記連絡管の内部に配置されて前記連絡流路を介して伝達する前記排気音を吸音する。
このように構成することで、拡張室よりも流路断面積の小さい連絡流路に吸音部材が配置される。連絡管の流路断面積は、拡張室の流路断面積よりも小さいため、吸音部材によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室によって得られる。また、吸音部材を連絡管の内部に配置することで、複数の拡張室を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、小型化を図ることができる。
したがって、サイレンサーが大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0008】
この発明の第二態様によれば、第一態様に係る内燃機関の排気装置において、前記連絡管の入口及び出口は、排気ガスが流れる方向で前記拡張室の端部よりも前記拡張室の中央部側に配置されていてもよい。
このように構成することで、減音効果の得られる周波数に谷間が形成されることを抑制できる。
【0009】
この発明の第三態様によれば、第一又は第二態様に係る内燃機関の排気装置において、排気ガスが流れる方向で隣り合う前記拡張室は、複数の前記連絡管により連通されていてもよい。
このように構成することで、排気ガスの流路抵抗が増加することを抑制しつつ、連絡管の一つ当たりの流路断面積を低減させることができる。そのため、連絡管の流路断面積に応じて減音効果の得られる周波数帯を更に高めることができる。
【0010】
この発明の第四態様によれば、第一から第三態様の何れか一つの態様に係る吸音部材は、排気ガスが流れる方向に延びるように形成されていてもよい。
このように構成することで、連絡管の内部において吸音部材を効率よく排気ガスに接触させることができるため、吸音効果を向上できる。
【0011】
この発明の第五態様によれば、第四態様に係る吸音部材は、前記連絡管の内周面に固定されていてもよい。
このように構成することで、吸音部材を連絡管によって安定的に支持することができる。
【0012】
この発明の第六態様によれば、第一又は第二態様に係る連絡管の外周面と、前記拡張室の内周面との間に前記連絡流路が形成されていてもよい。
このように構成することで、連絡管を流れる排気ガスと吸音部材との接触面積を増加させることができる。
【0013】
この発明の第七態様によれば、第一から第六態様に係る吸音部材は、予め設定された所定の周波数で吸音効果を有する音響ライナを備えていてもよい。
このように連絡管の内部に音響ライナを配置することによって、予め設定された所定の周波数での吸音効果が得られる。
【0014】
この発明の第八態様によれば、第一から第六態様に係る吸音部材は、
このように連絡管の内部に音響メタマテリアルを配置することによって、予め設定された所定の周波数での吸音効果が得られる。
【発明の効果】
【0015】
上記サイレンサーによれば、大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一実施形態)
次に、この発明の第一実施形態における内燃機関の排気装置を図面に基づき説明する。この第一実施形態で例示する排気装置は、客船、カーフェリー、艦船等の船舶が備える内燃機関の排気装置である。このような船舶においては、自動車の場合と比較して、内燃機関の排気ガスの流量が多く、又、サイレンサーの配置スペースが限られている。
【0018】
図1は、この発明の第一実施形態における排気装置のサイレンサーの概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、この第一実施形態の排気装置100は、排気管10と、サイレンサー20と、を備えている。
排気管10は、内燃機関Eの排気ガスを、外部に排出する。この排気管10は、例えば、船舶の主機室に配置された内燃機関Eからファンネル(図示せず)にまで延びている。例えば、内燃機関Eが多気筒のレシプロエンジンの場合、排気管10は、複数の気筒の排気ポートから排出された排気ガスを合流させてからファンネルまで案内する。
【0019】
サイレンサー20は、排気管10の途中に設けられ、排気管10を介して外部に伝達される排気音を低減させる。このサイレンサー20は、複数の拡張室21と、連絡管22と、吸音部材23と、を主に備えている。
【0020】
複数の拡張室21は、そのうちの一つに、内燃機関E側の上流排気管10aが接続されている。また、複数の拡張室21のうち他の一つに、ファンネル側の下流排気管10bが接続されている。これら拡張室21は、排気ガスが流れるガス流路の断面積を拡張することで排気音を消音させる、いわゆる拡張型サイレンサーとして機能する。なお、この実施形態では二つの拡張室21である第一拡張室21aと第二拡張室21bとを備える場合を例示しているが、拡張室21は、三つ以上設けるようにしても良い。なお、以下の説明において、第一拡張室21aと第二拡張室21bとを区別する必要のない場合には、単に「拡張室21」と称する場合もある。
【0021】
連絡管22は、複数の拡張室21を直列に連通させる。連絡管22は、連絡流路22fを形成しており、その流路断面積は、その長さ方向に一定であるとともに、拡張室21の流路断面積よりも小さくなっている。この実施形態における連絡管22は、上流排気管10aが接続された第一拡張室21aと、下流排気管が接続された第二拡張室21bとを直列に連通させている。この実施形態において、連絡管22と排気管10とは、それぞれ断面円形の管状に形成されており、それぞれの流路断面積が同一の場合を例示している。
【0022】
吸音部材23は、連絡管22の内部に配置されている。吸音部材23は、連絡流路22fにて排気音を吸音する。この実施形態における吸音部材23は、連絡管22の内面の全面を覆うように配置され、連絡管22の内面に固定されている。つまり、吸音部材23は、連絡管22と実質的に同じ長さの管状に形成されている。この実施形態における吸音部材23は、連絡管22と同様に断面円形に形成されている。
【0023】
ここで、連絡管22の内部で減音効果が得られる周波数は、上述した連絡管22の流路断面積や、吸音部材23の厚さに応じて変化する。そのため、排気音を構成する周波数成分のうち、減音させる対象となる高周波数帯の周波数に応じて、連絡管22の流路断面積や吸音部材23の厚さが調整される。この実施形態における吸音部材23としては、例えば、ロックウールやグラスウール等の吸音材を用いることができる。なお、連絡管22の内部温度に耐えられる場合であれば、ウレタンフォームなどの吸音材を吸音部材23として用いても良い。
【0024】
したがって、上述した第一実施形態によれば、拡張室21よりも流路断面積の小さい連絡流路22fに吸音部材23が配置される。連絡管22の流路断面積は、拡張室21の流路断面積よりも小さいため、吸音部材23によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室21によって得られる。また、吸音部材23を連絡管22の内部に配置することで、複数の拡張室21を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、サイレンサー20の小型化を図ることができる。その結果、サイレンサー20が大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0025】
さらに、吸音部材23が、排気ガスの流れる方向に延びるように形成されている。そのため、連絡管22の内部において吸音部材23を効率よく排気ガスに接触させることができ、吸音部材23による吸音効果を向上できる。また、排気ガスの流れが吸音部材23によって妨げられることを抑制できる。
【0026】
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図面に基づき説明する。この第二実施形態は、上述した第一実施形態の連絡管22にダクトを設けた点でのみ異なる。そのため、上述した第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
【0027】
図2は、この発明の第二実施形態におけるサイレンサーの概略構成を示す断面図である。
図2に示すように、この第二実施形態における排気装置200は、上述した第一実施形態と同様に、排気管10と、サイレンサー220と、を備えている。サイレンサー220は、排気管10の途中に設けられ、排気管10を介して外部に伝達される排気音を低減させる。このサイレンサー220は、複数の拡張室221と、連絡管222と、吸音部材23と、を主に備えている。
【0028】
この第二実施形態におけるサイレンサー220は、サイレンサーハウジング220hと仕切壁220sとによって第一拡張室221aと第二拡張室221bとが一体に形成されている。このサイレンサーハウジング220hの内部空間は、仕切壁220sによって、第一拡張室221aの内部空間である第一空間S1と、第二拡張室221bの内部空間である第二空間S2とに仕切られている。第一拡張室221aは、排気ガスが流入する排気入口O1を備え、第二拡張室221bは、排気ガスが流出する排気出口O2を備える。これら第一拡張室221a及び第二拡張室221bは、それぞれ排気ガスが流れるガス流路の断面積を拡張して消音させる拡張型サイレンサーとして機能する。なお、以下の説明において、第一拡張室221aと第二拡張室221bとを区別する必要のない場合には、単に「拡張室221」と称する場合もある。
【0029】
連絡管222は、第一実施形態の連絡管22と同様に、複数の拡張室221すなわち第一拡張室221aと第二拡張室221bとを直列に連通させる。この第二実施形態における連絡管222は、仕切壁220sの一部を貫通して仕切壁220sと交差する方向に延びている。この連絡管222の流路断面積は、その長さ方向に一定であるとともに、第一拡張室221a及び第二拡張室221bの流路断面積よりも小さくなっている。
【0030】
連絡管222は、仕切壁220sよりも第一空間S1の中央部に向かって突出する第一ダクト部D1と、仕切壁220sよりも第二空間S2の中央部に向かって突出する第二ダクト部D2と、を備えている。第一ダクト部D1を備えることで、連絡管222の入口222iが、仕切壁220sの位置、すなわち第一拡張室221aの最も下流側の位置よりも排気入口O1に近い側で開口している。同様に、第二ダクト部D2を備えることで、連絡管222の出口222oが、仕切壁220sの位置、すなわち第二拡張室221bの最も上流側の位置よりも排気出口O2に近い側で開口している。
【0031】
吸音部材23は、第一実施形態と同様に、連絡管222の内部に配置されている。吸音部材23は、連絡流路222fにて排気音を吸音する。この第二実施形態における吸音部材23は、第一実施形態の吸音部材23と同様の構成であり、連絡管222の内面の全面を覆うように配置され、連絡管222の内面に固定されている。つまり、吸音部材23は、連絡管222と実質的に同じ長さの管状に形成されている。この実施形態における吸音部材23は、連絡管222と同様に断面円形に形成されている。連絡管222の流路断面積や、吸音部材23の厚さは、第一実施形態と同様に、減音対象となる周波数帯に応じて調整される。
【0032】
したがって、上述した第二実施形態によれば、第一実施形態と同様に、拡張室221よりも流路断面積の小さい連絡流路に吸音部材23が配置される。連絡管222の流路断面積は、拡張室221の流路断面積よりも小さいため、吸音部材23によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室221によって得られる。また、吸音部材23を連絡管222の内部に配置することで、複数の拡張室221を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、サイレンサー220の小型化を図ることができる。その結果、サイレンサー220が大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0033】
さらに、吸音部材23が、排気ガスの流れる方向に延びるように形成されている。そのため、連絡管222の内部において吸音部材23を効率よく排気ガスに接触させることができ、吸音部材23による吸音効果を向上できる。さらに、排気ガスの流れが吸音部材23によって妨げられることを抑制できる。
【0034】
また、サイレンサーハウジング220h及び仕切壁220sによって第一拡張室221aと第二拡張室221bとを一体に形成できる。そのため、第一拡張室221aと第二拡張室221bとが離れて形成される場合よりもサイレンサー220の全長を短くすることができる。
【0035】
さらに、連絡管222が第一ダクト部D1と第二ダクト部D2とを備えている。そのため、排気ガスが流れる方向で、連絡管222の入口222iが第一拡張室221aの端部よりも第一拡張室221aの中央部側に配置され、連絡管222の出口222oが第二拡張室221bの端部よりも第二拡張室221bの中央部側に配置される。その結果、特に、第一拡張室221a及び第二拡張室221bにより得られる低周波数帯の減音効果において、所定の周波数で減音効果が低下するいわゆる谷間が形成されることを抑制できる。
【0036】
(第三実施形態)
次に、この発明の第三実施形態を図面に基づき説明する。この第三実施形態は、上述した第一実施形態と連絡管の数が異なる。そのため、上述した第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
【0037】
図3は、この発明の第三実施形態における
図2に相当する断面図である。
図3に示すように、この第三実施形態における排気装置300は、上述した第一実施形態と同様に、排気管10と、サイレンサー320と、を備えている。サイレンサー320は、排気管10の途中に設けられ、排気管10を介して外部に伝達される排気音を低減させる。このサイレンサー320は、複数の拡張室321と、複数の連絡管322と、吸音部材323と、を主に備えている。
【0038】
この第三実施形態におけるサイレンサー320は、第二実施形態のサイレンサー220と同様に、サイレンサーハウジング320hと仕切壁320sとによって二つの拡張室321である第一拡張室321a及び第二拡張室321bが一体に形成されている。このサイレンサーハウジング320hの内部空間は、仕切壁320sによって、第一拡張室321aの内部空間である第一空間S1と、第二拡張室321bの内部空間である第二空間S2とに仕切られている。第一拡張室321aは、排気ガスが流入する排気入口O1を備え、第二拡張室321bは、排気ガスが流出する排気出口O2を備える。これら第一拡張室321a及び第二拡張室321bは、それぞれ排気ガスが流れるガス流路の断面積を拡張して消音させる拡張型サイレンサーとして機能する。なお、以下の説明において、第一拡張室321aと第二拡張室321bとを区別する必要のない場合には、単に「拡張室321」と称する場合もある。
【0039】
複数の連絡管322は、それぞれ第一拡張室321a及び第二拡張室321bを直列に連通させる。言い換えれば、複数の連絡管322は、第一拡張室321aと第二拡張室321bとの間に並列に接続されている。これら連絡管322は、仕切壁320sの一部を貫通して仕切壁320sと交差する方向に延びている。この第三実施形態においては、二つの連絡管322である連絡管322a,322bが設けられている場合を例示しているが、三つ以上の連絡管322を設けても良い。
【0040】
これら連絡管322a,322bの流路断面積は、その長さ方向に一定であるとともに、第一拡張室321a及び第二拡張室321bの何れの流路断面積よりも小さくなっている。ここで、第二実施形態においては、連絡管322a,322bの流路断面積が同一の場合を例示している。しかし、連絡管322a,322bの流路断面積は、互いに異なるようにしても良い。このように流路断面積を互いに異なるように形成した場合、それぞれの連絡管322a,322bで得られる減音効果の周波数特性を異ならせることができるため、より広い周波数帯に渡って減音効果が得られる。
【0041】
連絡管322a,322bは、第二実施形態の連絡管222と同様に、仕切壁320sよりも第一空間S1の中央部に向かって突出する第一ダクト部D1と、仕切壁320sよりも第二空間S2の中央部に向かって突出する第二ダクト部D2と、をそれぞれ備えている。第一ダクト部D1を備えることで、連絡管322a,322bの入口322iが、仕切壁320sの位置、すなわち第一拡張室321aの最も下流側の位置よりも排気入口O1に近い側で開口している。同様に、第二ダクト部D2を備えることで、連絡管322a,322bの出口322oが、仕切壁320sの位置、すなわち第二拡張室321bの最も上流側の位置よりも排気出口O2に近い側で開口している。
【0042】
吸音部材323は、第一、第二実施形態の吸音部材23と同様に、連絡管322a,322bの内部にそれぞれ配置されている。吸音部材323は、連絡管322a,322b内の連絡流路322fにて排気音を吸音する。この第三実施形態における吸音部材323は、連絡管322の内面の全面を覆うように配置され、連絡管322の内面に固定されている。つまり、吸音部材323は、連絡管322と実質的に同じ長さの管状に形成されている。この第三実施形態における吸音部材323は、連絡管322と同様に断面円形に形成されている。
【0043】
連絡管322の流路断面積や、吸音部材323の厚さは、第一実施形態と同様に、減音対象となる周波数帯に応じて調整される。つまり、連絡管322a内に配置される吸音部材323の厚さと連絡管322b内に配置される吸音部材323の厚さとを互いに異ならせることもできる。このように吸音部材323の厚さを互いに異ならせることで、連絡管322a,322bの流路断面積を異ならせた場合と同様に、減音効果の得られる周波数帯を広げることができる。なお、減音効果の得られる周波数帯を広げるために連絡管322a,322bの流路断面を互いに異ならせると共に、吸音部材323の厚さをそれぞれ異ならせるようにしても良い。
【0044】
一方で、連絡管322a,322bの流路断面積を互いに同一にすると共に、吸音部材323の厚さを互いに同一とした場合、減音効果の周波数特性がそれぞれ同一となるため、その周波数帯における減音効果を増加させることができる。
【0045】
したがって、上述した第三実施形態によれば、第一実施形態と同様に、拡張室321よりも流路断面積の小さい連絡流路322fに吸音部材323が配置される。連絡管322の流路断面積は、拡張室321の流路断面積よりも小さいため、吸音部材323によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室321によって得られる。また、吸音部材323を連絡管322の内部に配置することで、複数の拡張室321を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、サイレンサー320の小型化を図ることができる。その結果、サイレンサー320が大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0046】
さらに、吸音部材323が、排気ガスの流れる方向に延びるように形成されている。そのため、連絡管322の内部において吸音部材323を効率よく排気ガスに接触させることができ、吸音部材323による吸音効果を向上できる。また、排気ガスの流れが吸音部材323によって妨げられることを抑制できる。
【0047】
また、サイレンサーハウジング320h及び仕切壁320sによって第一拡張室321aと第二拡張室321bとを一体に形成できる。そのため、第一拡張室321aと第二拡張室321bとが離れて形成される場合よりもサイレンサー320の全長を短くすることができる。
【0048】
さらに、連絡管322が第一ダクト部D1と第二ダクト部D2とを備えている。そのため、排気ガスが流れる方向で、連絡管322の入口322iが第一拡張室321aの端部よりも第一拡張室321aの中央部側に配置され、連絡管322の出口322oが第二拡張室321bの端部よりも中央部側に配置される。その結果、特に、第一拡張室321a、第二拡張室321bにより得られる低周波数帯の減音効果において、減音効果が低下する谷間が形成されることを抑制できる。
【0049】
さらに、排気ガスが流れる方向で隣り合う第一拡張室321a及び第二拡張室321bが、複数の連絡管322により連通されている。そのため、排気ガスの流路抵抗が増加することを抑制しつつ、連絡管322の一つ当たりの流路断面積を低減させることができ、連絡管322の流路断面積に応じて減音効果の得られる周波数帯を更に高めることができる。
【0050】
なお、上述した第三実施形態においては、第一拡張室321aと第二拡張室321bとが一体に形成される場合について説明したが、第一実施形態と同様に、第一拡張室321a及び第二拡張室321bが離れて形成されている場合に、第一拡張室321a及び第二拡張室321bを複数の連絡管322a,322bによって連通させるようにしても良い。
【0051】
次に、この発明の第四実施形態を図面に基づき説明する。この第四実施形態は、上述した第二実施形態と吸音部材の配置が異なる。そのため、上述した第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。
図4は、この発明の第四実施形態における
図2に相当する断面図である。
図5は、この発明の第四実施形態における
図4のV−V線に沿う断面図である。
【0052】
図4に示すように、この第四実施形態における排気装置400は、上述した第一実施形態と同様に、排気管10と、サイレンサー420と、を備えている。サイレンサー420は、排気管10の途中に設けられ、排気管10を介して外部に伝達される排気音を低減させる。このサイレンサー420は、複数の拡張室221と、連絡管222と、吸音部材423と、を主に備えている。
【0053】
この第四実施形態におけるサイレンサー420は、第二実施形態と同様に、サイレンサーハウジング220hと仕切壁220sとによって二つの拡張室221である第一拡張室221aと第二拡張室221bとが一体に形成されている。このサイレンサーハウジング220hの内部空間は、仕切壁220sによって、第一拡張室221aの内部空間である第一空間S1と、第二拡張室221bの内部空間である第二空間S2とに仕切られている。第一拡張室221aは、排気ガスが流入する排気入口O1を備え、第二拡張室221bは、排気ガスが流出する排気出口O2を備える。これら第一拡張室221a及び第二拡張室221bは、それぞれ排気ガスが流れるガス流路の断面積を拡張して消音させる拡張型サイレンサーとして機能する。
【0054】
連絡管222は、第一実施形態の連絡管22と同様に、複数の拡張室221を直列に連通させる。この第四実施形態における連絡管222は、仕切壁220sの一部を貫通して仕切壁220sと交差する方向に延びている。この連絡管222の流路断面積は、その長さ方向に一定であるとともに、第一拡張室221a及び第二拡張室221bの何れの流路断面積よりも小さくなっている。
【0055】
連絡管222は、仕切壁220sよりも第一空間S1の中央に向かって突出する第一ダクト部D1と、仕切壁220sよりも第二空間S2の中央に向かって突出する第二ダクト部D2と、を備えている。第一ダクト部D1を備えることで、連絡管222の入口222iが、仕切壁220sの位置、すなわち第一拡張室221aの最も下流側の位置よりも排気入口O1に近い側で開口している。同様に、第二ダクト部D2を備えることで、連絡管222の出口222oが、仕切壁220sの位置、すなわち第二拡張室221bの最も上流側の位置よりも排気出口O2に近い側で開口している。
【0056】
図4、
図5に示すように、吸音部材423は、第二実施形態と同様に、連絡管222の内部に配置されている。吸音部材423は、連絡管222内部にて排気音を吸音する。この第四実施形態における吸音部材423は、一つの連絡管222の内部において、排気ガスが通る複数の連絡流路Fを形成している。
【0057】
この第四実施形態で例示する吸音部材423は、連絡管222よりも小径の断面円形の管状に形成されている。この吸音部材423は、連絡管222と実質的に同じ長さに形成されている。この吸音部材423は、連絡管222の内面に対して、連絡管222の径方向に延びる支持部材(図示せず)によって支持されている。この実施形態における吸音部材23は、連絡管222と同様に断面円形に形成されている。なお、連絡管222の流路断面積や、吸音部材23の厚さは、第一実施形態と同様に、減音対象となる周波数帯に応じて調整される。
【0058】
さらに、この第四実施形態で例示する吸音部材423は、連絡管222内部に複数の連絡流路Fとして、内側連絡流路F1と外側連絡流路F2とを形成する。内側連絡流路F1は、環状に形成された吸音部材423の内側に形成されている。外側連絡流路F2は、吸音部材423の外側、すなわち吸音部材423の外周面423aと連絡管222の内周面222aとの間に形成されている。
【0059】
ここで、内側連絡流路F1と外側連絡流路F2とは、上述した第三実施形態のように複数の連絡管322を設けた場合と同様に機能する。すなわち、内側連絡流路F1の流路断面積と外側連絡流路F2の流路断面積とを互いに異なるようにした場合には、内側連絡流路F1で得られる減音効果の周波数特性と、外側連絡流路F2で得られる減音効果の周波数特定とを異ならせることができる。そのため、より広い周波数帯に渡り減音効果を得ることができる。その一方で、内側連絡流路F1の流路断面積と外側連絡流路F2の流路断面積とを互いに同一にした場合、減音効果の周波数特性がそれぞれ同等になるため、その周波数帯における減音効果を増加させることができる。そして、例えば、内側連絡流路F1の流路断面積と外側連絡流路F2の流路断面積との合計が、第二実施形態の連絡流路Fの流路断面積と同一にすれば、排気ガスの流路抵抗を同等としつつ、減音効果が得られる周波数帯をより高い周波数帯にすることが可能となる。
【0060】
したがって、第四実施形態によれば、第二実施形態と同様に、拡張室221よりも流路断面積の小さい連絡流路に吸音部材423が配置される。連絡管222内に形成される連絡流路F1,F2の流路断面積は、拡張室221の流路断面積よりも小さいため、吸音部材423によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室221によって得られる。また、吸音部材423を連絡管222の内部に配置することで、複数の拡張室221を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、サイレンサー420の小型化を図ることができる。その結果、サイレンサー420が大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0061】
さらに、吸音部材423が、排気ガスの流れる方向に延びるように形成されている。そのため、連絡管222の内部において吸音部材423を効率よく排気ガスに接触させることができ、吸音部材423による吸音効果を向上できる。さらに、排気ガスの流れが吸音部材423によって妨げられることを抑制できる。
【0062】
また、サイレンサーハウジング220h及び仕切壁220sによって第一拡張室221aと第二拡張室221bとを一体に形成できる。そのため、第一拡張室221aと第二拡張室221bとが離れて形成される場合よりもサイレンサー220の全長を短くすることができる。
【0063】
さらに、連絡管222が第一ダクト部D1と第二ダクト部D2とを備えている。そのため、排気ガスが流れる方向で、連絡管222の入口222iが第一拡張室221aの端部よりも第一拡張室221aの中央部側に配置され、連絡管222の出口222oが第二拡張室221bの端部よりも第二拡張室221bの中央部側に配置される。その結果、特に、第一拡張室221a及び第二拡張室221bにより得られる低周波数帯の減音効果について、減音効果が低下する谷間が形成されることを抑制できる。
【0064】
また、一つの連絡管222の内部に一つの吸音部材423を設けて複数の連絡流路F1,F2を形成できるため、減音効果の得られる周波数帯を高周波数帯にしつつ、第三実施形態のように連絡管322を複数設ける場合よりも部品点数を低減することができる。
【0065】
(第四実施形態の変形例)
図6は、この発明の第四実施形態の変形例における
図5に相当する断面図である。
上述した第四実施形態においては、吸音部材423が断面円形の管状に形成される場合について説明した。しかし、吸音部材423の形状は、一つの連絡管222の内部に複数の連絡流路を形成できる形状であればよい。
例えば、
図6に示す変形例のように、平板状の複数の吸音部材423Aを、連絡管222の内部において、間隔を空けて配置するようにしても良い。このようにすることで、隣り合う吸音部材423Aの間にそれぞれ連絡流路Fnを形成することができる。ここで、吸音部材423Aの数をX個とすると、X+1個の連絡流路Fnが形成される。
【0066】
(第五実施形態)
次に、この発明の第五実施形態を図面に基づき説明する。この第五実施形態は、上述した第二実施形態と連絡管の構成が異なる。そのため、上述した第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、第二実施形態と重複する説明は省略する。
図7は、この発明の第五実施形態における
図2に相当する断面図である。
図8は、
図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【0067】
図7に示すように、この第五実施形態における排気装置500は、排気管10と、サイレンサー520と、を備えている。サイレンサー520は、排気管10の途中に設けられ、排気管10を介して外部に伝達される排気音を低減させる。このサイレンサー520は、複数の拡張室521と、連絡管522と、吸音部材523と、を主に備えている。
【0068】
サイレンサー520は、サイレンサーハウジング520hと仕切壁520sとによって第一拡張室521aと第二拡張室521bとが一体に形成されている。このサイレンサーハウジング520hの内部空間は、仕切壁520sによって、第一拡張室521aの内部空間である第一空間S1と、第二拡張室521bの内部空間である第二空間S2とに仕切られている。第一拡張室521aは、排気ガスが流入する排気入口O1を備え、第二拡張室521bは、排気ガスが流出する排気出口O2を備える。これら第一拡張室521a及び第二拡張室521bは、それぞれ排気ガスが流れるガス流路の断面積を拡張して消音させる拡張型サイレンサーとして機能する。なお、以下の説明において、第一拡張室521aと第二拡張室521bとを区別する必要のない場合には、単に「拡張室521」と称する場合もある。
【0069】
連絡管522は、第一拡張室521aと第二拡張室521bとを直列に連通させる。この第五実施形態における連絡管522は、仕切壁520sの一部を貫通して仕切壁520sと交差する方向に延びている。この連絡管522は、拡張室521の内周面521c(言い換えれば、サイレンサーハウジング520hの内周面)との間に第一拡張室521aと第二拡張室521bとを連通する連絡流路F3を形成している。この連絡管522により形成される連絡流路F3の流路断面積は、その長さ方向に一定であるとともに、第一拡張室521a及び第二拡張室521bの流路断面積よりも小さくなっている。
【0070】
連絡管522は、仕切壁520sよりも第一空間S1の中央部に向かって突出する第一ダクト部D1と、仕切壁520sよりも第二空間S2の中央部に向かって突出する第二ダクト部D2と、を備えている。第一ダクト部D1を備えることで、連絡管522の連絡流路F3の入口522iが、仕切壁520sの位置、すなわち第一拡張室521aの最も下流側の位置よりも排気入口O1に近い側で開口している。同様に、第二ダクト部D2を備えることで、連絡管522の連絡流路F3の出口522oが、仕切壁520sの位置、すなわち第二拡張室521bの最も上流側の位置よりも排気出口O2に近い側で開口している。
【0071】
吸音部材523は、連絡管222の外側の連絡流路F3内に配置されている。吸音部材523は、連絡流路F3にて排気音を吸音する。この第五実施形態における吸音部材523は、連絡管522の外周面の全面を覆うように配置され、連絡管522の外周面に固定されている。吸音部材523は、連絡管522と実質的に同じ長さの管状に形成されている。この実施形態における吸音部材523は、連絡管522と同様に断面円形に形成されている。連絡管522の流路断面積や、吸音部材523の厚さは、第二実施形態と同様に、減音対象となる周波数帯に応じて調整される。なお、吸音部材523は、連絡流路F3の内部に配置されていればよく、上述した配置に限られない。
【0072】
したがって、上述した第五実施形態によれば、拡張室521よりも流路断面積の小さい連絡流路F3に吸音部材523が配置される。連絡管522の流路断面積は、拡張室521の流路断面積よりも小さいため、吸音部材523によって高周波数帯まで減音効果が得られるようになる。さらに、低周波数帯の減音効果は、拡張室521によって得られる。また、吸音部材523を連絡流路F3の内部に配置することで、複数の拡張室521を有した拡張型のサイレンサーに対して吸音型のサイレンサーを別途接続する場合と比較して、サイレンサー520の小型化を図ることができる。その結果、サイレンサー520が大型化することを抑制しつつ、高周波数帯まで減音効果を得ることができる。
【0073】
さらに、吸音部材523が、排気ガスの流れる方向に延びるように形成されている。そのため、連絡流路F3の内部において吸音部材523を効率よく排気ガスに接触させることができ、吸音部材523による吸音効果を向上できる。さらに、排気ガスの流れが吸音部材523によって妨げられることを抑制できる。
【0074】
また、サイレンサーハウジング520h及び仕切壁520sによって第一拡張室521aと第二拡張室521bとを一体に形成できる。そのため、第一拡張室521aと第二拡張室521bとが離れて形成される場合よりもサイレンサー520の全長を短くすることができる。
【0075】
さらに、連絡管522が第一ダクト部D1と第二ダクト部D2とを備えている。そのため、排気ガスが流れる方向で、連絡流路F3の入口522iが第一拡張室521aの端部よりも第一拡張室521aの中央部側に配置され、連絡流路F3の出口522oが第二拡張室221bの端部よりも第二拡張室221bの中央部側に配置される。その結果、特に、第一拡張室521a及び第二拡張室521bにより得られる低周波数帯において、所定の周波数で減音効果が低下するいわゆる谷間が形成されることを抑制できる。
【0076】
次に、この発明の各実施形態の変形例を図面に基づき説明する。この変形例は、上述した各実施形態と吸音部材の構成が異なるだけである。そのため、上述した各実施形態と同一部分に同一符号を付して説明する。また、連絡管及び吸音部材についてのみ説明し、その他の重複する説明は省略する。
【0077】
(第一変形例)
図9は、この発明の実施形態の第一変形例における連絡管及び吸音部材の斜視図である。
上述した各実施形態において、連絡管22,222,322の内部や連絡管522の外部にそれぞれ配置された吸音部材23,323,423,523が、ロックウールやグラスウール等の吸音材である場合を例示した。しかし、例えば、
図7に示すように、音響ライナからなる吸音部材623を配置するようにしても良い。ここで、音響ライナは、予め設定された所定の周波数で吸音効果を発揮するように形成されている。すなわち、この第一変形例においては、排気音に含まれる周波数のうち特に高周波数帯で吸音効果を発揮するように音響ライナが形成されている。音響ライナは、複数の孔が形成されたパンチングプレートと、背後空気層で構成されている。音響ライナは、パンチングプレートの孔径、開口率、背後空気層の厚さを調整することで音響特性(言い換えれば、吸音効果を発揮する周波数帯)を調整する。なお、連絡管522の外部に配置される吸音部材623については、図示を省略する。
【0078】
(第二変形例)
図10は、この発明の実施形態の第一変形例における連絡管及び吸音部材の斜視図である。
上述した第一変形例においては、吸音部材623が音響ライナからなる場合について説明した。しかし、連絡管22,222,322の内部や連絡管522の外部には、例えば、
図10に示すように、音響メタマテリアルからなる吸音部材723を配置するようにしても良い。ここで、音響メタマテリアルは、所望の音響性能を人工的に生成した材料であって、予め設定された所定の周波数で吸音効果を発揮するようになっている。すなわち、この第二変形例においては、排気音に含まれる周波数のうち特に高周波数帯で吸音効果を発揮するように音響メタマテリアルが形成されている。音響メタマテリアルは、様々な形状とすることができる。なお、
図10において音響メタマテリアルが格子状に形成されている場合を例示しているが、音響メタマテリアルの形状は、格子状に限られない。なお、連絡管522の外部に配置される吸音部材723については、図示を省略する。
【0079】
上述した第一、第二変形例によれば、ロックウールやグラスウールのように経年による飛散等が無いため、メンテナンスに掛かる負担を軽減できる。
【0080】
この発明は上述した各実施形態及び各変形例の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した各実施形態及び変形例の排気装置は、船舶の内燃機関Eの排気装置である場合を一例に説明した。しかし、船舶に限られず、例えば、自動車等の車両の内燃機関の排気装置であってもよい。
【0081】
また、上述した各実施形態では、吸音部材23,323,423,523,623,723が連絡管22,222,322,522と同じ長さで形成される場合について説明した。しかし、吸音部材23,323,423,523,623,723の長さは、上述した長さに限られない。例えば、連絡管22,222,322,522よりも短く形成してもよい。また、吸音部材23,323,423,523,623,723は、連絡管22,222,322,522の長手方向に断続的に配置されるように構成してもよい。
【0082】
さらに、上述した各実施形態の構成は、適宜組み合わせて用いても良い。
また、上述した各実施形態の排気装置100〜500においては、拡張室21,221,321,521がそれぞれ二つずつ設けられている場合について説明した。しかし、拡張室は、複数設けられていればよく、三つ以上の拡張室を直列に接続するようにしても良い。
【0083】
さらに、第一変形例及び第二変形例において、吸音部材623,723が音響ライナや音響メタマテリアルからなる場合について説明したが、ロックウールやグラスウール等の吸音材と、音響ライナと、音響メタマテリアルとを適宜組み合わせて吸音部材を構成するようにしてもよい。