【解決手段】遊技場用表示システムでは、予め設定された広告開始条件に従って広告表示が実行されるため、広告主の要望に治った広告スケジュールを計画し、実行することができる。また、遊技機が特定の遊技状態となっている場合には広告表示を禁止することができるため、その遊技状態において表示すべき重要な遊技情報の表示が広告表示に邪魔されることがない。
前記表示処理手段は、前記広告用コンテンツの表示を実行しているときに遊技状態が前記広告禁止状態となった場合には、当該広告用コンテンツの表示を中断するとともに、その後当該広告禁止状態が解消したときは当該広告用コンテンツの表示を再開することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用表示システム。
前記表示手段における表示領域を複数の表示領域に区分するとともに、当該複数の表示領域の中で前記広告用コンテンツの表示を実行する表示領域を設定可能な広告表示領域設定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に例示する3つの遊技場A,B,C(A店、B店、C店)では、遊技情報表示装置3に関する共通のシステム(遊技場用表示システム100)が構築されていることから、以下では、遊技場Aの構成を中心に説明する。
【0009】
遊技場A内には、パチンコ機1pやスロットマシン1sといった遊技機1が複数設置されており、複数の遊技機1各々に対応して貸出装置2及び遊技情報表示装置3が付設されている。2台の遊技機1、2台の貸出装置2及び2台の遊技情報表示装置3は、1台の中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6に接続されている。管理装置6は、例えば管理室に設置されており、遊技機1側(遊技機1、貸出装置2等)から出力された遊技信号を中継装置4を介して受信する。
【0010】
尚、
図1では省略しているが、数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。また、上記した遊技機1がパチンコ機1pの場合、その遊技価値(遊技媒体)は玉(パチンコ玉)であり、遊技機1がスロットマシン1sの場合、遊技価値はメダルである。
【0011】
図1に示すパチンコ機1pは、盤面7に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル8、上部受皿9、下部受皿10を有すると共に、盤面7に、液晶表示部11、始動口12、大入賞口13を有する。遊技者が操作ハンドル8を操作すると、玉が盤面7に発射され、その玉が始動口12に入賞すると、その入賞に応じた玉数の玉を払出したり大当り抽選を行ったりする。大当り抽選では、液晶表示部11において所謂特別図柄(特図)による図柄変動を実行し、停止表示された図柄が大当り図柄の場合に大当り状態が発生する。大当り状態が発生すると、例えば15ラウンド分だけ大入賞口13を開放する。
【0012】
パチンコ機1p側からは次に示す遊技信号が出力される。
・打込信号:遊技機1pに対して打込まれた玉の数を示す。
・払出信号:入賞の発生により払い出された玉の数を示す。
・スタート信号:始動口12への入賞により図柄の変動表示が開始されたことを示す。
・大当り信号:大当り状態が発生したことを示す。
【0013】
図1に示すスロットマシン1sは、表示窓15、スタートレバー16、ストップボタン17、液晶部18、メダル投入口19及びBETボタン20等を有する。遊技者は、表示窓15を通じて内部に設けられたリールに描かれた図柄を視認可能となっている。遊技者によってメダル投入口19からメダルを投入、或いは、BETボタン20を操作することで、クレジットメダルが所定枚数ベットされる。その状態でスタートレバー16が操作されると、内部抽選を実行するとともに図柄の変動を開始させ、ストップボタン17を操作することによって所謂引込制御によりリールの変動を停止する。
【0014】
スロットマシン1sでは、周知のように小役、リプレイ役のほか、ボーナス役(BB役及びRB役)等が設定されている。そして、上記の内部抽選時に、何れかの役に内部当選した状態で遊技者によりストップボタン17が操作されたとき、予め設定されている有効ライン上にその内部当選役に対応する図柄が停止表示されると、入賞が発生する。そして、入賞が発生した場合には、対応する枚数のメダルの払出、或いはボーナス状態(大当り状態)等への移行が行われる。
【0015】
スロットマシン1s側からは次に示す遊技信号が出力される。
・投入信号:遊技たるゲームの開始に伴って投入されたメダルの数を示す。
・払出信号:入賞により払い出されたメダルの数を示す。
・大当り信号:大当り状態の発生中に出力され、BB(ビッグボーナス)状態、或いはRB(レギュラーボーナス)状態であることを示す。
【0016】
図1に示すように、貸出装置2としては、パチンコ機1p用の貸出装置2pと、スロットマシン1s用の貸出装置2sとがある。貸出装置2p,2sは、紙幣(千円)を投入する投入口21p,21sを備えると共に、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oを有する制御部、各種信号を送受信する送受信部等を備える。貸出装置2pは、パチンコ機1pの左側に配置され、紙幣の投入口21pへの投入に応じて玉を貸出すと共に、その投入金額を示す売上情報を管理装置6に送信する。貸出装置2sは、スロットマシン1sの右側に配置され、紙幣の投入口21sへの投入に応じてメダルを貸出すと共に、その投入金額を示す売上情報を管理装置6に送信する。
【0017】
図2は遊技情報表示装置3の正面図であって、パチンコ機1pの遊技状況に関する遊技情報を例示している。遊技情報表示装置3は、遊技機1p,1sの種類に対応した遊技情報を表示可能であり、当該遊技機1p,1sと当該表示装置3は1対1で対応することから、共通の符号「3」で表すものとする。
【0018】
遊技情報表示装置3は、表示手段としての液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、その他リセットボタンやメニューボタン等を含む操作ボタン群33、リモコン受光部34等を備えている。呼出ボタン33aは、遊技者が遊技場の従業員を呼び出すための操作ボタンであり、前記リセットボタンは、個人の遊技情報を初期化するための操作ボタンであり、前記メニューボタンは、所定のメニューをポップアップ表示するための操作ボタンである。リモコン受光部34は、遊技場の従業員が携帯する操作リモコン35(
図1のみ図示)から送信されるリモコン信号を受光する。
【0019】
図3は、遊技情報表示装置3を中心に示す機能ブロック図である。遊技情報表示装置3の制御部30は、CPU30a、ROM30bやRAM30cといった記憶部30m(遊技情報記憶手段)、I/O30d等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部30には、管理装置6や遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部30eの他、上記した液晶表示部31、ランプ部32、呼出ボタン33a、操作ボタン群33、リモコン受光部34等が接続されている。
【0020】
遊技情報表示装置3は、制御部30(以下、適宜「遊技情報表示装置3」と略す)の表示制御により、液晶表示部31における表示領域を複数の表示領域(例えば
図2に示すメイン表示領域40と第1〜第6サブ表示領域41〜46)に区分可能である。遊技情報表示装置3は、遊技機1からの遊技信号を中継装置4経由で受信して各種の遊技情報を作成して、各表示領域40〜46に表示したり記憶部30mに記憶したりする。また、遊技情報表示装置3は、管理装置6から受信した各種情報を、各表示領域40〜46に表示したり記憶部30mに記憶したりする。
【0021】
図2に示すように、液晶表示部31において、パチンコ機1pに係る遊技情報を表示する場合、メイン表示領域40は、大当り数を該当期間単位(営業日の当日、1日前、2日前)で表示するが、操作ボタン群33にて遊技情報の切替操作があった場合には、図示しない他の遊技情報を表示する表示状態へと表示を切替える。第1サブ表示領域41は、通常状態にて発生した大当りである初当り数を該当期間単位で表示する。第2サブ表示領域42は、大当り中の出玉が基準値(例えば1000玉)以上である大当りである「超」と、それ未満である「小」の大当り数を表示する。第3サブ表示領域43は、所定の基準時(例えば対応する機種の導入時)からの営業日単位の最高の獲得玉数を表示する。第4サブ表示領域44は、初期化条件の成立(営業開始や特別状態の終了等の成立)後からのスタート(図柄変動数)を表示する。第5サブ表示領域45は、大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを表示する。第6サブ表示領域46は、機種名を表示する。
【0022】
図3に示す管理装置6の制御部60は、CPU、ROMやRAMといった記憶部60a、I/O等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。制御部60には、モニタ6a及びキーボード6b(
図1参照)が接続されるとともに、各種信号を送受信する送受信部や、プリンタ(何れも図示略)が接続されている。
【0023】
また、管理装置6の制御部60(以下、適宜「管理装置6」と略す)は、上記した遊技機1p,1sや貸出装置2p,2s、遊技情報表示装置3等から送信される各種の遊技信号に基づいて、遊技情報を含む各種情報を管理・集計し、自身60の記憶部60a(遊技情報記憶手段)に記憶する。
【0024】
そして、管理装置6は、
図1に示す通信回線(インターネット、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)等)38に接続可能となっており、センターに設置されている集中管理サーバ(以下「サーバ37」と略す)と通信回線38等を介して通信可能である。遊技場B、Cでも遊技場Aの同等の構成が実現されており、遊技場B、Cの管理装置6(図示略)についても、遊技場Aの管理装置6と同様、サーバ37と通信回線38等を介して通信可能とされている。
【0025】
本実施形態のサーバ37は、広告代理事業を行う者が運用するサーバであり、自身37の記憶部(図示略)に、遊技者向けの販促等の一環として製作された広告用コンテンツを記憶する。ここで、広告用コンテンツとは、広告主が望む特定商品又はサービスの広告を行うための動画像や静止画像で表される映像のコンテンツであり、係る広告事業は、その広告主と遊技場A〜Cと広告代理事業者との三者により成立するものとする。尚、
図1では、複数の広告主として広告主α,β,γを例示している。
【0026】
そして、サーバ37から各遊技場A〜Cの管理装置6へと広告用コンテンツを配信し、各遊技場A〜Cの管理装置6において、受信した広告用コンテンツ或いは集計した遊技情報を各遊技情報表示装置3へと配信(送信)する。これにより、遊技情報表示装置3では、遊技情報と併せて広告用コンテンツを表示部31に表示したり(後述の
図5参照)、記憶部30mに記憶したりする。
【0027】
上記したサーバ37の記憶部は広告用コンテンツ記憶手段に相当し、管理装置6の記憶部60aや遊技情報表示装置3の記憶部30mも広告用コンテンツ記憶手段に相当するということができる。
【0028】
ところで、「背景技術」に記載したように、遊技機1p,1s周辺で表示手段により、広告用コンテンツを表示するとしても、その表示が頻繁に行われると遊技者に煩わしさを感じさせてしまう虞がある一方、広告主の要望に沿うためには可能な限り多く、長く広告表示を行わなければならず、双方に配慮した適切なバランスで広告表示を行うのが難しいというのが実情である。
【0029】
そこで、本実施形態の遊技場用表示システム100にあっては、広告主の要望に治った広告スケジュールを計画し、実行するものとしながらも、遊技機1p,1sが特定の遊技状態となっている場合には遊技情報表示装置3での広告表示を禁止する構成としている。係る構成について、「1.管理装置による広告に関する設定と管理」、「2.遊技情報表示装置での表示処理」の順に説明する。
【0030】
<1.管理装置での広告に関する設定と管理>
管理装置6は、各遊技情報表示装置3に対して広告用コンテンツの他、広告表示設定情報を送信し、遊技情報表示装置3は、管理装置6から受信した広告表示設定情報に従って広告用コンテンツを表示する。広告表示設定情報は、広告表示の開始時刻、各コンテンツの表示順序、広告表示の禁止状態を含む。
【0031】
このうち、広告表示の開始時刻は、遊技場Aの営業時間帯(営業中)における広告表示の具体的な開始時刻であり、管理装置6においてキーボード6b等で設定入力される。この設定入力では、営業中における「毎正時」や「毎時半(つまり正時30分)」等といった開始時刻の指定も可能である。これにより、設定入力された開始時刻は、広告用コンテンツの表示を開始するための広告開始条件として、管理装置6の記憶部60aに記憶され、又、送信される遊技情報表示装置3側の記憶部30mにも記憶される。このように、各装置3,6の記憶部30m,60aは、広告条件記憶手段に相当する。尚、広告開始条件は、営業中における広告表示の時間間隔(例えば30分間隔)での指定も可能とされている。
【0032】
前記各コンテンツの表示順序は、広告用コンテンツが2以上ある場合に、当該広告用コンテンツ各々の表示順序を特定するものであり、管理装置6においてキーボード6b等で設定入力される。また、管理装置6において、係る表示順序を都度変更するか否かについても設定入力が可能とされている。例えば、広告主をαとする広告用コンテンツをCα、広告主をβとする広告用コンテンツをCβ、広告主をγとする広告用コンテンツをCγとしたとき、以下の(1)〜(3)に示す順番で、広告用コンテンツCα〜Cγの表示順序を入替えるように変更するルールが規定される。
【0033】
(1) Cα→Cβ→Cγ
(2) Cβ→Cγ→Cα
(3) Cγ→Cα→Cβ
このように、遊技場Aの営業中において広告用コンテンツCα〜Cγの表示順序を変更するための変更ルールを(1)〜(3)の如く設定する(規定しておく)ことにより、係る表示順序及び変更ルールに従って広告用コンテンツ各々を遊技情報表示装置3の表示部31に表示させる。こうして、管理装置6は、係る表示順序を設定する表示順序設定手段、及び変更ルールを設定する変更ルール設定手段に相当し、(1)〜(3)のように表示順序を変更する設定がなされることで、全ての広告用コンテンツCα〜Cγの表示時間を均等にする。
【0034】
広告表示の禁止状態は、対応する遊技機1p,1sが特定の遊技状態であるとき、これを広告禁止状態として、広告用コンテンツCα〜Cγの表示を禁止するための情報であり、管理装置6においてキーボード6b等で設定入力される。この設定入力では、例えば、遊技者が前記呼出ボタン33aを操作して従業員を呼び出している状態(呼出状態)や、パチンコ機1pでエラーが発生している状態(エラー状態)等といった特定の遊技状態の指定が可能である。本実施形態では、遊技情報表示装置3において、呼出状態やエラー状態を、広告表示よりも優先度が高いものとして特に強調して表示部31やランプ部32で報知するために、広告禁止状態として指定するものとする。
【0035】
これにより、遊技情報表示装置3は、広告用コンテンツCα〜Cγの何れかの表示を実行しているときに遊技状態が呼出状態等の広告禁止状態となった場合には、当該広告用コンテンツの表示を中断するとともに、その後当該広告禁止状態が解消したときは当該広告用コンテンツの表示を再開するようになっている(後述する
図6のS4〜S8参照)。
【0036】
尚、広告表示設定情報には、上記以外にも、管理装置6(広告表示領域設定手段)により、遊技情報表示装置3の表示部31における広告用コンテンツCα〜Cγの表示領域を設定する情報が含まれるが、詳しくは後述する。
【0037】
また、上記した広告用コンテンツCα〜Cγの表示を遊技情報表示装置3にて実行したとき、その広告実行情報を管理装置6へ送信するようになっており、管理装置6は、各遊技情報表示装置3から受信した広告実行情報に基づいて、各遊技情報表示装置3の広告実行状況を示す広告表示データ(
図4参照)を記憶・管理する。また、管理装置6は、広告主α〜γの求めに応じて、前記プリンタや外部の装置に広告表示データを出力する。
【0038】
ここで、
図4は、広告主をαとする広告用コンテンツCαに関する広告表示データの一部を例示している。同図に示すように、広告用コンテンツCαについて、台番(例えばパチンコ機1pの台番号)「1」「2」「3」に各々対応する遊技情報表示装置3での広告回数が「27」「26」「27」となっており、「2」番台で1回の中止があったことが分かる。また、広告用コンテンツCαの「中断回数」や「表示時間」のデータが台番毎に示されるため、それらデータから広告用コンテンツCαの1回あたりの表示時間(例えば15秒)が分かり、又、広告用コンテンツCαの表示が中断しても、その中断事由たる広告禁止状態が解消することで当該表示が再開されていることも推知できる。
【0039】
<2.遊技情報表示装置での表示処理>
図5(a)〜(c)は、上記した管理装置6での設定入力により、遊技情報表示装置3の表示部31における複数の表示領域40〜46(
図2参照)の中で、広告用コンテンツCα〜Cγの表示を実行する表示領域を設定した場合における、当該「広告表示」領域の3パターンの表示例を表している。尚、同図(a)〜(c)は、遊技情報表示装置3において、係る表示領域の設定を含む広告表示設定情報に基づき、自身3の表示部31における「広告表示」領域を特定して、広告用コンテンツCα〜Cγ及び遊技情報を表示させる表示処理を実行したときの、当該表示部31の画面を表している。
【0040】
このうち、
図5(a)の表示部31は、広告用コンテンツCα〜Cγ(同図の「広告表示」)をメイン表示領域40に表示するように設定されており、その余のサブ表示領域41〜46に遊技情報を表示する。
【0041】
これに対し、
図5(b)の表示部31は、広告用コンテンツCα〜Cγをメイン表示領域40とサブ表示領域43,45とにわたって表示するように設定されており、遊技情報と広告用コンテンツCα〜Cγとを左右に並べて表示する。また、
図5(c)の表示部31は、広告用コンテンツCα〜Cγをメイン表示領域40とサブ表示領域41,42とにわたって表示するように設定されており、遊技情報と広告用コンテンツCα〜Cγとを上下に並べて表示する。
【0042】
続いて、上記した遊技情報表示装置3での表示処理について、
図6も参照しながら説明する。
図6は、遊技情報表示装置3の制御部30(表示処理手段)により所定周期で実行される、広告用コンテンツCα〜Cγに関する表示処理の流れを示している。ここで、制御部30は、営業中において表示部31に
図2の遊技情報を表示しているとしても、広告表示設定情報に従い、例えば前記30分間隔での広告表示の表示タイミングとなったときに割込みすることで、
図5(a)の表示部31の画面で、広告用コンテンツCα〜Cγを表示させるものとする。
【0043】
即ち先ず、制御部30は、表示処理の開始にあたり、広告開始条件が成立したか否かを判定する(S1)。制御部30は、30分間隔に設定された広告表示の開始時刻になると、広告開始条件が成立したと判定する(S1:YES)。例えば、表示部31に
図2の遊技情報を表示させている状態で、制御部30により、当該広告開始条件が成立したと判定したときは、遊技状態が前記呼出状態等の広告禁止状態に該当するか否かを判定する(S2)。
【0044】
そして、制御部30は、広告禁止状態に該当しないと判定した場合には(S2:NO)、表示部31における広告用コンテンツCα〜Cγの表示を上記した(1)〜(3)の表示順序及び変更ルールに則して開始する(S3)。これにより、表示部31の画面は、各表示領域40〜46に遊技情報を表示していた
図2の画面から、広告用コンテンツCα〜Cγの何れかをメイン表示領域40に表示するとともにサブ表示領域41〜46に遊技情報を表示する
図5(a)の画面に遷移する。
【0045】
一方、制御部30は、広告禁止状態に該当すると判定した場合には(S2:YES)、当該広告禁止状態が解消するまで(S2でNOと判定されるまで)、広告用コンテンツCα〜Cγの表示開始を保留する。この表示開始を保留する時間(保留時間)は、広告開始条件(本例では30分間隔)に応じた上限時間(例えば30分)が設定されている。それ故、制御部30は、保留時間が30分を超えると判定すると(ステップS10:YES)、当該広告用コンテンツCα〜Cγの表示を中止して(S11)、この処理を終了する(リターンする)。
【0046】
制御部30は、広告用コンテンツCα〜Cγの表示を実行しているときに遊技状態が広告禁止状態となったか否かを判定する(S4)。制御部30は、広告用コンテンツCα〜Cγの表示を実行しているときに広告禁止状態となったと判定した場合には(S4:YES)、その広告禁止状態が解消するまで(S6でYESと判定されるまで)、当該広告用コンテンツCα〜Cγの表示を中断する(S5)。この表示を中断する時間(中断時間)は、保留時間と同様、例えば30分の上限時間が設定されている。それ故、制御部30は、その後当該広告禁止状態が解消したとしても(S6:YES)、中断時間が30分を超えると判定すると(ステップS7:YES)、当該広告用コンテンツCα〜Cγの表示を中止して(S11)、リターンする。
【0047】
これに対し、制御部30は、広告禁止状態が解消し(S6:YES)且つ中断時間が30分以下と判定すると(ステップS7:NO)、当該広告用コンテンツCα〜Cγの表示を再開する(S8)。こうして、遊技情報表示装置3では、広告用コンテンツCα〜Cγの表示をS3で開始してからS9で終了するまでの間に、S5〜S8の処理が実行されることにより、呼出状態やエラー状態を表示部31やランプ部32で優先的に報知する一方、広告禁止状態の解消に伴い広告用コンテンツCα〜Cγの表示を再開して、その広告を終えるまで表示させることができる(S9:YES、リターンする)。尚、制御部30は、冒頭の広告開始条件が成立しないと判定した場合(S1:NO)、広告用コンテンツCα〜Cγを表示することなく、リターンする。
【0048】
以上の実施形態によれば、次のような効果を奏する。
遊技場用表示システム100において、予め設定された広告開始条件に従って表示部31での広告表示が実行されるため、広告主の要望に治った広告スケジュールを計画し、実行することができる。また、パチンコ機1pが特定の遊技状態となっている場合には表示部31での広告表示を禁止することができるため、その遊技状態において表示部31やランプ部32で表示すべき重要な遊技情報の表示が広告表示に邪魔されることがない。
【0049】
尚、本実施形態では、主としてパチンコ機1pに対応する遊技情報表示装置3での表示について説明したが、スロットマシン1sに対応する遊技情報表示装置3に適用した場合でも、同様の効果を奏することは勿論である。
【0050】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組合せたり、各変形例を組合せるようにしてもよい。
【0051】
広告用コンテンツCα〜Cγについて、任意の映像、画像を製作し、使用することができ、又、音声を含むコンテンツにしてもよい。また、広告用コンテンツCα〜Cγをサーバ37から公衆通信回線38を介して各管理装置6へ配信するようにしたが、DVD等の種々の記録媒体を介して管理装置6の記憶部60aへ記憶させることもできる。
【0052】
遊技場内には、周知のように遊技機1p,1sの機種別に、或いは遊技価値乃至貸出単価の別に複数のコーナーが存するが、そのコーナーに応じて異なる内容の広告用コンテンツを遊技情報表示装置3に表示させるようにしてもよいし、全コーナーで同一の広告用コンテンツを遊技情報表示装置3に表示させるようにしてもよい。また、コーナー毎に、異なる広告表示設定情報を遊技情報表示装置3に送信することで、その表示設定をコーナー毎に異ならせるようにしてもよい。
【0053】
広告禁止状態において、広告用コンテンツCα〜Cγの表示を中断するのではなく、その広告表示領域を縮小して当該広告表示を継続するようにしてもよい。また、この場合の広告表示データとして、広告表示領域を縮小して表示した回数、縮小して表示した時間を記憶部60aに記憶するようにしてもよい。
【0054】
広告表示データに遊技機1p,1sの稼動時間を示すデータを含むようにしてもよい。これにより、遊技機1p,1sの稼動時間と照らし会わせて広告表示の実施状況を把握することができる。
遊技情報表示装置3を遊技機1p,1sの上方に設置したが、遊技機1p,1sの側方(左方或いは右方)に設置してもよい。