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特開2019-93096ECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-93096(P2019-93096A)
(43)【公開日】2019年6月20日
(54)【発明の名称】ECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/0452 20060101AFI20190530BHJP
   A61B 5/0472 20060101ALI20190530BHJP
   A61B 5/0404 20060101ALI20190530BHJP
【FI】
   A61B5/04 312C
   A61B5/04 312Q
   A61B5/04 310H
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-245039(P2017-245039)
(22)【出願日】2017年12月21日
(31)【優先権主張番号】201711169664.0
(32)【優先日】2017年11月21日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516389433
【氏名又は名称】シェンチェン・インスティテューツ・オブ・アドバンスド・テクノロジー・チャイニーズ・アカデミー・オブ・サイエンシーズ
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN INSTITUTES OF ADVANCED TECHNOLOGY CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,イェ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,シャオマオ
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,ユンポン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チーハン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ユージェ
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB03
4C127CC01
4C127CC02
4C127FF02
4C127GG01
4C127GG05
4C127GG07
4C127GG10
4C127GG16
4C127KK03
4C127KK05
(57)【要約】
【課題】ECG信号の解析効率を上げることができ、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させることができる、ECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末を提供する。
【解決手段】ECG信号の並行解析装置は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備える。該集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、第2メモリにアクセスすることができる。CPUは、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得する。GPUは、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得し、また一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得して、テンプレートマッチング分類方式を用いて疑似異常心拍データ及び二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、
前記集積メモリは、CPUが使用する第1メモリと、前記GPUが使用する第2メモリとを備え、
前記CPUは、前記第2メモリにアクセスすることができ、
前記CPU及び前記GPUは、前記集積メモリによってデータを転送し、
前記CPUは、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、また、前記GPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得し、
前記GPUは、前記一次ECG信号に対して特徴抽出を行って前記特徴データを取得し、また、前記一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得して、テンプレートマッチング分類方式を用いて前記疑似異常心拍データ及び前記二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得する
ことを特徴とするECG信号の並行解析装置。
【請求項2】
前記CPUは、
ECG元信号を受信して前記第1メモリに記憶する元信号受信モジュールと、
前記第1メモリにおけるECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、前記一次ECG信号を前記第2メモリに記憶する第1前処理モジュールと、
記憶位置情報に基づいて前記特徴データを取得し、設定された規則判定方式を用いて前記特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得し、前記疑似異常心拍データを前記第2メモリに記憶する第1異常心拍分類モジュールと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項3】
前記GPUは、
前記第2メモリから前記一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し、前記特徴データを前記第2メモリに記憶する特徴測定モジュールと、
前記一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得する第2前処理モジュールと、
前記第2前処理モジュールから前記二次ECG信号を取得し、前記第2メモリから前記疑似異常心拍データを取得して、設定されたテンプレートマッチング方式及び前記二次ECG信号に基づいて前記疑似異常心拍データに対して再確認を行って最終異常心拍データを取得し、最終異常心拍データを前記第2メモリに記憶する第2異常心拍分類モジュールと、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項4】
前記集積メモリは、前記特徴データ及び最終異常心拍データの記憶位置情報を前記第1メモリにマッピングし、前記CPUが前記記憶位置情報に基づいて対応するデータを取得できるように構成されているマッピングモジュールを備えることを特徴とする請求項3に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項5】
前記第1前処理モジュールは、ECG元信号に対してフィルタ処理を行って一次ECG信号を取得するIIRフィルタを備え、
前記第2前処理モジュールは、前記一次ECG信号に対してアーティファクト除去処理を行って二次ECG信号を取得するアーティファクト除去手段を備える
ことを特徴とする請求項3に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項6】
前記特徴測定モジュールは、
前記一次ECG信号を変換して形態学形式のECG信号を出力する形態変換手段と、
前記形態学形式のECG信号に対してR波測定を行って測定結果を出力するR波測定手段と、
前記測定結果に対してQRS波測定を行ってQRS波を含む特徴データを出力するQRS波測定手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項7】
集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、前記集積メモリはCPUが使用する第1メモリと前記GPUが使用する第2メモリとを備え、前記CPUは前記第2メモリにアクセスすることができ、前記CPU及び前記GPUは前記集積メモリによってデータを転送するように構成されている移動端末に応用され、
前記CPUは受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得するステップと、
前記GPUは前記一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得するステップと、
前記CPUは前記特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得するステップと、
前記GPUは前記一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、また、テンプレートマッチング分類方式を用いて前記疑似異常心拍データ及び前記二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得するステップと、
を含むことを特徴とするECG信号の並行解析方法。
【請求項8】
前記CPUは、前記最終異常心拍データを取得し、前記最終異常心拍データを遠隔の医療データ処理プラットフォームにアップロードするステップと、
前記CPUは、前記医療データ処理プラットフォームにより前記最終異常心拍データに基づいてフィードバックされたレポートを受信するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のECG信号の並行解析方法。
【請求項9】
前記CPU及び前記GPUが前記集積メモリによってデータを転送するステップには、前記集積メモリは、前記CPUにより第1メモリに記憶されたデータを前記第2メモリにコピーし、前記GPUにより前記第2メモリに記憶されたデータの記憶位置情報を前記第1メモリにマッピングするステップが含まれる
ことを特徴とする請求項7または8に記載のECG信号の並行解析方法。
【請求項10】
請求項1〜6いずれか一項に記載のECG信号の並行解析装置を備えることを特徴とする移動端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心電信号処理技術分野に関し、特にECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末に関する。
【背景技術】
【0002】
ECG(Electrocardiogram、心電図)は、心臓の電気的活動の時間的変化を表す重要な生理的データの一つである。心拍数、リズムの乱れ、または心電信号の形態学的変化は、いずれも病理学の兆候になる可能性があるので、記録されたECG波形を解析することにより、心筋梗塞、心筋症、心筋炎等の多くの心疾患を測定することができる。
【0003】
長期間でECG信号を監視するには、高性能のサーバにより演算サービスを提供する必要がある。ユーザのネット環境が不安定や大量の心電解析請求が同時に提出される場合、従来のクラウドプラットフォーム式のECG信号解析では即時応答が困難である。ECG信号の解析タスクを移動端末に移行しても、移動端末のCPU(中央処理装置、Central Processing Unit)の性能に限界があるので、長期間にわたってECG信号を処理し且つ即時にフィードバックすることが依然として困難である。また、処理過程において設備の消費電力が大きいので、電池容量に限界がある移動端末を使用する場合、電池に対する損傷が大きい。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、上記の問題に鑑みて、ECG信号の解析効率を上げてECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させるECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末を提供することを目的とする。
【0005】
上記目的を実現させるために、本発明は、下記の技術方案を採用する。
【0006】
第1局面では、本発明は、ECG信号の並行解析装置を提供する。該装置は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、集積メモリはCPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備え、CPUは第2メモリにアクセスすることができ、CPU及びGPUは集積メモリによってデータを転送し、CPUは、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得し、GPUは、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得し、また一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得して、テンプレートマッチング分類方式を用いて疑似異常心拍データ及び二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得する。
【0007】
第1局面に基づき、本発明の実施形態は、第1局面における第1の実施可能な形態を提供し、上記CPUは、ECG元信号を受信して第1メモリに記憶する元信号受信モジュールと、第1メモリにおけるECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、一次ECG信号を第2メモリに記憶する第1前処理モジュールと、記憶位置情報に基づいて特徴データを取得し、設定された規則判定方式を用いて特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得し、疑似異常心拍データを第2メモリに記憶する第1異常心拍分類モジュールとを備える。
【0008】
第1局面の第1の実施可能な形態に基づき、本発明の実施形態は、第1局面の第2の実施可能な形態を提供し、上記GPUは、第2メモリから一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し、特徴データを第2メモリに記憶する特徴測定モジュールと、一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得する第2前処理モジュールと、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得し、第2メモリから疑似異常心拍データを取得して、設定されたテンプレートマッチング方式及び二次ECG信号に基づいて疑似異常心拍データに対して再確認を行って最終異常心拍データを取得し、最終異常心拍データを第2メモリに記憶する第2異常心拍分類モジュールとを備える。
【0009】
第1局面の第2の実施可能な形態に基づき、本発明の実施形態は、第1局面の第3の実施可能な形態を提供し、上記集積メモリは、特徴データ及び最終異常心拍データの記憶位置情報を第1メモリにマッピングし、CPUが記憶位置情報に基づいて対応するデータを取得できるように構成されているマッピングモジュールを備える。
【0010】
第1局面の第2の実施可能な実施形態に基づき、本発明の実施形態は、第1局面の第4の実施可能な実施形態を提供し、上記第1前処理モジュールは、ECG元信号に対してフィルタ処理を行って一次ECG信号を取得するIIRフィルタを備え、第2前処理モジュールは、一次ECG信号に対してアーティファクト除去処理を行って二次ECG信号を取得するアーティファクト除去手段を備える。
【0011】
第1局面の第2の実施可能な実施形態に基づき、本発明の実施形態は、第1局面の第5の実施可能な実施形態を提供し、上記特徴測定モジュールは、一次ECG信号を変換して形態学形式のECG信号を出力する形態変換手段と、形態学形式のECG信号に対してR波測定を行って測定結果を出力するR波測定手段と、測定結果に対してQRS波測定を行ってQRS波を含む特徴データを出力するQRS波測定手段とを備える。
【0012】
第2局面では、本発明は、ECG信号の並行解析方法を提供する。該方法は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、集積メモリはCPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備え、CPUは第2メモリにアクセスすることができ、CPU及びGPUは集積メモリによってデータを転送するように構成されている移動端末に応用され、CPUは受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得するステップと、GPUは一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得するステップと、CPUは特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得するステップと、GPUは一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、またテンプレートマッチング分類方式を用いて疑似異常心拍データ及び二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得するステップとを含む。
【0013】
第2局面に基づき、本発明の実施形態は、第2局面の第1の実施可能な形態を提供し、CPUは最終異常心拍データを取得し、最終異常心拍データを遠隔の医療データ処理プラットフォームにアップロードするステップと、CPUは医療データ処理プラットフォームにより最終異常心拍データに基づいてフィードバックされたレポートを受信するステップとをさらに含む。
【0014】
第2局面または第2局面の第1の実施可能な形態に基づき、本発明の実施形態は、第2局面の第2の実施可能な形態を提供し、上記CPU及びGPUが集積メモリによってデータを転送するステップには、集積メモリは、CPUにより第1メモリに記憶されたデータを第2メモリにコピーし、GPUにより第2メモリに記憶されたデータの記憶位置情報を第1メモリにマッピングするステップが含まれる。
【0015】
第3局面では、本発明は、上記ECG信号の並行解析装置を備える移動端末を提供する。
【0016】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末において、集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、ECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行う。GPUは、一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、且つ該一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そしてテンプレートマッチング分類方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データ及び二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号に対して処理を行って、最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理の方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【0017】
さらに、上記のようなメモリ間においてデータのコピー及びマッピングを行う方式は、バス、通信回線を介してデータを転送する方式と比べて、大量のデータ転送を避け、CPUからGPUへのデータ転送に必要な時間を低減させるので、さらにECG信号の解析効率を上げた。
【0018】
本発明のその他の特徴及び利点について、以下の明細書より説明され、または、一部の特徴及び利点を明細書から推測または一義的に確定することができ、または本発明の上記技術を実施することによりわかるようになる。
【0019】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下、好ましい実施形態を挙げ、そして図面を参照して詳しく説明する。
【0020】
以下、本発明の具体的な実施形態または従来技術の技術方案をより明確に説明するために、具体的な実施形態または従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。以下の図面は、本発明の一部の実施形態を示したものに過ぎず、当業者は、創造的な労働をしなくても、これらの図面からその他の関連する図面を得られると理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置の構造を示す模式図である。
図2】本発明の実施形態によるその他のECG信号の並行解析装置の構造を示す模式図である。
図3】本発明の実施形態によるECG信号の並行解析方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施形態によるその他のECG信号の並行解析方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態の目的、技術方案及び利点をより明確にするために、図面を参照しながら本発明の技術方案を明確且つ完全に説明する。説明する実施形態が本発明の一部の実施形態に過ぎず、全ての実施形態ではないと理解すべきである。当業者が本発明の実施形態に基づいて創造的な労働をしなくて得られるすべてのその他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に該当する。
【0023】
長期間にわたってECGを取得することは、間欠性不整脈等の心疾患の補助診断手段とすることができる。ユーザは、装着式心臓監視設備によりECG信号を取得し、そして該ECG信号を該設備に繋がっているクラウドプラットフォームに送信する。該クラウドプラットフォームは、ECG信号に対して解析及び診断を行い、そして診断結果を該監視設備または該ユーザの移動端末にフィードバックする。ECG信号のデータ量が大きく、且つクラウドプラットフォームが数多くのユーザからのECG信号を絶えず受信する可能性があるので、このようなECG信号に対するクラウドプラットフォームの処理方式は、クラウドのプロセッサに大きな計算負担をかけて、ECG信号の処理及びフィードバックの即時性及び信頼性を確保できないことを招いた。
【0024】
上記問題を解決するためには、装着式心臓監視設備、携帯電話、タブレット等の移動端末によりECG信号の解析及び診断のタスクを完成させることができるが、移動端末のCPU性能に限界があるため、長期間にわたってECG信号を処理し、即時にフィードバックすることが依然として困難である。また、処理過程において設備の消費電力が大きいので、電池容量に限界がある移動端末を使用する場合、電池に対する損傷が大きい。
【0025】
本発明の実施形態は、上記ECG信号の解析方式のフィードバックが遅れる問題を鑑みて、装着式心臓監視設備、携帯電話、タブレット等の移動端末に応用でき、間欠性不整脈等の心疾患の補助診断に用いられるECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末を提供する。当該技術は、ソフトウェアまたはハードウェアを用いて実現することができ、以下、実施形態を用いて説明する。
【0026】
図1のECG信号の並行解析装置の構造を示す模式図を参照する。当該装置は、集積メモリ10と、CPU11と、GPU(Graphic Processing Unit、グラフィックプロセッサ)12とを備える。該集積メモリ10は、CPU11が使用する第1メモリ101と、GPU12が使用する第2メモリ102とを備える。CPU11が第2メモリ102にアクセスすることができる。CPU11及びGPU12は、集積メモリ10によってデータを転送するように構成されている。
【0027】
CPU11は、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得する。また、CPU11は、GPU12により抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得する。
【0028】
GPU12は、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得する。また、GPU12は、一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、テンプレートマッチング分類方式を用いて疑似異常心拍データ及び二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得する。
【0029】
上記CPUとGPUは、それぞれECG信号解析における異なるタスクを実行し、一部のタスクを並行に実行することができる。例えば、CPUが異常心拍の分類・初回選別の処理を行っている間に、GPUが一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を実行することができる。また、CPUは、実行するタスクの量が大きく、計算が複雑なタスクに対する実行力が弱いことに対して、GPUは、マルチコアの処理方式を採用するので、並行方式で、画像演算等の演算が複雑なタスクまたは固有の並行特徴を有するアルゴリズムを処理することができる。タスクの属性に基づいてタスクを実行するプロセッサを合理的に割り当てると、ECG信号解析の効率を上げることができる。例えば、上記特徴抽出のステップには、通常、画像の識別、計算等が行われ、計算量が大きいので、該ステップがGPUにより実行されれば、大幅にECG信号解析の効率を上げることができる。
【0030】
上記集積メモリは、メモリチップにより実現されることができ、ソフトウェアで第1メモリと第2メモリとに分割されることができる。上記第1メモリは、ECG元信号、一次ECG信号及び疑似異常心拍データ等のデータを記憶することができ、上記第2メモリは、一次ECG信号、特徴データ、疑似異常心拍データ、最終異常心拍データ等のデータを記憶することができる。
【0031】
第1メモリ及び第2メモリは、コピー及びマッピングの方式でデータ転送を実行することができる。例えば、集積メモリは、CPUにより第1メモリに記憶されたデータを第2メモリにコピーし、GPUにより第2メモリに記憶されたデータの記憶位置情報を第1メモリにマッピングするように構成することができる。具体的に、CPUは、第1メモリにアクセスできるし、第2メモリにもアクセスできるので、第2メモリのデータを取得するとき、第2メモリにおける該データの記憶アドレスを第1メモリにマッピングし、マッピングされた記憶アドレスに基づいて第2メモリをアクセスすることによって、対応するデータを取得する。GPUは、第2メモリしかアクセスできないので、第1メモリのデータを取得するとき、集積チップにより該データを第1メモリから第2メモリにコピーする必要があり、それからGPUによって読み取りを実行する。
【0032】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置において、集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、ECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行う。GPUは、一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、また該一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そしてテンプレートマッチング分類方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データ及び二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号に対して処理を行って最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理の方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【0033】
さらに、上記のようなメモリ間においてデータのコピー及びマッピングを行う方式は、バス、通信回線を介してデータを転送する方式と比べて、大量のデータ転送を避けることができ、CPUからGPUへのデータ転送に必要な時間を低減させるので、さらにECG信号の解析効率を上げた。
【0034】
図2のその他のECG信号の並行解析装置の構造を示す模式図を参照する。当該装置は、図1に示す装置に基づいて実現されるものであり、集積メモリ10と、CPU11と、GPU12とを備える。該集積メモリ10は、CPU11が使用する第1メモリ101とGPU12が使用する第2メモリ102とを備える。CPU11が第2メモリ102にアクセスすることができる。CPU11及びGPU12は、集積メモリ10によってデータを転送するように構成されている。
【0035】
スマートフォン等の移動端末は、高度に集積された集積回路を有し、主要部品(例えばCPU、GPU、メモリ等)が1つのチップに組み立てられているように構成されている。この方式により広帯域のデータ転送を実現でき、そして超広帯域のメモリ指標を有するのでメモリとCPU/GPUとの間のデータ転送の速度を向上させた。また、CPUとGPUのメモリは、同一のチップに集積され、組み込みソフトウェアにより分割されている。タスクの実行過程においてタスクの移動が発生するので、データ転送を減少または避けるように、同一の物理メモリをCPU及びGPUのメモリ空間にマッピングするようなメモリマッピング技術を導入することができる。
【0036】
具体的に、上記CPUは、ECG元信号を受信して第1メモリに記憶する元信号受信モジュール111と、第1メモリにおけるECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し第2メモリに記憶する第1前処理モジュール112と、記憶位置情報に基づいて特徴データを取得し、設定された規則判定方式で特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得し第2メモリに記憶する第1異常心拍分類モジュール113とを備える。
【0037】
上記元信号受信モジュールは、心電図センサーに接続することができる。該心電図センサーは、心臓の異なる部位の細胞の活動による電位波形を受信して出力可能な信号に変換することができる。該信号は上記ECG元信号である。
【0038】
上記第1前処理モジュールは、ECG元信号に対してフィルタ処理を行って一次ECG信号を取得するIIR(Infinite Impulse Response、無限インパルス応答)フィルタを有しても良く、FIR(Finite Impulse Response、有限インパルス応答)フィルタのようなその他のフィルタにより実現されてもよい。IIRフィルタは、密結合型のものであるため並行化を実現するのが困難であるので、CPUにおいて実現するように構成されている。通常、第1前処理モジュールの処理で一次ECG信号を取得した後、取り敢えず一次ECG信号を第1メモリに記憶しておく。その後の特徴抽出処理がGPUにより実行されるので、集積メモリは、GPUが取得できるように、該一次ECG信号を第2メモリにコピーしておく。
【0039】
上記第1異常心拍分類モジュールは、第1メモリから予め設定された規則判定方式を取得することができ、該規則判定方式は、例えば、上記特徴データのうち一つまたは複数のパラメータが対応する閾値より大きいとなるとき、該ECG信号に異常があると仮に判定するようなパラメータ閾値の形式で実現されても良く、閾値に基づいて異常のタイプを仮に分類して疑似異常心拍データを取得し、そして該疑似異常心拍データを記憶してもよい。通常、取り敢えず第1異常心拍分類モジュールの処理で取得された疑似異常心拍データを第1メモリに記憶しておく。その後の疑似異常心拍データの再確認の処理がGPUにより実行されるので、集積メモリは、GPUが取得できるように、この分類結果を第2メモリにコピーしておく。
【0040】
具体的に、上記GPUは、第2メモリから一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し第2メモリに記憶する特徴測定モジュール121と、一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得する第2前処理モジュール122と、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得し、第2メモリから疑似異常心拍データを取得して、設定されたテンプレートマッチング方式及び二次ECG信号に基づいて疑似異常心拍データの再確認を行って最終異常心拍データを取得し第2メモリに記憶する第2異常心拍分類モジュール123とを備える。
【0041】
上記特徴測定モジュールは、例えば、機器学習、ウェーブレット変換、形態変換等の多種の特徴抽出のアルゴリズムで実現されることができる。ECG信号の特殊性を考慮し、ECG信号の特徴識別の的確性及び効率性を兼ねるように、本実施形態において以下の方式により特徴測定モジュールを実現させる。具体的に、該特徴測定モジュールは、一次ECG信号を変換して形態学形式のECG信号を出力する形態変換手段と、形態学形式のECG信号に対してR波測定を行って測定結果を出力するR波測定手段と、測定結果に対してQRS波測定を行ってQRS波を含む特徴データを出力するQRS波測定手段とを備える。
【0042】
ECG信号において、R波は信号周期内に最初に現れる基線より上に位置する陽性波である。QRS波には、R波と、Q波と、S波と、R’波と、S’波と、QS波とが含まれる。これらの波形の幅、時間、高さ、形態等のパラメータを測定することにより多種の特徴データを取得することができる。
【0043】
上記特徴測定モジュールが抽出し取得した特徴データは通常に第2メモリに記憶される。CPUは第2メモリにアクセスすることができるので、第2メモリにおけるデータの記憶アドレスを第1メモリにマッピングする必要がある。そのため、上記集積メモリは、特徴データ及び最終異常心拍データの記憶位置情報を第1メモリにマッピングし、CPUが記憶位置情報に基づいて対応するデータを取得できるように構成されているマッピングモジュール103を有している。この方式により、CPUは、GPUの処理により得られたデータを速く取得でき、データ転送に時間がかからないので、ECG信号の解析効率を上げた。
【0044】
上記第2前処理モジュールには、一次ECG信号に対してアーティファクト除去処理を行って二次ECG信号を取得するアーティファクト除去手段が含まれても良い。通常、センサーが体表電極により検出した信号には、例えば、電力線干渉、基線変動、電極接触ノイズ、筋電干渉及び運動干渉等の多種の干渉が含まれている。これらの干渉は、ECG信号においてアーティファクトを形成している。本実施形態は、比較的にきれいなECG信号を取得してその後の特徴測定、心拍異常の識別の的確性を向上させるように、上記アーティファクト除去手段を用いて一次ECG信号に対してアーティファクト除去処理を行うよう構成されている。
【0045】
上記第2異常心拍分類モジュールは、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得しながら、第2メモリから似異常心拍データを取得する。該異常心拍データは、予め第1メモリから第2メモリにコピーされる。第2異常心拍分類モジュールは、無ノイズ信号である二次ECG信号に基づいてQRS基準テンプレートを形成し、該基準テンプレートを用いて疑似異常心拍データにおける誤判断されたデータを修正して、最終異常心拍データを形成する。CPUが取得できるように、該最終異常心拍データを第2メモリに記憶するとともに、第2メモリにおける該最終異常心拍データの記憶アドレスを第1メモリにマッピングする。該CPUは、該最終異常心拍データを取得した後、ユーザ端末に送信してもよく、クラウドプラットフォームにアップロードしてもよく、またはその他の処理に用いられてもよい。
【0046】
また、ワークグループの大きさ、データベクトル化演算及びゼロコピー技術を用いて上記ECG信号の並行解析装置をさらに改良して解析効率を上げても良い。
【0047】
上記実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【0048】
上記装置の実施形態に対応し、図3のECG信号の並行解析の方法を示すフローチャートを参照する。当該方法は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備える移動端末に応用される。該集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、第2メモリにアクセスすることができる。CPU及びGPUは、集積メモリによってデータを転送するように構成されている。
【0049】
当該方法は、
CPUが受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得するステップS302と、
GPUが一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得するステップS304と、
CPUが特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得するステップS306と、
GPUが一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、またテンプレートマッチング分類方式を用いて疑似異常心拍データ及び二次ECG信号に対して処理を行って最終異常心拍データを取得するステップS308と、を含む。
【0050】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析方法において、CPUはECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、GPUは一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、CPUは抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行い、GPUは上記一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そしてテンプレートマッチング分類方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データ及び二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号に対して処理を行って最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げ上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【0051】
図4のその他のECG信号の並行解析方法を示すフローチャートを参照する。当該方法は、図3に示す方法に基づいて実現されるものであり、移動端末のCPUと、集積メモリの第1メモリ、第2メモリと、GPUとの協働により実現される。そのうち、該第2メモリはビデオメモリとも称する。
【0052】
当該方法は、
CPUがECG元信号を受信して第1メモリに記憶するステップS402と、
CPUが第1メモリにおけるECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って、一次ECG信号を取得するステップS404と、
CPUが一次ECG信号を第1メモリに記憶するステップS406と、
集積メモリがCPUにより第1メモリに記憶される一次ECG信号を第2メモリにコピーするステップS408と、
GPUが第2メモリから一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得するステップS410と、
GPUが特徴データを第2メモリに記憶するステップS412と、
集積メモリがGPUにより第2メモリに記憶された特徴データの記憶位置情報を第1メモリにマッピングするステップS414と、
CPUが記憶位置情報に基づいて特徴データを取得し、設定された規則判定方式で特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得するステップS416と、
CPUが疑似異常心拍データを第1メモリに記憶するステップS418と、
集積メモリがCPUにより第1メモリに記憶された疑似異常心拍データを第2メモリにコピーするステップS420と、
GPUが一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得するステップS422と、
GPUが第2メモリから疑似異常心拍データを取得し、設定されたテンプレートマッチング方式及び二次ECG信号に基づいて疑似異常心拍データに対して再確認を行って最終異常心拍データを取得するステップS424と、
GPUが最終異常心拍データを第2メモリに記憶するステップS426と、
集積メモリがGPUにより第2メモリに記憶された最終異常心拍データの記憶位置情報を第1メモリにマッピングするステップS428と、
CPUが最終異常心拍データを取得するステップS430と、
最終異常心拍データを遠隔の医療データ処理プラットフォームにアップロードし、該医療データ処理プラットフォームが最終異常心拍データに基づいてフィードバックレポートを作成するステップS432と、
CPUが医療データ処理プラットフォームにより最終異常心拍データに基づいてフィードバックされたレポートを受信するステップS434と、を含む。
【0053】
当該方法において、CPU及びGPUのヘテロジニアスコンピューティング資源を十分利用するように、心電信号に対してアーティファクト除去を行う二次ノイズ低減処理のステップを、特徴抽出のステップの前から異常心拍再確認のステップの前に移行させた。
【0054】
上記実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理方式で複雑の演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【0055】
本発明の実施形態は、上記の装置及び方法の実施形態に対応し、さらに上記ECG信号の並行解析装置を備える移動端末を提供する。
【0056】
本発明の実施形態は、さらに機器の実行可能な命令が記憶される機器読取り可能な記憶媒体を提供する。プロセッサは、該機器の実行可能な命令がプロセッサにより呼び出され及び実行される場合、機器の実行可能な命令により、上記ECG信号の並行方法を実現するように構成されている。具体的な実現方法について方法の実施形態を参照し、ここではその説明を省略する。
【0057】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末は、モバイルグラフィックス処理ユニット(GPU)の新しい並行自動ECG解析方式を提供した。並行方式は、ECG信号の逐次解析方式と比べて、プログラムストリーム全体を再構築し、CPU/GPUのヘテロジニアスコンピューティング資源を十分利用したので、24時間続けるECGデータの実行時間を大幅に短縮することができる。データベクトル化、ワークグループの大きさの調整及びゼロコピー等の各改良によって、上記実行時間をさらに短縮することができ、フィードバック効率を上げるとともに、ユーザ体験を向上させた。また、大量の演算タスクがGPUに割り当てられた場合、テスト用移動設備の平均消費電力が少なくなったので、移動設備の電池の持ち時間に限界あるという問題が改善された。
【0058】
本願が提供したいくつの実施形態において、記載された装置及び方法は、その他の方式で実現することができると理解すべきである。上記に説明された装置実施形態は、模式的なものに過ぎず、例えば、図面におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の複数の実施形態による装置、方法及びコンピュータプログラム製品に基づく実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示した。この面から見れば、フローチャートまたはブロック図における各枠は、1つのモジュール、プログラムセグメントまたはコードの一部を表すことができ、前記モジュール、プログラムセグメントまたはコードの一部には、所定の論理機能を実現させる1つまたは複数の実行可能な命令が含まれている。そして、置き換えるための実現方式において、枠に記載された機能の実現が図面に示した順序と異なっても良いと注意すべきである。例えば、2つの連続の枠は、実際にほぼ並行に実行されてもよく、場合によって逆の順序で実行されてもよい。これは関わる機能により決められることである。そして、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各枠、及びブロック図及び/又はフローチャートにおける枠の組み合わせは、所定の機能または動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステムにより実現されてもよく、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせにより実現されても良いと注意すべきである。
【0059】
また、本発明の各実施形態における各機能モジュールまたは手段は、1つの独立部分に統合してもよいし、それぞれ単独に存在してもよい。また、2つ以上のモジュールを1つの独立部分に統合しても良い。
【0060】
前記機能は、ソフトウェア機能手段の形式で実現され且つ独立の製品として市販されたり、使用されたりすると、コンピュータの読取可能な記憶媒体に記憶できる。このような理解に基づいて、本発明の技術方案そのもの、従来技術に貢献する部分或は該技術方案の一部は、ソフトウェア製品の形式で実現できる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶できる。また、コンピュータ装置(個人用コンピュータ、サーバ或いはネットワーク装置等)には、本発明の各実施形態の前記方法の全てまたは一部のステップを実行させるように複数の命令を含む。前記記憶媒体は、USBメモリ、携帯型ハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスク等の各種のプログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0061】
最後に、上記の実施形態は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の技術方案を説明するためのものであり、制限するものではないと説明すべきである。本発明の保護範囲は、これに限らない。前記実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、本発明に記載された技術範囲内で、前記実施形態に記載された技術方案を修正又は容易に変更、またはその一部の技術特徴を均等に置き換えることができると理解すべきである。これらの修正、変更または置換えは、対応する技術方案の本質を本発明の実施形態の技術方案の主旨と範囲から離脱させず、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。このため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2019年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、
前記集積メモリは、CPUが使用する第1メモリと、前記GPUが使用する第2メモリとを備え、
前記CPUは、前記第2メモリにアクセスすることができ、
前記CPU及び前記GPUは、前記集積メモリによってデータを転送し、
前記CPUは、元信号受信モジュールと、第1前処理モジュールと、第1異常心拍分類モジュールとを備え、
前記GPUは、特徴測定モジュールと、第2前処理モジュールと、第2異常心拍分類モジュールとを備え、
前記元信号受信モジュールは、ECG元信号を受信して前記第1メモリに記憶し、
前記第1前処理モジュールは、前記第1メモリから前記ECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、前記一次ECG信号を前記第2メモリに記憶し、
前記特徴測定モジュールは、前記第2メモリから前記一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し、前記特徴データを前記第2メモリに記憶し
前記第1異常心拍分類モジュールは、前記第2メモリにおける前記特徴データの記憶位置情報に基づいて前記特徴データを取得し、設定された閾値を用いて記特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得し、前記疑似異常心拍データを前記第2メモリに記憶し、
前記第2前処理モジュールは、前記一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、
前記第2異常心拍分類モジュールは、前記第2前処理モジュールから前記二次ECG信号を取得し、前記第2メモリから前記疑似異常心拍データを取得して、前記二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方に基づいて前記疑似異常心拍データに対する再確認を行って最終異常心拍データを取得し、前記最終異常心拍データを前記第2メモリに記憶する
ことを特徴とするECG信号の並行解析装置。
【請求項2】
前記集積メモリは、前記特徴データ及び最終異常心拍データの記憶位置情報を前記第1メモリにマッピングし、前記CPUが前記記憶位置情報に基づいて対応するデータを取得できるように構成されているマッピングモジュールを備えることを特徴とする請求項に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項3】
前記第1前処理モジュールは、ECG元信号に対してフィルタ処理を行って一次ECG信号を取得するIIRフィルタを備え、
前記第2前処理モジュールは、前記一次ECG信号に対してアーティファクト除去処理を行って二次ECG信号を取得するアーティファクト除去手段を備える
ことを特徴とする請求項1または2に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項4】
前記特徴測定モジュールは、
前記一次ECG信号を変換して形態学形式のECG信号を出力する形態変換手段と、
前記形態学形式のECG信号に対してR波測定を行って測定結果を出力するR波測定手段と、
前記測定結果に対してQRS波測定を行ってQRS波を含む特徴データを出力するQRS波測定手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のECG信号の並行解析装置。
【請求項5】
集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、前記集積メモリはCPUが使用する第1メモリと前記GPUが使用する第2メモリとを備え、前記CPUは前記第2メモリにアクセスすることができ、前記CPU及び前記GPUは前記集積メモリによってデータを転送するように構成されている移動端末に応用され、
前記CPUが、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得するステップと、
前記GPUが、前記一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得するステップと、
前記CPUが、設定された閾値を用いて前記特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得するステップと、
前記GPUが、前記一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、前記二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方に基づいて前記疑似異常心拍データにする再確認を行って最終異常心拍データを取得するステップと、
を含むことを特徴とするECG信号の並行解析方法。
【請求項6】
前記CPU、前記最終異常心拍データを取得し、前記最終異常心拍データを遠隔の医療データ処理プラットフォームにアップロードするステップと、
前記CPU、前記医療データ処理プラットフォームにより前記最終異常心拍データに基づいてフィードバックされたレポートを受信するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項に記載のECG信号の並行解析方法。
【請求項7】
前記CPU及び前記GPUが前記集積メモリによってデータを転送するステップには、前記集積メモリ、前記CPUにより第1メモリに記憶されたデータを前記第2メモリにコピーし、前記GPUにより前記第2メモリに記憶されたデータの記憶位置情報を前記第1メモリにマッピングするステップが含まれる
ことを特徴とする請求項またはに記載のECG信号の並行解析方法。
【請求項8】
請求項1〜いずれか一項に記載のECG信号の並行解析装置を備えることを特徴とする移動端末。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
第1局面では、本発明は、ECG信号の並行解析装置を提供する。該装置は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、集積メモリはCPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備え、CPUは第2メモリにアクセスすることができ、CPU及びGPUは集積メモリによってデータを転送し、CPUは、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍分初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得し、GPUは、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得し、また一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得して、二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式を用いて疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って最終異常心拍データを取得する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
第1局面に基づき、本発明の実施形態は、第1局面における第1の実施可能な形態を提供し、上記CPUは、ECG元信号を受信して第1メモリに記憶する元信号受信モジュールと、第1メモリにおけるECG元信号を読み込んで一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得し、一次ECG信号を第2メモリに記憶する第1前処理モジュールと、記憶位置情報に基づいて特徴データを取得し、設定された規則判定方式(具体的には閾値)を用いて特徴データに対して異常心拍分類を行って疑似異常心拍データを取得し、疑似異常心拍データを第2メモリに記憶する第1異常心拍分類モジュールとを備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第1局面の第1の実施可能な形態に基づき、本発明の実施形態は、第1局面の第2の実施可能な形態を提供し、上記GPUは、第2メモリから一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し、特徴データを第2メモリに記憶する特徴測定モジュールと、一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得する第2前処理モジュールと、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得し、第2メモリから疑似異常心拍データを取得して、二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式に基づいて疑似異常心拍データに対する再確認を行って最終異常心拍データを取得し、最終異常心拍データを第2メモリに記憶する第2異常心拍分類モジュールとを備える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第2局面では、本発明は、ECG信号の並行解析方法を提供する。該方法は、集積メモリと、CPUと、GPUとを備え、集積メモリはCPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備え、CPUは第2メモリにアクセスすることができ、CPU及びGPUは集積メモリによってデータを転送するように構成されている移動端末に応用され、CPUが、受信したECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行って一次ECG信号を取得するステップと、GPUが、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得するステップと、CPUが、特徴データに対して異常心拍分初回選別の処理を行って疑似異常心拍データを取得するステップと、GPUが、一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式を用いて疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って最終異常心拍データを取得するステップとを含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置、方法及び移動端末において、集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、ECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍分初回選別の処理を行う。GPUは、一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、且つ該一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そして二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って、最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理の方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
GPU12は、一次ECG信号に対して特徴抽出を行って特徴データを取得する。また、GPU12は、一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得し、二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式を用いて疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って最終異常心拍データを取得する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析装置において、集積メモリは、CPUが使用する第1メモリとGPUが使用する第2メモリとを備える。CPUは、ECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、またGPUにより抽出された特徴データに対して異常心拍の分類・初回選別の処理を行う。GPUは、一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、また該一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そして二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理の方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
具体的に、上記GPUは、第2メモリから一次ECG信号を読み込んで特徴抽出を行って特徴データを取得し第2メモリに記憶する特徴測定モジュール121と、一次ECG信号を読み込んで二次ノイズ低減処理を行って二次ECG信号を取得する第2前処理モジュール122と、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得し、第2メモリから疑似異常心拍データを取得して、二次ECG信号を利用するテンプレートマッチング方式に基づいて疑似異常心拍データの再確認を行って最終異常心拍データを取得し第2メモリに記憶する第2異常心拍分類モジュール123とを備える。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
上記第2異常心拍分類モジュールは、第2前処理モジュールから二次ECG信号を取得しながら、第2メモリから似異常心拍データを取得する。該疑似異常心拍データは、予め第1メモリから第2メモリにコピーされる。第2異常心拍分類モジュールは、無ノイズ信号である二次ECG信号に基づいてQRS基準テンプレートを形成し、該基準テンプレートを用いて疑似異常心拍データにおける誤判断されたデータを修正して、最終異常心拍データを形成する。CPUが取得できるように、該最終異常心拍データを第2メモリに記憶するとともに、第2メモリにおける該最終異常心拍データの記憶アドレスを第1メモリにマッピングする。該CPUは、該最終異常心拍データを取得した後、ユーザ端末に送信してもよく、クラウドプラットフォームにアップロードしてもよく、またはその他の処理に用いられてもよい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
本発明の実施形態によるECG信号の並行解析方法において、CPUはECG元信号に対して一次ノイズ低減処理を行い、GPUは一次ノイズ低減処理で取得された一次ECG信号に対して特徴抽出を行い、CPUは抽出された特徴データに対して異常心拍分初回選別の処理を行い、GPUは上記一次ECG信号に対して二次ノイズ低減処理を行い、そして二次ノイズ低減処理で取得された二次ECG信号に基づくテンプレートマッチング方式を用いて初回選別処理で取得された疑似異常心拍データに対して再確認処理を行って最終の異常心拍データを取得する。この実施形態において、CPUとGPUが共同でECG信号の解析過程における各タスクの処理を行い、GPUが並行処理方式で複雑な演算タスクを完成させることにより、ECG信号の解析効率を上げ上げたので、ECG信号の解析及びフィードバックの即時性を向上させたとともに、設備の消費電力を低減させ、ユーザ体験を向上させた。