特開2019-95237(P2019-95237A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-95237照合電極、照合電極ユニット、金属腐食報知装置及び金属腐食報知システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-95237(P2019-95237A)
(43)【公開日】2019年6月20日
(54)【発明の名称】照合電極、照合電極ユニット、金属腐食報知装置及び金属腐食報知システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/30 20060101AFI20190530BHJP
   G01N 17/02 20060101ALI20190530BHJP
   G01N 27/26 20060101ALI20190530BHJP
【FI】
   G01N27/30 311Z
   G01N17/02
   G01N27/26 351P
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-222934(P2017-222934)
(22)【出願日】2017年11月20日
(11)【特許番号】特許第6417463号(P6417463)
(45)【特許公報発行日】2018年11月7日
(71)【出願人】
【識別番号】000211891
【氏名又は名称】株式会社ナカボーテック
(71)【出願人】
【識別番号】000103769
【氏名又は名称】オリエンタル白石株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大谷 俊介
(72)【発明者】
【氏名】若林 徹
(72)【発明者】
【氏名】堀越 直樹
(72)【発明者】
【氏名】岩本 靖
【テーマコード(参考)】
2G050
【Fターム(参考)】
2G050AA01
2G050AA06
2G050EB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】設置の手間や費用の負担を軽減でき、コンクリート中に埋設された金属の電位を精度高く測定することができる照合電極、照合電極ユニット、金属腐食報知装置及び金属腐食報知システムを提供する。
【解決手段】金属腐食報知システム1は、コンクリート90中に埋設された金属91の腐食状態を報知するもので、コンクリート90の外部に設置され、照合電極2を備える照合電極ユニット3と、該照合電極2に電気的に接続された金属腐食報知装置4とを備える。照合電極ユニット3はさらに、照合電極2の周囲に該照合電極2と接触するように配されたセメント成形体32と、これらを収容する外装体33とを備える。金属腐食報知装置4は、金属91と照合電極2との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて金属91の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部42とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極であって、
電極と、該電極の周囲に該電極と接触するように配されたセメント成形体と、該電極及び該セメント成形体を収容する収容体とを備え、且つ該収容体に開口部が設けられ、該開口部にて該セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極。
【請求項2】
コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極ユニットであって、
照合電極と、該照合電極の周囲に該照合電極と接触するように配されたセメント成形体と、該照合電極及び該セメント成形体を収容し、前記コンクリートの外面に設置される外装体とを備え、且つ該外装体における前記コンクリートの外面と対向する部分に開口部が設けられ、該開口部にて前記セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記照合電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極ユニット。
【請求項3】
コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知装置であって、
前記金属と別途設置された照合電極との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部とを備える金属腐食報知装置。
【請求項4】
コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知システムであって、
前記コンクリートの外部に設置される照合電極と、該照合電極に電気的に接続された金属腐食報知装置とを備え、
前記金属腐食報知装置が、前記金属と前記照合電極との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部とを備える金属腐食報知システム。
【請求項5】
前記照合電極が、電極と、該電極の周囲に該電極と接触するように配されたセメント成形体と、該電極及び該セメント成形体を収容する収容体とを備え、且つ該収容体に開口部が設けられ、該開口部にて該セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出したセメント成形体に含まれる電解液を介して、前記電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する請求項4に記載の金属腐食報知システム。
【請求項6】
前記報知部が、前記金属の腐食状態を視覚的に報知可能な表示部を備える請求項4又は5に記載の金属腐食報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用される照合電極及び照合電極ユニット、並びに該照合電極を使用して該金属の腐食状態を報知する金属腐食報知装置及び金属腐食報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物中に埋設された鉄筋等の鋼材は、通常、表面に不動態皮膜が形成されることによって腐食から保護されているが、沿岸地域や凍結防止剤が頻繁に使用される地域のような、塩素成分が多量に存在する環境下では、鋼材に塩素成分が接触して不動態皮膜が部分的に破壊され、腐食に至る場合がある。このような鋼材の腐食は、鋼材自体の強度を低下させると共に、コンクリート構造物中においては腐食部分の体積の膨張によってコンクリート構造物に亀裂を生じさせ、コンクリートの剥落を生じさせるおそれがあり、大きな社会問題となっている。
【0003】
従来、コンクリート構造物中の鋼材の電位を測定することによって、該鋼材の腐食状態を推定する方法が知られている。特許文献1及び2には、斯かる鋼材の電位測定に使用する照合電極として、コンクリート構造物のかぶり部に埋設して使用する埋設型照合電極が記載されている。また、特許文献3には、埋設型照合電極を用いてコンクリート構造物中の鋼材の電位を測定し、その電位測定結果を通信回路によって、コンクリート構造物の外部に設置されたアクティベータに受信させるようにした電位測定センサが記載されており、該センサによれば、必要なときに電位測定結果を簡便に読み取り、該鋼材の腐食量を測定でき、コンクリート構造物の補修や保全等に役立てることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−13100号公報
【特許文献2】特開2005−227069号公報
【特許文献3】特開2010−151483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1〜3に記載の電位測定技術は、埋設型照合電極を使用し、これをコンクリート構造物のかぶり部に設置するため、該技術の実施には、コンクリートを削る、切る、壊す、穴を開けるなどのいわゆるはつり作業やモルタルによる断面修復作業が必要であり、使用する照合電極の大きさ等によってはそれらの作業が大掛かりとなり、設置費用が高額となるといった欠点があった。また、特許文献3に記載の如き、コンクリート中に設置された照合電極による測定値をコンクリート外部に送信して回収する技術は、データの送受信を行う専用機器が必要となるため、装置が高額となる上に大型化、複雑化を招くおそれがある。また、特許文献3記載の技術は、回収された測定値を整理するために多大な労力と時間が必要となる上に、さらに、その整理された測定値に基づきコンクリート中の金属の腐食の有無を判断するための専門性が必要であり、一般施設管理者ではそのような作業は困難であるから、実施には人材と時間を確保する必要があった。
【0006】
本発明の課題は、設置の手間や費用の負担を軽減でき、コンクリート中に埋設された金属の電位を精度高く測定することができる照合電極及び照合電極ユニット、並びに該照合電極を使用して該金属の腐食状態を容易に知ることができる金属腐食報知装置及び金属腐食報知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極であって、電極と、該電極の周囲に該電極と接触するように配されたセメント成形体と、該電極及び該セメント成形体を収容する収容体とを備え、且つ該収容体に開口部が設けられ、該開口部にて該セメント成形体が露出しており、前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極である。
【0008】
また本発明は、コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極ユニットであって、照合電極と、該照合電極の周囲に該照合電極と接触するように配されたセメント成形体と、該照合電極及び該セメント成形体を収容し、前記コンクリートの外面に設置される外装体とを備え、且つ該外装体における前記コンクリートの外面と対向する部分に開口部が設けられ、該開口部にて前記セメント成形体が露出しており、前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記照合電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極ユニットである。
【0009】
また本発明は、コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知装置であって、前記金属と別途設置された照合電極の電位との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部とを備える金属腐食報知装置である。
【0010】
また本発明は、コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知システムであって、前記コンクリートの外部に設置される照合電極と、該照合電極に電気的に接続された金属腐食報知装置とを備え、前記金属腐食報知装置が、前記金属と前記照合電極との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部とを備える金属腐食報知システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、設置の手間や費用の負担を軽減でき、コンクリート中に埋設された金属の電位を精度高く測定することができる照合電極及び照合電極ユニット、並びに該照合電極を使用して該金属の腐食状態を容易に知ることができる金属腐食報知装置及び金属腐食報知システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の金属腐食報知システムの一実施形態の概略構成図である。
図2図2(a)は、図1に示す金属腐食報知システムにおける照合電極ユニットの模式的な斜視図、図2(b)は、該照合電極ユニットにおけるセメント成形体を除く部分の分解斜視図である。
図3図3は、図1に示す金属腐食報知システムにおける金属腐食報知装置の模式的な上面図である。
図4図4は、照合電極の評価試験方法の説明図である。
図5図5(a)は、図4に示す評価試験方法(屋外環境)における鋼材と照合電極との電位差の経時変化を示すグラフ、図5(b)は、該評価試験方法(屋内環境)における鋼材と照合電極との電位差の経時変化を示すグラフである。
図6図6は、実施例1及び比較例1それぞれの照合電極で測定した鋼材電位と対照例の照合電極で測定した鋼材電位との差の標準偏差を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1には、本発明の金属腐食報知システムの一実施形態である金属腐食報知システム1が示されている。本実施形態の金属腐食報知システム1は、コンクリート中に埋設された鋼材等の金属の腐食状態を報知するもので、コンクリートの外部に設置される照合電極2と、該照合電極2に電気的に接続された金属腐食報知装置4とを備える。図中、符号90はコンクリート、符号91は鉄筋などの金属を示す。
【0014】
さらに説明すると、本実施形態の金属腐食報知システム1は、図1に示すように、本発明の照合電極の一実施形態である照合電極2と、本発明の照合電極ユニットの一実施形態である照合電極ユニット3と、本発明の金属腐食報知装置の一実施形態である金属腐食報知装置4とを備える。照合電極ユニット3はコンクリート90の外部に設置されるもので、照合電極2を含んで構成され、該照合電極2と金属腐食報知装置4とが導線5を介して電気的に接続されている。
【0015】
図2には、照合電極ユニット3が示されている。照合電極ユニット3は、図1及び図2に示すように、照合電極2と、該照合電極2の周囲に該照合電極2と接触するように配されたセメント成形体32と、該照合電極2及び該セメント成形体32を一体的に収容し、コンクリート90の外面に設置される外装体33とを備える。
【0016】
照合電極2は、図1及び図2に示すように、電極21と、該電極21の周囲に該電極21と接触するように配されたセメント成形体22と、該電極21及び該セメント成形体22を一体的に収容する収容体23とを備える。
【0017】
電極21は、図1及び図2に示すように、棒状ないし線状をなし、収容体23の径方向の中央部にて、収容体23の軸線方向に延在している。電極21は、その長手方向の一端側が栓24内に挿通され、他端側が栓24から延出し、その電極21の栓24からの延出部分が、収容体23内のセメント成形体22と接触してこれに包囲されている。栓24はスリーブ25を内包しており、該スリーブ25によって、電極21と金属腐食報知装置4から延びる導線5とが結線されている。
【0018】
収容体23は、照合電極2の外形を形成しており、図1及び図2に示すように、中空の円筒状ないし管状をなし、その中空部が電極21及びセメント成形体22の収容空間となっている。収容体23の軸線方向(長手方向)の両端はそれぞれ開放端であり、その開放端には円形状の開口部23aが設けられている。収容体23の2つの開口部23aのうちの一方、具体的には、相対的に金属腐食報知装置4に近い側の開口部23aは、ゴム等の樹脂製の栓24によって封止されている。収容体23の素材としては、収容体23内の電極21及びセメント成形体22を収容して液体が浸出不能であると共に電気絶縁性を有するものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PVDF(フッ化ビニリデン樹脂)、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂)等の樹脂、セラミック等が挙げられる。
【0019】
本実施形態においては、照合電極2は図1に示すように、その全体がセメント成形体32と共に照合電極ユニット3の外装体33に収容されている。外装体33は、図2に示すように、内部に照合電極2及びセメント成形体32の収容空間を有する本体部330と、該本体部330の側面から外方に延出する鍔部331とを有する。
【0020】
本体部330は、図2に示すように、中空の直方体形状をなし、その中空部に照合電極2及びセメント成形体32が収容される。本体部330の一側面には開口部330aが設けられ、該開口部330aを介して本体部330の内外が連通している。開口部330aは、本体部330内に照合電極2を収容し、又は本体部330内の照合電極2を取り出す際に利用される。また、本体部330の上面には、セメント成形体32の原料であるセメント組成物を本体部330内に注入する際に利用されるセメント注入孔330bが設けられている。
【0021】
鍔部331は、外装体33(照合電極ユニット3)をコンクリート90の外面に設置する際の固定部として機能する部分であり、図2に示すように、本体部330の下部(外装体33をコンクリート90の外面に設置したときに該外面から相対的の近い側)における周縁の一部、より具体的には、平面視長方形形状の本体部330における一対の長辺それぞれから水平に外方に延出しており、1個の本体部330に対して鍔部331が一対形成されている。鍔部331には、該鍔部331を厚み方向に貫通する固定具取付孔331aが設けられており、外装体33(照合電極ユニット3)をコンクリート90の外面に設置する際には、鍔部331を該外面に当接させた状態で、該取付孔331aに固定具34を挿通させ締結すればよい。固定具34としては、ビス、ボルトなどを用いることができる。外装体33の素材は、外装体33内の照合電極2を風雨などから防護し得るものが好ましく、金属、樹脂等が挙げられる。
【0022】
図2(b)に示すように、外装体33におけるコンクリート90の外面と対向する部分、より具体的には、外装体33の本体部330の底部には、長方形形状の開口部33aが設けられており、該開口部33aを介して外装体33の内外が連通している。斯かる構成により、外装体33の内部に照合電極2と共にセメント成形体32が収容されている状態では、開口部33aにてセメント成形体32が露出する。従って、外装体33(照合電極ユニット3)を図1に示す如くコンクリート90の外面に設置した状態では、開口部33aにて露出したセメント成形体32が、コンクリート90の外面に接触する。
【0023】
照合電極ユニット3は、外装体33の開口部33aから露出したセメント成形体32に含まれる電解液を介して、照合電極2とコンクリート90中の金属91とを電気的に接続する機能を有する。また、照合電極2は、収容体23の開口部23aから露出したセメント成形体22に含まれる電解液を介して、電極21とコンクリート90中の金属91とを電気的に接続する機能を有する。本実施形態においては図1に示すように、外装体33内において、照合電極2の収容体23から露出したセメント成形体22とセメント成形体32とが接触し、且つ該セメント成形体32の一部が外装体33の開口部33aから露出してコンクリート90の外面と接触しており、これにより、照合電極2の電極21とコンクリート90中の金属91とが、セメント成形体22,32及びコンクリート90を介して繋がっている。そして、セメント成形体22,32及びコンクリート90には、それぞれ、細孔空隙などとも呼ばれる空隙が多数存在し、この空隙の中には細孔溶液と呼ばれる水分が存在し、この細孔溶液は通常、セメントあるいはコンクリートの主成分たる水酸化カルシウムなどの電解質を含む電解液であるため、照合電極ユニット3を図1に示す如くコンクリート90の外面に設置することで、照合電極2(電極21)とコンクリート90中の金属91とが該電解液を介して電気的に接続される。つまり、照合電極2においては収容体23の開口部23aから露出したセメント成形体22が、照合電極ユニット3においては外装体33の開口部33aから露出したセメント成形体32が、それぞれ、金属91が埋設されたコンクリート90との液絡部として機能する。
【0024】
照合電極ユニット3において、外装体33の開口部33aの大きさ(面積)は特に制限されないが、コンクリート90中の金属91の腐食状態を正確に測定する観点からは小さい方が好ましいが、開口部33aが小さすぎると、照合電極2(電極21)と金属91との電気的な接続が阻害されるおそれがある。以上を考慮すると、開口部33aの面積は0.001〜0.01mが好ましい。また、開口部33aの平面視形状は特に制限されず、図2(b)に示す如き四角形形状(長方形形状)の他、円形、楕円形、五角形以上の多角形形状でもよい。
【0025】
本実施形態においては、図2(b)に示すように、照合電極ユニット3における外装体33の開口部33aの面積は、照合電極2における収容体23の開口部23aの面積よりも大きい。このように、「開口部33aの面積>開口部23aの面積」なる大小関係が成立することで、セメント成形体22,32に含まれる電解液が、コンクリート90中の金属91に対して良好に拡散されるようになるため、より精度の高い測定が可能となる。斯かる作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、開口部33aの面積と開口部23aの面積との比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは5〜100、さらに好ましくは30〜50である。
【0026】
本実施形態の金属腐食報知システム1においては、前述した構成により、コンクリート90中に埋設された金属91の電位の測定に使用される照合電極2が、コンクリート90中に埋設されずにコンクリート90の外部、具体的には図1に示すように、コンクリート90の表面上に設置される非埋設型照合電極であるため、特許文献1〜3に記載の如き埋設型照合電極を設置する場合に必要なはつり作業やモルタルによる断面修復作業が不要であり、従来に比べて、照合電極2の設置の手間や工数、費用が大幅に軽減される。また、照合電極2は、電極21をセメント成形体22及び収容体23で覆う構成であり、本実施形態においてはさらに、照合電極2が照合電極ユニット3の一部とされ、セメント成形体32と外装体33とで覆われているため、電極21が外気の影響を受けにくく、そのため、電極21の劣化が生じにくく、金属91の電位を精度高く測定できると共に、長期に亘り正確に腐食状態を判定できる。
【0027】
電極21としては、この種の照合電極において電極として使用可能なものを特に制限なく用いることができる。特に、導電性金属の表面を貴金属層で被覆してなる貴金属被覆電極は、経年劣化が生じ難いため、本実施形態のようにコンクリートの外部に設置される照合電極用の電極として好適である。前記貴金属層は、前記導電性金属の表面全体に設けられることが好ましい。前記導電性金属としては、例えば、チタン、タンタル、ニオブ、銀等が挙げられ、特にチタン及び銀が好ましい。前記貴金属層としては、例えば、白金、銀、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、ロジウム、オスミウム又はこれらの合金、酸化物等が挙げられ、特に酸化イリジウム、酸化銀が好ましい。前記貴金属層の厚みは、好ましくは0.1〜50μm、さらに好ましくは0.4〜15μmである。
【0028】
セメント成形体22,32は、セメント、水酸化カルシウム及び水を含むセメント組成物の硬化物である。セメント組成物が硬化してセメント成形体22,32となるまでの間は通常、養生期間が確保される。このセメント組成物はさらに、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂又はこれらの混合物等の細骨材を含み得る。セメント成形体22,32は、セメント組成物を調製してそれを硬化させるだけで得られるため製造が簡単であり、また、その中間製造物たるセメント組成物が流動性を有するため、例えば、これを収容体23又は外装体33に流し込むなどの作業を比較的容易に行うことができ、作業性に優れる。また、セメント成形体22,32は保形性に優れており、セメント組成物が硬化して所定形状のセメント成形体22,32となった後は、その所定形状が維持されやすい。従って、このような有利な点を持つセメント成形体22,32を用いた照合電極2及び照合電極ユニット3は、比較的簡素な構成で製作及び取り扱いが簡単にできるという利点を有する。セメント成形体22とセメント成形体32とは同一物でもよく、異なっていてもよい。
【0029】
セメント成形体22,32の製造に用いられるセメントとしては、普通・中庸熱・耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメント;これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ又はシリカを混合した各種混合セメント(高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント)等が挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。但し、早強・超早強ポルトランドセメント及びアルミナセメントは、水和熱による発熱が大きいため、本発明では使用を避けた方が好ましい。また、セメント成形体22,32に含有可能な細骨材の好ましい一例として、目開き2mmのふるいをすべて通過するものの含有量が85質量%以上である細骨材が挙げられる。
【0030】
セメント成形体22,32に含有される水酸化カルシウムは、セメント成形体22,32に存する細孔溶液の主成分であり、非常に強い緩衝能を有する。また飽和水酸化カルシウム水溶液は、測定対象たる金属91が埋設されるコンクリート90と同程度のpH値となる。従って、水酸化カルシウムを含むセメント成形体22,32は、電極21(照合電極2)の周囲のpH値を長期にわたり安定させる。セメント成形体22,32中の水酸化カルシウムの含有量は、セメント成形体22,32中のセメントの質量に対して、好ましくは2〜8質量%である。
【0031】
セメント成形体22,32はさらに保水材を含むことができる。保水材としては、パーライト、ベントナイト及び硝酸マグネシウムからなる群から選択される1種以上が好ましい。セメント成形体22,32にこのような保水材が含有されることで、セメント成形体22,32の保水性が向上し、これを内蔵する照合電極2、照合電極ユニット3は、従来の照合電極と比べて電位安定性に優れたものとなる。セメント成形体22,32中の保水材の含有量は、セメント成形体22,32の保水性及び形状保持性の一層の向上の観点から、セメント成形体22,32中のセメントの質量に対して、好ましくは5〜20質量%である。
【0032】
金属腐食報知装置4は、図1に示すように、金属腐食報知装置4の動作を制御する制御部41と、報知部42と、電源部43とを備える。金属腐食報知装置4の各部41,42,43は互いに電気的に接続されている。本実施形態においては、金属腐食報知装置4は函体40を備え、該函体40内に、制御部41をはじめとする装置各部が収容されている。函体40の素材は、函体40内の装置各部を風雨などから防護し得るものが好ましく、金属、樹脂等が挙げられる。函体40は、ビス、ボルトなどの固定具46によってコンクリート90の表面に固定されている。
【0033】
制御部41は、コンクリート90中に埋設された金属91と照合電極2との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて金属91の腐食状態を判定する判定部とを備える。より具体的には、制御部41は演算処理部及び記憶部を含んで構成されており、該演算処理部及び該記憶部が、前記測定部及び前記判定部として機能する。前記演算処理部はCPU,MPU等のマイクロプロセッサを備えている。また、前記記憶部はROM及びRAMを備え、該ROM及び該RAMに、前記演算処理部に所定の処理を行わせるためのプログラムや各種データが格納されている。また、前記記憶部は、前記測定部による測定値及び/又は前記判定部による判定結果を書き込み可能な記憶媒体に格納されていてもよく、該記憶媒体としては、例えば、メモリーカード、ハードディスクを用いることができる。
【0034】
また、制御部41は図1に示すように、金属91と接触するように配置された測定端子44を備え、該測定端子44が前記測定部として機能する。測定端子44は、前記演算処理部及び前記記憶部と導線45を介して電気的に接続されており、測定端子44によって金属91の電位を測定し、その測定結果が前記演算処理部及び前記記憶部に送られて処理される。
【0035】
報知部42は、制御部41の制御下、金属91の腐食状態を報知する。報知部42による報知方法は特に制限されず、例えば、視覚的に報知する方法でもよく、音声によって報知する方法でもよい。本実施形態においては前者の方法が採用されており、報知部42は図3に示すように、金属91の腐食状態を視覚的に報知可能な表示部として、複数種具体的には3種類のLEDランプ42A〜42Cを備える。LEDランプ42A〜42Cどうしは互いに色が異なっており、制御部41の制御下、金属91の腐食状態に応じて、点灯又は消灯される。金属腐食報知装置4の外面を形成する函体40における、LEDランプ42A〜42Cと対向する部分は、図3に示すように、ガラスなどの透明な素材からなる窓部40Wとなっており、該窓部40Wを介して、金属腐食報知装置4の外部からLEDランプ42A〜42Cを目視可能になされている。
【0036】
電源部43は、金属腐食報知装置4の駆動源である。斯かる駆動源の種類は特に制限されず、公知の駆動源を利用できる。本実施形態においては、電源部43は図1及び図3に示すように、ソーラーパネル430と蓄電池431とを含んで構成されており、金属腐食報知装置4は、太陽光を利用して発電、蓄電された電力を利用して駆動する。
【0037】
前述した構成の金属腐食報知システム1においては、金属腐食報知装置4の制御部41が、コンクリート90中に埋設された金属91と照合電極2(電極21)との電位差を測定し、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて金属91の腐食状態を判定し、その判定結果を報知部42で報知する。前記腐食判定値は、金属91の腐食状態に関する情報の種類(腐食状態の進行度)に対応して設定されており、制御部41が具備する前記記憶部に予め格納され、制御部41によって参照可能になされている。
【0038】
本実施形態においては前述した通り、報知部42が前記表示部として色の異なる3種類のLEDランプ42A〜42Cを具備しており、制御部41がそれら複数のランプ42A〜42Cのうちの1個を点灯させることで、金属91の腐食状態を報知する。一般に、金属91と照合電極2(電極21)との電位差が小さいほど、金属91の腐食状態が進行していると判断できるところ、本実施形態においては、金属91の腐食状態を該電位差の数値範囲に応じて3段階に分け、各段階における該電位差の最小値を腐食判定値として定めると共に、その3段階の腐食状態と3種類のランプ42A〜42Cとを1対1で対応させており、制御部41が3種類のランプ42A〜42Cのうちの1個を点灯させることで、金属91の腐食状態が3段階のうちのどの段階にあるかを報知する。つまり本実施形態においては、ランプ42A〜42Cそれぞれについて、当該ランプが点灯状態となる前記電位差の数値範囲が、腐食判定値として例えば「腐食あり」が−350mV以下(飽和硫酸銅電極に換算した値)、「腐食不確定」が−350mV超−200mV未満(飽和硫酸銅電極に換算した値)、「腐食なし」が−200mV以上(飽和硫酸銅電極に換算した値)というように予め設定されており、該電位差の測定値が所定の腐食判定値以上であった場合は、当該範囲に対応するランプを点灯させる。
【0039】
金属腐食報知装置4においては、このような、金属91の腐食状態の判定とその判定結果の報知という一連の動作を、任意のタイミングで、具体的には例えば「毎日」、あるいは「週に一度」、あるいは「月に一度」といった周期で実施するように、設定可能になされている。斯かる一連の動作の実施のタイミングは、制御部41によって制御されることができる。
【0040】
本実施形態の金属腐食報知システム1によれば、金属腐食報知装置4における報知部42の3種類のLEDランプ42A〜42Cのうちのどれが点灯しているかを目視で確認するだけで、コンクリート90中に埋設された金属91の腐食状態を把握することができるため、従来行われていた現地での電位測定作業を省略でき、また、専門性の無い一般施設管理者であっても斯かる腐食状態を把握することができる。また、前記腐食判定値の設定及びこれに対応する報知部42の構成如何によっては、金属91の腐食劣化の兆候を早期に捉えることが可能であり、それによって、金属91を含むコンクリート構造物の詳細調査、補修対策等が迅速に行えるようになり、延いては、該コンクリート構造物の維持管理費等の削減に繋がる。また、本実施形態の金属腐食報知システム1は、前述したように、太陽光を利用して発電、蓄電された電力を利用して駆動するため、例えば、判定対象のコンクリート構造物が、人里離れた山間部の如き、電源確保が困難な地域に存在する場合でも対応可能であり、立地によらずに幅広いコンクリート構造物に対応できる。
【0041】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば前記実施形態では、金属腐食報知装置4における報知部42は、金属91の腐食状態を視覚的に報知可能な表示部として、互いに色の異なる3種類のLEDランプを備えていたが、該ランプは2種類でもよく、あるいは4種類以上でもよい。報知部42が備える2種類のランプとしては、例えば、金属91が非腐食状態であることを示すランプと、金属91が腐食状態であることを示すランプとの2種類を例示できる。また前記表示部は、前記実施形態の如き色の異なる複数種のランプに限定されず、要は、該表示部を目視することによって金属91の腐食状態を把握し得るものであればよく、例えば、斯かる腐食状態に関する文字情報を表示する画面でもよい。
また前記実施形態では、照合電極ユニット3が備える照合電極2は、電極21と、該電極21の周囲に該電極21と接触するように配されたセメント成形体22と、該電極21及び該セメント成形体22を一体的に収容する収容体23とを備えていたが、本発明の照合電極ユニットが備える照合電極の形態はこれに限定されず、公知の照合電極を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で採用することができる。
【実施例】
【0042】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、斯かる実施例に制限されない。
【0043】
〔実施例1〕
図1及び図2に示す照合電極ユニット3と同様の構成の照合電極ユニット、即ち、コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される非埋設型照合電極ユニットを作製した。図4中の符号85は、実施例1の照合電極ユニットが備える照合電極であり、照合電極2と同様の構成を有し、電極21、セメント成形体22及び収容体23を備える。電極21として、導電性金属の表面を貴金属層で被覆してなる線状の貴金属被覆電極を用い、該導電性金属としてチタン、該貴金属層として酸化イリジウムを用い、該貴金属層の厚みを0.427μmとした。セメント成形体22として、下記方法により作製したものを用いた。収容体23の素材としてポリエチレン樹脂を用いた。また、実施例1の照合電極ユニットは、照合電極85に加えて、セメント成形体32及び外装体33を備える。セメント成形体32としては、セメント成形体22と同じものを用い、外装体33の素材としては、収容体23のそれと同じものを用いた。
【0044】
(セメント成形体の作製)
プレミックスモルタル材料(セメント、細骨材及び混和剤の既調合材料)100質量部に水18質量部を加えて混練し、セメント組成物を得た。このセメント組成物を所定時間養生させて硬化させ、目的とするセメント成形体を得た。使用した材料の詳細は下記の通り。
・プレミックスモルタル材料:エルガードモルタルRM、住友大阪セメント(株)、単位容積質量2.13
・水:埼玉県上尾市産水道水
【0045】
〔比較例1〕
埋設型照合電極を作製した。図4中の符号86は、比較例1の埋設型照合電極である。電極86は、塩化イリジウム酸をn−ブタノールに溶かして調製した溶液を、チタン線(直径1.0mm、長さ50mm)に刷毛で塗りつけ、そのチタン線を焼成することで作製した。酸化イリジウムの層の厚みは0.445μmであった。そして図4に示すように、電極86の長手方向一端を、図1及び図2に示すスリーブ25と同様のスリーブによって導線82と接続した。また、電極86を設置するための孔(直径10mm、深さ70mm)をコンクリート試験体80に削孔し、この孔内に電極86を挿入して治具で固定し、セメント成形体22,32の形成に使用したのと同じセメント組成物を充填した。このセメント組成物を所定時間養生させて硬化させた。
【0046】
〔評価試験〕
実施例1の照合電極85(照合電極ユニット)及び比較例1の照合電極86を用い、コンクリート中に埋設された鋼材の電位を測定した。具体的には図4に示すように、直方体のコンクリート試験体80(長さ300mm、幅200mm、厚さ120mm)を作製し、コンクリート試験体80の上面から厚さ方向に40mm離間した位置に、直径13mmの鋼材(鉄筋)81を埋設し、実施例1の照合電極85及び比較例1の照合電極86を所定位置に設置した。実施例1の照合電極85は、コンクリート試験体80中に埋設せずにその上面に設置した。比較例1の照合電極86は、コンクリート試験体80の上面から下面側に向かう縦穴に、実施例1で用いたセメント成形体と共に埋設した。また、対照例として、図4に示すように、鋼材81の近傍に二酸化マンガン照合電極87を鋼材81と平行に延びるように設置した。二酸化マンガン照合電極87は筒状をなし、長さ120mm、直径18mmであった。そして、照合電極85,86,87それぞれから延出する導線82を、コンクリート試験体80の外部に設置した図示しない計測機器(高抵抗電圧計)のプラス端子に接続すると共に、鋼材81から延出する導線83を該計測機器のマイナス端子に接続した。こうして照合電極が設置されたコンクリート試験体80を、雨水が当たる屋外環境と、雨水が当たらない屋内環境とに設置し、それぞれの環境について各照合電極を用いて鋼材81の電位を一定期間継続的に測定した。
【0047】
図5には、実施例1、比較例1及び対照例それぞれの照合電極と鋼材との電位差の経時変化のグラフが示されている。図5(a)は屋外環境、図5(b)は屋内環境での測定結果である。図5から明らかなように、実施例1及び比較例1で測定した電位差は、屋外環境及び屋内環境の何れにおいても、対照例で測定した電位差と同様の経時変化挙動を示しており、何れの照合電極も正確な電位差を測定し得るものであることが確認された。
【0048】
図6には、実施例1及び比較例1それぞれの照合電極で測定した鋼材電位と、対照例の照合電極で測定した鋼材電位との差の標準偏差が示されている。図6から明らかなように、実施例1の照合電極は、比較例1の照合電極に比べて標準偏差が小さく、より正確に鋼材電位を測定できた。
【符号の説明】
【0049】
1 金属腐食報知システム
2 照合電極
21 電極
22 セメント成形体
23 収容体
23a 開口部
3 照合電極ユニット
32 セメント成形体
33 外装体
33a 開口部
4 金属腐食報知装置
40 函体
40W 窓部
41 制御部
42 報知部
42A〜42C LEDランプ(表示部)
43 電源部
430 ソーラーパネル
431 蓄電池
44 測定端子
45 導線
5 導線
90 コンクリート
91 金属
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2018年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極であって、
電極と、該電極の周囲に該電極と接触するように配されたセメント成形体と、該電極及び該セメント成形体を収容する収容体とを備え、且つ該収容体に開口部が設けられ、該開口部にて該セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極。
【請求項2】
コンクリート中に埋設された金属の電位の測定に使用され、該コンクリートの外部に設置される照合電極ユニットであって、
照合電極と、該照合電極の周囲に該照合電極と接触するように配されたセメント成形体と、該照合電極及び該セメント成形体を収容し、前記コンクリートの外面に設置される外装体とを備え、且つ該外装体における前記コンクリートの外面と対向する部分に開口部が設けられ、該開口部にて前記セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出した前記セメント成形体に含まれる電解液を介して、前記照合電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する照合電極ユニット。
【請求項3】
コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知装置であって、
前記金属と別途設置された照合電極との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部と、前記コンクリートの表面に固定され、該測定部、該判定部及び該報知部を収容する函体とを備える金属腐食報知装置。
【請求項4】
前記腐食判定値が、前記金属の腐食状態の進行度に対応して複数定められているとともに、前記報知部が、互いに色の異なる複数種のランプを備えており、
前記複数の腐食判定値と前記複数種のランプとが1対1で対応している請求項3に記載の金属腐食報知装置。
【請求項5】
コンクリート中に埋設された金属の腐食状態を報知する金属腐食報知システムであって、
前記コンクリートの外部に設置される照合電極と、該照合電極に電気的に接続された金属腐食報知装置とを備え、
前記金属腐食報知装置が、前記金属と前記照合電極との電位差を測定する測定部と、該電位差の測定値と所定の腐食判定値とに基づいて該金属の腐食状態を判定する判定部と、該判定部の判定結果を報知する報知部とを備え、
前記照合電極が、電極と、該電極の周囲に該電極と接触するように配されたセメント成形体と、該電極及び該セメント成形体を収容する収容体とを備え、且つ該収容体に開口部が設けられ、該開口部にて該セメント成形体が露出しており、
前記開口部から露出したセメント成形体に含まれる電解液を介して、前記電極と前記コンクリート中の前記金属とを電気的に接続する機能を有する金属腐食報知システム。
【請求項6】
前記報知部が、前記金属の腐食状態を視覚的に報知可能な表示部を備える請求項5に記載の金属腐食報知システム。