【課題】積層セラミックキャパシタの本体に薄くて緻密な1次電極層を形成することにより、外部電極の厚さが薄くても、十分な耐湿信頼性を確保することができ、有効体積率を向上させることができる積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る積層セラミックキャパシタは、誘電体層及び内部電極を含む本体と、該本体の一面に配置される外部電極と、を含み、上記外部電極は、上記本体の一面に配置され、上記内部電極と接触し窒化チタン(TiN)を含む第1電極層と、該第1電極層上に配置される第2電極層と、を含む。
前記本体は、互いに対向する第1及び第2面と、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面と、前記第1及び第2面と連結され、かつ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面と、を含み、
前記内部電極は、前記誘電体層を挟んで一端が前記第3及び第4面から交互に露出するように配置される第1及び第2内部電極を含み、
前記外部電極は、前記本体の第3及び第4面に配置され、前記第1及び第2内部電極とそれぞれ接続される第1及び第2外部電極を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第1及び第2外部電極は、前記本体の第3及び第4面にそれぞれ形成される接続部と、前記接続部から前記本体の第1、第2、第5、及び第6面の一部まで延びるように形成されるバンド部と、前記接続部及びバンド部が接する角部と、を含み、
前記第1電極層の接続部の厚さをt1、前記第1電極層の角部の厚さをt2としたとき、t2/t1が0.9以上である、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第2電極層は、複数の金属粒子と、該複数の金属粒子を取り囲む導電性連結部と、ベース樹脂と、前記第1電極層及び前記導電性連結部が接する界面に形成された金属間化合物と、を含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記金属粒子は、Cu、Ni、Ag、AgがコーティングされたCu、及びSnがコーティングされたCuのいずれか1種以上である、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
前記第2電極層は、ベース樹脂に金属粒子が分散されたペーストを塗布した後、乾燥及び硬化することによって形成される、請求項12に記載の積層型キャパシタの製造方法。
前記第2電極層は、ベース樹脂に金属粒子及びベース樹脂の硬化温度よりも低い融点を有する低融点金属が分散されたペーストを塗布した後、乾燥及び硬化することによって形成される、請求項12に記載の積層型キャパシタの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0011】
なお、本発明を明確に説明すべく、図面において説明と関係ない部分は省略し、様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内において機能が同一である構成要素に対しては同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある構成要素を「含む」というのは、特に反対である記載がない限り、他の構成要素を除去するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。
【0012】
図面において、X方向は第1方向又は長さ方向、Y方向は第2方向又は厚さ方向、Z方向は第3方向、幅方向もしくは積層方向と定義することができるが、これに制限されるものではない。
【0013】
積層セラミックキャパシタ
図1は本発明の一実施例に係る積層セラミックキャパシタの斜視図を概略的に示したものである。
図2は
図1のI−I'による断面図を概略的に示したものである。
図3は
図2におけるA部分の拡大断面図を概略的に示したものである。
図4は
図2におけるB部分の拡大断面図を概略的に示したものである。
【0014】
以下、
図1〜
図4を参照して、本発明の一実施例に係る積層セラミックキャパシタ100について説明する。
【0015】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る積層セラミックキャパシタ100は、本体110と、本体110の外側に配置された第1及び第2外部電極130、140と、を含む。
【0016】
本体110は、厚さ方向(Z方向)に互いに対向する第1及び第2面1、2と、上記第1及び第2面1、2と連結され、幅方向(Y方向)に互いに対向する第3及び第4面3、4と、第1及び第2面1、2と連結され、かつ第3及び第4面3、4と連結され、長さ方向(X方向)に互いに対向する第5及び第6面5、6と、を有することができる。
【0017】
図2を参照すると、本体110は、誘電体層111と、該誘電体層111を挟んで上記第3及び第4面3、4から交互に露出するように配置される内部電極121、122と、を含む。
【0018】
本体110は、複数の誘電体層111を厚さ方向(Z方向)に積層した後、焼成して形成されるが、かかる本体110の形状、寸法、及び誘電体層111の積層数は、本実施形態に図示したものに限定されない。
【0019】
本体110を形成する複数の誘電体層111は、焼成された状態であり、隣接する誘電体層111間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いなければ確認できない程度に一体化されていることができる。
【0020】
誘電体層111を形成するための原料としては、十分な静電容量が得られるものであれば、特に制限されないが、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO
3)粉末であってもよい。誘電体層111を形成するための材料としては、チタン酸バリウム(BaTiO
3)などの粉末に、本発明の目的に応じて多様なセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などが添加されてもよい。
【0021】
内部電極121、122は、第3面3から露出する第1内部電極121と、第4面4から露出する第2内部電極122と、を含むことができる。
【0022】
第1及び第2内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する一対の電極であり、中間に配置された誘電体層111により互いに電気的に絶縁される。
【0023】
第1及び第2内部電極121、122は、本体110の長さ方向(X方向)の第3及び第4面3、4から交互に露出することによって、本体110の外側に配置される第1及び第2外部電極130、140とそれぞれ連結される。
【0024】
第1及び第2内部電極121、122の厚さは、用途に応じて決定されることができる。
【0025】
例えば、第1及び第2内部電極121、122の幅は、本体110の大きさを考慮して、0.2から1.0μmの範囲を満たすように形成してもよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0026】
第1及び第2内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、鉛(Pb)又は白金(Pt)などを単独で、あるいは、これらの合金からなる導電性金属を含むことができる。
【0027】
本体110の上部及び下部のそれぞれには、内部電極が形成されていない誘電体層を積層して形成されるカバー層112を含むことができる。カバー層112は、外部衝撃に対して積層セラミックキャパシタの信頼性を維持する役割を果たすことができる。
【0028】
外部電極130、140は、本体110の一面に配置され、内部電極121、122と接触し、TiNを含む第1電極層131、141と、該第1電極層131、141上に配置される第2電極層132、142と、を含む。
【0029】
外部電極130、140は、第1及び第2内部電極121、122とそれぞれ接続される第1及び第2外部電極130、140を含むことができる。
【0030】
このとき、第1及び第2外部電極130、140は、本体110の第3及び第4面3、4にそれぞれ形成される接続部と、該接続部から上記本体の第1、第2、第5、第6面1、2、5、6の一部まで延びるように形成されるバンド部と、上記接続部及びバンド部が接する角部と、を含むことができる。
【0031】
図3及び
図4を参照して、本発明の一実施例に係る積層セラミックキャパシタにおける第1及び第2外部電極130、140の構造についてさらに詳細に説明する。
図3及び
図4は第1外部電極130の拡大図であるが、これに対する説明は、第2外部電極140についても同様に適用されることができる。
【0032】
第1電極層131は、TiN(窒化チタン)を含む。また、TiNのみからなってもよい。
【0033】
TiNは耐酸性及び耐久性に優れるため工程中に破損可能性が低く、セラミック及び金属などとの接着力(Adhesion)にも優れるという長所がある。さらに、透湿率が低いため耐湿信頼性を向上させる役割を果たす。
【0034】
第1電極層131は、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition;ALD)工法により形成されることができる。
【0035】
ALD工法とは、半導体工程において基板の表面に薄膜や保護膜を蒸着させる技術で、化学的に薄膜をつける従来の蒸着技術とは異なり、原子層を一層ずつ積み上げて薄膜を成長させる技術のことをいう。ALD工法は、段差被覆(Step−coverage)に優れ、薄膜の厚さ調節が容易であり、かつ均一な薄膜を形成することができるという長所を有する。
【0036】
また、TiNを用いてALD工法で第1電極層を形成する場合、約5nmの厚さでも内部電極と外部電極の連結性を十分に確保することができる。これによって、外部電極の厚さを減少させることができ、有効体積率を増加させることができる。
【0037】
第1電極層131の厚さは10〜500nmであってもよい。
【0038】
第1電極層131の厚さが10nm未満であると、十分な透湿防止効果が得られず、500nmを超えると、ESRが増加する恐れがあるためである。
【0039】
下記表1は、原子層蒸着工法を用いてTiNで第1電極層を形成し、樹脂系電極で2電極層を形成した後、第1電極層の最大厚さによる耐湿信頼性の変化を測定した結果である。
【0040】
耐湿信頼性は、85℃、85%の条件で9.5V電圧を20時間印加してテストし、サンプル毎に100個をテストした結果、信頼性不良が発生しない個数を%で示した。
【0042】
上記表1から分かるように、第1電極層の厚さが10nm以上である場合は、耐湿信頼性が100%であった。
【0043】
図3を参照すると、第1電極層の接続部の厚さをt1、第1電極層の角部の厚さをt2としたとき、t2/t1は0.9以上であってもよい。ALD工法を用いて第1電極層を形成するため、t2/t1が0.9以上になるように、第1電極層の厚さを全体的に均一に調節することができる。これにより、角部分まで十分な厚さに第1電極層を形成し、水分及びめっき液の浸透経路を遮断することができる。
【0044】
また、第1電極層のバンド部の厚さをt3としたとき、t3/t1は0.9〜1.1であってもい。すなわち、接続部とバンド部の厚さバラツキも10%以下であることができる。
【0045】
上述したように、第1電極層により十分な耐湿信頼性及び電極連結性を確保することができるため、第2電極層については特に限定する必要はなく、より好ましい例として、第2電極層は
図4〜
図6に示すような形態を有することができる。
【0046】
図4は
図3におけるB部分の拡大断面図を概略的に示したものである。
【0047】
図4を参照すると、第2電極層は、導電性金属132a及びガラス132bを含む焼成電極132であってもよい。ガラス132b成分は、導電性金属132aと第1電極層131間の合金形成を助けるバインダー(Binder)として機能し、シーリング(Sealing)させる役割を果たす。
【0048】
この場合、焼成電極132を得るためには、例えば、導電性金属132a及びガラス132bを含むペーストを第1電極層上に塗布した後、焼成して焼成電極132を形成することができる。
【0049】
このとき、導電性金属132aはCuであってもよい。
【0050】
図5は、本発明の他の実施例に係る積層セラミックキャパシタのB部分の拡大断面図を概略的に示したものである。
【0051】
図5を参照すると、第2電極層は、複数の金属粒子132a'及びベース樹脂132b'を含む樹脂系電極132'であってもよい。
【0052】
樹脂系電極132'は、ベース樹脂132b'に複数の金属粒子132a'が分散された形態である。この場合、樹脂系電極を得るためには、例えば、ベース樹脂に金属粒子が分散されたペーストを用いることができる。塗布されたペーストは、乾燥及び硬化工程を経て形成されるため、焼成により外部電極を形成していた従来の方法とは異なり、金属粒子が溶融せず粒子状に樹脂系電極内に存在することができる。
【0053】
このとき、金属粒子132a'は、Cu、Ni、及びAgのいずれか1種以上であってもよい。
【0054】
なお、金属粒子132a'は、球状だけでなく、必要に応じて、フレーク(Flake)状からなってもよく、又は、球状とフレーク状の混合からなってもよい。
【0055】
ベース樹脂132b'は、熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0056】
このとき、上記熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0057】
ベース樹脂132b'は、第1電極層131とめっき層(図示せず)との間を機械的に接合させる役割を果たす。
【0058】
図6は本発明のさらに他の実施例に係る積層セラミックキャパシタのB部分の拡大断面図を概略的に示したものである。
【0059】
図6を参照すると、第2電極層132''は、複数の金属粒子132a''と、該複数の金属粒子を取り囲む導電性連結部132c''と、ベース樹脂132b''と、上記第1電極層131及び上記導電性連結部132c''と接触する金属間化合物132d''と、を含む樹脂系電極132''であってもよい。
【0060】
金属間化合物132d''を含む樹脂系電極132''は、ベース樹脂132b''に複数の金属粒子132a''が分散された形態である。
【0061】
このとき、金属粒子132a''は、Cu、Ni、Ag、AgがコーティングされたCu、及びSnがコーティングされたCuのいずれか1種以上であってもよい。
【0062】
なお、金属粒子132a''は、球状だけでなく、必要に応じて、フレーク状からなってもよく、又は、球状とフレーク状の混合からなってもよい。
【0063】
ベース樹脂132b''は、熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0064】
このとき、上記熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0065】
ベース樹脂132b''は、第1電極層131とめっき層(図示せず)との間を機械的に接合させる役割を果たす。
【0066】
導電性連結部132c''は、溶融状態で複数の金属粒子132a''を取り囲んで互いに連結する役割を果たし、これにより、本体110の内部応力を最小化させ、高温負荷と耐湿負荷特性を向上させることができる。
【0067】
このとき、導電性連結部132c''に含まれる金属は、ベース樹脂132b''の硬化温度よりも低い融点を有することができる。
【0068】
すなわち、導電性連結部132c''は、ベース樹脂132b''の硬化温度よりも低い融点を有するため、燥及び硬化工程を経る過程で溶融し、
図5に示すように、導電性連結部132c''は溶融状態で金属粒子132a''をカバーできるようになる。
【0069】
このとき、導電性連結部の金属は、300℃以下の低融点金属からなることが好ましい。例えば、213〜220℃の融点を有するSnを含むことができる。
【0070】
金属間化合物132d''は、第1電極層131上に接触するように配置され、樹脂系電極132''と第1電極層131との接触抵抗を減少させる役割を果たす。また、金属間化合物132d''は、導電性連結部132c''と接触し、第1電極層131と導電性連結部132c''を連結する役割を果たす。
【0071】
この場合、樹脂系電極132''を得るためには、例えば、ベース樹脂にCu、Ni、Ag、AgがコーティングされたCu、及びSnがコーティングされたCuのいずれか1種以上の金属粒子及びベース樹脂132b''の硬化温度よりも低い融点を有する低融点金属が分散されたペーストを用いることができ、塗布されたペーストは、乾燥及び硬化工程を経て形成されるため、焼成により外部電極を形成していた従来の方法とは異なり、金属粒子が溶融せず粒子状に樹脂系電極内に存在することができる。
【0072】
このとき、低融点金属は、Sn/Bi、Sn−Pb、Sn−Cu、Sn−Ag、及びSn−Ag−Cuのいずれか1種以上であってもよい。
【0073】
なお、外部電極130、140は、第2電極層132、142上に形成されためっき層(図示せず)をさらに含むことができる。
【0074】
また、めっき層は、多層構造からなってもよい。例えば、Ni/Sn、Sn/Ni/Sn、及びCu/Ni/Snなどの多層構造でめっき層が構成されてもよい。
【0075】
積層セラミックキャパシタの製造方法
図7〜
図10は、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法の各段階を概略的に示した斜視図である。
【0076】
本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法は、誘電体層及び内部電極を含む本体を準備する段階と、上記本体の全面に原子層蒸着工法によってTiN(チタン窒化物)を含む第1電極層を形成する段階と、上記第1電極層が形成された本体において、第1及び第2外部電極が形成される部分の上部に第2電極層を形成する段階と、上記第2電極層が形成された本体において、上記第1電極層の露出した部分をエッチングして除去する段階と、を含む。
【0077】
先ず、
図7を参照すると、誘電体層211及び内部電極221、222を含む本体を設ける段階が行われることができる。
【0078】
チタン酸バリウム(BaTiO
3)などのパウダーを含んで形成されたスラリーを、キャリヤフィルム(Carrier Film)上に塗布及び乾燥することで、複数のセラミックシートを設ける。
【0079】
上記セラミックシートは、チタン酸バリウム(BaTiO
3)などのセラミック粉末、バインダー、溶剤などを混合してスラリーを製造し、該スラリーをドクターブレード法により数μmの厚さを有するシート(Sheet)状に 作製することができる。
【0080】
次に、導電性金属を含む導電性ペーストを設けることができる。上記導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、鉛(Pb)又は白金(Pt)などの単独あるいは合金であってもよく、平均粒子径が0.1〜0.2μmであってもよく、40〜50重量%の導電性金属を含む内部電極用導電性ペーストを設けてもよい。
【0081】
上記セラミックシート上に上記内部電極用導電性ペーストを印刷工法などにより塗布して、内部電極パターンを形成することができる。上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0082】
上記内部電極パターンが印刷されたセラミックシートを積層し、その上部及び下部に内部電極パターンが印刷されていないセラミックシートを積層して、内部に内部電極221、222を含む積層体を形成することができる。このとき、内部電極パターンが印刷されたセラミックシートの積層数は、積層セラミックキャパシタの容量に応じて調節することができる。内部電極パターンが印刷されていないセラミックシートは、本体210の上部及び下部に配置されるカバー部212となる。
【0083】
その後、上記積層体を圧着及び焼成して、本体210を形成することができる。
【0084】
図8を参照すると、本体210を形成した後、本体210の全面に、ALD工法によってTiNを含む第1電極層250を形成する段階を行う。
【0085】
次に、
図9を参照すると、上記第1電極層250が形成された本体において、第1及び第2外部電極が形成される部分の上部に第2電極層232、242を形成する段階を行う。
【0086】
例えば、導電性金属及びガラスを含むペーストを塗布及び焼成して、第2電極層を形成することができる。
【0087】
また、ベース樹脂に金属粒子が分散されたペーストを塗布した後、乾燥及び硬化することによって、第2電極層を形成することができる。
【0088】
さらに、ベース樹脂に金属粒子及びベース樹脂の硬化温度よりも低い融点を有する低融点金属が分散されたペーストを塗布した後、乾燥及び硬化することによって、第2電極層を形成することができる。
【0089】
次いで、
図10を参照すると、上記第2電極層232、242が形成された本体において、第1電極層250の露出している部分をエッチングして除去する段階を行い、第1電極層231、232及び第2電極層232、242を含む第1及び第2外部電極230、240を形成することで、積層セラミックキャパシタを完成することができる。
【0090】
ここで、第2電極層232、242は保護層(Passivation)として機能するため、別途保護層を設ける必要がなく、第1電極層250の露出されている部分をエッチングして除去することができる。
【0091】
また、エッチングは、乾式エッチング(Dry etching)又は湿式エッチング(Wet etching)であってもよい。
【0092】
さらに、必要に応じて、第1及び第2外部電極230、240上にめっき層を形成する段階をさらに行うことができるが、これに制限されるものではない。
【0093】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。