【解決手段】 第1のコイル、前記第1のコイルと直列に接続されるように構成された第2のコイル、前記第1のコイルの第1の端部に接続されるように構成された第1の接点、前記第1のコイルと前記第2のコイルの間に接続されるように構成された第2の接点、および前記第2のコイルの第2の端部に接続されるように構成された第3の接点を含むコイルアセンブリを含み、前記第1の接点、前記第1のコイル、および前記第2の接点は第1の回路ループを形成し、前記第1の接点、前記第1のコイル、前記第2のコイル、および前記第3の接点は第2の回路ループを形成する無線装置。
前記第1のコイルは、第2の面および第1の面にそれぞれ配置された第1の金属線および第2の金属線を含み、前記第2のコイルは第3の金属線を含み、前記第3の金属線は前記第1の面に配置され、前記第2の金属線を囲む請求項3に記載の無線装置。
前記第1の面に配置され、且つ第1の端子接点および第2の端子接点に隣接する複数のダミー金属線を更に含み、前記ダミー金属線は互いに電気的に独立している請求項5に記載の無線装置。
前記第1の面に配置された金属ブロックを更に含み、前記ダミー金属線は前記金属ブロックを囲み、前記金属ブロックから電気的に独立している請求項11に記載の無線装置。
前記第1の螺旋構造は、前記最内ターンと前記最外ターンの間に配置された中間ターンを有し、第1のスリットは、前記中間ターンに形成され、前記第1のスリットは前記中間ターンを左側部分と右側部分に分割し、前記左側部分または前記右側部分の幅は、前記第1の螺旋構造の前記最内ターンの幅より小さい請求項14に記載の無線装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに鑑みて、本開示の目的は、上記の問題を解決するための無線装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のいくつかの実施形態によれば、無線装置が提供され、コイルアセンブリを含む。コイルアセンブリは、第1のコイル、第2のコイル、第1の接点、第2の接点、および第3の接点を含む。第2のコイルは、第1のコイルと直列に接続されるように構成される。第1の接点は、第1のコイルの第1の端部に接続されるように構成される。第2の接点は、第1のコイルと第2のコイルの間に接続されるように構成される。第3の接点は、第2のコイルの第2の端部に接続されるように構成される。第1の接点、第1のコイル、および第2の接点は第1の回路ループを形成し、第1の接点、第1のコイル、第2のコイル、および第3の接点は第2の回路ループを形成する。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、第1の回路ループは、近距離無線通信帯域で動作し、第2の回路ループは、電力伝送の送信端子または受信端子として動作する。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、第2のコイルは、第1のコイルの一部を囲む。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、第1のコイルは、第2の面および第1の面にそれぞれ配置された第1の金属線および第2の金属線を含み、第2のコイルは第3の金属線を含み、第3の金属線は第1の面に配置され、第2の金属線を囲む。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態によれば、無線装置が提供され、第1のコイルを含み、第1のコイルは第1の金属線と第2の金属線を含む。第1の金属線は第1の面に配置され、第1の螺旋構造を有する。第2の金属線は、第2の面に配置され、第2の螺旋構造を有する。第2の金属線は、第1の金属線と電気的に接続される。第1の金属線と第2の金属線は連続的に延伸される。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、第3の面に配置された接続部材を更に含み、接続部材は、第1のコイルの第1の端部に電気的に接続される。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、第3の面は、第1の面と第2の面の間に位置する。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、第1の金属線は、第2の金属線に並列に接続される。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、第1および第2の金属線を電気的に接続する接続部材の周りに配置された複数の金属コネクタを更に含む。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、第1の分離部と第2の分離部を更に含む。第1の分離部は、第1の金属線の2つの隣接するターンの間に配置される。第2の分離部は、第2の金属線の2つの隣接するターンの間に配置される。第1の金属線は第1の傾斜部を有し、第2の金属線は第2の傾斜部を有し、第1の分離部は、導電性アセンブリおよび第2の傾斜部によって第2の金属線に電気的に接続され、第2の分離部は、もう一つの導電性アセンブリと第1の傾斜部によって第1の金属線と電気的に接続される。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、第1の面に配置され、且つ第1の端子接点および第2の端子接点に隣接する複数のダミー金属線を更に含む。ダミー金属線は互いに電気的に独立している。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、第1の面に配置された金属ブロックを更に含み、ダミー金属線は金属ブロックを囲み、金属ブロックから電気的に独立している。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、無線装置は、少なくとも1つの電子部品および複数のダミー金属線を更に含む。少なくとも1つの電子部品は第2の面に配置される。複数のダミー金属線は、電子部品の位置に対応する第1の面に配置される。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、第1の螺旋構造の最内ターンの幅は、第1の螺旋構造の最外ターンの幅より狭い。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、第1の螺旋構造は、最内ターンと最外ターンの間に配置された中間ターンを有する。第1のスリットは、中間ターンに形成され、第1のスリットは中間ターンを左側部分と右側部分に分割し、左側部分または右側部分の幅は、第1の螺旋構造の最内ターンの幅より小さい。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、第1の螺旋構造の各ターンの幅は、最内ターンから最外ターンに向かって徐々に増加する。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、第1の金属線は、複数の直線部と複数の湾曲部を含み、各湾曲部の幅は、それと接続された直線部の幅より大きい。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、第1の金属線は、湾曲部にそれぞれ形成された複数のスリットを有する。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、第1の金属線の巻回方向は、第2の金属線の巻回方向と反対である。
【0026】
本開示は、コイルアセンブリを含む無線装置を提供する。いくつかの実施形態では、コイルアセンブリは第1のコイルと第2のコイルを含み、第1のコイルは第2のコイルに直列に接続される。また、第1のコイルは第1の接点および第2の接点に接続され、第2のコイルは第2の接点および第3の接点に接続される。即ち、第2の接点は、第1のコイルと第2のコイルの間に接続される。
【0027】
従って、第1の接点、第1のコイル、および第2の接点は、第1の回路ループを形成することができ、第1の接点、第1のコイル、第2のコイル、および第3の接点は、第2の回路ループを形成することができる。第1の回路ループは、近距離無線通信(NFC)帯域で動作し、第2の回路ループは、電力伝送の送信端子または受信端子として動作し、無線充電を行う。その結果、無線装置は無線通信と無線充電の機能を同時に行うことができる。
【0028】
本発明の特徴や長所は以下に記述されるとともに、一部は記述中から明らかにされる。または、ここで開示される原理により実践されて知ることができる。本発明の追加的な特徴と長所は、装置の方法、および、請求項中で示される特別な組み合わせにより理解され、獲得される。本発明のこれら、およびその他の特徴は、以下の記述と請求項によって十分に明らかになり、または、本開示中で記述される原理の実践により知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の態様は、添付の図面を参照することで、次の詳細な説明から良く理解される。工業における標準的な慣行に従って、種々の特徴は縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。実際、種々の特徴の寸法は、議論を明確化するために、任意に増加または減少されている。
【
図1】
図1は、本開示の実施形態による無線装置の分解図である。
【
図2】
図2は、本開示の一実施形態によるコイルアセンブリの上面図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態による、第1の面のコイルアセンブリの構造の概略図である。
【
図4】
図4は、本開示の本実施形態による、第3の面のコイルアセンブリの構造の概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の本実施形態による、第2の面のコイルアセンブリの構造の概略図である。
【
図6】
図6は、本開示のもう1つの実施形態によるコイルアセンブリの上面図である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施形態による
図6のA‐A’線に沿った断面図である。
【
図8】
図8は、本開示の一実施形態による
図6の領域Xの拡大図である。
【
図9】
図9は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリの上面図である。
【
図10】
図10は、本開示の一実施形態による第1の面のコイルアセンブリの上層構造の概略図である。
【
図11】
図11は、本開示の本実施形態による第2の面のコイルアセンブリの下層構造の概略図である。
【
図12】
図12は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリの上面図である。
【
図13】
図13は、本開示の一実施形態による第1の面のコイルアセンブリの上層構造の概略図である。
【
図14】
図14は、本開示の本実施形態による第2の面のコイルアセンブリの下層構造の概略図である。
【
図15】
図15は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリの上面図である。
【
図16】
図16は、本開示の一実施形態による第1の面のコイルアセンブリの上層構造の概略図である。
【
図17】
図17は、本開示の本実施形態による第2の面のコイルアセンブリの下層構造の概略図である。
【
図18】
図18は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリの上面図である。
【
図19】
図19は、本開示の一実施形態による第1の面のコイルアセンブリの上層構造の概略図である。
【
図20】
図20は、本開示の本実施形態による第2の面のコイルアセンブリの下層構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の発明を実施するための形態では、説明のために、多数の特定の詳細および実施形態が本開示の完全な理解を提供するために明記されている。以下の発明を実施するための形態で説明された特定の構成要素および構造は、本開示を明瞭に説明するために記述されている。しかしながら、本明細書で記述される例示的な実施形態は、単に説明のために用いられることは明らかであり、発明の概念は、これらの例示的な実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。また、異なる実施形態の図面では、本開示を明瞭に説明するために、類似の番号および/または対応の番号を用いて、類似の構成要素および/または対応の構成要素を示すことができる。しかしながら、異なる実施形態の図面では、類似の番号および/または対応の番号の使用は、異なる実施形態間の相関関係を示唆するものではない。「上」、「下」、「左」、「右」、「前」または「後」などの方向の用語は、添付の図面のための参照方向である。従って、方向を表す用語の使用は、本開示を限定するものではなく説明のためのものである。
【0031】
特定の説明または特定の図のための構成要素は、当業者に知られている任意の形態で存在し得ることを理解されたい。また、ある層が他の層または基板の「上」にあるとき、それはその層または基板の「直接」上にあるか、あるいは他の層がその層と他の層の間にあることができる。
【0032】
この明細書では、関連する表現が用いられる。例えば、「より低い」、「底部」、「より高い」、または「上部」は、もう1つに対する1つの構成要素の位置を説明するのに用いられる。仮に装置が上下反転された場合、「より低い」側の構成要素は、「より高い」側の構成要素となる、ということが了解されるべきである。
【0033】
用語「約」および「大抵」は、一般的に、所定値の+/−20%を意味し、より一般的に、所定値の+/−10%を意味し、さらにより一般的に、所定値の+/−5%を意味する。本開示の所定値は、近似値である。特定の説明がないとき、所定値は、「約」または「大抵」の意味を含む。
【0034】
図1に示すように、本開示の実施形態による無線装置100の分解図である。
図1に示されるように、無線装置100は、コイルアセンブリ102、接着層104、および磁性導電板106を含むことができる。本実施形態では、コイルアセンブリ102が磁性導電板106に配置され、コイルアセンブリ102は、接着層104によって磁性導電板106と接続される。接着層104は、接続に使用されることができるテープまたは他の任意の材料であることができる。
【0035】
また、本実施形態では、磁性導電板106はフェライトであることができるが、これに限定されるものではない。例えば、他の実施形態では、磁性導電板106はナノ結晶材料も含み得る。磁性導電板106は、コイルアセンブリ102に対応する透磁率を有することができ、コイルアセンブリ102の電磁波をより集中させることができる。
【0036】
図1に示されるように、コイルアセンブリ102は、基板108とコイル構造110を含み、コイル構造110は基板108に形成される。この実施形態では、基板108はフレキシブル回路基板であるが、それに限定されるものではない。コイル構造110を形成するために用いることができる任意の基板であれば本開示の範囲内である。また、コイルアセンブリ102は、タブレット型コンピュータやスマートフォンなどの外部電子機器を無線で充電するための充電コイルとして機能することができる。
【0037】
例えば、コイルアセンブリ102のコイル構造110は、ワイヤレス給電の標準化団体(Alliance for Wireless Power; A4WP)の規格に基づく共鳴充電コイルとして動作することができるが、それに限定されるものではない。また、コイル構造110は、Qi規格のようなワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium; WPC)の規格に基づく誘導充電コイルとして動作することができる。従って、本実施形態の無線装置100は、異なる形態の充電に応答し、応用範囲を拡大することができる。例えば、近距離(例えば1cm以下)の場合、誘導型の動作が用いられ、遠距離の場合は共振型の動作が用いられる。
【0038】
次に、
図2〜
図5に示すように、
図2は、本開示の一実施形態によるコイルアセンブリ102の上面図である。
図3は、本開示の一実施形態による第1の面1021にあるコイルアセンブリ102の構造の概略図である。
図4は、本開示の一実施形態による第3の面1023にあるコイルアセンブリ102の構造の概略図である。
図5は、本開示の一実施形態による第2の面1022にあるコイルアセンブリ102の構造の概略図である。
【0039】
この実施形態では、コイルアセンブリ102の基板108は、第1の面1021、第2の面1022、および第3の面1023にそれぞれ位置する第1の層構造、第2の層構造、および第3の層構造を含み、第3の面1023は、第1の面1021と第2の面1022の間に位置する。
図5のコイル構造110は第2の面1022の下方に配置されるべきであるが、明確にするために、
図5のコイル構造110は依然として実線で示されていることに留意されたい。
【0040】
図3〜
図5に示されるように、コイルアセンブリ102のコイル構造110(第1のコイル)は、第1の金属線111と第2の金属線112、および接続部材114を含むことができ、第1の金属線111は第1の面1021に配置され、第2の金属線112は第2の面1022に配置され、且つ接続部材114は第3の面1023に配置される。また、
図2に示されるように、コイルアセンブリ102は、第1の端子接点103および第2の端子接点105を更に有し、制御チップなどの外部回路に電気的に接続されるように構成されることができる。
【0041】
次に、
図3に示されるように、第1の金属線111は、第1の端部1111および第2の端部1112を有する第1の螺旋構造を形成し、第2の端部1112は第2の端子接点105に接続される。
図4に示されるように、接続部材114の一端は第1の端子接点103に接続される。また、
図5に示されるように、第2の金属線112は、第1の端部1121および第2の端部1122を有する第2の螺旋構造を形成する。本実施形態では、第1の金属線111および第2の金属線112は、連続して延伸していることに留意されたい。
【0042】
また、コイルアセンブリ102は、基板108を貫通して第1の金属線111と第2の金属線112を接続するように構成された複数の金属コネクタ(ビアとも称される)を更に含むことができる。例えば、
図2〜
図5に示されるように、コイルアセンブリ102は、金属コネクタMC1および金属コネクタMC2を含む。金属コネクタMC1は、第1の金属線111の第1の端部1111、接続部材114、および第2の金属線112の第1の端部1121を接続するように構成される。また、第2の金属線112の第2の端部1122は、金属コネクタMC2によって第1の金属線111と電気的に接続される。
【0043】
図3および
図4に示されるように、コイルアセンブリ102は、接続部材114と延伸線1031を接続するように構成された金属コネクタMC3を更に含む。また、コイルアセンブリ102は、接続部材114の周りに配置された複数の金属コネクタMC5および金属コネクタMC6を更に含む。
図2〜
図5に示されるように、複数の金属コネクタMC5および金属コネクタMC6は、接続部材114の両側にそれぞれ配置される。金属コネクタMC5と金属コネクタMC6は、第1の金属線111と第2の金属線112を電気的に接続するように構成され、これにより、第1の金属線111の第1の螺旋構造の一部と第2の金属線112の第2の螺旋の一部が並列に接続されることができる。従って、コイルアセンブリ102の全体のインピーダンスを下げる効果が得られ、コイルアセンブリ102のコイル構造110の巻回数も増加されることができる。
【0044】
本実施形態のコイルアセンブリ102の構造構成によれば、第1の金属線111および第2の金属線112の完全性(インテグリティ)は維持され、第1の金属線111または第2の金属線112の構造は、接続部材114を配置しても、切断されない。
【0045】
次に、
図6に示すように、
図6は、本開示のもう1つの実施形態によるコイルアセンブリ102Aの上面図である。コイルアセンブリ102Aは、コイルアセンブリ102と類似しており、その違いは、本実施形態では、コイルアセンブリ102Aの全体の強度を高めるために、コイルアセンブリ102Aが、第1の面1021に配置された複数のダミー金属線を更に含むことができることである。本実施形態では、コイルアセンブリ102Aは、複数のダミー金属線1024とダミー金属線1025を含み、ダミー金属線1025は、第1の端子接点103および第2の端子接点105に隣接している。ダミー金属線1024およびダミー金属線1025は、第1の金属線111および第2の金属線112から電気的に独立しており、且つ複数のダミー金属線1024および複数のダミー金属線1025は互いに電気的に独立している。
【0046】
ダミー金属線1024およびダミー金属線1025を配置することにより、基板108の局所的な硬度が高められることができ、ダミー金属線1024およびダミー金属線1025を用いて、基板108の位置決めを補助し、位置決め精度および組み立ての利便性を向上させることができる。本実施形態では、ダミー金属線1024とダミー金属線1025は、線状で実現されているが、これに限定されるものではない。例えば、他の実施形態では、それらは円形、長方形などによっても実現されることができる。
【0047】
また、本実施形態では、コイルアセンブリ102Aは、第1の面1021に配置された金属ブロック1026を更に含み、コイルアセンブリ102Aの全体の強度を更に高めることができる。また、複数のダミー金属線1025が金属ブロック1026を囲み、金属ブロック1026から電気的に独立している。
【0048】
また、本開示の実施形態では、コイルアセンブリ102Aは、第2の面1022に配置された少なくとも1つの電子部品(図示されていない)を更に含むことができ、電子部品は、第1の面1021の金属ブロック1026および一部のダミー金属線1025の位置に対応する位置に配置される。従って、電子部品をはんだ付けするはんだ接点ECは、衝撃によって容易には損傷されず、そのため無線装置の信頼性が向上する。
【0049】
図6および
図7に同時に示すように、
図7は、本開示の一実施形態による
図6のA‐A’線に沿った断面図である。
図6に示されるように、コイルアセンブリ102は、接続部材114の両側に配置された複数の金属コネクタMC5およびMC6を更に含むことができる。
図7に示されるように、金属コネクタMC5および金属コネクタMC6は、第1の金属線111の第1の螺旋構造の一部と第2の金属線112の第2の螺旋構造の一部を並列に接続することができる。従って、コイルアセンブリ102Aの全体のインピーダンスを下げる効果が得られ、コイルアセンブリ102Aのコイル構造110の巻回数も増加されることができる。
【0050】
また、
図6に示されるように、第1の金属線111は、複数の直線部SSと複数の湾曲部CSを更に含む。この実施形態では、各湾曲部CSの幅は、それに接続された直線部SSの幅より大きい。例えば、
図6に示すように、最外部の直線部SSは幅W1を有し、それに接続された湾曲部CSは幅W2を有し、幅W2は幅W1より大きい。構造設計により、コイルアセンブリ102Aの面積を小さくすることができ、無線装置の小型化の目的を達成することができる。
【0051】
次に、
図6および
図8に示すように、
図8は、本開示の一実施形態による
図6の領域Xの拡大図である。
図8に示されるように、第1の螺旋構造は、最内ターン116、第1の中間ターン118、第2の中間ターン120、および最外ターン122を有する。最内ターン116は幅WAを有し、最外ターン122は幅WXを有し、且つ最内ターン116の幅WAは最外ターン122の幅WXより狭い。本開示の様々な実施形態では、第1の金属線111の異なるターンの幅は、磁場の強度に従って対応して変えられることができる。より強い磁界にはより狭い幅が用いられて、抵抗値が高くなり、渦電流による損失を減少することができる。
【0052】
本実施形態では、複数のスリットが、湾曲部CSにそれぞれ形成された第1の金属線111の第1の螺旋構造に形成されることができる。具体的に言えば、
図8に示されるように、第1の中間ターン118と第2の中間ターン120は、最内ターン116と最外ターン122の間に配置され、第1のスリット120Sが第2の中間ターン120に形成される。また、第1のスリット120Sは、第2の中間ターン120を左側部分1201と右側部分1202に分割する。左側部分1201および右側部分1202のそれぞれは幅WCを有し、幅WCは第1の螺旋構造の最内ターン116の幅WAより小さい。
【0053】
また、この実施形態では、第1の金属線111の幅は、第2の金属線112の幅に対応し、第1の螺旋構造の各連続するターンの幅は、最内ターンから最外ターンに向かって徐々に増加する。即ち、幅WAは第1の中間ターン118の幅WBより小さく、幅WBは最外ターン122の幅WXより小さく、且つ幅WCは幅WAより小さい。本実施形態の構造配置(structural configuration)によれば、渦電流による損失を低減し、電流密度をより均一にすることができる。
【0054】
図9〜
図11に示すように、
図9は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリ202の上面図である。
図10は、本開示の一実施形態による第1の面2021のコイルアセンブリ202の上層構造の概略図であり、
図11は、本開示の本実施形態による第2の面2022のコイルアセンブリ202の下層構造の概略図である。
【0055】
本実施形態のコイルアセンブリ202は、上述のコイルアセンブリ102と同様である。それらの違いは、
図10に示されるように、本実施形態のコイルアセンブリ202の第1の端子接点103が、第1の金属線111(または第2の金属線112)の内側に配置され、且つ第1の端子接点103が、第1の金属線111の第1の端部1111に接続されることである。また、第2の端子接点105は、第1の金属線111の外側に配置され、第1の金属線111の第2の端部1112に接続される。
【0056】
本実施形態の構造設計によれば、コイルアセンブリ202は、第1の端子接点103を介して外部回路に直接電気的に接続され、コイルアセンブリ202の試験の利便性を向上させることができる。また、コイルアセンブリ202は、第1の金属線111または第2の金属線112を切断する接続部材114を提供する必要がないため、コイルアセンブリ202のコイルの完全性を確保することができる。
【0057】
図12〜
図14に示すように、
図12は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリ202Aの上面図である。
図13は、本開示の一実施形態による第1の面2021のコイルアセンブリ202Aの上層構造の概略図であり、
図14は、本開示の本実施形態による第2の面2022のコイルアセンブリ202Aの下層構造の概略図である。
【0058】
本実施形態のコイルアセンブリ202Aは、上述のコイルアセンブリ202と類似しており、その違いは、本実施形態では、
図13および
図14に示されるように、第1の金属線111の巻回方向は、第2の金属線112の巻回方向と反対であり、それらは、金属コネクタMCによって互いに直列に接続される。第1の金属線111の第1の端部1111は、金属コネクタMCによって第2の金属線112の第1の端部1121に電気的に接続される。
【0059】
また、
図12および
図14に示されるように、コイルアセンブリ202Aは延伸線1031を更に有し、第2の金属線112の第2の端部1122は金属コネクタMCによって延伸線1031および第1の端子接点103に電気的に接続される。また、
図12および
図13に示されるように、第1の金属線111の第2の端部1112は、第2の端子接点105に接続される。
【0060】
本実施形態の構造設計によれば、コイルアセンブリ202Aのコイルの作業効率を向上させることができ、コイルの巻回数を増加させることができ、コイルアセンブリ202Aの全体の抵抗を減少することができる。
【0061】
また、本開示の他の実施形態では、複数のコイルアセンブリ202Aは、複数のコイルアセンブリ202Aが第1の端子接点103および第2の端子接点105によって互いに並列に接続されるように積層され、コイルの巻回数を増加させ、全体の抵抗を減少するという目的を達成することができる。
【0062】
図15〜
図17に示すように、
図15は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリ302の上面図である。
図16は、本開示の一実施形態による第1の面3021のコイルアセンブリ302の上層構造の概略図であり、
図17は、本開示の本実施形態による第2の面3022のコイルアセンブリ302の下層構造の概略図である。
【0063】
この実施形態では、無線装置のコイルアセンブリ302は、第1のコイル、第2のコイル、第1の接点CP1、第2の接点CP2、および第3の接点CP3を含む。第1のコイルは、第2の面3022および第1の面3021にそれぞれ配置された第1の金属線304および第2の金属線306を含む。また、第2のコイルは、第3の金属線308を含み、第3の金属線308は、第1の面3021に配置され、第2の金属線306(第1のコイルの一部)を囲む。
【0064】
本実施形態では、
図17に示されるように、第1のコイルの第1の金属線304は第1の端部3041を有し、第1の接点CP1は第1のコイルの第1の端部3041に接続されるように構成される。次に、第1の金属線304は、第1の螺旋構造の内側に位置する端部3043を有する第1の螺旋構造を形成する。第1の金属線304の端部3043は、1つ以上の金属コネクタMC1によって
図16の第2の金属線306の端部3061に電気的に接続される。
【0065】
図16に示されるように、第2の金属線306は第2の螺旋構造を形成し、第1のコイルの第2の金属線306は第2の螺旋構造の外側に配置された第2の端部3063を有する。また、第2のコイルの第3の金属線308は第1の端部3081および第2の端部3083を有する。第1の端部3081は、第2のコイルが第1のコイルに直列に接続されるように、第2の金属線306の第2の端部3063に接続される。また、第3の接点CP3は、第2のコイルの第2の端部3083に接続されるように構成される。
【0066】
また、
図15〜
図17に示されるように、第2の接点CP2は、接続線310および2つの金属コネクタMC2によって、第2の金属線306の第2の端部3063および第3の金属線308の第1の端部3081と電気的に接続されるように構成される。即ち、第2の接点CP2は、第1のコイルと第2のコイルの間に接続されるように構成される。
【0067】
従って、この実施形態では、第1の接点CP1、第1のコイル、および第2の接点CP2は、第1の回路ループを形成することができ、第1の接点CP1、第1のコイル、第2のコイル、および第3の接点CP3は、第2の回路ループを形成することができる。この実施形態では、第1の回路ループは、近距離無線通信(NFC)帯域で動作し、第2の回路ループは、無線充電での電力伝送の送信端子または受信端子のいずれかとして動作することに留意されたい。
【0068】
コイルアセンブリ302の構造設計に基づいて、無線装置は、無線通信および無線充電の機能を同時に行うことができ、無線装置の小型化の目的も達成することができる。更に、第1のコイルと第2のコイルの接続方法も、実際の必要に応じて変更することができる。例えば、第1の接点CP1、第2の接点CP2、および第3の接点CP3は、外部制御回路(例えば、制御チップ)に電気的に接続されることができる。外部制御回路は、第1の接点CP1および第2の接点CP2によって第1のコイルを制御することができ、第2の接点CP2および第3の接点CP3によって第2のコイルを制御することができ、または第1の接点CP1および第3の接点CP3によって第1のコイルと第2のコイルを直列に制御することができる。
【0069】
図18〜
図20に示すように、
図18は、本開示のもう1つの実施形態による無線装置のコイルアセンブリ402の上面図である。
図19は、本開示の一実施形態による第1の面4021のコイルアセンブリ402の上層構造の概略図であり、
図20は、本開示の本実施形態による第2の面4022のコイルアセンブリ402の下層構造の概略図である。
【0070】
この実施形態では、無線装置のコイルアセンブリ402は、第1のコイル、第2のコイルを含む。第1のコイルは、第1の面4021に配置された第1の金属線404を含み、第2のコイルは、第2の面4022に配置された第2の金属線406を含む。
図19に示されるように、第1のコイルは、第1の金属線404の2つの隣接する巻線の間に配置された複数の第1の分離部408を更に含む。
図20に示されるように、第2のコイルは、第2の金属線406の2つの隣接する巻回の間に配置された複数の第2の分離部410を更に含む。
【0071】
図19および
図20に示されるように、第1の金属線404は第1の傾斜部4041を有し、第2の金属線406は第2の傾斜部4061を有する。第1の分離部408は、導電性アセンブリCA1および第2の傾斜部4061によって第2の金属線406と電気的に接続されることができる。導電性アセンブリCA1は複数の金属コネクタを含む。また、第2の分離部410は、導電性アセンブリCA2および第1の傾斜部4041によって第1の金属線404に電気的に接続されることができる。また、
図18に示されるように、第1の傾斜部4041と第2の傾斜部4061は、Z軸方向から見たとき、互いに重なっている。
【0072】
本実施形態の構造配置によれば、コイルアセンブリ402は、第1のコイルまたは第2のコイルの最も内側から引出し線を別途設ける必要がなくなる。また、第1の分離部408の全長または総面積は、第2の分離部410の全長または総面積より大きいため、コイルアセンブリ402の巻回数を増加させ、全体の抵抗値を減少させることができる。
【0073】
本開示は、コイルアセンブリを含む無線装置を提供する。いくつかの実施形態では、コイルアセンブリは第1のコイルと第2のコイルを含み、第1のコイルは第2のコイルに直列に接続される。また、第1のコイルは第1の接点および第2の接点に接続され、第2のコイルは第2の接点および第3の接点に接続される。即ち、第2の接点は、第1のコイルと第2のコイルの間に接続される。
【0074】
従って、第1の接点、第1のコイル、および第2の接点は、第1の回路ループを形成することができ、第1の接点、第1のコイル、第2のコイル、および第3の接点は、第2の回路ループを形成することができる。第1の回路ループは、近距離無線通信(NFC)帯域で動作し、第2の回路ループは、電力伝送の送信端子または受信端子として動作し、無線充電を行う。その結果、無線装置は無線通信と無線充電の機能を同時に行うことができる。
【0075】
本開示およびそれらの利点の一部の実施形態が詳細に説明されてきたが、添付の請求の範囲によって定義されるように、本開示の精神および範囲を逸脱せずに、本明細書において種々の変更、代替、および改変をすることができることを理解すべきである。また、本出願の範囲は、本明細書中に述べられたプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。当業者が本開示の開示から容易に理解するように、本明細書で述べられた対応する実施形態と、実質的に同様の機能を実行するか、または実質的に同様の結果を達成する、現存の、または後に開発される、開示、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップが本開示に従って利用され得る。よって、添付の特許請求の範囲は、上述のプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップを含むように意図される。また、各請求の範囲は、個別の実施形態を構成し、各請求の範囲及び実施形態の組み合わせは、本発明の保護範囲である。