【解決手段】比較器は、同期フライバック変換器の二次巻線電圧を示す入力信号に対するしきい値の比較に応答して比較信号を生成するよう結合される。駆動回路は、同期フライバック変換器の一次側に結合されるように第1のスイッチを制御するために駆動信号を生成するよう結合される。駆動信号は同期フライバック変換器の出力を示すフィードバック信号に応答して駆動回路によって生成されるよう結合される。論理回路網は駆動回路および比較器に結合される。論理回路網はさらに、駆動信号と比較信号とに応答して第2のスイッチを制御するために制御信号を生成するよう結合される。
前記論理回路網は前記駆動信号に応答してセットされるとともに前記制御信号に応答してリセットされるよう結合されるラッチを含み、前記論理回路網は前記ラッチのラッチ出力に応答して前記制御信号を生成するよう結合される、請求項1に記載の二次コントローラ。
前記駆動信号を受け取るとともに遅延駆動信号を生成するよう前記駆動回路に結合される遅延回路をさらに含み、前記ラッチは前記遅延駆動信号に応答してセットされるよう前記遅延回路に結合される、請求項2に記載の二次コントローラ。
前記論理回路網は、前記駆動信号と、前記比較信号と、前記ラッチ出力とに応答して前記制御信号を生成するよう結合されるANDゲートを含む、請求項2に記載の二次コントローラ。
前記ラッチに結合されるとともに前記制御信号を受け取るよう結合されるワンショット回路をさらに含み、前記ワンショット回路は前記制御信号に応答して前記ラッチをリセットするよう結合される、請求項2に記載の二次コントローラ。
前記駆動回路によって受け取られるよう結合されるクロック信号を生成するように結合される発振器をさらに含み、前記駆動回路は前記クロック信号に応答して前記駆動信号を生成するよう結合される、請求項1に記載の二次コントローラ。
前記論理回路網は前記駆動信号に応答してセットされるとともに前記制御信号に応答してリセットされるよう結合されるラッチを含み、前記論理回路網は前記ラッチのラッチ出力に応答して前記制御信号を生成するよう結合される、請求項9に記載の電力変換器。
前記二次コントローラは前記駆動信号を受け取るとともに遅延駆動信号を生成するよう前記駆動回路に結合される遅延回路をさらに含み、前記ラッチは前記遅延駆動信号に応答してセットされるよう前記遅延回路に結合される、請求項10に記載の電力変換器。
前記論理回路網は、前記駆動信号と、前記比較信号と、前記ラッチ出力とに応答して前記制御信号を生成するよう結合されるANDゲートを含む、請求項10に記載の電力変換器。
前記ラッチに結合されるとともに前記制御信号を受け取るよう結合されるワンショット回路をさらに含み、前記ワンショット回路は前記制御信号に応答して前記ラッチをリセットするよう結合される、請求項10に記載の電力変換器。
前記二次コントローラは前記駆動回路によって受け取られるよう結合されるクロック信号を生成するように結合される発振器をさらに含み、前記駆動回路は前記クロック信号に応答して前記駆動信号を生成するよう結合される、請求項9に記載の電力変換器。
前記第2のスイッチをイネーブルにするステップは、前記駆動信号に応答してラッチをセットするステップを含み、前記第2のスイッチをディセーブルにするステップは前記ラ
ッチをリセットするステップを含む、請求項18に記載の方法。
前記ラッチをリセットするステップは、前記第2のスイッチをイネーブルおよびディセーブルにする制御信号の立下りエッジを検出するステップを含み、前記ラッチは、前記制御信号の前記立下りエッジを検出するステップに応答してリセットされる、請求項19に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
以下の記載において、本発明の完全な理解を提供するよう、多くの特定の詳細を記載する。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細は本発明を実施するのに用いられることが必要でないということが明らかであろう。他の例では、周知の材料または方法は、本発明を不明瞭にすることを回避するように詳細に記載されない。
【0009】
この明細書を通じて、「一実施例」、「実施例」、「一例」または「例」への参照は、実施例または例に関連して記載される特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、「一実施例において」、「実施例において」、「一例」または「例」といった文言がこの明細書全体を通じてさまざまなところに現れるが、これらはすべて必ずしも同じ実施例または例を指しているわけではない。さらに、当該特定の特徴、構造または特性は、1つ以上の実施例または例における任意の好適な組合せおよび/または部分的な組合せで組み合されてもよい。特定の特徴、構造または特性は、記載される機能性を提供する集積回路、電子回路、組合せ論理回路網、または他の好適な構成要素に含まれてもよい。さらに、ここで提供される図は、当業者への説明目的のためであって、これらの図面は必ずしも尺度決めされていないということが理解される。
【0010】
図1は、本発明の教示に従った、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次コントローラ140から信号を受け取るよう結合される一次コントローラ180を含む同期フライバックスイッチモード電力変換器100の一例の概略図を示す。
図1において示される例では、同期フライバックスイッチモード電力変換器100は、二次制御を利用する。フライバック変換器のための二次制御は、過渡負荷に対するより厳格な出力調整およびより速い応答の利点を有するということが理解される。
【0011】
同期フライバックスイッチモード電力変換器100は、調整されていない入力電圧V
IN102を入力にて受け取り、電気的負荷128への出力電圧V
O120および出力電流I
O118を作り出す。入力電圧V
IN102は、整流およびフィルタリングされたac電圧であってもよい。示されるように、入力電圧V
IN102は、入力帰還部とも称される一次接地104を基準とし、出力電圧V
OUT120は、出力帰還部とも称される二次接地122を基準とする。他の例では、同期フライバックスイッチモード電力変換器100は、1つより多い出力を有してもよい。
【0012】
さらに
図1に示されるように、同期フライバックスイッチモード電力変換器100は、
出力電圧V
O120を所望の電圧レベルに調整するよう電力変換器100の回路を制御するために一次コントローラ180および二次コントローラ140を含む。一例では、同期フライバックスイッチモード電力変換器100は、スタートアップ期間の後、所望の電圧レベルに出力電圧V
O120を調整し得る。スタートアップ期間は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100に入力電圧V
IN102が導入されたときから一次コントローラ180および二次コントローラ140が出力電圧V
O120を調整するよう動作を開始するまでの期間であってもよい。この例示的な同期フライバックスイッチモード電力変換器100において、出力電圧V
O120におけるリップルを平滑化するよう出力キャパシタC1 116がこの出力に結合される。
【0013】
一次巻線110および二次巻線112を有する結合されたインダクタとして示されるエネルギー伝達要素T1 124がさらに
図1に含まれる。エネルギー伝達要素T1 124は、一次巻線110から二次巻線112にエネルギーを伝達するよう結合される。さらに、エネルギー伝達要素T1 124は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の一次側上の回路と、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側上の回路との間にガルバニック絶縁を提供する。換言すると、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の一次側と二次側との間に適用されるdc電圧によって作り出される電流は実質的に0である。
【0014】
一次巻線110に電気的に結合される回路は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の一次側と称され得る。同様に、二次巻線112に電気的に結合される回路は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側と称され得る。示される例では、スイッチング装置S1 150は一次巻線110にてエネルギー伝達要素124に結合されるとともに、入力帰還部104にて同期フライバックスイッチモード電力変換器100の入力に結合される。スイッチング装置S1 150は、金属酸化物電界効果トランジスタ(MOSFET)またはバイポーラ接合トランジスタ(BJT)などであってもよい。示されるように、一次コントローラ180は、スイッチング装置S1 150のような一次側の回路構成要素に結合される。二次コントローラ140は、同期整流回路126、二次巻線112、および他の回路構成要素といった二次側の回路に結合される。動作において、一次コントローラ180および二次コントローラ140は、エネルギー伝達要素T1 124を介して同期フライバックスイッチモード電力変換器100の入力から出力までエネルギー伝達を制御するよう、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の回路(たとえばスイッチング装置S1 150および同期整流回路126)を制御する。
【0015】
クランプ回路106は、エネルギー伝達要素T1 124の一次巻線110の両端に結合されるとともに、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の入力に結合される。クランプ回路106は、スイッチング装置S1 150に亘る一次巻線110からの漏れインダクタンスによる如何なるターンオフ時のスパイクもクランプするよう動作する。
【0016】
一次コントローラ180および二次コントローラ140は、集積回路に含まれてもよい。一例では、一次コントローラ180は第1の集積回路ダイに含まれており、二次コントローラ140は第2の集積回路ダイに含まれる。第1の集積回路ダイおよび第2の集積回路ダイは両方とも集積回路パッケージに配置される。一例では、スイッチング装置S1 150は、一次コントローラ180および二次コントローラ140も含む集積回路パッケージにおけるモノリシックまたはハイブリッド構造に含まれてもよい。一例では、スイッチング装置S1 150は一次コントローラ180も含む第1の集積回路ダイ上に配置されており、二次コントローラ140は第2の集積回路ダイに含まれる。別の例では、スイッチング装置S1 150は、第1の集積回路ダイ上に配置されており、一次コントロー
ラ180は第2の集積回路ダイに含まれており、二次コントローラ140は第3の集積回路ダイに含まれる。一次コントローラ180を含むダイは、二次コントローラ140を含むダイからガルバニック絶縁される。したがって、一次コントローラ180は、二次コントローラ140からガルバニック絶縁される。
【0017】
一次コントローラ180および二次コントローラ140は互いにガルバニック絶縁されるが、一次コントローラ180および二次コントローラは互いに通信し得る。具体的には、二次コントローラ140は、磁気的に結合された通信リンク(
図1には示さず)を通じて信号を提供することにより、一次コントローラ180と通信し得る。一例では、一次コントローラ180と二次コントローラ140との間のこの通信リンクは、集積回路パッケージのリードフレームに含まれるガルバニック絶縁された導電ループを用いて実現されてもよい。代替的には、二次コントローラ140はオプトカプラまたは結合されたインダクタを通じて一次コントローラ180に信号を提供してもよい。
【0018】
示される例において、二次コントローラ140は、遅延駆動信号U
DPD148を一次コントローラ180に送信する。一次コントローラ180は、遅延駆動信号U
DPD148に応答して、スイッチング装置S1 150の状態を制御する。たとえば、スイッチング装置S1 150は、遅延駆動信号U
DPD148に応答して一次コントローラ180によって生成されるスイッチ駆動信号182に依存して、オン状態(たとえば閉スイッチとして)またはオフ状態(たとえば開スイッチとして)で動作し得る。動作において、一次コントローラ180は、スイッチング装置S1 150および一次巻線110を通じて一次電流I
SW130を制御する。示される例では、一次コントローラ180は、電流感知信号134として一次電流I
SW130を感知する。一次電流I
SW130を感知するために、さまざまな技術が用いられてもよい。これらの技術は、電流を伝達する抵抗器の両端の電圧を受け取ること、変流器からスケーリングされた電流を受け取ること、電流を伝達するMOSFETのオン抵抗の両端の電圧を受け取ることなどを含む。
【0019】
図1における電流感知信号134の波形は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100が、軽負荷での動作の場合に典型的であり得る非連続的な導電モードで動作していることを示す。非連続的な導電モードでの動作の顕著な特徴は、スイッチング装置S1
150がオンになってすぐ後、一次電流I
SW130が実質的に0であることである。より高い負荷では、同期フライバックスイッチモード電力変換器100は典型的に、スイッチング装置S1 150がオンになったすぐ後で0でない値を有する一次電流I
SW130を有することにより識別される連続的な導電モードで動作する。
【0020】
スイッチング装置S1 150がオンである場合、一次巻線110を通る電流は、エネルギー伝達要素T1 124に保存されるエネルギーを増加する。第1の極性を有する一次巻線電圧V
P108が一次巻線110の両端に生じる。スイッチング装置S1 150がオン状態にある際、V
P108の反対の極性を有する二次巻線電圧V
S113が二次巻線112の両端に生じる。二次巻線電圧V
S113が正の電圧である場合、同期整流回路126は開回路として作用し得る。
【0021】
一次コントローラ180は、スイッチング装置S1 150をオン状態からオフ状態に遷移させ得、これにより一次電流I
SW130が電流限界I
P132に到達する際にスイッチング装置S1 150を通る電流をブロックする。電流限界I
P132は、一例では、固定された限界である。スイッチング装置S1 150がオン状態からオフ状態に遷移すると、二次巻線電圧V
S113は負の電圧になり、エネルギーが出力キャパシタC1 116に伝達することを可能にする。これにより、電力を電気的負荷128に与える。一例では、二次コントローラ140は、出力キャパシタC1 116が帯電されるように二次巻線電圧V
S113が負の電圧に遷移すると、閉スイッチとして作用する(すなわち電
流を伝達する)よう同期整流回路126を制御し得る。
【0022】
この例では、同期フライバックスイッチモード電力変換器100はさらに、二次巻線感知回路168を含む。一例では、二次巻線感知回路168は、二次巻線電圧V
S113を示す順電圧V
F167を感知するとともに、順電圧V
F167のクランプされたバージョンを生成するよう結合される。一例では、順電圧V
F167は、出力電圧Vo120および二次巻線電圧V
S113の合計と実質的に等しい。示される例では、二次巻線感知回路168は、クランプされた順電圧V
CF166の正の振幅を制限することにより、順電圧V
F167のクランプされたバージョンを示すクランプされた順電圧V
CF166を生成する。より具体的には、二次巻線感知回路168は、順電圧V
F167を感知するとともに、クランプされた順電圧V
CF166の正の振幅を約4.3Vに制限することによりクランプされた順電圧V
CF166を作り出すよう、二次巻線112に結合される高電圧nチャネルMOSFETを含む。なお、他の例では、二次巻線感知回路168は、二次巻線感知回路168の出力にて生成される信号の正の振幅を必ずしも制限しなくてもよい。二次巻線感知回路168は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100のスタートアップの間に二次コントローラ140に電力が供給された後で同期フライバックスイッチモード電力変換器100が通常動作に入ると、イネーブルにされる。一例では、二次巻線感知回路168は二次コントローラ140と同じ集積回路ダイに配置されてもよい。別の例では、二次巻線感知回路168は、二次コントローラ140を含む集積回路ダイの外側に配置されてもよく、クランプされた順電圧V
CF166を二次コントローラ140の巻線感知端子に提供するよう結合されてもよい。
【0023】
示される例では、二次コントローラ140は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の出力量U
O156を示すフィードバック信号U
FB154に応答して駆動信号U
PD146を生成する駆動回路144を含む。出力量U
O156は出力電圧V
O120および/または出力電流I
O118を含んでもよい。一例では、感知回路152は、出力量U
O156を感知するとともに、出力量156に応答してフィードバック信号U
FB154を生成するよう結合される。示される例では、二次コントローラ140は、二次コントローラ140のフィードバック端子にてフィードバック信号U
FB154を受け取るよう、感知回路152に結合される。一例では、感知回路152は、出力電圧V
O120を示すスケールダウンされた電圧としてフィードバック信号U
FB154を生成するよう同期フライバックスイッチモード電力変換器100の出力に結合される抵抗分割器を含む。一例では、感知回路152は二次コントローラ140と同じ集積回路ダイに配置される。
【0024】
例示的な二次コントローラ140において、駆動信号U
PD146は、スイッチング装置S1 150についてイネーブルにされるスイッチング期間またはディセーブルにされるスイッチング期間を示し得る。換言すると、駆動信号U
PD146は、二次コントローラ140に含まれる発振器170によって生成されるクロック信号U
CLK172の連続するパルス同士の間の時間期間によって規定されるスイッチング期間において、一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150をイネーブルにする(ONにする)またはディセーブルにする(ONにしない)べきかどうかを示し得る。たとえば、駆動信号U
PD146は、出力電圧V
O120が所望の電圧レベルを下回るよう低下すると、一次コントローラ180がスイッチング期間においてスイッチング装置S1 150をイネーブルにしてより多くのエネルギーを電力変換器100の二次側に提供するべきであるということを示し得る。同様に、駆動信号U
PD146は、出力電圧V
O120が実質的に所望の電圧レベル以下であると、一次コントローラ180がスイッチング期間においてスイッチング装置S1 150をディセーブルにして電力変換器100の二次側にエネルギーをあまり提供しないようにするべきであることを示し得る。
【0025】
示される例では、駆動回路144は発振器170からクロック信号U
CLK172を受け取るよう結合される。一例では、駆動回路144はフィードバック信号U
FB154を出力しきい値V
THと比較し、クロック信号U
CLK172が論理ハイである場合にフィードバック信号U
FB154が出力しきい値V
THよりも小さいならば、駆動信号U
PD146を論理ハイ信号として生成する。駆動回路144は、フィードバック信号U
FB154が出力しきい値V
THよりも大きくおよび/またはクロック信号U
CLK172が論理ローであれば、論理ロー信号として駆動信号U
PD146を生成する。示される例では、駆動回路144は、クロック信号U
CLK172と、出力しきい値V
THに対するフィードバック信号U
FB154の比較とに応答して、出力駆動信号U
PD146に結合されるANDゲートを含む。さらに示されるように、ANDゲートは2入力のANDゲートである。駆動回路144は、さらにANDゲートの第1の入力と比較器との間に結合されるインバータを含む。一例では、比較器は、出力しきい値V
THと実質的に等しいしきい値電圧を有する電圧比較器であり、フィードバック信号U
FB154を受け取るようさらに結合される。ANDゲートの第2の入力は発振器170からのクロック信号U
CLK172を受け取るよう結合される。
【0026】
図1においてさらに示されるように、二次コントローラ140はさらに、遅延回路162および制御回路160を含む。遅延回路162は、駆動信号U
PD146を受け取るよう駆動回路144に結合され、駆動信号U
PD146を遅延させて遅延駆動信号U
DPD148を生成するよう結合される。示される例では、制御回路160は、駆動信号U
PD146と、遅延駆動信号U
DPD148と、クランプされた順電圧V
CF166とを受け取るよう結合される。示されるように、制御回路160は、駆動信号U
PD146およびクランプされた順電圧V
CF166に応答して制御信号U
CR164を生成するよう結合される。制御回路160はさらに、遅延駆動信号U
DPD148に応答して制御信号U
CR164を生成するよう結合されてもよい。
【0027】
制御信号U
CR164は同期整流回路126を制御する。
図1の例に示されるように、同期整流回路126は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側の二次巻線112に結合される。示される例では、同期整流回路126は、二次コントローラ140からの制御信号U
CR164によって制御されるスイッチS2 127を含む。一例では、スイッチS2 127はそのゲートが制御信号U
CR164に結合されるMOSFETである。スイッチS2 127は、制御信号U
CR164に依存して、オン状態(すなわちスイッチS2 127がオンされる)またはオフ状態(すなわちスイッチS2 127がオフされる)で動作し得る。二次コントローラ140からの制御信号U
CR164によってオンされた場合、同期整流回路126のスイッチS2 127は電流を伝達し得る。示される例では、同期整流回路126はダイオードを含む。当該ダイオードは、別個の構成要素であってもよく、または、示されるスイッチ(たとえばMOSFETのボディダイオード)と同じ構成要素に含まれてもよい。
【0028】
制御回路160は、スイッチング装置S1 150およびスイッチS2 127が同時にオン状態にならないように同期整流回路126のスイッチS2 127を制御する。もし同時にオン状態になると、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の効率が大きく低減され得る。制御回路160は、クランプされた順電圧V
CF166を監視しており、クランプされた順電圧V
CF166がスイッチング装置S1 150がオフ状態に遷移したことを示す負の電圧になると、オンスイッチS2 127をオンにし得る。一例では、制御回路160は、クランプされた順電圧V
CF166を負のしきい電圧と比較して、クランプされた順電圧V
CF166が負の電圧になったかどうかを決定し得る。
【0029】
スイッチS2 127がオン状態にある際、エネルギー伝達要素T1 124に保存されるエネルギーは、二次電流(図示せず)が出力キャパシタC1 116を帯電する状態
で、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の出力に伝達される。二次電流は、出力電圧V
O120が増加すると(すなわち、より多くのエネルギーが同期フライバックスイッチモード電力変換器100の出力に伝達されると)、減少し得る。スイッチS2
127における電流が実質的に二次電流と同じであるので、スイッチS2 127の両端の電圧降下はさらに減少し得る。これにより、順電圧V
F167(およびクランプされた順電圧V
CF166)が、出力帰還部122に対して負の値が小さくなる。一例では実質的に0Vである。一例では、制御回路160は、クランプされた順電圧V
CF166が実質的に0Vになると、スイッチS2 127をオフにし得る。
【0030】
同期フライバックスイッチモード電力変換器100が非連続的な導電モードで動作する場合、二次電流は、次のイネーブルにされるスイッチング期間のスタートの前(すなわち駆動信号U
PD146が論理ハイ信号になる前)に実質的に0まで降下する。これにより、順電圧V
F167(およびクランプされた順電圧V
CF166)は負の電圧から実質的に0Vまで増加する。したがって、非連続的な導電モードでは、制御回路160は、いつスイッチS2 127をオフにするべきかを決定するために、クランプされた順電圧V
CF166を用い得る。具体的には、制御回路160は、クランプされた順電圧V
CF166を同じ負のしきい電圧と比較し、クランプされた順電圧V
CF166が実質的に負のしきい電圧以上であれば、スイッチS2 127をオフにし得る。
【0031】
同期フライバックスイッチモード電力変換器100が連続的な導電モードで動作する際、二次電流は、駆動信号U
PD146が、一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150をイネーブルにするべきであることを示す前に(すなわち次のイネーブルにされるスイッチング期間のスタートの前に)、実質的に0まで降下しない。したがって、順電圧V
F167(およびクランプされた順電圧V
CF166)は、スイッチング装置S1
150がオン状態に遷移するまで負のしきい電圧よりも低いままであり得る。結果として、制御回路160は、スイッチング装置S1 150がオン状態に遷移する前にスイッチS2 127をオフにするよう、クランプされた順電圧V
CF166を用い得ない。示される例では、連続的な導電モードにおいて、制御回路160は、駆動信号U
PD146が、一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150をイネーブルにするべきであると示す論理ハイ信号になると、スイッチS2 127をオフにする。なお、駆動信号U
PD146は、一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150をイネーブルにするべきであることを示すが、一次コントローラ180は、二次コントローラ140から駆動信号U
PD146の遅延されたバージョン(すなわち遅延駆動信号U
DPD148)を受け取る前にスイッチング装置S1 150をオン状態に遷移しない。この態様で制御回路160は、動作の非連続的な導電モードおよび連続的な導電モードの両方において、スイッチング装置S1 150およびスイッチS2 127が同時にオン状態にならないことを確実にする。
【0032】
示される例では、二次コントローラ140は同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側から電力を受け取るよう結合され得る。たとえば、二次コントローラ140は、二次巻線112に結合され得るバイパスキャパシタ(図示せず)に結合され得る。バイパスキャパシタは、ある電圧レベルまで帯電されると、制御回路160のような二次コントローラ140の回路を動作するよう電力を提供し得る。スタートアップの際、たとえば、入力電圧V
IN102が同期フライバックスイッチモード電力変換器100の入力に導入される際、一次コントローラ180は、スイッチング装置S1 150の状態をオン状態とオフ状態との間での切り替えを開始し、したがって、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側へのエネルギー伝達を開始する。しかしながら、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側はまだ、十分な電力を二次コントローラ140に提供し得ない。なぜならば、たとえば、バイパスキャパシタは帯電され得ないか、または二次コントローラ140を動作するのに必要な最小のレベルよりも低い電
圧レベルまでしか帯電され得ないからである。したがって、二次コントローラ140は、遅延駆動信号U
DPD148を一次コントローラ180に送り得ず、同期整流回路126の制御スイッチS2 127への制御信号U
CR164を作り出し得ない。したがって、スタートアップの際、スイッチS2 127はオフ状態のままであり得、一次コントローラ180は、二次コントローラ140から遅延駆動信号U
DPD148を受け取ることなくスイッチング装置S1 150の状態を制御し得る。なおスイッチS2 127はスタートアップの間、オフ状態のままであり得るが、同期整流回路126のダイオードは、二次巻線電圧V
S113が負の電圧になると電流を伝達し得、したがって同期フライバックスイッチモード電力変換器100の一次側から二次側へのエネルギー伝達を可能にする。この態様で、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の二次側におけるエネルギーは、スタートアップの間に増加し得、二次コントローラ140を動作するのに十分であるレベルに到達する。
【0033】
図2は、本発明の教示に従った、同期フライバックスイッチモード電力変換器の二次コントローラにおいて制御回路160として用いられ得る例示的な制御回路260を概略的に示すブロック図を示す。示される例では、制御回路260は、比較器250、論理回路網270、およびワンショット回路258を含む。比較器250は、同期フライバックスイッチモード電力変換器の二次巻線電圧(たとえば二次巻線電圧V
S113)を示す入力信号(たとえば、クランプされた順電圧V
CF166)に対する二次しきい値V
TNの比較に応答して、比較信号U
CMP252を生成するよう結合される。一例では、二次しきい値V
TNは−30mVである。
図2は電圧比較器として実現される比較器250を示すが、代替的な例は、電流比較器などを含んでもよい。
【0034】
図2では、制御回路260はさらに、比較器250に比較信号U
CMP252を受け取るよう結合される論理回路網270を含む。また、論理回路網270は、駆動回路144から駆動信号U
PD146を受け取るよう結合される。論理回路網270は、比較信号U
CMP252および駆動信号U
PD146に応答して同期整流回路126の制御スイッチS2 127への制御信号U
CR164を生成するよう結合され得る。
【0035】
示される例では、論理回路網270はラッチ256を含み、ラッチ256は駆動信号U
PD146に応答してセットされるよう結合される。論理回路網270は、駆動信号U
PD146を遅延することにより遅延駆動信号U
DPD148を生成するよう結合される遅延回路162から遅延駆動信号U
DPD148を受け取るよう結合され得る。示される例では、ラッチ256は、遅延駆動信号U
DPD148によってセットされるよう結合される。ラッチ256がセットされると、ラッチの出力は、論理ハイになるイネーブル信号U
SREN254を生成する。示される例において、論理回路網は、駆動信号U
PD146と、比較信号U
CMP252と、ラッチ出力からのイネーブル信号U
SREN254とに応答して、制御信号U
CR164を(ANDゲート出力にて)生成するよう結合されるANDゲートを含む。示される例では、ANDゲートは3入力のANDゲートである。また、論理回路網270は、示される例では、比較器250とANDゲートへの第1の入力との間に結合されるインバータを含む。さらにインバータが、駆動信号U
PD146を反転させるようANDゲートの第2の入力に結合される。示される例では、ANDゲートの第3の入力は、イネーブル信号U
SREN254を受け取る。
【0036】
図2を参照して、ワンショット回路258は、制御信号U
CR164を受け取るとともに、制御信号U
CR164に応答してラッチ256をリセットするよう結合される。一例では、ワンショット回路258は、制御信号U
CR164の立下りエッジに応答してラッチ256をリセットするよう結合される。一例では、制御信号U
CR164に応答して、ワンショット回路258は、ラッチ256をリセットするよう、ワンショット信号U
ONE257としてパルスを生成する。ラッチ256がリセットされた後、ラッチ出力上のイ
ネーブル信号U
SREN254は論理ローになる。
【0037】
図3Aは、本発明の教示に従った、非連続的な導電モードで動作する二次コントローラ(たとえば二次コントローラ140)に関連付けられる信号を示す例示的なタイミング図を示す。クロック信号U
CLK310は、クロック信号U
CLK172の1つの可能な代表例である。フィードバック信号U
FB320は、フィードバック信号U
FB154の1つの可能な代表例である。駆動信号U
PD346および遅延駆動信号U
DPD348はそれぞれ、駆動信号U
PD146の1つの可能な代表例および遅延駆動信号U
DPD148の1つの可能な代表例である。クロック信号U
CLK310は、その期間がスイッチング期間T
SW(時間t
1と時間t
5の間)を示す周期的なパルスである。しかしながら、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の実際のスイッチング期間は、スイッチング期間T
SWとは異なり得る。なぜならば駆動信号U
PD346は、同期フライバックスイッチモード電力変換器100がイネーブルにされるスイッチング期間またはディセーブルにされるスイッチング期間を有するかどうかを決定するからである。イネーブルにされるスイッチング期間は、スイッチ駆動信号182に応答してスイッチング装置S1 150がオフ状態からオン状態に切り替わる(すなわちスイッチング装置S1 150がイネーブルにされる)スイッチング期間を示す。他方、ディセーブルにされるスイッチング期間は、スイッチング装置S1 150がオフ状態からオン状態に切り替えられず(すなわちスイッチング装置S1 150がディセーブルにされる)、したがってオフ状態のままであるスイッチング期間を示す。具体的には、駆動信号U
PD346がスイッチング期間T
SWにおいて論理ハイである場合、スイッチング装置S1 150はそのスイッチング期間T
SWにおいてイネーブルにされる。しかしながら、駆動信号U
PD346がスイッチング期間T
SWにおいて論理ローである場合、スイッチング装置S1 150はそのスイッチング期間T
SWにおいてディセーブルにされる。イネーブルにされるスイッチング期間において、一次コントローラ180は、遅延駆動信号U
DPD348におけるパルスを受け取ると、スイッチ駆動信号182を論理ハイにセットし、結果として、スイッチング装置S1 150はオフ状態からオン状態に遷移し得る。ディセーブルにされるスイッチング期間において、一次コントローラ180は、遅延駆動信号U
DPD348のパルスを受け取らず、かつスイッチ駆動信号182を論理ローに保持する。これにより、スイッチング装置S1 150をオフ状態に維持する。
【0038】
時間t
1と時間t
5との間の時間期間は、
図3Aにおいて、イネーブルにされるスイッチング期間を示す。時間t
5と時間t
6との間の時間期間は、ディセーブルにされるスイッチング期間を示す。時間t
6の後の時間期間は、別のイネーブルスイッチング期間の開始を示す。
【0039】
時間t
1と時間t
2との間において、クロック信号U
CLK310は短い期間の間、論理ローから論理ハイになる一方、フィードバック信号U
FB320は出力しきい値V
THを下回っている。これは出力電圧V
O120が所望の出力電圧レベルを下回ることを示しているので、駆動回路144は、クロック信号U
CLK310のパルスのパルス幅に実質的に等しい継続時間の間、駆動信号U
PD346を論理ハイに切り替え得る。時間t
1と時間t
2との間の時間期間を参照して、比較器250は、クランプされた順電圧V
CF166の1つの可能な代表例であるクランプされた順電圧V
CF366が二次しきい値V
TNよりも大きい際に、比較信号U
CMP252の1つの可能な代表例である比較信号U
CMP352を論理ハイとして出力する。
図2におけるインバータは比較信号U
CMP352の論理ハイを論理ローに反転するので、同期整流回路126のスイッチS2 127がオフ状態であると、ANDゲートは制御信号U
CR164の1つの可能な代表例である制御信号U
CR364を論理ローとして出力する。イネーブル信号U
SREN254の1つの可能な代表例であるイネーブル信号U
SREN354も論理ローである。
【0040】
時間t
2では、遅延駆動信号U
DPD348は、遅延回路162が駆動信号U
PD346に応答して駆動信号U
DPD348を生成すると論理ハイになる。一例では、遅延駆動信号U
DPD348は、対応する駆動信号U
PD346よりも100nsだけ遅れる。イネーブル信号U
SREN354は、遅延駆動信号U
DPD348がラッチ256をセットすると、論理ハイになる。(遅延駆動信号U
DPD348の論理ハイへの遷移に応答して)一次コントローラ180は、スイッチング装置S1 150をオン状態に遷移し、一次電流I
SW130の1つの可能な代表例である一次電流I
SW330が0から電流限界I
P132まで増加する。時間t
2では、クランプされた順電圧V
CF366は、出力電圧V
O120と入力V
IN102のスケールダウンされた電圧との合計を示すよう上昇する。当該スケールダウンされた電圧は、二次巻線112上の巻数に対する一次巻線110上の巻数の比でスケーリングされる入力V
IN102上の電圧に実質的に等しくあり得る。比較信号U
CMP352はまだ二次しきい値V
TNよりも大きい。これは、制御信号U
CR364が論理ローであり、同期整流回路126のスイッチS2 127はオフ状態であるということを意味する。
【0041】
時間t
3では、一次電流I
SW330は、電流限界I
P132に到達し、これに応答して、一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150をオフ状態に切り替える。二次巻線電圧V
S113が負の電圧になり(これによりクランプされた順電圧V
CF366も負の電圧になる)、同期整流回路126のダイオードは、負の二次巻線電圧V
S113で順方向にバイアスをかけられると、電流を伝導するのを開始する。クランプされた順電圧V
CF366が比較器250の二次しきい値V
TNを下回ると、比較器250は比較信号U
CMP352を論理ハイから論理ローに切り替える。論理回路網270におけるANDゲートがその3つの入力上において3つの論理ハイを有するので、ANDゲートは論理ハイとして制御信号U
CR364を出力するとともに同期整流回路126のスイッチS2 127は、オン状態に遷移する。
【0042】
時間t
3でのクランプされた順電圧V
CF366の大きな低下の後、エネルギー伝達要素T1 124におけるエネルギーが一次巻線110から二次巻線112に伝達されると、クランプされた順電圧V
CF366は増加する。出力電圧V
O120がエネルギー伝達要素から二次巻線112に上昇すると、フィードバック信号U
FB320は出力しきい値V
THよりも大きくなる。
【0043】
時間t
4において、クランプされた順電圧V
CF366は二次しきい値V
TNに到達する。これにより、比較信号U
CMP352が論理ハイに切り替えられる。これにより、ANDゲートが制御信号U
CR364について論理ローを生成する。これにより、同期整流回路126のスイッチS2 127がオフ状態に切り替えられる。制御信号U
CR364の立下りエッジに応答して(論理ハイから論理ローへ遷移すると)、ワンショット回路258は短いパルスを生成する。この短いパルスは、ラッチ256をリセットするとともに、ラッチ出力のイネーブル信号U
SREN354を論理ローにする。ワンショット回路258によって生成されるこの短いパルスは、
図2におけるワンショット信号U
ONE257の1つの可能な代表例であるワンショット信号U
ONE357として
図3Aに示される。同期整流回路126のスイッチS2 127がオフにされると、クランプされた順電圧V
CF366は、上昇することを継続する前に、短い間二次しきい値V
TNを下回るよう低下する。なお、クランプされた順電圧V
CF366が二次しきい値V
TNを短い間下回るよう低下するが、ラッチ256がリセットされたので(かつまだセットされていないので)、イネーブル信号U
SREN354は論理ローのままである。これにより制御信号U
CR364が確実に、誤って論理ハイに遷移することがなくなる。
【0044】
時間t
5では、クロック信号U
CLK310が論理ハイになる一方、フィードバック信号U
FB320が出力しきい値V
THを上回るので、駆動回路144は、駆動信号U
PD
346について論理ハイを生成しない。もちろん、駆動信号U
PD346からの論理ハイがなければ、遅延駆動信号U
DPD348も論理ローのままであり、一次コントローラ180はスイッチング装置S1 150をオン状態に遷移しない。
【0045】
何らかの点(
図3Aでは時間t
6のすぐ前)において、フィードバック信号U
FB320は出力しきい値V
THを下回るよう低下する。これにより、(
図3Aにおける時間t
6において)クロック信号U
CLK310が論理ハイに再び切り替えられると、駆動回路144が駆動信号U
PD346を論理ハイに遷移させる。駆動信号U
PD346がイネーブルにされるスイッチング期間の開始を示している状態では、スイッチング装置S1 150はスイッチ駆動信号182に応答して一次コントローラ180によってオンにされることになり、エネルギーも再び、同期フライバックスイッチモード電力変換器100の出力に供給されて出力電圧V
O120を調整する。なお、ある時間遅延(たとえば100ns)で駆動信号U
PD346が論理ローから論理ハイに時間t
6にて遷移した後、遅延駆動信号U
DPD348は時間t
7にて論理ハイになり、制御信号U
CR364が再び論理ハイになり得るとともに同期整流回路126のスイッチS2 127をオンにし得るようにラッチ256をセットする。
【0046】
図3Bは、本発明の教示に従った、連続的な導電モードで動作する二次コントローラ(たとえば二次コントローラ140)に関連付けられる信号を示す例示的なタイミング図を示す。時間t
1と時間t
4との間の時間期間は、
図3Bにおいて、イネーブルにされるスイッチング期間を示す。時間t
1から時間t
3までの時間期間は、
図3Aおよび
図3Bは同様である。
【0047】
図3Bにおいて、時間t
3では、クランプされた順電圧V
CF366は、スイッチング装置S1 150がオフ状態に遷移した後、二次しきい値V
TNを下回るよう低下する。クランプされた順電圧V
CF366は次いで、エネルギー伝達要素T1 124におけるエネルギーが同期スイッチモード電力変換器100の出力に伝達されると増加し始める。時間t
4では、クロック信号U
CLK310は論理ハイになる一方、クランプされた順電圧V
CF366がまだ二次しきい値V
TNに到達していない。クランプされた順電圧V
CF366が二次しきい値V
TNを上回っていないので、比較信号U
CMP352は論理ローのままである。
【0048】
時間t
4では、駆動信号U
PD346は、イネーブルにされるスイッチング期間を示す論理ハイに遷移する。このハイである駆動信号U
PD346に応答して、ANDゲートの第2の入力は、論理ローになり、これにより、制御信号U
CR364も論理ローになる。これにより、同期整流回路126のスイッチS2 127がオフになる。(スイッチS2
127をオフにする)制御信号U
CR364の立下りエッジによって、ワンショット回路258がワンショット信号U
ONE357上に、ラッチ256をリセットするパルスを生成する。
【0049】
時間t
5では、比較信号U
CMP352は論理ハイに遷移し、駆動信号U
PD346は論理ローである。また時間t
5では、遅延駆動信号U
DPD348は論理ハイに遷移し、これによりラッチ256がセットされる。もちろん、同期フライバックスイッチモード電力変換器100が連続的な導電モードで動作している際には、遅延駆動信号U
DPD348によっても一次コントローラ180がスイッチング装置S1 150がオンにされ、結果として、一次電流I
SW330が0でない値から上昇し始める。
【0050】
以前に論じたように、電力変換器の効率は、産業において非常に重要である。効率のために、スイッチング装置S1 150および同期整流回路126のスイッチS2 127は一般的に、同時にオンされるべきではない。示される例では、二次コントローラ140
は、非連続的な導電モード(
図3A)および連続的な導電モード(
図3B)の両方において、スイッチS2 127のスイッチングを一次コントローラ180に協調させて制御するよう構成される。これにより、スイッチング装置S1 150および同期整流回路126のスイッチS2 127は確実に同時にオンされない。
【0051】
図4は、本発明の教示に従った、同期フライバックスイッチモード電力変換器の動作の例示的なプロセス400を示すフローチャートである。プロセス400は、一次スイッチ(たとえばスイッチング装置S1 150)がイネーブルにされる(すなわちオンにされる)プロセスブロック405にて開始する。プロセスブロック410では、同期フライバックスイッチモード電力変換器のエネルギー伝達要素の二次巻線の二次巻線電圧を示す入力信号が監視される。決定ブロック420では、二次巻線の二次巻線電圧を示す入力信号がしきい値(たとえば負のしきい値V
TN)と比較される。二次巻線の二次巻線電圧を示す入力信号が、一次スイッチがオフ状態であることを示すしきい値よりも大きければ、プロセス400はプロセスブロック410に戻る。二次巻線の二次巻線電圧を示す入力信号が、一次スイッチがオフ状態に切り替えられたことを示すしきい値未満であると、プロセス430において、二次巻線に結合される二次スイッチ(たとえば同期整流回路126のスイッチS2 127)はイネーブルにされる(たとえばオン状態に切り替えられる)。
【0052】
プロセスブロック440では、二次巻線の二次巻線電圧を示す入力信号が監視される。決定ブロック450では、入力信号はしきい値と比較される。入力信号がしきい値よりも大きければ、プロセス400はプロセスブロック460に進む。プロセスブロック460では、二次スイッチはディセーブルにされる(たとえばオフ状態に切り替えられる)。これは、同期フライバックスイッチモード電力変換器が非連続的なモードにある間に続くプロセスになる。決定ブロック450において、二次巻線電圧を示す入力信号がしきい値よりも大きくなければ、プロセス400は決定ブロック470に進み、一次スイッチがイネーブルにされるかどうかを決定することになる。決定ブロック470において一次スイッチがイネーブルにされると、プロセス400はプロセスブロック480に継続する。プロセスブロック480では、二次スイッチがディセーブルにされる。これは、同期フライバックスイッチモード電力変換器が連続的な導電モードにある間に続くプロセスになる。したがって、二次スイッチが、複数のイベントの少なくとも1つに応答してディセーブルにされる。二次スイッチをディセーブルにすることを引き起こし得る複数のイベントは、入力信号がしきい値に到達することと、駆動信号(たとえば駆動信号U
PD346)が一次スイッチをイネーブルにするレベル(たとえば論理ハイ)を有することとを含む。一例では、二次スイッチをディセーブルにする複数のイベントは、入力信号がしきい値に到達することと、駆動信号が一次スイッチをイネーブルにするレベルを有することとを含んでもよい。
【0053】
決定ブロック470において、一次スイッチがイネーブルにされなければ、プロセス400はプロセスブロック440に戻る。示される例において、プロセスブロック460または480で二次スイッチがオフにされた後、プロセス400はプロセスブロック490にて終了する。しかしながら、一例では、プロセス400は、プロセスブロック490で終了するのではなく、プロセスブロック405に戻る。
【0054】
一例では、駆動信号は、クロック信号と、同期フライバックスイッチモード電力変換器の出力量(たとえば出力量U
O156)を示すフィードバック信号とに応答して生成される。一例では、出力量は、同期フライバックスイッチモード電力変換器の出力電圧を含む。一次スイッチは、エネルギー伝達要素の一次巻線に結合され得るとともに、エネルギー伝達要素を介して同期フライバックスイッチモード電力変換器の入力から同期フライバックスイッチモード電力変換器の出力までのエネルギーの伝達を制御し得る。
【0055】
一例では、二次スイッチ(プロセスブロック430)をイネーブルにすることは、駆動信号に応答してラッチを設定することを含み、二次スイッチ(プロセスブロック460または480)をディセーブルにすることは、ラッチをリセットすることを含む。ラッチをセットすることは、駆動信号を遅延して、ラッチがこの遅延駆動信号に応答してセットされるようにすることを含んでもよい。ラッチをリセットすることは、二次スイッチをイネーブルおよびディセーブルにする制御信号の立下りエッジを検出することを含んでもよく、ラッチは、制御信号の立下りエッジの検出に応答してリセットされてもよい。
【0056】
要約書に記載されるものを含む、本発明の示される例の上記の記載は、網羅的になるように意図されず、または開示されるそのものの形態に限定されることを意図されない。本発明の特定の実施例および本発明に関する例は、本願明細書において例示的な目的で記載されており、本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな均等な修正例が可能である。実際は、特定の例示的な電圧、電流、周波数、電力範囲値、時間などは、説明目的で提供されるものであり、他の値も本発明の教示に従った他の実施例および例において用いられてもよいということが理解されるであろう。
前記論理回路網は前記駆動信号に応答してセットされるとともに前記制御信号に応答してリセットされるよう結合されるラッチを含み、前記論理回路網は前記ラッチのラッチ出力に応答して前記制御信号を生成するよう結合される、請求項1に記載の二次コントローラ。
前記駆動信号を受け取るとともに遅延駆動信号を生成するよう前記駆動回路に結合される遅延回路をさらに含み、前記ラッチは前記遅延駆動信号に応答してセットされるよう前記遅延回路に結合される、請求項3に記載の二次コントローラ。
前記ラッチに結合されるとともに前記制御信号を受け取るよう結合されるワンショット回路をさらに含み、前記ワンショット回路は前記制御信号に応答して前記ラッチをリセットするよう結合される、請求項3に記載の二次コントローラ。