(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-103263(P2020-103263A)
(43)【公開日】2020年7月9日
(54)【発明の名称】山芋類にアレルギーのある人や糖質を気にする人でも食べることが出来るかるかん生地
(51)【国際特許分類】
A23G 3/34 20060101AFI20200612BHJP
【FI】
A23G3/34 105
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】3
(21)【出願番号】特願2018-248972(P2018-248972)
(22)【出願日】2018年12月26日
(71)【出願人】
【識別番号】519021130
【氏名又は名称】中尾 裕介
(72)【発明者】
【氏名】中尾 千鶴子
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GG03
4B014GG06
4B014GG07
4B014GG08
4B014GG10
4B014GG11
4B014GG17
4B014GP14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】山芋類にアレルギーのある方やダイエットもしくは糖尿病などで糖質を制限している方でも安心して食べられる、山芋類を使わないかるかん生地を使用したかるかん又はかるかん饅頭の提供。
【解決手段】かるかん粉(上新粉等代用可)15〜30重量%、煮るなどして十分に加熱し、細かく粉砕したキクラゲ10〜30重量%、砂糖又はノンカロリー若しくは低カロリーの甘味料20〜35%、水、牛乳、又は豆乳10〜25%、卵白5〜15%を主成分として混合してなる、かるかん生地。キクラゲを使ったかるかん生地を用い、蒸気で蒸してできる、かるかん又はかるかん饅頭。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量%でかるかん粉(上新粉等代用可)15〜30%、煮るなどして十分に加熱し、細かく粉砕したキクラゲ10〜30%、砂糖もしくはノンカロリー、低カロリーの甘味料20〜35%、水または牛乳、豆乳10〜25%、卵白5〜15%を主成分として混合してなるアラゲキクラゲ等のキクラゲ類を使ったかるかん生地。
【請求項2】
特許請求の範囲第1項記載のキクラゲを使ったかるかん生地を用い、蒸気で蒸してできるかるかんやかるかん饅頭等の生成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、かるかんやかるかん饅頭を製造するために従来の山芋類を使わず、代わりにキクラゲ類を用いたかるかん生地と このかるかん生地を用い、蒸気で蒸して生成されたかるかんやかるかん饅頭等の生成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、かるかんやかるかん饅頭の主成分として山芋、長芋、自然薯等が主として用いられる。
これにかるかん粉や砂糖、卵白等を混合してかるかんやかるかん饅頭のかるかん生地をつくってきた。
【0003】
かるかんは山芋を使っているため、従来のものは山芋類にアレルギーある方が食べられない。また昨今 ダイエットや糖尿病などで食品の糖質を気にする傾向にあり、従来のかるかんも含め、和菓子は糖質もGI値が高めのものが多く、食すのに躊躇されている。
そこで本発明のキクラゲかるかんは山芋の代わりに糖質ゼロで不溶性食物繊維の豊富なキクラゲ類を用いて低糖質でGI値の低いかるかんやかるかん饅頭を提供することを目的とする。
【0004】
本発明のかるかん生地は重量%で(上新粉等代用可)15〜30%、細かく粉砕してよく加熱をして粘りを出したキクラゲ10〜30%、砂糖もしくはノンカロリー、低カロリーの甘味料20〜35%、水または牛乳、豆乳10〜25%、卵白5〜15%などで構成する。
かるかん粉の代用としては上新粉等のうるち米粉や団子粉、それに硬さを調節するために片栗粉等が入った混合粉を用いることができ、キクラゲは生のキクラゲ、アラゲキクラゲ、白キクラゲの他 乾燥したキクラゲ、アラゲキクラゲ、白キクラゲを水で戻したもの、粉末状のキクラゲ、アラゲキクラゲ、白キクラゲに適量の水分を加えたものを用いることができる。
現況では国産の生キクラゲの生産量が増えており、以前より入手が容易になってきているが、中華料理や炒め物等に使われることが多く、菓子等に使われることは稀である。
【0005】
細かく粉砕してよく加熱をして粘りを出したキクラゲ10〜30%と砂糖もしくはノンカロリー、低カロリーの甘味料15〜30%、水または牛乳、豆乳等10〜25%をよく混ぜあわせる。別容器に卵白5〜15%をよく泡立て砂糖5〜10%を加え、さらに泡立てたものにかるかん粉等15〜30%をさっくり混ぜてかるかんの生地ができる。
キクラゲの粘り成分は山芋と同じであるため、上記方法で出来たかるかんやかるかん饅頭は従来のものと似たような食感が得られる。
また山芋は澱粉を含んでいるが、キクラゲは含んでいないため、キクラゲを用いたキクラゲかるかんはより糖質が少なく、より低カロリーであり、さらにキクラゲに豊富な栄養素ビタミンDもとることが出来る。
【0006】
以下本発明の実施例について説明する
(1)細かく粉砕してよく加熱をして粘りを出したキクラゲ240gとカロリーゼロ甘味 料300gを入れてハンドミキサーでしっかり空気を含ませるように混ぜたあと豆 乳210gを少しずつ加えながらゆっくり混ぜる。
(2)(1)にかるかん粉300gを数回に分けて混ぜ合わせる。
(3)卵白3個を泡立て、砂糖90gを2〜3回に分けて入れて さらに泡立て 角が立 つくらいしっかりとしたメレンゲを作る。
(4)(2)に(3)のメレンゲを入れ、泡を潰さないように切るように混ぜた後30分 程度寝かせる(放置)。
(5)型に流し込み、蒸し器で10〜20分ほど蒸す。
(発明の効果)
本発明のかるかん生地を用いたかるかんやかるかん饅頭は、従来のかるかんと違い山芋類にアレルギーのある人でも安心して食べることが出来る。また従来のかるかんより糖質が少なく低カロリーでダイエットや糖尿病などで糖質を制限されている人も気兼ねすることなく食べることが出来、味や食感も従来のかるかんやかるかん饅頭と類似し、美味しいかるかんやかるかん饅頭を提供できる。
生地にキクラゲを使っているため ビタミンDもとることが出来る。
最近 日本で生産量が増えているが中華料理や炒め物等などの料理ばかりで菓子用としてあまり利用されることがなかったキクラゲを菓子材料として使うことが可能になった。