【解決手段】本発明の自動車用センサー自動調整方法およびそのシステムは、車体に自動車用センサーが配置されるステップと、車体の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かが判断されるステップと、調整要求に基づいて自動車用センサーの姿勢が調整されるステップと、を含む。また、自動車用センサー自動調整システムも提出する。
車体に姿勢を有する自動車用センサーが配置されるステップであって、前記自動車用センサーの前記姿勢は前記車体に対する前記自動車用センサーの距離、傾斜角度、回転角度のうちの1つによって定義され、前記車体に対する前記自動車用センサーの前記距離は前記車体に対する前記自動車用センサーの高さ及び位置を含むことと、
前記車体の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かが判断されるステップであって、前記走行環境の状況は単一の事象または複数の事象の組み合わせを含むことと、
前記調整要求に基づいて前記自動車用センサーの前記姿勢が調整されるステップと、を含むことを特徴とする自動車用センサー自動調整方法。
前記制御ユニットに接続され、前記制御ユニットに画像情報を提供するために用いられ、前記画像情報に基づいて前記車体の前記走行環境の状況を予測し、前記制御ユニットに前記画像情報が結合されて前記調整要求が存在するか否かが判断される画像情報モジュールを更に備えることを特徴とする請求項20に記載の自動車用センサー自動調整システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
ちなみに、各実施形態の説明において、1つの部材が他の部材の「上方/上」或いは「下方/下」にあると描写される場合、前記他の部材の上または下に直接的または間接的に位置される状態を指し、これはその間に他の部材が設置される場合も含まれる。所謂「直接的」とはその間に他の中間部材が未設置である状態を指す。「上方/上」、「下方/下」、「左方/左」、「右方/右」、「前方/前」、「後方/後」、「X軸」、「Y軸」、或いは「Z軸」等の描写は図面を基準として説明し、但し可能な他の方向転換も含む。所謂「第一」及び「第二」とは異なる部材を指し、これらの部材はこのような述語により制限されるものではない。また、分かりやすく説明するため、図面中の各部材の厚さやサイズは誇張、省略、または概略によって表示し、且つ各部材のサイズも実際のサイズと完全に同じではない。
【0013】
図1は本発明の一実施形態に係る自動車用センサー自動調整システムを示す概略図である。
図2は本発明の一実施形態に係る自動車用センサー自動調整システムが車体に装設される概略図である。本実施形態に係る自動車用センサー自動調整システム100は、例えば、車体50の自動車屋根52に装設される。図示が省略される他の実施形態では、実際の需要に応じて自動車用センサー110が車体50の側辺または他の位置に設置される。自動車用センサー自動調整システム100は自動車用センサー(vehicular sensor)110と、姿勢調整機構(posture adjustment mechanism)120と、制御ユニット(control unit)130と、を備える。姿勢調整機構120は自動車用センサー110及び制御ユニット130に接続され、且つ姿勢調整機構120は自動車用センサー110と車体50との間に位置される。制御ユニット130はハードウェア(例えば、プロセッサー、ホストコンピューター)、ソフトウェア(例えば、プロセッサーが実行するプログラム命令)、或いはそれらの組み合わせにより実施される(
図1及び
図2参照)。
【0014】
本実施形態では、自動車用センサー110は例えばライダー(Light Detection And Ranging、LiDAR)であり、自動車用センサー110は検知部(sensing portion)112を備える。自動車用センサー110がライダーである場合、自動車用センサー110のレーザー光は検知部112を通過させて目標物に対して照射され、送受信された信号の時間間隔を計測することで目標物までの距離を計算する。自動車用センサー110は姿勢Pを有し、自動車用センサー110の姿勢Pは車体50に対する自動車用センサー110の距離、傾斜角度、回転角度のうちの1つによって定義される。車体50に対する自動車用センサー110の距離は車体50に対する自動車用センサー110の高さ及び位置を含み、自動車用センサー110の姿勢Pは自動車用センサー110の探知範囲(detected region)と関係する。
【0015】
ちなみに、ここで用いる「車体50に対する自動車用センサー110の高さ」という用語は、自動車用センサー110の設置高さを指し、即ち、調整車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行うとは、車体50に対する自動車用センサー110の垂直距離の調整を行うことを指す。
図2を例にすると、自動車用センサー110は自動車屋根52の位置に設置されるため、車体50の高さの距離に自動車用センサー110の基準線BLから車体50の自動車屋根52までの距離を足したものが自動車用センサー110の設置高さとなり、車体50の高さとは地面から車体50の最高点(
図2の自動車屋根)までの距離を指す。自動車用センサー110の基準線BLは自動車用センサー110の検知部112を通過させるように定められる。図示が省略される実施形態において、自動車用センサー110は車体50の側辺に設置され、車体50の高さの距離から自動車用センサー110の基準線BLから車体50の自動車屋根52までの距離を引いたものが自動車用センサー110の設置高さとなる。
【0016】
また、ここで用いる「車体50に対する自動車用センサー110の位置」という用語は、自動車用センサー110が車体50に設置される位置を指し、即ち、車体50に対する自動車用センサー110の位置の調整を行うとは、車体50に対する自動車用センサー110の水平距離の調整を行うことを指す。
図2を例にすると、自動車用センサー110は自動車屋根52の位置に設置され、X軸及びY軸により形成される2次元平面において、自動車用センサー110(前移動、後移動、左移動、右移動、斜め方向等の線形移動を含む)を移動させることにより自動車屋根52における自動車用センサー110の位置の調整を行う。また、前述の「X軸」、「Y軸」、または「Z軸」等の描写は図面を基準として例を挙げて説明するが、可能な他の方向転換も含み、本発明をこれに制限させるわけではない。
【0017】
なお、ここで用いる「車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度」という用語は、自動車用センサー110の基準線BLが車体50の参照基準に向けられてその間に形成される狭角を指し、
図2を例にすると、参照基準は車両長方向Lであり、車両長方向Lは車体50の対向する両側(例えば、フロント及びリア)のX軸に沿って形成される方向と定義される。また、自動車用センサー110の軸Cの延伸方向は前記車両長方向Lを通過させると共にZ軸に平行する。自動車用センサー110の傾斜角度は自動車用センサー110の基準線BLが車体50の車両長方向Lに向けられてその間に形成される角度であり、
図2に示されるように、Z軸及びX軸により形成される2次元平面において、自動車用センサー110の基準線BLは車体50の車両長方向Lに対して角度をつける。例えば、
図2に示される自動車用センサー110の傾斜角度は0度であり、即ち、基準線BLは車体50の車両長方向Lに平行する。また、前述の「X軸」、「Y軸」、或いは「Z軸」等の描写について、図面を基準として例を挙げて説明するが、但し、可能な他の方向転換も含み、本発明をこれに制限するものではない。
【0018】
さらに、ここで用いる「車体50に対する自動車用センサー110の回転角度」という用語は、自動車用センサー110が軸Cを軸として回転を行い、自動車用センサー110の基準線BLと車体50の参照基準との間に形成される狭角を指し、
図2を例にすると、参照基準は車両長方向Lであり、車両長方向LはX軸及びY軸により形成される2次元平面に平行し、且つ自動車用センサー110の軸Cの延伸方向は前記車両長方向Lを通過させると共にZ軸に平行する。自動車用センサー110の基準線BLは、X軸及びY軸により形成される2次元平面上で軸Cを軸として回転を行い、自動車用センサー110の回転角度は自動車用センサー110の基準線BLと車体50の車両長方向Lとの間に形成される角度である(
図2参照)。自動車用センサー110の基準線BLはZ軸の周りを回転し、且つX軸及びY軸により形成される2次元平面において、自動車用センサー110の基準線BLは車体50の車両長方向Lに対して角度をつける。また、一般的には、
図2に示されるように、自動車用センサー110がライダーである場合、検知部112は360度検知可能であり、「車体50に対する自動車用センサー110の回転角度」についての説明において、自動車用センサー110の検知部112が360度検知できない場合、軸Cを軸として自動車用センサー110を回転させ、検知部112の照準を検知対象物に合わせるか、或いは軸Cを進行方向の照準及び取り付ける際の基準を指向するために使用する。また、前述の「X軸」、「Y軸」、或いは「Z軸」等の描写は、図面を基準として例を挙げて説明するが、可能な他の方向転換も含み、本発明をこれに制限するものではない。
【0019】
本実施形態では、姿勢調整機構120は自動車用センサー110に接続される。姿勢調整機構120は自動車用センサー110の姿勢の調整に用いられ、姿勢調整機構120は少なくとも線形調整機構、回転調整機構、またはそれらの組み合わせである。線形調整機構により車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整され、例えば、
図2の自動車用センサー110がZ軸方向に沿って移動することで調整される。当然ながら、線形調整機構により車体50に対する自動車用センサー110の位置が調整されてもよく、例えば、
図2の自動車用センサー110がY軸方向に沿って左右方向に移動することで調整され(即ち、左移動、右移動等の線性移動)、または、
図2の自動車用センサー110がX軸方向に沿って前後方向に移動することで調整され(即ち、前移動、後移動等の線性移動)、さらには、
図2の自動車用センサー110がX軸及びY軸により形成される2次元平面上で斜め方向に移動することで調整されてもよい。回転調整機構により車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度が調整され、例えば、
図2の自動車用センサー110がZ軸及びX軸により形成される2次元平面を移動することで調整される。或いは、回転調整機構により車体50に対する自動車用センサー110の回転角度が調整され、例えば、
図2の自動車用センサー110がX軸及びY軸により形成される2次元平面で移動することで調整される。本実施形態では、姿勢調整機構120として線形調整機構及び回転調整機構の組み合わせが採用され、車体50に対する自動車用センサー110の距離、傾斜角度、または回転角度の調整を行う。なお、前述の「X軸」、「Y軸」、或いは「Z軸」等の描写は図面を基準として例を挙げて説明するが、可能な他の方向転換も含み、本発明をこれに制限するものではない。
【0020】
例えば、
図3A乃至
図3Cに示されるように、まず、
図3Aは本発明の一実施形態に係る姿勢調整機構を示す概略図である。姿勢調整機構120は連接部122と、第一連接棒124Aと、第二連接棒124Bと、第一駆動部125Aと、第二駆動部125Bと、第一移動部126Aと、第二移動部126Bと、2つの作動ユニット128と、を備える。姿勢調整機構120の2つの作動ユニット128は制御ユニット130にそれぞれ接続され、制御ユニット130は制御信号を作動ユニット128に出力させるために用いられ、作動ユニット128は制御信号に基づいて対応する部材(例えば、本実施形態の第一駆動部125A、第二駆動部125B)を作動するように駆動させる。図示が省略される実施形態において、制御ユニットは作動ユニット内に嵌め込まれる。
【0021】
本実施形態では、自動車用センサー110の底端は連接部122に接続され、且つ自動車用センサー110は姿勢P1を有する。第一連接棒124Aの一端及び第二連接棒124Bの一端は連接部122の両側にそれぞれ連接され、第一連接棒124Aの他端及び第二連接棒124Bの他端は第一移動部126A及び第二移動部126Bにそれぞれ連接される。第一駆動部125Aは動力を第一移動部126Aに伝送させるために用いられ、第一移動部126Aを移動方向L1に沿って移動するように駆動させる。第二駆動部125Bは動力を第二移動部126Bに伝送させるために用いられ、第二移動部126Bを移動方向L1に沿って移動するように駆動させる。本実施形態の第一駆動部125A及び第二駆動部125Bは互いに距離を空けて接続されず、且つ第一駆動部125A及び第二駆動部125Bは対応する作動ユニット128に各々接続される。換言すれば、各作動ユニット128は対応する第一駆動部125A及び第二駆動部125Bを駆動させる。ちなみに、ここで用いる「移動方向L1」という用語は、
図2の車両長方向Lに平行する方向を指す(即ち、
図2のX軸)。
【0022】
上述の配置において、
図3Bは本発明の姿勢調整機構により車体に対する自動車用センサーの高さの調整を行う実施形態の概略図である。本実施形態では、調整要求が車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることである場合、制御ユニット130が調整要求に基づいて姿勢調整機構120の作動ユニット128に対して対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げる。詳細な作動は、作動ユニット128により第一駆動部125Aが駆動されて回転することにより第一移動部126Aが第一方向L2に沿って移動するように連動される。他の作動ユニット128により第二駆動部125Bが駆動されて回転することにより第二移動部126Bが第二方向L3に沿って移動するように連動され、且つ第一移動部126Aの移動行程は第二移動部126Bの移動行程に等しく、第一方向L2は第二方向L3とは反対になり、第一方向L2及び第二方向L3は
図3Aの移動方向L1にそれぞれ平行する。この作動において、第一移動部126A及び第二移動部126Bが対向するように移動し、第一連接棒124A及び第二連接棒124Bが連接部122の両側をそれぞれ駆動させ、連接部122を持ち上げると共に自動車用センサー110を連動させ、
図3Bの自動車用センサー110の姿勢P2の調整を行う。
図3Aの自動車用センサー110の姿勢P1と比較すると、
図3Bの自動車用センサー110の基準線BLが
図3Aの自動車用センサー110の基準線BLより高く、換言すれば、本実施形態は上述の姿勢調整機構120により車体50に対する自動車用センサー110の高さの距離の調整を達成させる。また、本実施形態の作動ユニット128はモーター等の駆動器であり、第一駆動部125A及び第二駆動部125Bはそれぞれ主ねじであり、換言すれば、本実施形態の姿勢調整機構120は線形調整機構及び回転調整機構の組み合わせであり、線形調整機構は主ねじであり、回転調整機構は連接棒の組み合わせである。然しながら、本発明はこの姿勢調整機構120に限られない。図示が省略される実施形態において、ウォーム及びウォームギアの組み合わせまたは複数の連接棒の組み合わせを線形調整機構として車体50に対する自動車用センサー110の高さの距離を調整してもよい。
【0023】
他の実施形態では、
図3Cは本発明の一実施形態に係る姿勢調整機構により車体に対する自動車用センサーの傾斜角度の調整を行う概略図である。調整要求が車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げることである場合、制御ユニット130が調整要求に基づいて姿勢調整機構120の作動ユニット128に対して対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げる。詳細な作動は、作動ユニット128により第一駆動部125Aが駆動されて回転することにより第一移動部126Aが第一方向L2に沿って移動するように連動される。他の作動ユニット128により第二駆動部125Bが駆動されて回転することにより第二移動部126Bが第二方向L3に沿って移動するように連動され、且つ第一移動部126Aの移動行程は第二移動部126Bの移動行程に等しくない。第一方向L2は第二方向L3の反対になり、且つ第一方向L2及び第二方向L3は
図3Aの移動方向L1にそれぞれ平行する。この作動において、第一移動部126A及び第二移動部126Bが対向するように移動し、第一移動部126Aの移動行程は第二移動部126Bの移動行程に等しくなく、且つ第一移動部126Aの移動行程が第二移動部126Bの移動行程よりも長いため、第一連接棒124A及び第二連接棒124Bにより連接部122の両側がそれぞれ連動されると、連接部122に連接される第一連接棒124Aの一側が連接部122に連接される第二連接棒124Bの他側より高くなり、連接部122が傾斜すると共に自動車用センサー110が連動され、
図3Cの自動車用センサー110の姿勢P3が調整され、さらに自動車用センサー110が追随して傾斜し、これにより車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度が調整される。前述のように、本実施形態の姿勢調整機構120は線形調整機構及び回転調整機構の組み合わせであるが、本発明はこの姿勢調整機構120に限られない。図示が省略される実施形態において、複数の連接棒の組み合わせを回転調整機構として車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行ってもよい。
【0024】
図1に戻って、制御ユニット130は自動車用センサー110に接続され、制御ユニットは走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、制御ユニット130は調整要求に基づいて自動車用センサー自動調整方法を決定させる。姿勢調整機構120は制御ユニット130が決定した自動車用センサー自動調整方法に基づいて自動車用センサー110の姿勢の調整を行う。
【0025】
図4は本発明の一実施形態に係る自動車用センサー自動調整方法を示すフローチャートである。本実施形態の自動車用センサー自動調整方法S100は
図1乃至
図2に示される自動車用センサー自動調整システム100に応用され、自動車用センサー自動調整方法S100は下記のステップS110乃至ステップS130を含む。まず、ステップS110が実行され、車体50に自動車用センサー110が配置される(
図2参照)。自動車用センサー110は、車体50に対する自動車用センサー110の距離、傾斜角度、回転角度のうちの1つによって定義される姿勢Pを有する。車体50に対する自動車用センサー110の距離は車体50に対する自動車用センサー110の高さ及び位置を含む。
【0026】
次は、ステップS120が実行され、車体50の走行環境の状況ESに基づいて調整要求が存在するか否かが判断される。
図5に示されるように、
図5は本発明の車体の走行中に遭遇する走行環境の状況の概略図である。道路RLを進行方向DTに移動中に車体50は様々な走行環境の状況ESに遭遇する。走行環境の状況ESは単一の事象または複数の事象の組み合わせを含み、例えば、走行環境の高さE1の事象、スピードE2の事象、前方遮蔽E3の事象、地形の変化E4の事象、横方向の調整E5の事象、及び追い越し実行E6の事象等がある。
【0027】
ステップS120において調整要求が存在する場合、ステップS130が実行される。ステップS130が実行されると、調整要求に基づいて自動車用センサーの姿勢が調整され、且つ、調整後、段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させる。
図1を例にすると、制御ユニット130が上述の走行環境の状況ESに基づいて調整要求が存在するか否かを判断させる。調整要求が存在する場合、制御ユニット130が調整要求に基づいて自動車用センサー自動調整方法を決定させると共に対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて自動車用センサー110の姿勢Pの調整を行う。以下、順に例を挙げてステップS120乃至ステップS130の実施形態における車体50に対する自動車用センサー100の高さ、傾斜角度、回転角度、及び位置の調整について説明する。
【0028】
図6A乃至
図6Cは本発明の自動車用センサー自動調整方法における自動車用センサーの高さの調整を行う実施形態のフローチャートである。まず、
図6A及び
図1を参照し、
図4のステップS120の後にステップS121が実行され、自動車用センサー110の姿勢Pが走行環境の高さ制限を超過しているか否かが判断される。例えば、車体50がトンネルや地下道等の高さ制限のある走行環境を走行する場合、走行環境の高さ制限の距離は実際トンネルや地下道等の高さ制限のある走行環境に基づいて決定される。
【0029】
ステップS121において、制御ユニット130により自動車用センサー110の姿勢Pが走行環境の高さ制限を超過していると判断された場合、調整要求AC1は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、走行環境の高さ制限に適合させ、制御ユニット130が調整要求AC1に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。本実施形態では、姿勢調整機構120が自動車用センサー110の位置をぶつからないようにしつつ最大視野に至るまで下げる。反対に、ステップS121において否と判断されると、即ち、制御ユニット130により自動車用センサー110の姿勢Pが走行環境の高さ制限を超過していないと判断された場合、ステップS122が実行され、車体50のスピードが設定速度の範囲を超過しているか否かが判断される。設定速度の範囲は上限速度値及び下限速度値によって定義される。設定速度の範囲は各道路RLのスピード制限範囲に基づき、例えば、道路RLに最高速度制限があり、且つ運転の安全性を考慮して最低速度制限が設けられ、最高速度制限と最低スピードとの間の範囲が設定速度の範囲となる。ステップS122において否と判断されると、即ち、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していないと判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲内であり、即ち、車体50のスピードが上限速度値と下限速度値との間にある。車体50が設定速度の範囲内で走行している場合、自動車用センサー自動調整方法S100はB1段階に進むステップを更に含み、まず道路の勾配に変化があるか否かが判断され(
図6BのステップS126)、続いて車体50の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断される(
図6BのステップS128)。制御ユニット130により道路の勾配に変化がなく、車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、制御ユニット130がスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行い、上げる、下げる、現状維持等の調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う
【0030】
ステップS122において応と判断されると、即ち、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していると判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲内になく、即ち、この際の車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか設定速度の範囲の下限速度値より低くなっている。続いて、ステップS123が実行され、車体のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか否かが判断される。上限速度値は各道路RLの最高速度制限に基づいて決定され、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していると判断された場合、更に制御ユニット130により車体50のスピードが速いか否かが判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示す。続いて、ステップS124が実行され、車体の前方が遮蔽されているか否かが判断され、本実施形態では、
図5のスピードE2の事象に前方遮蔽E3の事象が組み合わせられた走行環境の状況に基づいて後続の調整要求が存在するか否かの判断が行われる。然しながら、本発明は
図6Aの判断順序についての制限はない。ちなみに、一般的には、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示し、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることとし、制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げ、自動車用センサー110の探知範囲を遠方にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高くないと判断された場合、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いか否かが更に判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いと判断された場合、車体50のスピードが遅いことを示す。この場合、近隣周辺の走行環境に注意を払わねばならず、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、自動車用センサー110の探知範囲を近方にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0031】
図6Aに戻って、ステップS124において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、ステップS123における判断に基づくと車体50のスピードが速いことが分かり、調整要求AC1は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、制御ユニット130は調整要求AC1に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。このように、車体50の前方視野が遮蔽された際に車体50のスピードが速い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は近方であり、車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、障害物に対応させる。然しながら、本発明はこれに制限されず、図示が省略される実施形態において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、自動車用センサー110の探知範囲の遠近の調整を行い、車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整されることにより障害物に対応させるか障害物を超えるようにするかが選択される。然しながら、車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整されることにより障害物に対応させるか障害物を超えるようにするかが選択された後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0032】
本実施形態では、ステップS124において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていないと判断された場合、続いて、ステップS125が実行され、車体50の前方に地形の変化があるか否かが判断される。ちなみに、ここで用いる「地形の変化」という用語は、道路の勾配に変化があるか否か、或いは車体の前方に前方交差路またはカーブがあるか否か、を指す。本実施形態において、制御ユニット130により車体の前方に地形の変化がないと判断された場合、調整要求AC3はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。換言すれば、この際に制御ユニット130が調整要求AC3に基づいて対応する制御信号を出力させ、車体50のスピードが速い場合、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げる。反対に、車体50のスピードが遅い場合、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0033】
本実施形態では、ステップS125において、制御ユニット130により車体の前方に地形の変化があると判断された場合、地形の変化の事象に基づいて自動車用センサー110の姿勢が調整される。詳しくは、車体50の前方に地形の変化があると判断するステップS125はB1段階を含む。続いて、
図6Bを参照し、ステップS126が実行され、道路の勾配に変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により道路の勾配に変化があると判断された場合、続いてステップS127が実行され、道路の勾配が上り坂または下り坂であるかが判断される。制御ユニット130により道路の勾配が上り坂であると判断された場合、調整要求AC1は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、制御ユニット130は調整要求AC1に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。車体50が上り坂を走行する場合、姿勢調整機構120は自動車用センサー110の探知範囲を近方に照準を合わせ、これにより自動車用センサー110のレーザー光が全て空中または遠方に向けられる事態を回避させる。反対に、制御ユニット130により道路の勾配が下り坂であると判断された場合、調整要求AC2は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、制御ユニット130が調整要求AC2に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。車体50が下り坂を走行する場合、姿勢調整機構120が自動車用センサー110の探知範囲の照準を遠方に合わせる。例えば、下り坂が平坦路に繋がっている場合、車体50が下り坂を走行する際に、上述の車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることにより、平坦路の遠い目標物を確認可能にする。
【0034】
本実施形態では、ステップS126において、制御ユニット130により道路の勾配に変化がないと判断された場合、続いて、ステップS128が実行され、車体50の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、即ち、車体50の前方に交差路がない場合、D1段階に進み、
図6Aに示される調整要求AC3は、スピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがあると判断された場合、即ち、車体50の前方に交差路がある場合、調整要求AC2は車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC2に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。車体50の前方に前方交差路またはカーブがある場合、姿勢調整機構120が自動車用センサー110の探知範囲の照準を遠方に合わせる。こうして、前方の道路状況(例えば、前方の交差路やカーブ)を確認し、車体50の走行時に選択の判断を提供する。
【0035】
本実施形態では、上述のステップS124乃至ステップS128はステップS123における車体50のスピードが速いという判断に基づき、
図6Aに戻って、まずステップS122により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していることを確認する。即ち、この際の車体50のスピードは設定速度の範囲の上限速度値より高いか設定速度の範囲の下限速度値より低い。続いて、ステップS123において、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高くないと判断された場合、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いか否かが更に判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いと判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いく、車体50のスピードが遅いことを示し、C1段階が実行される。続いて、
図6Cを参照し、ステップS224が実行され、車体の前方が遮蔽されているか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、前述のステップS122及びステップS123での判断により車体50のスピードが遅いことが確認され、調整要求AC2は車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることとし、制御ユニット130が調整要求AC2に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。このように、車体50の前方視野が遮蔽された場合、車体50のスピードが遅いこと示し、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は遠方であり、自動車用センサー110の探知範囲を障害物を超えるようにし、障害物の前方に他の障害物があるか否か、或いは前方の道路状況(例えば、前方の交差路やカーブ)の確認が行われ、車体50の走行時に選択のための判断を提供する。然しながら、本発明はこれに限られず、図示が省略される実施形態において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、自動車用センサー110の探知範囲の遠近が調整され、車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整されることにより障害物に対応させるか、障害物を超えるようにするかが選択される。然しながら、車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整されることにより障害物に対応させるか障害物を超えるようにするかが選択された後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0036】
本実施形態では、ステップS224において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていないと判断された場合、続いて、ステップS225が実行され、車体50の前方に地形の変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により車体の前方に地形の変化がないと判断された場合、調整要求AC3はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。ステップS225において、制御ユニット130により車体の前方に地形の変化があると判断された場合、続いて、ステップS226が実行され、道路の勾配に変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により道路の勾配に変化があると判断された場合、続いて、ステップS227が実行され、道路の勾配が上り坂または下り坂であるかが判断される。制御ユニット130により道路の勾配が上り坂であると判断された場合、調整要求AC1は車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げることとし、制御ユニット130は調整要求AC1に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げる。これにより、自動車用センサー110のレーザー光が全て空中や遠方に向けられる事態を回避させる。また、車体50に対する自動車用センサー110の高さを下げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により道路の勾配が下り坂であると判断された場合、調整要求AC2は車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC2に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げる。こうして、下り坂の後の平坦路の遠い目標物を確認可能にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0037】
本実施形態では、ステップS226において、制御ユニット130により道路の勾配に変化がないと判断された場合、続いて、ステップS228が実行され、車体の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、即ち、車体50の前方に交差路がない場合、調整要求AC3はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さの調整を行うこととし、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがあると判断された場合、即ち、車体50の前方に交差路がある場合、調整要求AC2は車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC2に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げ、前方の道路状況(例えば、前方の交差路やカーブ)の確認を行い、車体50の走行時に選択の判断を提供する。また、車体50に対する自動車用センサー110の高さを上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0038】
図7A乃至
図7Cは本発明の一実施形態に係る自動車用センサー自動調整方法の自動車用センサーの傾斜角度を調整するフローチャートである。ちなみに、
図7A乃至
図7Cの自動車用センサー自動調整方法は
図6A乃至
図6Cの自動車用センサー自動調整方法に相似し、同じステップは同じ符号によって表示し、且つ同じ効果を有するため重複した説明は避け、以下では差異についてのみ説明する。まず、
図7A及び
図1を参照し、ステップS123が実行され、車体のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか否かが判断され、上限速度値は各道路RLの最高速度制限に基づいて決定される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示し、換言すれば、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していると判断された場合、制御ユニット130により車体50のスピードが速いか否かが更に判断される。続いて、ステップS124が実行され、車体の前方が遮蔽されているか否かが判断される。換言すれば、本実施形態では
図5のスピードE2の事象に前方遮蔽E3の事象が組み合わせられて後続の調整要求が存在するかの判断が行われる。本発明は
図7Aの判断順序についての制限はない。ちなみに、一般的には、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示し、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げ、自動車用センサー110の探知範囲を遠方にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高くないと判断された場合、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いか否かが更に判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いと判断された場合、車体50のスピードが遅いことを示し、注意すべきは近隣周辺の走行環境または近方の目標物であり、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げることとする。制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げ、自動車用センサー110の探知範囲を近方にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。このほか、ステップS122において、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲内にあると判断された場合、車体50が設定速度の範囲内で走行している。自動車用センサー自動調整方法S100はB2段階に進むステップを更に含み、まず道路の勾配に変化があるか否かが判断され(
図7BのステップS126)、続いて判断車体50の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断され(
図7BのステップS128)、制御ユニット130により道路の勾配に変化がないと判断されると共に車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、制御ユニット130がスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行い、上げる、下げる、或いは現状維持するように調整される。且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かが判断される。
【0039】
図7Aに戻って、ステップS124において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、ステップS123の判断により車体50のスピードが速いことが分かり、調整要求AC4は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げることとし、制御ユニット130が調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。このように、車体50の前方視野が遮蔽された際に車体50のスピードが速い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲が近方になり、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げて障害物に対応させる。然しながら、本発明はこれに限られず、図示が省略される実施形態において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、自動車用センサー110の探知範囲の遠近の調整を行い、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度が調整されることで障害物に対応させるか、障害物を超えるようにするかが選択される。然しながら、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度が調整されることにより障害物に対応させるか障害物を超えるようにするかが選択された後、
図4の段階Aに戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0040】
本実施形態では、ステップS124において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていないと判断された場合、続いて、ステップS125が実行され、車体50の前方に地形の変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により車体の前方に地形の変化がないと判断された場合、調整要求AC6はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行うこととする。換言すれば、この際制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させる。車体50のスピードが速い場合、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げる。反対に、車体50のスピードが遅い場合、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げ、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0041】
本実施形態では、ステップS125において、制御ユニット130により車体の前方に地形の変化があると判断された場合、続いて、B2段階が実行され、
図7Bを参照し、ステップS126が実行され、道路の勾配に変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により道路の勾配に変化があると判断された場合、続いて、ステップS127が実行され、道路の勾配が上り坂または下り坂であるかが判断される。制御ユニット130により道路の勾配が上り坂であると判断された場合、調整要求AC4は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げることとし、制御ユニット130は調整要求AC4に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げ、自動車用センサー110のレーザー光が全て空中または遠方に向けられる事態を回避させる。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により道路の勾配が下り坂であると判断された場合、調整要求AC5は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC5に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げ、下り坂の後の平坦路の遠い目標物を確認可能にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0042】
本実施形態では、ステップS126において、制御ユニット130により道路の勾配に変化がないと判断された場合、続いて、ステップS128が実行され、車体の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、即ち、車体50の前方に交差路がない場合、D2段階に進み、
図7Aに示される調整要求AC6は、スピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、ステップS128において、制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがあると判断された場合、調整要求AC5は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC5に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げ、自動車用センサー110の探知範囲の照準を遠方に合わせる。これにより、前方の道路状況(例えば、前方の交差路やカーブ)の確認を行い、車体50の走行時に選択の判断を提供する。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0043】
本実施形態では、上述のステップS124乃至ステップS128はステップS123の車体50のスピードが速いという判断に基づき、
図7Aに戻って、まずステップS122により車体50のスピードが設定速度の範囲を超過していることが確認される。即ち、車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか設定速度の範囲の下限速度値より低い。続いて、ステップS123において、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高くないと判断されると、制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いか否かが更に判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いと判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低く、車体50のスピードが遅いことを示し、C2段階が実行される。
図7Cを参照すると、続いて、ステップS224が実行され、車体の前方が遮蔽されているか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていると判断された場合、前述のステップS122及びステップS123の判断から車体50のスピードが遅いことが分かり、調整要求AC5は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC5に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げ、自動車用センサー110の探知範囲を障害物を超えるようにし、障害物の前方に他の障害物があるか否か、或いは前方の道路状況(例えば、前方の交差路やカーブ)の確認を行い、車体50の走行時に選択の判断を提供する。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0044】
本実施形態では、ステップS224において、制御ユニット130により車体50の前方が遮蔽されていないと判断されると、続いて、ステップS225が実行され、車体50の前方に地形の変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により車体の前方に地形の変化がないと判断された場合、調整要求AC6はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。ステップS225において、制御ユニット130により車体の前方に地形の変化があると判断されると、続いて、ステップS226が実行され、道路の勾配に変化があるか否かが判断される。制御ユニット130により道路の勾配に変化があると判断された場合、続いて、ステップS227が実行され、道路の勾配が上り坂または下り坂であるかが判断される。制御ユニット130により道路の勾配が上り坂であると判断された場合、調整要求AC4は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げることとし、制御ユニット130は調整要求AC4に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げ、こうして自動車用センサー110のレーザー光が全て空中または遠方に向けられる事態を回避させる。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を下げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により道路の勾配が下り坂であると判断された場合、調整要求AC5は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC5に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げ、下り坂の後の平坦路の遠い目標物を確認可能にする。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0045】
なお、本実施形態では、ステップS226において、制御ユニット130により道路の勾配に変化がないと判断されると、続いて、ステップS228が実行され、車体の前方に前方交差路またはカーブがあるか否かが判断される。制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがないと判断された場合、調整要求AC6はスピードに基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度の調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。反対に、制御ユニット130により車体50の前方に前方交差路またはカーブがあると判断された場合、調整要求AC5は車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げることとし、制御ユニット130は調整要求AC5に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げる。また、車体50に対する自動車用センサー110の傾斜角度を上げるステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0046】
図8は本発明の一実施形態に係る自動車用センサー自動調整方法の自動車用センサーの回転角度を調整するフローチャートである。
図9Aは本発明の一実施形態に係る車体の走行環境の状況が横方向の調整の事象である場合の概略図である。
図9Bは一実施形態に係る
図9Aの車体に対する自動車用センサーの回転角度を調整する概略図である。
図8及び
図9Aは一実施形態に係る
図5の横方向の調整E5の事象についての説明である。ちなみに、一般的には、自動車用センサー110がライダーである場合(
図2参照)、検知部112は360度検知可能であり、この実施形態において、自動車用センサー110の検知部112が360度検知可能ではない場合、軸Cを軸として自動車用センサー110を回転させ、検知部112の照準を検知対象物に合わせるか、軸Cを進行方向の照準及び取り付ける際の基準を指向するために使用する。
図8を参照すると、
図4のステップS120の後にステップS321が実行され、車体50の前方の片側が遮蔽されているか否かが判断される。
図9Aに示すように、車体50の走行中に、自動車用センサー110が検出距離DRを有し、第一側面S1及び第二側面S2はそれぞれ検出センターCLの左右両側である。ちなみに、ここで用いる「片側が遮蔽される」という用語は、自動車用センサー110の検出距離DRの検出センターCLが遮蔽されず、検出距離DRの検出センターCLの片側のみが遮蔽されることを指す。反対に、障害物が自動車用センサー110の検出距離DRの検出センターCLに少なくとも位置される場合、車体の前方が遮蔽されている状態となる。
図9Aを例にすると、障害物40が車体50の前方左側に位置され、自動車用センサー110の検出距離DRの第一側面S1が遮蔽され、車体50の前方は片側が遮蔽される状態となり、この側は遮蔽側と呼ばれ、即ち、
図9Aの第一側面S1である。
【0047】
本実施形態では、ステップS321において、制御ユニット130により車体50の前方は片側が遮蔽されていないと判断されると、車体50には調整要求が存在せず、A段階に戻り、即ち、
図4のステップS120において、制御ユニット130が継続して車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させる。反対に、制御ユニット130により車体50の前方は片側が遮蔽されていると判断されると、続いて、ステップS323が実行され、車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか否かが判断され、設定速度の範囲の上限速度値は各道路RLの最高速度制限に基づいて決定される。換言すれば、制御ユニット130により車体50のスピードが速いか否かが判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示し、調整要求AC7は車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を遮蔽側の方向に移動させるように調整を行うこととする。制御ユニット130は調整要求AC7に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を遮蔽側の方向に移動させるように調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
図9Bを例にすると、車体50の前方視野の片側が遮蔽される際に車体50のスピードが速い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は近方になり、車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を第一側面S1の方向に移動するように調整を行い、障害物40に対応させることが選択される。
【0048】
本実施形態では、ステップS323において、車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高くない場合、ステップS325が実行され、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低いか否かが判断され、設定速度の範囲の下限速度値は各道路RLの走行速度制限範囲に基づいて最低速度制限が設定される。ステップS325において否と判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低くないことを示し、且つステップS323において制御ユニット130により車体50のスピードも設定速度の範囲の上限速度値より高くないと判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲内にあることを示す。換言すれば、車体50に調整要求が存在せず、A段階に戻って、
図4のステップS120において、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させる。反対に、ステップS325において応と判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低く、車体50のスピードが遅いことを示し、調整要求AC8は車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を遮蔽側の反対方向に移動するように調整を行うこととする。制御ユニット130は調整要求AC8に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を遮蔽側の反対方向に移動するように調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。車体50の前方視野の片側が遮蔽されている際に車体50のスピードが遅い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は遠方であり、或いは現在障害物に対応させる必要がない状態であり、車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を第二側面S2の方向に移動するように調整を行い、障害物40に対応させないようにする。
【0049】
上述の
図8及び
図9Bは車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を調整することにより、
図9Aの車体の走行環境の状況ESを横方向の調整E5の調整要求とする。然しながら、本発明はこれに限られず、車体50に対する自動車用センサー110の位置を調整することにより車体50の走行環境の状況ESを横方向の調整E5の調整要求としてもよく、このステップの判断は
図8に類似する。同じステップについては同じ符号を以って表示し、且つ同じ効果を有するため重複する説明は省き、以下では差異についてのみ説明する。
図9Cを参照すると、これは一実施形態に係る
図9Aの車体に対する自動車用センサーの位置の調整を行う概略図である。
図8のステップS323において、車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いか否かが判断される。制御ユニット130により車体50のスピードが設定速度の範囲の上限速度値より高いと判断された場合、車体50のスピードが速いことを示し、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の位置を遮蔽側の方向に移動させるように調整を行うこととする。制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の位置を遮蔽側の方向に移動させるように調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。これにより、車体50の前方視野の片側が遮蔽されている際に車体50のスピードが速い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は近方であり、車体50に対する自動車用センサー110の位置を第一側面S1の方向(
図9Aを例にすると、自動車用センサー110が左に移動する)に移動するように調整を行い、障害物40に対応させることが選択される。
【0050】
反対に、ステップS325において応と判断された場合、車体50のスピードが設定速度の範囲の下限速度値より低く、車体50のスピードが遅いことを示し、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の位置を遮蔽側の反対方向に移動するように調整を行うこととする。制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の位置を遮蔽側の反対方向に移動するように調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。車体50の前方視野の片側が遮蔽されている際に車体50のスピードが遅い場合、自動車用センサー110が注視すべき探知範囲は遠方であり、或いは現在障害物に対応させる必要がない状態であり、車体50に対する自動車用センサー110の位置を第二側面S2の方向(
図9Cを例にすると、自動車用センサー110が右に移動する)に移動するように調整を行い、障害物40に対応させないようにし、自動車用センサー110が障害物40の前方の情報を注視するようにする。ちなみに、
図9Cの検出距離DRのカバー範囲は概略にすぎず、本発明をこれに制限するものではない。
【0051】
図示が省略される実施形態において、
図5の横方向の調整E5の事象に追い越し実行E6の事象が組み合わせられて後続の調整要求が存在するか否かの判断としてもよい。
図1、
図8及び
図9Aを参照し、まず、追い越しが実行されているか否かが判断される。制御ユニット130により追い越しが実行されていると判断された場合、調整要求は車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を追い越される側の方向に移動させるように調整を行うこととする。制御ユニット130は調整要求に基づいて対応する制御信号を出力させ、姿勢調整機構120は制御ユニット130の制御信号に基づいて車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を追い越される側の方向に移動するように調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
図9Bを例にすると、車体50は障害物40の右側から追い越しが実行され、車体50に対する自動車用センサー110の回転角度を左側に移動するように調整を行い、障害物40に対応させることが選択される。また、制御ユニット130により追い越しが実行されていないと判断された場合、調整要求は横方向の調整の事象に基づいて自動車用センサー110の姿勢Pの調整を行うこととし、例えば、
図8の判断フローチャートに基づいて自動車用センサー110の姿勢Pの調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。本発明はこれに限られず、車体50に対する自動車用センサー110の位置を調整することにより車体50の走行環境の状況ESを追い越し実行E6の調整要求としてもよい。例えば、車体50は障害物40の右側から追い越しが実行され、車体50に対する自動車用センサー110の位置を左側に移動するように調整を行い、障害物40に対応させることが選択されてもよい。また、車体50に対する自動車用センサー110の位置を調整するステップを実行した後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。また、制御ユニット130により追い越しが実行されていないと判断された場合、調整要求は横方向の調整の事象に基づいて自動車用センサー110の姿勢Pの調整を行うこととし、例えば、
図8の判断フローチャートに基づいて自動車用センサー110の姿勢Pの調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。
【0052】
図10は本発明の他の実施形態に係る自動車用センサー自動調整システムを示す概略図である。ちなみに、
図10の自動車用センサー自動調整システム200は
図1の自動車用センサー自動調整システム100と相似し、同じ部材は同じ符号を以って表示し、且つ同じ効果を有するため重複する説明は省き、以下では差異についてのみ説明する。
図10の自動車用センサー自動調整システム200は画像情報モジュール140を更に備える。画像情報モジュール140は制御ユニット130に接続され、画像情報モジュール140は制御ユニット130に画像情報を提供するために用いられる。画像情報モジュール140により提供される画像情報は複数の点群(point cloud)が累積することで構成される点群地図を含み、前記点群は幾何学的位置(3次元座標)情報を少なくとも有する以外、カラー情報や目標物の反射面の強度情報を更に有し、画像情報の点群地図から走行環境の高さ、道路の勾配、障害物、交差路等を含む走行環境の状況情報が取得可能である。また、制御ユニット130は画像情報モジュール140及び自動車用センサー110の信号比較に基づいて、車体50のスピードを取得させる。例えば、制御ユニット130が、ライダーの自動車用センサー110により検知された点群と画像情報モジュール140の点群地図の点群との比較に基づいて、前記点群地図中における車体50の現在位置を取得させ、別々の時間に得られた位置情報を利用して車体50のスピードを算出させる。
【0053】
図4のステップS120を参照し、本実施形態は画像情報モジュール140が更に組み合わせられ、画像情報に基づいて車体50の走行環境の状況を予測し、画像情報の走行環境の状況が制御ユニット130に提供される。制御ユニット130は画像情報を結合させることにより調整要求が存在するか否かを判断させ、自動車用センサー110の姿勢の調整を行う。制御ユニット130はハードウェア(例えば、プロセッサー、ホストコンピューター)、ソフトウェア(例えば、プロセッサーが実行するプログラム命令)、またはそれらの組み合わせにより実施される。このように、本実施形態の制御ユニット130は画像情報モジュール140の画像情報により得られる走行環境の高さ、道路の勾配、障害物、交差路等の走行環境の状況情報が結合され、調整要求に基づいて自動車用センサー110をどのように調整させるかが決定され、対応する制御信号が出力され、姿勢調整機構120が制御ユニット130の制御信号に基づいて自動車用センサー110の姿勢の調整を行い、且つ、調整後、
図4の段階Aにも戻って、ステップS120に基づいて、制御ユニット130が継続的に車体50の走行環境の状況に基づいて調整要求が存在するか否かを判断させ、ステップS130に基づいて自動車用センサーの姿勢の調整を行う。さらに、
図5に示すように、走行環境の状況ESは単一の事象または複数の事象の組み合わせを含み、例えば、走行環境の高さE1の事象、スピードE2の事象、前方遮蔽E3の事象、地形の変化E4の事象、横方向の調整E5の事象、及び追い越し実行E6の事象を含む。制御ユニット130はアルゴリズムを含み、走行環境の高さE1の事象、スピードE2の事象、前方遮蔽E3の事象、地形の変化E4の事象、横方向の調整E5の事象、及び追い越し実行E6の事象等の複数の事象が組み合わせられた際に、制御ユニット130はアルゴリズムポリシーによりこれらの事象の調整要求の優先順位を決める。例えば、
図6A乃至
図7Cの自動車用センサー自動調整方法では、走行環境の高さE1の事象、前方遮蔽E3の事象、スピードE2の事象、地形の変化E4の事象という調整要求の順序となっている。
【0054】
また、調整自動車用センサー110の姿勢のステップS130の後に、調整後の自動車用センサー110及び車体50の相対関係の補正を行い、例えば、
図3Aの姿勢調整機構120の作動ユニット128が制御ユニット130の出力制御信号に基づいて駆動され、自動車用センサー110及び車体50の相対関係が調整される。制御ユニット130は作動ユニット128の実際の動作行程または角度に基づいて姿勢調整機構120の姿勢を逆算し、自動車用センサー110の座標系を動的に変換させる。換言すれば、本実施形態は姿勢調整機構120の運動学及び逆運動学的状態を利用して現在の自動車用センサー110の姿勢を推定する。
【0055】
上述の姿勢調整機構120の運動学及び逆運動学的状態を利用した自動車用センサー110の補正方式以外、
図11に示すように、
図11は
図4に示す自動車用センサー自動調整方法の他の実施形態を示すフローチャートである。ステップS132が実行され、車体50にある少なくとも1つの固定装置の座標に基づいて、調整後の自動車用センサー110の座標から相対関係の変化量が得られる。例えば、固定装置が固定型センサーとして設けられ、固定型センサーがライダーであり、
図2の車体50の固定位置(自動車屋根52)に固定される場合、固定型センサーはその姿勢を調整できない。即ち、固定型センサー及び車体50が相対座標を有し、よって、固定型センサーの座標に基づいて調整後の自動車用センサー110の座標から相対関係の変化量が導き出される。換言すれば、固定型センサーの座標を参照座標とし、調整後の自動車用センサー110の相対関係の変化量を知ることができる。例えば、自動車用センサー110が座標を有し、車体50に対する自動車用センサー110の高さが第一高さであり、車体50に対する固定型センサーの高さも第一高さであり、車体50に対する自動車用センサー110の高さが調整された後に第二高さとなると、第二高さ第一高さがより高くなる。即ち、自動車用センサー110の高さが固定型センサーの高さより高くなる。このステップS132により、調整後の自動車用センサー110の座標から相対関係の変化量が得られ、即ち、自動車用センサー110の高さの距離から固定型センサーの高さの距離が引かれる。
【0056】
続いて、ステップS134が実行され、少なくとも1つの固定装置と自動車用センサー110との間の相対位置関係の補正が行われる。続いて、ステップS136が実行され、少なくとも1つの固定装置と自動車用センサー110との間の相対関係の変換が更新される。上述のステップS132乃至ステップS136によって、自動車用センサー110の座標が動的に変換される。このように、本発明は他の固定装置により自動車用センサー110の姿勢に対する調整が行われた後に更に補正が行われる。他の実施形態では、固定型センサーには本実施形態の画像情報モジュール140が組み合わせられて対応する画像情報を有する。固定型センサーの画像情報を参照特徴とし、制御ユニット130により比較調整された後の自動車用センサー110の画像情報により固定型センサーと自動車用センサー110との間の相対位置関係が動的に補正される。
【0057】
以上を総合すると、本発明の自動車用センサー自動調整方法およびそのシステムにおいて、異なる走行環境の状況に対応する調整要求に基づいて、自動車用センサーの姿勢が調整され、特定の距離範囲の目標物が検知され、且つ探知範囲が車体や遮蔽物により遮蔽されなくなる。
【0058】
さらに、本発明は画像情報モジュールの画像情報により提供される走行環境の状況が更に結合され、自動車用センサーの姿勢の判断及び調整が行われる。
【0059】
従って、本明細書に開示された実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。