特開2020-107311(P2020-107311A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ Anyble株式会社の特許一覧

特開2020-107311システム、情報処理装置及びプログラム
<>
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000003
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000004
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000005
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000006
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000007
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000008
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000009
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000010
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000011
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000012
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000013
  • 特開2020107311-システム、情報処理装置及びプログラム 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-107311(P2020-107311A)
(43)【公開日】2020年7月9日
(54)【発明の名称】システム、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/08 20120101AFI20200612BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20200612BHJP
【FI】
   G06Q30/08
   G06Q30/06 300
   G06Q30/06 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-135050(P2019-135050)
(22)【出願日】2019年7月23日
(62)【分割の表示】特願2018-240920(P2018-240920)の分割
【原出願日】2018年12月25日
(71)【出願人】
【識別番号】518417503
【氏名又は名称】Anyble株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】松本 悠利
(72)【発明者】
【氏名】吉田 慧悟
(72)【発明者】
【氏名】小林 一平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB23
5L049BB47
5L049BB53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】機器の所有者が持て余している機器と、当該機器を欲する者をマッチングさせ、機器の有効活用を促進させることが可能なシステム、情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】システム100は、第1情報処理装置1、第2情報処理装置20、第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60を備える。第1情報処理装置1は、第2情報処理装置20と通信可能に構成される。第1情報処理装置1は、機器の所有者が持て余している機器と、当該機器を欲する者を、マーケットプレイスを介してマッチングさせる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1情報処理装置、第2情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末を備えるシステムにおいて、
第1情報処理装置は、第2情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成され、
第1情報処理装置は、出品データ生成部及び期限設定部を備え、
前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、
前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、
前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、
第2情報処理装置は、前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記出品された商品の買取処理を実行可能に構成される、
システム。
【請求項2】
第1ユーザー端末は、操作部を備え、
前記操作部による操作により、前記出品期限を入力可能に構成され、
前記期限設定部は、前記操作部により入力された前記出品期限を設定する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
出品データ更新部を備え、
前記出品データ更新部は、前記操作部により前記出品期限が変更された場合、前記出品データ中の前記出品期限を前記変更後の出品期限へ更新可能に構成される、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
第2情報処理装置は、前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、前記出品期限が長いほど前記出品された商品の希望販売価格より低い価格で買取処理を実行可能に構成される、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
第1情報処理装置は、分析部及び提案部を備え、
前記分析部は、前記出品される商品と同一又は類似のカテゴリーに属する商品の過去の売買実績を分析可能に構成され、
前記提案部は、前記出品される商品に対し、前記分析結果に基づいた前記出品期限を提案可能に構成される、
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
第1情報処理装置は、第2ユーザー端末による買取要求があった場合、又は第2情報処理装置による買取処理が実行された場合に、前記出品された商品の販売価格の一部を第2情報処理装置のユーザーに対して還元可能に構成される、
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記出品データ更新部は、前記出品期限までに第2ユーザー端末による買取要求があった場合、前記出品データに第2ユーザー端末のユーザーを特定する情報を対応付けて更新可能に構成される、
請求項1〜請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記出品データ更新部は、前記出品期限までに第2ユーザー端末による買取要求がなかった場合、前記出品データに第2情報処理装置を特定する情報を対応付けて更新可能に構成される、
請求項1〜請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
第1情報処理装置は、画像生成部を備え、
前記画像生成部は、第1ユーザー端末の表示部に表示させる画像を生成可能に構成され、且つ、前記画像には、代理店選択画面が含まれ、
前記代理店選択画面は、複数の代理店を表す画像を含む画面であり、
第1ユーザー端末の前記操作部は、前記複数の代理店から特定の代理店を選択可能に構成され、
第1情報処理装置は、第2ユーザー端末による買取要求があった場合、又は第2情報処理装置による買取処理が実行された場合に、前記出品された商品の販売価格の一部を前記選択された代理店に対して支払可能に構成される、
請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
他の情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成された情報処理装置において、
前記情報処理装置は、出品データ生成部及び期限設定部を備え、
前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、
前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、
前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、
前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記他の情報処理装置により前記出品された商品の買取処理を受付可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、出品データ生成部及び期限設定部として機能させ、
前記コンピュータは、他の情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成され、
前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、
前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、
前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、
前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記他の情報処理装置により前記出品された商品の買取処理を受付可能に構成される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、情報処理装置及びプログラムに関する。
【0002】
近年、電子商取引システムの利用が急増している。特許文献1には、メーカー及び卸問屋が会員となる組織を設定し、その組織を管理する中間業者が、メーカーと卸問屋間の取引を仲介し、メーカーに対し支払保証を行うことにより、当該メーカーの卸問屋に対する信用調査の負担の軽減、卸問屋の経営破綻時における損害の軽減等を図ること等を課題とするシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−78937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、製造業等のメーカーでは、様々な機器を用いて研究開発を行っている。そのような機器は、ある研究開発で利用した後は出番がなくなり、倉庫に保管されたまま放置されている場合がある。一方、当該機器を利用したいが、販売価格が高額であるため、その利用を躊躇してしまう者も存在する。
【0005】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、機器の所有者が持て余している機器と、当該機器を欲する者を、マーケットプレイスを介してマッチングさせ、機器の有効活用を促進させることが可能なシステム、情報処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、第1情報処理装置、第2情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末を備えるシステムにおいて、第1情報処理装置は、第2情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成され、第1情報処理装置は、出品データ生成部及び期限設定部を備え、前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、第2情報処理装置は、前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記出品された商品の買取処理を実行可能に構成される、システムが提供される。
【0007】
本発明では、出品された商品の出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに、第2情報処理装置により出品された商品の買取処理が実行される。
【0008】
これにより、出品者からすると商品の買取が保障されるので、マーケットプレイスに安心して商品を出品することができるので、商品の出品を促すことができる。一方、購入希望者からすると、数多くの商品がマーケットプレイスに出品されることで、希望の商品を見つけやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る第1情報処理装置1を含むシステム100の概略図である。
図2図2Aは、ユーザーデータの一例である。図2Bは、出品データの一例である。図2Cは、売買データの一例である。
図3】調整テーブルの一例である。
図4】第1ユーザー端末50の表示部53に表示される画面の一例である。
図5】第2ユーザー端末60の表示部63に表示される画面の一例である。
図6】出品商品がカテゴリー別に表示される画面の一例である。
図7】システム100による処理を表すフローチャートの一例である。
図8】データ及びモノの流れを表す概念図である。
図9】予め定められた期間(出品期限)を過ぎても第2ユーザー端末60のユーザーからの買取要求がなかった場合に、第2情報処理装置20による買取処理について説明する概念図である
図10】代理店選択画面の一例である。
図11】代理店が利用する第3情報処理装置30を含めた場合における、システム100による処理を表すフローチャートの一例である。
図12図11の例における、データ及びモノの流れを表す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
<第1実施形態>
1.システム100の概要
図1に示されるように、本実施形態に係るシステム100は、第1情報処理装置1、第2情報処理装置20、第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60を備える。第1実施形態では、第1情報処理装置1は、第2情報処理装置20と通信可能に構成される。また、第1情報処理装置1は、第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60とネットワークNWを介して通信可能に構成される。ここで、第2情報処理装置20がネットワークNWに接続され、第1情報処理装置1と第2情報処理装置20がネットワークNWを介して通信可能に構成されてもよい。
【0012】
第1情報処理装置1は、機器の所有者が持て余している機器と、当該機器を欲する者を、マーケットプレイスを介してマッチングさせる場であるマーケットプレイスを提供するための装置である。第1情報処理装置1は、マーケットプレイスの運営者により運営されるものであり、例えばサーバにより構成することができる。
【0013】
本実施形態では、第1情報処理装置1は、第2ユーザー端末60による買取要求があった場合、又は第2情報処理装置20による買取処理が実行された場合に、出品された商品の販売価格の一部を第2情報処理装置20のユーザーに対して還元可能に構成される。
【0014】
また、図10図12を用いて後述するように、第3情報処理装置30を含めて取引を行う場合、すなわち、代理店としての機能を有する者又は企業が運営する第3情報処理装置30を用いてシステム100を構成する場合には、第1情報処理装置1は、第2ユーザー端末60による買取要求があった場合、又は第2情報処理装置20による買取処理が実行された場合に、出品された商品の販売価格の一部を選択された代理店に対して支払い可能に構成される。
【0015】
第2情報処理装置20は、第1情報処理装置1の運営者と異なる運営者により運営される装置である。第1情報処理装置1と同様に、第2情報処理装置20は、サーバにより構成することができる。本実施形態では、第2情報処理装置20は、マーケットプレイスに出品された商品の出品期限までに第2ユーザー端末60からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末60のユーザーの代わりに、出品された商品の買取処理を実行可能に構成される。
【0016】
本実施形態では、第2情報処理装置20は、出品された商品の出品期限までに第2ユーザー端末60からの買取要求がなかった場合、出品期限が長いほど出品された商品の希望販売価格より低い価格で買取処理を実行可能に構成される。
【0017】
第1ユーザー端末50は、商品をマーケットプレイスに出品するユーザー(出品者)により操作される端末である。そして、出品者は、第1ユーザー端末50を操作することにより、自身が保有する商品を第1情報処理装置1が提供するマーケットプレイスに出品する。ここで、商品は、例えば、法人向けの機器の他、任意の製品である。例えば、企業で使用した後倉庫に保管されている機器を、商品として出品してもよい。
【0018】
第2ユーザー端末60は、マーケットプレイスに出品された商品の購入希望者により操作される端末である。購入希望者は、第2ユーザー端末60を操作することにより、マーケットプレイスに出品された商品に対して買取要求を送信する。
【0019】
第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60は、PC、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等により構成される。
【0020】
2.第1情報処理装置1の構成
次に、第1情報処理装置1の構成について説明する。図1に示されるように、第1情報処理装置1は、出品データ生成部12及び期限設定部14を備える。本実施形態では、第1情報処理装置1は、制御部10、通信部2、操作部3、表示部4及び記憶部5を備える。
【0021】
(2−1)制御部10
制御部10は、画像生成部11、出品データ生成部12、出品データ更新部13、期限設定部14、期限監視部15、分析部16、提案部17及び送着金制御部18を備える。
【0022】
<画像生成部11>
画像生成部11は、第1ユーザー端末50の表示部53に表示させる画像を生成可能に構成される。また、本実施形態では、画像生成部11により生成される画像には、代理店選択画面が含まれる。また、代理店選択画面は、複数の代理店を表す画像を含む画面であることが好ましい。代理人選択画面については、図10を用いて後述する。
【0023】
<出品データ生成部12>
出品データ生成部12は、第1ユーザー端末50のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成される。本実施形態では、出品データは、図2Bに示されるように、少なくとも商品の出品者を特定する情報、商品を特定する情報、商品の希望販売価格、商品の出品期限を対応付けたデータである。図2Bの例では、出品データはさらに、商品の出品日、商品の購入者及び購入日を対応付けて記憶している。なお、出品データは単一のテーブル形式に限定されず、複数のテーブルの組み合わせ及び1又は複数の関数として規定されてもよい。
【0024】
<出品データ更新部13>
出品データ更新部13は、出品された商品に対する買取要求を受信した場合、出品データを更新可能に構成される。本実施形態では、出品された商品に対して第三者からの買取要求を受信した場合、図2Bに示されるように、出品データに購入者及び購入日が追加される。ここで、本実施形態では、買取要求は、通信部2を介して受信される。また、本実施形態では、出品データ更新部13は、第1ユーザー端末50の操作部52により出品期限が変更された場合、出品データ中の出品期限を変更後の出品期限へ更新可能に構成される。
【0025】
さらに、出品データ更新部13は、出品期限までに第2ユーザー端末60による買取要求があった場合、出品データに第2ユーザー端末60のユーザーを特定する情報を対応付けて更新可能に構成される。また、出品データ更新部13は、出品期限までに第2ユーザー端末60による買取要求がなかった場合、出品データに第2情報処理装置20を特定する情報を対応付けて更新可能に構成される。
【0026】
<期限設定部14>
期限設定部14は、出品される商品の出品期限を設定可能に構成される。かかる出品期限は、第1ユーザー端末50の操作部52により入力されるものであり、第1ユーザー端末50からの設定指令を通信部2が受信し、期限設定部14により期限が設定される。
【0027】
<期限監視部15>
期限監視部15は、出品データに含まれる出品期限を監視するものである。また、期限監視部15は、現在の時刻が出品期限を超えたとき、制御部10に対してその旨通知する。なお、現在の時刻が出品期限に所定の時間迫ったときに通知をするようにしてもよい。
【0028】
<分析部16>
分析部16は、出品さる商品と同一又は類似のカテゴリーに属する商品の過去の売買実績を分析可能に構成される。具体的には、出品される商品のカテゴリーが「センサー」である場合、過去に出品された同一カテゴリーである「センサー」又はこれに類似するカテゴリーに属する商品につき、希望販売価格、新品又は中古であるか、発売日、商品を出品してから買取要求を受信するまでの期間等につき、統計分析を実行する。なお、分析部16は、統計分析と合わせ、機械学習を利用して分析精度を向上させることが好ましい。
【0029】
<提案部17>
提案部17は、出品される商品に対し、分析部16による分析結果に基づいた出品期限を提案可能に構成される。すなわち、過去の実績に基づき、特定の商品が実際に買い取られるまでに要すると予想される期間を提案することにより、商品の出品者が適切に出品期限を設定することを支援するものである。
【0030】
<送着金制御部18>
送着金制御部18は、出品された商品に対する買取処理が実行された後、出品者と購入者の間での売買処理を代行するものである。ここで、第2ユーザー端末60により買取処理が実行された場合、第2ユーザー端末60から第1情報処理装置1に送金された後、第1情報処理装置1が一部を手数料として受け取ってから、第1ユーザー端末50に残金を送金する、いわゆるエスクロー決済を利用することが取引の安全上好ましい。
【0031】
(2−2)通信部2、操作部3及び表示部4
通信部2は、第1情報処理装置1を構成する他の構成要素、第2情報処理装置20、第1ユーザー端末50、第2ユーザー端末60及び他の情報処理装置と有線又は無線によりデータ通信可能に構成される。本実施形態では、通信部2により、ネットワークNWを介して第1情報処理装置1と第2情報処理装置20、第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60の間で種々のデータの送受信が実行される。
【0032】
操作部3は、第1情報処理装置1を操作して種々の機能を発揮させるものであり、任意のインプットデバイスにより構成される。
【0033】
表示部4は、任意の画像(静止画及び動画を含む)を表示するものであり、任意の画像出力デバイスにより構成される。表示部4は、第1情報処理装置1と一体として構成されてもよく、第1情報処理装置1と別体として構成されてもよい。
【0034】
(2−3)記憶部5
記憶部5は、種々のプログラム及びデータを記憶するものであり、例えばメモリ、ハードディスク、SSD等により構成される。本実施形態では、記憶部5は、第1情報処理装置1に種々の機能を実行させるプログラム、ユーザーデータ、出品データ、売買データ及び調整テーブルを記憶する。
【0035】
ユーザーデータは、図2Aに示されるように、第1情報処理装置1により提供されるマーケットプレイスのユーザーに関する情報を対応付けたデータである。図2Aの例では、ユーザーデータとして、ユーザーを特定するユーザーID、ユーザー名、ユーザーアカウント、当該ユーザーが所属する企業名、当該ユーザーの所属部署、ユーザーが属する企業の主な取扱機器(又は出品機器)及びユーザーの連絡先を対応付けて記憶する。
【0036】
出品データは、上述の通り、図2Bに示されるように、少なくとも商品の出品者を特定する情報、商品を特定する情報、商品の希望販売価格、商品の出品期限を対応付けたデータである。また、出品データは、出品データ更新部13により、出品された商品の購入者及び購入日が追加されてもよい。
【0037】
売買データは、図2Cに示されるように、マーケットプレイスに出品された商品の売買に関する情報を対応付けたデータである。図2Cの例では、商品の取引を特定する取引ID、販売者、購入者、支払額、支払期限及び実際の支払日を対応付けて記憶する。
【0038】
調整データは、図3に示されるように、滞留時間と調整係数を対応付けたデータである。ここで、滞留時間とは、商品がマーケットプレイス上にあげられている時間のことである。本実施形態では、滞留時間が長いほど、調整係数が小さくなるように調整データが規定される。そして、滞留時間に応じた調整係数を商品の希望販売価格に乗じることにより、第2情報処理装置20による買取価格が決定される。ここで、滞留時間と調整係数の関係はこれに限定ないが、滞留時間と調整係数が非単調増加関係となることが好ましい。なお、本実施形態では、第1ユーザー端末50のユーザーが設定した出品期限が滞留時間の上限となる。
【0039】
3.第2情報処理装置20の構成
第2情報処理装置20は、通信部21、操作部22、表示部23、制御部24及び記憶部25を備える。
【0040】
通信部21、操作部22、表示部23、制御部24及び記憶部25はそれぞれ、通信部2、操作部3、表示部4、制御部10及び記憶部5に相当する。
【0041】
第2情報処理装置20は、通信部21により第1情報処理装置1の通信部2と種々のデータ通信を可能に構成される。ここで、図1の例では、第1情報処理装置1と第2情報処理装置20が直接通信可能に構成されているが、ネットワークNWを介して第1情報処理装置1と第2情報処理装置20がデータ通信可能に構成されてもよい。
【0042】
4.第1ユーザー端末50及び第2ユーザー端末60の構成
【0043】
第1ユーザー端末50は、通信部51、操作部52、表示部53、制御部54及び記憶部55を備える。また、第2ユーザー端末60は、通信部61、操作部62、表示部63、制御部64及び記憶部65を備える。これらの各構成要素は、通信部2、操作部3、表示部4、制御部10及び記憶部5に相当する。本実施形態では、第1ユーザー端末50の操作部52による操作により、商品の出品期限を入力可能に構成される。また、操作部52は、複数の代理店から特定の代理店を選択可能に構成される。
【0044】
上記の各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUがプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。プログラムは、内蔵の記憶部に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶部に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。ハードウェアによって実現する場合、ASIC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。本実施形態においては、様々な情報やこれを包含する概念を取り扱うが、これらは、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、上記のソフトウェア又はハードウェアの態様によって通信や演算が実行され得るものである。
【0045】
さらに、図1の例では、記憶部5が1つの第1情報処理装置1の内部に設けられる構成としているが、記憶部5を第1情報処理装置1と異なるデータベースにより構成してもよい。このとき、制御部10が種々のデータを参照する際にデータベースにアクセスし、処理に必要なデータを取得する。
【0046】
5.表示画面
(5−1)第1ユーザー端末50に表示される出品画面
次に、図4を用いて、第1ユーザー端末50の表示部53に表示される画面の一例について説明する。ここで、第1ユーザー端末50は、マーケットプレイスに商品を出品する出品者により操作される端末であるとする。
【0047】
図4に示されるように、第1ユーザー端末50を操作して商品をマーケットプレイスに出品する際に、表示部53に表示される画面から、商品についての各種情報を入力する。ここで、かかる画面は、第1情報処理装置1の画像生成部11により生成され、ネットワークNWを介して第1ユーザー端末50に表示されるものである。
【0048】
本実施形態では、出品商品に関する情報として、商品のカテゴリー、商品名、出品者、希望販売価格及び出品期限が入力される。ここで、出品者名に加え、出品者の所属部署等に関する情報を入力する構成としてもよい。図4の例では、出品期限の起算日を出品操作の当日(例:2018年12月24日)とし、プルダウンPDにより所定の期限を選択できる構成を採用している。ここで、所定の期限は1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月及びその他(自由記入)以外でもよく、システム100の運営者により適宜決定することができる。また、出品期限に応じた調整係数を、図4と同一画面又は他の画面によりユーザーに提示してもよい。
【0049】
そして、各種情報の入力が完了し、出品ボタン(アイコン)を押すことで、入力情報がネットワークNWを介して第1情報処理装置1に送信される。なお、入力情報の送信はこれに限定されず、出品ボタン(アイコン)以外の手法により実現することができる。
【0050】
(5−2)第2ユーザー端末60に表示される購入画面
次に、図5及び図6を用いて、第2ユーザー端末60の表示部63に表示される画面の一例について説明する。ここで、第2ユーザー端末60は、マーケットプレイスに出品された商品の購入希望者により操作される端末であるとする。
【0051】
図5に示されるように、第2ユーザー端末60を操作してマーケットプレイスにアクセスすると、取扱商品がカテゴリー別に表示される。図5の例では、センサー、ドローン、ロジック開発機器、パソコン、パソコン周辺機器及びその他の6つのカテゴリーが表示される。
【0052】
そして、第2ユーザー端末60のユーザーにより、カテゴリー「センサー」が選択されたとする。ここで、かかる選択は、第2ユーザー端末60の操作部62によりなされる。
【0053】
図6は、カテゴリー「センサー」が選択されたときに表示される画面の一例である。図6の例では、センサー1〜センサー6が購入可能な商品である。なお、商品毎に、希望販売価格に加え、商品の出品者(A社〜E社)を表す情報が表示されることが好ましい。
【0054】
6.システム100による処理
次に、図7図10を用いて、システム100による処理について説明する。
【0055】
図7に示されるように、S1において、第1ユーザー端末50を操作することにより、第1ユーザー端末50のユーザーが所持する商品のマーケットプレイスへの出品処理が開始される。具体的には、第1ユーザー端末50の操作部52を操作し、所望の商品について出品機器、機器のカテゴリー、希望買取価格等を入力する。
【0056】
次に、S2において、第1ユーザー端末50の操作部52を操作し、出品商品の出品期限を設定する。かかる出品期限は、出品者により任意に設定できる。このとき、提案部17により、過去の実績に基づき、特定の商品が実際に買い取られるまでに要すると予想される期間が提案されることが好ましい。なお、かかる提案は、分析部16による分析結果に基づいたものである。
【0057】
次に、S3において、第1ユーザー端末50のお操作部52操作し、商品出品の指示をすることにより、商品がマーケットプレイスに出品される。例えば、第1ユーザー端末50の表示部53に表示される「送信ボタン」を押下することにより、通信部51からネットワークNWを介してかかる情報が第1情報処理装置1に送信される。
【0058】
次に、S4において、第1ユーザー端末50の操作部52により、出品期限の更新指示がなされた場合(YES)、S5に進み、出品データ更新部13により、出品データ中の出品期限を更新する。一方、S4において、出品期限の更新指示がなかった場合(NO)、S6に進む。
【0059】
次に、S6において、出品期限内に第2ユーザー端末60からの買取要求があった場合(YES)、S7に進み、第2ユーザー端末60による買取処理を実行する。このとき、出品データ更新部13により、図2Bに示される出品データに購入者及び購入日が追加されることが好ましい。本実施形態では、第2ユーザー端末60のユーザーを商品の購入者(9999)として出品データに追加する。あわせて、送着金制御部18により、図2Cに示される売買データが生成される。本実施形態では、第2ユーザー端末60のユーザーを商品の購入者(9999)として売買データに追加する。そして、送着金制御部18により、売買処理が実行される。具体的には、第2ユーザー端末60から第1情報処理装置1への送金を受け付けるとともに、その一部を手数料として取得し、残金を第1ユーザー端末50に送金する。
【0060】
一方、S6において、出品期限内に第2ユーザー端末60からの買取要求がなかった場合(NO)、S8に進み、第2情報処理装置20による買取処理を実行する。ここで、第2情報処理装置20による買取価格は、図3に示される調整テーブルに基づいて決定される。具体的には、第1ユーザー端末50のユーザーにより入力された希望販売価格が10万円であり、出品期限が6ヶ月の場合には、10万円に調整係数0.65を乗じた金額である6万5千円が、第2情報処理装置20による滞留商品の買取価格となる。
【0061】
このとき、出品データ更新部13により、図2Bに示される出品データに購入者及び購入日が追加されることが好ましい。本実施形態では、第2情報処理装置20のユーザー(又は運営企業)を商品の購入者(不図示)として出品データに追加する。あわせて、送着金制御部18により、図2Cに示される売買データが生成される。本実施形態では、第2情報処理装置20のユーザー(又は運営企業)を商品の購入者(0000)として売買データに追加する。そして、送着金制御部18により、売買処理が実行される。具体的には、第2情報処理装置20から第1情報処理装置1への送金を受け付けるとともに、その一部を手数料として取得し、残金を第1ユーザー端末50に送金する。
【0062】
そして、S9において、第1情報処理装置1が受け取った手数料のうち、一部を第2情報処理装置20のユーザーに還元する。つまり、商品の販売額の一部を第2情報処理装置20のユーザーに還元する。かかる還元は、送着金制御部18により実行される。
【0063】
このように、マーケットプレイスに出品された商品に対し、第1ユーザー端末50のユーザーが出品期限を設け、出品期限が渡過しても売れ残った商品を第2情報処理装置20のユーザーが買い取ることにより、商品の出品は売れ残りを気にせずに出品することができる。一方、第2情報処理装置20のユーザーは、出品期限を渡過した商品を買取ることの対価として、販売額の一部を受け取ることが可能になる。
【0064】
7.データ及びモノの流れ
次に、図8及び図9を用いて、図7の場合における具体的なデータ及びモノの流れについて説明する。図8は、図7のS6において、出品期限内に第2ユーザー端末60からの買取要求があった場合(S7)を表す。また、図9は、図7のS6において、出品期限内に第2ユーザー端末60からの買取要求がなかった場合(S8)を表す
【0065】
(7−1)第2ユーザー端末60からの買取要求
図8の例では、以下の条件で第2ユーザー端末60からの買取要求があった場合について説明する。
・希望買取価格:100万円
・第1情報処理装置1が受け取る手数料:販売価格の15%
・第2情報処理装置20への還元金額:販売価格の8.5%
【0066】
1.商品を出品
まず、第1ユーザー端末50を操作し、第1情報処理装置1が提供するマーケットプレイスに商品を出品する。
【0067】
2.出品データを生成
次に、出品された商品に関する各種情報について、出品データ生成部12により出品データが生成される(図2A参照)。
【0068】
3.商品を購入
次に、第2ユーザー端末60により、商品に対して買取要求が送信され、商品が購入される。図8の例では、第2ユーザー端末60から商品の代金として100万円が第1情報処理装置1に送金される。
【0069】
4.売買データを生成
次に、第1情報処理装置1により、売買データが生成される(図2C参照)。
【0070】
5.支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が手数料として、販売価格100万円の15%に相当する15万円を受け取り、販売価格から差し引いた85万円を第1ユーザー端末50に送金する。
【0071】
6.商品を配送
次に、第1ユーザー端末50のユーザーは、商品の代金を受け取ったことを確認した後、商品を第2ユーザー端末60のユーザーに配送する。ここで、かかる配送は、第1ユーザー端末50のユーザー自身で行ってもよく、第1情報処理装置1の運営者と提携する配送会社を利用してもよい。
【0072】
7.一部支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が受け取った手数料から、第2情報処理装置20の運営者に対し、販売価格100万円の8.5%に相当する8万5千円を支払う(還元)。
【0073】
ここで、商品の配送及び第2情報処理装置20への一部支払い(還元)については、任意の順序で実行してもよい。
【0074】
かかる処理の結果、各参加者が得る売上及びモノは、以下の通りとなる。
・第1ユーザー端末50のユーザー:商品を販売し、85万円を受け取る
・第2ユーザー端末60のユーザー:商品を購入し、100万円を支払う
・第1情報処理装置1の運営者:手数料として6万5千円を得る
・第2情報処理装置20の運営者:マーケットプレイスの運営補助として8万5千円を得る
【0075】
これにより、商品が第2ユーザー端末60のユーザーに対して届けられるとともに、出品者(第1ユーザー端末50のユーザー)には手数料を差し引いた金額が振り込まれる。さらに、第1情報処理装置1の運営者は、受け取った手数料の一部を第2情報処理装置20の運営者に還元することが可能になる。
【0076】
(7−2)第2情報処理装置20からの買取処理
次に、図9を用いて、第2情報処理装置20からの買取処理について説明する。図9の例では、以下の条件で第2情報処理装置20からの買取処理があった場合について説明する。
・希望買取価格:100万円
・第1情報処理装置1が受け取る手数料:販売価格の15%
・第2情報処理装置20への還元金額:販売価格の8.5%
・商品の出品期限(滞留期間):3ヶ月
・調整係数:0.8(図3参照)
【0077】
1.商品を出品
まず、第1ユーザー端末50を操作し、第1情報処理装置1が提供するマーケットプレイスに商品を出品する。
【0078】
2.出品データを生成
次に、出品された商品に関する各種情報について、出品データ生成部12により出品データが生成される(図2A参照)。
【0079】
3.商品を購入
商品の出品期限内に第2ユーザー端末60からの買取要求がなかった場合、第2情報処理装置20により、商品に対する買取処理が実行される。図9の例では、第2情報処理装置20から商品の代金として80万円が第1情報処理装置1に送金される。ここで、この80万円は、商品の希望販売価格である100万円に、商品の滞留期間3ヶ月に相当する調整係数0.8を掛け合わせることにより算出される価格である。
【0080】
4.売買データを生成
次に、第1情報処理装置1により、売買データが生成される(図2C参照)。
【0081】
5.支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が手数料として、販売価格80万円の15%に相当する12万円を受け取り、販売価格から差し引いた68万円を第1ユーザー端末50に送金する。
【0082】
6.商品を配送
次に、第1ユーザー端末50のユーザーは、商品の代金を受け取ったことを確認した後、商品を第2情報処理装置20の運営者に配送する。ここで、かかる配送は、第1ユーザー端末50のユーザー自身で行ってもよく、第1情報処理装置1の運営者と提携する配送会社を利用してもよい。
【0083】
7.一部支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が受け取った手数料から、第2情報処理装置20の運営者に対し、販売価格80万円の8.5%に相当する6万8千円を支払う(還元)。
【0084】
ここで、商品の配送及び第2情報処理装置20への一部支払い(還元)については、任意の順序で実行してもよい。
【0085】
かかる処理の結果、各参加者が得る売上及びモノは、以下の通りとなる。
・第1ユーザー端末50のユーザー:商品を販売し、68万円を受け取る
・第2ユーザー端末60のユーザー:変化なし
・第1情報処理装置1の運営者:手数料として5万2千円を得る
・第2情報処理装置20の運営者:滞留商品を80万円で買い取るとともに、マーケットプレイスの運営補助として6万8千円を得る。ここで、買い取った商品は、販売価格が100万円相当であることに留意されたい。
【0086】
これにより、商品が第2情報処理装置20の運営者に対して届けられるとともに、出品者(第1ユーザー端末50のユーザー)には手数料を差し引いた金額が振り込まれる。さらに、第1情報処理装置1の運営者は、受け取った手数料の一部を第2情報処理装置20の運営者に還元することが可能になる。また、図9の例では、出品期限内に第2ユーザー端末60から商品に対する買取要求がなかった場合でも、第2情報処理装置20の運営者により買い取ってもらえることにより、第1ユーザー端末50のユーザーにとっての利便性が向上する。なお、上述のように、第2情報処理装置20の運営者は、出品期限を過ぎた商品を買い取ることを約束することの対価として、第1情報処理装置1の運営者から所定の金額を受け取るものである。
【0087】
8.第3情報処理装置30(代理店)を利用する場合
次に、図10図12を用いて、第3情報処理装置30を利用する例について説明する。第3情報処理装置30は、第1ユーザー端末50のユーザーに働きかけ、マーケットプレイスへの商品の出品を促す役割を有する。また、第3情報処理装置30は、このような役割を有する代理店により運営される装置である。好ましくは、複数の第3情報処理装置30が第1情報処理装置1及び第2情報処理装置20と協働し、システム100を構築する。ここで、第3情報処理装置3の構成は、第2情報処理装置2の構成と同様とすることができる。
【0088】
(8−1)第1ユーザー端末50に表示される出品画面
図10に示されるように、第3情報処理装置30を利用する場合には、商品の出品時において、第1ユーザー端末50の表示部53に、代理店を選択する代理店選択画面が表示される。図10の例では、プルダウンPDにより、代理店X〜代理店Zのうち第1ユーザー端末50のユーザーに働きかけた代理店を選択する。このように、本実施形態では、画像生成部11は、第1ユーザー端末50の表示部53に表示させる画像を生成可能に構成され、かかる画像には、代理店選択画面が含まれる。なお、画面のその他の部分については、図4と同様であるため、その説明を省略する。
【0089】
(8−2)システム100による処理
本実施形態では、システム100は、図11に示される各種処理を実行する。ここで、図7と同様の処理についてはその説明を省略し、相違点について説明する。
【0090】
S11及びS12の後、S13において、第1ユーザー端末50のユーザーにより、自身に働きかけてきた代理店が選択される(図10参照)。本実施形態では、代理店Xが選択されたとする。
【0091】
そして、S20の後、S21において、第2情報処理装置20への還元額の一部を第3情報処理装置30の運営者に支払う。かかる処理について、図12を用いて具体的に説明する。
【0092】
(8−3)データ及びモノの流れ
図12の例では、以下の条件で第2ユーザー端末60からの買取要求があった場合について説明する。
・希望買取価格:100万円
・第1情報処理装置1が受け取る手数料:販売価格の15%
・第2情報処理装置20への還元金額:販売価格の8.5%
・第3情報処理装置30への支払額:販売価格の2%
【0093】
1.商品を出品
まず、第1ユーザー端末50を操作し、第1情報処理装置1が提供するマーケットプレイスに商品を出品する。
【0094】
2.出品データを生成
次に、出品された商品に関する各種情報について、出品データ生成部12により出品データが生成される(図2A参照)。
【0095】
3.商品を購入
次に、第2ユーザー端末60により、商品に対して買取要求が送信され、商品が購入される。図8の例では、第2ユーザー端末60から商品の代金として100万円が第1情報処理装置1に送金される。
【0096】
4.売買データを生成
次に、第1情報処理装置1により、売買データが生成される(図2C参照)。
【0097】
5.支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が手数料として、販売価格100万円の15%に相当する15万円を受け取り、販売価格から差し引いた85万円を第1ユーザー端末50に送金する。
【0098】
6.商品を配送
次に、第1ユーザー端末50のユーザーは、商品の代金を受け取ったことを確認した後、商品を第2ユーザー端末60のユーザーに配送する。ここで、かかる配送は、第1ユーザー端末50のユーザー自身で行ってもよく、第1情報処理装置1の運営者と提携する配送会社を利用してもよい。
【0099】
7.一部支払い
次に、第1情報処理装置1の運営者が受け取った手数料から、第2情報処理装置20の運営者に対し、販売価格100万円の8.5%に相当する8万5千円を支払う(還元)。
【0100】
8.一部支払い
次に、第2情報処理装置20から第3情報処理装置30に対し、販売価格100万円の2%に相当する2万を支払う。
【0101】
ここで、商品の配送及び第2情報処理装置20への一部支払い(還元)については、任意の順序で実行してもよい。
【0102】
かかる処理の結果、各参加者が得る売上及びモノは、以下の通りとなる。
・第1ユーザー端末50のユーザー:商品を販売し、85万円を受け取る
・第2ユーザー端末60のユーザー:商品を購入し、100万円を支払う
・第1情報処理装置1の運営者:手数料として6万5千円を得る
・第2情報処理装置20の運営者:マーケットプレイスの運営補助として8万5千円を得るとともに、代理店Xに対し、営業支援の対価として2万円を支払う
・第3情報処理装置30を運営する代理店X:営業支援の対価として、2万円を受け取る
【0103】
これにより、複数の代理店を巻き込むことにより、マーケットプレイスへの出品を促進することが可能になる。そして、各参加者のいずれにとっても利益をもたらすことができる。ここで、第3情報処理装置3を用いてシステム100を構成する場合でも、(7−2)に示すように、第2情報処理装置2による買取処理と組み合わせることが可能である。
【0104】
9.その他
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
【0105】
<第1情報処理装置1>
他の情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成された第1情報処理装置において、
前記情報処理装置は、出品データ生成部、出品データ更新部及び期限設定部を備え、
前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、
前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、
前記出品データ更新部は、前記出品された商品に対する買取要求を受信した場合、前記出品データを更新可能に構成され、
前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、
前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記他の情報処理装置により前記出品された商品の買取処理を受付可能に構成される、
第1情報処理装置。
【0106】
<プログラム>
コンピュータを、出品データ生成部、出品データ更新部及び期限設定部として機能させ、
前記コンピュータは、他の情報処理装置、第1ユーザー端末及び第2ユーザー端末と通信可能に構成され、
前記出品データ生成部は、第1ユーザー端末のユーザーから商品の出品を受け付けた場合に出品データを生成可能に構成され、
前記出品データは、前記商品の出品者を特定する情報、前記商品を特定する情報、前記商品の希望販売価格、前記商品の出品期限を対応付けたデータであり、
前記出品データ更新部は、前記出品された商品に対する買取要求を受信した場合、前記出品データを更新可能に構成され、
前記期限設定部は、前記出品される商品の出品期限を設定可能に構成され、
前記出品された商品の前記出品期限までに第2ユーザー端末からの買取要求がなかった場合、第2ユーザー端末のユーザーの代わりに前記他の情報処理装置により前記出品された商品の買取処理を受付可能に構成される、
プログラム。
【0107】
また、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供してもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 :第1情報処理装置
2 :通信部
3 :操作部
4 :表示部
5 :記憶部
6 :センサー
10 :制御部
11 :画像生成部
12 :出品データ生成部
13 :出品データ更新部
14 :期限設定部
15 :期限監視部
16 :分析部
17 :提案部
18 :送着金制御部
20 :第2情報処理装置
21 :通信部
22 :操作部
23 :表示部
24 :制御部
25 :記憶部
30 :第3情報処理装置
50 :第1ユーザー端末
51 :通信部
52 :操作部
53 :表示部
54 :制御部
55 :記憶部
60 :第2ユーザー端末
61 :通信部
62 :操作部
63 :表示部
64 :制御部
65 :記憶部
100 :システム
NW :ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12