(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-107556(P2020-107556A)
(43)【公開日】2020年7月9日
(54)【発明の名称】中継コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 31/06 20060101AFI20200612BHJP
H01R 13/74 20060101ALI20200612BHJP
H01R 12/81 20110101ALI20200612BHJP
H01R 12/77 20110101ALI20200612BHJP
【FI】
H01R31/06 Z
H01R13/74 D
H01R12/81
H01R12/77
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-247238(P2018-247238)
(22)【出願日】2018年12月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100172096
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 理太
(74)【代理人】
【識別番号】100089886
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 雅雄
(72)【発明者】
【氏名】岡村 智仁
(72)【発明者】
【氏名】加藤 俊彦
【テーマコード(参考)】
5E123
【Fターム(参考)】
5E123AB05
5E123AB10
5E123AB17
5E123AB30
5E123BA01
5E123BA06
5E123BA08
5E123BB12
5E123CA21
5E123CB07
5E123CB22
5E123CB31
5E123CB38
5E123CC15
5E123CD02
5E123DA33
5E123DB23
5E123EA03
5E123EA07
5E123EA33
5E123EC07
(57)【要約】
【課題】FPCやFFC等の薄型部材に対し、複数のコネクタを容易に引き回すことができる中継コネクタの提供。
【解決手段】この中継コネクタAは、ハウジング2が薄型部材側ハウジング部材21と、接続コネクタが接続される接続コネクタ側ハウジング部材22とが互いに接合され、コンタクト3,4,5が薄型部材側ハウジング部材の接合面側より挿入され、水平方向で間隔をおいて配置される薄型部材側接触片部31,31…と、接続コネクタ側ハウジング部材の接合面側より挿入され、互いに行列方向に間隔をおいて配置されるコネクタ側接触片部32,42,52と、連結片部33,43,53とを備え、連結片部33,43,53は、薄型部材側ハウジング部材21と接続コネクタ側ハウジング部材22との間に収容されるようにした。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄型部材が挿入される薄型部材挿入口を有するハウジングと、前記薄型部材挿入口に挿入される薄型部材と接触するコンタクトとを備え、前記ハウジングに形成されたコネクタ接続部に接続される接続コネクタが前記コンタクトを介して前記薄型部材と接続されるようにした中継コネクタにおいて、
前記ハウジングは、前記薄型部材挿入口を有する薄型部材側ハウジング部材と、前記接続コネクタが接続される接続コネクタ側ハウジング部材とが互いに接合され、
前記コンタクトは、前記薄型部材側ハウジング部材の接合面側より挿入され、前記薄型部材挿入口に互いに水平方向で間隔をおいて配置される薄型部材側接触片部と、前記接続コネクタ側ハウジング部材の接合面側より挿入され、前記コネクタ接続部に対し互いに行列方向に間隔をおいて配置されるコネクタ側接触片部と、前記薄型部材側接触片部と前記コネクタ側接触片部とを連結する連結片部とを備え、
前記連結片部は、前記薄型部材側ハウジング部材と前記接続コネクタ側ハウジング部材との間に収容されるようにしたことを特徴とする中継コネクタ。
【請求項2】
前記薄型部材側ハウジング部材及び/又は前記接続コネクタ側ハウジング部材の接合端面には、前記連結片部が当接する折れ防止用凸部を備えている請求項1に記載の中継コネクタ。
【請求項3】
前記接続コネクタ側ハウジング部材は、前記ハウジングが固定されるパネル体と係合する取付部材を備えている請求項1又は2に記載の中継コネクタ。
【請求項4】
前接続コネクタは、極数の異なる複数種のものが適宜組み合わされる請求項1〜3の何れか一に記載の中継コネクタ。
【請求項5】
前記コネクタ接続部は、前記接続コネクタが嵌合される嵌合部と、該嵌合部の内側に突出し、前記接続コネクタを案内する上下一対の案内用リブとを備え、該上下の案内用リブは互いに幅が異なる請求項1〜4の何れか一に記載の中継コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FPCやFFC等の薄型部材とハーネスコネクタ等のインターフェースの異なるコネクタとの接続に使用する中継コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FPCやFFC等の薄板状の薄型部材とハーネスコネクタ等の接続対象が相違するコネクタとの接続には、薄型部材と各コネクタとを直接的に嵌合できないため、中継コネクタが使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この中継コネクタは、一方の端部に薄板状の薄型部材が挿入される薄型部材挿入口を有するハウジングと、薄型部材挿入口に挿入される薄型部材と接触するコンタクトとを備え、ハウジングに形成されたコネクタ接続部に接続される接続コネクタがコンタクトを介して薄型部材と接続されるようになっている。
【0004】
各コンタクトは、ハウジングの一方の端から挿入され、一方の端部に形成された薄型部材側接触部が薄型部材挿入口内に配置されて薄型部材と接触し、他方の端部に形成されたコネクタ側接触部がコネクタ接続部に配置され接続コネクタと接続されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−008978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の如き従来の技術では、各コンタクトをハウジングの一方から挿入する構造であることから、コンタクトの両端に形成された薄型部材側接触部とコネクタ側接続部とを略同一間隔に配置せざるを得ず、中継コネクタ全体の幅が薄型部材の幅に依存し、極数の数に応じて中継コネクタ全体の幅が増大するという問題があった。
【0007】
よって、従来の中継コネクタは、FPCやFFC等の薄型部材に対応する複数のコネクタを幅広のコネクタに合わせるために嵩張り、引き回しが煩雑となるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、FPCやFFC等の薄型部材に対し、複数のコネクタを容易に引き回すことができる中継コネクタの提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、薄型部材が挿入される薄型部材挿入口を有するハウジングと、前記薄型部材挿入口に挿入される薄型部材と接触するコンタクトとを備え、前記ハウジングに形成されたコネクタ接続部に接続される接続コネクタが前記コンタクトを介して前記薄型部材と接続されるようにした中継コネクタにおいて、前記ハウジングは、前記薄型部材挿入口を有する薄型部材側ハウジング部材と、前記接続コネクタが接続される接続コネクタ側ハウジング部材とが互いに接合され、前記コンタクトは、前記薄型部材側ハウジング部材の接合面側より挿入され、前記薄型部材挿入口に互いに水平方向で間隔をおいて配置される薄型部材側接触片部と、前記接続コネクタ側ハウジング部材の接合面側より挿入され、前記コネクタ接続部に対し互いに行列方向に間隔をおいて配置されるコネクタ側接触片部と、前記薄型部材側接触片部と前記コネクタ側接触片部とを連結する連結片部とを備え、前記連結片部は、前記薄型部材側ハウジング部材と前記接続コネクタ側ハウジング部材との間に収容されるようにしたことにある。
【0010】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記薄型部材側ハウジング部材及び/又は前記接続コネクタ側ハウジング部材の接合端面には、前記連結片部が当接する折れ防止用凸部を備えていることにある。
【0011】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記接続コネクタ側ハウジング部材は、前記薄型部材側ハウジング部材が固定されるパネル体と係合する取付部材を備えていることにある。
【0012】
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3の何れか一の構成に加え、前接続コネクタは、極数の異なる複数種のものが適宜組み合わされることにある。
【0013】
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4の何れか一の構成に加え、前記コネクタ接続部は、前記接続コネクタが嵌合される嵌合部と、該嵌合部の内側に突出し、前記接続コネクタを案内する上下一対の案内用リブとを備え、該上下の案内用リブは互いに幅が異なることにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る中継コネクタは、請求項1に記載の構成を具備することによって、ハーネスコネクタ等の接続コネクタが接続される側のコネクタ幅を縮小できるとともに、FPCやFFC等の薄型部材に対する接続コネクタの配置、即ち、所謂引き回しを容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明において、請求項2に記載の構成を具備することによって、コンタクトをハウジング部材に挿入する際、コンタクトの破損を防止することができる。
【0016】
さらに、本発明において、請求項3に記載の構成を具備することによって、接続コネクタを着脱する際の反力をパネルに負担させることができ、好適に接続コネクタの着脱を行うことができる。
【0017】
さらにまた、本発明において、請求項4に記載の構成を具備することによって、極数の異なる複数のコネクタの組み合わせを適宜選択することができる。
【0018】
また、本発明において、請求項5に記載の構成を具備することによって、接続コネクタの誤接続を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る中継コネクタの使用態様を示す斜視図である。
【
図4】
図1中のハウジングを示す分解斜視図である。
【
図5】同上の薄型部材側ハウジング部材を示す図であって、(a)は正面図、(b)は同背面図、(c)は同縦断面図である。
【
図6】同上の接続コネクタ側ハウジング部材を示す図であって、(a)は正面図、(b)は同背面図、(c)は同平面図、(d)は同縦断面図である。
【
図8】同上のコンタクトの平面図、(b)は同平面図、(c)は同側面図である。
【
図9】
図1中の接続コネクタの一例を示す正面図、(b)は同側面図、(c)は同背面図である。
【
図10】同上の接続コネクタのバリエーション態様を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明に係る中継コネクタの実施態様を
図1〜
図10に示した実施例に基づいて説明する。
【0021】
中継コネクタAは、薄型部材1が挿入される薄型部材挿入口211を有するハウジング2と、薄型部材挿入口211に挿入される薄型部材1と接触する複数のコンタクト3,4,5とを備え、ハウジング2に形成されたコネクタ接続部222に接続される接続コネクタ6がコンタクト3,4,5を介して薄型部材1と接続されるようになっている。
【0022】
この中継コネクタAは、
図1〜
図3に示すように、電子機器の筐体を構成するパネル部7の開口部71に表側から挿入されることによってパネル部7に固定され、パネル部7を介して表側より薄型部材1が接続され、裏側より接続コネクタ6が接続されるようになっている。
【0023】
薄型部材1は、フレキシブルプリント配線基板(以下、FPCという)やフレキシブルフラットケーブル(以下、FFC)であって、端部に幅方向に間隔をおいて複数の端子部11,11…が並列に配置されている。
【0024】
ハウジング2は、
図4に示すように、薄型部材挿入口211を有する薄型部材側ハウジング部材21と、接続コネクタ6が接続される接続コネクタ側ハウジング部材22とがコンタクト3,4,5を内包した状態で互いに接合され、一体化されている。
【0025】
薄型部材側ハウジング部材21は、絶縁性樹脂材によって一体に形成され、直方体状の本体部212と、本体部212の一方の端面に突出した凸部213と、本体部212の外周に張り出したフランジ部214とを備えている。
【0026】
本体部212には、一方端部(後端部)に開口した凹状の嵌合部215が形成され、この嵌合部215に接続コネクタ側ハウジング部材22が嵌合され、薄型部材側ハウジング部材21と接続コネクタ側ハウジング部材22とが一体化される。
【0027】
また、本体部212には、嵌合部215の奥側の接続コネクタ側ハウジング部材22との接合端面215aに開口し、薄型部材挿入口211と連通する複数のコンタクト挿入溝216,216…が幅方向に間隔をおいて配置されている。
【0028】
さらに、嵌合部215奥側の接合端面215aには、コンタクト挿入溝216,216…の上下縁部に突条状の折れ防止用凸部217,217が一体に突設されている。
【0029】
薄型部材挿入口211は、凸部213の前面に開口し、コンタクト挿入溝216,216…と重複する奥行きを有するスリット穴状に形成され、その底面側に並列配置された各コンタクト挿入溝216,216…と連通している。
【0030】
接続コネクタ側ハウジング部材22は、絶縁性樹脂によって一体に形成され、薄型部材側ハウジング部材21の嵌合部215に嵌入される嵌入部221と、嵌入部221の後端側に配置されたコネクタ接続部222とを備えている。
【0031】
嵌入部221は、嵌合部215に嵌入可能な直方体状に形成され、接合方向に貫通する複数のコンタクト挿入孔223,223…が行列配置、即ち、互いに間隔をおいて縦横方向にそれぞれ複数段に並んで配置されている(尚、本実施例では、縦3段横5段の行列配置となっている)。
【0032】
また、嵌入部221の上下端縁部には、係合部材224,224が一体に支持され、嵌入部221を薄型部材側ハウジング部材21の嵌合部215に嵌め込むことによって係合部材224,224が嵌合部215に形成されたハウジング接合用係合孔218と係合し、薄型部材側ハウジング部材21と接続コネクタ側ハウジング部材22とが固定されるようになっている。
【0033】
コネクタ接続部222は、周壁に囲まれ、各コンタクト挿入孔223,223…と連通した凹穴状に形成され、その内側に突出し、接続コネクタ6を案内する上下一対の案内用リブ225a,225bを備え、案内用リブ225a,225bに案内され接続コネクタ6が嵌合されるようになっている。
【0034】
上下の案内用リブ225a,225bは、それぞれ接続コネクタ6の挿入方向に連続する突条状に形成され、互いに幅が異なっている。
【0035】
また、コネクタ接続部222の両側面には、薄型部材側ハウジング部材21側に向けて斜め外側に延出した片持ちバネ状の取付部材226,226が支持されている。
【0036】
この取付部材226,226は、中継コネクタAをパネル部の開口部71に挿入した際、撓みながら開口部71を通過した後、弾性復帰してその先端部が開口部71の裏側開口縁部に係合し、パネル部7をフランジ部214と挟持するようになっている。
【0037】
各コンタクト3,4,5は、導電性金属材を打抜き・折り曲げ加工することにより形成され、薄型部材側ハウジング部材21の接合面側より挿入され、薄型部材挿入口211に互いに水平方向で間隔をおいて配置される薄型部材側接触片部31と、接続コネクタ側ハウジング部材22の接合面側より挿入され、コネクタ接続部222に対し互いに行列方向に間隔をおいて配置されるコネクタ側接触片部32,42,52と、薄型部材側接触片部31とコネクタ側接触片部32,42,52とを連結する連結片部33,43,53とを備えている。
【0038】
このコンタクト3,4,5は、連結片部33,43,53の形状が異なる複数種(本実施例では、3種類)のコンタクト3,4,5を一組のユニットとし、各ユニットは、水平方向に並列配置される薄型部材側接触片部31,31,31に対し、コネクタ側接触片部32,42,52が縦列に配置されるようになっている。
【0039】
そして、連結片部33,43,53の形状が異なる複数種(本実施例では、3種類)のコンタクト3,4,5からなる複数のユニットを介在させて薄型部材側ハウジング部材21と接続コネクタ側ハウジング部材22とを接合することによって、各薄型部材側接触片部31が薄型部材挿入口211に並列に配置されるとともに、各コネクタ側接触片部32,42,52がコネクタ接続部222に行列状に配置された状態でハウジング2に組み込まれるようになっている。
【0040】
薄型部材側接触片部31は、細長板状の圧入片部311と、圧入片部311の先端側より折り返し配置に支持された弾性接触部312とを備え、薄型部材側ハウジング部材21のコンタクト挿入溝216,216…に接合端面側より挿入されることによって、弾性接触部312が薄型部材挿入口211内に突出し、薄型部材1の接触端子11,11と接触するようになっている。
【0041】
圧入片部311は、両側縁に突出した係合凸片313,313を備え、コンタクト挿入溝216,216…の薄型部材側ハウジング部材21の接合端面側より挿入することによって、係合凸片313,313がコンタクト挿入溝216,216…の両側縁部と係合し、薄型部材側接触片部31が固定されるようになっている。
【0042】
弾性接触部312は、基端が圧入片部の先端に支持された片持ちバネ状に形成され、その先端部に円弧状の接点部312aが一体に形成されている。
【0043】
コネクタ側接触片部32,42,52は、細長ピン状に形成され、接続コネクタ側ハウジング部材22のコンタクト挿入孔223,223…に圧入され、先端部がコネクタ接続部222に突出するようになっている。尚、図中符号34は係合凸片であって、この係合凸片34,34がコンタクト挿入孔223,223…の内面に係合し、接続コネクタ側ハウジング部材22に固定されるようになっている。
【0044】
コンタクト3の連結片部33は、薄型部材側接触片部31の後端より折り曲げられ、所定の角度でコンタクト4側斜め上向きに延出し、コンタクト5の連結片部53は、薄型部材側接触片部31の後端より折り曲げられ、所定の角度でコンタクト4側斜め下向きに延出し、コンタクト4の連結片部43は、薄型部材側接触片部31とコネクタ側接触片部42とを直線状に連結するように配置され、各連結片部33,43,53が薄型部材側ハウジング部材21の接合端面と接続コネクタ側ハウジング部材22の接合端面との間に収容される。
【0045】
よって、連結片部33,43,53の形状の異なる各コンタクト3,4,5は、薄型部材側接触片部31が互いに水平方向に並列させることによって、各コネクタ側接触片部32,42,52が間隔をおいて縦列に配置される。
【0046】
また、連結片部33,53は、薄型部材側ハウジング部材21と接続コネクタ側ハウジング部材22とを接合する際、その表面側が折れ防止用凸部217,217に当接され、コネクタ側接触片部32,52が折れ防止用凸部217,217に支持された状態でコンタクト挿入孔223,223…に圧入されるようになっている。
【0047】
接続コネクタ6は、樹脂製の接続コネクタ用ハウジング61と、ハウジング2に支持された接続端子62,62…とを備え、コネクタ接続部222に嵌合させることによって、コネクタ接続部222内に突出した各コネクタ側接触片部32,42,52が接続端子62,62…と嵌合し、接続されるようになっている。
【0048】
本実施例では、縦に3極の接続端子62,62…が保持された接続コネクタ6,6…を複数使用し、各接続コネクタ6,6…が並列に接続されるようになっている。
【0049】
接続コネクタ用ハウジング61は、縦向きの薄型直方体状に形成され、接合方向に貫通した端子挿入孔611,611…が縦方向に並べて配置され、端子挿入孔611,611…に後端側より導線63が圧着された接続端子62,62……が圧入されるようになっている。
【0050】
この接続コネクタ用ハウジング61には、上下面にそれぞれ弾性係合片64,64が支持され、コネクタ接続部222に嵌合させることによって、弾性係合片64,64がハウジング2の上下面に開口したコネクタ接続用係合孔219と係合するようになっている。
【0051】
また、接続コネクタ用ハウジング61の一方の側面の上下縁部には、コネクタ接続部222に形成された上下の案内用リブ225a,225bと互いに挿通される接合方向に向けた案内溝612a,612bを備えている。
【0052】
各案内溝612a,612bは、それぞれ案内用リブ225a,225bの幅に合わせて異なる幅に形成され、誤挿入の場合には、案内溝612a,612bと案内用リブ225a,225bとの幅が合わないため挿入できないようになっている。
【0053】
尚、接続コネクタ6の態様は、上述の実施例に限定されず、極数の異なる複数種のものを使用することができ、例えば、
図10(a)に示すように、全極(15極)の接続端子62,62……が一の接続コネクタ用ハウジングに保持された接続コネクタ81であってもよく、
図10(b)に示すように、6極の接続コネクタ82,82を二つと、3極の接続コネクタ6とを組み合わせたものであってよく、
図10(c)に示すように、6極の接続コネクタ82と9極の接続コネクタ83との組み合わせであってもよい。
【0054】
このように構成された中継コネクタAは、ハウジング2が薄型部材側ハウジング部材21とコネクタ側ハウジング2部材とによって構成されたことにより、各コンタクト3,4,5の薄型部材側接触片部31を互いに水平方向に並列配置できるとともに、コネクタ側接触片部32,42,52を行列状に配置した状態でハウジング2内に収容することができる。
【0055】
よって、薄型部材1の幅に依存せずに、接続コネクタ6を自由に配置することができ、容易に引き回すことができる。
【0056】
尚、上述の実施例では、接続コネクタ6をハーネスコネクタとした例について説明したが、接続コネクタ6の態様は、ハーネスコネクタに限定されず、その他のインターフェースを用いたコネクタであってもよい。
【0057】
また、上述の実施例では、連結片部33,43,53の形状が異なる3種類のコンタクト3,4,5を組み合わせ、縦3列にコネクタ側接触片部32,42,52が配置されるようにした場合について説明したが、連結片部33,43,53の延出角度を変えることによって、縦方向の極数を増やすこともできる。
【符号の説明】
【0058】
A 中継コネクタ
1 薄型部材
2 ハウジング
21 薄型部材側ハウジング部材
211 薄型部材挿入口
212 本体部
213 凸部
214 フランジ部
215 嵌合部
216 コンタクト挿入溝
217 折れ防止用凸部
218 ハウジング接合用係合孔
219 コネクタ接続用係合孔
22 接続コネクタ側ハウジング部材
221 嵌入部
222 コネクタ接続部
223 コンタクト挿入孔
224 係合部材
225a,225b 案内用リブ
226 取付部材
3 コンタクト
31 薄型部材側接触片部
311 圧入片部
312 弾性接触部
312a 接点部
313 係合凸片
32 コネクタ側接触片部
33 連結片部
34 係合凸片
4 コンタクト
42 コネクタ側接触片部
43 連結片部
5 コンタクト
52 コネクタ側接触片部
53 連結片部
6 接続コネクタ
61 接続コネクタ用ハウジング
62 接続端子
63 導線(ハーネス)
64 弾性係合片
7 パネル部
71 開口部
81 接続コネクタ
82 接続コネクタ
83 接続コネクタ