【実施例】
【0026】
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り重量%を示す。
【0027】
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
下記の表1に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
縮毛矯正方法及び及びレブリン酸を含む毛髪処理剤の中間水洗工程及び乾燥工程における毛髪の扱いやすさと、乾燥工程及びアイロン工程による熱ダメージの軽減効果を、以下の評価基準に従って評価した。
【0028】
<毛髪の扱いやすさと熱によるダメージ度合及びストレート効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販の8レベルのブラウン系のヘアカラーにて2回染め、水分を切った毛束を試験毛束とした。
(1−1)チオグリコール酸を含む縮毛矯正第一剤を8mL塗布し、10分放置する、還元工程と、(2−1)レブリン酸を含む毛髪処理剤を50mL塗布する、毛髪強化工程と、(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程と、(3−3)180℃のストレートアイロンにてストレートにする、アイロン工程と、(4−1)過酸化水素を含む縮毛矯正第二剤を15mL塗布し、8分放置する、酸化工程と、(5−1)お湯ですすぐ、水洗工程にて、ストレートを形成した。
毛髪の扱いやすさ及び感触の評価は、下記の評価基準にて評価した。また、ストレート効果の評価は、毛束を十分に濡らした後、ぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、下記の評価基準により評価した。いずれの評価も、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【0029】
<毛髪の扱いやすさの評価基準>
(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程において、しっかりしていて、しなやかさがある毛髪が扱いやすい。
1.毛髪が扱いにくい
2.毛髪が少し扱いにくい
3.毛髪が少し扱いやすい
4.毛髪が扱いやすい
5.毛髪が非常に扱いやすい
<感触の評価基準(未処理毛との比較)>
感触が優れているほど、熱によるダメージが軽減されていることを示している。
1.堅さを感じる
2.やや堅さを感じる
3.少し堅さを感じるが、気にならない範囲
4.ほぼ同等の感触で、堅さをほぼ感じない
5.同等又はつるっとした感触で堅さを感じない
<ストレート効果の評価基準>
クセが伸びていてまとまりが良いほど、ストレート効果が高い
1.クセが残っており、まとまりが悪い。
2.クセが少し残っており、まとまりがやや悪い。
3.クセがほぼ伸びていて、まとまりが良い。
4.クセが伸びていて、ツヤとまとまりが良い。
5.クセが伸びていて、ツヤとまとまりがとても良い。
【0030】
【表1】
【0031】
実施例1〜4に示されるように、レブリン酸を含む毛髪処理剤を塗布する、毛髪強化工程を実施すると、十分な毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果が得られた。これに対し、比較例1に示されるように、レブリン酸を含む毛髪処理剤を塗布せず、毛髪強化工程を行なわない場合には、毛髪の扱いやすさと感触が不十分であった。又、比較例2に示されるように、レブリン酸の濃度が範囲外である場合には、感触とストレート効果が不十分であった。
【0032】
(実施例5及び比較例3〜5)
下記の表2に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
縮毛矯正方法及び及びレブリン酸を含む毛髪処理剤の中間水洗工程及び乾燥工程における毛髪の扱いやすさと、乾燥工程及びアイロン工程による熱ダメージの軽減効果を、前記の評価基準に従って評価した。
【0033】
<毛髪の扱いやすさと熱によるダメージ度合及びストレート効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販の8レベルのブラウン系のヘアカラーにて2回染め、水分を切った毛束を試験毛束とした。
(1−1)チオグリコール酸を含む縮毛矯正第一剤を8mL塗布し、10分放置する、還元工程と、(2−1)表2に掲げた組成を有する毛髪処理剤を50mL塗布する、毛髪強化工程と、(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程と、(3−3)180℃のストレートアイロンにてストレートにする、アイロン工程と、(4−1)過酸化水素を含む縮毛矯正第二剤を15mL塗布し、8分放置する、酸化工程と、(5−1)お湯ですすぐ、水洗工程にて、ストレートを形成した。
【0034】
【表2】
【0035】
実施例5に示されるように、レブリン酸を含む毛髪処理剤を塗布する、毛髪強化工程を実施すると、十分な毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果が得られた。これに対し、比較例3〜5に示されるように、レブリン酸以外の酸を含む毛髪処理剤の場合には、感触とストレート効果が不十分であった。
【0036】
(実施例6〜14及び比較例6〜9)
下記の表1に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
縮毛矯正方法及び及びレブリン酸を含む毛髪処理剤、マレイン酸を含む毛髪処理剤の中間水洗工程及び乾燥工程における毛髪の扱いやすさと、乾燥工程及びアイロン工程による熱ダメージの軽減効果を、以下の評価基準に従って評価した。
【0037】
<毛髪の扱いやすさと熱によるダメージ度合及びストレート効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販の8レベルのブラウン系のヘアカラーにて2回染め、水分を切った毛束を試験毛束とした。
(1−1)チオグリコール酸を含む縮毛矯正第一剤を8mL塗布し、10分放置する、還元工程と、(2−1a)マレイン酸を含む毛髪処理剤を3mL塗布する、第一段階毛髪強化工程と、(2−1)レブリン酸を1.5%含む毛髪処理剤を50mL塗布する、第二段階毛髪強化工程と、(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程と、(3−3)180℃のストレートアイロンにてストレートにする、アイロン工程と、(4−1)過酸化水素を含む縮毛矯正第二剤を15mL塗布し、8分放置する、酸化工程と、(5−1)お湯ですすぐ、水洗工程にて、ストレートを形成した。
【0038】
<毛髪の扱いやすさの評価基準>
(2−1a)の工程がない場合との比較
1.毛髪が扱いにくくなる
2.同等
3.毛髪が少し扱いやすくなる
4.毛髪が扱いやすくなる
5.毛髪が非常に扱いやすくなる
<感触の評価基準>
(2−1a)の工程がない場合との比較
1.硬くなる
2.同等
3.さらに硬さが軽減
4.しなやかな感触
5.大変しなやかな感触
<ストレート効果の評価基準>
(2−1a)の工程がない場合との比較
1.ストレート効果の低下
2.同等
3.僅かにストレート効果が強くなる
4.ややストレート効果が強くなる
5.ストレート効果が強くなる
【0039】
【表3】
【0040】
実施例6〜14に示されるように、マレイン酸を2.0〜7.0重量%と、pH2.5〜4.5の範囲に調節した毛髪処理剤を用いた場合に、毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果の向上が得られた。これに対し、比較例6〜9に示されるように、マレイン酸の濃度及び/及びpHが範囲外である場合には、毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果の少なくとも一つ又は二つ以上の向上が不十分であった。
【0041】
(実施例15〜23)
下記の表4に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
縮毛矯正方法及び及びレブリン酸を含む毛髪処理剤、マレイン酸を含む毛髪処理剤の中間水洗工程及び乾燥工程における毛髪の扱いやすさと、乾燥工程及びアイロン工程による熱ダメージの軽減効果を、前記の評価基準に従って評価した。
【0042】
<毛髪の扱いやすさと熱によるダメージ度合及びストレート効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販の8レベルのブラウン系のヘアカラーにて2回染め、水分を切った毛束を試験毛束とした。
(1−1)チオグリコール酸を含む縮毛矯正第一剤を8mL塗布し、10分放置する、還元工程と、(2−1a)マレイン酸を含む毛髪処理剤を3mL塗布する、第一段階毛髪強化工程と、(2−1)レブリン酸を1.5%含む毛髪処理剤を50mL塗布する、第二段階毛髪強化工程と、(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程と、(3−3)180℃のストレートアイロンにてストレートにする、アイロン工程と、(4−1)過酸化水素を含む縮毛矯正第二剤を15mL塗布し、8分放置する、酸化工程と、(5−1)お湯ですすぐ、水洗工程にて、ストレートを形成した。
【0043】
【表4】
【0044】
実施例15〜23に示されるように、マレイン酸を2.0〜7.0重量%と、モノエタノールアミンにてpH2.5〜4.5の範囲に調節した毛髪処理剤を用いた場合に、毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果の向上が得られた。
【0045】
(実施例24〜25及び比較例10)
下記の表5に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
縮毛矯正方法及び及びレブリン酸を含む毛髪処理剤、マレイン酸及び(ラネス40−マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーを含む毛髪処理剤の中間水洗工程及び乾燥工程における毛髪の扱いやすさと、乾燥工程及びアイロン工程による熱ダメージの軽減効果を、前記の評価基準に従って評価した。
【0046】
<毛髪の扱いやすさと熱によるダメージ度合及びストレート効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販の8レベルのブラウン系のヘアカラーにて2回染め、水分を切った毛束を試験毛束とした。
(1−1)チオグリコール酸を含む縮毛矯正第一剤を8mL塗布し、10分放置する、還元工程と、(2−1a)マレイン酸及び(ラネス40−マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーを含む毛髪処理剤を3mL塗布する、第一段階毛髪強化工程と、(2−1)レブリン酸を1.5%含む毛髪処理剤を50mL塗布する、第二段階毛髪強化工程と、(3−1)洗髪する、中間水洗工程と、(3−2)ドライヤーで乾燥させながらブラシでストレートに整える、乾燥工程と、(3−3)180℃のストレートアイロンにてストレートにする、アイロン工程と、(4−1)過酸化水素を含む縮毛矯正第二剤を15mL塗布し、8分放置する、酸化工程と、(5−1)お湯ですすぐ、水洗工程にて、ストレートを形成した。
【0047】
【表5】
【0048】
実施例24〜25に示されるように、(ラネス40−マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーを加えた毛髪処理剤を用いた場合に、毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果の向上が得られた。比較例10に示されるように、(ラネス40−マレイン酸Na/スチレンスルホン酸)コポリマーの濃度が範囲外である場合には、毛髪の扱いやすさと感触及びストレート効果の向上が不十分であった。