【実施例】
【0128】
(実施例1)
エボラウイルス
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0129】
エボラウイルスに感染した15〜30歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、望ましくは発症の最初の48時間以内にエボラ症状(例えば、頭痛、発熱、疲労、筋肉痛、胃腸管苦痛、及び出血のうちの1つ又は複数)を有するとして同定される。実験群の患者(n=20;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカストを受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はエボラ感染症の従来の治療を受ける。
【0130】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0131】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0132】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0133】
治療場所(例えば、アフリカ)によって、以下の研究及び特別な化学が入手できないことがある。入手できれば、以下の検査が実施される。
【0134】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0135】
分析のため更なる検体を採取する。
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3、ICAM-1、sICAM-1、RIG-Iのための試料
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むが、これに限定されない。
【0136】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。上記のマーカーは患者の応答を分析し、更に薬剤のメカニズムを定義するために使用される。いくつかの実施形態では、上記のサイトカイン、ケモカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのうちの1つ又は複数が、CONT群に対して加速した速さで正常/非感染レベルに戻る。
【0137】
レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。
【0138】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0139】
分子の半減期及び他の薬物動態を考慮すると、特に吐き気及び嘔吐を伴う急性期の患者においては、1日1回経口投与は有効ではない場合がある。そのように、特に治療が困難又は過酷環境において、長時間作用型注射剤が用いられ得る。例えば、薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れて)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る(例えば、毎日、1日2回、1日3回、又はそれ以上)。
【0140】
最大90%の死亡率により、プラセボ群を実施することは国際基準(世界保健機関)により非倫理的と考えられる。そのように、10人のEXPT患者は、7日間350ng/mlの範囲でレボセチリジンとモンテルカストの両方の持続的な血漿レベルを送達するために、長時間作用型注射剤製剤(mg/kgベースのコンピューターモデル化)を受ける(EXPT1群)。10人の患者の第二の群は、7日の期間500ng/mlの範囲に血漿レベルを持続するためにより高い用量を受けるが(EXPT2群)、CONT群は従来のエボラ減退治療を受ける。EXPT1及びEXPT2群は、レボセチリジンとモンテルカストの組合せに加えて、従来のエボラ対症療法も受ける。
【0141】
転帰
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、死亡率の減少割合である。長時間作用型注射剤は、発表された死亡率57〜90%に基づいて最大25%まで死亡率を減少することが見出される。用量応答曲線は500ng/mlの範囲の高い平均血清濃度に都合よく傾斜する。IL-6のレベル(レボセチリジンによって弱められる)は直接死亡率と相関する。
【0142】
第二のエンドポイントは:(a)出血の軽減及び(b)臨床的な解消の平均時間である。
【0143】
出血は、出血と死の間に統計学的に有意な差がない独立変数と考えられるが、出血は可溶性ICAM-1(sICAM-1)の濃度と統計学的に相関している。特に、モンテルカストはsICAM-1のレベルを減少することが示されている。
【0144】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストを含有する長時間作用型注射剤によるエボラの治療は、疾患に関連する罹患率及び死亡率を有意に減少する。
【0145】
レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。患者は、痛みの強さのスケール(0〜10)で、CONT群と比較した場合、EXPT1及びEXPT2群それぞれにおいて、30%及び60%弱い頭痛、並びに40%及び70%弱い疲労を報告する。また、EXPT1及びEXPT2群それぞれにおいて、30%及び50%少ない患者が胃腸管苦痛を示す。EXPT1及びEXPT2群における発熱レベルは、EXPT1群及びEXPT2群それぞれにおいて、投与の2日後CONT群より平均2及び3°F低い。完全に回復した患者において、EXPT1及びEXPT2群の患者はそれぞれ、CONT群よりも平均3及び4日早く正常な温度を有する。
【0146】
治療3日目までに、EXPT1及びEXPT2患者におけるウイルス力価は、CONT群よりもそれぞれ平均で25%及び35%低い。完全に回復した患者において、EXPT1及びEXPT2群の患者はそれぞれ、CONT群よりも平均3及び4日早くウイルスフリーである(ウイルス力価の測定により)。
【0147】
14日目のEXPT1及びEXPT2群の死亡率は、CONT群よりもそれぞれ25%及び30%低い。EXPT1及びEXPT2群の生存者のうち、急性感染症から生じる長引く二次的な問題の発生が、それぞれ30%及び40%低い。出血の発生は、CONT群と比較してEXPT1及びEXPT2群においてそれぞれ15%及び25%減少する。出血の重症度は、CONT群と比較してEXPT1及びEXPT2群においてそれぞれ25%及び45%減少する。
【0148】
(実施例2)
既存の治療/新規の抗ウイルス薬の補助療法としてのエボラウイルス/レボセチリジン及びモンテルカスト
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0149】
エボラウイルスに感染した15〜30歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、望ましくは発症の最初の48時間以内にエボラ症状の発症(例えば、頭痛、発熱、疲労、筋痛、胃腸管苦痛、及び出血の発症のうちの1つ又は複数)を有するとして同定される。
【0150】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0151】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0152】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0153】
治療場所(例えば、アフリカ)によって、以下の研究及び特別な化学が入手できないことがある。
【0154】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養及び気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0155】
分析のため更なる検体を採取する。
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3、ICAM-1、sICAM-1、RIG-Iのための試料;
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むが限定されない。
【0156】
次いで、新規の抗ウイルス薬を含む既存のエボラ薬剤は患者のカルテに記録される。上記のマーカーは患者の応答を分析し、更に薬剤のメカニズムを定義するために使用される。いくつかの実施形態では、上記のサイトカイン、ケモカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのうちの1つ又は複数が、CONT群に対して加速した速さで正常/非感染レベルに戻る。
【0157】
投与量
最大90%の死亡率により、プラセボ群を実施することは国際基準(世界保健機関)により非倫理的と考えられる。
【0158】
そのような標準又は新規のエボラ療法(実験的又は認可された抗ウイルス薬)は、推奨される用量で投与される(例えば、ブリンシドフォビル)。
【0159】
最初の治療群では、患者の半分、すなわち20人には、リボセチリジン及びモンテルカストを含有するLAIなしで、標準的な療法又は抗ウイルス薬(例えば、ブリンシドフォビル)を与える。研究の第二の群では、リボセチリジン及びモンテルカストを含有するLAIと併せて標準的な療法又は抗ウイルス薬(例えば、ブリンシドフォビル)を与える。薬物療法の期間は、提示がある疾患過程の性質及び程度、又は治療中の合併症の発生に基づき、すなわち、LAI(およそ350ng/mlの持続する血清レベル)が、患者の状態に応じて2から3回の連続投与のために7日間の間隔で必要であり得る。
【0160】
薬剤の副作用は、各治療群について記録する。
【0161】
予期されるのは、WHOデータベースからの患者と対比した場合、解決のためのよりロバストな時間、罹患率及び全体的な死亡率の減少である。更に予期されるのは、より少ない全体的な副作用である(例えば、吐き気、蕁麻疹、血清化学又は血球数の予期せぬ変化、頭痛等)。
【0162】
要約すると、レボセチリジンとモンテルカストの組合せを含有するLAIと併せた標準的な療法又は新規の抗ウイルス薬(例えば、ブリンシドフォビル)によるエボラの治療は、標準的な療法又は新規の抗ウイルス薬からの副作用の軽減に加えて、療法の有効性を増加する。
【0163】
(実施例3)
西ナイルウイルス
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0164】
西ナイルウイルスに感染した20〜30歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、望ましくは発症の最初の48時間以内に西ナイルウイルス感染症状(例えば、以下の発熱、頭痛、疲労、筋肉痛又は筋痛(筋痛)、倦怠感、吐き気、食欲不振、嘔吐、及び発疹)を有するとして同定される。実験群の患者(n=20;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカスト並びに従来の西ナイル療法を受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)は西ナイルのみを治療する従来の療法を受ける。
【0165】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0166】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0167】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0168】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0169】
分析のため更なる検体を採取する:
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR7、RIG-I、MDA5、ICAM-1、sICAM-1のための試料;
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むがこれに限定されない。
【0170】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは
所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。極端な症例では、これは2倍、3倍、その他に増加することができる。軽度の症例では、この量は半分、4分の1、又はその他に減らすことができる。
【0171】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0172】
分子の半減期及び他の薬物動態を考慮すると、特に吐き気及び嘔吐を伴う急性期の患者においては、1日1回経口投与は有効ではない場合がある。そのように、特に治療が困難又は過酷環境において、長時間作用型注射剤が用いられ得る。例えば、任意選択により薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、7日間1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れる、例えば平均血清濃度範囲は500ng/ml)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る。
【0173】
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、死亡率の減少割合である。長時間作用型注射剤又は経口投与は、発表された死亡率に基づいて最大50%まで脳炎を減少することが見出される。
【0174】
第二のエンドポイントは臨床的な解消の平均時間である。
【0175】
レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。患者は、痛みの強さのスケール(0〜10)で、CONT群と比較した場合、EXPT群において、頭痛及び筋肉痛は50%弱く、疲労は60%弱いと報告する。また、EXPT群において、40%少ない患者が嘔吐を示す。EXPT群における発熱レベルは、投与2日後のCONT群より平均3°F低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均3日早く正常な温度を有する。
【0176】
治療4日目までに、EXPT患者におけるウイルス力価は、CONT群よりも平均で35%低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均3日早くウイルスフリーである(ウイルス負荷の測定により)。
【0177】
EXPT群では、急性感染症から生じる長引く二次的な問題の発生が、20%低い。出血の発生は、CONT群と比較してEXPT群において25%減少する。
【0178】
(実施例4)
西ナイルウイルスケーススタディI
概要
西ナイルウイルスは、現在有効な治療がない蚊媒介性ウイルスである。疾患は、高熱、寒気、倦怠感、頭痛、背部痛、関節痛、筋痛、及び明白な神経学的兆候のない後眼窩痛を伴う、3〜6日間続く、急性の、非特異的なインフルエンザ様疾病の急な発症によって特徴づけられる。他の非特異的な特徴は、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、咳及び咽頭痛を含む。斑状丘疹状皮疹が、およそ50%の症例で報告されている。
【0179】
神経疾患は、1〜7日間の典型的な前駆症状を伴う、1%より少ない感染した個体で生じる。脊髄の前角の感染症(脊髄炎)によって引き起こされる急性弛緩性麻痺は白灰髄炎の臨床像を示す;麻痺はしばしば非対称であり、髄膜脳炎と関連する場合もあり関連しない場合もある。一度麻痺が確立されると、長期にわたる改善がほとんどないことが文献に記載されている。
【0180】
全体的な症例の入院患者の死亡率は4〜14%の範囲である。
西ナイルウイルス受容体:RIG-I、TLR3
名前:JN
DOB:1976年3月24日 発症年齢:36
試験日:10月5日
HPI:9月7日に、背部痛及び疲労の発症が先行する西ナイル髄膜炎の病歴がある36歳男性。翌日、彼はニューポートビーチ、カリフォルニアの外来診療を受診し、インフルエンザの症例と推定され、オセルタミビル(タミフル(登録商標))75mg 内服 1日2回×5日間を与えられた。9月11日には症状が進行し、不眠症及び彼の足の左側へ放散する重度の中央下部の背部痛を含んだ。9月12日水曜日、彼は外来診療に戻り、1日2回のイブプロフェン800mgに加えて、痛みのスケール7〜8/10のためオキシコドンを与えられた。
【0181】
9月14日までに、患者は寒気、筋痛、背部痛、及び疲労を伴う37.8℃の微熱を発生した。週末にかけて、彼はベッドから出ることがほとんどできなくなった。9月15日には、彼は別の外来診療を訪れ、ニューポートビーチ、カリフォルニアのホーグ病院の救急部へと搬送された。医師は、シプロフロキサシン500mg 1日2回経口、及び急性前立腺炎の作用診断によりオキシコドンを処方して彼を退院させた。その夜のPM10:30には、彼は吐き気、錯乱状態、及び38.9℃の発熱を発症した。9月16日の夕方、彼は救急車でホーグ病院に戻り、西ナイル脳炎の治療が認められた。
【0182】
入院 9月16日〜9月21日
10月5日の本発明者らの訪問前2週間にわたり、彼は徐々に回復したが、顕著な疲労、左下肢の極度の衰え、及び腰背部及び左脚におけるスケール4/10の痛みを示し続けた。フレクセリル(登録商標)(シクロベンザプリン)を筋弛緩剤として夜に摂取した。理学療法を週に2回の頻度で実施した。
薬剤:フレクセリル(登録商標)(シクロベンザプリン)10mg、必要に応じて、マルチビタミン
薬剤に対するアレルギー:なし
更なる主な医学的問題:なし
手術:なし
習慣:
タバコ-吸わない
アルコール-時々使用
職業歴:商業用不動産
【0183】
関連する身体検査:10月5日
VS:正常
体重:188.9#/85.8.5kg、以前は205#/93kg
全般:著しい疲労及び申告年齢以上の衰え、危ない足つきを示す礼儀正しい男性
その他の時間、場所、及びヒト志向
微妙な筋消耗-左脚
左脚及び腰背部痛
耳:鼓膜-グレー
鼻:鼻中隔左湾曲、紅斑なし
喉:2+/4+扁桃腺、急性感染症の証拠なし
首:リンパ節腫脹なし
肺:クリア
Cor:S1、S2別々、文句なし
【0184】
カルテ診査-ホーグ病院入院 9月16日〜9月21日
顕著な情報
CPK 803 9月15日(ホーグED)-上昇、正常<300IU/L、不整脈
CXR-正常 9月17日
【0185】
9月17日
腰椎穿刺
CSFタンパク質 108mg/dl 正常12〜60 上昇
CSFグルコース 55mg/dl 正常40〜70 上昇
CSF WBC 519/cumm 上昇
【0186】
9月20日
WBC 3.6K/uL 正常4〜10 低い
*
【0187】
10月5日
実験室データ
Pacific Diagnostic Laboratories
89 S.パターソン通り
サンタバーバラ、カリフォルニア、カリフォルニア93111
CBC
WBC
* 3.6K/uL 正常 4〜10
*低い;ウイルス感染症と一貫して
Hgb 14.3g/dl 正常:13〜17 注:9月21日退院後、白血球数の連続した抑制
【0188】
Hct42.2% WBC 2012年9月20日〜10月5日
血小板数 173K/uL 正常:150〜450
CPK 121IU/L 正常:<300
CRP <4.0mg/L 正常10.0
血沈 4mm/hr 正常0.0〜15.0
全IgE 28.3kU/L 正常0〜60
西ナイルAb、IgM-陽性
西ナイルAb、IgG-陽性
【0189】
評価:疲労、左下肢の極度の衰え、及び痛みを伴う西ナイル脳炎
【0190】
治療:炎症過程を安定化し、回復を増進するレボセチリジン-5mg 経口 就寝前及びモンテルカスト-10mg 経口 夜 ×6ヵ月。電話(10月25日):疲労及び筋肉の衰えの著しい減少により、気分がずっと良く、強い。仕事に復帰。薬剤による副作用なし。
【0191】
翌年の3月の終わりまでレボセチリジン及びモンテルカストを続けるように指示。
【0192】
要約
病院から退院後にレボセチリジン及びモンテルカストにより処置された、確認された西ナイル脳炎の注目すべき症例である。ホーグ記念病院の医師は、完全に回復するには1年かかるであろうと彼に伝えた。彼は副作用なく、3週間で臨床的に回復した。
【0193】
西ナイルウイルスは、可変的な症状を有する。入院患者への投与量は変動する:
【0194】
急性疾患の治療投与量
レボセチリジン10〜20mg、分割用量1日2回、又は少なくとも350ng/mlの持続的な血清レベルを達成するための注射剤形態、プラス
【0195】
モンテルカスト20〜40mg/日、分割用量1日2回、又は少なくとも350ng/mlの持続的な投与を達成するための注射剤形態。
【0196】
より多くの総1日用量が脳炎又は髄膜脳炎の治療に必要である。
【0197】
必要な場合、両方の薬剤が0.1mg/kgの用量で血液脳関門を通る。
【0198】
疾患の回復期の治療投与量
本症例で使用した長時間回復用量は、レボセチリジン5mg、経口、及びモンテルカスト10mg、経口、1日1回であった。より重要なCNS病理学はより多い投与量を必要とする。
【0199】
(実施例5)
デング熱
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0200】
デング熱ウイルスに感染した20〜30歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、望ましくは発症の最初の48時間以内にデング症状(例えば、頭痛、筋肉及び関節痛、発疹、吐き気、嘔吐、口及び鼻の粘膜からの出血、血管からの血漿の漏出、デングショック症候群、及び出血熱)を有するとして同定される。実験群の患者(n=20;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカスト並びに従来のデング熱療法を受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はデング熱のみを治療する従来の治療を受ける。
【0201】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0202】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0203】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0204】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0205】
分析のため更なる検体を採取する。
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3、ICAM-1、sICAM-1、RIG-Iのための試料
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1);マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むがこれに限定されない。
【0206】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは
所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。極端な症例では、これは2倍、3倍、その他に増加することができる。軽度の症例では、この量は半分、又はその他に減らすことができる。
【0207】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与量に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与量は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0208】
分子の半減期及び他の薬物動態を考慮すると、特に吐き気及び嘔吐を伴う急性期の患者においては、1日1回経口投与は有効ではない場合がある。そのように、特に治療が困難又は過酷環境において、長時間作用型注射剤が用いられ得る。例えば、薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、7日間1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れて)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る。
【0209】
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、死亡率の減少割合である。長時間作用型注射剤は、350〜500ng/mlの間の平均血清濃度範囲で、発表された死亡率に基づいて最大50%まで死亡率を減少することが見出される。IL-6のレベル(レボセチリジンによって弱められる)は直接死亡率と相関する。
【0210】
第二のエンドポイントは:(a)症状の軽減及び(b)臨床的な解消の平均時間である。
【0211】
レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。患者は、痛みの強さのスケール(0〜10)で、CONT群と比較した場合、EXPT群において、頭痛及び筋肉痛は50%弱く、並びに疲労は70%弱いと報告する。また、EXPT群において、30%少ない患者が嘔吐を示す。EXPT群における発熱レベルは、投与の2日後CONT群より平均3°F低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均5日早く正常な温度を有する。
【0212】
治療4日目までに、EXPT患者におけるウイルス力価は、CONT群よりも平均で35%低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均5日早くウイルスフリーである(ウイルス力価の測定により)。
【0213】
EXPT群では、急性感染症から生じる長引く二次的な問題の発生が、20%低い。出血の発生は、CONT群と比較してEXPT群において25%減少する。出血の重症度は、EXPT群において45%減少する。
【0214】
(実施例6)
黄熱病
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0215】
黄熱病ウイルスに感染した20〜35歳の間の30人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、望ましくは発症の最初の48時間以内に1つ又は複数の症状(例えば、発熱、頭痛、寒気、背部痛、疲労、食欲不振、筋肉痛、吐き気、嘔吐、吐血、鼻血、歯肉出血、胃腸管出血、及び黄疸)を有するとして同定される。実験群の患者(n=15;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカスト並びに従来の黄熱病療法を受ける。対照群の患者(n=15;「CONT」)は黄熱病のみを治療する従来の療法を受ける。
【0216】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、社会歴、タバコ及びアルコール使用、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0217】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0218】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0219】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0220】
分析のため更なる検体を採取する。
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3、ICAM-1、sICAM-1、TLR-7のための試料
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1);マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むがこれに限定されない。
【0221】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。極端な症例では、これは2倍、3倍、その他に増加することができる。軽度の症例では、この量は半分、4分の1、又はその他に減らすことができる。
【0222】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与量に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与量は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0223】
分子の半減期及び他の薬物動態を考慮すると、特に吐き気及び嘔吐を伴う急性期の患者においては、1日1回経口投与は有効ではない場合がある。そのように、特に治療が困難又は過酷環境において、長時間作用型注射剤が用いられ得る。
【0224】
例えば、薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、7日間1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れて)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る。
【0225】
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、死亡率又は症状の減少割合である。長時間作用型注射剤は、350〜500ng/mlの間の平均血清濃度レベルで、中毒期の疾患を患う患者に関して発表された死亡率に基づいて最大90%まで死亡率を減少することが見出される。IL-6のレベル(レボセチリジンによって弱められる)は直接死亡率と相関する。
【0226】
第二のエンドポイントは臨床的な解消の平均時間である。
【0227】
レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。患者は、痛みの強さのスケール(0〜10)で、CONT群と比較した場合、EXPT群において、頭痛、発熱、寒気及び筋肉痛は40%弱く、並びに疲労は50%弱いと報告する。また、EXPT群において、50%少ない患者が嘔吐を示す。EXPT群における発熱レベルは、投与の2日後CONT群より平均2°F低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均4日早く正常な温度を有する。
【0228】
治療4日目までに、EXPT患者におけるウイルス力価は、CONT群よりも平均で55%低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均4日早くウイルスフリーである(ウイルス力価の測定により)。
【0229】
EXPT群では、急性感染症から生じる長引く二次的な問題の発生が、50%低い。
【0230】
(実施例7)
TBE
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0231】
TBEウイルスに感染した20〜35歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、脳炎又は髄膜炎の2つ又はそれ以上の症状(例えば、発熱、頭痛、倦怠感、吐き気、嘔吐、筋痛、及び繊維束性攣縮)を有するとして同定される。実験群の患者(n=20;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカスト並びに従来のTBE療法を受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はTBEのみを治療する従来の療法を受ける。
【0232】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0233】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0234】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0235】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0236】
分析のため更なる検体を採取する。
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3のための試料
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1);マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むがこれに限定されない。
【0237】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。極端な症例では、これは2倍、3倍、その他に増加することができる。軽度の症例では、この量は半分、4分の1、又はその他に減らすことができる。
【0238】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与量に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与量は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0239】
薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、7日間1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れて)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る。
【0240】
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、疾患の後遺症の減少割合である。長時間作用型注射剤は、中毒期の疾患を患う患者に関して発表されたデータに基づいて最大50%まで後遺症を減少することが見出された。レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状;CONT群に対して、EXPT群において髄膜炎持続期間の平均30%減少、脳炎持続期間の40%減少、髄膜脳炎持続期間の50%減少を示す。
【0241】
治療4日目までに、EXPT患者におけるウイルス力価は、CONT群よりも平均で55%低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均4日早くウイルスフリーである(ウイルス力価の測定により)。
【0242】
EXPT群では、急性感染症から生じる長引く二次的な問題(無力症、頭痛、記憶喪失、集中力の低下、不安、及び情緒不安定)の発生が、最大50%低い。
【0243】
(実施例8)
マラリア
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0244】
マラリアに感染した20〜35歳の間の40人の患者(他の併存するウイルス又は疾患過程がない)のコホートが同定される。それぞれの患者は、マラリアの症状(例えば、頭痛、発熱、震え、関節痛、嘔吐、溶血性貧血、黄疸、尿中ヘモグロビン、網膜損傷、及び痙攣)のうちの1つ又は複数を有するとして同定される。実験群の患者(n=20;「EXPT」)はレボセチリジン及びモンテルカスト並びに従来のマラリア療法を受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はマラリアのみを治療する従来の療法を受ける。
【0245】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の症状プロファイルを制御された環境で追跡する。
【0246】
可能ならば、適用可能な生活の質のアンケートを患者及び医療提供者が記入する。
【0247】
症状の発症、期間、及び強度を、症状が解消した時間に加えて記録する(時間ゼロ-薬剤の初回投与)。
【0248】
実験室でのスクリーニング試験は、全血球計算値、包括的な生化学検査、寄生虫分析、C反応性タンパク質、T及びB細胞リンパ球パネル、胸部X線、EKG、HIV検査、ウイルス培養、ウイルス負荷、血液培養並びに気道の好気性培養からなり、受診時に採取する。
【0249】
分析のため更なる検体を採取する:
7日間、1日1回から2回のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
NF-kB、TLR3、TLR7、TLR9のための試料;
ケモカイン、サイトカイン、炎症のバイオマーカー、及び凝血障害のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1);マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血管内皮増殖因子A(VEGF-A);D-ダイマー;組織プラスミノーゲンアクチベーター(TPA);プラスミノーゲンアクチベーター阻害剤-1(PAI-1);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);sVCAM-1;フィブリノーゲン;フェリチン;コルチゾール;組織因子(TF);及びトロンボモジュリンを含むがこれに限定されない。
【0250】
投与量
いくつかの実施形態では、生命にかかわる疾患の治療において、持続的な組織レベルは所望の臨床転帰を達成するためにH1及びロイコトリエン受容体を過飽和するために使用される。レボセチリジンは、ピーク濃度は典型的には270ng/ml及び308ng/mlであり、それぞれ単回及び繰り返しの5mgの1日1回経口投与に続く。極端な症例では、これは2倍、3倍、その他に増加することができる。軽度の症例では、この量は半分、4分の1、又はその他に減らすことができる。
【0251】
モンテルカストは、1週間、最大900mg/日までの安全性試験により、薬物動態は経口投与量に関して最大50mgまでほぼ線状である。標準の10mg経口投与量は、平均AUC2689ng/hr/ml(範囲1521〜4595)及び平均Cmax353ng/mlによって示される。
【0252】
薬学的に許容される培地中にレボセチリジン50〜100mg及びモンテルカスト100〜200mgを含む長時間作用型注射剤(例えば、再構築された凍結乾燥粉末)は、7日間定常状態レベルを維持するために投与される。注射剤は、7日間1日当たり5mgと20mgの間のレボセチリジン及び10mgと40mgの間のモンテルカストの経口等価物を患者に送達するために形成され得る(疾患過程の性質及び程度によって;患者の体重、年齢等を考慮に入れて)。経口投与は同様の血液レベルを達成するのに適した場合にも使用され得る。
【0253】
研究の主要エンドポイントは、WHOデータベースから決定されたように、時間ゼロで対照と適合する年齢及び症状と比較した場合の、死亡率又は症状の減少割合である。レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。
【0254】
レボセチリジン及びモンテルカストを受けた患者は、重症度の低い症状を示す。患者は、痛みの強さのスケール(0〜10)で、CONT群と比較した場合、EXPT群において、頭痛、発熱、寒気、及び筋肉痛は20%弱く、疲労は30%弱いと報告する。また、EXPT群において、50%少ない患者が嘔吐を示す。EXPT群における発熱レベルは、投与2日後のCONT群より平均2°F低い。完全に回復した患者において、EXPT群の患者は、CONT群よりも平均4日早く正常な温度を有する。
【0255】
(実施例8)
HIV
HIVは、無数の非特異的な症状を有する単核細胞型症候群として存在し得る一本鎖RNAレトロウイルスである。この一連の症状は、急性レトロウイルス症候群としても公知である。最もよく見られる所見は、発熱、リンパ節腫脹、咽頭痛、発疹、筋痛/関節痛、及び頭痛である。急性HIV感染症に特異的な所見はないが、特定の特徴、特に長引く症状持続期間及び皮膚粘膜潰瘍の存在がその診断を示唆する。
【0256】
存在及び重症度の増加、並びに症状の持続期間は予後不良因子のようである。HIVセロコンバージョン後、急性感染時に存在するそれぞれの更なる症状は全体的な死亡率のリスクの増加と関連する。
【0257】
急性HIV感染症の鑑別診断は、エプスタイン・バー・ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、トキソプラズマ症、風疹、梅毒、ウイルス性肝炎、びまん性淋菌感染症、及び他の感染症による単核細胞症を含む。
【0258】
急性又は初期のHIV感染症の診断は、特定のHIV血清学的テストパターンの状況でHIVウイルス血症の検出により確立される。初期のHIV感染症は明らかに上昇したHIVのRNAレベルによって特徴づけられ、HIV疾患をモニタリングするために一般に使用されるHIVのRNA(ウイルス負荷)アッセイにより容易に検出できる。急性HIV感染症と一致する症状を有する436人の患者の研究において、急性HIVと診断された54人の患者全てが、1ml当たり100,000コピーより多いRNAレベルを有していた。
【0259】
日和見感染症は、通常後期HIV疾患と関連する。HIVの潜伏保有宿主の根絶は、感染症の治療を目指す新規の介入の焦点である。
【0260】
HIV感染症の自然経過の集団ベース研究は、セロコンバージョン前に主なCD4細胞数はマイクロリットル当たりおよそ1000個の細胞であり、セロコンバージョン後6ヵ月でマイクロリットル当たり780個の細胞に、1年ではマイクロリットル当たり670個の細胞に減少することを提示している。CD4細胞の喪失により、液性免疫が徐々に衰える。後天性免疫不全症候群(AIDS)は、慢性HIV感染症の転帰であり、結果としてCD4細胞の喪失を生じる。AIDSは、マイクロリットル当たり200個より少ないCD4細胞数として定義され、又はCD4細胞数にかかわらずいずれかのAIDSを定義する状態の存在である。AIDSを定義する状態は、免疫抑制のため、より頻繁に又はより重度に起こる日和見疾病である。これらは多くの日和見感染症を含むが、特定の悪性腫瘍並びにはっきりとした代替の病因のない状態も、消耗又は脳症等制御されていないHIV感染症自体と関連すると考えられる。
【0261】
この症例は、3年の期間にわたり、レボセチリジン及びモンテルカストによって処置した慢性HIVを患う患者を表す。標準的なレトロウイルス療法の期間中、CD4数は著しく増加した。そこには感染症がない。
【0262】
HIV受容体:TLR7、TLR8
名前:GT
DOB:1951年10月16日 初回訪問時の年齢 55歳
初診の日付 2007年1月15日
HPI:患者は、2007年に慢性副鼻腔炎と診断され、もともとはオフィスにいた63歳の男性である。副鼻腔炎歴は、改善の見られないUCLAでの内視鏡洞手術を受けた2000年にさかのぼる。
【0263】
症状は、1週間当たり2〜3回の頻度で起こり、数時間続き、スケール5〜6/10で起こる顔面圧迫感、後鼻漏、耳管機能障害、及び頭痛を含んだ。事前のアレルギー検査は、よもぎ及びピーナッツへの実証した感受性を有していた。2007年1月5日サンタバーバラコテージ病院で得た洞のCTスキャンにより、右前頭洞の不透明化及び左前頭洞の骨腫を実証した。初期の医学的管理は毎日のナゾネックス(登録商標)(モメタゾン)、ステロイド鼻スプレー、アレグラ(登録商標)(フェキソフェナジン)及び免疫検査を含んだ。
【0264】
レボセチリジンは2007年の10月に開始され、続いて2008年にモンテルカストを追加した。2012年に利用したジェネリックのレボセチリジンは、「商標」になり、薬物動態及びジェネリック製品が遭遇する投与の変化を与えた。
【0265】
過去の病歴/手術歴
HIV感染症
パーキンソン病
うっ血性心筋症
変性椎間板疾患
置換における甲状腺機能低下
肺塞栓症 9月9日
喘息様気管支炎
手術後の慢性副鼻腔炎状態 2000年
右肩の手術、2004年
左肩の手術、1996年
腰背部痛L5-S1減圧手術 2013年
【0266】
薬剤
レボセチリジン 1日当たり5mg
モンテルカスト 1日当たり10mg
アスピリン 1日当たり81mg 経口
コザール(登録商標)(ロサルタン) 1日当たり25mg-ARB
カルベジロール 1日2回6.25mg
スピロノラクトン 1日当たり25mg
デュラタス(登録商標)(デキストロメトルファン/グアイフェネシン) 10/200 1日1回
テストステロン 毎週200mg IM
エプジコム(登録商標)(ラミブジン300mg/アバカビル600mg) HIVのために毎日
ビラミューン(登録商標)(ネビラピン) HIVのために1日当たり400mg
ナサコート(トリアムシノロン) 1日2回 各鼻孔に2回パフ
アステリン(アゼラスチン) 必要な場合、1日2回 各鼻孔に2回パフ
ロピニロール 1日当たり3回0.75mg
ナンドロロン 1週間当たり200mg IM
シアリス 1日当たり5mg
アトロベント 必要な場合、各鼻孔に2回パフ
カリソプラドール 必要な場合、350mg-筋弛緩剤
ヒドロコドン/アセトアミノフェン(10mg/325mg)痛みのために必要な場合
薬剤に対するアレルギー:シプロフロキサシン、コレグ(錯乱状態)
習慣
タバコ-吸わない
アルコール-飲まない
職業歴:映画製作会社を退職
【0267】
システムの審査 2015年3月9日
全般:最近は発熱、寒気、又は体重の減少がない
HEENT:頭痛、視覚的又は聴覚的な変化なし。慢性副鼻腔炎。
肺:喘息様気管支炎歴。最近は、咳、たん、止血、又は喘鳴音なし。
心臓血管:うっ血性心筋症
胃腸:吐き気、嘔吐、下痢、便秘、G.I.出血歴、又は消化性潰瘍性疾患なし
尿生殖器:夜間頻尿、排尿障害、緊急、頻繁、血尿又は流れの減少なし
筋骨格:関節痛-肩及び背部
皮膚:最近は病変なし
内分泌甲状腺疾患。糖尿病なし。
神経:TLA、CVA、又はてんかんなし
精神医学:不安又はうつ病なし
【0268】
客観的所見
バイタルサイン:体重99.3kg、身長185.4cm、BMI28.89kg/m
2
B/P 140/84、心拍数79及び正常、呼吸数14及び困難なし
ENT:
耳:グレー鼓膜
鼻:開いた前気道、2×3.5cm鼻中隔穿孔、感染症の証拠なし
喉:2+扁桃腺、紅斑なし
首:JVDの供給なし。正常頸動脈脈、3なし。甲状腺肥大なし。
【0269】
実験室データ
顕著な情報:
2015年4月30日
実験室データ
Pacific Diagnostic Laboratories
89 S.パターソン通り
サンタバーバラ、カリフォルニア、カリフォルニア93111
CBC
WBC
* 7.0K/uL 正常 4〜10
Hgb 15.7g/dl 正常:13〜17
Hct 47.9%
血小板数 294K/uL 正常:150〜450
包括的な生化学検査-正常
CRP 11.1mg/L 正常<10.0 上昇/非常に心臓病の可能性が高い
2015年5月4日
PCRによるHIV-1 RNA <20コピー/ml 本試験の報告可能な範囲は20〜10,000,000である。
2011年7月21日 CD4ヘルパー数 689
2015年 CD4ヘルパー数 >1100
【0270】
評価/要約
規定された複数の主要な医学的問題がある63歳の男性
うっ血性心筋症
HIV
慢性副鼻腔炎
【0271】
レトロウイルス療法/PCRによるHIV-1 RNAにおける変化のない過去3年にわたり、レボセチリジン及びモンテルカストで安定化/改善されたCD4ヘルパー数-正常
【0272】
合間に明らかな感染症なし。注;患者のパーキンソン病もまた、提供されるモンテルカスト及びレボセチリジンの併用投与下で安定化される。
【0273】
レボセチリジン及びモンテルカストを使用するこれらの臨床結果に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。レボセチリジン及びモンテルカストの組合せを使用する患者は、HIVの進行の遅れ、HIV症状の減少、日和見感染症の発生の減少、及び生活の質の向上を経験した。
【0274】
(実施例9)
アルツハイマー病
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0275】
アルツハイマー病は、脊髄、運動皮質、及び脳における運動神経細胞に影響を及ぼす進行性及び致死的な神経変性疾患である。高齢者及び60歳前に生じる例外に特徴的な疾患である。発生及び有病率は年齢と指数関数的に増加する。主症状は、記憶障害でありしばしば初発症状である。言語及び視空間技術は比較的初期に影響を受ける傾向にあるが、実行機能及び行動症状の欠損はしばしば疾患経過の後期に現れる。
【0276】
60〜70歳の間のアルツハイマー病の60人の患者のコホートが、神経学者と神経精神医学者の両方により同定される。詳細な認知及び一般的神経学的検査は主に、標準化精神状態スケール、特に、ミニメンタルステート検査(MMSE)の使用を備え、その軽度の認知障害を検出する優れた感受性並びに実行機能不全及び言語機能障害への増加した感受性のために、認知症の進行及びモントリオール認知評価検査(MoCA)を文書で証明する。神経生理学的評価は経時的に患者を追跡するためにベースラインを構築する。
【0277】
鑑別診断は、アルツハイマー病後、変性認知症の2番目に一般的な型であり得るレビー小体型認知症(DLB)を含む。レビー小体型認知症をアルツハイマー病と区別するのを助ける臨床的な特徴は、パーキンソン症、認知変動、自律神経失調症、睡眠障害、及び神経遮断薬感受性を伴う幻視の顕著な早期の出現を含む。
【0278】
ルーチン実験室試験は通常、アルツハイマー病の陽性診断に有用ではないが、いくつかの実験室検査(例えば、全血球計算値、包括的な生化学検査、甲状腺機能研究、ビタミンB12)は、他の/寄与する二次原因を除外することを示す。
【0279】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0280】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0281】
分析のため更なる検体を採取する:
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究の開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、研究の開始及び終了時に、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;Aβタンパク質沈着の分子バイオマーカーのためのCSF;CSF Aβ42、全tau及びリン酸化tauを含むがこれに限定されない。
【0282】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口プラス
モンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0283】
転帰
MMSE及び臨床認知症評価法によって測定された臨床経過は、必ずしも線状である必要はないが、かなりの研究が、患者は、1年のMMSEにおいて5から6ポイントのより急速に減少する少数派(<10%)とともに、各年MMSEにおいて平均で3から3.5ポイント減少することを見出した。
【0284】
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。
【0285】
レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((CONT)又は(EXPT1))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも20%低下し、EXPT2群はCONT群の率よりも15%低下する。
【0286】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の40%及び20%である)。
【0287】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、アルツハイマー病患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。
【0288】
(実施例10)
認知症
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0289】
認知症(又は老衰)は、人々の日々の機能が影響されるような思考及び記憶する能力の、長期間及びしばしば段階的な減少を引き起こす脳疾患の広範なカテゴリーである。この広範なカテゴリーは、中でもアルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、及び前頭側頭型認知症を含む(例えば、正常圧水頭症、パーキンソン病、梅毒、及びクロイツフェルト・ヤコブ病等)。他の共通の症状は感情的な問題、言語の問題、及び意欲の減少を含む。診断が存在するためには、人々の通常の精神機能からの変化及び年齢によって予期されるよりも大きな減少が存在しなければならない。発生率及び有病率は年齢とともに増加する。主症状は記憶障害でありしばしば初発症状である。言語及び視空間技術は比較的初期に影響を受ける傾向にあるが、実行機能及び行動症状の欠損はしばしば疾患経過の後期に現れる。
【0290】
60〜70歳の間の認知症の60人の患者のコホートが、神経学者と神経精神医学者の両方により同定される。詳細な認知及び一般的神経学的検査は主に、標準化精神状態スケール、特に、ミニメンタルステート検査(MMSE)の使用を備え、軽度の認知障害を検出するその優れた感受性並びに実行機能不全及び言語機能障害への増加した感受性のために、認知症の進行及びモントリオール認知評価検査(MoCA)を文書で証明する。神経生理学的評価は経時的に患者を追跡するためにベースラインを構築する。
【0291】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0292】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0293】
分析のため、以下を含む更なる検体を採取する:
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究の開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、研究の開始及び終了時に、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;Aβタンパク質沈着の分子バイオマーカーのためのCSF;CSF Aβ42、全tau及びリン酸化tauを含むがこれに限定されない。
【0294】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口
プラスモンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0295】
転帰
MMSE及び臨床認知症評価法によって測定された臨床経過は、必ずしも線状である必要はないが、かなりの研究が、患者は、1年のMMSEにおいて5から6ポイントのより急速に減少する少数派(<10%)とともに、各年MMSEにおいて平均で3から3.5ポイント減少することを見出した。
【0296】
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((EXPT1)又は(CONT))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも20%低下し、EXPT2群はCONT群の率よりも15%低下する。
【0297】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の40%及び20%である)。
【0298】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、認知症患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。
【0299】
(実施例11)
レビー小体型認知症
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0300】
レビー小体型認知症(LBD)は、パーキンソン病と密接に関連する認知症の形態である。レビー小体、神経細胞におけるアルファ-シヌクレイン及びユビキチンタンパク質の凝集塊の存在により解剖学的に特徴づけられ、死後脳の組織学的検査において検出できる。LBDは、主に高齢者に影響を及ぼす進行性の変性認知症であり、人々のベースラインの機能と比較した場合、幻覚、並びに様々な注意力及び警戒をもたらし得る認知機能低下として現れる。LBDの人は、計画できないこと、又は分析的思考若しくは抽象思考の欠如を示し、著しく変動する認知を示す。しばしば、覚醒状態は日によって違い、警戒及び短期記憶は上がったり下がったりする。REM睡眠行動障害(RBD)は、しばしば患者の世話人によって最初に認識される症状である。RBDは、持続する夢、意図的又は暴力的動作、及びベッドからの落下を伴うはっきりとした夢を含む。はっきりとした及び詳細な画像を伴う持続する又は繰り返し起こる幻視は、しばしば初期の診断症状である。LBD症状は、アルツハイマー疾患及びパーキンソン病と臨床的に重複するが、後者により一般的に関連する。この重複のため、初期のLBDはしばしば誤診される。
【0301】
60〜70歳の間のLBDの60人の患者のコホートが、神経学者と神経精神医学者の両方により同定される。詳細な認知及び一般的神経学的検査は主に、標準化精神状態スケール、特に、ミニメンタルステート検査(MMSE)の使用を備え、軽度の認知障害を検出するその優れた感受性並びに実行機能不全及び言語機能障害への増加した感受性のために、LBDの進行及びモントリオール認知評価検査(MoCA)を文書で証明する。神経生理学的評価は経時的に患者を追跡するためにベースラインを構築する。
【0302】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0303】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0304】
分析のため、以下を含む更なる検体を採取する:
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、研究の開始及び終了時に、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;Aβタンパク質沈着の分子バイオマーカーのためのCSF;CSF Aβ42、全tau及びリン酸化tauを含むがこれに限定されない。
【0305】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口
プラスモンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0306】
転帰
MMSE及び臨床認知症評価法によって測定された臨床経過は、必ずしも線状である必要はないが、かなりの研究が、患者は、1年のMMSEにおいて5から6ポイントより急速に減少する少数派(<10%)とともに、各年MMSEにおいて平均で3から3.5ポイント減少することを見出した。
【0307】
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((EXPT1)又は(CONT))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも10%低下し、EXPT2群はCONT群の率よりも5%低下する。
【0308】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の40%及び20%である)。
【0309】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、LBD患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。
【0310】
(実施例12)
パーキンソン病
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0311】
パーキンソン病(突発性パーキンソン病若しくはパーキンソニズム、無動硬直症候群、又は振戦麻痺としても公知)は主に運動系に影響を及ぼす中枢神経系の変性疾患である。パーキンソン病は、黒質、中脳の領域におけるドーパミン生成細胞の死から明らかになり得る。疾患過程の初期は、ほとんどの明らかな症状は動きに関連する;これらは、震え、硬直、動きの遅さ、歩行及び足取りの困難を含む。後期は、疾患の進行期に一般に生じる認知症とともに思考及び行動異常が生じるが、うつ病は最も一般的な精神症状である。他の症状は、感覚、睡眠、及び情緒障害を含む。パーキンソン病は年配の人々により一般的であり、ほとんどの症例は50歳より後に起こり、若年成人で見られる場合、若年発症パーキンソン病と呼ばれる。
【0312】
主な運動症状は、総称してパーキンソニズム又は「パーキンソン症候群」と呼ばれる。疾患は、初期又は二次的のいずれかであってよい。初期のパーキンソン病は、いくつかの非定型な症例は遺伝的原因を有するが、突発性(公知の原因がない)であり、一方、二次的なパーキンソニズムは公知の原因、例えば毒素によると言われる。多くのリスク及び保護因子が調査されている:最も明らかな証拠は、特定の殺虫剤に暴露された人々におけるパーキンソン病の増加したリスク、及び喫煙者の減少したリスクである。疾患の病理学は、神経細胞(レビー小体)におけるタンパク質の蓄積により、並びに中脳の特定の部位におけるドーパミンの不十分な形成及び活性から特徴づけられる。レビー小体の位置はしばしば個体の症状の発現及び程度に関連する。典型的な症例の診断は、主に、確認のために使用される神経画像等の試験による、症状に基づく。
【0313】
40〜65歳の間のパーキンソン病の60人の患者のコホートが、神経学者と神経精神医学者の両方により同定される。詳細な運動、認知及び一般的神経学的検査は主に、標準化運動状態スケール、精神状態スケール、特に、ミニメンタルステート検査(MMSE)の使用を備え、軽度の認知障害を検出するその優れた感受性並びに実行機能不全及び言語機能障害への増加した感受性のために、パーキンソン病の進行及びモントリオール認知評価検査(MoCA)を文書で証明する。神経生理学的評価は経時的に患者を追跡するためにベースラインを構築する。
【0314】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0315】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0316】
分析のため、以下を含む更なる検体を採取する:
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究の開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、研究の開始及び終了時に、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;Aβタンパク質沈着の分子バイオマーカーのためのCSF;CSF Aβ42、全tau及びリン酸化tauを含むがこれに限定されない。
【0317】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口
プラスモンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0318】
転帰
MMSE及び臨床認知症評価法によって測定された臨床経過は、必ずしも線状である必要はないが、かなりの研究が、患者は、1年のMMSEにおいて5から6ポイントより急速に減少する少数派(<10%)とともに、各年MMSEにおいて平均で3から3.5ポイント減少することを見出した。標準化運動試験も実施した。
【0319】
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性(認知及び運動)の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((EXPT1)又は(CONT))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも15%低下し(認知及び運動機能の両方)、EXPT2群はCONT群の率よりも5%低下する(認知及び運動機能の両方)。
【0320】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の30%及び20%である)。
【0321】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、パーキンソン病患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。
【0322】
(実施例13)
ハンチントン病
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0323】
ハンチントン病(HD)は、筋の協応性に影響を及ぼす神経変性遺伝性障害であり、精神的退化及び行動症状をもたらす。疾患の症状は、個体及び同じ家族の影響を受けたメンバーの間で変わり得るが、通常予想通りに進行する。初発症状はしばしば、気分又は認知のわずかな問題である。協応性の全体的な欠如及び不安定歩行がしばしば続く。疾患が進行すると、協応しない、ギクシャクした体の動きがより明らかになり、知能の低下及び行動症状を伴う。身体能力は、協応運動が困難になるまで徐々に悪化する。知能は通常認知症まで低下する。肺炎、心疾患、及び落下による人身事故等の合併症は、症状が始まる時点からおよそ20年まで平均余命を減少する。身体症状は、幼少期から年配者までいずれの年齢でも始まる可能性があるが、通常35歳と44歳の間で始まる。疾患は各世代の人生の早い時期に発生し得る。約6%の症例は、21歳より前に運動不能硬直症候群を発症し、それらはより早く進行し、わずかに変化する。変異型は、少年、運動不能硬直、又はウェストファール変異型HDとして分類される。
【0324】
30〜45歳の間のハンチントン病の60人の患者のコホートが、神経学者と神経精神医学者の両方により同定される。詳細な運動、認知及び一般的神経学的検査は主に、標準化運動状態試験及び精神状態試験を備える。運動、筋肉、及び神経生理学的評価は経時的に患者を追跡するためにベースラインを構築する。
【0325】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0326】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0327】
分析のため、以下を含む更なる検体を採取する:
HDの遺伝分子検査
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究の開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;を含むがこれに限定されない。
【0328】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口
プラスモンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0329】
転帰
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性(認知と運動両方)の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケールに基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((EXPT1)又は(CONT))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも25%低下し(認知と運動機能の両方)、EXPT2群はCONT群の率よりも20%低下する(認知と運動機能の両方)。
【0330】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の30%及び20%である)。
【0331】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、ハンチントン病患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。
【0332】
(実施例14)
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
レボセチリジン及びモンテルカストを使用する本発明者らの臨床経験に基づいて、以下の結果は対照試験を使用して見積もられる。
【0333】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、神経細胞の死を含む障害である。ALSは、硬直した筋肉、筋攣縮、及び徐々に悪化する、筋消耗による弱さにより特徴づけられる。これは、会話、嚥下、及び場合によっては呼吸の困難をもたらす。約5〜10%の症例が、両親から遺伝している。これらの遺伝的な症例の約半分が、2つの特異的な遺伝子の1つによる。近年、ALSは、随意筋を制御する神経細胞の死を伴う繰り返しの頭部損傷と相関する。診断は他の潜在的原因を排除するために行う試験により、人の兆候及び症状に基づく。
【0334】
疾患は、通常約60歳で始まり、遺伝性の症例では約50歳である。発症から死までの平均寿命は3から4年である。10年より長く生存するのは、約10%である。ほとんどの死は呼吸不全による。
【0335】
45歳と60歳の間のALSの60人の患者のコホートが、両医師により同定される。詳細な運動、及び一般的神経学的検査は主に、標準化運動試験(例えば、EMG-筋電図及び神経伝導検査)の使用を備え、ALSの進行を文書で証明する。これは、患者のベースラインを構築する。
【0336】
実験群の患者(n=20;「EXPT1」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日1回受ける。実験群の患者(n=20;「EXPT2」)はレボセチリジン及びモンテルカストを1日2回受ける。対照群の患者(n=20;「CONT」)はプラセボを受ける。
【0337】
年齢、性別、人種、身長、体重、BMI(肥満度指数/kg/m
2)、バイタルサイン、主な医学的問題、薬剤、薬剤に対するアレルギー、タバコ及びアルコール使用、社会歴、並びに以前の手術を初回訪問時に記録し、患者の全体の状態を1年にわたり毎月追跡する。
【0338】
分析のため、以下を含む更なる検体を採取する:
毎月のレボセチリジン及びモンテルカストの血清レベル;
研究の開始時及び終了時のNF-kBのための試料;
研究の開始時及び終了時(52週)のケモカイン、サイトカイン、及び炎症のバイオマーカーのための試料。これらは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF);GROα;インターフェロンα2(IFNα2);IFNβ;IFNγ;IL-10;インターロイキン12p70(IL-12p70);IL12p40;インターロイキン1α(IL-1α);IL-1β;IL-1受容体アンタゴニスト(IL-1RA);IL-2;IL-4;IL-5;IL-6;IL-8;IFN-γ-誘導タンパク質10(IP-10);単球走化性タンパク質1(MCP-1)、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF);MIP-α;MIP-1β;可溶性CD40リガンド(sCD40L);可溶性Eセレクチン(sE-セレクチン);可溶性Fasリガンド(sFasL);腫瘍壊死因子α(TNF-α);血清アミロイド抗原(SAA);ランテス(RANTES);コルチゾール;を含むがこれに限定されない。
【0339】
画像:脳のMRI
投与量
「EXPT1」-レボセチリジン5mg 夜に経口、モンテルカスト10mg 夜に経口
「EXPT2」-レボセチリジン:2.5mg 朝に経口、及び5.0mg 夜に経口
プラスモンテルカスト:5mg 朝に経口、及び10mg 夜に経口
「CONT」-プラセボ
【0340】
転帰
レボセチリジン及びモンテルカスト(EXPT1及びEXPT2)を受ける患者は、臨床有効性の複数のスケール及び電気診断試験に基づいて、ベースラインのままである、又は対照群(CONT)よりゆっくりと低下する。レボセチリジン及びモンテルカストの1日2回投与を受ける患者は(EXPT2)、臨床有効性の複数のスケール及び電気診断試験に基づいて、ベースラインのままである、又は1日当たり1回投与された群((EXPT1)又は(CONT))よりも更によりゆっくりと低下する。EXPT1群はCONT群の率よりも25%低下し(臨床及び電気診断試験)、EXPT2群はCONT群の率よりも20%低下する(臨床及び電気診断試験)。
【0341】
(EXPT1)と(EXPT2)の両方は対照群(CONT)よりも低い中断率を有する(EXPT1及びEXPT2の中断率は、それぞれ、CONT群の30%及び20%である)。
【0342】
要約すると、レボセチリジン及びモンテルカストは、ALS患者の群に1年にわたり投与した場合、臨床的悪化率を著しく減少する。