該方法は、シェルフに取り付けられたレーザーレーダーに接続される処理機器に適用する。該方法は、レーザーレーダーがターゲットオブジェクトをセンシングすることで得られたセンス情報を取得するステップと、センス情報に基づいてセンシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定するステップと、ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムを特定するステップと、を含む。本発明は、多種類のシェルフに広く応用でき、さまざまな監視場面に適用する。
前記ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、前記ターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムを特定するステップは、
前記ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットアイテムを特定するステップであり、前記ターゲットアイテムの位置座標と前記ターゲットオブジェクトのトリガ点座標との距離が予め設定された距離範囲内にある、ステップと、
前記ターゲットアイテムを前記ターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムとして特定するステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下に、図面を結合して、本発明の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。無論、以下に記載された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者にとっては、本発明の実施例に基づいて創造的な労働をすることなく得られた全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0022】
従来、ターゲットオブジェクトがシェルフにおけるどの種類のアイテムに触れたかを監視する場合に、AIビジュアル方式を使用することも、アイテムの種類ごとにセンサーを別々に配置する方式を使用することも、異なる種類のシェルフに広く応用することが困難である。この課題を改善するために、本発明の実施例はターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法、装置、及びシステムを提供する。該技術は対応するソフトウェアやハードウェアにより実現でき、例えば、各ショッピング場のスマート小売シナリオ、インテリジェント図書館、インテリジェント倉庫/ロジスティクス産業などのような多種の監視場面に適用できる。以下に、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0023】
〈実施例1〉
まず、
図1を参照しながら本発明の実施例に係るターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法、装置、及びシステムを実現するための例である電子システム100を説明する。
【0024】
図1に示す電子システムの構造模式図のように、電子システム100は、1つ又は複数の処理機器102と、1つ又は複数の記憶装置104と、入力装置106と、出力装置108と、深度センサー110とを含み、これらの構成要素はバスシステム112及び/又は他の形態の接続機構(図示せず)を介して互いに接続される。なお、
図1に示す電子システム100の構成要素及び構造は例示的なものであり、限定的なものではない。前記電子システムは、必要に応じて他の構成要素及び構造を有してもよい。
【0025】
前記処理機器102は、ゲートウェイ、スマート端末、中央処理装置(CPU)又はデータ処理能力及び/又は指令実行能力を持つ他の形態の処理装置を含む機器であってもよい。前記処理機器102は、前記電子システム100内の他の構成要素のデータを処理してもよいし、前記電子システム100内の他の構成要素を所望の機能を実行させるように制御してもよい。
【0026】
前記記憶装置104は、例えば、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリなどの様々な形態のコンピュータ可読記憶媒体を含む1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含む。前記揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュ(cache)などを含む。前記不揮発性メモリは、例えば、読み出し専用のメモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含む。前記コンピュータ可読記憶媒体には、1つ又は複数のコンピュータプログラム指令が格納され、処理機器102は、前記プログラム指令を実行することで、後述する本発明の実施例における(処理機器により実現する)クライアント側の機能及び/又は他の所望の機能を実現する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、様々なアプリケーションや様々なデータ、例えば前記アプリケーションによって使用及び/又は生成される様々なデータなどをさらに記憶することができる。
【0027】
前記入力装置106は、ユーザが指令を入力するための装置であり、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチスクリーンなどのうちの1つ又は複数を含む。
【0028】
前記出力装置108は、様々な情報(例えば、画像又は音声)を外部(例えば、ユーザ)に出力でき、ディスプレイやスピーカなどのうちの1つ又は複数を含んでよい。
【0029】
前記チャンネル数が少ないレーザーレーダー110は、チャンネル数が少ないメカニカルスキャン型レーザーレーダー又はシングルポイント測距レーザーレーダー(シングルポイントTOFレーザーレーダーとしても呼ばれる)であればよい。チャンネル数が少ないレーザーレーダーは、ライトカーテンと類似するようなセンシング面を形成するとともに、センシング面により確定されたセンス情報を処理機器102に送信でき、又は他の構成要素によって使用されるように前記記憶装置104に記憶することができる。
【0030】
例示的に、本発明の実施例に係るターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法、装置、及びシステムを実現するための例である電子システムにおける各部品は、一体に集積されてもよいし、個別に設置されてもよい。例えば、処理装置102、記憶装置104、入力装置106、及び出力装置108を一体に集積し、チャンネル数が少ないレーザーレーダーをシェルフの他の箇所、例えば、シェルフのトップレイヤーの縁側、ボトムレイヤーの縁側、又は左右の縁側などの箇所に個別に設置することができる。
【0031】
理解を容易にするために、以下に、本実施例の電子システムの応用例をさらに説明する。該電子システムは、スーパーマーケット、図書館、倉庫などのシェルフが配置された箇所に設置される。チャンネル数が少ないレーザーレーダーは、シェルフに設置され、チャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダー又はシングルポイント測距レーザーレーダーであってもよい。
【0032】
前記電子システムが設置されたシェルフは、様々な場面に活用でき、スマートシェルフとも呼ばれる。
【0033】
〈実施例2〉
本実施例はターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法を提供する。理解を容易にするために、本実施例はまず該方法の応用場面を以下のように説明する。
【0034】
本実施例におけるシェルフは、商品棚、本棚、冷蔵庫、冷蔵キャビネット等のアイテムを置くことができる任意のものであればよく、本実施例では、シェルフの構成及び実際の用途について限定しない。シェルフ上のアイテムは、SKU(Stock Keeping Unit、在庫管理単位)とも呼ばれ、単一のアイテムである。アイテムについて、ブランド、型番、配置、グレード、色柄、パッケージの容量、ユニット、用途などの属性のうちのいずれかが他のアイテムと異なる場合は、単一のアイテムと呼ばれることができる。シェルフにおける各種のアイテムは離間して放置され、各種のアイテムは複数ある可能性があり、同種類の複数のアイテムが一緒に放置される。実際の応用において、シェルフにはレイヤーが設けられてもよく、各レイヤーには異なる種類のアイテムを離間するための仕切りがさらに設けられてもよい。無論、シェルフは、フックの形式によりアイテムを引っ掛けてもよいし、複数の収納バスケットの形式によりアイテムを収納してもよい。 本発明の実施例は、シェルフの構造を制限するものではなく、シェルフにおけるアイテムの配置形式を制限するものでもない。
【0035】
シェルフにはレーザーレーダーが取り付けられる。レーザーレーダーは、レーザビームを出射することでターゲットの位置、速度などの特徴量を検知するレーダーシステムであり、例えば、外に検知信号(レーザビーム)を出射し、受信したターゲットから反射された信号(目標エコー)を出射信号と比較することで、ターゲットに関する情報、例えばターゲットとの距離、方位ひいては形状などのパラメータを取得でき、ターゲットの検知を実現する。本実施例で用いられるレーザーレーダーのチャンネル数(即ち、レーザーチャンネル数)は、予め設定されたチャンネル数よりも低く、チャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダー又はシングルポイント測距レーザーレーダー(シングルポイントTOFレーザーレーダーとも呼ばれる)であってもよい。 本実施例は、以下の2種類の応用例を列挙する。
【0036】
応用例1:レーザーレーダーは、チャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダーであり、レーザーチャンネル数は1〜8チャンネルであり、すべてのチャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダーの検知範囲の組み合わせが、指定エリアをカバーする。該指定エリアは、レーザーレーダーが存在するシェルフの展示側の面であってもよい。シェルフ上に、少なくとも1つのチャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダーが設けられる。当然、異なるシェルフの寸法が異なることと、機械走査式のレーザーレーダーの検知範囲には限界があり、シェルフに検知されないエリアがないように、シェルフには2つ又は複数のチャンネル数が少ない機械走査式のレーザーレーダーを設置してもよい。
【0037】
図2に示す第1種のシェルフの構造模式図のように、該シェルフ10においては、シェルフの上部だけに一つのシングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aが設けられることが示され、シェルフ10のレイヤー10aも示されている。
図2に示すように、該シングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aは、シェルフ10の上部の縁の中心に設置され、シェルフの展示側の面に1つの「ライトカーテン」(
図2に破線で簡略に示す)を形成でき、該「ライトカーテン」は、レーザーレーダーのセンシング範囲でもあり、該センシング範囲は平面でもよいし、一定のスペースを有してもよい。また、該センシング範囲は、シェルフの展示側の面をカバーし、シェルフに陳列された様々なアイテムを監視できる。ターゲットオブジェクト(例えば、アイテムを主動的に取ることが可能な人、ロボットなどのオブジェクト)がシェルフにおけるアイテムを取る場合、必ずレーザーレーダーがシェルフの展示側の面の前に形成された「ライトカーテン」に侵入し、シングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aによって検知され、それなりのセンス情報が生成される。
【0038】
シェルフの前で複数のターゲットオブジェクトがアイテムを取る場合、互いに遮る可能性がある。例えば、2人以上の消費者が同時にシェルフの前で商品を取る場合、レーザーレーダーは、消費者1が商品を取ることだけをセンシングし、消費者2は消費者1によって遮られ、レーザーレーダーによってセンシングされなくなる。アイテムの監視精度をさらに向上するために、例えば、複数のレーザーレーダーにより異なる方向からターゲットオブジェクトを監視することで、複数のターゲットオブジェクトが互いに遮ることを抑制できる。
【0039】
具体的には、
図3に示す第2種のシェルフの構造模式図のように、該シェルフ10のトップレイヤーの両端側には2つのシングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aが設置されたことが示され、各シングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aは、それぞれ1つのシェルフの上部に設置される。なお、
図3には、手でアイテムを取るターゲットオブジェクトが簡略に示されている。
図3から分かるように、1つのシングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aに対して、エリアA及びエリアBがターゲットオブジェクトによって遮られ、別のシングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダーに対して、エリアA及びエリアCがターゲットオブジェクトによって遮られ、2つのシングルチャンネル機械走査式のレーザーレーダー20aの組み合わせに対しては、エリアAがターゲットオブジェクトによって遮られ、その他のエリアは、レーザーレーダーのセンシング可能な範囲にある。レーザーレーダーは、エリアA以外の他のエリアにあるターゲットオブジェクトを検知できる。このような複数のレーザーレーダーにより協同で検知する方式は、複数のターゲットオブジェクトが互いに遮るエリアの面積を小さくすることができ、監視の信頼性を効果的に向上させることができる。
【0040】
応用例2:レーザーレーダーは、シングルポイント測距レーザーレーダーであり、シングルポイント測距レーザーレーダーの数は複数である。複数のシングルポイント測距レーザーレーダーは、予め設定された間隔で一列に配列され、それらのセンシング範囲の組み合わせは、指定エリアをカバーする。但し、予め設定された間隔は、等間隔でもよいし、非等間隔でもよく、具体的には実際の要望に応じて柔軟に設定することができる。
【0041】
シングルポイントレーザーレーダーは、シングルポイントToFレーザーレーダーとも呼ばれ、複数のシングルポイントToFレーザーレーダーは、シングルポイントToFアレイを形成し、シェルフに設置される。具体的には、シングルポイントToFアレイがシェルフの上部の縁、底部の縁、左右両側のうちのいずれかの縁側に設置され、複数のシングルポイントToFレーザーレーダーの組み合わせは、シェルフの展示側の面を覆う「ライトカーテン」を形成する。
【0042】
本実施例において採用されるシングルポイントToFレーザーレーダーの主な特徴は、発散角が小さく、例えば、各シングルポイントToFレーザーレーダーの視角(FoV)が2°未満であり、そのようなレーザーレーダーによって出射されるビームのスポットのサイズは、隣り合うシングルポイントToFレーザーレーダーの間隔よりも小さいことにある。実際の応用においては、スイスのEspros社のTOFRANGE600モジュールにより実現できる。発散角が小さいシングルポイントToFレーザーレーダーを採用するメリットは、隣り合うレーザーレーダーの干渉を大幅に抑制でき、位置精度を向上できることにある。
図4に示す第3種のシェルフの構造模式図のように、シェルフのトップレイヤーの縁側に、複数のシングルポイントToFレーザーレーダー20bが配列され、
図4に示すように、複数のシングルポイントToFレーザーレーダー20bのセンシング範囲の組み合わせがシェルフの展示側の面をカバーし、ターゲットオブジェクトに対して正確な測距を実現するように、各シングルポイントToFレーザーレーダー20bの発散角が小さい。
【0043】
伝統的なToFセンサーは通常視角が広く、例えば、携帯電話によく使用されるToFセンサーのFOVが約25°であり、大きいFOVには以下のように問題がある。即ち、ToFセンサーが通常、FOV視野(即ち、センサのセンシング範囲)内で検知された各ターゲットの距離を加重平均処理することでターゲットオブジェクトの測定距離を得るようにする。センシングされたターゲットオブジェクトがアームであり、アームとToFセンサーとの距離が設定された長さ(例えば、1m)を超え、且つToFセンサーのFOVが大きい場合、FoV視野の面積に対しては、アームの面積がはるかに小さく、計算により得られたアームとTOFセンサーとの間の測定距離は実際の距離との間に大きな誤差が生じ、正確に位置決めを行うことができない。
【0044】
したがって、本実施例は、ありふれたコンシューマ電子機器(例えば、携帯電話)に搭載されたToFセンサーを採用せず、FoVが小さいシングルポイント測距レーザーレーダー(即ち、シングルポイントTOFレーザーレーダー)により、ターゲットオブジェクトに対するセンシングを行うことで、ターゲットオブジェクトの接点座標を正確に確定する。
【0045】
当然、応用例1及び応用例2は制限するためのものとみなすべきではない。実際の応用において、シェルフのサイズ、必要とされる監視データの精度要件及びコスト要件に応じて、チャンネル数が少ないレーザーレーダーの種類、数量や取り付け方式を柔軟に選択でき、ここでは説明を省略する。
【0046】
上記レーザーレーダーは、ターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法を実行する処理機器に接続され、該処理機器は、ゲートウェイであってもよいし、データ処理能力を持つ他の装置、例えば、コンピュータなどのスマート端末などであってもよい。該処理機器は、レーザーレーダーのセンス情報を独立に処理してもよいし、サーバに接続し協働で情報を分析処理し、処理結果をクラウドにアップロードしてもよい。
【0047】
以上の説明に基づいて、
図5に示すターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法のフロー図にように、該方法は、シェルフ上に取り付けられたレーザーレーダーに接続された処理機器によって行われ、該レーザーレーダーのセンシング範囲は、シェルフ上の各種のアイテムをカバーする。該方法は、以下のステップを含む。
【0048】
ステップS502:レーザーレーダーがターゲットオブジェクトをセンシングすることで得られたセンス情報を取得する。なお、該センス情報は、ターゲットレーザーレーダーに対するターゲットオブジェクトの距離値及び方位角を含んでもよい。ターゲットオブジェクトは消費者、図書の閲覧者又は係員などであってもよいし、監視される作業ロボットなどであってもよい。ショッピングの場合、該ターゲットオブジェクトは消費者であり、倉庫の場合、該ターゲットオブジェクトは係員又はロボットなどであり、図書館の場合、該ターゲットオブジェクトは、図書の閲覧者である。異なる場合において、ターゲットオブジェクトが異なるアイデンティティを有することは理解できる。
【0049】
ステップS504:センス情報に基づいてセンシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定する。
【0050】
レーザーレーダーの数が1つだけであれば、例えば、シェルフの上部の縁の中心には1つのシングルチャンネルの機械走査式のレーザーレーダーが設置され、該センス情報は、該唯一のレーザーレーダーがターゲットオブジェクトを検知することで生成されたのである。該ライラ―は、シェルフの展示側の面に1つの「ライトカーテン」を形成し、該「ライトカーテン」がレーザーレーダーのセンシング範囲となる。ターゲットオブジェクトが人であることを例にすると、人が手を出してアイテムを取る時に、手がセンシング範囲に侵入し、レーザーレーダーがセンシング範囲内における人の手の座標(即ち、上記トリガ点座標)を取得できる。
【0051】
レーザーレーダーの数が複数であれば、ターゲットオブジェクトがアイテムを取る時に、その所在位置によって、そのうちの1つのレーザーレーダーにセンシングされる可能性があり、当然、複数のレーザーレーダーによって同時にセンシングされる可能性もある。本実施例において、ターゲットオブジェクトをセンシングしたレーザーレーダーをターゲットレーザーレーダーとして、具体的には、以下のステップを参照して実行する。
【0052】
(1)センス情報に基づいてターゲットレーザーレーダーの番号を特定する。なお、センス情報は、ターゲットレーザーレーダーによって生成され、ターゲットレーザーレーダーに対するターゲットオブジェクトの距離値及び方位角を含む。これで分かるように、ターゲットオブジェクトをセンシングしたレーザーレーダーは、各自のセンス情報を処理機器に送信し、処理機器がセンス情報に基づいて対応するターゲットレーザーレーダーを特定する。
【0053】
(2)ターゲットレーザーレーダーの番号に基づいてターゲットレーザーレーダーの位置座標を調べる。通常、各レーザーレーダーはシェルフ上に固定されるもので、位置座標が予め標定され、処理機器又はクラウドに記憶される。1つの実施形態において、処理機器はローカルにレーダー情報テーブルが記憶され、レーダー情報テーブルにはレーザーレーダー番号と位置座標との対応関係が記録されている。
【0054】
(3)ターゲットレーザーレーダーの位置座標と、ターゲットレーザーレーダーに対するターゲットオブジェクトの距離値及び方位角とに基づいて、センシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定する。
【0055】
図6に示す座標特定原理図には、トリガ点座標を特定する原理が簡略に示される。
図7において、レーザーレーダーLの座標を(a,b)とし、トリガ点Xの座標を(x,y)とし、レーザーレーダーの検知によって得られた、Xとの距離をdとし、Lに対するXの方位角をθとすると、トリガ点座標x=a+d*cosθであり、y=b+d*sinθであることを簡単に確定できる。複数のトリガー点座標が存在し得ることが理解でき、例えば、ターゲットオブジェクトが手を出してアイテムを取る時に、手における複数の点がターゲットレーザーレーダーによってセンシングされ、ターゲットオブジェクトがセンシングされた点がトリガー点である。
【0056】
ステップS506:ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムを特定する。
【0057】
具体的には、ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットアイテムを特定すればよい。ターゲットアイテムの位置座標とターゲットオブジェクトのトリガ点座標との距離が予め設定された距離範囲内にある。そして、ターゲットアイテムを、ターゲットオブジェクトに関連付けられるアイテムとして特定する。
【0058】
実際の応用において、ターゲットアイテムの位置座標及びトリガ点座標としてそれぞれ代表的な1つを選択すればよい。例えば、ターゲットアイテムの中心点座標をターゲットアイテムの位置座標として選択し、複数のトリガ点座標の中心座標をトリガ点座標として選択する。無論、ターゲットアイテムの位置座標は座標点の集合であってもよく、トリガ点座標も複数であってもよく、ターゲットアイテムの位置座標を点群Aとして表現し、ターゲットアイテムのトリガ点座標を点群Bとして表現し、そして、点群Aと点群Bとの間の距離を判断する。実際の応用において、二つの点群の一致度を直接判断することができ、一致度が高いほど、ターゲットアイテムの位置座標とターゲットオブジェクトのトリガ点座標とが近づくとみなす。トリガ点座標と、あるアイテムの位置座標との距離が近ければ近いほど、ターゲットオブジェクトが該アイテムを取ろうとすることを確定でき、該アイテムをターゲットオブジェクトに関連付ける。
【0059】
本発明の実施例は上記ターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法を提供し、処理機器は、レーザーレーダーのセンス情報に基づいてセンシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定することができ、ひいてはターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標とに基づいて、ターゲットオブジェクトに関連付けるオブジェクトを特定することができる。本発明の実施例においては、チャンネル数が少ないレーザーレーダーを用いてシェルフにおける各アイテムを一括で検出するので、ローラインレーザレーダは安価であり、高価なAIビジョン機を必要とせず、アイテムの種類毎に1つ又は複数設ける必要もないため、多種のシェルフに幅広く応用することができ、多種の監視場面に適用される。
【0060】
処理機器は通常、横方向の位置座標及び縦方向の位置座標を含むそれぞれのアイテムの位置座標を予め記憶する必要がある。従来の方法では、マニュアルで各アイテムの縦横の位置座標を1つずつ標定していたが、これは時間及び手間がかかり効率の面では好ましくない。そして、レイヤーの位置が上下に調整されると、各アイテムの縦方向の位置座標がそれにつれて変化され、アイテムの位置座標の正確性を保証するために、通常マニュアルで各レイヤーの高さを再標定し、それに応じて各種のアイテムの位置情報を調整する必要がある。人件費を低減するために、本実施例は、各種のアイテムの位置座標を自動的に特定するための具体的な実施形態を提供し、以下のステップで実行することができる。
【0061】
ステップ1:シェルフの各レイヤーの高さを取得する。
【0062】
ステップ2:各種のアイテムの、アイテムが存在するレイヤーの番号及びアイテムがその存在するレイヤーにおける水平ソート番号を含む位置情報と、寸法情報とを取得する。即ち、各種のアイテムの縦方向の位置と、横方向の位置と、寸法情報とを取得し、縦方向の位置をアイテムが存在するレイヤーの番号で表現し、横方向の位置をアイテムが存在するレイヤーにおけるソート番号で表現する。
【0063】
ステップ3:各種のアイテムが存在するレイヤーの番号及び各レイヤーの高さに基づいて、各種のアイテムの縦方向の位置座標を特定する。例えば、1つのシェルフは、レイヤーaと、レイヤーbと、レイヤーcと、レイヤーdとの4つのレイヤーを含み、シェルフの初期状態では、レイヤーaの地面からの高さが10cmで、レイヤーbの地面からの高さが40cmで、レイヤーcの地面からの高さが70cmで、レイヤーdの地面からの高さが100cmである。レイヤーb上には、SKU−b1と、SKU−b2と、SKU−b3との3つのアイテムが設置され、レイヤーc上には、SKU−c1と、SKU−c2と、SKU−c3との3つのアイテムが設置される。SKU−b1及びSKU−c1を例とし、SKU−b1はレイヤーbに位置し、レイヤーbの高さが40cmであると、SKU−b1の縦方向の位置座標が40になり、同様に、SKU−c1の縦方向の位置座標が70になる。
【0064】
ステップ4:各種のアイテムの水平ソート番号及びサイズ情報に基づいて、各種のアイテムの横方向の位置座標を特定する。
【0065】
SKU−b1、SKU−b2、SKU−b3がシェルフ上に順に配列される場合を想定すると、SKU−b1の横方向の寸法が40cmとなり、SKU−b2の横方向の寸法が30cmとなり、SKU−b3の横方向の寸法が50cmとなる。さらに、隣り合う2つのSKUの間にある程度の隙間(10cmとする)を有する場合を想定すると、SKU−b1の横方向の位置座標が0〜40となり、SKU−b2の横方向の位置座標が50〜80となり、SKU−b3の横方向の位置座標が90〜140となる。
【0066】
1つの実施形態において、各SKUの中心点をSKUの横方向の位置座標とし、各SKUの縦方向の位置座標を結合し、SKU−b1の位置座標が(20,40)であり、SKU−b2の位置座標が(65,40)であり、SKU−b3の位置座標が(115,40)であることが分かる。
【0067】
シェルフにおける各種のアイテムの位置座標が特定されたら、その後の応用のために、各種のアイテムの位置座標を処理機器のローカル又はクラウドに記憶することができる。
【0068】
以上のように、シェルフにおける各種のアイテムの位置座標をマニュアルで標定することなく簡単に特定することができるので、処理機器がターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び各アイテムの位置座標に基づいてターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムを特定し、即ち、ターゲットオブジェクトが取ったアイテムを特定する。
【0069】
シェルフのレイヤーが調整される可能性があり、例えば、スーパーのスタッフは商品の配置のためにシェルフ上のレイヤーの高さを調整することを想定すると、これに基づいて、本実施例はシェルフ上のレイヤーごとの高さを自動的に取得する方法を提供し、以下に詳しく説明する。
【0070】
シェルフには縦方向に回路基板がさらに設けられ、回路基板は予め設定された間隔で縦方向に沿って複数の電気接点が設けられ、レイヤーごとにエジェクタピンが設けられ、エジェクタピンにより回路基板における電気接点に接続される。具体的には、回路基板はPCB(Printed Circuit Board、プリント回路基板)であってもよい。該回路基板には処理機器がされに接続され、回路基板における各電気接点の状態を処理機器に報告する。
【0071】
理解を容易にするために、
図7に示す回路基板の構造模式図を参照し、回路基板30に複数の電気接点31が縦方向に設けられ、異なる電気接点の地面からの高さが異なり、各電気接点がレイヤーのエジェクタピンに接続されていない時に、フリー状態にあるとみなすことができる。エジェクタピンに接続される時に、接触状態にあるとみなすことができる。回路基板の縦方向の長さは、シェルフの高さに合わせることができ、例えば、回路基板の縦方向の長さはシェルフの高さに等しい。シェルフのトップレイヤーとボトムレイヤーは通常に位置が固定されているため、回路基板の縦方向の長さを適切に縮小し、シェルフの中央の複数のレイヤーの位置をセンシングするためにのみ使用できる。
【0072】
図8に示す回路基板が取り付けられたシェルフの側面図を参照し、回路基板30がシェルフ10のバックプレートに取り付けられていることを示している。もちろん、シェルフにバックプレートがない場合は、回路基板をシェルフの支持バーに取り付けることができ、シェルフの構造にかかわらず、回路基板はシェルフとレイヤーとの固定側に設置すればよく、レイヤーがシェルフに接続される時に、回路基板に触れる必要がある。
図8に示すように、回路基板30上に複数の電気接点31が設けられ、4つのレイヤー10aそれぞれのシェルフのバックプレートとの接合部にエジェクタピン(
図8に明示されていない)が設けられ、エジェクタピンが電気接点と接触されている。レイヤーの高さを調整すると、そのエジェクタピンが接触する電気接点も自然にそれにつれて変化する。
【0073】
1つの実施形態においては、複数の電気接点は、回路基板上に設置された処理チップ(回路基板処理チップと略称)に直接に接続されることができ、電気接点がレイヤーにおけるエジェクタピンに接続されると、 該電気接点はローレベル信号を回路基板の処理チップに送信し、エジェクタピンに接続されていない電気接点がフリー状態にあり、常にハイレベル信号を回路基板の処理チップに送信する。回路基板の処理チップは受信した信号によって各電気接点の状態を特定し、各電気接点の状態を処理機器に送信することができる。もちろん、エジェクタピンに接続された電気接点が回路基板の処理チップにハイレベル信号を送信し、エジェクタピンに接続されていない電気接点が回路基板の処理チップにローレベル信号を送信するようにしてもよく、ここで制限されない。処理機器は各電気接点が送信した信号によって、どの電気接点がレイヤーのエジェクタピンに接続されているかを識別でき、さらにレイヤーの高さを特定することができる。
【0074】
これに基づいて、処理機器がシェルフの各レイヤーの高さを取得する時に、以下のステップを参照して実行することができる。
【0075】
(1)回路基板における各電気接点の、フリー状態又は接触状態を含む状態を取得する。フリー状態は、電気接点がエジェクタピンに接続されていない時にある状態(ダングリング状態ともいう)である。接触状態は電気接点がレイヤーのエジェクタピンに接続される際の状態である。
【0076】
(2)各電気接点の状態によって、ターゲット電気接点の番号を特定し、ターゲット電気接点は接触状態にある電気接点であり、ターゲット電気接点の数はレイヤーの数に合わせる。例えば、回路基板においてC1〜C20の合計20個の電気接点が下から上まで順に設けられ、C2、C8、C14とC19の状態が接触状態であり、その他の電気接点はすべてフリー状態であるとすると、C2、C8、C14とC19がターゲット電気接点になり、1つのレイヤーに1つのエジェクタピンがあれば、ターゲット電気接点の数量がレイヤーの数量に等しく、即ち、合計4つのレイヤーがあると特定できる。
【0077】
(3)ターゲット電気接点の番号及び予め作られた電気接点情報テーブルに基づいて、各ターゲット電気接点の位置情報を検索し、電気接点情報テーブルに電気接点番号と電気接点の位置情報との対応関係が記憶されている。容易にするために、電気接点の位置情報は高さのみで表現してもよい。
【0078】
(4)各ターゲット電気接点の位置情報に基づいて各レイヤーの高さを特定する。例えば、C2、C8、C14とC19の高さがそれぞれ10cm、40cm、70cm、および100cmであれば、レイヤーと電気接点との対応関係は、レイヤーaがC2に対応し、レイヤーbがC8に対応し、レイヤーcがC14に対応し、レイヤーdがC19に対応する。即ち、レイヤーaの地面からの高さが10cmで、レイヤーbの地面からの高さが40cmで、レイヤーcの地面からの高さが70cmで、レイヤーdの地面からの高さが100cmであると特定できる。
【0079】
係員がレイヤーbの高さを調整したとすると、処理機器が各電気接点の状態においてC2、C10、C14とC19が接触状態と表示され、C10の高さが48cmで、それに応じてC10がレイヤーbに対応し、レイヤーbの現在の高さが48cmで、その他のレイヤーの位置が変わらない。この時に、処理機器は、シェルフにおける各アイテムの位置正確性を確保するために、レイヤーbにおける各アイテムの縦方向の位置座標をさらに修正する。
【0080】
その他、現在のシェルフ上に例えば電子タグ、照明ランプなどの電気機器が存在する可能性があることを考慮すると、回路基板には各レイヤーにおける電気機器に電力を供給するための電源をさらに設けてもよい。
図9に示す別の回路基板の構造模式図を参照し、接点エリア30aと電源エリア30bを示し、電源エリア30bは接点エリア30aと並設されており、縦方向に沿った長尺領域でもある。電源エリア30bは、外部電源に一括で接続される電源入力端と、シェルフにおける各レイヤーが固定する電気機器に電力を供給できる複数の電源出力端とを有することができる。回路基板がシェルフ側に垂直に固定され、かつ、電源エリアの長さもそれに応じてシェルフの高さに合わせるため、シェルフにおける各レイヤーが固定する電気機器により便利に電力を供給することができ、従来のシェルフがその自身の構造に制限されるため、シェルフ上に分布された各電気機器への電力の供給が不便である課題をよりよく改善する。
【0081】
本実施例に係るターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法は、主にロービームレーザーレーダーの方式でターゲットオブジェクトが触れたシェフルにおけるアイテムを監視し、そして、回路基板でシェルフのレイヤーの高さを自動的に取得することができる。スマート小売シナリオ、インテリジェント図書館、インテリジェント倉庫/ロジスティクス産業等のようなターゲットオブジェクトとアイテムとの関係を監視する必要がある場合に幅広く応用でき、以下にスマート小売シナリオを例として、ターゲットオブジェクトが消費者で、アイテムがシェフルにおける商品で、本実施例の利点をさらに述べる。
【0082】
(1)スマート小売シナリオにおいて、AIビション機は、複数の角度から画像情報を収集するために、通常シェルフ上に複数のカメラを配置する必要がある。コストが高い一方、カメラがリアルタイムで消費者の肖像情報を収集するため、カメラの配置は、消費者に心理的な圧力を与え、消費者のプライバシーを暴露する可能性もあり、消費者の安全性が低く、ユーザーエクスペリエンスが悪い。
【0083】
本実施例に係るロービームレーザーレーダーはシェルフの表示平面に「ライトカーテン」を形成でき、「ライトカーテン」により消費者をセンシングし、消費者の画像情報を収集せず、消費者のプライベートにほとんど関係なく、消費者を気楽にショッピングさせることができる。
【0084】
(2)通常、レーザーレーダーのレーザービームが低いほど、コストが低い。本実施例はコストが低いロービームレーザーレーダーで消費者が商品を取る動作を監視し、例えば、シングルチャンネル型スキャンレーザーレーダーで監視効果に達し、AIビジュアル機及び深度センサーよりコストが遥かに低い。現在の深度センサーはコストがまた高騰である一方、本実施例で使用されるロービームレーザーレーダーはコストが低く、各場合に普及できる。
【0085】
(3)本実施例で使用されるレーザーレーダーの数は少なくとも1つで、シェルフの縁側に設けられるだけで、商品を取る消費者をセンシングし、シェルフにおける各商品に対する監視を実現することができる。シェルフにおけるアイテムごとに1つ又は複数の赤外線距離センサーに対応する必要がない。本実施例に係るこのような方式は配線が簡単で、例えばガラス表示冷蔵庫、冷蔵キャビネット等のような特別なタイプのシェフルにも適用でき、実現に容易である。
【0086】
(4)本実施例は電気接点が設けられた回路基板でシェルフのレイヤーの高さを把握でき、レイヤーの高さが調整されても、調整された後の各レイヤーの高さを自動的に取得することができ、ひいては各商品の位置座標をそれに応じて特定することができ、消費者と商品との関連正確性を確保する。このような方式はマニュアルでレイヤーの高さを改めて標定する必要がなく、人件費をよりよく節約し、効率を上げる基礎で、データの正確性もよりよく保障することができ、マニュアルの標定で出た測定間違い、記録間違いなどのよくある問題を避ける。
【0087】
(5)本実施例に係る回路基板に電源エリアをさらに設置してもよく、電源エリアの長さもそれに応じてシェルフの高さに合わせる、シェルフにおける各レイヤーが固定する電気機器により便利に電力を供給することができ、従来のシェルフがその自身の構造に制限されるため、シェルフ上に分布された各電気機器への電力の供給が不便である課題をよりよく改善する。
【0088】
以上により、本実施例に係る上記ターゲットオブジェクトとアイテムとの関連方法は、主にロービームレーザーレーダーによりターゲットオブジェクトが触れたシェルフにおけるアイテムを監視し、「人物関係」をよりうまく作り、チャンネル数が少ないレーザーレーダーは通常、ターゲットの位置(距離と角度)をより正確に測定することができ、AIビジョン、ハイビームレーザーレーダー、深度センサー等よりもコストがはるかに低く、多種類のシェルフに幅広く応用でき、さまざまな監視場面に適用される。
【0089】
〈実施例3〉
前記実施例に係るターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法に対応し、本実施例はターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け装置を提供し、該装置はシェルフに取り付けられたレーザーレーダーに接続された処理機器に応用され、該レーザーレーダーはセンシング範囲が指定エリアをカバーする。
【0090】
図10に示すターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け装置の構造ブロック図にように、
レーザーレーダーがターゲットオブジェクトをセンシングすることで得られたセンス情報を取得するためのセンス情報取得モジュール1002と、
センス情報に基づいてセンシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定するためのトリガ点特定モジュール1004と、
ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットオブジェクトに関連付けるアイテムを特定するための関連特定モジュール1006と、を含む。
【0091】
本発明の実施例は、上記ターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け装置を提供し、処理機器は、レーザーレーダーのセンス情報に基づいてセンシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定することができ、ひいてはターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標とに基づいて、ターゲットオブジェクトに関連付けるオブジェクトを特定することができる。本発明の実施例においては、チャンネル数が少ないレーザーレーダーによりシェルフにおける各アイテムを一括で検出できるので、ローラインレーザレーダは安価であり、高価なAIビジョン機を必要とせず、アイテムの種類毎に1つ又は複数設ける必要もないため、多種のシェルフに幅広く応用することができ、多種の監視場面に適用される。
【0092】
1つの実施形態において、レーザーレーダーは機械走査式のレーザーレーダーであり、機械走査式のレーザーレーダーの数は少なくとも1つであり、全ての機械走査式のレーザーレーダーのセンシング範囲の組み合わせがシェルフにおける各種のアイテムをカバーする。
【0093】
別の実施形態において、レーザーレーダーはシングルポイント測距レーザーレーダーであり、シングルポイント測距レーザーレーダーの数は複数であり、複数のシングルポイント測距レーザーレーダーは、予め設定された間隔で一列に配列され、複数のシングルポイント測距レーザーレーダーのセンシング範囲の組み合わせは、シェルフにおける各種のアイテムをカバーする。
【0094】
具体的に実施する時に、上記トリガ点特定モジュール1004は以下のために用いられる。
【0095】
センス情報に基づいてターゲットレーザーレーダーの番号を特定し、センス情報はターゲットレーザーレーダーによって生成され、ターゲットレーザーレーダーに対するターゲットオブジェクトの距離値及び方位角を含む。
【0096】
ターゲットレーザーレーダーの番号に基づいてターゲットレーザーレーダーの位置座標を調べる。
【0097】
ターゲットレーザーレーダーの位置座標、及びターゲットレーザーレーダーに対するターゲットオブジェクトの距離値と方位角に基づいて、センシング範囲内におけるターゲットオブジェクトのトリガ点座標を特定する。
【0098】
上記関連特定モジュール1006は、以下に用いられる。
【0099】
ターゲットオブジェクトのトリガ点座標及び予め記憶された各種のアイテムの位置座標に基づいて、ターゲットアイテムを特定し、ターゲットアイテムの位置座標とターゲットオブジェクトのトリガ点座標との距離が予め設定された距離範囲内にある。
【0100】
ターゲットアイテムをターゲットオブジェクトが関連するアイテムとして特定する。
【0101】
さらに、上記装置は、
シェルフの各レイヤーの高さを取得するための高さ取得モジュールと、
各種のアイテムの、アイテムが存在するレイヤーの番号及びアイテムがその存在するレイヤーにおける水平ソート番号を含む位置情報と、寸法情報とを取得するためのアイテム情報取得モジュールと、
各種のアイテムが存在するレイヤーの番号と各レイヤーの高さに基づいて、各種のアイテムの縦方向の位置座標を特定するための縦方向座標特定モジュールと、
各種のアイテムの水平ソート番号とサイズ情報に基づいて、各種のアイテムの横方向の位置座標を特定するための横方向座標特定モジュールと、を含む。
【0102】
1つの実施形態において、シェルフには回路基板が縦方向にさらに設けられ、回路基板は予め設定された間隔で縦方向に沿って複数の電気接点が設けられ、レイヤーごとにエジェクタピンが設けられ、エジェクタピンによって回路基板における電気接点に接続され、回路基板は処理機器にも接続される。それに基づいて、上記高さ取得モジュールは、以下にも用いられる。
【0103】
回路基板における各電気接点の、フリー状態又は接触状態を含む状態を取得する。
【0104】
各電気接点の状態によって、ターゲット電気接点の番号を特定し、ターゲット電気接点は接触状態にある電気接点であり、ターゲット電気接点の数はレイヤーの数に合わせる。
ターゲット電気接点の番号及び予め作られた電気接点情報テーブルに基づいて、各ターゲット電気接点の位置情報を検索し、電気接点情報テーブルに電気接点番号と位置情報との対応関係が記憶されている。
【0105】
各ターゲット電気接点の位置情報に基づいて各レイヤーの高さを特定する。
【0106】
別の実施形態において、上記回路基板には、各前記レイヤーにおける電気機器に電力を供給するための電源がさらに設けられ、電気機器は、電子タグ及び/又は照明ランプを含む。
【0107】
本実施例に係る装置は、実現原理及び生じた技術的効果が前記実施例と同じで、説明を簡単にするために、装置の実施例の部分が及ばないところについて、前記方法の実施例に対応する内容を参照することができる。
【0108】
〈実施例4〉
本発明の実施例は、レーザーレーダーと処理機器とを含む、ターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付けシステムを提供する。レーザーレーダーはセンス情報を生成するためのものであり、処理機器にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムは処理機器によって実行される時に前記実施例2に記載のいずれかの方法を実行する。
【0109】
当業者は、説明の便宜上、以上に説明したシステムの具体的な作業プロセスは、前述の方法の実施例における対応するプロセスを参照することができ、詳細はここで省略することを明確に理解することができる。
【0110】
さらに、本実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、処理機器によって実行される時に上記第1の態様のいずれかの方法のステップを実行するコンピュータプログラムが記憶される。
【0111】
本発明の実施例に係るターゲットオブジェクトとアイテムとの関連付け方法、装置、及びシステムのコンピュータプログラム製品は、プログラムコードが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含み、前記プログラムコードに含まれた指令は前記方法の実施形態において説明された方法の実行に用いられることができ、具体的には方法の実施例を参照することができ、詳細はここでは省略する。
【0112】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、スタンドアロン製品として販売又は使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の技術案は実質的に、又は従来技術に対して貢献する部分、又は該技術案の部分が、ソフトウェア製品の形で表現することができ、該コンピュータソフトウェア製品が記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなどであってもよい)を、本発明の各実施例で説明された方法のステップのすべて又は一部を実行させるように、複数の指令を含む。前記記憶媒体には、プログラムコードを記憶可能なディスク、携帯型のハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどが含まれる。
【0113】
最後に説明すべきなのは、上記の実施例は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の技術案を説明するためのものであり、限定的なものではなく、本発明の保護範囲がこれに限定されるものではない。 前記実施例に基づいて本発明を詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が開示する技術的範囲内で、前記実施例に記載の技術案を修正するか、又は変化を容易に想到するか、又はそのうちの一部の技術特徴を同等に置き換えることが可能であることが理解できる。これらの修正、変化、又は置換は、対応する技術案の本質を本発明の実施例の技術案の精神と範囲から逸脱することなく、全て本発明の保護範囲内に包含されるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、請求の範囲によって確定される。