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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-112441(P2020-112441A)
(43)【公開日】2020年7月27日
(54)【発明の名称】情報処理装置、位置算出システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/02 20100101AFI20200626BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20200626BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20200626BHJP
   G01S 1/68 20060101ALI20200626BHJP
【FI】
   G01S5/02 A
   H04W84/18
   H04W84/10
   G01S1/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-3503(P2019-3503)
(22)【出願日】2019年1月11日
(71)【出願人】
【識別番号】513211744
【氏名又は名称】株式会社WHERE
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸田 一
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC15
5J062CC18
5J062FF01
5J062FF02
5K067AA34
5K067BB37
5K067DD20
5K067DD44
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】空間における測位性能を向上させる。
【解決手段】端末を有する移動体が移動する所定の空間において、少なくとも1つの他のビーコンの電波到達距離内に配置される複数のビーコン10A〜Eと、空間の撮影を行う撮影装置50と、少なくとも1つのビーコンと通信可能である情報処理装置とを含む位置算出システムにおける情報処理装置であって、ビーコンの端末との通信可能範囲の情報を格納する記憶部と、ビーコンから、端末によって送信された端末識別情報及び端末識別情報を受信したビーコンを識別するビーコン識別情報と、撮影装置によって空間を撮影された画像に基づいて算出された移動体の位置の情報とを受信する通信部と、記憶部に格納される通信可能範囲の情報と、通信部で受信した、端末識別情報及びビーコン識別情報と、移動体の位置の情報とに基づいて、端末識別情報で識別される端末を有する移動体の位置を算出する情報処理装置とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電波到達距離内において相互に通信可能であり、所定の信号を送受信する複数のビーコンであって、端末を伴う移動体が移動する所定の空間において、少なくとも1つの他のビーコンの前記電波到達距離内に配置される複数のビーコンと、前記複数のビーコンの1つに接続され、前記空間の撮影を行う撮影装置と、前記複数のビーコンのうちの少なくとも1つのビーコンと通信可能である情報処理装置とを含む位置算出システムにおける情報処理装置であって、
前記ビーコンの前記端末との通信可能範囲の情報を格納する記憶部と、
前記ビーコンから、前記端末によって送信された当該端末を識別する端末識別情報及び当該端末識別情報を受信した前記ビーコンを識別するビーコン識別情報と、前記撮影装置によって前記空間を撮影された画像に基づいて算出された前記移動体の前記空間における位置の情報とを受信する通信部と、
前記記憶部に格納される前記通信可能範囲の情報と、前記通信部で受信した、前記端末識別情報及び前記ビーコン識別情報と、前記移動体の前記空間における位置の情報とに基づいて、前記端末識別情報で識別される前記端末を伴う前記移動体の前記空間における位置を算出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記移動体は、前記端末を携帯する前記端末の利用者である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
所定の電波到達距離内において相互に通信可能であり、所定の信号を送受信する複数のビーコンであって、端末を伴う移動体が移動する所定の空間において、少なくとも1つの他のビーコンの前記電波到達距離内に配置される複数のビーコンと、前記複数のビーコンの1つに接続され、前記空間の撮影を行う撮影装置と、前記複数のビーコンのうちの少なくとも1つのビーコンと通信可能である情報処理装置とを含む位置算出システムであって、
前記撮影装置は、
前記空間の撮影を行う撮影部と、
画像から当該画像に含まれる前記移動体の位置を推定する推定モデルに基づいて、前記撮影部が撮影した画像から当該画像に含まれる前記移動体の前記空間における位置を算出する演算部と、
前記演算部が推定した前記移動体の位置の情報を、前記ビーコンを介して、前記情報処理装置に向けて送信する第1通信部と、を備え、
前記ビーコンは、
前記空間に存在する前記端末から前記端末を識別する端末識別情報を受信し、前記端末識別情報と前記ビーコンを識別するビーコン識別情報とを前記情報処理装置に向けて送信し、前記撮影装置から前記移動体の位置の情報を受信し、前記移動体の位置の情報を前記情報処理装置に向けて送信する第2通信部を備え、
前記情報処理装置は、
前記ビーコンの前記端末との通信可能範囲の情報を格納する記憶部と、
前記ビーコンから、前記端末識別情報及び前記ビーコン識別情報と、前記移動体の前記空間における位置の情報とを受信する第3通信部と、
前記記憶部に格納される前記通信可能範囲の情報と、前記第3通信部で受信した、前記端末識別情報及び前記ビーコン識別情報と、前記移動体の前記空間における位置の情報とに基づいて、前記端末識別情報で識別される前記端末を伴う前記移動体の位置を算出する、
位置算出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、位置算出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電磁波等を発射することにより、受信機に位置等の様々な情報を通知するビーコン(無線標識)が存在する。ビーコンには、携帯端末に向けて情報を発信するものもある。例えば、携帯端末用のビーコンには、Bluetooth(登録商標)を利用したものもあり、複数の
送信器から識別情報を受信することで、受信側の携帯端末は自身の位置を知ることができる。
【0003】
また、複数のビーコンによりビーコンメッシュを構成する技術がある。ビーコンメッシュを構成するビーコン(メッシュ型ビーコンともいう)は、電波の到達距離内に設置された他のビーコンと相互に通信を行う機能を有し、全体としてマルチホップ無線ネットワークを形成する。メッシュ型ビーコンは、他のビーコンに対して、自身の識別情報を含む無線標識を送信する。ビーコンメッシュは、ゲートウェイを介して、他のネットワークに接続され得る。ゲートウェイは、ビーコンメッシュ内のビーコンに対して、個別に、設定変更の命令を送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−154329公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
倉庫や工場などの大規模空間等において、作業員などの人の位置を測位するには、人が携帯する発信機の電波を受信機が受信し、受信機の位置情報から測位する方式が採用されることが多い。しかし、この方式の場合、大規模空間等で天井高が高い場所で、受信機を天井に設置せざるを得ない場合等に、発信機と受信機との距離が離れていると、測位性能が低下する。
【0006】
また、大規模空間にカメラを設置して画像認識をすることにより人の位置の測位を補助することが考えられるが、カメラで撮影される画像はデータ容量が大きく、カメラから画像認識を行う装置までのネットワークにおける通信量が増大するという問題がある。
【0007】
本発明は、空間における測位性能を向上させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、第1の態様は、
所定の電波到達距離内において相互に通信可能であり、所定の信号を送受信する複数のビーコンであって、端末を有する移動体が移動する所定の空間において、少なくとも1つの他のビーコンの前記電波到達距離内に配置される複数のビーコンと、前記複数のビーコンの1つに接続され、前記空間の撮影を行う撮影装置と、前記複数のビーコンのうちの少なくとも1つのビーコンと通信可能である制御装置とを含む位置算出システムにおける制御装置であって、
前記ビーコンの前記端末との通信可能範囲の情報を格納する記憶部と、
前記ビーコンから、前記端末によって送信された当該端末を識別する端末識別情報及び
当該端末識別情報を受信した前記ビーコンを識別するビーコン識別情報と、前記撮影装置によって前記空間を撮影された画像に基づいて算出された前記移動体の位置の情報とを受信する通信部と、
前記記憶部に格納される前記通信可能範囲の情報と、前記通信部で受信した、前記端末識別情報及び前記ビーコン識別情報と、前記移動体の位置の情報とに基づいて、前記端末識別情報で識別される前記端末を有する前記移動体の位置を算出する、
制御装置とする。
【0009】
開示の態様は、プログラムが情報処理装置によって実行されることによって実現されてもよい。即ち、開示の構成は、上記した態様における各手段が実行する処理を、情報処理装置に対して実行させるためのプログラム、或いは当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として特定することができる。また、開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を情報処理装置が実行する方法をもって特定されてもよい。開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を行う情報処理装置を含むシステムとして特定されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、空間における測位性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
図2図2は、ビーコン10の機能ブロックの例を示す図である。
図3図3は、制御装置20の機能ブロックの例を示す図である。
図4図4は、端末30の機能ブロックの例を示す図である。
図5図5は、サーバ40の機能ブロックの例を示す図である
図6図6は、撮影装置50の機能ブロックの例を示す図である。
図7図7は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図8図8は、ビーコンメッシュのいずれかのビーコンの近傍に存在する端末の端末IDを、サーバで取得する際の動作シーケンスの例を示す図である。
図9図9は、サーバ40が取得した端末IDとビーコンIDとの組の例を示す図である。
図10図10は、ビーコンメッシュのいずれかのビーコンに接続される撮影装置で算出された位置情報を、サーバで取得する際の動作シーケンスの例を示す図である。
図11図11は、撮影装置が撮影した画像の例を示す図である。
図12図12は、撮影装置が算出した人の位置情報の例を示す図である。
図13図13は、サーバによる利用者の位置の算出の動作フローの例を示す図である。
図14図14は、人の位置と端末との対応付けの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、発明の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0013】
〔実施形態〕
〈システム構成〉
図1は、本実施形態に係る位置算出システムの構成例を示す図である。なお、本実施形態では、測位等のために送受信される無線標識のほか、当該無線標識の送信装置をビーコンと呼ぶ。本実施形態に係る位置算出システムは、ビーコン10(図1では、ビーコン10Aからビーコン10E)、制御装置20、端末30、サーバ40、撮影装置50を含む
。端末30は、いずれかのビーコン10からの信号を受信できる位置に存在する。端末30は、例えば、利用者に携帯されていたり、所定の物に添付されていたりする。撮影装置50は、ビーコン10Aに接続されている。制御装置20、サーバ40は、インターネット等のネットワーク100を介して、通信可能に、接続されている。制御装置20、サーバ40は、直接、通信可能に接続されてもよい。端末30は、ネットワーク100に接続されてもよい。ビーコン10Aからビーコン10Eは、マルチホップ無線ネットワークを形成している。ビーコン10は、倉庫や工場などの空間等の天井、梁、壁、柱等に設置される。撮影装置50は、当該空間に存在する人を撮影可能な天井、梁、壁、柱等に設置される。本実施形態のシステムは、端末30を携帯する(伴う)利用者(人)の位置を算出しているが、利用者(人)の代わりに、工場等の空間内を移動する機械や動物等であってもよい。これらの機械や動物は、端末30を伴っているものとする。利用者、機械、動物は、移動体の例である。位置算出システムにおける撮影装置50の数は、1つであっても、複数であってもよい。複数の撮影装置50を使用することで、工場等の空間を撮影した際の死角を減らすことができる。
【0014】
ビーコン10は、当該ビーコン10を識別する識別情報及び送信日時を含む無線標識を送信する。また、本実施形態に係るビーコン10は、電波の到達距離内に設置された他のビーコン10と相互に通信を行う機能を有し、全体としてマルチホップ無線ネットワークを形成する。また、複数のビーコンの各々は少なくとも1つの他のビーコンの電波到達距離内に配置されるものとする。ビーコン10は、端末30から、当該端末30の識別情報を受信する。ビーコン10は、端末30から、ビーコン10からの信号の受信強度を受信してもよい。撮影装置50が接続されたビーコン10Aは、撮影装置50から、撮影装置50で撮影された人の位置情報等を受信する。ビーコン10は、端末30からの識別情報、撮影装置50で撮影された人の位置情報等とともに、ビーコン10自身の識別情報等を、他のビーコン10に向けて送信する。なお、相互に通信可能とした複数のビーコンを総称してビーコンメッシュとも呼ぶ。
【0015】
図1では5個のビーコン10を例示したが、ビーコン10の数は5個に限定されるものではない。また、ビーコン10は、例えば、マイクロコントローラとアンテナとを有し、これらが協働することにより各種の機能を実現する。ビーコン10は、内部センサとして、各種センサを含み得る。各種センサは、例えば、マイク、温度計、湿度計、光センサ、赤外線センサ、電気メータ、ガスメータ、水道メータ、計測器等である。各種センサによって、音、空気環境、値等が検出される。また、ビーコン10には、外部センサとして、各種センサが接続されてもよい。ビーコン10は、自身に内蔵される電池の残量を計測しうる。外部センサは、Bluetooth等による無線通信機能を有してもよい。このとき、外部
センサは、Bluetoothのパケットに載せて検出結果等を送信しうる。
【0016】
制御装置20は、複数のビーコン10の動作および撮影装置50の動作を一元的に制御する装置である。制御装置20は、例えば、複数のビーコン10のいずれかを特定する識別情報と所定の情報とを含む特定情報を、周辺のビーコン10に送信する。制御装置20は、撮影装置50の動作等を制御する。一方、ビーコン10は、受信した特定情報を周辺のビーコン10へ中継するとともに、自身を示す識別情報を含む特定情報を受信した場合、当該特定情報に基づいて、所定の処理を行う。特定情報は、例えば、ビーコン10の動作を制御する情報を含み得る。制御装置20は、ビーコンメッシュとネットワーク100とを接続するゲートウェイとして動作する。
【0017】
端末30は、ビーコン10から無線標識を受信する。端末30は、ビーコン10に対して、端末30自身を識別する識別情報を送信する。また、図1には1つの端末30を示しているが、端末30の数は、1つに限定されるものではない。端末30は、ビーコン10としての機能を有してもよい。例えば、端末30は、ビーコンメッシュ内の1つのビーコ
ン10として機能してもよい。端末30は、ビーコン10と同様に、内部センサを含んだり、外部センサに接続されたりしてもよい。端末30は、利用者に携帯されていたり、移動し得る機械等に添付されていたりする。
【0018】
サーバ40は、例えば、端末30から無線標識に含まれるビーコン10の識別情報及び送信日時、端末30における無線標識の受信日時、端末30の識別情報、撮影装置50から出力される人等の位置情報を、ビーコンメッシュを介して取得する。サーバ40は、ビーコン10の状態等を示す情報を取得しうる。また、サーバ40は、取得した情報に基づいて、空間内に存在する人の位置情報を算出する。
【0019】
撮影装置50は、撮影装置50が設置される空間内を撮影し、撮影された画像に含まれる人等を識別する。撮影装置50は、識別した人等の位置を、撮影された画像における位置から、算出して出力する。撮影装置50は、あらかじめ、カメラが設置される空間の画像と、当該画像に含まれる人の頭部の画像内の位置との組を教師データとして、機械学習されている。撮影装置50は、機械学習により、撮影された画像から、当該画像に含まれる人の頭部の画像内の位置を算出することができる。
【0020】
〈ビーコンの機能構成〉
図2は、実施形態に係るビーコン10の機能ブロックの例を示す図である。なお、ビーコン10は、工場、倉庫等の大規模空間内、オフィスビルの室内等に、相互に通信可能な所定の電波到達距離以下の間隔で複数設置される。全部または一部のビーコン10は、撮影装置50に接続される。例えば、各ビーコン10は、設置場所に応じて、10m程度といった間隔で設置するものとする。ビーコン10は、標識情報送信部11と、通信部12と、記憶部13とを備える。ビーコン10と撮影装置50とは通信可能に無線で接続されても、有線で接続されてもよい。
【0021】
標識情報送信部11は、記憶部13に保持されている情報に基づいて、当該ビーコン10を識別するための識別情報を含む無線標識を送信し、受信側の装置に対して近接通知を行う。無線標識は、送信時刻を示す日時情報等を含んでもよい。具体的には、BLE(Bluetooth Low Energy)等の技術を利用することができ、無線標識のブロードキャスト通信を行うようにしてもよい。
【0022】
通信部12は、他のビーコン10、端末30、制御装置20、撮影装置50との間で双方向に情報の送受信を行う。例えば、BLEにおけるGATT(Generic Attribute Profile)のようなプロファイルに基づいて相互通信を行うようにしてもよい。通信部12は
、コネクション型の通信を行ってもよい。また、通信部12は、他のビーコン10の識別情報を含む特定情報を受信した場合、当該特定情報を周辺のビーコン10へ中継する。一方、通信部12は、自身を示す識別情報を含む特定情報を受信した場合、当該特定情報を記憶部13に格納すると共に、当該特定情報に基づいて、所定の処理を行う。通信部12は、端末30から端末30の端末IDを含む信号を受信する。通信部12は、端末30から受信した信号の受信強度を測定する。通信部12は、受信した信号に含まれる情報と当該信号の受信強度を対応付けて、記憶部13に格納する。通信部12は、撮影装置50から撮影装置50で算出された人の位置情報を受信し、記憶部13に格納する。
【0023】
また、通信部12は、制御装置20からの要求に応じて、記憶部13に保持されている情報を、ビーコンメッシュのネットワークを介して制御装置20に送信するようにしてもよい。記憶部13に保持されている情報には、端末30から受信した端末30の端末IDや撮影装置50から受信した撮影装置50で算出された人の位置情報等が含まれ得る。また、ビーコン10間を送受信される特定情報等の情報には、あらかじめ、固有の識別情報が割り当てられてもよい。このとき、通信部12は、一度、転送した情報の識別情報を記
憶部13に格納し、情報を転送する際に、当該情報の識別情報が記憶部13に過去に転送した情報の識別情報と一致するか否かを確認し、過去に転送した情報である場合には、当該情報を転送しなくてもよい。これにより、同じ情報がビーコンメッシュ内を転送され続けることを回避することができる。
【0024】
また、通信部12は、ビーコン10に接続される撮影装置50と通信して、撮影装置50に対する制御(撮影開始、停止等)の指示を行ってもよい。撮影装置50に対する制御の指示は、例えば、制御装置20からビーコンメッシュを介して行われる。
【0025】
記憶部13は、不揮発性メモリであり、例えばマイクロプロセッサが有するフラッシュメモリのようなEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory
)等によって実現される。また、記憶部13は、予め定められた当該ビーコン10の固有の識別情報(ビーコンID)や、標識情報送信部11が無線標識を送信する際の電波強度の設定値等を記憶する。記憶部13は、受信した信号に含まれる情報や当該信号の受信強度などを格納する。
【0026】
〈制御装置の機能構成〉
図3は、実施形態に係る制御装置20の機能ブロックの例を示す図である。制御装置20は、例えば一般的なコンピュータであり、ビーコン通信部21、通信部22、記憶部23を備える。
【0027】
ビーコン通信部21は、ビーコン10と双方向の通信を行う。すなわち、ビーコン通信部21は、上記した特定情報を送信したり、ビーコン10から死活情報、ビーコン10が保持する情報を受信したりする。制御装置20は、1つのビーコン10と通信可能に有線等で接続されていてもよい。ビーコン通信部21は、ビーコン10等から取得した情報を、記憶部23に格納する。また、ビーコン通信部21は、制御装置20を操作するユーザからの入力等に基づいて、特定情報を送信し、ビーコン10の設定を変更させてもよい。ビーコン通信部21は、特定情報にすべてのビーコン10に対応する識別情報を含むようにして、ビーコン10は同一の特定情報を1回のみブロードキャスト通信するようにしてもよい。また、特定情報がビーコンメッシュのネットワーク上を転送される回数を示すホップ数を含むようにして、ビーコン10は設定変更情報を転送するたびにホップ数をインクリメントし、所定の回数だけビーコン10間を転送された特定情報がビーコンメッシュ上から削除されるようにしてもよい。
【0028】
通信部22は、例えば、インターネットや専用回線等のネットワーク100を介して、サーバ40等と通信する。通信部22は、記憶部23に格納されるビーコン10等から取得した情報をサーバ40に送信する。
【0029】
記憶部23は、例えば、HDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶部23は、各ビーコンの識別情報(ビーコンID)に対応付けて、複数のビーコン10の設置場所を示す位置情報、動作設定等を記憶する。
【0030】
〈端末の機能構成〉
図4は、実施形態に係る端末30の機能ブロックの例を示す図である。端末30は、例えばスマートフォンやタブレット端末等のコンピュータであり、標識情報送信部31と、通信部32と、記憶部33と、表示部34とを備える。なお、標識情報送信部31、通信部32は、例えば端末30にインストールされたアプリケーションソフトウェア(プログラムとも呼ぶ)が、端末30の通信機能を利用して実現する。
【0031】
標識情報送信部31は、記憶部33に保持されている情報に基づいて、ビーコンとしての端末30を識別するための識別情報を含む無線標識を送信し、受信側の装置に対して近接通知を行う。無線標識は、送信時刻を示す日時情報等を含んでもよい。具体的には、BLE(Bluetooth Low Energy)等の技術を利用することができ、無線標識のブロードキャスト通信を行うようにしてもよい。端末30が送信する端末30の識別情報を含む無線標識(情報)は、複数のビーコンによって受信され得る。
【0032】
通信部32は、ビーコン10、他の端末30等との間で双方向に情報の送受信を行う。例えば、BLEにおけるGATTのようなプロファイルに基づいて相互通信を行うようにしてもよい。通信部32は、コネクション型の通信を行ってもよい。また、通信部32は、ビーコン10の識別情報を含む特定情報を受信した場合、当該特定情報を周辺のビーコン10へ中継する。一方、自身を示す識別情報を含む特定情報を受信した場合、当該特定情報を記憶部33に格納すると共に、当該特定情報に基づいて、所定の処理を行う。また、通信部32は、制御装置20からの要求に応じて、記憶部33に保持されている情報を、ビーコンメッシュのネットワークを介して制御装置20に応答するようにしてもよい。
【0033】
通信部32は、ビーコン10が送信する無線標識を受信し、記憶部33に格納する。記憶部33は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリのようなEEPROM等によって実現される。
【0034】
記憶部33は、例えば、HDD(Hard-disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶部33は、端末30を識別するための固有の識別情報(端末ID)を格納する。なお、端末30を特定するための識別情報は、スマートフォン等のOS(Operating System)が提供するIDを利用するようにしてもよいし、サーバ40が端末30のアプリケーションソフトウェアに対して独自の識別情報を発行するようにしてもよい。
【0035】
表示部34は、記憶部33に記憶された情報等を端末30が備えるモニタに表示させる。
【0036】
〈サーバの機能構成〉
図5は、実施形態に係るサーバ40の機能ブロックの例を示す図である。サーバ40は、例えば、据え置き型のコンピュータであり、通信部41と、演算部42と、記憶部43とを備える。制御装置20とサーバ40とは一体化して、1つの情報処理装置として動作してもよい。
【0037】
通信部41は、インターネット等のネットワーク100を介して制御装置20等との間で情報を送受信する。
【0038】
演算部42は、ビーコン10、端末30、撮影装置50からの情報に基づいて、所定の演算を行う。演算部42は、端末30が存在する位置(端末30を携帯する利用者の位置)を算出する。演算部42は、撮影装置50から取得する人の位置情報と、ビーコン10から取得する端末30の端末IDと、当該端末IDを受信したビーコン10の位置情報などから、端末30が存在する位置(端末30を携帯する利用者の位置)を算出する。
【0039】
記憶部43は、例えばHDDやSSD、フラッシュメモリ等によって構成され、端末30や撮影装置50から、ビーコンメッシュ、制御装置20を介して、受信した情報や、当該情報に基づいて算出した端末30の位置を示す情報を記憶する。記憶部43は、ビーコンメッシュの各ビーコン10の識別情報(ビーコンID)と、各ビーコン10の存在位置
を示す位置情報とを対応付けて格納する。記憶部43は、各ビーコン10の識別情報と各ビーコン10の信号の通信可能範囲(空間における範囲)と各ビーコン10の設置位置の情報とを対応付けて格納する。
【0040】
〈撮影装置の機能構成〉
図6は、実施形態に係る撮影装置50の機能ブロックの例を示す図である。撮影装置50は、通信部51、演算部52、記憶部53、撮影部54を備える。撮影装置50は、倉庫や工場などの空間等の天井、梁、壁、柱等に設置される。撮影装置50は、例えば、AI(Artificial Intelligence)カメラである。AIカメラは、撮影した画像を解析して
あらかじめ定めた推定モデル等に基づく結果を出力する。ビーコン10と撮影装置50とは通信可能に無線で接続されても、有線で接続されてもよい。
【0041】
通信部51は、通信可能に接続されるビーコン10との間で情報を送受信する。通信部51は、演算部52で算出された、撮影部54で撮影された画像に基づく、人の位置情報を、ビーコン10に送信する。通信部51は、制御装置20等からビーコンメッシュ等を介して、撮影装置50を制御する信号を受信してもよい。
【0042】
演算部52は、撮影部54で撮影された画像から、人(の頭部等)を抽出し、人の位置を算出して、人の位置情報として出力する。演算部52は、人の位置情報を記憶部53に格納する。演算部52は、あらかじめ、工場、倉庫等の空間において撮影部54で撮影された画像と当該画像に含まれる人(の頭部等)の画像内の位置との組を、教師データとして機械学習(ディープラーニング)した、画像に存在する人の位置を推定する推定モデルを作成している。また、演算部52は、推定モデルを用いて、撮影部54で撮影された画像内に存在する人の位置を算出する。演算部52は、画像内の、人と人以外とを区別するが、人が誰であるかを識別しない。ここでは、演算部52は、撮影部54で撮影された画像における人の、画像における位置(画像内の座標)を算出する。演算部52は、例えば、人の画像内おける位置として、人の頭部の位置を使用する。また、演算部52は、人の画像内おける位置として、人の頭頂部の位置、人の眼の位置、人の手の位置、人の肩の位置等を使用してもよい。さらに、演算部52は、人の画像内における位置として、人が身に着けている、ヘルメットの位置、作業服の肩の位置、作業服の胸の位置、作業服につけられた所定のマークの位置、手袋の位置、靴の位置等を使用してもよい。
【0043】
演算部52は、撮影部54で撮影された画像内の人の頭部の実際の位置(工場、倉庫等の空間における位置)を、撮影装置50が設置された位置、撮影装置50の撮影部54のカメラの光軸方向、画像の画角、画像のドット数、人の頭部の床からの高さに基づいて、算出する。撮影部54が撮影した画像内の任意の点の方向は、撮影装置50の設置位置、撮影部54のカメラの向き、光軸方向、画像の画角等から容易に算出され得る。演算部52は、人の頭部の位置から床に下ろした垂線の足を、当該人の位置としてもよい。人は床の上を移動するとすると、z座標は常に0であるため、演算部52は、x座標、y座標により人の位置を表してもよい。演算部52は、撮影部54で撮影された1つの画像から、複数の人の位置を算出し得る。
【0044】
演算部52は、撮影部54で撮影された画像と画像内の人の頭部の実際の位置との組を教師データとして機械学習して、画像に存在する人の頭部の実際の位置を推定する推定モデルを、あらかじめ作成してもよい。このとき、演算部52は、当該推定モデルを使用して、撮影部54で撮影された画像に含まれる人の頭部の実際の位置を算出してもよい。
【0045】
記憶部53は、例えばHDDやSSD、フラッシュメモリ等によって構成され、撮影部54で撮影された画像のデータ、演算部52で算出された人の位置情報等を記憶する。記憶部53は、機械学習した、画像に存在する人を推定する推定モデルを格納する。
【0046】
撮影部54は、工場、倉庫等の空間を撮影するカメラを含む。撮影部54は、工場、倉庫等の空間を撮影する。撮影部54が撮影した画像は、記憶部53に格納される。撮影部54は、所定時間毎に、工場、倉庫等の空間を撮影する。
〈装置構成〉
制御装置20、端末30、撮影装置50は、スマートフォン、携帯電話、タブレット型端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PC(Personal Computer)のような専
用または汎用のコンピュータ、あるいは、コンピュータを搭載した電子機器を使用して実現可能である。サーバ40は、PC、ワークステーション(WS、Work Station)のような専用または汎用のコンピュータ、あるいは、コンピュータを搭載した電子機器を使用して実現可能である。
【0047】
図7は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。図7に示す情報処理装置90は、一般的なコンピュータの構成を有している。制御装置20、端末30、サーバ40、撮影装置50は、図7に示すような情報処理装置90によって実現され得る。情報処理装置90は、プロセッサ91、メモリ92、記憶部93、入力部94、出力部95、通信制御部96を有する。これらは、互いにバスによって接続される。メモリ92及び記憶部93は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。情報処理装置のハードウェア構成は、図7に示される例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
【0048】
情報処理装置90は、プロセッサ91が記録媒体に記憶されたプログラムをメモリ92の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
【0049】
プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)である。
【0050】
メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。メモリ92は、主記憶装置とも呼ばれる。
【0051】
記憶部93は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク
ドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD、Solid State Drive)である。また、記憶部93は、リムーバブルメディア、即ち可搬記録媒体を含むことができる。リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、あるいは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部93は、二次記憶装置とも呼ばれる。
【0052】
記憶部93は、各種のプログラム、各種のデータ及び各種のテーブルを読み書き自在に記録媒体に格納する。記憶部93には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。記憶部93に格納される情報は、メモリ92に格納されてもよい。また、メモリ92に格納される情報は、記憶部93に格納されてもよい。
【0053】
オペレーティングシステムは、ソフトウェアとハードウェアとの仲介、メモリ空間の管理、ファイル管理、プロセスやタスクの管理等を行うソフトウェアである。オペレーティングシステムは、通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、通信制御部96を介して接続される他の外部装置等とデータのやり取りを行うプログラムである。外部装置等には、例えば、他の情報処理装置、外部記憶装置等が含まれる。
【0054】
入力部94は、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパ
ネル等を含む。また、入力部94は、カメラのような映像や画像の入力装置や、マイクロフォンのような音声の入力装置を含むことができる。
【0055】
出力部95は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル等の
表示装置、プリンタ等の出力装置を含む。また、出力部95は、スピーカのような音声の出力装置を含むことができる。
【0056】
通信制御部96は、他の装置と接続し、情報処理装置90と他の装置との間の通信を制御する。通信制御部96は、例えば、LAN(Local Area Network)インタフェースボード、Bluetooth(登録商標)などの無線通信のための無線通信回路、電話通信のための通
信回路である。LANインタフェースボードや無線通信回路は、インターネット等のネットワークに接続される。
【0057】
制御装置20、端末30、サーバ40、撮影装置50を実現するコンピュータは、プロセッサが二次記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することによって、各機能を実現する。また、各装置の記憶部は、主記憶装置または二次記憶装置の記憶領域に設けられる。
【0058】
(動作例)
ここでは、本実施形態のシステムの動作例を説明する。本実施形態のシステムでは、図1のように、工場、倉庫などの天井等に複数のビーコン10が設置され、一部のビーコン10には撮影装置50が通信可能に接続されている。各ビーコン10は、固有の識別情報(ビーコンID)を有する。各ビーコン10は、ビーコンメッシュを形成する。すべてのビーコン10は、いずれかの他のビーコンと10と通信できる位置に設置される。また、少なくとも1つのビーコン10は、制御装置20と通信できる位置に設置される。制御装置20は、ネットワーク100等を介して、または、直接、サーバ40と通信可能に接続される。工場、倉庫などの空間では、端末30を携帯する利用者が移動しているとする。
【0059】
〈端末ID取得の動作例〉
図8は、ビーコンメッシュのいずれかのビーコンの近傍に存在する端末の端末IDを、サーバで取得する際の動作シーケンスの例を示す図である。
【0060】
SQ101では、端末30は、周囲のビーコン10に対して、自身を識別する情報である端末IDを含む信号を送信する。当該信号は、例えば、アドバタイズ信号である。端末30は、当該信号を、例えば、1秒に1回送信する。端末30は、ビーコンメッシュを形成するビーコン10からの無線標識を受信できる位置に存在しているとする。端末30から送信される端末IDを含む信号は、複数のビーコン10に受信され得る。ここでは、端末30からの端末IDを含む信号は、ビーコン10Dに受信されたとする。端末30は、ビーコンメッシュを形成するビーコン10からの無線標識を受信したことを契機として、端末IDを含む信号を送信してもよい。端末30は、例えば、所定時間毎に、端末IDを含む信号を送信する。端末30は、端末IDを含む信号を、ビーコンの無線標識として送信してもよい。
【0061】
SQ102では、端末30からの端末IDを含む信号を受信したビーコン10Dは、当該信号の受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を測定する。受信強度は、ビーコン10Dと端末30との距離が長くなるのにしたがって、小さくなる。受信強度(エネルギー)は、例えば、距離の−2乗に比例する。ビーコン10Dは、端末IDと受信強度とを対応付けて記憶部13に格納する。ビーコン10Dは、端末IDと受信強度とに、受信時刻を対応付けて格納してもよい。
【0062】
SQ103では、ビーコン10Dは、周囲のビーコン10等に対して、記憶部13に格納される端末IDと、受信強度と、ビーコン10Dを識別する識別情報であるビーコンIDとを含む信号を、送信する。ビーコンIDは、例えば、UUID(8Byte)、Major(2Byte)、Minor(2Byte)の各値を有する。UUIDは、組織、建物、プロジェクト等を識別するための識別子として用いられる。Majorは、組織等内のグループ、フロア、チーム等を識別するための識別子として用いられる。Minorは、グループ等内の個々のビーコンを識別するための識別子として用いられる。端末IDは、例えば、2Byteである。RSSIは、例えば、1Byteである。当該信号は、制御装置20に向けて送信されるものである。当該信号には、当該信号を識別する識別情報が含まれてもよい。また、当該信号は、信号の宛先である制御装置20を識別する識別情報が含まれてもよい。ここでは、当該信号は、ビーコン10Eによって受信されるとする。
【0063】
SQ104では、ビーコン10Eは、ビーコン10Dから受信した信号を、ビーコン10Eの周囲のビーコン10等に向けて送信する。ここでは、ビーコン10Eから送信された信号が、制御装置20で受信されるとする。制御装置20は、受信したビーコン10Eからの信号に含まれる情報を、現在時刻と対応付けて、記憶部23に格納する。ビーコンメッシュにおける信号の転送は、端末30の移動速度に比べて非常に速い速度で行われると考えられるため、ここでの現在時刻は、ビーコン10Dが端末30から端末IDを受信した時刻(受信時刻)と同一とみなすことができる。制御装置20は、ビーコン10D以外のビーコン10が端末30から受信した端末IDを含む信号も受信し得る。端末30の周囲に複数のビーコン10が存在しうるからである。この場合、制御装置20では、複数のビーコン10から端末30の端末IDを含む信号が受信される。制御装置20は、所定期間に受信された同一の端末IDを含む信号は、同一の時刻に端末30から送信された端末IDを含む信号に基づくものであるとみなしてもよい。
【0064】
一方、ビーコン10Eでも、端末30からの端末IDを含む信号を受信していた場合、ビーコン10Eは、当該信号の受信強度(RSSI)を測定する。ビーコン10Eは、端末IDと受信強度とを対応付けて記憶部13に格納する。ビーコン10Eは、端末IDと受信強度とに、受信時刻を対応付けて格納してもよい。また、ビーコン10Eは、端末ID、受信強度、ビーコン10EのビーコンIDを含む信号を、周囲にビーコン10等に対して、送信する。
【0065】
SQ105では、制御装置20は、記憶部23に格納される端末30の端末ID等を含む信号を、サーバ40に送信する。制御装置20は、例えば、所定期間(例えば1分間)に受信した端末30の端末IDを含む信号を、所定期間毎に、サーバ40に送信する。サーバ40は、制御装置20から信号を受信する。
【0066】
ビーコン10は、受信強度を測定せず、端末IDとビーコンIDと含む信号を送信するようにしてもよい。
【0067】
SQ106では、サーバ40は、受信した信号に含まれる情報を、記憶部33に格納する。これにより、サーバ40は、端末IDに対応する端末30を携帯する利用者が、どのビーコン10の通信可能範囲に存在するかを認識することができる。しかし、ここでは、サーバ40は、当該利用者の正確な位置を認識することは難しい。
【0068】
図9は、サーバ40が取得した端末IDとビーコンIDとの組の例を示す図である。図9の例では、端末ID「A」を含む信号、端末ID「B」を含む信号、端末ID「C」を含む信号が、ビーコンIDがAAのビーコン10で受信されている。また、端末ID「C
」を含む信号、端末ID「D」を含む信号が、ビーコンIDがBBのビーコン10で受信されている。端末ID「C」を含む信号は、2つのビーコンで受信されている。端末ID「A」の端末30、端末ID「B」の端末30、端末ID「C」の端末30は、AAのビーコン10の通信可能範囲に存在していると考えられる。端末ID「C」の端末30、端末ID「D」の端末30は、BBのビーコン10の通信可能範囲に存在していると考えられる。
【0069】
〈位置情報取得の動作例〉
図10は、ビーコンメッシュのいずれかのビーコンに接続される撮影装置で算出された位置情報を、サーバで取得する際の動作シーケンスの例を示す図である。
【0070】
撮影装置50の演算部52は、あらかじめ、工場、倉庫等の空間において撮影部54で撮影された画像と当該画像に含まれる人(の頭部等)の画像内の位置との組を、教師データとして機械学習(ディープラーニング)した、画像に存在する人の位置を推定する推定モデルを作成している。撮影装置50の記憶部53は、当該推定モデルを格納する。
【0071】
SQ201では、撮影装置50の撮影部54は、工場、倉庫等の空間を、所定の方向、所定の画角で撮影する。撮影部54は、当該空間の全体が入るように、撮影する。撮影部54は、撮影した画像を、記憶部53に格納する。撮影部54は、所定時間毎に、当該空間を撮影する。
【0072】
撮影装置50の演算部52は、撮影部54で撮影された画像から、人(の頭部等)を抽出し、人の位置を算出して、人の位置情報として出力する。演算部52は、人の位置情報を記憶部53に格納する。また、演算部52は、記憶部53に格納される推定モデルを用いて、撮影部54で撮影された画像内に存在する人の位置を算出する。ここでは、演算部52は、撮影部54で撮影された画像における人の、画像における位置(画像内の座標)を算出する。ここでは、演算部52は、人の画像内おける位置として、人の頭部の位置を使用する。また、演算部52は、人の画像内おける位置として、人の他の位置を使用してもよい。
【0073】
演算部52は、撮影部54で撮影された画像内の人の頭部の実際の位置(工場、倉庫等の空間における位置)を、撮影装置50が設置された位置、撮影装置50の撮影部54のカメラの光軸方向、画像の画角、画像のドット数、人の頭部の床からの高さに基づいて、算出する。演算部52は、例えば、人の頭部の床からの高さを所定の高さ(例えば、170cm)と仮定し、撮影装置50の位置から画像内の人の頭部の方向(実際の方向)に向かう直線と床からの距離が所定の高さ(例えば、170cm)である床に平行な平面との交点の位置を、人の頭部の位置と算出することができる。画像内の人の頭部の位置(画像内で人の頭部が存在する位置の座標)の実際の方向は、撮影装置50の設置位置、撮影部54のカメラの光軸方向、画像の画角等から容易に算出され得る。ここで、撮影装置50、ビーコン10が設置される工場、倉庫等の空間は、床を有し、端末30を携帯する利用者(人)は、当該空間の床の上を立って移動するとする。また、人の頭部の位置は、例えば、床から170cmの高さにあると仮定する。ここで、空間の床(平面)にx軸と、x軸に直交するy軸とをとり、また、高さ方向にz軸(x軸及びy軸に直交)をとる。3軸の原点0を床にとると、床から170cmの床に平行な平面はz=170cmと表せる。撮影装置50の位置を、点A(xA,yA,zA)とし、画像内の人の頭部の位置の方向のベクトルを、撮影部54のカメラの光軸方向、画像の画角等から求めてベクトルa(a、b、c)とすると、点Aを通りベクトルaの方向の直線と、平面z=170cmとの交点が、人の頭部の位置となる。撮影部54が撮影した画像内の任意の点の方向は、撮影装置50の設置位置、撮影部54のカメラの向き、光軸方向、画像の画角等から容易に算出され得る。演算部52は、人の頭部の位置から床に下ろした垂線の足を、当該人の位置と
してもよい。人は床の上を移動するとすると、z座標は常に0となるので、演算部52は、x座標、y座標により人の位置を表してもよい。演算部52は、撮影部54で撮影された1つの画像から、複数の人の位置を算出し得る。演算部52は、算出した、工場、倉庫等の空間における人の位置を人の位置情報として、記憶部53に格納する。
【0074】
演算部52は、撮影部54で撮影された画像と画像内の人の頭部の実際の位置との組を教師データとして機械学習して、画像に存在する人の頭部の実際の位置を推定する推定モデルを、あらかじめ作成してもよい。このとき、演算部52は、当該推定モデルを使用して、撮影部54で撮影された画像に含まれる人の頭部の実際の位置を算出してもよい。
【0075】
図11は、撮影装置が撮影した画像の例を示す図である。図11は、倉庫の空間を撮影した画像の例である。図11の画像には、固定されている複数の棚と、移動する複数の人が表されている。図11の画像では、3つの棚(左から、棚A、棚B、棚C)が縦に平行に並んでおり、棚Aと棚Bの間に、人Aと人Bとが存在している。また、棚Bと棚Cとの間に人Cが存在している。さらに、棚Cの右側に人Dが存在している。撮影装置50の演算部52は、撮影された画像から、画像から人の頭部の位置を推定する推定モデルを使用して、それぞれの人の頭部を抽出し、人の頭部の画像内の座標を算出する。また、演算部52は、人の頭部の画像内の座標から、実際の倉庫の空間における人の位置の座標を算出する。また、演算部52は、撮影された画像から、画像から人の実際の位置を推定する推定モデルを使用して、実際の倉庫の空間における人の位置の座標を算出してもよい。
【0076】
図12は、撮影装置が算出した人の位置情報の例を示す図である。図12の例では、4人の人の位置の座標が、人の位置情報として、それぞれ、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、(X4,Y4)と表されている。人の位置情報は、記憶部53に格納される。ここでは、工場や倉庫等の空間において、人が床の上を移動することを前提としているため、XY座標で人の位置を表している。高さ方向に移動することがある場合には、Z座標を含めたXYZ座標で人の位置を表してもよい。演算部52は、人の位置情報とともに、当該位置情報を算出する元となった画像の撮影時刻を記憶部53に格納してもよい。
【0077】
SQ202では、撮影装置50の演算部52は、通信部51を介して、ビーコン10Aに対して、算出した人の位置情報を含む信号を送信する。撮影装置50は、当該信号を、例えば、撮影毎に送信する。ビーコン10Aの通信部12は、撮影装置50から送信される人の位置情報を含む信号を受信する。ビーコン10Aは、受信した人の位置情報を記憶部13に格納する。
【0078】
SQ203では、ビーコン10Aは、周囲のビーコン10等に対して、記憶部13に格納される人の位置情報とを含む信号を、送信する。当該信号には、ビーコン10AのビーコンIDが含まれてもよい。当該信号は、制御装置20に向けて送信されるものである。当該信号には、当該信号を識別する識別情報が含まれてもよい。また、当該信号は、信号の宛先である制御装置20を識別する識別情報が含まれてもよい。ここでは、当該信号は、ビーコン10Bによって受信されるとする。
【0079】
SQ204では、ビーコン10Bは、ビーコン10Aから受信した信号を、ビーコン10Bの周囲のビーコン10等に向けて送信する。ここでは、ビーコン10Bから送信された信号が、ビーコン10Eで受信されるとする。
【0080】
SQ205では、ビーコン10Eは、ビーコン10Bから受信した信号を、ビーコン10Eの周囲のビーコン10等に向けて送信する。ここでは、ビーコン10Eから送信された信号が、制御装置20で受信されるとする。制御装置20は、受信したビーコン10E
からの信号に含まれる情報を、現在時刻と対応付けて、記憶部23に格納する。ビーコンメッシュにおける信号の転送は、撮影装置50の撮影頻度に比べて非常に速い速度で行われると考えられるため、ここでの現在時刻は、撮影装置50で撮影した時刻(撮影時刻)と同一とみなすことができる。制御装置20は、撮影装置50から送信される信号に、撮影時刻が含まれている場合には、当該信号に含まれる撮影時刻を撮影時刻として記憶部23に格納する。
【0081】
SQ206では、制御装置20は、記憶部23に格納される人の位置情報等を含む信号を、サーバ40に送信する。制御装置20は、例えば、所定期間(例えば1分間)に受信した人の位置情報を含む信号を、所定期間毎に、サーバ40に送信する。サーバ40は、制御装置20から信号を受信する。
【0082】
SQ207では、サーバ40は、受信した信号に含まれる情報を、記憶部33に格納する。これにより、サーバ40は、工場、倉庫等の空間内に、人がどの位置に存在するかを認識することができる。しかし、ここでは、サーバ40は、人の同定をする情報がないため、どの人がどの位置に存在するのかを認識することは難しい。
【0083】
〈利用者の位置の算出の動作例〉
図13は、サーバによる利用者の位置の算出の動作フローの例を示す図である。サーバ40は、ビーコンネットワーク等を介して、端末30の端末IDと当該端末30の端末IDを受信したビーコン10のビーコンIDとの組の情報、撮影装置50で算出された人の位置情報とに基づいて、端末30の各利用者の位置を算出する。ここで説明するサーバ40の動作は、制御装置20とサーバ40とが一体化した情報処理装置で行われてもよい。
【0084】
S101では、サーバ40の演算部42は、通信部41を介して、制御装置20から、利用者が携帯する端末30の端末ID及び当該端末IDを受信したビーコン10のビーコンIDとを受信する。制御装置20は、受信した端末ID及びビーコンIDを記憶部43に格納する。
【0085】
S102では、サーバ40の演算部42は、通信部41を介して、制御装置20から、撮影装置50で算出された人の位置情報を受信する。制御装置20は、人の位置情報を記憶部43に格納する。
【0086】
S103では、サーバ40の演算部42は、S101、S102で受信した情報に基づいて、端末30を携帯する利用者の位置を算出する。演算部42は、人の位置情報のそれぞれが、どのビーコン10の通信可能範囲に入っているかを判定する。演算部42は、記憶部43から各ビーコン10の通信可能範囲を抽出し、人の位置情報のそれぞれについて、どのビーコン10の通信可能範囲に入っているかを判定する。1つの位置情報が、複数のビーコン10の通信可能範囲に入ることもある。ここでは、図12のような人の位置情報に対して、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)が、ビーコンIDが「AA」のビーコン10の通信可能範囲であり、(X3,Y3)、(X4,Y4)がビーコンIDが「BB」のビーコン10の通信可能範囲であるとする。
【0087】
また、サーバ40の演算部42は、各ビーコン10で受信された端末30の端末IDを、ビーコン10毎に抽出する。ここでは、図9のように、端末ID「A」の端末30、端末ID「B」の端末30、端末ID「C」の端末30は、AAのビーコン10の通信可能範囲に存在し、端末ID「C」の端末30、端末ID「D」の端末30は、BBのビーコン10の通信可能範囲に存在しているとする。各端末30は、利用者によって携帯されているため、各端末30の位置は、利用者の位置に相当する。
【0088】
ここで、ビーコンID「AA」のビーコン10の通信可能範囲には、位置(X1,Y1)、位置(X2,Y2)、位置(X3,Y3)に、3人の利用者がいることが分かる。さらに、この3人の利用者は、端末ID「A」の端末30、端末ID「B」の端末30、端末ID「C」の端末30の利用者であることが分かる。また、ビーコンID「BB」のビーコン10の通信可能範囲には、位置(X3,Y3)、位置(X4,Y4)に、2人の利用者がいることが分かる。さらに、この2人の利用者は、端末ID「C」の端末30、端末ID「D」の端末30の利用者であることが分かる。
【0089】
サーバ40の演算部42は、人の位置情報と、端末IDとの対応付けを行う。演算部42は、1つのビーコン10の通信可能範囲に1つの人の位置情報が存在し、当該ビーコン10で1つの端末IDを受信した場合、当該人の位置情報と当該端末IDとを対応付ける。また、演算部42は、1つのビーコン10の通信可能範囲に複数の人の位置情報が存在し、当該ビーコン10で複数の端末IDを受信した場合、ビーコン10からの距離と、ビーコン10における受信強度とに基づいて、対応付けを行う。演算部42は、1つのビーコン10の通信可能範囲に、複数の人の位置情報が存在する場合、当該複数の位置情報を、当該ビーコン10の設置位置に最も近い順に並べる。ここでは、位置(X2,Y2)、位置(X1,Y1)、位置(X3,Y3)の順に、ビーコンID「AA」のビーコン10の設置位置に近いとする。また、演算部42は、1つのビーコン10で複数の端末IDを受信した場合、当該端末IDを受信強度が高い順に並べる。ここでは、端末ID「B」、端末ID「A」、端末ID「C」の順に、ビーコンID「AA」のビーコン10での受信強度が高いとする。演算部42は、ビーコン10の設置位置により近い人の位置情報と、ビーコン10での受信強度がより高い端末30の端末IDとを、順に対応付ける。ここでは、端末ID「B」と(X2,Y2)、端末ID「A」と(X1,Y1)、端末ID「C」と(X3、Y3)とが対応付けられる。また、ビーコンID「BB」においても同様にして、端末ID「D」と(X4,Y4)とが対応付けられる。これは、例えば、端末ID「A」の端末30を携帯する利用者が、工場、倉庫等の空間の位置(X1,Y1)に存在することを意味する。ビーコン10と端末30とからの情報では、端末30の利用者がビーコン10の通信可能範囲に存在することしか分からないが、本実施形態のシステムでは、撮影装置50を使用することで、端末30の利用者が存在する正確な位置を認識することができる。また、ここでは、ビーコンID「AA」のビーコン10の通信可能範囲と、ビーコンID「BB」のビーコン10の通信可能範囲とが重複する部分に、1つの人の位置(X3、Y3)が存在し、ビーコンID「AA」のビーコン10とビーコンID「BB」のビーコン10との両方で、1つの端末ID「C」が受信されている。この場合、演算部42は、位置(X3、Y3)と端末ID「C」とを対応付けてもよい。
【0090】
図14は、人の位置と端末との対応付けの例を示す図である。図14は、工場、倉庫などの空間を上から見下ろした例の図である。図14の空間には、ビーコンID「AA」のビーコン10の通信可能範囲と、ビーコンID「BB」のビーコン10の通信可能範囲とがあり、一部が重複している。図14では、位置(X1,Y1)、位置(X2,Y2)、位置(X3,Y3)、位置(X4,Y4)が、それぞれ、撮影装置50で算出された人の位置であるとする。ビーコンID「AA」のビーコン10の通信可能範囲では、位置(X2,Y2)、位置(X1,Y1)、位置(X3,Y3)の順に、ビーコンID「AA」のビーコン10の設置位置に近いものとする。ビーコンID「BB」のビーコン10の通信可能範囲では、位置(X4,Y4)、位置(X3,Y3)の順に、ビーコンID「BB」のビーコン10の設置位置に近いものとする。また、ビーコンID「AA」のビーコン10では、端末ID「A」、端末ID「B」、端末ID「C」の各端末IDが受信されている。受信強度は、端末ID「B」、端末ID「A」、端末ID「C」の順に高い。よって、端末ID「B」と(X2,Y2)、端末ID「A」と(X1,Y1)、端末ID「C」と(X3、Y3)とが対応付けられる。また、ビーコンID「BB」のビーコン10については、端末ID「D」と(X4,Y4)とが対応付けられている。これにより、各端末
30の利用者が存在する正確な位置を推定することができる。
【0091】
(実施形態の作用、効果)
本実施形態のビーコンメッシュにおけるビーコン10は、端末30から当該端末30の端末IDを含む信号を受信する。ビーコン10は、端末ID及び端末IDを受信したビーコン10のビーコンIDを含む信号を、制御装置20に向けて、送信する。撮影装置50は、端末30を携帯する利用者が移動しうる、工場等の空間を撮影する。撮影装置50は、画像に存在する人(移動体)の位置を推定する推定モデルに基づいて、撮影した画像に存在する人の位置を推定する。撮影装置50は、推定した人の位置情報を、ビーコンメッシュを介して、制御装置20に向けて、送信する。制御装置20は、端末ID及びビーコンIDの組と、人の位置情報とをビーコンメッシュから取得する。制御装置20は、端末ID及びビーコンIDの組の情報と、人の位置情報とをサーバ40に送信する。サーバ40は、端末ID及びビーコンIDの組の情報と、人の位置情報とに基づいて、個々の端末IDで識別される端末30の利用者が存在する位置を算出する。本実施形態のシステムでは、撮影装置50で人の位置を正確に把握することで、個々の端末IDで識別される端末30の利用者が存在する位置をより正確に算出することができる。また、本実施形態のシステムによれば、撮影装置50が撮影された画像を解析して解析結果を出力することで、容量の大きい画像データをビーコンメッシュ等のネットワークに送信することなく、端末30の各利用者の位置を算出することができる。
【0092】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において変更したり組み合わせたりすることができる。
【0093】
〈コンピュータ読み取り可能な記録媒体〉
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0094】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体内には、CPU、メモリ等のコンピュータを構成する要素を設け、そのCPUにプログラムを実行させてもよい。
【0095】
また、このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0096】
また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【符号の説明】
【0097】
10 :ビーコン
11 :標識情報送信部
12 :通信部
13 :記憶部
20 :制御装置
21 :ビーコン通信部
22 :通信部
23 :記憶部
30 :端末
31 :標識情報送信部
32 :通信部
33 :記憶部
34 :表示部
40 :サーバ
41 :通信部
42 :演算部
43 :記憶部
50 :撮影装置
51 :通信部
52 :演算部
53 :記憶部
54 :撮影部
90 :情報処理装置
91 :プロセッサ
92 :メモリ
93 :記憶部
94 :入力部
95 :出力部
96 :通信制御部
100 :ネットワーク
図1
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