【解決手段】遠隔操作システム1は、撮像した外部機器4の動画又は静止画の画像データと、入力される外部機器4を動作させる動作情報と、をサーバ2に送信し、サーバ2から受信する動作制御信号を外部機器4に送信する遠隔操作装置3と、遠隔操作装置3より画像データ及び動作情報を受信し、人工知能により画像データ及び動作情報を解析して画像データの画像に写っている外部機器4の種別及び動作情報の動作を確定すると共に、確定した動作を行わせるための種別に応じた動作制御信号を遠隔操作装置3に送信するサーバ1と、を有する。遠隔操作装置3は、人体の頭部に装着される眼鏡5に設けられ、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態に係る遠隔操作システムにつき、詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
<遠隔操作システムの構成>
本発明の第1の実施形態に係る遠隔操作システム1の構成につき、
図1を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0017】
遠隔操作システム1は、サーバ2と、遠隔操作装置3と、外部機器4と、を有している。
【0018】
サーバ2は、クラウドサーバである。サーバ2は、遠隔操作装置3より送信された画像データを受信し、受信した画像データを人工知能(AI)によって解析して画像認識を行い、その画像データの画像に写っている外部機器4の種別に関する機器情報を確定すると共に、確定した機器情報を記憶する。サーバ2は、遠隔操作装置3から送信された動作情報を受信し、受信した動作情報を人工知能によって解析して確定する。サーバ2は、記憶した機器情報と確定した動作情報とに基づいて、この動作情報に対応する動作制御信号を遠隔操作装置3に送信する。なお、サーバ2は、クラウドサーバ以外のサーバでもよい。
【0019】
ここで、動作情報は、ユーザによって指示された外部機器4に対して所定の動作をさせるための情報であり、例えば電源オン若しくはオフ、チャネルの切り替え又は音量調整等の動作をさせるための情報である。また、動作制御信号は、動作情報に対応して外部機器4に所定の動作を行わせる信号であり、例えば電源オン若しくはオフ、チャネルの切り替え又は音量調整等の動作を行わせる信号である。また、外部機器4の種別とは、TV受像機、ビデオデッキ、オーディオ機器及びエアコン等の機器の用途毎の区別、製造メーカ及び機種である。なお、外部機器4の種別は、上記に限定されず、外部機器4を特定できるものであればよい。
【0020】
遠隔操作装置3は、人体の頭部に装着される装着具である眼鏡5に対して着脱自在又は一体に設けられている。遠隔操作装置3は、外部機器4を撮像した動画又は静止画の画像データをサーバ2に送信する。遠隔操作装置3は、動作情報が入力された際に、入力された動作情報をサーバ2に送信し、サーバ2から動作制御信号を受信すると共に、受信した動作制御信号を外部機器4に送信する。なお、遠隔操作装置3は、眼鏡5に設けられる場合に限らず、人体の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ等の任意の装着具に設けることができる。
【0021】
外部機器4は、遠隔操作装置3から送信された動作制御信号を受信し、受信した動作制御信号に応じた動作を行う。
【0022】
<サーバの構成>
本発明の第1の実施形態に係るサーバ2の構成につき、
図2を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0023】
サーバ2は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、を有している。
【0024】
通信部21は、無線通信処理を実行して遠隔操作装置3と無線通信を行う。この無線通信は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信、IR通信又はインターネット回線を用いた通信である。
【0025】
具体的には、通信部21は、遠隔操作装置3から無線送信された画像データ又は動作情報としての音声データを無線受信して制御部22に出力する。通信部21は、制御部22から入力される動作制御信号としてのキーコマンドを遠隔操作装置3に無線送信する。
【0026】
制御部22は、人工知能を有している。制御部22は、通信部21から入力される画像データを、人工知能を利用したディープラーニング(深層学習)によって解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する。制御部22は、記憶部23に記憶されているテーブルを参照して、確定した種別の機器情報があるか否かを判定する。制御部22は、確定した種別の機器情報がテーブルにある場合に、その機器情報を記憶部23に記憶させる。なお、制御部22は、人工知能以外の手段によって画像データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0027】
制御部22は、通信部21から入力される音声データを、人工知能を利用したディープラーニングによって解析して、ユーザが外部機器4に対して指示した動作を確定する。制御部22は、記憶部23に記憶されているテーブルを参照して、記憶した機器情報と、確定した動作と、に対応付けられているキーコマンドを選択する。制御部22は、選択したキーコマンドを通信部21に出力する。なお、制御部22は、人工知能以外の手段によって音声データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0028】
記憶部23は、機器情報と、動作と、キーコマンドと、を対応付けたテーブルを予め記憶している。
【0029】
<遠隔操作装置の構成>
本発明の第1の実施形態に係る遠隔操作装置3の構成につき、
図3を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0030】
遠隔操作装置3は、撮像部31と、入力部32と、送信部33と、制御部34と、通信部35と、を有している。送信部33、制御部34及び通信部35は、動作制御部を構成している。
【0031】
撮像部31は、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像可能であり、顔の正面の向きを撮像可能であることが好ましい。撮像部31は、レンズと固体撮像素子とを備えたカメラであり、制御部34の制御によって動作して、外部機器3の動画又は静止画の画像を撮像し、撮像した画像の画像データを制御部34に出力する。
【0032】
入力部32は、マイクを備えており、マイクに対して入力される音声の音声データを動作情報として制御部34に出力する。入力部32は、押しボタン又はタッチパネル等を有し、押しボタン又はタッチパネル等に対する操作を検出した際に、その操作に応じた検出信号を制御部34に出力する。
【0033】
送信部33は、制御部34より入力されるキーコマンドを外部機器4に無線送信する。この無線送信の通信方式は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信又はIR通信である。
【0034】
制御部34は、図示しない記憶部に記憶されている制御プログラム等を実行する中央演算処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)であり、入力部32から入力される検出信号に応じて、撮像部31、入力部32、送信部33及び通信部35の動作を制御すると共に遠隔操作装置3の全体の動作を制御する。
【0035】
制御部34は、撮像部31より入力される画像データを通信部35に出力する。制御部34は、入力部32より入力される音声データを通信部35に出力する。制御部34は、通信部35より入力されるキーコマンドを送信部33に出力する。制御部34は、撮像部31が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像部31が撮像した画像の画像データを通信部35に出力し、又は選択条件として入力部32から所定の音声(ボイスワード)の音声データ若しくは所定のキー操作等を検出する検出信号が入力した際に撮像部31で撮像した画像の画像データを通信部35に出力する。所定の音声は、例えば「ロックオン」である。
【0036】
通信部35は、無線通信処理を実行してサーバ2と無線通信を行う。この無線通信は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信、IR通信又はインターネット回線を用いた通信である。
【0037】
具体的には、通信部35は、サーバ2から無線送信されたキーコマンドを無線受信して制御部34に出力する。通信部35は、制御部34から入力される画像データ又は音声データをサーバ2に無線送信する。
【0038】
<遠隔操作処理>
本発明の第1の実施形態に係る遠隔操作処理につき、
図4を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0039】
図4に示す遠隔操作処理は、遠隔操作装置3に電源が投入されて撮像部31が起動すると共に遠隔操作装置3がサーバ2に接続したタイミングで開始される。
図4に示す遠隔操作処理は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
図4は、撮像部31が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像した動画又は静止画の画像データをサーバ2に送信するように制御される場合を示している。
【0040】
まず、ユーザが頭を動かして操作したい外部機器4を見ることにより、このユーザの頭部に装着されている眼鏡5は、操作したい外部機器4の方向に向く。これにより、眼鏡5に設けられている遠隔操作装置3の撮像部31は、ユーザが見た方向に有る外部機器4を撮像し、撮像した画像の画像データを通信部35からサーバ2に送信する画像撮影処理を実行する(S1)。
【0041】
次に、サーバ2は、通信部21において画像データを受信し、制御部22において人工知能を利用して画像データを解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する画像解析処理を実行する(S2)。この際に、外部機器4の種別又は種別の一部を記載したシール等の識別部材を、この外部機器4の外表面に設けておくことにより、サーバ2は、より確実に外部機器4の種別を確定することができる。
【0042】
次に、サーバ2は、制御部22において記憶部23に記憶されているテーブルを参照して、確定した外部機器4の種別の機器情報があるか否かを判定することにより、対象機器があるか否かを判定する(S3)。
【0043】
制御部22は、対象機器がない場合に(S3:No)、ステップS1の処理に戻る。一方、制御部22は、対象機器がある場合に(S3:Yes)、その対象機器の機器情報を記憶部23に保存する機器情報保存処理を実行する(S4)。
【0044】
次に、遠隔操作装置3は、制御部34において入力部32より音声データの入力があるか否かを監視して、入力部32に音声入力が有るか否かを判定する(S5)。
【0045】
遠隔操作装置3は、制御部34において音声入力が無いと判定した場合に(S5:No)、ステップS1に処理を戻す。一方、遠隔操作装置3は、制御部34において音声入力が有ると判定した場合に(S5:Yes)、通信部35においてその音声の音声データをサーバ2に送信する。そして、サーバ2は、制御部22において、人工知能を利用して音声データを解析する音声解析処理を実行し(S6)、ユーザが外部機器4に対して指示する動作を確定する。
【0046】
次に、サーバ2は、制御部22において、記憶部23に記憶されているテーブルにおいて、ステップS4で保存した機器情報と、ステップS6で確定した動作と、に対応付けられている対象のキーコマンドが有るか否かを判定する(S7)。
【0047】
サーバ2は、制御部22において対象のキーコマンドが無いと判定した場合に(S7:No)、ステップS1の処理に戻る。一方、サーバ2は、制御部22において対象のキーコマンドが有ると判定した場合に(S7:Yes)、その対象のキーコマンドを含む送信信号を通信部21から遠隔操作装置3に送信するキーコマンド送信処理を実行する(S8)。そして、遠隔操作装置3は、通信部35においてキーコマンドを含む受信信号を受信し、送信部33より外部機器4に対してそのキーコマンドを含む送信信号を送信し、ステップS1の処理に戻る。そして、外部機器4は、キーコマンドを受信して、受信したキーコマンドに応じた動作を行うことにより、遠隔操作される。これにより、遠隔操作システム1は、ユーザが操作したい外部機器4に視線を合わせるのみの1の操作で外部機器4を遠隔操作することができる。
【0048】
なお、
図4に示す遠隔操作処理は、遠隔操作装置3の主電源がオフされた際に終了する。
【0049】
このように、本実施形態によれば、眼鏡5に設けられる遠隔操作装置3の撮像部31により、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像した動画又は静止画の画像データを、人工知能により解析して、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定すると共に、遠隔操作装置3に入力された音声データを人工知能により解析してユーザが外部機器4に対して指示する動作を確定し、確定した動作を行わせるための外部機器4の種別に応じたキーコマンドを外部機器4に送信することにより、複数の異なる種別の機器を遠隔操作することができると共に、遠隔操作の際のユーザの手間を省くことができる。
【0050】
(第2の実施形態)
<遠隔操作システムの構成>
本発明の第2の実施形態に係る遠隔操作システム6の構成につき、
図5を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0051】
なお、
図5において、
図1と同一構成である部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0052】
遠隔操作システム6は、外部機器4と、サーバ7と、第1の遠隔操作装置8と、第2の遠隔操作装置9と、を有している。
【0053】
サーバ7は、クラウドサーバである。サーバ7は、第1の遠隔操作装置8より送信された画像データを受信し、受信した画像データを人工知能によって解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別に関する機器情報を確定すると共に、確定した機器情報を第1の遠隔操作装置8に送信する。なお、サーバ7は、クラウドサーバ以外のサーバでもよい。
【0054】
第1の遠隔操作装置8は、眼鏡5に対して着脱自在又は一体に設けられている。第1の遠隔操作装置8は、外部機器4を撮像した動画又は静止画の画像データをサーバ7に送信する。第1の遠隔操作装置8は、サーバ7から機器情報を受信すると共に、受信した機器情報を第2の遠隔操作装置9に送信する。なお、第1の遠隔操作装置8は、眼鏡5に設けられる場合に限らず、人体の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ等の任意の装着具に設けることができる。
【0055】
第2の遠隔操作装置9は、第1の遠隔操作装置8から機器情報を受信して、受信した機器情報に基づいて、動作情報の入力を受け付けるための操作部を設定する。第2の遠隔操作装置9は、操作部に対して動作情報が入力された際に、入力された動作情報に応じた動作制御信号を外部機器4に送信する。
【0056】
外部機器4は、第2の遠隔操作装置9から送信された動作制御信号を受信し、受信した動作制御信号に応じた動作を行う。
【0057】
<サーバの構成>
本発明の第2の実施形態に係るサーバ7の構成につき、
図6を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0058】
サーバ7は、通信部41と、制御部42と、記憶部43と、を有している。
【0059】
通信部41は、無線通信処理を実行して第1の遠隔操作装置8と無線通信を行う。この無線通信は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信、IR通信又はインターネット回線を用いた通信である。
【0060】
具体的には、通信部41は、第1の遠隔操作装置8から無線送信された画像データを無線受信して制御部42に出力する。また、通信部41は、制御部42から入力される機器情報を第1の遠隔操作装置8に無線送信する。
【0061】
制御部42は、人工知能を有している。制御部42は、通信部41から入力される画像データを、人工知能を利用したディープラーニングによって解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する。制御部42は、記憶部43に記憶されているテーブルを参照して、確定した種別の機器情報があるか否かを判定する。制御部42は、確定した種別の機器情報がテーブルにある場合に、その機器情報を通信部41に出力する。なお、制御部42は、人工知能以外の手段によって画像データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0062】
記憶部43は、機器情報を予め記憶している。
【0063】
<第1の遠隔操作装置の構成>
本発明の第1の実施形態に係る第1の遠隔操作装置8の構成につき、
図7を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0064】
遠隔操作装置8は、撮像部51と、送信部52と、制御部53と、通信部54と、を有している。送信部52、制御部53及び通信部54は、動作制御部を構成している。
【0065】
撮像部51は、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像可能であり、顔の正面の向きを撮像可能であることが好ましい。撮像部51は、レンズと固体撮像素子とを備えたカメラであり、制御部53の制御によって動作して、外部機器4の動画又は静止画の画像を撮像し、撮像した画像の画像データを制御部53に出力する。
【0066】
送信部52は、制御部53より入力される機器情報を第2の遠隔操作装置9に無線送信する。この無線送信の通信方式は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信又はIR通信である。
【0067】
制御部53は、図示しない記憶部に記憶されている制御プログラム等を実行する中央演算処理ユニットであり、撮像部51、送信部52及び通信部54の動作を制御すると共に第1の遠隔操作装置8の全体の動作を制御する。
【0068】
制御部53は、撮像部51より入力される画像データを通信部54に出力し、通信部54より入力される機器情報を送信部52に出力する。制御部53は、撮像部51が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像部51が撮像した画像の画像データを通信部54に出力し、又は選択条件として図示しない入力部から所定の音声(ボイスワード)の音声データ若しくは所定のキー操作等を検出する検出信号が入力した際に撮像部51で撮像した画像の画像データを通信部54に出力する。
【0069】
通信部54は、無線通信処理を実行してサーバ7と無線通信を行う。この無線通信は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信、IR通信又はインターネット回線を用いた通信である。
【0070】
具体的には、通信部54は、サーバ7から無線送信された機器情報を無線受信して制御部53に出力する。通信部54は、制御部53から入力される画像データをサーバ7に無線送信する。
【0071】
<第2の遠隔操作装置の構成>
本発明の第2の実施形態に係る第2の遠隔操作装置9の構成につき、
図8を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0072】
第2の遠隔操作装置9は、受信部61と、制御部62と、操作部63と、送信部64と、記憶部65と、を有している。
【0073】
受信部61は、第1の遠隔操作装置8の送信部52から無線送信された機器情報を無線受信して制御部62に出力する。
【0074】
制御部62は、図示しない記憶部に記憶されている制御プログラム等を実行する中央演算処理ユニットであり、受信部61、操作部63及び送信部64の動作を制御すると共に第2の遠隔操作装置9の全体の動作を制御する。
【0075】
設定制御部としての制御部62は、記憶部65に記憶されているテーブルを参照して、受信部61より入力される機器情報に対応付けられている操作部設定用情報を選択して、選択した操作部設定用情報に基づいて操作部63を設定する。ここで、操作部設定用情報は、操作部63を設定するための情報であり、例えば、操作部63が複数のキーが配列された入力デバイスである場合には外部機器4の種別に応じた各キーの用途を設定する情報であり、操作部63がタッチパネルである場合には外部機器4の種別に応じたタッチパネルの操作画面の表示を設定する情報である。制御部62は、操作部63から検出信号が入力された際に、記憶部65に記憶されているテーブルを参照して、入力された検出信号の操作に対応付けられているキーコマンドを選択して、選択したキーコマンドを送信部64に出力する。
【0076】
操作部63は、複数のキーが配列された入力デバイス又はタッチパネル等であり、制御部62の制御により、入力デバイスの各キーの用途又はタッチパネルの操作画面の表示等を設定し、キー又は操作画面等に対する操作を検出した際に、その操作に応じた検出信号を制御部62に出力する。
【0077】
送信部64は、制御部62より入力されるキーコマンドを外部機器4に無線送信する。この無線送信の通信方式は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信又はIR通信である。
【0078】
記憶部65は、機器情報と操作部設定用情報とを対応付けたテーブルと、操作部63の操作とキーコマンドとを対応付けたテーブルと、を予め記憶している。
【0079】
<第1の遠隔操作処理>
本発明の第2の実施形態に係る第1の遠隔操作処理につき、
図9を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0080】
図9に示す第1の遠隔操作処理は、第1の遠隔操作装置8に電源が投入されて撮像部51が起動すると共に第1の遠隔操作装置8がサーバ7に接続したタイミングで開始される。
図9に示す第1の遠隔操作処理は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
図9は、撮像部51が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像した動画又は静止画の画像データをサーバ7に送信するように制御される場合を示している。
【0081】
まず、ユーザが頭を動かして操作したい外部機器4を見ることにより、このユーザの頭部に装着されている眼鏡5は、操作したい外部機器4の方向に向く。これにより、眼鏡5に設けられている第1の遠隔操作装置8の撮像部51は、ユーザが見た方向に有る外部機器4を撮像し、撮像した画像の画像データを通信部54からサーバ7に送信する画像撮影処理を実行する(S11)。
【0082】
次に、サーバ7は、通信部41において画像データを受信し、制御部42において人工知能を利用して画像データを解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する画像解析処理を実行する(S12)。この際に、外部機器4の種別又は種別の一部を記載したシール等の識別部材を、この外部機器4の外表面に設けておくことにより、サーバ7は、より確実に外部機器4の種別を確定することができる。
【0083】
次に、サーバ7は、制御部42において記憶部43に記憶されているテーブルを参照して、確定した外部機器4の種別の機器情報があるか否かを判定することにより、対象機器があるか否かを判定する(S13)。
【0084】
サーバ7は、制御部42において対象機器がないと判定した場合に(S13:No)、ステップS11の処理に戻る。一方、サーバ7は、制御部42において対象機器があると判定した場合に(S13:Yes)、その対象機器の機器情報を通信部41より第1の遠隔操作装置8に送信する機器情報送信処理を実行する(S14)。その後に、第1の遠隔操作装置8は、ステップS11の処理に戻る。
【0085】
なお、
図9に示す第1の遠隔操作処理は、第1の遠隔操作装置8の主電源がオフされた際に終了する。
【0086】
<第2の遠隔操作処理>
本発明の第2の実施形態に係る第2の遠隔操作処理につき、
図10を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0087】
図10に示す第2の遠隔操作処理は、第2の遠隔操作装置9に電源が投入されて起動したタイミングで開始される。
図10に示す第2の遠隔操作処理は、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0088】
まず、第2の遠隔操作装置9は、制御部62において受信部61から機器情報が入力されたか否かを監視して、受信部61が機器情報を受信したか否かを判定する(S21)。
【0089】
第2の遠隔操作装置9は、制御部62において受信部61が機器情報を受信したと判定した場合に(S21:Yes)、制御部62において機器情報に基づいて操作部63を設定する機器切換処理を実行する(S22)。
【0090】
次に、第2の遠隔操作装置9は、制御部62において操作部63から検出信号が入力されたか否かを監視して、操作部63に対する操作があるか否かを判定する。操作部63に対する操作は、ここではキー押下を例示する(S23)。
【0091】
第2の遠隔操作装置9は、制御部62において操作がないと判定した場合に(S23:No)、ステップS21の処理に戻る。
【0092】
一方、第2の遠隔操作装置9は、制御部62において操作があると判定した場合に(S23:Yes)、押下られたキーに応じたキーコマンドを送信部64より送信するキーコマンド送信処理を実行し(S24)、その後にステップS21の処理に戻る。
【0093】
また、第2の遠隔操作装置9は、制御部62において受信部61が機器情報を受信していないと判定した場合に(S21:No)、ステップS23の処理にスキップする。
【0094】
このように、本実施形態によれば、眼鏡5に設けられる第1の遠隔操作装置8の撮像部51により、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像した動画又は静止画の画像データを、人工知能により解析して、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定すると共に、確定した種別の機器情報に応じた操作部63を設定して、操作部63の操作に応じたキーコマンドを外部機器4に送信することにより、複数の異なる種別の機器を遠隔操作することができると共に、遠隔操作の際のユーザの手間を省くことができる。
【0095】
(第3の実施形態)
<遠隔操作装置の構成>
本発明の第3の実施形態に係る遠隔操作装置10の構成につき、
図11を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0096】
遠隔操作装置10は、外部機器4を遠隔操作可能であり、撮像部71と、入力部72と、送信部73と、制御部74と、記憶部75と、を有している。送信部73及び制御部74は、動作制御部を構成している。
【0097】
撮像部71は、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像可能であり、顔の正面の向きを撮像可能であることが好ましい。撮像部71は、レンズと固体撮像素子とを備えたカメラであり、制御部74の制御によって動作して、外部機器3の動画又は静止画の画像を撮像し、撮像した画像の画像データを制御部74に出力する。
【0098】
入力部72は、マイクを備えており、マイクに対して入力される音声の音声データを動作情報として制御部74に出力する。入力部72は、押しボタン又はタッチパネル等を有し、押しボタン又はタッチパネル等に対する操作を検出した際に、その操作に応じた検出信号を制御部74に出力する。
【0099】
送信部73は、制御部74より入力されるキーコマンドを外部機器4に無線送信する。この無線送信の通信方式は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信又はIR通信である。
【0100】
制御部74は、記憶部75に記憶されている制御プログラム等を実行する中央演算処理ユニットであり、入力部72から入力される検出信号に応じて、撮像部71、入力部72及び送信部73の動作を制御すると共に遠隔操作装置10の全体の動作を制御する。
【0101】
制御部74は、人工知能を有している。制御部74は、撮像部71より入力される画像データを、人工知能を利用したディープラーニングによって解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する。制御部74は、記憶部75に記憶されているテーブルを参照して、確定した種別の機器情報があるか否かを判定する。制御部74は、確定した種別の機器情報がテーブルにある場合に、その機器情報を記憶部75に記憶させる。なお、制御部74は、人工知能以外の手段によって画像データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0102】
制御部74は、入力部72より入力される音声データを、人工知能を利用したディープラーニングによって解析して、ユーザが外部機器4に対して指示した動作を確定する。制御部74は、記憶部75に記憶されているテーブルを参照して、記憶した機器情報と、確定した動作と、に対応付けられているキーコマンドを選択する。制御部74は、選択したキーコマンドを送信部73に出力する。なお、制御部74は、人工知能以外の手段によって音声データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0103】
制御部74は、撮像部71が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像部71が撮像した画像を解析し、又は選択条件として入力部72から所定の音声(ボイスワード)の音声データ若しくは所定のキー操作等を検出する検出信号が入力した際に撮像部71で撮像した画像を解析する。
【0104】
記憶部75は、機器情報と、動作と、キーコマンドと、を対応付けたテーブル、及び制御プログラム等を予め記憶している。
【0105】
なお、本実施形態における遠隔操作処理は遠隔操作装置10が全て実行するものであって
図4と同一処理となるので、その説明を省略する。
【0106】
このように、本実施形態によれば、眼鏡5に設けられる遠隔操作装置10の撮像部71により、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像した動画又は静止画の画像データを、人工知能により解析して、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定すると共に、遠隔操作装置10に入力された音声データを人工知能により解析してユーザが外部機器4に対して指示する動作を確定し、確定した動作を行わせるための外部機器4の種別に応じたキーコマンドを外部機器4に送信することにより、複数の異なる種別の機器を遠隔操作することができると共に、遠隔操作の際のユーザの手間を省くことができる。
【0107】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る遠隔操作システムは、
図5においてサーバ7を削除すると共に第1の遠隔操作装置8に代えて第1の遠隔操作装置11を設ける以外は
図5と同一構成であるので、その説明を省略する。なお、本実施形態に係る遠隔操作システムにおいて、
図5と同一構成である部分については同一符号を用いて説明する。
【0108】
<第1の遠隔操作装置の構成>
本発明の第4の実施形態に係る第1の遠隔操作装置11の構成につき、
図12を参照しながら、以下に詳細に説明する。
【0109】
第1の遠隔操作装置11は、撮像部81と、送信部82と、制御部83と、記憶部84と、を有している。送信部82及び制御部83は、動作制御部を構成している。
【0110】
撮像部81は、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像可能であり、顔の正面の向きを撮像可能であることが好ましい。撮像部81は、レンズと固体撮像素子とを備えたカメラであり、制御部83の制御によって動作して、外部機器4の動画又は静止画の画像を撮像し、撮像した画像の画像データを制御部83に出力する。
【0111】
送信部82は、制御部83より入力される機器情報を第2の遠隔操作装置9に無線送信する。この無線送信の通信方式は、例えばWIFI通信、ブルートゥース通信又はIR通信である。
【0112】
制御部83は、記憶部84に記憶されている制御プログラム等を実行する中央演算処理ユニットであり、撮像部81及び送信部82の動作を制御すると共に第1の遠隔操作装置11の全体の動作を制御する。
【0113】
制御部83は、人工知能を有している。制御部83は、撮像部81より入力される画像データを、人工知能を利用したディープラーニングによって解析して画像認識を行い、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定する。制御部83は、記憶部84に記憶されているテーブルを参照して、確定した種別の機器情報があるか否かを判定する。制御部83は、確定した種別の機器情報がテーブルにある場合に、その機器情報を送信部82に出力する。なお、制御部83は、人工知能以外の手段によって画像データの解析処理を行うようにしてもよい。
【0114】
制御部83は、撮像部81が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像部81が撮像した画像の画像データを解析し、又は選択条件として図示しない入力部から所定の音声(ボイスワード)の音声データ若しくは所定のキー操作等を検出する検出信号が入力した際に撮像部81で撮像した画像の画像データを解析する。
【0115】
記憶部84は、機器情報と、制御プログラム等と、を予め記憶している。
【0116】
なお、本実施形態における第1の遠隔操作処理は第1の遠隔操作装置11が全て実行するものであって
図9と同一処理となると共に、本実施形態における第2の遠隔操作処理は
図10と同一処理になるので、それらの説明を省略する。
【0117】
このように、本実施形態によれば、眼鏡5に設けられる第1の遠隔操作装置11の撮像部81により、眼鏡5の向きに応じた方向を撮像した動画又は静止画の画像データを、人工知能により解析して、画像データの画像に写っている外部機器4の種別を確定すると共に、確定した種別の機器情報に応じた操作部63を設定して、操作部63の操作に応じたキーコマンドを外部機器4に送信することにより、複数の異なる種別の機器を遠隔操作することができると共に、遠隔操作の際のユーザの手間を省くことができる。
【0118】
本発明は、部材の種類、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
【0119】
具体的には、上記第1の実施形態から第4の実施形態において、撮像部が起動されてから停止するまでの間に継続して撮像部が撮像した画像の画像データ、又は入力部から所定の音声(ボイスワード)の音声データ若しくは所定のキー操作等を検出する検出信号が入力した際に撮像部で撮像した画像の画像データを解析したが、選択条件として撮像を開始してから所定時間において撮像部の向きが固定されていることを検出した際に撮像部で撮像した画像の画像データを解析するようにしてもよい。