特開2020-114198(P2020-114198A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-114198(P2020-114198A)
(43)【公開日】2020年7月30日
(54)【発明の名称】エアロゾル吸引器用の電源ユニット
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20200703BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20200703BHJP
【FI】
   A24F47/00
   H02J7/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-35990(P2019-35990)
(22)【出願日】2019年2月28日
(11)【特許番号】特許第6608083号(P6608083)
(45)【特許公報発行日】2019年11月20日
(31)【優先権主張番号】62/793,551
(32)【優先日】2019年1月17日
(33)【優先権主張国】US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年1月17日、日本たばこ産業株式会社の本社にて公開で記者会見を行い、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器について発表した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年1月17日、日本たばこ産業株式会社のウェブサイトにて、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年1月29日、日本たばこ産業株式会社が国内の複数の店舗にて、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器を販売した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年2月6日、日本たばこ産業株式会社が宮城県内の店舗にて、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器を販売した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年2月15日、日本たばこ産業株式会社が愛知県内の店舗にて、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器を販売した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年2月21日、日本たばこ産業株式会社が東京都内の店舗にて、「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器を販売した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 平成31年1月17日、日本たばこ産業株式会社の本社にて「プルーム・テック・プラス」と称するエアロゾル吸引器の試供品を配布した。
(71)【出願人】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤尾 剛志
【テーマコード(参考)】
4B162
5G503
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AC32
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503BB02
5G503BB03
5G503DA04
5G503GB08
5G503GD03
(57)【要約】
【課題】第1制御装置及び第2制御装置を適切に保護しつつ、回路基板上のコンデンサの占有面積を小さくすることができるエアロゾル吸引器用の電源ユニットを提供する。
【解決手段】エアロゾル吸引器1用の電源ユニット10は、エアロゾル源からエアロゾルを発生させるための負荷へ放電可能な電源12と、電源12の充電と放電の少なくとも一方を制御するよう構成される充電器13及び制御部50と、充電器13及び制御部50が設けられる第2回路基板77と、充電器13の入力側に、充電器13に対して並列接続される第1コンデンサ74と、制御部50の入力側に、制御部50に対して並列接続される第2コンデンサ75と、を備える。第1コンデンサ74の容量は、第2コンデンサ75の容量とは異なる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル源からエアロゾルを発生させるための負荷へ放電可能な電源と、
前記電源の充電と放電の少なくとも一方を制御するよう構成される第1制御装置及び第2制御装置と、
前記第1制御装置及び前記第2制御装置が設けられる回路基板と、
前記第1制御装置の入力側に、前記第1制御装置に対して並列接続される第1コンデンサと、
前記第2制御装置の入力側に、前記第2制御装置に対して並列接続される第2コンデンサと、を備え、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量とは異なる、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置の最大動作保証電圧は、前記第2制御装置の最大動作保証電圧より高く、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置は、前記電源の充電を制御可能、且つ、前記電源の充電時のみ動作するよう構成され、
前記第2制御装置は、前記電源の充電時及び放電時に動作するように構成され、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項4】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置の制御周期は、前記第2制御装置の制御周期より長く、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置は、入力される電力を前記電源の充電電力へ変換可能に構成される充電器であり、
前記第2制御装置は、前記電源の充電及び放電を制御可能に構成されるマイクロコントローラであり、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記電源ユニットは、
ユーザが操作可能なスイッチと、ユーザの吸引動作を出力するセンサとの少なくとも一方を、さらに備え、
前記スイッチ又は前記センサは、前記第2制御装置に電気的に接続され、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さく、
前記電源ユニットは、
前記第1コンデンサの入力側に、前記第1コンデンサに対して並列接続されるツェナーダイオードをさらに備える、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの容量の10〜100倍である、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル吸引器用の電源ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する負荷を有する霧化ユニットと、負荷に電力を供給するための電源を含む電源ユニットと、を備えた非燃焼型の香味吸引器が開示されている。電源ユニットは、通常、電源の他に、外部電源と電気的に接続可能なコネクタと、電源の充電と放電の少なくとも一方を制御するよう構成される、又は、コネクタから入力される電力を電源の充電電力へ変換可能に構成される制御装置(制御部、充電器など)と、を備えている。
【0003】
例えば、特許文献2には、充電器よりも下流側に充電器に対して並列接続される複数のコンデンサを備える電源ユニットが開示されている。特許文献3には、充電器に入力される電圧を安定化させるために、コネクタと充電器との間に充電器に対して並列接続されるコンデンサを備える電源ユニットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2018/163261号
【特許文献2】中国実用新案第206865186号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2015/0173124号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、同一の回路基板上に複数の制御装置を備える電源ユニットでは、複数の制御装置を適切に保護することが難しいだけでなく、回路基板上におけるコンデンサなどの専有面積が大きくなり、電源ユニットが大型化する虞がある。
【0006】
本発明の目的は、複数の制御装置を適切に保護しつつ、回路基板上のコンデンサの占有面積を小さくすることができるエアロゾル吸引器用の電源ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のエアロゾル吸引器用の電源ユニットは、
エアロゾル源からエアロゾルを発生させるための負荷へ放電可能な電源と、
前記電源の充電と放電の少なくとも一方を制御するよう構成される第1制御装置及び第2制御装置と、
前記第1制御装置及び前記第2制御装置が設けられる回路基板と、
前記第1制御装置の入力側に、前記第1制御装置に対して並列接続される第1コンデンサと、
前記第2制御装置の入力側に、前記第2制御装置に対して並列接続される第2コンデンサと、を含み、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量とは異なる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の制御装置を適切に保護しつつ、回路基板上のコンデンサの占有面積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態の電源ユニットが装着されたエアロゾル吸引器の斜視図である。
図2図1のエアロゾル吸引器の他の斜視図である。
図3図1のエアロゾル吸引器の断面図である。
図4図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの斜視図である。
図5図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの内部構成を示す分解斜視図である。
図6図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの要部構成を示すブロック図である。
図7図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの回路構成を示す模式図である。
図8A】ツェナーダイオードを含む回路図である。
図8B】ツェナーダイオードの降伏電圧を示す説明図である。
図8C】充電器への入力電圧の脈動を示す説明図である。
図8D】ツェナーダイオードによる定電圧化を示す説明図である。
図9図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの第2ツェナーダイオード(又は第1ツェナーダイオード)として好適なツェナーダイオードの範囲を示す説明図である。
図10図1のエアロゾル吸引器における電源ユニットの平滑コンデンサの動作原理を示す説明図である。
図11】ローパスフィルタを含む回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態のエアロゾル吸引器用の電源ユニットについて説明するが、先ず、電源ユニットが装着されたエアロゾル吸引器について、図1図3を参照しながら説明する。
【0011】
(エアロゾル吸引器)
エアロゾル吸引器1は、燃焼を伴わずに香味を吸引するための器具であり、所定方向(以下、長手方向Aと呼ぶ)に沿って延びる棒形状を有する。エアロゾル吸引器1は、長手方向Aに沿って電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、がこの順に設けられている。第1カートリッジ20は、電源ユニット10に対して着脱可能であり、第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20に対して着脱可能である。言い換えると、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30は、それぞれ交換可能である。
【0012】
(電源ユニット)
本実施形態の電源ユニット10は、図3図6に示すように、円筒状の電源ユニットケース11の内部に電源12、充電器13、制御部50、各種センサ等を収容する。電源12は、充電可能な二次電池、電気二重層キャパシタ等であり、好ましくは、リチウムイオン電池である。
【0013】
電源ユニットケース11の長手方向Aの一端側(第1カートリッジ20側)に位置するトップ部11aには、放電端子41が設けられる。放電端子41は、トップ部11aの上面から第1カートリッジ20に向かって突出するように設けられ、第1カートリッジ20の負荷21と電気的に接続可能に構成される。
【0014】
また、トップ部11aの上面には、放電端子41の近傍に、第1カートリッジ20の負荷21に空気を供給する空気供給部42が設けられている。
【0015】
電源ユニットケース11の長手方向の他端側(第1カートリッジ20と反対側)に位置するボトム部11bには、電源12を充電可能な外部電源60(図6参照)と電気的に接続可能な充電端子43が設けられる。充電端子43は、ボトム部11bの側面に設けられ、USB端子、microUSB端子、Lightning(登録商標)端子の少なくとも1つが接続可能である。
【0016】
なお、充電端子43は、外部電源60から送電される電力を非接触で受電可能な受電部であってもよい。このような場合、充電端子43(受電部)は、受電コイルから構成されていてもよい。非接触による電力伝送(Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよい。また、充電端子43は、外部電源60から送電される電力を無接点で受電可能な受電部であってもよい。別の一例として、充電端子43は、USB端子、microUSB端子、Lightning(登録商標)端子の少なくとも1つが接続可能であり、且つ上述した受電部を有していてもよい。
【0017】
即ち、電源ユニット10は、放電端子41と充電端子43とが別体に構成され、且つ、長手方向Aにおいて離間して配置されるので、充電端子43には、放電端子41を介した電源12の放電が可能な状態で、外部電源60を電気的に接続することができるように構成される。また、電源ユニット10では、充電端子43と外部電源60が電気的に接続されている状態で、エアロゾル生成要求を検出した場合、電源12の充電と放電とが同時に行われることが禁止される。
【0018】
また、電源ユニットケース11には、ユーザが操作可能な操作部14が、トップ部11aの側面に充電端子43とは反対側を向くように設けられる。より詳述すると、操作部14と充電端子43は、操作部14と充電端子43を結ぶ直線と長手方向Aにおける電源ユニット10の中心線Lの交点について点対称の関係にある。操作部14は、ボタン式のスイッチ、タッチパネル等から構成され、ユーザの使用意思を反映して制御部50及び各種センサを起動/遮断する際等に利用される。操作部14の近傍には、制御部50及びパフ動作を検出する吸気センサ15が設けられている。
【0019】
充電器13は、充電端子43から電源12へ入力される充電電力を制御する。充電器13は、充電端子43に接続される充電ケーブルに搭載された交流を直流に変換するインバータ61等からの直流を大きさの異なる直流に変換するコンバータ、電圧計、電流計、プロセッサ等を含む充電ICを用いて構成される。
【0020】
制御部50は、図6に示すように、充電器13、操作部14、パフ(吸気)動作を検出する吸気センサ15、電源12の電圧を測定する電圧センサ16、温度センサ17等の各種センサ装置、及びパフ動作の回数又は負荷21への通電時間等を記憶するメモリ18に接続され、エアロゾル吸引器1の各種の制御を行う。吸気センサ15は、コンデンサマイクロフォンや圧力センサ等から構成されていてもよい。制御部50は、具体的にはプロセッサ(MCU:マイクロコントローラユニット)である。このプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路である。制御部50の詳細については後述する。
【0021】
また、電源ユニットケース11には、内部に外気を取り込む不図示の空気取込口が設けられている。なお、空気取込口は、操作部14の周囲に設けられていてもよく、充電端子43の周囲に設けられていてもよい。
【0022】
(第1カートリッジ)
第1カートリッジ20は、図3に示すように、円筒状のカートリッジケース27の内部に、エアロゾル源22を貯留するリザーバ23と、エアロゾル源22を霧化する電気的な負荷21と、リザーバ23から負荷21へエアロゾル源を引き込むウィック24と、エアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルが第2カートリッジ30に向かって流れるエアロゾル流路25と、第2カートリッジ30の一部を収容するエンドキャップ26と、を備える。
【0023】
リザーバ23は、エアロゾル流路25の周囲を囲むように区画形成され、エアロゾル源22を貯留する。リザーバ23には、樹脂ウェブや綿等の多孔体が収容され、且つ、エアロゾル源22が多孔体に含浸されていてもよい。エアロゾル源22は、グリセリン、プロピレングリコール、水などの液体を含む。
【0024】
ウィック24は、リザーバ23から毛管現象を利用してエアロゾル源22を負荷21へ引き込む液保持部材であって、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミックなどによって構成される。
【0025】
負荷21は、電源12から放電端子41を介して供給される電力によって燃焼を伴わずにエアロゾル源22を霧化する。負荷21は、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成されている。なお、負荷21は、エアロゾル源22を霧化してエアロゾルを発生可能な素子であればよく、例えば、発熱素子、又は超音波発生器である。発熱素子としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等が挙げられる。
【0026】
エアロゾル流路25は、負荷21の下流側であって、電源ユニット10の中心線L上に設けられる。
【0027】
エンドキャップ26は、第2カートリッジ30の一部を収容するカートリッジ収容部26aと、エアロゾル流路25とカートリッジ収容部26aとを連通させる連通路26bと、を備える。
【0028】
(第2カートリッジ)
第2カートリッジ30は、香味源31を貯留する。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20側の端部が第1カートリッジ20のエンドキャップ26に設けられたカートリッジ収容部26aに着脱可能に収容される。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20側とは反対側の端部が、ユーザの吸口32となっている。なお、吸口32は、第2カートリッジ30と一体不可分に構成される場合に限らず、第2カートリッジ30と着脱可能に構成されてもよい。このように吸口32を電源ユニット10と第1カートリッジ20とは別体に構成することで、吸口32を衛生的に保つことができる。
【0029】
第2カートリッジ30は、負荷21によってエアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルを香味源31に通すことによってエアロゾルに香味を付与する。香味源31を構成する原料片としては、刻みたばこ、たばこ原料を粒状に成形した成形体を用いることができる。香味源31は、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、ハーブ等)によって構成されてもよい。香味源31には、メントールなどの香料が付与されていてもよい。
【0030】
本実施形態のエアロゾル吸引器1では、エアロゾル源22と香味源31と負荷21とによって、香味が付加されたエアロゾルを発生させることができる。つまり、エアロゾル源22と香味源31は、エアロゾルを発生させるエアロゾル生成源と言うことができる。
【0031】
エアロゾル吸引器1に用いられるエアロゾル生成源の構成は、エアロゾル源22と香味源31とが別体になっている構成の他、エアロゾル源22と香味源31とが一体的に形成されている構成、香味源31が省略されて香味源31に含まれ得る物質がエアロゾル源22に付加された構成、香味源31の代わりに薬剤等がエアロゾル源22に付加された構成等であってもよい。
【0032】
このように構成されたエアロゾル吸引器1では、図3中、矢印Bで示すように、電源ユニットケース11に設けられた不図示の取込口から流入した空気が、空気供給部42から第1カートリッジ20の負荷21付近を通過する。負荷21は、ウィック24によってリザーバ23から引き込まれたエアロゾル源22を霧化する。霧化されて発生したエアロゾルは、取込口から流入した空気と共にエアロゾル流路25を流れ、連通路26bを介して第2カートリッジ30に供給される。第2カートリッジ30に供給されたエアロゾルは、香味源31を通過することで香味が付与され、吸口32に供給される。
【0033】
また、エアロゾル吸引器1には、各種情報を報知する報知部45が設けられている(図5参照)。報知部45は、発光素子によって構成されていてもよく、振動素子によって構成されていてもよく、音出力素子によって構成されていてもよい。また、報知部45は、発光素子、振動素子及び音出力素子のうち、2以上の素子の組合せであってもよい。報知部45は、電源ユニット10、第1カートリッジ20、及び第2カートリッジ30のいずれに設けられてもよいが、電源ユニット10に設けられることが好ましい。例えば、操作部14の周囲が透光性を有し、LED等の発光素子によって発光するように構成される。
【0034】
(電気回路)
続いて、電源ユニット10の電気回路について図7を参照しながら説明する。
電源ユニット10は、電源12と、放電端子41を構成する正極側放電端子41a及び負極側放電端子41bと、充電端子43を構成する正極側充電端子43a及び負極側充電端子43bと、電源12の正極側と正極側放電端子41aとの間及び電源12の負極側と負極側放電端子41bとの間に接続される制御部50と、充電端子43と電源12との電力伝達経路上に配置される充電器13と、電源12と放電端子41との電力伝達経路上に配置されるスイッチ19と、後述する第1ツェナーダイオード71、第2ツェナーダイオード72、抵抗器73、第1コンデンサ74及び第2コンデンサ75と、を備える。スイッチ19は、例えばMOSFETにより構成され、制御部50がゲート電圧を調整することによって開閉制御される。
【0035】
(制御部)
制御部50は、図6に示すように、エアロゾル生成要求検出部51と、操作検出部52と、電力制御部53と、報知制御部54と、を備える。
【0036】
エアロゾル生成要求検出部51は、吸気センサ15の出力結果に基づいてエアロゾル生成の要求を検出する。吸気センサ15は、吸口32を通じたユーザの吸引により生じた電源ユニット10内の圧力変化の値を出力するよう構成されている。吸気センサ15は、例えば、不図示の取込口から吸口32に向けて吸引される空気の流量(すなわち、ユーザのパフ動作)に応じて変化する気圧に応じた出力値(例えば、電圧値又は電流値)を出力する圧力センサである。
【0037】
操作検出部52は、ユーザによる操作部14の操作を検出する。
【0038】
報知制御部54は、各種情報を報知するように報知部45を制御する。例えば、報知制御部54は、第2カートリッジ30の交換タイミングの検出に応じて、第2カートリッジ30の交換タイミングを報知するように報知部45を制御する。報知制御部54は、メモリ18に記憶されたパフ動作の回数又は負荷21への累積通電時間に基づいて、第2カートリッジ30の交換タイミングを報知する。報知制御部54は、第2カートリッジ30の交換タイミングの報知に限らず、第1カートリッジ20の交換タイミングの報知、電源12の交換タイミング、電源12の充電タイミング等を報知してもよい。
【0039】
電力制御部53は、エアロゾル生成要求検出部51がエアロゾル生成の要求を検出した際に放電端子41を介した電源12の放電を、スイッチ19のオン/オフによって制御する。
【0040】
電力制御部53は、負荷21によってエアロゾル源が霧化されることで生成されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように、言い換えると、電源12から負荷21に供給される電力量が一定範囲となるように制御する。具体的に説明すると、電力制御部53は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御によってスイッチ19のオン/オフを制御する。これに代えて、電力制御部53は、PFM(Pulse Frequency Modulation:パルス周波数変調)制御によってスイッチ19のオン/オフを制御してもよい。
【0041】
電力制御部53は、負荷21への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、電源12から負荷21に対する電力供給を停止してもよい。言い換えると、電力制御部53は、ユーザが実際にパフ動作を行っているパフ期間内であっても、パフ期間が所定期間を超えた場合に、電源12から負荷21に対する電力供給を停止する。所定期間は、ユーザのパフ期間のばらつきを抑制するために定められる。電力制御部53は、電源12の蓄電量に応じて、1回のパフ動作におけるスイッチ19のオン/オフのデューティ比を制御する。例えば、電力制御部53は、電源12から負荷21に電力を供給するオン時間の間隔(パルス間隔)を制御したり、電源12から負荷21に電力を供給するオン時間の長さ(パルス幅)を制御したりする。
【0042】
また、電力制御部53は、充電端子43と外部電源60との電気的な接続を検出し、充電器13を介した電源12の充電を制御する。
【0043】
(基板構成)
図5及び図7に示すように、電源ユニット10は、充電端子43、第2ツェナーダイオード72及び抵抗器73が設けられる第1回路基板76と、制御部50、充電器13、スイッチ19と、第1ツェナーダイオード71、第1コンデンサ74、第2コンデンサ75、操作部14及び吸気センサ15が設けられる第2回路基板77と、第1回路基板76と第2回路基板77とを電気的に接続する導電部材78と、を備える。導電部材78は、充電端子43と充電器13とを電気的に接続する導電部の一部であり、本実施形態の導電部材78は、フレキシブル回路基板を用いて構成されるが、導線で構成してもよい。
【0044】
図5に示すように、第1回路基板76と第2回路基板77は、互いに離間して配置されている。具体的には、電源12の長さ方向(長手方向A)において一端側に第1回路基板76が設けられ、電源12の長さ方向(長手方向A)において他端側に第2回路基板77が設けられ、電源12の周面に沿って電源12の長さ方向に延在する導電部材78を介して第1回路基板76と第2回路基板77とが電気的に接続されている。なお、電源12の幅方向(長手方向Aに直交する方向)において一端側に第1回路基板76が設けられ、電源12の幅方向において他端側に第2回路基板77が設けられるようにしてもよい。
【0045】
(第1ツェナーダイオード)
第1ツェナーダイオード71は、充電端子43と充電器13との間において、充電器13に対して並列に接続される。このような第1ツェナーダイオード71によれば、充電器13に入力される電圧を安定化することができる。すなわち、ツェナーダイオードは、図8Bに示すように、逆方向へ流れる電流が急激に大きくなる(ダイオードが本来有する逆流防止作用が失われる)降伏電圧VBDが小さいため、容易に降伏状態となる。これにより、図8Aに示すように、ツェナーダイオードの両端の電圧がVBDに固定され、出力電圧Vout=VBDの関係が成り立つので、図8Cに示すように、入力電圧Vinに脈動があっても、図8Dに示すように、脈動が除去された安定した出力電圧Voutが得られる。
【0046】
なお、図8Aに示す回路では、ツェナーダイオードの両端に印加される電圧が降伏電圧未満の場合、出力電圧Voutは、入力電圧Vinと等しくなる点に留意されたい。
【0047】
第1ツェナーダイオード71は、充電端子43の出力端より充電器13の入力端の方に近くなるように接続されている。このような第1ツェナーダイオード71によれば、充電端子43から供給される電圧の安定化のみならず、充電端子43と充電器13との間に不可避的に存在するL(リアクタンス)成分による電圧の脈動を除去し、充電器13を適切に保護できる。この不可避的に存在するL成分は、例えば導電部材78や抵抗器73によってもたらされる。
【0048】
第1ツェナーダイオード71は、前述したように第2回路基板77に設けられる。つまり、充電端子43と充電器13が別々の回路基板76、77に設けられるので、電源ユニット10内における各部品のレイアウトの自由度が高い。また、充電器13が設けられる第2回路基板77に第1ツェナーダイオード71が設けられるので、第1ツェナーダイオード71を充電器13の近くに配置することができる。なお、第1ツェナーダイオード71は、第2回路基板77ではなく、充電端子43から入力される電力の流れ方向において、導電部材78の下流側に設けてもよい。このようにしても、第1ツェナーダイオード71を充電器13の近くに配置することができる。このように第1ツェナーダイオード71を充電器13の近くに配置すれば、第1ツェナーダイオード71によって脈動が除去された安定した電圧を充電器13へ入力することができる。
【0049】
第1ツェナーダイオード71は、充電端子43と充電器13とを電気的に接続する母線79に直接接続される。すなわち、トランジスタ等のスイッチを介さずに第1ツェナーダイオード71が接続されているので、第1ツェナーダイオード71回りの構造の大型化を回避できる。さらに、エアロゾル吸引器1では、大電流や高電圧を扱わないため、トランジスタ等のスイッチに第1ツェナーダイオード71を接続しなくても、電圧を十分に安定化することができる。
【0050】
(第2ツェナーダイオード)
第2ツェナーダイオード72は、充電端子43と第1ツェナーダイオード71との間において、第1ツェナーダイオード71に対して並列に接続される。これにより、外部電源から入力される電圧の揺らぎを第2ツェナーダイオード72で除去しつつ、充電端子43と充電器13との間に不可避的に存在するL成分による電圧の脈動を第1ツェナーダイオード71で除去することで、より確実に充電器13を保護することができる。また、第1ツェナーダイオード71と第2ツェナーダイオード72とで役割を分けることにより、ツェナーダイオードの大型化やコストの増加を抑制できる。併せて、1つツェナーダイオードに発熱が集中することが抑制できる。さらに、L成分は電圧や電流の時間変化に応答するため、L成分が発生する手前に配置された第2ツェナーダイオード72で外部電源から入力される電圧の揺らぎを除去しておくことで、充電器13により安定した電圧を印加できる。
【0051】
なお、第2ツェナーダイオード72は、前述したように第1回路基板76に設けられ、第1ツェナーダイオード71は、第1回路基板76から離間する第2回路基板77に設けられるが、充電端子43から入力される電力の流れ方向において、導電部材78の上流側に第2ツェナーダイオード72を設け、充電端子43から入力される電力の流れ方向において、導電部材78の下流側に第1ツェナーダイオード71を設けるようにしてもよい。
【0052】
第1ツェナーダイオード71及び第2ツェナーダイオード72は、同一部品で構成されている。このようにすると、部品の管理が容易になるとともに、ツェナーダイオードのコストを削減できる。
【0053】
(ツェナー電圧)
続いて、第2ツェナーダイオード72及び第1ツェナーダイオード71として好適なツェナーダイオードの範囲(ツェナー電圧の範囲)について図9を参照して説明する。一般的なツェナーダイオードのツェナー電圧は、ある特定の値ではなく、最大値と最小値で区画される範囲で定義される。以下の説明では、第2ツェナーダイオード72を例に説明する。
【0054】
第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最大値は、充電器13の最大動作保証電圧(例えば、6.45V)より低い。このようにすると、充電器13に最大動作保証電圧以上の電圧が入力されることを回避でき、最大動作保証電圧より低い電圧を安定的に入力させることができる。
【0055】
第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最小値は、充電器13の最小動作保証電圧(例えば、4.45V)より高い。このようにすると、充電器13に動作保証電圧より低い電圧が入力されることを回避でき、最小動作保証電圧以上の電圧を安定的に入力させることができる。
【0056】
充電器13の最大動作保証電圧から第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最大値を減算した値は、第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最小値から充電器13の最小動作保証電圧を減算した値より小さい。このようにすると、第2ツェナーダイオード72が降伏状態になる頻度を下げることができるので、第2ツェナーダイオード72の発熱を抑制できるとともに、第2ツェナーダイオード72を長寿命化できる。
【0057】
一般的なツェナーダイオードの抵抗値及び降伏状態においてツェナーダイオードを貫流する電流は決して小さくない。従って、降伏状態におけるツェナーダイオードの発熱は抑制されることが好ましい。また、充電器13へ入力されようとする電圧が充電器13の最大動作保証電圧よりも低い場合、ツェナーダイオードによる電圧の安定化は必須ではない。
【0058】
充電端子43から供給される電圧の定格値(例えば、5.0V)は、充電器13の最小動作保証電圧より高く、第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最小値は、充電端子43から供給される電圧の定格値(定格電圧)より高い。このようにすると、第2ツェナーダイオード72が常時降伏状態とならないため、充電端子43から供給される電圧に対し第2ツェナーダイオード72を有効に活用することができる。
【0059】
充電器13の最大動作保証電圧から第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最大値を減算した値は、第2ツェナーダイオード72のツェナー電圧の最小値から充電端子43から供給される電圧の定格値を減算した値より小さい。このようにすると、第2ツェナーダイオード72が降伏状態になる頻度を下げることができるので、第2ツェナーダイオード72の発熱を抑制できるとともに、第2ツェナーダイオード72を長寿命化できる。
【0060】
ツェナーダイオードは、部品毎(図9のZ1〜Z5)にツェナー電圧の最大値とツェナー電圧の最小値とが決まっているため、上記したツェナー電圧範囲を有するツェナーダイオードを選択する。したがって、第2ツェナーダイオード72及び第1ツェナーダイオード71としては、部品Z2〜Z4が好ましく、部品Z2が最も好ましい。第2ツェナーダイオード72及び第1ツェナーダイオード71で、同一の部品を用いてもよく、異なる部品を用いてもよい。
【0061】
なお、上述した実施形態においては充電器13に入力される電圧を安定化するために第2ツェナーダイオード72を用いたが、制御部50へ入力される電圧を安定化するためにさらに別のツェナーダイオードを用いてもよい。制御部50も充電器13と同様に最大動作保証電圧と最小動作保証電圧を持つため、これらに基づいて適切なツェナー電圧の範囲を持つツェナーダイオードを用いることができる。
【0062】
(抵抗器)
抵抗器73は、第1ツェナーダイオード71と第2ツェナーダイオード72との間において、第1ツェナーダイオード71及び第2ツェナーダイオード72に対して直列に接続される。このようにすると、抵抗器73による電圧降下によって高い電圧が充電器13に入力されることを防止できる。さらに、ツェナー電圧以上の電圧が第1ツェナーダイオード71に印加されにくくなるため、第1ツェナーダイオード71における発熱を抑制することができる。
【0063】
抵抗器73は、充電端子43から入力される電力の流れ方向において、導電部材78より上流側に接続される。具体的には、充電器13が設けられる第2回路基板77から離間する第1回路基板76に抵抗器73が設けられる。このようにすると、発熱体である抵抗器73を充電器13から離すことができる。
【0064】
(第1コンデンサ)
第1コンデンサ74は、充電端子43と充電器13との間において、充電器13に対して並列に接続される。このようにすると、第1コンデンサ74を平滑コンデンサとして機能させることにより、充電器13に入力される電圧を安定化することができる。また、第1コンデンサ74は、充電端子43と充電器13とのうち充電器13の方に近くなるように導電部に接続される。これにより、充電器13に入力される電圧をより安定化することができる。
【0065】
充電端子43と充電器13とを電気的に接続する導電部の抵抗成分と第1コンデンサ74とによりローパスフィルタを構成するので、高周波のノイズが充電器13に入力されることを抑制できる。また、第1コンデンサ74は、第1ツェナーダイオード71と充電器13との間において、充電器13に対して並列に接続されるので、第1ツェナーダイオードで除去しきれない微小な電圧の変動を第1コンデンサ74で平滑化し、充電器13により安定した電圧を入力できる。なお、前述した抵抗器73を用いる場合は、抵抗器73もローパスフィルタの一部を構成する。
【0066】
因みに、平滑コンデンサは、図10に示すように、入力電圧Vinに含まれるリップル成分(脈動成分)をコンデンサの充電作用及び放電作用を利用して平滑化し、出力電圧Voutを安定化させる。また、ローパスフィルタは、図11に示すように、コンデンサ(C)及び抵抗成分(R)で構成され、高周波ノイズを除去し、低周波ノイズを通過させるフィルタである。ローパスフィルタにおけるカットオフ周波数f(この周波数以下を通過させる周波数)は、以下の式で表される。
f=1/2πRC
【0067】
第1コンデンサ74は、回路基板における占有面積を小さくするために、リップル成分を除去できる範囲で容量(体格)を小さくすることが好ましいが、第1コンデンサ74の容量を小さくすると、カットオフ周波数が高くなり、十分なノイズ除去性能を発揮できない可能性がある。そこで、本実施形態の電源ユニット10では、第1コンデンサ74の容量を小さくしつつ、抵抗成分を大きくすることで、カットオフ周波数を低く抑えて必要なノイズ除去性能を確保する。以下、抵抗成分を大きくするための構成を列挙する。
【0068】
第1コンデンサ74は、前述したように充電器13と共に第2回路基板77に設けられる。第2回路基板77は、充電端子43が設けられる第1回路基板76から離間しており、導電部材78を介して第1回路基板76と電気的に接続される。つまり、第1コンデンサ74の上流側には、導電部材78が存在し、該導電部材78の抵抗成分でカットオフ周波数が低くなるので、ノイズ除去性能を向上させることができる。
【0069】
第1回路基板76は、前述したように電源12の長さ方向(又は幅方向)において一端側に設けられ、第2回路基板77は、電源12の長さ方向(又は幅方向)において他端側に設けられる。つまり、第1回路基板76及び第2回路基板77が電源12の長さ方向(又は幅方向)において反対側に設けられるので、導電部材78の長さを確保することができ、その結果、導電部材78の抵抗成分を増やし、カットオフ周波数を低くできる。換言すれば、除去できるノイズの周波数帯を広くできる。
【0070】
第1コンデンサ74の入力側、つまり第1コンデンサ74と充電端子43との間の導電部には、上記した抵抗器73が設けられている。この抵抗器73は、その抵抗成分によりカットオフ周波数を低下させるので、ノイズ除去性能を向上させることができる。また、抵抗器73による電圧降下によって、高い電圧が充電器13に入力されることを抑制できる。また、抵抗器は73、第1回路基板76に設けられるので、充電器13や制御部50が設けられる第2回路基板77の発熱量を下げることができる。
【0071】
以上の構成により、抵抗成分を大きくすることで、カットオフ周波数を低く抑えて必要なノイズ除去性能を確保することができる。
【0072】
第1コンデンサ74の容量は、1μF以下とすることができる。このようにすると、エアロゾル吸引器用の電源ユニット10に必要十分な容量のコンデンサを選択することで、電源ユニット10の大型化を回避できる。
【0073】
また、第1コンデンサ74の容量は、0.1μF以下であることが好ましい。このようにすると、エアロゾル吸引器用の電源ユニット10に必要十分な容量のコンデンサを選択しつつ、電源ユニット10を小型化できる。
【0074】
(第2コンデンサ)
第2コンデンサ75は、制御部50の入力側において、制御部50に対して並列に接続される。このようにすると、第2コンデンサ75を平滑コンデンサとして機能させることにより、制御部50に入力される電圧を安定化することができる。第2コンデンサ75も、第1コンデンサ74と同様に、充電端子43と制御部50とのうち制御部50の方に近くなるように導電部に接続される。これにより、制御部50に入力される電圧をより安定化することができる。
【0075】
第2コンデンサ75の容量は、第1コンデンサ74の容量と異なる。つまり、第1コンデンサ74と第2コンデンサ75は、保護すべき対象(充電器13、制御部50)が異なるので、保護対象に応じた適切な容量を持つコンデンサを選択することにより、基板上のコンデンサの占有面積を小さくできる。
【0076】
充電器13の最大動作保証電圧(例えば、6.45V)は、制御部50の最大動作保証電圧(例えば、5.5V)より高い。そのため、第2コンデンサ75としては、第1コンデンサ74より容量が大きいコンデンサが選択される。このように、耐電圧性能が低い制御部50の入力側に設けられる第2コンデンサ75の容量を、充電器13の入力側に設けられる第1コンデンサ74の容量に対して大きくすることで、耐電圧性能に劣る制御部50をより確実に保護することができる。
【0077】
充電器13は、電源12の充電を制御可能、且つ、電源12の充電時のみ動作するよう構成され、制御部50は、電源12の充電時及び放電時に動作するように構成される。そのため、第2コンデンサ75としては、第1コンデンサ74より容量が大きいコンデンサが選択される。このように、電源12の充電時及び放電時に動作する制御部50の入力側に設けられる第2コンデンサ75の容量を、充電時のみ動作する充電器13の入力側に設けられる第1コンデンサ74の容量に対して大きくすることで、利用頻度の高い重要な制御部50をより確実に保護することができる。
【0078】
充電器13の制御周期(動作クロック)は、制御部50の制御周期より長い。そのため、第2コンデンサ75としては、第1コンデンサ74より容量が大きいコンデンサが選択される。このように、制御周期の短い制御部50の入力側に設けられる第2コンデンサ75の容量を、制御周期の長い充電器13の入力側に設けられる第1コンデンサ74の容量に対して大きくすることで、高性能な制御部50をより確実に保護することができる。
【0079】
制御部50は、ユーザが操作可能な操作部14と、ユーザの吸引動作を検出する吸気センサ15とに電気的に接続されている。そのため、第2コンデンサ75としては、第1コンデンサ74より容量が大きいコンデンサが選択される。このようにすると、操作部14や吸気センサ15が電気的に接続される制御部50の入力側に設けられる第2コンデンサ75の容量を第1コンデンサ74に対して大きくすることで、操作部14や吸気センサ15を経由して侵入する静電ノイズの影響を受けやすい制御部50をより確実に保護することができる。
【0080】
第1コンデンサ74の入力側には、第1コンデンサ74に対して並列に接続される第1ツェナーダイオード71が設けられる。そのため、第1コンデンサ74の容量を第2コンデンサ75の容量に対して小さくしたとしても、第1ツェナーダイオード71の定電圧化作用によって充電器13を保護することができる。
【0081】
第2コンデンサ75の容量は、第1コンデンサ74の容量の10〜100倍であることが好ましい。例えば、第2コンデンサ75の容量は、第1コンデンサ74の容量を0.1μF、第2コンデンサ75の容量を10μFとする。このように、保護対象に応じた適切な容量を持つコンデンサを実装することで、保護対象を保護しつつ、基板上のコンデンサの占有面積を小さくできる。
【0082】
(第2回路基板の配置構成)
図3及び図5に示すように、操作部14及び吸気センサ15は、第2回路基板77に設けられる。操作部14や吸気センサ15を経由して侵入する静電気等の静電ノイズは、第2回路基板77に設けられるコンデンサ74、75で平滑化される。
【0083】
第2回路基板77は、第1主面77aと、第1主面77aの裏面である第2主面77bと、を備え、操作部14は第1主面77aに設けられ、吸気センサ15は第2主面77bに設けられる。このように、操作部14と吸気センサ15が第2回路基板77の異なる面に設けられるので、操作部14を経由して侵入する静電ノイズと吸気センサ15を経由して侵入する静電ノイズが重畳されて、大きなノイズになることを抑制できる。
【0084】
コンデンサ74、75は、第2回路基板77の第2主面77bに設けられる。即ち、第2主面77bが回路実装面である。このように、コンデンサ74、75と操作部14を第2回路基板77の異なる面に設けることで、コンデンサ74、75を配置するスペースを確保することができる。
【0085】
操作部14はその役割上、電源ユニット10の表面に露出する必要があるため、静電ノイズの侵入経路となりやすい。コンデンサ74、75が設けられる第2主面77bでこの静電ノイズを直接受けるのではなく、第1主面77aで受けることで、第2主面77bに到達し得る静電ノイズを低減できる。従って、大きな容量を持つコンデンサが不要になるため、基板上のコンデンサの占有面積を小さくできる。
【0086】
なお、本発明は、上記した実施形態に限らず、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0087】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0088】
(1)
エアロゾル源(エアロゾル源22)からエアロゾルを発生させるための負荷(負荷21)へ放電可能な電源(電源12)と、
前記電源の充電と放電の少なくとも一方を制御するよう構成される第1制御装置(充電器13)及び第2制御装置(制御部50)と、
前記第1制御装置及び前記第2制御装置が設けられる回路基板(第2回路基板77)と、
前記第1制御装置の入力側に、前記第1制御装置に対して並列接続される第1コンデンサ(第1コンデンサ74)と、
前記第2制御装置の入力側に、前記第2制御装置に対して並列接続される第2コンデンサ(第2コンデンサ75)と、を備え、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量とは異なる、エアロゾル吸引器(エアロゾル吸引器1)用の電源ユニット(電源ユニット10)。
【0089】
(1)によれば、第1制御装置の入力側に第1制御装置に対して並列接続される第1コンデンサの容量と、第2制御装置の入力側に第2制御装置に対して並列接続される第2コンデンサの容量とを異ならせることで、保護すべき制御装置に応じた適切な容量を持つコンデンサを実装できるとともに、基板上のコンデンサの占有面積を小さくできる。
【0090】
(2)
(1)に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置の最大動作保証電圧は、前記第2制御装置の最大動作保証電圧より高く、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0091】
(2)によれば、第1制御装置の入力側に設けられる第1コンデンサの容量を、耐電圧性能が低い第2制御装置の入力側に設けられる第2コンデンサの容量に対し小さくすることで、耐電圧性能に劣る制御装置をより確実に保護することができる。
【0092】
(3)
(1)に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置は、前記電源の充電を制御可能、且つ、前記電源の充電時のみ動作するよう構成され、
前記第2制御装置は、前記電源の充電時及び放電時に動作するように構成され、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0093】
(3)によれば、充電時のみ動作する第1制御装置の入力側に設けられる第1コンデンサの容量を、電源の充電時及び放電時に動作する第2制御装置の入力側に設けられる第2コンデンサの容量に対し小さくすることで、利用頻度の高い重要な制御装置をより確実に保護することができる。
【0094】
(4)
(1)に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置の制御周期は、前記第2制御装置の制御周期より長く、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0095】
(4)によれば、制御周期の長い第1制御装置の入力側に設けられる第1コンデンサの容量を、制御周期の短い第2制御装置の入力側に設けられる第2コンデンサの容量に対し小さくすることで、高性能な制御装置をより確実に保護することができる。
【0096】
(5)
(1)〜(4)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1制御装置は、入力される電力を前記電源の充電電力へ変換可能に構成される充電器(充電器13)であり、
前記第2制御装置は、前記電源の充電及び放電を制御可能に構成されるマイクロコントローラ(制御部50)であり、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0097】
(5)によれば、充電器の入力側に設けられる第1コンデンサの容量を、マイクロコントローラの入力側に設けられる第2コンデンサの容量に対し小さくすることで、充電器に比べてより重要な制御装置であるマイクロコントローラをより確実に保護することができる。
【0098】
(6)
(1)〜(5)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記電源ユニットは、
ユーザが操作可能なスイッチ(操作部14)と、ユーザの吸引動作を出力するセンサ(吸気センサ15)との少なくとも一方を、さらに備え、
前記スイッチ又は前記センサは、前記第2制御装置に電気的に接続され、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0099】
(6)によれば、第1コンデンサの容量を、スイッチ又はセンサが電気的に接続される第2制御装置の入力側に設けられる第2コンデンサの容量に対し小さくすることで、スイッチ及びセンサを経由して侵入する静電ノイズの影響を受けやすい制御装置をより確実に保護することができる。
【0100】
(7)
(1)〜(6)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さく、
前記電源ユニットは、
前記第1コンデンサの入力側に、前記第1コンデンサに対して並列接続されるツェナーダイオード(第1ツェナーダイオード71)をさらに備える、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0101】
(7)によれば、容量が小さい第1コンデンサが設けられる第1制御装置の入力側にはツェナーダイオードが併用されるので、容量が小さいコンデンサで保護される制御装置でも、より確実に保護することができる。
【0102】
(8)
(1)〜(7)のいずれかに記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの容量の10〜100倍である、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【0103】
(8)によれば、保護すべき制御装置に応じた適切な容量を持つコンデンサを実装することで、基板上のコンデンサの占有面積を小さくできる。
【符号の説明】
【0104】
1 エアロゾル吸引器
10 電源ユニット
12 電源
13 充電器(第1制御装置)
14 操作部(スイッチ)
15 吸気センサ(センサ)
21 負荷
22 エアロゾル源
50 制御部(第2制御装置)
71 第1ツェナーダイオード(ツェナーダイオード)
74 第1コンデンサ
75 第2コンデンサ
77 第2回路基板(回路基板)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2019年8月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル源からエアロゾルを発生させるための負荷へ放電可能な電源と、
入力される電力を前記電源の充電電力へ変換可能に構成される充電器と、
前記電源の充電及び放電を制御可能に構成されるマイクロコントローラと、
前記充電器及び前記マイクロコントローラが設けられる回路基板と、
前記充電器の入力側に、前記充電器に対して並列接続される第1コンデンサと、
前記マイクロコントローラの入力側に、前記マイクロコントローラに対して並列接続される第2コンデンサと、を備え、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記充電器の最大動作保証電圧は、前記マイクロコントローラの最大動作保証電圧より高、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記充電器は、前記電源の充電を制御可能、且つ、前記電源の充電時のみ動作するよう構成され、
前記マイクロコントローラは、前記電源の充電時及び放電時に動作するように構成されている、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項4】
請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記充電器の制御周期は、前記マイクロコントローラの制御周期より長い、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記電源ユニットは、
ユーザが操作可能なスイッチと、ユーザの吸引動作を出力するセンサとの少なくとも一方を、さらに備え、
前記スイッチ又は前記センサは、前記マイクロコントローラに電気的に接続されている、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって
記電源ユニットは、
前記第1コンデンサの入力側に、前記第1コンデンサに対して並列接続されるツェナーダイオードをさらに備える、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの容量の10〜100倍である、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
前記回路基板は2つの主面を備え、
前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサは、前記2つの主面のうち同一の主面に設けられる、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の電源ユニットであって、
ユーザが操作可能な操作部を備え、
前記回路基板は、第1主面及び第2主面を備え、
前記第1コンデンサ及び前記第2コンデンサは、前記第2主面に設けられ、
前記操作部は、前記第1主面に設けられる、エアロゾル吸引器用の電源ユニット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明のエアロゾル吸引器用の電源ユニットは、
エアロゾル源からエアロゾルを発生させるための負荷へ放電可能な電源と、
入力される電力を前記電源の充電電力へ変換可能に構成される充電器と、
前記電源の充電及び放電を制御可能に構成されるマイクロコントローラと、
前記充電器及び前記マイクロコントローラが設けられる回路基板と、
前記充電器の入力側に、前記充電器に対して並列接続される第1コンデンサと、
前記マイクロコントローラの入力側に、前記マイクロコントローラに対して並列接続される第2コンデンサと、を含み、
前記第1コンデンサの容量は、前記第2コンデンサの容量より小さい