【解決手段】羽根110A〜110D、マグネット、及びシャフトを備える回転可能なインペラ101であって、インペラに磁気的に係合された駆動ユニット401によって駆動されるように構成された回転可能なインペラと、回転可能なインペラを受容するインペラ座200であって、インペラ座が上方に配置された円筒形ハウジング、フランジ、及びベースを備え、円筒形ハウジングがインペラシャフト用の中心開口部を備え、ベースが固定・芯出し機構301と係合するように配置された環状パーツ及びピンを備える、インペラ座と、を備える撹拌機、並びに、撹拌機を含むミキサ係合ユニットと、ミキサシステム400と、混合容器と、撹拌機、ミキサ係合ユニット、ミキサシステム及び混合容器を使用する方法。
(a)2枚以上の羽根と、2つ以上のマグネットと、シャフトとを備える回転可能なインペラであって、該インペラに磁気的に係合された駆動ユニットによって駆動されるように構成された回転可能なインペラと、
(b)前記回転可能なインペラを受けるインペラ座であって、該インペラ座が、上向きに配置された円筒形ハウジングと、フランジと、ベースとを備え、前記円筒形ハウジングが前記インペラの前記シャフト用の中心開口部を備え、前記ベースが、固定・芯出し機構と係合するように配置された環状パーツ及び少なくとも3つのピンを備える、インペラ座と、
を具備する撹拌機。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態によるミキサ係合システムの斜視図であり、回転可能なインペラ及び回転可能なインペラを受けるインペラ座を備える撹拌機と固定・芯出し機構とを示している。
【
図2】
図1に示すミキサ係合システムの分解図であり、固定・芯出し機構内に取外し可能に挿入可能である駆動ユニットのベースも示している。ミキサ係合システム及び駆動ユニットは、本発明の別の実施形態によるミキサシステムを提供する。
【
図3A】本発明の一実施形態による回転可能なインペラの側面図である。
【
図3B】本発明の一実施形態による回転可能なインペラの、底部からの斜視図である。
【
図3C】本発明の一実施形態による回転可能なインペラの分解図である。この分解図は、インペラ内の従動グネットアレイも示している。
【
図4A】本発明の一実施形態によるインペラ座の上面図である。
【
図4B】本発明の一実施形態によるインペラ座の底面図である。
【
図4C】本発明の一実施形態によるインペラ座の側面図である。
【
図5】本発明の一実施形態による固定・芯出し機構の分解図である。
【
図6】互いに接触して配置された
図4A〜
図4Cに示すインペラ座と
図5に示す固定・芯出し機構と(
図5に示されている面板とシェル(外殻)なし)を斜視図及び側面図で概略的に示している。インペラ座は、中央の図では開位置にあり、下の図では固定位置にある。
【
図7A】本発明の一実施形態によるインペラ座と係合した回転可能なインペラを示す部分断面図であり、インペラシャフトの端部は、インペラ座の中心開口部内の肩部を貫通している。
【
図7B】シャフト内に押し込まれたばね付勢式ボールを備える、回転可能なインペラを本発明の別の実施形態によるインペラ座に係合させるための別の構成を示す部分断面図及び斜視図(軸受あり及び軸受なし)であり、この構成ではインペラ座の中心開口部には肩部がない。
【
図8A】本発明の一実施形態による駆動ユニットを示す分解図であり、駆動マグネットアレイも示している。
【
図8B】駆動ユニットのシャフトハウジング、ベースプレート、及び上向きの柱状体を示している。
【
図9A】ミキサ係合システムの実施形態への取外し可能な駆動ユニットの挿入状態を示す概略側面図であり、部分的に挿入された状態を示している。
【
図9B】ミキサ係合システムの実施形態への取外し可能な駆動ユニットの挿入状態を示す概略側面図であり、完全に挿入された状態を示している。
【
図10】
図9Bに示す駆動ユニットの完全挿入後の、逆極性で配置されたインペラ及び駆動ユニット内のマグネットの部分図である。
【
図11】混合容器を受容するための例示的なトートを、駆動ユニットのモータと共に示す底面図である。
【
図12】混合容器を受容するための例示的なトートを、駆動ユニットのモータと共に示す、
図11の線12−12に沿った混合容器を有する断面図である。
【
図13】混合容器を受容するための例示的なトートを、駆動ユニットのモータと共に示す、
図12の部分詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0020]本発明の一実施形態によれば、撹拌機が提供され、この撹拌機は、(a)2枚以上の羽根、2つ以上のマグネット及びシャフトを備える回転可能なインペラであって、インペラに磁気的に係合された駆動ユニットによって駆動されるように構成された回転可能なインペラと、(b)回転可能なインペラを受けるインペラ座であって、このインペラ座が、上向きに配置された円筒形ハウジング、フランジ及びベースを備え、円筒形ハウジングがインペラシャフト用の中心開口部を備え、ベースが、固定・芯出し機構と係合するように構成された環状パーツ及び少なくとも3つのピンを備える、インペラ座と、を具備している。
【0011】
[0021]別の実施形態では、ミキサ係合システムが提供され、このミキサ係合システムは、撹拌機の一実施形態と、(c)インペラ座のピンを受け入れるように構成された少なくとも3つの傾斜が付けられたスロットを有する回転可能な中空円筒形ハウジングを備える固定・芯出し機構であって、各スロットが、開放端、下方に傾斜が付けられたチャンネル、及び閉鎖端を備える、固定・芯出し機構と、(d)回転可能な中空円筒形ハウジングに取り付けられたレバーであって、インペラ座が固定・芯出し機構と接した状態で配置され、ピンが対応のスロットの開放端にあり且つレバーが第1の開位置にあるときに、レバーを第1の開位置から第2の閉位置まで移動させると回転可能な円筒形ハウジングが回転して、ピンがスロット内を下方に傾斜が付けられたチャンネルに沿って閉鎖端まで下方に移動し、インペラ座を固定圧縮位置へ固定するようにする、レバーと、を具備している。
【0012】
[0022]本発明の一実施形態によるミキサシステムは、ミキサ係合システムの一実施形態と、モータ及び2つ以上のマグネットを備える駆動ユニットとを具備し、駆動ユニットは、固定・芯出し機構の回転可能な中空円筒形ハウジング内に取外し可能に挿入することができ、挿入されると、駆動ユニットはインペラを磁気駆動するように動作し得る。
【0013】
[0023]別の実施形態では、バイオプロセス処理で使用するための混合容器が提供され、この混合容器は、流体を収容するのに適した内容積部を有する密閉コンテナを備えるバイオコンテナであって、内面及び外面を有する底壁と、頂壁と、頂壁及び底壁に接合された少なくとも1つの側壁と、少なくとも1つの入口ポートと、底壁に配設された少なくとも1つの排出ポートとを備えるバイオコンテナと、フランジが底壁の内面に取り付けられた撹拌機の一実施形態と、を具備している。
【0014】
[0024]本発明による流体を処理する方法の一実施形態は、
バイオコンテナと、撹拌機の一実施形態とを具備する、バイオプロセス処理で使用するための混合容器を、トート内に配置するステップであって、前記バイオコンテナが、流体を収容するのに適した内容積部を有する密閉コンテナからなり、このコンテナが、内面及び外面を有する底壁と、頂壁と、頂壁及び底壁に接合された少なくとも1つの側壁と、少なくとも1つの入口ポートと、底壁に配設された少なくとも1つの排出ポートとを備え、撹拌機の一実施形態が、フランジが底壁の内面に取り付けられるものである、ステップと、
固定・芯出し機構の一実施形態をインペラ座に係合させ、レバーを第1の開位置から第2の閉位置まで移動させるステップと、
駆動ユニットを固定・芯出し機構の回転可能な中空円筒形ハウジング内に、駆動ユニット内のマグネットがインペラ内のマグネットに整列されるまで挿入するステップと、
を含む。この方法の典型的な実施形態は、少なくとも1つの流体をコンテナ内に導入するステップと、インペラを磁気駆動してコンテナ内の材料を混合するために駆動ユニットを動作させるステップと、続いてコンテナから混合材料を排出するステップと、
をさらに含む。
【0015】
[0025]例示として、流体を処理する方法の一実施形態は、
(A)流体を収容するのに適した内容積部を有する密閉コンテナからなるバイオコンテナと、ミキサ係合システムとを入手するステップであって、前記コンテナが、内面及び外面を有する底壁と、頂壁と、頂壁及び底壁に接合された少なくとも1つの側壁と、少なくとも1つの入口ポートと、底壁に配設された少なくとも1つの排出ポートとを備え、前記ミキサ係合システムが、(a)2枚以上の羽根、2つ以上のマグネット及びシャフトを備える回転可能なインペラであって、このインペラに磁気的に係合された駆動ユニットによって駆動されるように構成された回転可能なインペラと、(b)回転可能なインペラを受けるインペラ座であって、このインペラ座が、上向きに配置された円筒形ハウジング、フランジ及びベースを備え、円筒形ハウジングがインペラシャフト用の中心開口部を備え、ベースが、固定・芯出し機構と係合するように配置された環状パーツ及び少なくとも3つのピンを備え、フランジがコンテナの底壁の内面に取り付けられる、インペラ座と、(c)インペラ座のピンを受け入れるように構成された少なくとも3つの傾斜が付けられたスロットを有する回転可能な中空円筒形ハウジングを備える固定・芯出し機構であって、各スロットが開放端、下方に傾斜が付けられたチャンネル、及び閉鎖端を備える、固定・芯出し機構と、(d)回転可能な中空円筒形ハウジングに取り付けられたレバーであって、インペラ座が固定・芯出し機構と接した状態で配置され、ピンが対応のスロットの開放端内にあり且つレバーが第1の開位置にあるときに、レバーを第1の開位置から第2の閉位置まで移動させると回転可能な中空円筒形ハウジングが回転して、ピンがスロット内を下方に傾斜が付けられたチャンネルに沿って閉鎖端まで下方に移動し、インペラ座を固定圧縮位置へ固定するようにする、レバーとを具備する撹拌機を備えている、ステップと、
(B)レバーを第1の開位置から第2の閉位置まで移動させ、インペラ座を固定・芯出し機構に係合させるステップと、
(C)モータ及び2つ以上のマグネットを備える取外し可能な駆動ユニットを固定・芯出し機構の回転可能な中空円筒形ハウジング内に挿入し、バイオコンテナが処理されるべき流体を収容した場合に、インペラを磁気駆動してバイオコンテナ内の流体を混合するために駆動ユニットを動作させるステップと、
を含む。
【0016】
[0026]混合容器は1回のみの使用のものであるので、混合後(及び排出前後)、駆動ユニットは取り外され、レバーは第2の閉位置から第1の開位置まで移動され、混合容器は廃棄される。ミキサ係合システム及び駆動ユニットは他の混合容器で再利用され得る。
【0017】
[0027]大量混合及び/又は高速混合し、性能の向上を可能とするように上位化できるラジアル駆動型のミキサが提供され得ることが有効である。マグネットの寸法、マグネットの強度、使用されるマグネットの数量を選択することにより、多種多様な駆動ユニットを作製することができる。例えば、約19Nm以上のトルクを得ることができる。
【0018】
[0028]さらに、駆動ユニットのシャフトを芯出しする(インペラの同じ回転軸線上に整列する)ことができ、インペラ座を固定圧縮位置へ固定することができる。したがって、駆動ユニット(駆動ユニットは取外し可能である)内のマグネット及びインペラ内のマグネットは、それらの間にある部品のいずれとも全く接触することなく互いに良好に整列することができ、インペラ座(インペラが装着される部位)は、動作中にインペラ座がぐらつかないようにコンテナ(袋)に固定される。したがって、インペラは混合中にインペラ座に接触せず、インペラシャフトはインペラ座の内側に接触しない。実際、許容差を本質的にゼロに減じることができる。取外し可能な駆動ユニットは、他の様々なコンテナ及びシステムで使用することができる。なお、この文脈での「取外し可能な」とは、駆動ユニットは、マグネットホルダシャフトが上に移動してインペラ座内に入り、下に移動してインペラ座から出るように動作させることができることを意味する。駆動ユニットは、タンク上の固定駆動ユニットとすることができる、あるいはトロリに搭載することができ、したがって別のタンクで使用するために駆動ユニットをタンクから取り外し、トロリで移動させることができることは理解されたい。
【0019】
[0029]次に、本発明の構成要素のそれぞれについて詳細に説明するが、同様の構成要素には同様の参照番号を付することとする。
【0020】
[0030]
図1、
図2及び
図3A〜
図3Cは、2枚以上の羽根110(4枚の羽根が110A、110B、110C、及び110Dという符号を付して示されている)を備える回転可能なインペラ101と、少なくとも2つの従動永久マグネット150(
図3Cにおいて150A〜150Jという符号が付されている。好ましくは、
図10に示すように複数のマグネットが、極性が交互となるようにして円形構成で配置される)と、空洞176を画定する内面175と、シャフト160とを備える撹拌機100の一実施形態を示し、インペラ101は、インペラに磁気的に係合された駆動ユニットによって駆動されるように構成されている。所望であれば、インペラ101は、例えば射出成形により、例えば上部102(例えば、シャフトが射出成形される)及び下部103(マグネットが挿入される)を含めて作製することができ、上部102及び下部103は、プラスチックリングオーバーモールド104と共に組み立てられ且つ封止される。所望であれば、インペラは、上部に異なる形状及び/又はサイズの羽根と共に作製することができ、下部は様々な上部と共に使用することができる。
【0021】
[0031]撹拌機100の図示実施形態は、回転可能なインペラ101を受けるためのインペラ座200(
図4A〜
図4Cにより詳細に示されている)も含み、インペラ座は、上向きに配置された円筒形ハウジング205と、フランジ210と、ベース220とを具備し、円筒形ハウジング205は、内部空洞207と、インペラシャフトを受け入れるための内径を有する軸受261を含む中心開口部260を含む上端部206とを備え、フランジ210は上面210A及び下面210Bを有し、ベース220は、固定・芯出し機構と係合するように配置された下端部226及び側壁227を有する環状パーツ225と少なくとも3つのピン230A、230B及び230Cとを備える。以下にさらに詳細に説明するように、各ピンの上に配置され且つ各ピンに整列されるのが回転防止タブであり、これは固定・芯出し機構301の面板302のノッチに嵌入する。
図4Cは、ピン230A及び230Bの上にそれぞれ配置され且つピン230A及び230Bにそれぞれ整列された回転防止タブ231A及び231Bを示す(ピン230Cの上に配置され且つピン230に整列された回転防止タブ231Cは示されていない)。
図4Cは、タブがピンの長さより短い環状パーツから延びる長さを有することも示している。通常、下面210Bは、コンテナ(袋)製造プロセス中に位置決めするための少なくとも1つの突出部を含む。この図示の実施形態では、下面201Bは2つの突出部240A、240Bを含む。
【0022】
[0032]いくつかの実施形態(例えば、
図12及び
図13に示されているもの)では、突出部は、インペラを備えるバイオコンテナを支持するために使用される支持体(トレイ、フォルダ、又は剛性ベースと呼ばれることもある)の開口部内に収まる、又は支持体が使用されない場合には面板の放射状溝内に収まる。例えば、米国特許第9,687,852号明細書に記載されているように、様々な支持体が本発明の諸実施形態に応じて使用され得る。
【0023】
[0033]任意的なものではあるが、
図7Aに示すように、中心開口部260は、軸受261の下方に配置された、開口部の表面の下部上の肩部262を含み、インペラシャフト160は拡大端部162を含み、したがって、インペラがインペラ座内に挿入されるとシャフトの端部は肩部262を通過して開口部260内に保持されて、撹拌機を収容するバイオコンテナの搬送中にインペラがインペラ座から脱落することを防止するようになっている。
【0024】
[0034]あるいは、別のオプションでは、中心開口部は肩部を含まず、インペラシャフトは拡大端部を含まない。例えば、シャフトは、例えばシャフト内に保持された少なくとも1つのばね付勢式ボールを含むばね付勢式マウント(spring−loaded mount)を含むことができる。ばね付勢式ボールは保持スリーブに嵌合することができ、保持スリーブは、シャフトの穴に嵌合される、例えばプレスフィットされるか又はねじ込まれる。
【0025】
[0035]
図7Bに示す実施形態によれば、シャフト160は、ばね付勢式ボール266A、266B及び対応の保持スリーブ267A、267B(盲端270A、270Bと共に図示されている)に嵌合された対応のばね269A、269Bとして示されているばね付勢式マウント265(軸受261に挿入可能)を含み、保持スリーブ267A、267Bは、シャフトの対応の穴268A、268Bに圧入される。ばね付勢式マウントを含む諸実施形態によれば、軸受261は、ばね付勢式ボールが容易には通過できない障壁を有する。
図7Bは、2つのばね付勢式ボール及び対応の穴に嵌合された対応のスリーブを有するばね付勢式マウント265示しているが、別の実施形態では、マウントは、単一のばね付勢式ボール及び穴に嵌合された対応の保持スリーブを備える。
【0026】
[0036]
図1、
図2、
図5及び
図6は、ミキサ係合システム300の一実施形態を示し、この実施形態は、撹拌機100の一実施形態と、頂面302A及び底面302Bを有し且つ少なくとも3つのノッチ303A、303B、303Cを含む面板302(見やすいように面板は
図6に示されていない)を備える固定・芯出し機構301であって、面板が、中空シェル又は中空外側ハウジング310とシェル310内に配置された回転可能な中空円筒形内側ハウジング305(見やすいようにシェルも
図6に示されていない)とに取り付けられ、ハウジング305が、面板のノッチと連通するとともにインペラ座のピン及び回転防止タブを受け入れるように構成された少なくとも3つの下方に傾斜が付けられたスロット330A、330B、330Cを含み、各スロットがそれぞれ、開放端(331A、331B、331C)、下方に傾斜が付けられたチャンネル(332A、332B、332C)及び閉鎖端(333A、333B、333C)を備える、固定・芯出し機構301と、中空円筒形ハウジング305に取り付けられたレバー350であって、インペラ座が、固定・芯出し機構と接し、ピンがノッチを通り、対応のスロットの開放端内にある状態で配置され、且つレバーが第1の開位置(
図6の中央図)にあるときに、レバー(回転可能なハウジング305に取り付けられていて、ハウジング305は非回転シェル310内で回転する)を第1の開位置から第2の閉位置(
図6の右側の図)まで移動させるとハウジング305が回転して、ピンがスロット内を下方に傾斜が付けられたチャンネルに沿って閉鎖端部まで下方に移動し、インペラ座を固定圧縮位置へ固定するようにする、レバー350と、を具備する。いくつかの実施形態では、
図5、
図12及び
図13に示すように、面板の頂面302Aは、突出部240A、240Bを受け入れるように構成された放射状溝326(隆起部分327Aと327Bとの間)を含む(例えば、インペラを備えるバイオコンテナを支持するため支持体は使用されない)。
図5は、ピン又はねじによってレバー350がハウジング305に取り付けられ、ベースプレート376がシェル310に取り付けられるのを示しているが、取付けのための他の配置構成は当業者に知られている。
【0027】
[0037]参考のために
図4B、
図4C及び
図5を使用すると、ノッチ303A、303B、303Cはそれぞれ、ピン230A、230B及び230C、並びに回転防止タブ231A、231B及び231Cを受け入れる。回転防止タブは固定プロセス中にノッチ内にとどまり、したがってインペラ座は固定プロセス中に回転しない。しかしながら、タブから十分に下方に配置されたピンは、面板の底面302Bの下方に延びており、したがってスロット内を下方に移動することができる。
【0028】
[0038]参考のために
図4Cを使用すると、支持体が使用される実施形態(
図12及び
図13の支持体900も参照のこと)では、ピン230A、230B及び230Cの上部と下面210Bとの間の空間により、支持体はバイオコンテナの底部と固定・芯出し機構301の面板302の頂面302Aとの間に配置されることが可能になり、その場合、突出部240A及び240Bは支持体900の対応の穴に嵌入する。ピンが受け入れられ、下方に傾斜が付けられたチャンネルの中へ下方に移動すると、インペラ座200が支持体から脱落するのが防止される。所望であれば、
図5に示すように、隆起部分327Aは、切欠きスロットがインペラ座のピンに整列されるのを確実にするために切欠き309を含み、例えばタンクの生産を確実にするために、構成要素は設置され一方向において溶接される。
【0029】
[0039]
図9A及び
図9Bは、係合システムの一実施形態と駆動ユニット401(
図8Aにより詳細に示す)とを備えるミキサシステム400の一実施形態を示し、駆動ユニット401は、駆動シャフト404を有するモータ403と、上端に空洞475Aを有するマグネットホルダシャフト475と、少なくとも2つの駆動永久マグネット450(450A、450Bという符号が付されている。好ましくは、個々のスペーサ(スペーサ451A、451B及び451Jの符号が付されている)を備えるスペーサ構成体451によって分離され得る複数のマグネットが、極性が交互となるように円形構成で配置される(
図10に示す))と、少なくとも1つの軸受480と、シャフトハウジング495とを具備する。通常、
図8A及び
図8Bに示すように、駆動ユニットはさらに、ベースプレート496、及びサークリップのような少なくとも1つの保持器497(2つの保持器497A、497Bが示されている)を含む。駆動ユニットはさらにマグネットカバー485を含んでもよい。
【0030】
[0040]通常、軸受480はシャフトハウジング495に押し込まれ、保持器497Aはシャフトハウジング内に軸受の上方に取り付けられ、マグネットカバー485はマグネットホルダシャフト(マグネットホルダシャフト上にはマグネット450が取り付けられている)のシャフト上で摺動され、マグネットが設置されマグネットカバーが取り付けられたマグネットホルダは軸受に押し込まれ、別の保持器497Bはマグネットホルダシャフトのシャフト上に軸受の下方に取り付けられ、ベースプレート496はモータ403上に取り付けられ、アセンブリ全体はベースプレート上に取り付けられる。
【0031】
[0041]
図9A及び
図9Bに示すように、駆動ユニットは、マグネットホルダシャフト475のマグネット端部がインペラ座200の円筒形ハウジング205の内部空洞207内に挿入されるように、固定・芯出し機構301の中空円筒形ハウジング305内に取外し可能に挿入することができ、駆動ユニットは、インペラを磁気駆動するように動作され得る。任意的なものであるが、
図1、
図2及び
図8Bに示すように、ベースプレートは、固定・芯出し機構301のベースプレート375の任意の溝376に嵌入することができる上向きの柱状体498を備える安全機構を含み、したがって、駆動ユニットが完全に挿入されると、レバーは、駆動ユニットが設置された状態で又は動作中にオペレータが固定・芯出し機構との係合を解除することができないようにブロックされる。柱状体が溝のない外側にさらに移動される別のオプション(図示せず)では、駆動ユニットが完全に挿入されると、レバーは引き続きブロックされる。
【0032】
[0042]
図3C及び
図8Aに示すように、インペラ101及び駆動ユニット401はそれぞれ、極性が交互となるように円形構成で配置され(駆動マグネットはスペーサによって分離される)且つ逆極性で向かい合う複数の永久マグネット150、450(例えば、ブロックマグネット、多極リングマグネット、又はより好ましくはセグメントマグネット)をそれぞれ備えるマグネットアレイ155、455を含み、例えば、インペラマグネットのS極は駆動ユニットマグネットのN極と向き合い、インペラマグネットのN極側は駆動ユニットマグネットのS極と向き合う(例えば
図10に示されている)。駆動ユニットは、放射状配置で配置された吸引用の永久マグネットを使用することによりインペラを回転させる。駆動マグネット450はモータ403によって駆動され、モータが始動されると回転する。永久マグネットの吸引性があることから、インペラ101内の従動マグネット150が追従して、インペラの回転を引き起こす。これらの永久マグネット間には物理的接触がない。
【0033】
[0043]軸受480(
図8Aに示す)は、インペラを径方向において中心に位置決めした状態に保つのに役立つ。滑り軸受及び玉軸受(クローズ型玉軸受を含む)を使用することができるが、滑り軸受は径方向の力と軸方向の力の両方を処理することができ、玉軸受と比較して混合工程中の粒子の発生が少ないはずであるので、滑り軸受が好ましい。さらに、滑り軸受は液膜を形成して、特定の速度での摩擦を本質的になくす。マグネットの放射状の配置及び軸受の位置のために、軸受にかかる力は、軸受の遊びが極小であるので最小限に抑えられる。軸受にかかる力は、遊びが増えるにつれて増加する。軸方向の位置決め及び安定性がマグネットのセンタリング力によって与えられるので、軸方向軸受が不要になる。
【0034】
[0044]本発明の一実施形態では、撹拌機の一実施形態がコンテナ内に配置され、バイオコンテナと、撹拌機の一実施形態とを具備する、バイオプロセス処理で使用するための混合容器の一実施形態を提供するものであって、バイオコンテナは、流体を収容するのに適した内容積部を有する密閉コンテナ(典型的にはプラスチックコンテナなどの可撓性コンテナ)からパーツなり、コンテナは、内面及び外面を有する底壁と、頂壁と、頂壁及び底壁に接合された少なくとも1つの側壁と、少なくとも1つの入口ポートと、少なくとも1つの排出ポートとを備え、撹拌機の実施形態は、フランジが底壁の内面に取り付けられる(例えば、溶接される)ものである。混合容器は、(例えば、トート(タンクと呼ばれることもある)内での)1回だけの使用のために設計されており、したがって使用後、バイオコンテナ及び撹拌機は廃棄することができる。
【0035】
[0045]種々の密閉コンテナが本発明の諸実施形態での使用に適しており、適切なコンテナは当技術分野で知られている。種々のコンテナ形状(例えば、円筒形、直方体、六角形)及びコンテナ容積は、本発明の諸実施形態での使用に適している。
【0036】
[0046]
図11及び
図12は、混合容器を受容するための例示的なトート1000を示し、
図13は、混合容器500の一実施形態の部分詳細図を示す。
図11はトートの底面図を示し、駆動ユニットのモータ403も示す。
図11は、固定駆動ユニットを備えた六角形のタンクを示しているが、他の配置構成(例えば、立方体タンク及び/又はトロリ上の取外し可能な駆動ユニット)も本発明の諸実施形態を実施するのに適している。
【0037】
[0047]
図12は、
図11の線12−12に沿った混合容器を備えるトートの断面図を示し、
図13は
図12の部分詳細図を示す。混合容器500の図示の実施形態は、流体を収容するのに適した内容積部を有する密閉コンテナからなるバイオコンテナ501であって、コンテナが、内面510A及び外面510Bを有する底壁510と、頂壁511と、頂壁及び底壁に接合された少なくとも1つの側壁512と、少なくとも1つの入口ポート530と、底壁に配設された少なくとも1つの排出ポート531とを備える、バイオコンテナ501と、フランジ210が底壁の内面に取り付けられる(例えば溶接される)撹拌機の実施形態と、を具備する。
【0038】
[0048]支持体の使用は任意選択的なものであるが、
図12及び
図13は例示的な支持体900を示し、インペラ座の突出部は袋の底壁を挿通し、支持体の対応する穴に嵌入する。
【0039】
[0049]インペラ座は、固定・芯出し機構と係合することができ、駆動ユニットは、バイオコンテナが処理されるべき流体を収容する前に又は収容した後で挿入することができる。通常、バイオコンテナはトート内に配置され(バイオコンテナはトート内に配置される前に支持体上に配置されてもよい)、インペラ座が固定され、袋は、折り畳まれていれば展開され、バイオコンテナの管類が連結され、駆動ユニットは挿入され、その後、バイオコンテナは処理されるべき流体で満たされる。
【0040】
[0050]バイオコンテナが処理されるべき液体を収容すると、駆動ユニットは内容物を混合するために動作され得る。その後、ミキサシステム及び駆動ユニットは、バイオコンテナの内容物を外部環境にさらすことなく取り出すことができる。
【0041】
[0051]本明細書に引用される刊行物、特許出願、及び特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が参照により組み込まれるように個別にかつ具体的に示され、その全体が本明細書に記述された場合と同程度に参照により組み込まれる。
【0042】
[0052]本発明を説明する文脈での(特に下記の特許請求の範囲の文脈での)用語「a」、「an」、「the」、「at least one」及び類似指示対象の使用は、本明細書内に特に指示がない限り又は文脈により明瞭に矛盾しない限り、単数形と複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。その後に1つ又は複数の項目のリストが続く用語「at least one」(例えば「at least one of A and B」)の使用は、本明細書内に特に指示がない限り又は文脈により明瞭に矛盾しない限り、列挙項目(A又はB)から選択された1つの項目、あるいは列挙された項目(A及びB)の複数の任意組み合わせを意味すると解釈されるべきである。用語「comprising」、「having」、「including」、及び「containing」は、特に断りのない限り、非限定的用語(すなわち、「including,but not limited to」)と解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書内に特に指示がない限り、その範囲内にあるそれぞれ別々の値を個々に参照する略記法として機能することを意図しているにすぎず、それぞれ別の値は、本明細書に個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されている方法はすべて、本明細書内に特に指示がない限り又は文脈により明瞭に矛盾しない限り、任意適当な順序で実行され得る。本明細書に提供されるあらゆる例、又は例示的な言い回し(例えば「such as」)の使用は、本発明をより良く理解することを意図しているにすぎず、特に請求されない限り本発明の範囲を限定するものではない。本明細書内の言い回しは、任意の非請求の要素を本発明の実施に必須なものと指摘していると解釈されるべきではない。
【0043】
[0053]本発明の好ましい実施形態が、本発明を実施するための本発明人に知られる最良の形態を含めて、本明細書に記載されている。そうした好ましい実施形態の変形形態は、前述の説明を読んだときに当業者には明らかになり得る。本発明人は、当業者がかかる変形形態を必要に応じて使用することを期待し、本発明人は、本発明が本明細書に明確に記載されている以外の方法で実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法で許可されるように、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙された主題のすべての修正及び均等物を含む。さらに、そのすべての可能な変形形態における上記要素の任意の組み合わせは、本明細書で特に指示がない限り又は文脈により明瞭に矛盾しない限り、本発明によって包含される。