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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-118421(P2020-118421A)
(43)【公開日】2020年8月6日
(54)【発明の名称】換気システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20200710BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20200710BHJP
   E06B 9/68 20060101ALI20200710BHJP
   E05F 15/70 20150101ALI20200710BHJP
   E06B 3/32 20060101ALI20200710BHJP
   E05F 7/00 20060101ALI20200710BHJP
【FI】
   F24F7/007 B
   F24F7/06 101Z
   E06B9/68 A
   E05F15/70
   E06B3/32 A
   E06B3/32 Z
   E05F7/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-12375(P2019-12375)
(22)【出願日】2019年1月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】山田 篤
(72)【発明者】
【氏名】中 耕司
(72)【発明者】
【氏名】神山 義光
(72)【発明者】
【氏名】國分 喜勝
(72)【発明者】
【氏名】梁取 崇
(72)【発明者】
【氏名】山田 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 友
(72)【発明者】
【氏名】内田 幸
(72)【発明者】
【氏名】大岩 雄志
(72)【発明者】
【氏名】藤井 秀紀
【テーマコード(参考)】
2E014
2E042
2E052
3L056
3L058
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E014CA01
2E014CD00
2E014CD04
2E042AA01
2E042CA01
2E042CA15
2E052AA01
2E052BA04
2E052EA15
2E052EB01
2E052KA06
2E052KA25
2E052KA27
3L056BD07
3L056BF02
3L056BF06
3L058BK09
(57)【要約】
【課題】キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフードを含む換気システムにおいて、防犯性の良い換気システムを提供する。
【解決手段】換気システム100は、建物HS内に設置されるレンジフード10と、建物に設けられる開閉可能な窓40と、窓の外側に設けられる電動式のシャッター30と、少なくともレンジフードおよびシャッターを制御する制御部20と、を備え、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際にシャッターが閉状態となるように制御する。窓が開閉制御可能な電動式である場合、レンジフードの運転の開始を制御する際に窓を開作動およびシャッターを閉作動するように制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の内部に設置されるレンジフードと、
前記建物に設けられる開閉可能な窓と、
前記窓の外側に設けられる電動式のシャッターと、
少なくとも前記レンジフードおよび前記シャッターを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記レンジフードの運転の開始を制御する際に前記シャッターが閉状態となるように制御する、
換気システム。
【請求項2】
前記シャッターは、開閉制御可能な通気口を備え、
前記制御部は、前記レンジフードの運転の開始を制御する際に前記通気口を開状態となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の換気システム。
【請求項3】
前記窓は、開閉制御可能な電動式であり、
前記制御部は、前記レンジフードの運転の開始を制御する際に、前記窓を開作動および前記シャッターを閉作動するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の換気システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記レンジフードの運転の開始を制御する際に、前記窓を開作動させる前に前記シャッターを閉状態となるように制御することを特徴とする請求項3に記載の換気システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記シャッターを開作動させる前に前記窓を閉状態となるように制御することを特徴とする請求項4に記載の換気システム。
【請求項6】
前記窓と前記シャッターの間に網戸をさらに備え、
前記制御部は、開状態となる前記窓に対応した位置に前記網戸がない場合は前記窓を開状態としないことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の換気システム。
【請求項7】
前記窓の位置を検知する窓位置検知部と、使用者に報知する報知部と、をさらに備え、
前記窓は、手動式で開閉可能であり、
前記制御部は、前記レンジフードの運転の開始を制御する際に前記窓位置検知部に前記窓の位置を検知させ、前記窓位置検知部は前記窓が閉状態であることを検知した場合、前記報知部は前記窓が閉状態である旨の報知を行い、
その後前記窓位置検知部は前記窓が開状態になったことを検知した場合、前記シャッターを閉状態となるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の換気システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建物に設けられる窓やシャッターを含めて換気システムを構成する技術が提案されている。たとえば、特許文献1は、住宅などの建物内の湿度を考慮した換気や通気を行う建物用換気システムを開示する。この通気乾燥システムでは、洗濯物の近傍の屋内湿度センサにより検出する屋内湿度と、屋外湿度検出手段により検出する屋外湿度及び快適湿度とする基準湿度に基づいて、引戸、折戸、シャッターのスラットの回動及び換気扇の作動を制御することにより、乾燥室に洗濯物が干された場合の洗濯物の乾燥を促進し、また、乾燥室及びリビングルームなどが基準湿度となるように通気を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−180953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、レンジフードは、キッチンに設置される調理器具(コンロ等)の近傍に設置され、調理から発生する油煙などの物質を大きな排気風量により捕集し、屋外へ排出するために使用される。レンジフードが大排気風量でキッチン内の空気を屋外へ排出するとき屋内は負圧となるため、リビングルームや寝室の窓などの建物の開口部から外気が屋内に取り入れられることがある。そうすると、屋外の空気が屋内の空気と入れ替わり混入することにより、屋内の空気質は徐々に屋外の空気質に近づくことになる。発明者らは、この現象を利用し、一般住宅に設置される排気ファンの中では最大の排気風量を有するレンジフードの新しい利用方法として、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフードを含む換気システムを提案している。
【0005】
しかし、レンジフードの新しい利用方法は、その住宅に暮らす人が在宅しておらず遠隔からなされる場合も想定されており、レンジフード使用時に住宅の居室の窓を開けたままにするのは防犯上好ましくない。また、在宅している場合であっても一人暮らしのような場合は同様に好ましいとは言えない。
【0006】
そこで、本発明は、かかる事情を鑑みて考案されたものであり、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフードを含む換気システムにおいて、防犯性の良い換気システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、建物内に設置されるレンジフードと、建物に設けられる開閉可能な窓と、窓の外側に設けられる電動式のシャッターと、少なくともレンジフードおよびシャッターを制御する制御部と、を備え、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際にシャッターが閉状態となるように制御する換気システムが提供される。
これによれば、レンジフードの運転の開始を制御する際にシャッターが閉状態となるように制御することで、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフードを含む換気システムにおいて防犯性の良い換気システムを提供することができる。
【0008】
さらに、シャッターは、開閉制御可能な通気口を備え、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際に通気口を開状態となるように制御することを特徴としてもよい。
これによれば、シャッターが通気口を備える場合、通気口を開状態となるように制御することで、防犯性を維持したうえで良好な空気質の改善を図ることができる。
【0009】
さらに、窓は、開閉制御可能な電動式であり、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際に、窓を開作動およびシャッターを閉作動するように制御することを特徴としてもよい。
これによれば、窓が開閉制御可能である場合、窓を開作動させ、シャッターを閉作動させるように制御することで、シャッターと窓の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。
【0010】
さらに、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際に、窓を開作動させる前にシャッターを閉状態となるように制御することを特徴としてもよい。
これによれば、窓が開閉制御可能である場合、窓が開状態となる前にシャッターを閉状態となるように制御することで、シャッターと窓の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。
【0011】
さらに、制御部は、シャッターを開作動させる前に窓を閉状態となるように制御することを特徴としてもよい。
これによれば、レンジフードの運転を停止する際シャッターを開作動させる前に窓を閉状態となるように制御することで、シャッターと窓の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。
【0012】
さらに、窓とシャッターの間に網戸をさらに備え、制御部は、開状態となる窓に対応した位置に網戸がない場合は窓を開状態としないことを特徴としてもよい。
これによれば、開状態となる窓に対応した位置に網戸がない場合は窓を開状態としないことで、防犯性に加え防虫性も確保できる。
【0013】
さらに、窓の位置を検知する窓位置検知部と、使用者に報知する報知部と、をさらに備え、窓は、手動式で開閉可能であり、制御部は、レンジフードの運転の開始を制御する際に窓位置検知部に窓の位置を検知させ、窓位置検知部は窓が閉状態であることを検知した場合、報知部は窓が閉状態である旨の報知を行い、その後窓位置検知部は窓が開状態になったことを検知した場合、シャッターを閉状態となるように制御することを特徴としてもよい。
これによれば、手動式の窓の場合、窓が閉状態の場合には使用者に報知し、使用者が窓を開状態にしたとき、シャッターを閉作動させるように制御することで、手動式の窓であっても屋内の空気質の改善を図ると共に高い防犯性を確保できる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフードを含む換気システムにおいて、防犯性の良い換気システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る第一実施例および第二実施例の換気システムが建物に設置された場合を示す図。
図2】本発明に係る第一実施例の換気システムのブロック図。
図3】本発明に係る第一実施例および第二実施例の換気システムにおける制御フローを示すフローチャート。
図4】本発明に係る第一実施例の換気システムにおける開閉状態確認処理を示すフローチャート。
図5】本発明に係る第一実施例の換気システムにおける不適正位置報知処理を示すフローチャート。
図6】本発明に係る第一実施例の換気システムにおけるレンジフード運転前開閉制御処理を示すフローチャート。
図7】本発明に係る第一実施例の換気システムにおけるレンジフード停止後開閉制御処理を示すフローチャート。
図8】本発明に係る第二実施例の換気システムのブロック図。
図9】本発明に係る第二実施例の換気システムにおける開閉状態確認処理を示すフローチャート。
図10】本発明に係る第二実施例の換気システムにおけるレンジフード運転前開閉制御処理を示すフローチャート。
図11】本発明に係る第二実施例の換気システムにおけるレンジフード停止後開閉制御処理を示すフローチャート。
図12】本発明に係る第一実施例および第二実施例の換気システムにおけるシャッターの通気口を示す斜視図。
図13】本発明に係る第一実施例および第二実施例の換気システムにおける網戸と窓の位置関係を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1乃至図7を参照し、本実施例における換気システム100を説明する。換気システム100は、建物HS(本実施例では住宅)の屋内の空気質を屋外の空気質に近づけるために建物HSの開口部から外気を取り入れる目的でレンジフード10を機能させる際、住宅の居室の窓を開けたままにするなど防犯上好ましくない場合に、レンジフード10と開口部に位置する建具(窓やシャッターなど)と連動させるものである。レンジフード10は、キッチンに設置されるコンロBNの上方に設けられ、コンロBNで調理される際に発生する油煙等を含む空気を吸引し屋外に排出することにより、油煙等が屋内に拡散することを防止する。換気システム100におけるレンジフード10は、このような通常のレンジフードとしての機能を有すると共に、屋内の空気質を屋外の空気質に近づけるために機能する。
【0017】
なお、本明細書における空気質とは、空気を構成する物質(たとえば、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素など)、空気に含まれる物質(たとえば、水分、油分、塵埃、におい物質などが微粒子状或いはガス状となったもの)、空気の運動エネルギーを示す指標(温度)などを言い、人間が感じ得るまたは影響を受け得る空気の質を示す概念である。空気質は、一般的には、温度、湿度、一酸化炭素濃度、汚染物質濃度などとして、それぞれの空気質に対応した検知器(センサ)を用いて測定される。
【0018】
レンジフード10は、通常キッチンに設置される調理器具(コンロBN等)の近傍に設置され、調理から発生する油煙などの物質を大きな排気風量により捕集し、屋外へ排出するために使用される。レンジフード10が大排気風量でキッチン内の空気を屋外へ排出するとき屋内は負圧となるため、リビングルームや寝室の窓などの建物の開口部から外気が屋内に取り入れられることになる。そうすると、屋外の空気が屋内の空気と入れ替わり混入することにより、屋内の空気質は徐々に屋外の空気質に近づくことになる。発明者らは、この現象を利用し、一般住宅に設置される排気ファンの中では最大の排気風量を有するレンジフードの新しい利用方法として、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフード10を含む換気システム100を提案している。
【0019】
一方、このようなレンジフード10の新しい利用方法は、その住宅に暮らす人が在宅しておらず遠隔からなされる場合も想定されており、不在の時にレンジフード10を使用して外気を取り入れるために住宅の居室の窓を開けたままにする場合や、在宅していても一人暮らしの場合は防犯上好ましくない。かかる問題に鑑み、レンジフード10は、後述するコントローラ20(制御部)からの指示を受け、開口部にある窓40やシャッター30と連動する。
【0020】
換気システム100は、建物HSの屋内に設置されるレンジフード10と、建物HSに設けられる開閉制御可能な電動式の窓40と、窓40の外側に設けられる開閉制御可能な電動式のシャッター30と、窓40とシャッター30の間に位置する網戸50と、レンジフード10、シャッター30および窓40を制御するコントローラ20と、使用者に報知する報知部60と、を備える。図2に示すように、レンジフード10は、自身の運転を制御するRH制御部11と、コントローラ20と通信を行うRH通信部13と、使用者からの操作を受け付ける操作部12とを備える。RH制御部11は、使用者が操作部12の運転開始/停止ボタンなどを操作すると運転を開始/停止すると共に、コントローラ20からRH通信部13を経由して運転開始信号/運転停止信号を受信すると運転を開始/停止する。
【0021】
窓40は、建物HSに設けられた電動式の開閉制御可能な窓である。窓40は、コントローラ20と通信を行う窓通信部43と、窓40の開閉を駆動する窓駆動部42と、窓40の位置を検知する窓位置検知部41とを備える。窓位置検知部41は、窓40が閉まっているのか、開いているのか、開いている場合にはどの程度開いているのか、引違窓の場合にはどちらの窓が開いているのかなどを検知し、窓通信部43を介してコントローラ20へこれらの検知情報を送信する。窓駆動部42は、窓通信部43を介してコントローラ20から窓40を開く旨の開信号または閉める旨の閉信号を受信すると窓40を駆動し開閉する。
【0022】
シャッター30は、窓40の外側に設けられた電動式の開閉制御可能なシャッターであり、図12に示すシャッター30が閉められた状態でも通気を確保するための通気口39を有する。シャッター30は、コントローラ20と通信を行うSH通信部35と、シャッター30の開閉を駆動するSH駆動部32と、シャッター30の位置を検知するSH位置検知部31と、通気口39の開閉を駆動する通気口駆動部34と、を備える。SH位置検知部31は、シャッター30が閉まっているのか、開いているのか、開いている場合にはどの程度開いているのかなどを検知し、SH通信部35を介してコントローラ20へこれらの検知情報を送信する。SH駆動部32は、SH通信部35を介してコントローラ20からシャッター30を開く旨の開信号または閉める旨の閉信号を受信するとシャッター30を駆動し開閉する。通気口駆動部34は、通気口39の前面に設けられたルーバー38を開閉することで通気口39を開閉する。通気口駆動部34は、SH通信部35を介してコントローラ20からルーバー38を開く旨の開信号または閉める旨の閉信号を受信するとルーバー38を駆動し通気口39を開閉する。
【0023】
網戸50は、窓40とシャッター30の間に位置するように設けられる。網戸50は、コントローラ20と通信を行う網戸通信部52と、網戸50の位置を検知する網戸位置検知部51と、を備える。網戸位置検知部51は、網戸50がどの位置にあるのかを検知し、網戸通信部52を介してコントローラ20へこの検知情報を送信する。窓40が引違窓である場合、網戸50は、図13に示すように、窓40との位置関係により望ましい位置と望ましくない位置がある。
【0024】
本図(A1)では、左側の窓40が開放されていて網戸50は左側の窓枠FLに当接しているので、網戸50が適正に閉められている状態である。本図(A2)では、右側の窓40が開放されていて網戸50は右側の窓枠FLに当接しているので、網戸50が適正に閉められている状態である。本図(A3)では、右側の窓40が半分程度開放されていて網戸50は右側の窓枠FLに当接しているので、網戸50が適正に閉められている状態である。この本図(A1)〜(A3)が最も望ましい状態である。本図(A4)では、左側の窓40が半分程度開放されていて網戸50は左側の窓枠FLに当接しているので、網戸50が適正に閉められている状態である。ただし、網戸50と左側の窓40の間にすき間があるので、そのすき間から小さな虫などが侵入する余地がある。
【0025】
本図(B1)では、窓40は閉められているが、網戸50が左右どちらの窓枠FLにも当接していないので、網戸50は適正な位置にあるとは言えない。本図(B2)では、左側の窓40が開放されていて網戸50は網戸50が左右どちらの窓枠FLにも当接していないので、網戸50は適正な位置にあるとは言えない。本図(B3)では、左側の窓40が80%程度開放されていて網戸50は網戸50が左右どちらの窓枠FLにも当接していないので、網戸50は適正な位置にあるとは言えない。本図(B4)では、右側の窓40が80%程度開放されていて網戸50は網戸50が左右どちらの窓枠FLにも当接していないので、網戸50は適正な位置にあるとは言えない。したがって、本図(A1)〜(4)の網戸50は望ましい位置にあると言えるが、本図(B1)〜(B4)の網戸50は望ましくない位置にあると言える。
【0026】
なお、上述したSH位置検知部31、窓位置検知部41、網戸位置検知部51の検知方法は、この種の建具の公知の位置検知方法により検知される。また、同様に、SH駆動部32、窓駆動部42の駆動方法は、この種の建具の公知の駆動方法により駆動される。
【0027】
報知部60は、屋内の人に対する視覚的刺激(ランプ等の点滅など)や聴覚的刺激(ブザー等の鳴動など)の一方または両方の方法により報知を行う。本実施例では、報知部60は、コントローラ20と一体として設けられるが、報知器を別体として設けてもよい。報知部60は、網戸50が適正な位置にない場合などに使用者にその旨を報知する。
【0028】
コントローラ20(制御部)は、レンジフード10、シャッター30、窓40、網戸50、報知部60と通信を行い、検知情報を収集し、制御を行う。また、コントローラ20は、屋内または屋外(遠隔も含む)にある操作端末TMと通信を行い、検知情報や報知情報などを送信したり、指示信号を受信したりする。コントローラ20は、上記のものと通信を行う通信部21を有する。通信部21は、遠隔にある操作端末TMと通信をする機能、RH通信部13と通信をする機能、SH通信部35と通信をする機能、窓通信部43と通信をする機能、網戸通信部52と通信をする機能、報知通信部61と通信をする機能を有する。通信部21におけるそれぞれの通信機能は、特に限定されず、公知の通信技術により適宜実行される。
【0029】
コントローラ20は、様々な演算処理を行うマイクロプロセッサ、OS(Operating System)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データや所定の空気質条件などを格納するためのメモリ、通信部21を構成するネットワークインターフェースなどが内部バス等を介して互いに接続されたものである。コントローラ20を構成する機能は、これらのハードウェアと協働して実現される。
【0030】
レンジフード10は、大きな排気風量で排気する能力を有するため空気を屋外へ排出するとき屋内は負圧となり、建物HSの開口部(たとえば開放された窓40)から外気が屋内に取り入れられる。そうすると、屋外の空気が屋内の空気と入れ替わり混入することにより、屋内の空気質は徐々に屋外の空気質に近づくことになる。換気システム100は、この現象を利用した、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図ることも可能である。
【0031】
たとえば、使用者は、帰宅する前に建物HSから離れた場所から操作端末TMを操作して、建物HSの屋内の空気質(たとえば温度)を改善するために、レンジフード10の運転を開始するように、真夏の夜などに指示を出す。昼間に非常に気温が高くなり日光が当たる部屋では、温室効果により屋内の温度は非常に高くなることがある。そして、夕方に夕立などで雨が降り、屋外の気温は下がったが、屋内の温度は窓などを締め切っている場合は熱が籠って屋内の温度はあまり下がらない。このような場合に、大きな排気風量を有するレンジフード10により、屋内の熱気のある空気を排出し、屋外の比較的ひんやりした空気を取り入れることで、屋内の温度を屋外の温度に徐々に近づけることができる。その結果、使用者が建物HSに帰宅する時には屋内は熱が籠っていない比較的涼しい状態となっている。
【0032】
この場合、窓40のような大きな開口部から屋外の空気を取り入れると効果が大きいが、不在の時に窓40を開放することは防犯上好ましくない。そこで、換気システム100のコントローラ20は、操作端末TMからレンジフード10の運転の開始の信号を受信し、レンジフード10の開始を制御する際に、シャッター30が閉状態となるように制御する。シャッター30が閉状態とは、シャッター30が完全に下まで降りて、侵入者が開放された窓40から入れない状態である。コントローラ20は、通信部21とSH通信部35を介してSH駆動部32に対して閉信号を送信し、閉信号を受信したSH駆動部32は、シャッター30を閉めるよう駆動する。このように、レンジフード10の運転の開始を制御する際にシャッター30が閉状態となるように制御することで、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質の改善を図るためのレンジフード10を含む換気システム100において防犯性の良い換気システム100を提供することができる。
【0033】
なお、シャッター30は、屋外の空気を取り入れるための通気口39を有しているので、コントローラ20は、シャッター30が閉状態になったときに通気口39を開けるためのルーバー38を駆動する開信号を、通信部21とSH通信部35を介して通気口駆動部34に対して送信してもよい。このように、シャッター30が通気口39を備える場合、通気口39を開状態となるように制御することで、防犯性を維持したうえで良好な空気質の改善を図ることができる。
【0034】
また、コントローラ20は、レンジフード10の運転の開始を制御する際に、開閉制御可能な窓40を開けるように作動させ、シャッター30を閉めるように作動させることが好ましい。コントローラ20は、通信部21と窓通信部43を介して窓駆動部42に対して開信号を送信する。窓40を開けるように作動させるとは、閉まっていた窓40をある程度開けて、屋外の空気が流入してくるような開口部を形成することを言う。このように、窓40が開閉制御可能である場合、窓40を開作動させ、シャッター30を閉作動させるように制御することで、シャッター30と窓40の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。なお、窓40を開作動させるタイミングとシャッター30を閉作動させるタイミングは、いずれが先であってもよいが、コントローラ20は、窓40を開作動させる前にシャッター30を閉状態となるように制御することが好ましい。このように、窓40が開状態となる前にシャッター30を閉状態となり完全に閉められ状態になるように制御することで、シャッター30と窓40の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。
【0035】
また、コントローラ20は、開状態となる窓40に対応した位置に網戸50がない場合は窓40を開状態としないことが好ましい。たとえば、図13(A1)に示すように、左側の引違窓が開く場合、左側に網戸50がある場合には窓40を開状態にするが、右側に網戸50がある場合には窓40を開状態にしない。逆に、図13(A2)に示すように、右側の引違窓が開く場合、右側に網戸50がある場合には窓40を開状態にするが、左側に網戸50がある場合には窓40を開状態にしない。このように、開状態となる窓40に対応した位置に網戸50がない場合は窓40を開状態としないことで、防犯性に加え防虫性のも確保できる。なお、開状態となる窓40に対応した位置に網戸50がない場合、報知部60は、その旨を使用者に報知してもよい。
【0036】
図3乃至図7を参照して、換気システム100におけるコントローラ20の処理フローについて説明する。なお、フローチャートにおけるSTはステップを意味する。図3は、シャッター連動換気制御のメインフローを示す。コントローラ20は、ST100において、操作端末TMからレンジフード10の運転の開始の信号(換気開始信号)を受信する。そうすると、コントローラ20は、ST200において、シャッター30、通気口39、窓40、網戸50の状態の確認を行う。
【0037】
より具体的には、図4に示すように、コントローラ20は、ST202において、通信部21とSH通信部35を介してSH位置検知部31が検知したシャッター30の状態を取得し、シャッター30が閉状態にあるか否かを検査する。シャッター30が閉状態でない場合、コントローラ20は、ST210において、シャッター閉鎖フラグをONにする。シャッター30が閉状態である場合は何もしない。コントローラ20は、ST204において、同様に通気口開閉検知部(図示せず)が検知した通気口39の状態を取得し、通気口39が開放状態にあるか否かを検査する。通気口39が開放状態でない場合、コントローラ20は、ST212において、通気口開放フラグをONにする。通気口39が開放状態である場合は何もしない。
【0038】
コントローラ20は、ST206において、通信部21と窓通信部43を介して窓位置検知部41が検知した窓40の状態を取得し、窓40が開放状態にあるか否かを検査する。窓40が開放状態でない場合、コントローラ20は、ST214において、窓開放フラグをONにする。窓40が開放状態である場合は何もしない。コントローラ20は、ST208において、通信部21と網戸通信部52を介して網戸位置検知部51が検知した網戸50の状態を取得し、網戸50が適正位置にあるか否かを検査する。網戸50が適正位置にない場合、コントローラ20は、ST216において、不適正位置フラグをONにする。網戸50が適正位置にある場合は何もしない。
【0039】
それぞれの状態を確認したら、コントローラ20は、ST300において、網戸50が不適正位置にあった場合の報知を行う。より具体的には、図5に示すように、コントローラ20は、ST302において、不適正位置フラグがONされているか否かを検査する。ONであった場合、コントローラ20は、ST304において、報知部60に網戸50が不適正位置にある旨の報知を行うように指示する。これにより、報知部60は、報知を行う。コントローラ20は、網戸50が不適正位置にある場合以下の処理を行わずにST200の網戸50等の状態の確認を行い、網戸50が適正位置にある場合以下の処理を行う。なお、網戸50の状態の確認の結果、網戸50が閉状態になったことを検知した場合も、動作を再開して以下の処理を行う。
【0040】
コントローラ20は、ST400において、レンジフード10を運転させる前に、シャッター30、通気口39、窓40の開閉制御処理を行う。より具体的には、図6に示すように、コントローラ20は、S402において、シャッター閉鎖フラグがONか否かを検査する。シャッター閉鎖フラグがONである場合すなわちシャッター30が開放されている場合、ST404において、シャッター30が閉状態となるように制御する。すなわち、コントローラ20は、通信部21とSH通信部35を介してSH駆動部32に対して閉作動させるように指示をする。シャッター閉鎖フラグがONでない場合、コントローラ20は、何もしない。なお、コントローラ20は、日中にはシャッター30を閉状態としなくともよい。却って、シャッター30が閉まっていることで防犯上問題が生ずる場合がある。また、コントローラ20は、夜間はシャッター30に面する部屋の照明を暗くするように制御してもよい。
【0041】
コントローラ20は、S406において、通気口開放フラグがONか否かを検査する。通気口開放フラグがONである場合すなわち通気口39が開放状態でない場合、ST408において、通気口39が開放状態となるように制御する。すなわち、コントローラ20は、通信部21とSH通信部35を介して通気口駆動部34に対して開作動させるように指示をする。通気口開放フラグがONでない場合、コントローラ20は、何もしない。コントローラ20は、S410において、窓開放フラグがONか否かを検査する。窓開放フラグがONである場合すなわち窓40が開放状態でない場合、ST412において、窓40が開放状態となるように制御する。すなわち、コントローラ20は、通信部21と窓通信部43を介して窓駆動部42に対して開作動させるように指示をする。窓開放フラグがONでない場合、コントローラ20は、何もしない。コントローラ20は、ST414において、シャッター閉鎖フラグ、通気口開放フラグ、窓開放フラグをクリアする。
【0042】
それぞれの開閉制御を行ったら、コントローラ20は、ST500において、レンジフード10の運転の開始を制御する。すなわち、コントローラ20は、通信部21とRH通信部13を介してRH制御部11に対して排気ファン(図示せず)を回転させてレンジフード10を運転させるよう指示する。これにより、換気システム100は、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質を改善する。
【0043】
レンジフード10の運転を開始した後、コントローラ20は、所定の条件でレンジフード10の運転を停止する。所定の条件とは、たとえば、所定時間が経過した場合、操作端末TMから停止の指示を受信した場合、屋内の空気質が屋外の空気質に近づいた場合などである。レンジフード10の運転を停止すると、コントローラ20は、ST600において、レンジフード停止後の開閉制御処理を行う。より具体的には、図7に示すように、コントローラ20は、ST602において、上記所定の条件を満たしレンジフード10の運転を停止するか否かを待つ。運転を停止した場合、コントローラ20は、ST604において、窓駆動部42に窓40を閉じるように閉作動させる。また、コントローラ20は、ST606において、通気口駆動部34に通気口39を閉じるように閉作動させる。また、コントローラ20は、ST608において、SH駆動部32にシャッター30を開けるように開作動させる。このように、コントローラ20は、シャッター30を開作動させる前に窓40を閉状態となるように制御することが好ましい。これによれば、シャッター30と窓40の開閉作動中にも高い防犯性を確保できる。また、シャッター30は必ず開くものでなくともよい。
【0044】
<第二実施例>
図1図3図8乃至図11を参照し、本実施例における換気システム100Aを説明する。なお、重複記載を避けるために同じ要素には同じ符号を付し説明を省略し、上記実施例と異なる点を中心に説明する。換気システム100Aは、建物HSの屋内の空気質を屋外の空気質に近づけるために建物HSの開口部から外気を取り入れる目的でレンジフード10を機能させる際、住宅の居室の窓を開けたままにするなど防犯上好ましくない場合に、レンジフード10と開口部に位置する建具(シャッター)と連動させるものである。
【0045】
換気システム100Aは、建物HSの屋内に設置されるレンジフード10と、建物HSに設けられる手動で開閉可能な窓40Aと、窓40Aの外側に設けられる開閉制御可能な電動式のシャッター30と、窓40Aとシャッター30の間に位置する網戸50と、レンジフード10およびシャッター30を制御するコントローラ20Aと、使用者に報知する報知部60と、を備える。図8に示すように、窓40Aは、手動式なので、第一実施例ではあった窓駆動部42を有さない。
【0046】
窓40Aは、コントローラ20Aと通信を行う窓通信部43と、窓40Aの位置を検知する窓位置検知部41とを備える。窓位置検知部41は、使用者によって動かされた窓40Aが閉まっているのか、開いているのか、開いている場合にはどの程度開いているのか、引違窓の場合にはどちらの窓が開いているのかなどを検知し、窓通信部43を介してコントローラ20Aへこれらの検知情報を送信する。
【0047】
図3図9乃至図11を参照して、換気システム100Aにおけるコントローラ20Aの処理フローについて説明する。コントローラ20Aは、ST100において、操作端末TMからレンジフード10の運転の開始の信号(換気開始信号)を受信する。そうすると、コントローラ20Aは、ST200において、シャッター30、通気口39、窓40Aの状態の確認を行う。
【0048】
より具体的には、図9に示すように、コントローラ20Aは、ST202Aにおいて、通信部21とSH通信部35を介してSH位置検知部31が検知したシャッター30の状態を取得し、シャッター30が閉状態にあるか否かを検査する。シャッター30が閉状態でない場合、コントローラ20Aは、ST208Aにおいて、シャッター閉鎖フラグをONにする。シャッター30が閉状態である場合は何もしない。コントローラ20Aは、ST204Aにおいて、同様に通気口開閉検知部が検知した通気口39の状態を取得し、通気口39が開放状態にあるか否かを検査する。通気口39が開放状態でない場合、コントローラ20Aは、ST210Aにおいて、通気口開放フラグをONにする。通気口39が開放状態である場合は何もしない。
【0049】
コントローラ20Aは、ST206Aにおいて、通信部21と窓通信部43を介して窓位置検知部41が検知した窓40Aの状態を取得し、窓40Aが開放状態にあるか否かを検査する。窓40Aが開放状態でない場合、コントローラ20Aは、ST212Aにおいて、不適正位置フラグをONにする。窓40Aが開放状態である場合は何もしない。
【0050】
それぞれの状態を確認したら、コントローラ20Aは、ST300において、窓40Aが不適正位置にあった場合の報知を行う。すなわち、コントローラ20Aは、レンジフード10の運転の開始を制御する際に窓位置検知部41に窓の位置を検知させ、窓位置検知部41は窓が閉状態であることを検知した場合、報知部60は窓が閉状態である旨の報知を行う。コントローラ20Aは、窓40Aが不適正位置にある場合以下の処理を行わずにST200の窓40A等の状態の確認を行い、窓40Aが適正位置にある場合以下の処理を行う。
【0051】
コントローラ20Aは、ST400Aにおいて、レンジフード10を運転させる前に、シャッター30、通気口39の開閉制御処理を行う。より具体的には、図10に示すように、コントローラ20Aは、S402Aにおいて、シャッター閉鎖フラグがONか否かを検査する。シャッター閉鎖フラグがONである場合すなわちシャッター30が開放されている場合、ST404Aにおいて、シャッター30が閉状態となるように制御する。シャッター閉鎖フラグがONでない場合、コントローラ20Aは、何もしない。
【0052】
コントローラ20Aは、S406Aにおいて、通気口開放フラグがONか否かを検査する。通気口開放フラグがONである場合すなわち通気口39が開放状態でない場合、ST408Aにおいて、通気口39が開放状態となるように制御する。通気口開放フラグがONでない場合、コントローラ20Aは、何もしない。コントローラ20Aは、S410Aにおいて、シャッター閉鎖フラグ、通気口開放フラグをクリアする。
【0053】
それぞれの開閉制御を行ったら、コントローラ20Aは、ST500において、レンジフード10の運転の開始を制御する。すなわち、コントローラ20Aは、通信部21とRH通信部13を介してRH制御部11に対して排気ファンを回転させてレンジフード10を運転させるよう指示する。これにより、換気システム100Aは、キッチン以外の居住空間も含めた屋内の空気質を改善する。
【0054】
レンジフード10の運転を開始した後、コントローラ20Aは、所定の条件でレンジフード10の運転を停止する。レンジフード10の運転を停止すると、コントローラ20Aは、ST600Aにおいて、レンジフード停止後の開閉制御処理を行う。より具体的には、図11に示すように、コントローラ20Aは、ST602Aにおいて、上記所定の条件を満たしレンジフード10の運転を停止するか否かを待つ。運転を停止した場合、コントローラ20Aは、ST604Aにおいて、通気口駆動部34に通気口39を閉じるように閉作動させる。また、コントローラ20Aは、ST606Aにおいて、SH駆動部32にシャッター30を開けるように開作動させる。
【0055】
上述したように、窓位置検知部41は窓40Aが閉状態であることを検知した場合報知部60は窓が閉状態である旨の報知を行うが、ST200に処理が戻って窓40Aの状態の確認を行った結果、窓位置検知部41が窓40Aの開状態を検知した場合、シャッター30を閉状態となるように制御してもよい。このように、窓40Aが手動式である場合、窓40Aが閉状態の場合には使用者に報知し、使用者が窓40Aを開状態にしたとき、シャッター30を閉作動させるように制御することで、手動式の窓40Aであっても屋内の空気質の改善を図ると共に高い防犯性を確保できる。
【0056】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0057】
100 換気システム
10 レンジフード
11 RH制御部
12 操作部
13 RH通信部
20 コントローラ(制御部)
21 通信部
30 シャッター
31 SH位置検知部
32 SH駆動部
34 通気口駆動部
35 SH通信部
38 ルーバー
39 通気口
40 窓
41 窓位置検知部
42 窓駆動部
43 窓通信部
50 網戸
51 網戸位置検知部
52 網戸通信部
60 報知部
61 報知通信部
HS 建物
FL 窓枠
TM 操作端末
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
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図13