【解決手段】配信装置2は、第1手段及び第2手段を配信手段とする配信希望をユーザ端末3から受付ける受付部21と、配信希望において指定されているターゲットの中から、第1手段によって配信可能な配信先を特定する特定部22と、特定部22によって特定された配信先に対して第1手段による配信を行う配信部23と、を備え、配信部23は、第1手段による配信後において、配信希望において指定されているターゲットのうち特定部22によって特定された配信先以外のターゲットに対して、第2手段による配信を行う。
前記特定部は、前記配信希望において指定されている配信対象のうち、前記第1手段による配信の宛先が不明である配信対象を除外した配信対象の中から前記配信先を特定する、請求項1記載の配信装置。
前記特定部は、前記配信希望において指定されている配信対象のうち、前記第1手段による配信を拒否している配信対象を除外した配信対象の中から前記配信先を特定する、請求項1又は2記載の配信装置。
前記配信部は、前記第1手段による配信後において、前記第1手段の前記配信先のうち配信に失敗した配信対象を特定し、該配信に失敗した配信対象に対しても、前記第2手段による配信を行う、請求項1〜3のいずれか一項記載の配信装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、複数のターゲットに対してある配信手段(例えばFAX)により情報の配信を行おうとした場合、一部のターゲットに対しては当該配信手段による情報の配信が行えない場合がある。このような場合には、通常、別の配信手段(例えば郵送によるDM)に切り替えて、情報の配信が行えなかったターゲットに対して、再度、情報の配信が試みられる。一度ある配信手段で複数のターゲットに配信を試み、配信が行えなかったターゲットに対して別の配信手段で再度配信を行う作業は、煩雑であり、作業者の負担が大きい。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、複数のターゲットに対して効率的に情報を配信することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る配信装置は、第1手段及び第2手段を配信手段とする配信希望をユーザから受付ける受付部と、配信希望において指定されている配信対象の中から、第1手段によって配信可能な配信先を特定する特定部と、特定部によって特定された配信先に対して第1手段による配信を行う配信部と、を備え、配信部は、第1手段による配信後において、配信希望において指定されている配信対象のうち特定部によって特定された配信先以外の配信対象に対して、第2手段による配信を行う。
【0007】
本発明の一態様に係る配信装置では、複数の配信手段が指定された配信希望が受け付けられ、第1手段によって配信可能な配信先が特定され、当該配信先に対して第1手段による配信が行われると共に、当該配信先以外の配信対象に対して第2手段による配信が行われる。このように、第1手段によって配信し得る配信先を特定し、配信し得る配信先には第1手段によって配信を行うと共に、配信し得ない配信先には別の第2手段によって自動的に配信を行う(すなわち、複数手段での自動配信を実現する)ことにより、従来、ある配信手段によって配信ができなかった場合に手作業で別の手段による配信を行っていたのに対して、効率的に配信を行うことができる。また、第1手段によって配信し得る配信先の特定についても自動で行うことができるため、配信の効率性をより高めることができる。以上より、本発明の一態様に係る配信装置によれば、複数のターゲット(配信対象)に対して効率的に情報を配信することができる。
【0008】
上記配信装置において、特定部は、配信希望において指定されている配信対象のうち、第1手段による配信の宛先が不明である配信対象を除外した配信対象の中から配信先を特定してもよい。これにより、配信を行うことができない配信対象を事前に除外して配信先を特定することができ、配信の効率性をより高めることができる。
【0009】
上記配信装置において、特定部は、配信希望において指定されている配信対象のうち、第1手段による配信を拒否している配信対象を除外した配信対象の中から配信先を特定してもよい。これにより、配信を行うことができない配信対象を事前に除外して配信先を特定することができ、配信の効率性をより高めることができる。
【0010】
上記配信装置において、配信部は、第1手段による配信後において、第1手段の配信先のうち配信に失敗した配信対象を特定し、該配信に失敗した配信対象に対しても、第2手段による配信を行ってもよい。例えばFAX等を配信手段として情報を配信した場合において、宛先等が適切であっても何らかの理由により不達となることが考えられる。この点、不達となった(配信に失敗した)配信対象について、自動的に別の手段(第2手段)による配信の配信先とすることによって、不達宛先に対しても効率的に配信を行うことができる。
【0011】
本発明の一態様に係る配信方法は、配信対象に対して指定された配信手段による配信を行う配信装置が行う配信方法であって、第1手段及び第2手段を配信手段とする配信希望をユーザから受付けることと、配信希望において指定されている配信対象の中から、第1手段によって配信可能な配信先を特定することと、特定部によって特定された配信先に対して第1手段による配信を行うと共に、配信希望において指定されている配信対象のうち配信先以外の配信対象に対して、第2手段による配信を行うことと、を実行する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数のターゲットに対して効率的に情報を配信することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
[配信システム]
図1は、本実施形態に係る配信システム1の概略構成を模式的に示す図である。
図1に示されるように、配信システム1は、配信装置2と、ユーザ端末3(ユーザ)と、通信ネットワーク4と、を備えている。なお、
図1においては、ユーザ端末3を1台のみ示しているが、実際には、配信システム1には複数のユーザ端末3が含まれている。
【0016】
配信システム1は、例えば、集客広告・販売広告・求人情報等の情報を複数のターゲットに配信したいユーザ(法人)に対して、効率的な配信手段を提供するシステムである。以下では、配信システム1の運用者(配信手段の提供元)を「サービス提供者」、情報を配信したいユーザを「サービス利用者」、情報の配信を受けるユーザを「ターゲット」と記載する場合がある。配信システム1では、サービス利用者が所定の利用料金をサービス提供者に支払うことにより、サービス提供者が有するターゲットのリスト(例えば数十万〜数千万のターゲットリスト)の中から選択した所望の宛先に対して、複数の配信手段によって情報を配信することができる。
【0017】
通信ネットワーク4は、例えばインターネットである。配信装置2及び複数のユーザ端末3は、通信ネットワーク4に接続されており、該通信ネットワーク4を介して通信可能に構成されている。
【0018】
ユーザ端末3は、サービス利用者が利用(操作)する端末であり、例えばPC、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット型端末等の通常の通信端末である。サービス利用者は、ユーザ端末3を操作して、サービス提供者が提供するサイト(情報配信に係るサイト)にアクセスし、サービス利用のための情報(例えばユーザID及びパスワード)を入力することにより、サービス提供者が提供するサイトにログインする。そして、サービス利用者は、ユーザ端末3を操作して、配信対象のターゲット、利用する複数の配信手段、及び配信日時等を選択し、所望の配信手段を利用して所望の宛先に対して配信を行いたい旨の情報(配信希望)を配信装置2に送信する。配信希望が送信されることにより、複数の配信手段による配信予約が確定する。
【0019】
[配信装置]
配信装置2は、サービス提供者が運用するサーバであり、ターゲットリストを保有すると共に、サービス利用者からの配信希望に応じて指定された宛先に対して指定された配信手段により情報を配信するサーバである。配信装置2は複数の配信手段により情報を配信することができる。配信手段は、例えば、FAX、郵送によるDM(Direct mail)、Eメール、電話等である。配信装置2が「情報を配信する」とは、配信装置2が直接的に情報を配信することだけでなく、配信装置2が外部装置と連携をして情報を配信する(すなわち配信装置2の指示に応じて外部装置が情報を配信する)ことも含んでいる。また、配信装置2が「情報を配信する」とは、必ずしも配信処理の全てを自動で行うことに限定されず、例えば配信処理の一部が手動(人手)で行われてもよい。具体的には、例えば郵送によるDM及び電話等については、最終的なDMを発送する処理や電話を発信する処理が可能になるまでの処理を自動で行い、DMを発送する処理や電話を発信する処理自体については人手で行われてもよい。
【0020】
配信装置2は、プロセッサ201と、メモリ202と、ストレージ203と、ネットワークアダプタ204と、これらを接続するバス205とを有する。プロセッサ201は、メモリ202及びストレージ203の少なくとも一方と協働してプログラムを実行することで、ネットワークアダプタ204を介したデータの入出力を行う。これにより、配信装置2の様々な機能が実現される。なお、ここに示した配信装置2の構成は一例である。配信装置2は、以下に説明する機能を実現可能であれば、ハードウェア上どのように構成されていてもよい。
【0021】
図2は、配信装置2の各機能を仮想的な構成要素(以下、「機能ブロック」という)として示した図である。これらの機能ブロックは、配信装置2の機能を便宜上複数のブロックに区切ったものに過ぎず、ハードウェアがこのようなブロックに分かれていることを意味するものではない。
【0022】
図2に示されるように、配信装置2は、機能ブロックとして、受付部21と、特定部22と、配信部23と、記憶部24とを備えている。
【0023】
受付部21は、複数の手段を配信手段とする配信希望をユーザ端末3から受け付けることにより、指定された複数の配信手段を利用した配信予約を確定させる。以下では、受付部21が、2つの手段を配信手段とする配信希望をユーザ端末3から受け付けるとして説明するが、受付部21は3つ以上の手段を配信手段とする配信希望をユーザ端末3から受け付けてもよい。配信手段とは、上述したとおり、例えば、FAX、郵送によるDM(Direct mail)、Eメール、電話等である。
【0024】
図3は、配信予約時におけるユーザ端末3の画面イメージを示す図である。
図3を参照して、配信予約が確定するまでの流れを説明する。
図3の上段は1つ目の配信手段(第1手段)の選択に関する項目を示しており、
図3の下段は2つ目の配信手段(第2手段)の選択に関する項目を示している。
図3の上段に示されるように、配信予約時において、ユーザ端末3の画面には、「宛先を選ぶ」「原稿を選ぶ」「日時を決める」という3つの項目が表示される。「宛先を選ぶ」の項目では、サービス利用者は配信対象となるターゲットを選択する。サービス利用者は、配信装置2の記憶部24において保有されている全ターゲットリストの中から、所望のターゲットを選択する。ターゲットは、例えば属性(業種等)や所在地等が指定されることによって絞り込まれる。「原稿を選ぶ」の項目では、どの配信手段に適した原稿にするか(すなわちどの配信手段にするか)が選択される。「日時を決める」の項目では、配信日時が選択される。また、例えば
図3の上段に示されるように、「原稿を選ぶ」において配信手段がFAXとされた場合には、宛名印字の要否を選択する項目が表示されてもよい。
図3の上段に示されるように、第1手段を選択した状態においては「予約を確定する」との項目と「次の手段も選ぶ」との項目とが表示される。ここで「次の手段も選ぶ」が選択されると、
図3の下段に示されるように、第2手段の選択に関する項目が表示される。なお、この時点で「予約を確定する」が選択された場合には、1つの配信手段のみを含んだ配信希望がユーザ端末3から配信装置2に送信される。
【0025】
図3の下段に示されるように、ユーザ端末3の画面には、「宛先を選ぶ」「原稿を選ぶ」「日時を決める」という3つの項目が表示される。第2手段の選択においては「宛先を選ぶ」の項目には、第1手段によって送付できなかった宛先がターゲットとされる旨が自動的に設定される。すなわち、第2手段の選択においてはサービス利用者が新たに宛先を選ぶことはできない。「原稿を選ぶ」の項目では、どの配信手段に適した原稿にするか(すなわちどの配信手段にするか)が選択される。「日時を決める」の項目には「宛先確定後自動」と設定される。これは、第1手段による配信が終わった後に(すなわち、第1手段によって送付できなかった宛先が確定し第2手段の宛先が確定した後)に、第2手段によって自動的に配信されることを意味している。なお、「日時を決める」の項目の内容は、選択した配信手段に応じて変更されるものであってもよい。また、例えば
図3の下段に示されるように、「原稿を選ぶ」において配信手段が郵送によるDMとされた場合には、差出人情報の入力を求める項目が表示されてもよい。第1手段及び第2手段の選択が完了すると、
図3の下段に示されるように「予約を確定する」との項目が表示される。サービス利用者によって「予約を確定する」が選択されると、ターゲット(配信対象)、複数の配信手段(第1手段及び第2手段)、並びに配信日時等の情報を含んだ配信希望が、ユーザ端末3から配信装置2に送信される。受付部21は、当該当該配信希望を受付けて、配信予約を確定させる。受付部21は、受付けた配信希望の情報を記憶部24に格納する。また、受付部21は、配信予約を確定させた旨の情報を特定部22及び配信部23に出力する。
【0026】
特定部22は、配信希望において指定されているターゲット(配信対象)の中から第1手段によって配信可能な配信先を特定する。具体的には、特定部22は、配信希望において指定されているターゲットのうち、第1手段による配信の宛先が不明であるターゲットを除外した残りのターゲットから配信先を特定する。宛先が不明であるターゲットとは、配信手段がFAXである場合には有効なFAX番号の情報が存在しないターゲットであり、配信手段が郵送によるDMである場合には有効な住所の情報が存在しないターゲットであり、配信手段がEメールである場合には有効なメールアドレスの情報が存在しないターゲットであり、配信手段が電話である場合には有効な電話番号の情報が存在しないターゲットである。さらに、特定部22は、配信希望において指定されているターゲットのうち、第1手段による配信を拒否しているターゲットを除去した残りのターゲットから配信先を特定する。特定部22は、記憶部24を参照することにより、第1手段による配信の宛先が不明であるターゲット、及び、第1手段による配信を拒否しているターゲットを特定する。
【0027】
図4は、複数の配信手段を用いた自動配信の処理イメージを示す図である。
図4は、第1手段がFAXであり、第2手段が郵送によるDMである例を示している。
図4に示されるように、配信希望において指定されているターゲットを全体のターゲットとすると、最初に、特定部22によって、配信対象が自動判別され、FAX番号がない(FAXによる配信の宛先が不明である)ターゲットが除外される。このような配信対象の自動判別は、例えば受付部21が配信予約を確定させた直後に実行される。さらに、特定部22によって、配信拒否設定がされているターゲットが自動除外される。このような自動除外は、例えば後述する配信部23による配信処理の直前に実行される。以上の処理によって、配信希望において指定されていた全体のターゲットのうち、FAX番号があり且つ配信拒否設定がされていないターゲットが、FAX(第1手段)の配信先とされる。特定部22は、第1手段の配信先の情報を記憶部24に格納する。また、特定部22は、第1手段の配信先を特定した旨の情報を配信部23に出力する。
【0028】
配信部23は、特定部22によって特定された配信先に対して第1手段による配信を行う。配信部23は、記憶部24を参照することにより第1手段による配信先の情報を取得する。「配信を行う」とは、配信部23が直接的に情報を配信することだけでなく、配信部23が外部装置と連携をして情報を配信する(すなわち配信部23の指示に応じて外部装置が情報を配信する)ことも含んでいる。また、「配信を行う」とは、必ずしも配信処理の全てを自動で行うことに限定されず、例えば配信処理の一部が手動(人手)で行われてもよい。具体的には、例えば郵送によるDM及び電話等については、最終的なDMを発送する処理や電話を発信する処理が可能になるまでの処理を自動で行い、DMを発送する処理や電話を発信する処理自体については人手で行われてもよい。
【0029】
配信部23は、第1手段による配信後において、配信希望において指定されているターゲットのうち特定部22によって特定された配信先以外のターゲットに対して、第2手段による配信を行う。配信部23は、加えて、第1手段による配信後において、第1手段の配信先のうち配信に失敗したターゲットを特定し、該配信に失敗したターゲットに対しても第2手段による配信を行う。配信部23のこのような処理について、
図4を参照して説明する。
【0030】
図4では、上述したように、第1手段がFAXであり、第2手段が郵送によるDMである例を示している。FAX番号があり且つ配信拒否設定がされていないターゲットがFAX(第1手段)の配信先として特定されると、配信部23は、当該配信先に対してFAXによる配信を行う。配信部23は、例えば外部APIに対して配信先及び原稿等を含んだデータを送信することにより、外部装置と連携しながらFAXの発信処理を行う。配信部23は、例えば外部装置から記憶部24に格納されたFAX配信結果を記憶部24から取得し、配信先のうち配信に失敗した(不着となった)ターゲットを特定(自動判別)する。そして、配信部23は、配信希望において指定されていたターゲットのうちFAXの配信先以外のターゲットと、FAXの配信に失敗した(不着となった)ターゲットとを、郵送によるDM(第2手段)の配信先(まだ送付していない宛先)として、DMの配信を行う。配信部23は、例えば外部APIに対して配信先及び原稿等を含んだデータを送信することにより、外部装置と連携しながら、DMの配信(発送)を行う。なお、配信部23は、不着となったターゲットの情報を、サービス利用者が視認可能なように出力してもよい。
【0031】
記憶部24は、配信先の特定及び特定した配信先への情報の配信に係る情報を記憶するデータベースである。記憶部24は、配信手段(FAX等)毎に各ターゲットの宛先、及び、配信拒否設定を行っているターゲットを規定したデータを記憶している。また、記憶部24は、受付部21が受付けた配信希望の情報(ターゲット、複数の配信手段、及び配信日時等の情報を含んだ情報)を記憶する。また、記憶部24は、特定部22によって特定された第1手段の配信先の情報を記憶する。また、記憶部24は、第1手段の不着結果(第1手段の配信先に対しての第1手段による配信の成否)を記憶する。
【0032】
[配信手順]
次に、配信方法の一例として、配信装置2による配信手順を、
図5を参照して説明する。
図5は、配信方法の実行手順を示すフローチャートである。
【0033】
図5に示されるように、最初に、受付部21がユーザ端末3から配信希望を受付ける(ステップS1)。当該配信希望には、サービス利用者が希望するターゲット(配信対象)、複数の配信手段(第1手段及び第2手段)、並びに配信日時等の情報が含まれている。受付部21は、配信希望を受付けることにより、ターゲットに対する第1手段及び第2手段での配信予約を実行する(ステップS2)。
【0034】
つづいて、特定部22が、第1手段での配信先を特定する(ステップS3)。具体的には、特定部22は、記憶部24を参照することにより、第1手段による配信の宛先が不明であるターゲット、及び、第1手段による配信を拒否しているターゲットを特定し、これらのターゲットを除外した残りのターゲットを第1手段の配信先として特定する。
【0035】
つづいて、配信部23は、特定部22が特定した第1手段の配信先に対して、第1手段による配信を行う(ステップS4)。例えば第1手段がFAXである場合、配信部23は、例えば外部APIに対して配信先及び原稿等を含んだデータを送信することにより、外部装置と連携しながらFAXの発信処理を行う。
【0036】
つづいて、配信部23は、第1手段による配信に失敗したターゲット(不着分)を特定する(ステップS5)。配信部23は、例えば記憶部24を参照することにより、外部装置から記憶部24に格納された不着分の情報を取得する。
【0037】
そして、配信部23は、配信希望において指定されていたターゲットのうち第1手段の配信先以外のターゲットと、第1手段の配信に失敗した(不着となった)ターゲットとを、第2手段の配信先とし、該配信先に対して第2手段による配信を行う(ステップS6)。以上が、配信装置2による配信手順である。
【0038】
[本実施形態の作用効果]
次に、本実施形態に係る配信装置2及び配信方法の作用効果について説明する。
【0039】
本実施形態係る配信装置2は、第1手段及び第2手段を配信手段とする配信希望をユーザ端末3から受付ける受付部21と、配信希望において指定されているターゲットの中から、第1手段によって配信可能な配信先を特定する特定部22と、特定部22によって特定された配信先に対して第1手段による配信を行う配信部23と、を備え、配信部23は、第1手段による配信後において、配信希望において指定されているターゲットのうち特定部22によって特定された配信先以外のターゲットに対して、第2手段による配信を行う。
【0040】
本実施形態に係る配信装置2では、複数の配信手段が指定された配信希望が受け付けられ、第1手段によって配信可能な配信先が特定され、当該配信先に対して第1手段による配信が行われると共に、当該配信先以外のターゲットに対して第2手段による配信が行われる。このように、第1手段によって配信し得る配信先を特定し、配信し得る配信先には第1手段によって配信を行うと共に、配信し得ない配信先には別の第2手段によって自動的に配信を行う(すなわち、複数手段での自動配信を実現する)ことにより、従来、ある配信手段によって配信ができなかった場合に手作業で別の手段による配信を行っていたのに対して、効率的に配信を行うことができる。また、第1手段によって配信し得る配信先の特定についても自動で行うことができるため、配信の効率性をより高めることができる。以上より、本実施形態に係る配信装置2によれば、複数のターゲット(配信対象)に対して効率的に情報を配信することができる。
【0041】
特定部22は、配信希望において指定されているターゲットのうち、第1手段による配信の宛先が不明であるターゲットを除外したターゲットの中から配信先を特定する。これにより、配信を行うことができないターゲットを事前に除外して配信先を特定することができ、配信の効率性をより高めることができる。
【0042】
特定部22は、配信希望において指定されているターゲットのうち、第1手段による配信を拒否しているターゲットを除外したターゲットの中から配信先を特定する。これにより、配信を行うことができないターゲットを事前に除外して配信先を特定することができ、配信の効率性をより高めることができる。
【0043】
配信部23は、第1手段による配信後において、第1手段の配信先のうち配信に失敗したターゲットを特定し、該配信に失敗したターゲットに対しても、第2手段による配信を行う。例えばFAX等を配信手段として情報を配信した場合において、宛先等が適切であっても何らかの理由により不達となることが考えられる。この点、不達となった(配信に失敗した)配信対象について、自動的に別の手段(第2手段)による配信の配信先とすることによって、不達宛先に対しても効率的に配信を行うことができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、複数の配信手段として2つの手段(第1手段及び第2手段)を利用する例を説明したがこれに限定されず、3つ以上の手段を利用して情報を配信してもよい。また、配信希望において指定されている配信対象のうち第1手段の配信先以外の配信対象(の全て)に対して第2手段による配信を行うとして説明したが、これに限定されず、第1手段の配信先以外の配信対象のうち一部(例えば、第2手段による配信の宛先が不明である配信対象、及び、第2手段による配信を拒否している配信対象を除外した配信対象)にのみ第2手段による配信を行うこととしてもよい。