【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が上記の技術的問題を解決するために採用した技術案は、
コイルボビンとコイルピンと鉄心と静バネ部分とを含み、
前記コイルボビンは、上鍔及び下鍔と、上鍔と下鍔の間に接続され且つエナメル線を巻き付けるための巻線軸と、を含み、巻線軸の軸線は、縦方向に設置され、
前記鉄心は、心軸と、心軸の上端に設置される電極面と、を含み、前記鉄心の心軸は、コイルボビンの巻線軸の中心孔に嵌合され、前記鉄心の電極面は、コイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの上鍔の中間位置に位置し、
前記コイルピンは、コイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの下鍔の一方側に配置され、且つ、コイルピンの一部がコイルボビンの巻線窓に存在し、
前記静バネ部分は、コイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの上鍔、下鍔の他方側に挿入され、
前記巻線軸の軸線が静バネ部分から離れる方向に向かってコイルボビンの幅の中心線から予め設定の距離をずれて、鉄心の心軸の軸対称中心が鉄心の電極面の軸対称中心から前記予め設定の距離をずれさせることにより、コイルと静バネとの間の距離を増加させ、コイルと静バネとの間の沿面距離を増加させ、絶縁能力を向上させる高絶縁で小型のヒンジ型電磁リレーを提供する。
【0008】
さらに、動バネアーマチュア部分とヨークとをさらに含み、
前記ヨークの一辺は、心軸の底端に固定され、前記ヨークの他の辺は、コイルボビンの巻線窓に配置され、
前記動バネアーマチュア部分の一辺は、前記ヨークの他の辺に固定され、前記動バネアーマチュア部分の他の辺は、コイルボビンの上鍔にある鉄心の電極面の上方に配置され、
コイルボビンの幅方向における前記動バネアーマチュア部分の他の辺の中心線とコイルボビンの幅方向における鉄心の電極面の中心線は、略同一線上に位置する。
【0009】
前記ヨークの一辺には、鉄心の心軸の底端の組立を位置決めするための第1の貫通孔が設置され、コイルボビンの幅方向における前記ヨークの一辺の中心線とコイルボビンの幅方向における前記ヨークの一辺の第1の貫通孔の中心線との間には、前記予め設定の距離がある。
【0010】
前記鉄心の電極面は、円形、楕円形又は矩形である。
【0011】
前記静バネ部分は、上静バネと下静バネとを含み、且つ、上静バネと下静バネは、それぞれL型であり、
上静バネ及び下静バネの鉛直シート体は、それぞれコイルボビンの上鍔、下鍔の、コイルボビンの幅方向におけるコイルピンとは反対側に挿入され、
上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の前記コイルボビンの巻線窓に存在する部分は、いずれも鉛直構造であり、且つコイルボビンの長手方向に沿って並列に配置されている。
【0012】
前記上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の厚さ方向は、コイルボビンの幅方向と一致し、
上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の前記コイルボビンの巻線窓に存在する部分は、コイルボビンの幅方向の他方側において同一平面上に位置する。
【0013】
前記コイルボビンの上鍔、下鍔に上静バネ及び下静バネの鉛直シート体を挿入するための閉じた環状の第2の貫通孔、第3の貫通孔をそれぞれ設置することにより、上静バネ及び下静バネをコイルボビンの上方のみからコイルボビンに下向きに挿入することができる。
【0014】
前記第2の貫通孔の幅は、前記第3の貫通孔の幅よりも大きく、前記上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の下部の厚さ方向の一方面には、対応する第3の貫通孔に固定されるチャッキング突起が設置され、前記上静バネと下静バネは、鉛直シート体の下部のチャッキング突起とコイルボビンの下鍔の対応する第3の貫通孔との嵌合により、前記コイルボビンに固定され、且つ、上静バネ及び下静バネの水平シート体をコイルボビンの上鍔に完全に露出させる。
【0015】
前記上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の上部の厚さ方向の一方面には、対応する第2の貫通孔に嵌合される位置決め突起が設置され、鉛直シート体の上部の位置決め突起とコイルボビンの上鍔の対応する第2の貫通孔との嵌合により、前記コイルボビンにおける前記上静バネ及び下静バネの位置を調整する。
【0016】
前記上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の先端において、水平シート体に一体的に接続される位置の近傍に静バネ用材料の切断面をさらに設置することにより、予め設定の対応するツールのために圧入位置を提供し、前記上静バネまたは下静バネは、コイルボビンに圧入され、且つ、前記圧入位置は、コイルボビンの高さ方向において前記鉛直シート体のチャッキング突起と略同一線上に位置する。
【0017】
前記コイルボビンの下鍔において、コイルボビンの巻線窓の一方面における上静バネ及び下静バネに対応する挿入位置に巻線窓よりも低い受け台をさらに設置することにより、この位置とエナメル線との沿面距離をさらに増加させ、
前記受け台と巻線窓との間には、斜めの面取りが設置され、面取りのエッジは、前記第3の貫通孔と面一をなす。
【0018】
前記コイルボビンの上鍔において、下静バネの水平シート体と上静バネの鉛直シート体との間に、上静バネの鉛直シート体寄りに第1の凹溝が設置され、この第1の凹溝は、コイルボビンの長手方向に沿って設置され、且つ、第1の凹溝の長さ寸法は、上静バネの鉛直シート体の幅寸法よりも大きい。
【0019】
前記コイルボビンの上鍔において、上鍔の上面の2つの第2の貫通孔の間にバッフル壁をさらに設置することにより、上静バネと下静バネとの絶縁距離を増加させる。
【0020】
前記コイルボビンの下鍔において、コイルボビンの巻線窓の一方面において、コイルピンと上静バネ及び下静バネとの挿入位置の間には、第2の凹溝がさらに設置される。
【0021】
従来技術に比べて、本発明は、以下のような有益な効果を有する。
【0022】
1、本発明は、鉄心の電極面をコイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの上鍔の中間位置に設置し、コイルピンをコイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの下鍔の一方側に配置し、静バネ部分をコイルボビンの幅方向におけるコイルボビンの上鍔、下鍔の他方側に挿入し、且つ、巻線軸の軸線が静バネ部分から離れる方向に向かってコイルボビンの幅の中心線から予め設定の距離をずれるように設計し、鉄心の心軸の軸対称中心が鉄心の電極面の軸対称中心から前記予め設定の距離をずれさせる、という構成を採用する。本発明の上記の構成によれば、鉄心の電極面を製品の軸対称中心に保持することにより、コイルボビンの巻線軸及び鉄心の心軸を偏心して設置し、コイル(即ち、巻線軸にエナメル線を巻き付けた後)全体を偏心させて、静バネ部分から離れる側に偏向させ、磁気回路のバランスに影響を与えることなく、コイルと静バネとの間の距離を増加させ、コイルと静バネとの間の沿面距離を増加させ、絶縁能力を向上させることができる。
【0023】
2、本発明は、コイルボビンの巻線軸を偏心して設置するという構成を採用することにより、コイルのアンペア回数を一定に保つ場合に、コイルと静バネとの間の距離を増加させ、沿面距離を増加させ、耐圧性能を向上させることができる。同時に、コイルボビンの長手方向にヨークから離れる方向に向かってずれて、コイルとヨークとの間の絶縁をさらに向上させることもできる。しかし、コイルと静バネとの間の距離が増加する必要なく十分である場合に、コイルの巻き数を増増加させ、アンペア回数を高め、接点の吸引力を向上させ、さらに接点の圧力を向上させ、バウンスを低減し、接点の安定性を確保し、アークを減らし、接点の寿命及び信頼性を向上させることができる。
【0024】
3、本発明は、コイルボビンの巻線軸を偏心して設置し且つ静バネ部分から離れる側に偏向させるという構成を採用することにより、静バネをコイルボビンに組み立てるための空間を提供する。本発明は、上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の前記コイルボビンの巻線窓に存在する部分が、いずれも鉛直構造であり、且つコイルボビンの長手方向に沿って並列に配置されており、また、上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の前記コイルボビンの巻線窓に存在する部分が、コイルボビンの幅方向の他方側において同一平面上に位置する、という構成をさらに採用する。本発明の上記の構造により、静バネの製造難しさを低下させるとともに、静バネとコイルとの絶縁距離を確保することができる。上静バネ及び下静バネのコイルボビンの巻線窓に存在する部分がいずれも鉛直構造であるので、従来技術における静バネを折り曲げることによる弊害を避け、製造工程を削減するとともに、リレーの寸法を小さくし、小型化を実現することができる。
【0025】
4、本発明は、コイルボビンの上鍔、下鍔に上静バネ及び下静バネの鉛直シート体を挿入するための閉じた環状の第2の貫通孔、第3の貫通孔をそれぞれ設置することにより、上静バネ及び下静バネをコイルボビンの上方からコイルボビンに下向きに挿入する、という構成を採用する。静バネの圧入方向が上から下であり、この方向がリレーの接点ギャップやオーバーストロークに影響を与える方向であるので、圧入時に静バネの位置を自動的に調整することにより、リレーの機械的パラメータをリアルタイムで調整し、パラメータの合格率を効果的に向上させ、コイルボビンの部品精度への依存性を低減することができるとともに、このような上から下への実装方式により、組立の自動化の実現も容易になる。
【0026】
5、本発明は、上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の下部の厚さ方向の一方面には、対応する第3の貫通孔に固定されるチャッキング突起が設置され、前記上静バネと下静バネは、鉛直シート体の下部のチャッキング突起とコイルボビンの下鍔の対応する第3の貫通孔との嵌合により、前記コイルボビンに固定される、という構成を採用する。静バネとコイルボビンとのチャッキング位置がコイルボビンの底部で接点機構に背向する位置であり、それらの間に遮断するための大きなプラスチック面があるので、チャッキング位置にあるプラスチック異物が接点位置に到達しにくい。なお、従来技術のように接点面寄りの位置により静バネを位置決めする必要がないので、このコイルボビンでのプラスチックを除去することができ、その結果、接点の周囲に余分なプラスチックがなくなり、接点の使用過程において発生したスパッタを接点から離させ、切断された接点間の絶縁に対する影響を低下させることができる。このコイルボビンでのプラスチックを除去した後、この箇所のプラスチックの高さをより低く設計することができる。リレー全体の高さが一定である場合に、節約された空間をコイルボビンの巻線空間に提供し、絶縁距離に影響を与えることなく、コイルのアンペア回数を多くなり、リレーの総合性能の向上に寄与することができる。
【0027】
6、本発明は、上静バネ及び下静バネの鉛直シート体の先端において、水平シート体に一体的に接続される位置の近傍に静バネ用材料の切断面をさらに設置することにより、予め設定の対応するツールのために圧入位置を提供し、前記上静バネと下静バネが、コイルボビンに圧入され、且つ、前記圧入位置が、コイルボビンの高さ方向において前記鉛直シート体のチャッキング突起と略同一線上に位置する、という構成を採用する。本発明の上記の構造により、静バネがコイルボビンに圧入される時に偏向トルクが発生しないので、圧入位置の正確性を向上させることができる。
【0028】
以下、図面及び実施例を結合して本発明を更に詳細に説明するが、本発明の高絶縁で小型のヒンジ型電磁リレーは、実施例に限定されない。