【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(特許文献1の開示技術とその課題)
図1には、静的圧入締固め工法の施工態様の概略が示されている。この静的圧入締固め工法では、ボーリングマシンを用いて、ロッド状の注入管11を複数本継ぎ足しながら所定深度まで削孔する。注入管下端が目標深度まで到達したら、貫入状態の注入管11に注入管リフト装置13をセットするとともに、該注入管を流量圧力監視装置15,圧送ホース19を介して特殊注入ポンプ21に接続する。特殊注入プラント23で生成された改良材(例えば特殊骨材・固化材・水で構成される流動性の極めて低いモルタル状の地盤改良材)は、特殊注入ポンプ21で強制圧送され、圧送ホース19、流量圧力監視装置15、注入管11を介して地盤中に圧入される。改良材の圧入工程では、改良材の圧送と注入管11の一定の深度毎にステップアップ(注入管の引抜き)とを繰り返す。
【0009】
地盤中に圧入された改良材は、土中で迷走や浸透することなく所定の位置で改良体(改良材の塊)を形成する。したがって、上述した特殊注入ポンプによる改良材の圧送と、注入管のステップアップとを繰り返すことにより、図示するような球根状の改良体1が連続的に造成される。そして、各改良体1の体積増加により周辺地盤を圧縮し、密度を増大させることで液状化地盤を非液状化地盤へと改良することができる。
【0010】
静的圧入締固め工法において地盤内に改良材を圧入する際には、例えば
図2に示すように改良深度の下端から上方へ向かう順序で改良体を複数段造成する。かかる静的圧入締固め工法による締固め効果を得るためには、理想的には地盤内に圧入した改良材が地盤隆起(鉛直変位)を招くことなく周辺地盤を押し広げて圧縮強化することが望ましい。圧入によって地盤が隆起するということは、隆起した体積分だけ圧縮されていないことから、その分の地盤密度増加効果が得られないことになる。
【0011】
しかしながら締固め工法の実施工では、地盤条件によっては、圧入した改良材の影響が地表面へ伝わって地盤を隆起させることがあり、特に、
図2に示すように改良深度の下端から上方へ向かう順序で改良体を複数体造成する施工において、地盤が隆起し易いといった問題があった。又従来、このような地盤隆起はコントロールすることができなかったため、隆起が発生すると施工を中止せざるを得なく、その場合、十分な地盤改良を行うことができなかった。
このように、特許文献1に開示の技術(以下必要に応じて「CPG施工」又は「従来技術1」という。)では、地盤に対して改良材を必要以上に圧入した場合に地盤隆起が発生するため、それ以上改良材を圧入できなくなっていた。例えば、設計注入率が10 %の改良に対して注入率が5 %の段階で許容隆起量に達した場合、これ以上の圧入ができなくなっていた。
そして、締固め工法において上述したような隆起が発生すると、隆起した体積分だけ地盤を側方に圧縮していないことになるため、地盤の締固めが低減し、地盤の密度及び静止土圧係数(K
0値)の増加がそれぞれ低減していた。
又従来技術1では、地盤隆起や改良体形状等に関連して次のような問題が生じていた。
【0012】
地盤の密度及び静止土圧係数の増加がそれぞれ低減するため、N値及び液状化強度の増加等の改良効果がそれぞれ低減していた。
【0013】
上記の通り、設計注入率に達しなかった場合は、十分な改良効果が得られなかった。
【0014】
所定の改良効果を得るために追加の圧入を行っていた。
【0015】
追加の圧入のため、この作業が余分に発生して工期が伸び経済性が悪かった。
【0016】
追加の圧入のためさらに隆起を引き起こしていた。
【0017】
隆起によって既設構造物の損傷が発生していた。
【0018】
既設構造物を損傷するため、許容隆起量がシビアな重要構造物等に対して適用できなかった。
【0019】
圧入後の改良体の断面がいびつな形状のため、改良体の有効径が小さかった。
【0020】
改良体の断面がいびつな形状且つ有効径が限定できないため、改良後の原地盤(無改良部)の強度増加は、改良部と無改良部との複合地盤としての平均強度として扱われなかった。
【0021】
(特許文献2の開示技術とその課題)
特許文献2には、上述した地盤隆起の問題を解決する手段が開示されており、具体的には、圧入実施中又は圧入工程完了後に、その時圧入していた区間の改良体中を、注入管で上下に繰返し移動させて隆起抑制することが、特許文献2に開示されている。
【0022】
特許文献2の開示によれば、「地盤に貫入させた注入管を繰返しアップダウンさせる」ことにより、改良体が脈動する(圧入済み改良体の体積が膨れたり縮んだりする膨縮動作)。この改良体の脈動は周辺地盤に対し繰返し載荷を与え、すなわち周辺地盤に対し載荷と除荷を交互に与え、この作用によって、締固め工法の施工時に発生し得る地盤隆起を抑制できる。
【0023】
特許文献2に開示された「地盤に貫入させた注入管を繰返しアップダウンさせる」といった施工方法(以下必要に応じて「アップダウン施工」又は「従来技術2」という。)は、地盤隆起をある程度抑制できるという点で優れているが、その従来の施工方法には次のような問題があった。
【0024】
地盤が圧入量と同じ分だけ圧縮される比例限界の圧入量は従来技術1を上回るものとなったが、それ以降は、従来技術1と同様に圧入によって隆起が発生していた。
図4参照。そのため、従来技術2による地盤隆起抑制効果は必ずしも満足できるものではなく、更なる隆起抑制を達成できる技術が望まれていた。
【0025】
又、隆起発生のため、圧入(施工)ができなくなることがあった。
【0026】
隆起発生によって、本来側方に地盤を圧縮する力(地盤の締固め)が低減するため、地盤の密度、静止土圧係数(K
0値)の増加等が低減していた。
【0027】
地盤の密度及び静止土圧係数の増加がそれぞれ低減するため、N値及び液状化強度の増加等の改良効果がそれぞれ低減していた。
【0028】
所定の改良効果を得るために追加の圧入を行っていた。
【0029】
追加の圧入のため、この作業が余分に発生して工期が伸び経済性が悪かった。
【0030】
追加の圧入のためさらに隆起を引き起こしていた。
【0031】
隆起によって既設構造物の損傷が発生していた。
【0032】
既設構造物を損傷するため、許容隆起量がシビアな重要構造物等に対して適用できなかった。
【0033】
(深層混合処理工法とその課題)
深層混合処理工法では、セメント等の固化材を地盤に供給し、原地盤の軟弱土と固化材を強制的に混合攪拌する。この深層混合処理工法には次のような問題があった。
【0034】
地盤に材料を供給しているため、盛り上がり土が発生していた。
【0035】
この盛り上がり土は、セメント等の固化材を含む為、産廃処理費が発生していた。
【0036】
改良後の原地盤(無改良部)の強度増加は0、又は改良部と無改良部との複合地盤としての平均強度として扱われる。
C=C
p×a
p+κ×C
0×(1-a
p)
ここに、C: 深層混合処理工法の複合地盤の平均強度、C
p:改良体のせん断強さ、a
p:改良率、C
0:原地盤のせん断強さ、κ:係数、である。このように,深層混合処理工法では,改良体間の地盤のせん断強さが原地盤と同じであり,締固め工法のようなせん断強さの増加を見込むことはできない。
【0037】
改良体と改良体の間の地盤の密度増加、静止土圧係数(K
0値)の増加は見込めなかった。
【0038】
(本発明の目的)
そこで、上述した従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、施工に伴う隆起等の地盤変位を更に抑制することができ、従来よりも有効径が大きい改良体を造成することを可能にする、地盤取り込み式の締固め工法を提供することにある。
【0039】
又、本発明の他の目的は、造成時における隆起等の地盤変位を抑制することができ、
従来よりも有効径が大きい地盤改良体を提供することにある。
【発明の効果】
【0047】
(1) 本発明では、注入管を介して改良材を地盤内に圧入して、圧入済み改良材(造成途中の改良体)の内部に地盤が取り込まれるように注入管を進退動させる。進退動とは、例えば改良体を鉛直方向に沿って造成する場合には、注入管を貫入させ、引き上げる動作を指す。このような注入管の進退動(貫入及び引き上げ)により、圧入済み改良材の内部に地盤を取り込むことができ、又、これによって次の優れた効果が達成される。
【0048】
圧入済み改良材の内部に地盤を取り込むため、圧入した改良材の体積以上に、地盤改良体の体積が大きくなる。
圧入した改良材の体積以上に地盤改良体の体積が大きくなることで、改良材の圧入量を減らすことが可能になる。
圧入量が減ることで、工期短縮につながり経済性が増す。つまり、従来よりも短工期・低コストでの施工が可能になる。
【0049】
改良材の注入長(改良長)が従来技術と同じであると仮定した場合、造成する地盤改良体の体積が大きくなれば、地盤改良体の径が大きくなる。
地盤改良体の径が大きくなることで、地震によって改良体が動きづらくなる。
地盤改良体が動きづらくなることで、仮に液状化が発生したとしても、側方流動の抑止になる。
更に大きな径の地盤改良体は断面積が大きいため、想定以上の地震により液状化現象が発生した場合に、地盤沈下の抑制になる。
大きな径の地盤改良体を造成することによって、地盤改良体と地盤改良体の間隔(配置間隔)が狭くなる。
地盤改良体の配置間隔が狭くなることで、地盤改良体と地盤改良体の間の地盤をこれまで以上に圧縮することができる。
地盤をこれまで以上に圧縮することができるため、側方の締固め効果が増大する。
地盤の締固めが向上し、地盤の密度、静止土圧係数(K
0値)が増大する。
地盤のN値、液状化強度等の改良効果がそれぞれ向上する。
地盤改良体の径が大きくなり且つ、杭間(地盤改良体と地盤改良体の間)のN値が増加するため、本発明では改良体間の地盤の強度増加が見込めるので,複合地盤としての平均強度は以下のようになる。
C=C
p×a
p+κ×C
1×(1-a
p)
ここに、C: 深層混合処理工法の複合地盤の平均強度、C
p:改良体のせん断強さ、a
p:改良率、C
1:改良後の地盤のせん断強さ、κ:係数、である。このように,従来の深層混合処理工法で改良した複合地盤よりもより大きな複合地盤としての強度(平均強度)を見込むことができる。
締固め効果が増大するため、施工に伴い発生する隆起等の地盤変位をこれまで以上に低減できる。
隆起等の地盤変位量が少ないため、現場の許容変位量を超えることによる施工中止又は中断がなくなり、改良材の圧入が計画どおり最後までできる。
許容変位量を超えることがなくなり、隆起等の地盤変位による既設構造物の損傷がなくなる。
既設構造物を損傷しないため、隆起等の許容変位量がシビアな重要構造物等に、施工の適用できる。
所定の改良効果が得られるため、改良材の追加圧入が不要になる。
改良材の追加圧入が不要になり、工期が無駄に伸びることがなくなるので、施工の経済性がよくなる。
改良材の追加圧入が無くなるので、従来技術で生じていたような追加圧入に起因する隆起等の地盤変位がなくなる。
アップダウン施工(従来技術2)と同数の施工本数の改良を行う場合には、アップダウン施工よりも高い改良効果(N値、液状化強度等)を得ることができる。
改良効果としてアップダウン施工と同等のN値、液状化強度等を要求される場合は、アップダウン施工よりも施工本数を減らすことができる。
施工本数が減ることで、工期短縮が図れ、経済性が増す。つまり、短工期・低コストでの施工が可能になる。
【0050】
地盤が取り込まれるように注入管を進退動させることで、隆起等の地盤変位の体積分相当の地盤(従来技術では隆起等していた分の地盤)を圧入済み改良材の内部に取り込むができる。つまり、地盤中に圧入した改良材に加え、圧入済み改良材の内部に取り込んだ地盤を含んでなる改良体を対象地盤中に造成することができる。
圧入量と地盤の圧縮量が等しい比例限界点を超え、以後の圧入によって隆起等の地盤変位が発生し得る状況に至っても、その変位量(体積)分の地盤が圧入済み改良材に取り込まれるので隆起等の地盤変位量が大幅に低減される(
図4参照)。
隆起等の地盤変位量が少ないため、現場の許容変位量を超えることによる施工中止又は中断がなくなり、改良材の圧入が計画どおり最後までできる。
許容変位量を超えることがなくなり、隆起等の地盤変位による既設構造物の損傷がなくなる。
既設構造物を損傷しないため、隆起等の許容変位量がシビアな重要構造物等の施工の適用できる。
【0051】
従って本発明によれば、従来技術1、2や深層混合処理工法の単独利用では達成できない効果として、上記の優れた効果を達成することができる。
【0052】
(2) 本発明では、使用する注入管の外径を従来技術のものよりも大きく設定している。具体的には、注入管の外径は、従来技術で採用されている73 mmよりも大きい。このように注入管の外径を大きくすることによって、次の優れた効果が達成される。
【0053】
圧入した改良材は(注入管の外径が大きいために)注入管の上部に向かって逃げることができず、当該改良材は地中で側方へ広がる(
図5(b)参照)。
側方に広がることによって、地盤の側方への締固め効果が向上する。
改良材が注入管の上部に逃げることができないので、改良材によって地盤を押し上げる力が低減され、隆起等の地盤変位量が減る。
【0054】
改良材が地中で側方に広がることにより、造成される改良体が扁平になる。
改良体が扁平のため、このような扁平形状の改良体(扁平体)を積み重ねてできた地盤改良体は、球体を積み上げて造成した従来の地盤改良体よりも、くびれが小さくなる。
くびれが小さい地盤改良体が造成されるため、従来技術よりも有効径が大きな地盤改良体を造成できる(
図5(b)参照)。ここで言う有効径とは、上面から改良体を投影した時の最小の径としたものである。
有効径が大きくて略円柱状の地盤改良体を造成できるため、地中に造成する地盤改良体を「杭体」として機能させることができる。
【0055】
改良体が扁平のため、注入管を引き上げたときに該注入管と改良体の縁が切れやすくなる(
図6(b)参照)。
更に、注入管の外径が大きいことで、造成途中の改良体から注入管を引き離したときに大きな窪み(凹部)が改良体にできる。
注入管と改良体の縁が切れやすく、又、注入管を引き離したときに大きな窪みが改良体にできることから、積極的に改良体の内部に地盤を取り込めるようになる。
【0056】
又、本発明に係る締固め工法の実施にあたって、その施工仕様の決定に際しては、「繰返し体積率(a
sc)」を「従来改良率(a
sg)」と同等の改良効果があるものとみなして、等価改良率(a
se)を設計改良率(a
sd)として使用してもよい。これにより、繰返し体積(CV)を圧入量として見込めるようになる。そして、繰返し体積(CV)を圧入量として見込める結果、繰返し体積分の圧入量が削減できるようになるので、材料費を低減させることができるようになる。なお、等価改良率や繰返し体積等の用語の意味・内容については、次の表1を参照のこと。
【0057】
【表1】
【0058】
そして、注入管の外径の断面積 (A) が大きくなると、一回の注入管の進退動(例えば鉛直方向の施工の場合には貫入及び引き上げ)の距離 (L) によって算出される繰返し体積 (CV) が大きくなる。ここでいう「注入管の外径の断面積 (A)」とは、注入管の進退動の軸方向に直交する、当注入管の外径から算出される断面積を意味する。すなわち、注入管の外径の断面積 (A) = π(注入管の外径 × 1/2)
2 である。
上記の関係は次式によって表すことができる。
CV=A×L×1(繰返し回数)
繰返し1回分の繰返し体積が大きくなることで、任意の繰返し体積に達する繰返し回数を減らすことができる。
繰返し回数が減ることで、施工時間の短縮を図ることができる。
例えば空港等の施工時間に制限がある施工場においても、注入管の進退動は施工時間を圧迫することなく、適用できるようになる。
このように施工時間が短縮できるため、工期が短縮でき、経済性が向上する。
【0059】
繰返し1回分の繰返し体積が大きいため、任意の繰返し体積に達する繰返し回数を減らすことができる。
繰返し回数が減ることによって、注入管の進退動による、注入管の閉塞のリスクが減少する。
繰返し回数が減り、作業時間が短縮できるため、改良材がホースや注入管の途中で固化することがなくなり、施工不能を招くことなく設計どおりに地盤改良体を造成できるようになる。
【0060】
(3) 本発明では、使用する注入管の断面積比(外径の断面積/内径の断面積)を従来技術のものよりも大きくすることが好ましい。ここでいう「外径の断面積」とは、注入管の進退動の軸方向に直交する、当注入管の外径から算出される断面積を意味する。すなわち、注入管の外径の断面積 = π(注入管の外径 × 1/2)
2 である。また、「内径の断面積」とは、注入管の進退動の軸方向に直交する、当注入管の内径から算出される断面積を意味する。すなわち、注入管の内径の断面積 = π(注入管の内径 × 1/2)
2 である。そして、注入管の断面積比 = 外径の断面積 / 内径の断面積 である。
具体的には、注入管の断面積比は、従来技術で採用されている2.2(外径φ73 mmの断面積、内径φ50 mmの断面積)よりも大きく設定する。なお、「外径φ73 mmの断面積、内径φ50 mmの断面積」の場合、従来技術で採用されている断面積比は、厳密に言えば、2.1316となる。
このように、使用する注入管の断面積比を従来のものよりも大きくすることによって、注入管の肉厚が大きくなる(
図6(b)参照)。
注入管の肉厚が大きくなることで、その進退動の繰返しの際に、注入管の流路(内空部)への地盤の逆流を低減できる(
図7参照)。
注入管の肉厚が大きくなることで、地盤を押し込む面積が大きくなるので、改良体の内部に入った地盤を、注入管の貫入時に等方に突固めしながら地盤を取り込むことができる(
図7参照)。
【0061】
(4) 本発明では、注入管を進退動させる工程において、後退させた注入管の先端と圧入済み改良材(造成途中の改良体)との間に間隔が生じるように、注入管を進退動させる。例えば鉛直方向の施工の場合には、注入管の進退動の引き上げの際に、注入管の下端を圧入済み改良材(造成途中の改良体の天端)よりも高い位置とする。
このように注入管を進退動させることで、造成している改良体の内部に地盤が流入しやすくなる。
圧入済み改良材(造成途中の改良体の天端)の上部に存在する地盤を押し込みながら圧入済み改良材の内部を貫入していくので、造成途中の改良体の内部に効率的に地盤を取り込むことができる。
【0062】
(5) 本発明では、注入管を進退動させる工程において、注入管の後退させた後に、インターバル時間を設け、その経過後に注入管を前進させる。例えば鉛直施工の場合には、注入管の進退動の引き上げ完了後に、インターバル時間を設け、その後に注入管の貫入を開始する。ここで言うインターバル時間とは、注入管の進退動を数秒から30秒程度静止する時間のことである。
このようなインターバル時間を設けることで、造成している改良体の上部にある地盤が該改良体の内部に落ち込む時間ができるため、効率よく地盤を取り込むことができる。
例えば、注入管の貫入までのインターバル時間を長くとることによって、造成途中の改良体にできた窪みの中に多くの地盤を取り込むことができる。
地盤の取り込み量が増加するため、注入管の進退動の繰返し回数を減らすことができる。
繰返し回数が低減できるので、施工時間が短縮でき経済性が増す。
【0063】
(6) 本発明では、改良材として、例えば低流動性の改良材を使用する。
このように低流動性の改良材を使用することによって、一度圧入済み改良材に取り込んだ地盤が、逸走することがなくなる。
つまり、圧入済み改良材の内部に地盤を一度取り込んでしまえば、該改良材の内部に密封することができるため、地盤を取り逃すことがない。
【0064】
(7) 本発明は、上述した特徴を具備する締固め工法によって造成された地盤改良体にも及ぶ。すなわち、本発明の地盤改良体は、周辺地盤を締め固める地盤改良体であって、地盤内で固結した改良材と、固結した状態の前記改良材の内部に取り込まれた地盤と、を含んで構成される。
締固め工法で造成する地盤改良体に、上記のような特徴を採用することで、その造成時における隆起等の地盤変位を抑制することができる。