特開2020-126068(P2020-126068A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-126068(P2020-126068A)
(43)【公開日】2020年8月20日
(54)【発明の名称】コバインダー補助アッセイ法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/543 20060101AFI20200727BHJP
【FI】
   G01N33/543 501F
【審査請求】有
【請求項の数】36
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2020-79957(P2020-79957)
(22)【出願日】2020年4月30日
(62)【分割の表示】特願2017-231321(P2017-231321)の分割
【原出願日】2012年11月9日
(31)【優先権主張番号】61/558,537
(32)【優先日】2011年11月11日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】514116589
【氏名又は名称】イーライ・エヌ・グレザー
(71)【出願人】
【識別番号】512021449
【氏名又は名称】ジョージ・シガル
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】イーライ・エヌ・グレザー
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ・シガル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多重化イムノアッセイに用いられる種間の交差反応性を減少させる方法を提供する。
【解決手段】(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチ配列を含む第1の連結剤に連結される及び(ii)関心のある被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、第2のオリゴヌクレオチド配列は第1のオリゴヌクレオチド配列の一部分に相補的な配列を含む、と接触させる工程、接触工程は、第1及び第2の結合領域が被検体に結合し、そして第1のオリゴヌクレオチド配列が第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び(b)固体支持体に結合された被検体の量を測定する工程を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチ配列を含む第1の連結剤に連結される及び(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(b)該固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項2】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(b)工程(a)で形成された混合物を、関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させること、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は上記第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含み;ここで該接触工程(b)は、上記第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項3】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項4】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、と接触させること、ここで該接触工程(a)は上記第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチ配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が
上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項5】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(a)で形成された混合物を、関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させること、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項6】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は、第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;そして(ii)上記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は、第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項7】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される、と接触させること;
(b)工程(a)で形成された混合物を、上記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は、第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む;ここで該接触工程(b)は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項8】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々該被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項9】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は各々該被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項10】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は各々、該被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで該第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(b)工程(a)で形成された混合物を、上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の該各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること、ここで該接触工程(c)は、1つ又はそれ以上の該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項11】
前記方法は前記接触工程(b)に先立って工程(a)で形成された前記混合物を洗浄することを更に含む、請求項2、4、5、7、9、及び10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は前記接触工程(c)に先立って工程(b)で形成された前記混合物を洗浄することを更に含む、請求項5又は10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の結合領域は関心のある前記被検体に対して特異的である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の結合領域は関心のある前記被検体に対して特異的である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の連結試薬は更に高分子ユニットを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記高分子ユニットはエチレングリコールを含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の結合試薬は抗体である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の結合試薬は抗体である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記測定工程は、吸光度、蛍光、リン光、化学ルミネセンス、光散乱又は磁気を測定することを含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の結合試薬は検出可能標識を含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記架橋オリゴヌクレオチド配列は検出可能標識を含む、請求項3〜5及び8〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記検出可能標識はECL標識であり、そして前記測定工程はECLシグナルを測定すること及び該シグナルを前記サンプル中の被検体の量と相関させることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記固体支持体は電極であり、そして前記測定工程は更にECLを生成するために電圧波形を該電極に印加することを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約5〜15塩基を含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約6〜12塩基を含む、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約6〜8塩基を含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約5〜15塩基を含む、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約6〜12塩基を含む、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約6〜8塩基を含む、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列及び前記第2のオリゴヌクレオチド配列は各々約4〜8塩基長の相補的結合配列を含む、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
(a)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;及び
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含んでなる結合アッセイの実施のためのキット。
【請求項33】
(i)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、
を含む固体表面を含んでなる結合アッセイを実施するキット。
【請求項34】
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;及び
(ii)前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施するキット。
【請求項35】
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少
なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施するキット。
【請求項36】
前記第1の結合領域は関心のある前記被検体に特異的である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項37】
前記第2の結合領域は関心のある前記被検体に特異的である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項38】
前記第1の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項39】
前記第2の連結試薬は更に高分子ユニットを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項40】
前記高分子ユニットはエチレングリコールを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項41】
前記第1の結合試薬は抗体である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項42】
前記第2の結合試薬は抗体である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項43】
前記第2の結合試薬は検出可能標識を含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項44】
前記架橋オリゴヌクレオチド配列は検出可能標識を含む、請求項33又は35に記載のキット。
【請求項45】
前記検出可能標識はECL標識であり、そして前記測定工程はECLシグナルを測定すること及び該シグナルを前記サンプル中の被検体の量と相関させることを含む、請求項44に記載のキット。
【請求項46】
前記固体支持体は電極であり、そして前記測定工程は更に、ECLを生成するために電圧波形を上記電極に印加することを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項47】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約5〜20塩基長である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項48】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約8〜15塩基長である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項49】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約8〜12塩基長である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項50】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約5〜20塩基長である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項51】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約8〜15塩基長である、請求項32〜35のい
ずれか1項に記載のキット。
【請求項52】
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約8〜12塩基長である、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項53】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列及び前記第2のオリゴヌクレオチド配列は各々約4〜8塩基長の相補的結合配列を含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項54】
前記第1の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【請求項55】
前記第2の連結試薬は更に高分子ユニットを含む、請求項32〜35のいずれか1項に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2011年11月11日に出願された米国仮出願番号61/558,537の便益を主張するものであり、出願の全文は参照することにより本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、イムノアッセイを実施するための方法を対象とする。本方法は、イムノアッセイで用いられる種、例えば抗原及び抗体間の交差反応性を減少させるのに特に適している。
【背景技術】
【0003】
文献の実体(substantial body)は、サンプル中の関心のある被検体の高感度測定のために、結合反応、例えば、抗原抗体反応、核酸ハイブリダイゼーション及び受容体リガンド反応を用いる技術について開発されている。多くの生化学的結合システムにおける高度の特異性は、基礎研究、ヒト及び動物の診断、環境モニタリング及び工業試験を含む様々な市場において価値のある多くのアッセイ方法及びシステムをもたらしている。関心のある被検体の存在は、結合反応での被検体の関与を直接測定することによって測定され得る。幾つかのアプローチでは、この関与は、結合物質の1つ又はそれ以上へ付着(attach)された観察可能な標識の測定を通して示され得る。
【0004】
イムノアッセイ測定に伴う課題の1つは、抗体と被検体間の交差反応性の可能性である。交差反応性は高いバックグラウンド、感度低下をもたらし、そして複数において1つの被検体の検出に影響を及ぼし得る。N個の捕捉抗体及びN個の検出抗体による多重化イムノアッセイでは、N×N個の潜在的抗体相互作用(非特異的結合相互作用を含む)が存在する。したがって、25のプレックスアッセイでは、625の可能な相互作用が存在する。抗体は通常、特定の被検体に対して高度に特異的でありながら、望ましくない相互作用は一般的でそして多重化アッセイパネルを組み立てる(formulate)ときには排除される必
要がある。多重化形式で上手く作用する抗体の発見は、多重化の度合いが増加するにつれてますます挑戦的なものになる。
【0005】
多重化サンドイッチイムノアッセイ形式では、被検体特異性は捕捉抗体によってもたらされる。図1(a)に示されるように、捕捉抗体(表面に結合された)及び標識付き検出抗体が各々被検体Aに結合する場合、Aはアッセイで検出される。しかしながら、図1(b)〜(d)に示されるように、捕捉抗体と検出抗体(1(b))、捕捉抗体と被検体B(1(c))、又は捕捉抗体と検出抗体及びサンプル中に存在する更なる抗体(1(d))間に望ましくない相互作用が起こり得る。捕捉抗体が例えば図1(b)〜(d)に示されるように、サンプル中の別の種と交差反応する場合、得られるシグナルは標的被検体の存在として誤って解釈され得て、偽陽性結果を与え得る。
【0006】
加えて、ヒト血清/血漿及び細胞溶解物などの複合マトリックスは、捕捉抗体を検出抗体に架橋するであろう分子又は分子複合体を含有し得る。その効果は予測不可能なので(直接抗体−抗体交差反応性と異なり)これは特に問題であり、そしてそれは特定の被検体の不当に高い測定値をもたらす可能性がある。この種類のマトリックス媒介交差反応性の1つの例は、ヒト抗マウス抗体(HAMA効果として知られている)、又は他のヒト抗動物抗体である。抗マウス抗体がヒト血清中に存在するとき、それらは通常イムノアッセイで使用されるマウス由来抗体に結合することができ、そして捕捉抗体と検出抗体間に架橋を形成し、被検体の存在を誤って模倣する可能性がある。この問題は単一被検体イムノア
ッセイに関連する一方で、N個の検出抗体がN個の捕捉抗体に架橋できる多重化イムノアッセイにおいてそれはN2因子によって悪化される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチ配列を含む第1の連結剤に連結される、及び(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び(b)該固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む結合アッセイを実施する方法を提供する。
【0008】
別の実施態様では、本発明は、(a)関心のある被検体を含むサンプルを、関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;(b)工程(a)で形成された混合物を関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させること、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は上記第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含み;ここで該接触工程(b)は、上記第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む結合アッセイを実施する方法を企図する。
【0009】
1つの実施態様では、本発明は、(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む結合アッセイを実施する方法を含む。
【0010】
尚更に、本発明は、(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される、そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、と接触させること;ここで該接触工程(a)は上記第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチ配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相
補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;そして(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む結合アッセイを実施する方法を含む。
【0011】
その上、本発明は、(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;(b)工程(a)で形成された混合物を、関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させること、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む結合アッセイを実施する方法を提供する。
【0012】
また、(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;そして(ii)上記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は、第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む複数の被検体の結合アッセイを実施する方法が企図される。
【0013】
本発明は更に、(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される、と接触させること;(b)工程(a)で形成された混合物を、上記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで上記第2のオリゴヌクレオチド配列は上記第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む;ここで該接触工程(b)は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含むなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法を提供する。
【0014】
あるいは、本発明の方法は、(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々上記被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定することを含む。
【0015】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は各々上記被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む複数の被検体の結合アッセイを実施する方法が提供される。
【0016】
更に、(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は各々上記被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は上記第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;(b)工程(a)で形成された混合物を、上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の該各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで上記接触工程(b)は上記第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること、ここで上記接触工程(c)は、上記1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:を含む複数の被検体の結合アッセイを実施する方法が含まれる。
【0017】
本発明はまた、(a)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;及び(b)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌク
レオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで上記第2のオリゴヌクレオチド配列は上記第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、を含む結合アッセイの実施(conduct)のためのキットを企図する。
【0018】
更に、本発明のキットはまた、
(i)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、
を含む固体表面を含んでよい。
【0019】
その上、本発明のキットは、複数の被検体の結合アッセイを実施するように構成され、そして(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;及び(ii)前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の前記第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、を含む。
【0020】
複数の被検体の結合アッセイを実施するように構成されるキットの別の実施態様は、
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1(a)〜(d)は、固体支持体に結合された捕捉抗体と、イッムノアッセイにおける望ましくない結合相互作用及び高いバックグラウンドシグナルをもたらす可能性がある生体サンプル中に存在し得る1つ又はそれ以上の種の間の種々の相互作用を示す。図1(a)は、標識付き検出抗体に結合される、被検体Aに結合された、表面に結合された捕捉抗体間の所望の相互作用を示す。図1(b)〜(d)は望ましくない結合相互作用を示す。図1(b)は捕捉抗体と標識付き検出抗体間の結合事象を示し、図1(c)は捕捉抗体とサンプル中に存在し得る外来生の被検体B間の結合事象を示し、そして図1(d)は捕捉抗体とサンプル中に存在し得る更なる抗体間の結合事象を示す。
図2図2(a)〜(c)は、イムノアッセイにおける結合相互作用を容易にするための架橋オリゴヌクレオチド配列の使用を示す。図2(a)は、捕捉抗体、被検体A、及び検出抗体間の架橋を示し、ここで架橋オリゴヌクレオチドは検出可能標識を示す。図2(b)は捕捉抗体、及びサンプル中の更なる被検体、B間の架橋を示し、そして図2(c)は捕捉抗体、被検体B、及び架橋オリゴヌクレオチド配列の不存在下で検出抗体間の結合相互作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書において別に定義しない限り、本発明に関連して使用される科学的及び技術的用語は、通常の当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。更に、文脈で必要とされない限り、単数用語は複数を含み、そして複数用語は単数を含むものとする。冠詞「a」及び「an」は、冠詞の文法的対象の1つ又は1つより多い(即ち、少なくとも1つ)をいうのに本明細書で使用される。例として、「要素」は1つの要素又は1つより多い要素を意味する。
【0023】
本発明は、正しい第2の結合試薬、例えば、検出抗体、が存在する場合、第1の結合試薬、例えば、捕捉抗体、に結合する連結試薬を導入することによりイムノアッセイの特異性を改善する。したがって、発明は、関心のある被検体を含むサンプルを、
(i)関心のある被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を固形表面、ここで第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される、及び
(ii)関心のある被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで第2のオリゴヌクレオチド配列は第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触することを含む結合アッセイを実施する方法を提供する。接触工程は好ましくは、第1及び第2の結合領域が被検体に結合し、そして第1のオリゴヌクレオチド配列が第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される。したがって、この実施態様では、第1及び第2の結合試薬は、結合試薬の各々に結合された第1及び第2の連結剤それぞれを介して互いに接近させられ、ここで連結剤は相補的オリゴヌクレオチド配列を含む。
【0024】
別の実施態様では、第1及び第2の結合試薬は、第1の連結剤及び第2の連結剤の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列を介して接近させられる。したがって、発明は、
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、
(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること、を含む結合アッセイを実施する方法を提供する。
【0025】
各実施態様では、連結及び/又は架橋オリゴヌクレオチド配列は、結合相互作用、即ち、第1及び第2の結合試薬と連結又は架橋配列間の結合相互作用が安定付着(attachment)に必要なようにデザインされる。したがって、第1及び第2の結合試薬が第1及び第2の連結剤間の相互作用を介して近接している発明の第1の実施態様では、第1及び第2の
結合試薬が互いに結合し、そして第1の連結剤が第2の連結剤の相補的配列に結合するとき、安定付着が形成される。架橋オリゴヌクレオチド配列が用いられる場合、第1及び第2の結合試薬が互いに結合し、そして架橋オリゴヌクレオチド配列が第1及び第2の連結剤上のその補体に結合するとき、安定付着が形成される。
【0026】
好ましい実施態様では、連結剤に用いられる相補配列及び/又は架橋配列は、単一相互作用が連結剤を結合試薬単独のいずれかに安定的に付着するのに不十分であるような相対的に低い結合エネルギーを有するようにデザインされ、しかし結合試薬への同時結合の結合活性は、連結及び/又は架橋配列を安定的に結合するのに十分なようにデザインされる。DNAオリゴヌクレオチドは連結及び/又は架橋配列の便宜的に調整可能なそして特異的選択をもたらす。結合エネルギーは、結合配列の長さ、温度、及び塩濃度によって調整できる。オリゴヌクレオチドはまた結合試薬間で便利な可撓性テザー(flexible tether
)をもたらし、そしてリンカー又は架橋配列が第1及び第2の結合試薬、例えば、図2に示される捕捉抗体及び検出抗体を結合することができるように、その長さは選択され得る。
【0027】
架橋/連結オリゴヌクレオチド配列は、予期せぬ結合事象を最小化するために、ユニークでそして他の配列に対して可能な限り直角であるように選択されよう。1つの実施態様では、架橋/連結オリゴヌクレオチド配列は、約5〜20塩基長、好ましくは8〜15塩基長、より好ましくは約8〜12塩基長及び最も好ましくは約4〜8塩基長である。配列及び長さは予定のインキュベーション温度、塩濃度、及びG/C含量に依存しよう。好ましい実施態様では、G/C含量は約40〜60%の間である。個々の対合(parings)の
結合エネルギーは、単一オリゴヌクレオチド対合がそのままで(on its own)安定でないように十分弱いように選択されるべきである。その上、連結/架橋配列は、第1及び第2の結合試薬間で連鎖/架橋を可能にするように十分長い必要がある。オリゴヌクレオチド配列はDNA配列、例えば、ポリA又はポリTを含んでよく、又はそれは更なる部分、例えば、エチレングリコールのようなポリマーユニットを含んでよい。また、連結/架橋部分に用いられるオリゴヌクレオチド配列は同一長さである必要はなく、そしてある実施態様では、例えば、最大25塩基、又は最大15塩基、又は最大10塩基まで、その結合相手より長い1つのオリゴヌクレオチド配列を供することは有利であり得る。
【0028】
本発明の方法は1つ又はそれ以上の工程を含んでよい。例えば、結合アッセイは:
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチ配列を含む第1の連結剤に連結される、そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該第1のオリゴヌクレオチド配列が該第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること、
を含んでよい。
【0029】
あるいは、方法は以下のように:
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、及び(iii)
該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、と接触させる;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定する,
架橋オリゴヌクレオチド配列を含んでよい。
【0030】
尚更に、架橋オリゴヌクレオチド配列が用いられる場合、結合アッセイは以下のように:
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させる、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで前記接触工程(a)は上記結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(b)工程(a)で形成された混合物を、関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させる、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させる;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(d)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定する:
いくつかの別個の工程を含んでよい。
【0031】
尚更に、本発明の方法は、マルチプルアッセイ測定が単一サンプルで行われる、シングルプレックス又はマルチプレックス形式に適用され得る。マルチプレックス測定は、サンプルの少なくとも一部分を複数の結合ドメインを含む1つ又はそれ以上結合表面と接触させ、ドメイン上に1つ又はそれ以上の被検体を固定し、そしてドメインに固定された被検体を測定する行為を含んでよい。ある実施態様では、結合ドメインの少なくとも2つは関心のある被検体に対してそれらの特異性が異なる。そのような実施態様の1つの例では、結合ドメインは、1つ又はそれ以上の表面に、関心のある被検体を結合する結合試薬の別個のドメインを固定することによって調製される。場合により、サンプルは多くの結合試薬を含む結合表面に露出される。場合により、1つ又は複数の表面は、部分的に、サンプルを保持し又はそれを通してサンプルが通過する容器(例えば、フローセル、ウェル、キュベットなど)の1つ又はそれ以上の境界を画成し得る。方法はまた、異なる結合ドメインにおいて被検体の量を示すアッセイシグナル、例えば、吸光度(optical absorbance)の変化、蛍光の変化、化学ルミネセンス又は電気化学ルミネセンスの発生、反射率、屈折率又は光散乱の変化、ドメインからの検出可能標識の蓄積又は放出、酸化又は還元又はレドックス種、電流又は電位、磁場の変化などを発生させることを含んでよい。
【0032】
好ましい実施態様では、多重化アッセイ法は、
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;そして(ii)上記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の上記第2の結合試薬の各々は、第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の
第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして上記第1のオリゴヌクレオチド配列が上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(c)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含む。
【0033】
あるいは、多重化アッセイ法は以下のように、
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、該被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、と接触させる;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体支持体に結合された上記被検体の量を測定する:
架橋オリゴヌクレオチド配列を含んでよい。
【0034】
その上、結合アッセイは1つ又はそれ以上の洗浄工程を含んでよい。例えば、一度サンプル及び第1の結合試薬が合わされると、固体支持体は、混合物を第2の結合試薬と接触させる前に及び/又は架橋オリゴヌクレオチドを導入する前に洗浄され得る。
【0035】
本発明はまた、
(a)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;及び
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含む結合アッセイの実施のためのキットを企図する。
【0036】
あるいは、本発明のキットは、
(i)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、
を含む、固体表面を含んでよい。
【0037】
尚更に、本発明は、
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1
つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は、第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;及び
(ii)前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の前記第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の前記第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含む複数の被検体の多重化アッセイ測定のためのキットを提供する。
【0038】
あるいは、キットは、
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、
を含む多重化アッセイを容易にするための架橋オリゴヌクレオチドを用いてよい。
【0039】
本発明の方法によって解析され得るサンプルの例は、限定されるものではないが、食品サンプル(食品エキス、食品ホモジネート、飲料などを含む)、環境サンプル(例えば、土壌サンプル、環境スラッジ、収集環境エアロゾル、環境ワイプ、水濾過液など)、工業サンプル(例えば、工業製造プロセスからの出発物質、製品又は中間体)、ヒト臨床サンプル、獣医サンプル及び生物起源の他のサンプルが挙げられる。解析され得る生体サンプルは、限定されるものではないが、糞便、粘膜スワブ、生理液及び/又は細胞の懸濁物を含有するサンプルが挙げられる。生体サンプルの特殊例は、血液、血清、血漿、糞便、粘膜スワブ、組織吸引液、組織ホモジネート、細胞培養物及び細胞培養上清(真核及び原核細胞の培養物を含む)、尿、唾液、痰、及び脳脊髄液が挙げられる。
【0040】
本発明の方法を用いて測定され得る被検体は、限定されるものではないが、タンパク質、毒素、核酸、微生物、ウイルス、細胞、かび、胞子、糖質、脂質、糖タンパク質、リポタンパク質、多糖類、薬物、ホルモン、ステロイド、栄養素、代謝物及び上記分子の任意の修飾誘導体、又は上記分子若しくはその組み合わせの1つ又はそれ以上を含む任意の複合体を含む。サンプル中の関心のある被検体のレベルは、疾患又は病状を示し得て、又はそれは患者がその被検体に露出されたかどうかを表す。
【0041】
本発明のアッセイは、サンプル中の1つ又はそれ以上、例えば2つ又はそれ以上の被検体の濃度を決定するのに使用され得る。このように、2つ又はそれ以上の被検体が同じサンプルで測定され得る。同じサンプルで測定されることができる被検体のパネルは、例えば、被検体のアッセイ又は病態又は生理的状態と関連する活性のパネルを含む。あるそのようなパネルは、サイトカイン及び/又はそれらの受容体(例えば、TNF−α、TNF−β、ILl−α、ILl−β、IL2、IL4、IL6、IL−10、IL−l2、IFN−yなどの1つ又はそれ以上)、成長因子及び/又はそれらの受容体(例えば、EGF、VGF、TGF、VEGFなどの1つ又はそれ以上)、乱用薬物、治療薬、ビタミン、病原体特異的抗体、自己抗体(例えば、Sm、RNP、SS−A、SS−α、J0−1、及びScl−70抗原に対する1つ又はそれ以上の抗体)、アレルゲン特異的抗体、腫
瘍マーカー(例えば、CEA、PSA、CA−125II、CA15−3、CA19−9、CA72−4、CYFRA21−1、NSE、AFPなどの1つ又はそれ以上)、欝血性心疾患及び/又は急性心筋梗塞を含む心疾患のマーカー(例えばトロポニンT、トロポニンI、ミオグロビン、CKMB、ミエロペルオキシダーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、β−ナトリウム利尿タンパク質(BNP)、α−ナトリウム利尿タンパク質(ANP)、エンドセリン、アルドステロン、C−反応性タンパク質(CRP)などの1つ又はそれ以上)、止血に関連するマーカー(例えば、フィブリンモノマー、D−ダイマー、トロンビン−アンチトロンビン複合体、プロトロンビンフラグメント1&2、抗因子Xaなどの1つ又はそれ以上)、急性ウイルス性肝炎感染のマーカー(例えば、A型肝炎ウイルスに対するIgM抗体、B型肝炎コア抗原に対するIgM抗体、B型肝炎表面抗原、C型肝炎ウイルスに対する抗体などの1つ又はそれ以上)、アルツハイマー病のマーカー(α−アミロイド、β−アミロイド、Aβ42、Aβ40、Aβ38、Aβ39、Aβ37、Aβ34、τタンパク質など)、骨粗鬆症のマーカー(例えば、架橋ノルC−テロペプチド、全デオキシピリジノリン、遊離デオキシピリジノリン、オステオカルシン、アルカリ性ホスファターゼ、I型コラーゲンのC−末端プロペプチド、骨特異的アルカリ性ホスファターゼなどの1つ又はそれ以上)、生殖能状態(fertility state)又は生殖能関連疾
患のマーカー(例えば、エストラジオール、プロゲステロン、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチン、hCG、テストステロンなどの1つ又はそれ以上)、甲状腺障害のマーカー(例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、全T3、遊離T3、全T4、遊離T4、及びリバースT3の1つ又はそれ以上)、及び前立腺癌のマーカー(例えば、全PSA、遊離PSA、複合PSA、前立腺酸性ホスファターゼ、クレアチンキナーゼなどの1つ又はそれ以上)のパネルが挙げられる。本発明のある実施態様は、特異的病態又は生理的状態に関連する、例えば、1つ又はそれ以上の、2つ又はそれ以上の、4つ又はそれ以上の又は10又はそれ以上の被検体(例えば、上記にリスト化されたようなパネルに一緒にグループ化された被検体;例えば、甲状腺障害の診断に有用なパネルは、例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、全T3、遊離T3、全T4、遊離T4、及びリバースT3の1つ又はそれ以上)を測定することを含む。
【0042】
本発明の方法は、上記のような多種多様な生物学的及び生化学的作用物質の検出を可能にするようにデザインされる。1つの実施態様では、方法は、限定されるものではないが、血液、痰、糞便、フィルター、スワブなどを含む、様々な関連する臨床及び環境マトリックスにおける生物兵器(「BWA」)を含む、病原性及び又は潜在的病原性ウイルス、細菌及び毒素を検出するのに使用され得る。本発明の方法を用いて分析され得る病原体及び毒素(単独又は組み合わせて)の非限定リストは、炭疽菌(炭疽)、ペスト菌(ペスト)、コレラ菌(コレラ)、野兎病菌(野兎病)、ブルセラ属(ブルセラ症)、Q熱リケッチア(Q熱)、痘瘡ウイルス(天然痘)を含むオルソポックスウイルス、ウイルス性脳炎、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEE)、西部ウマ脳炎ウイルス(WEE)、東部ウマ脳炎ウイルス(EEE)、αウイルス、ウイルス性出血熱、アレナウイルス科、ブニヤウイルス科、フィロウイルス科、フラビウイルス科、エボラウイルス、ブドウ球菌エンテロトキシン、リシン、ボツリヌス毒素、ボツリヌス菌、マイコトキシン、フザリウム属、ミロテシウム属、セファロスポリウム属、トリコデルマ属、バーティシモノスポリウム属、スタキボトリオ属、馬鼻疽、コムギ菌(wheat fungus)、枯草グロビギイ(Bacillus globigii)、霊菌、黄色い雨(yellow rain)、トリコテセンマイコトキシン、ネズミチフス菌、アフラトキシン、 ケオプスネズミノミ
、ディアマヌスモンタヌス(Diamanus montanus)、アラストリム、サル痘、アレナウイルス、ハンタウイルス、ラッサ熱、アルゼンチン出血熱、ボリビア出血熱、リフトバレー熱ウイルス、クリミアコンゴウイルス、ハンタウイルス、マールブルグ出血熱、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、インフルエンザ (H5N1鳥インフルエンザを含むヒト及び動物株を含む)、ヒト免疫不全ウイルスI及びII(HIVI及びII
)、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、肝炎(非A、B又はC), エンテロウイルス、エプ
スタイン・バーウイルスウイルス、サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス、クラミジア・トリコマチス、淋菌、膣トリコモナス、ヒトパピローマウイルス、梅毒トレポネーマ、連鎖球菌肺炎、インフルエンザ菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア、レジオネラ・ニューモフィラ、黄色ブドウ球菌、モラクセラ・カタラーリス、化膿連鎖球菌、クロストリジウム・ディフィシレ、髄膜炎菌、肺炎桿菌、結核菌、コロナウィルス、コクサッキーAウイルス、ライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器合胞体(RS)ウイルス(RSV)、メタニューモウイルス、及びアデノウイルスである。
【0043】
結合アッセイの分野における熟練技術者は、本方法において使用され得る結合剤及び一方の結合相手の範囲を容易に高く評価するであろう。そのようなペアの非限定リストは、(順不同で)受容体/リガンドペア、抗体/抗原、天然又は合成受容体/リガンドペア、アミン及びカルボニル化合物(即ち、シッフ塩基の形成を介して結合)、ハプテン/抗体ペア、抗原/抗体ペア、エピトープ/抗体ペア、ミミトープ(mimitope)/抗体ペア、アプタマー/標的分子ペア、ハイブリダイゼーションパートナー、及びインターカレータ/標的分子ペアが挙げられる。
【0044】
本発明の方法の結合アッセイは、結合試薬として抗体又は他の受容体タンパク質を用いてよい。用語「抗体」は、無傷の抗体分子(抗体サブユニットのインビトロ再会合によって組立てられたハイブリッド抗体を含む)、抗体フラグメント及び抗体の抗原結合ドメインを含む組換えタンパク質構成物(例えばPorter, R. R. and Weir, R. C. J. Cell Physiol., 67 (Suppl); 51-64 (1966) and Hochman, 1. Inbar, D. and Givol, D. Biochemistry 12: 1130 (1973)に記載)、並びに例えば、検出可能な標識の導入によって化学修飾
されている抗体構成物を含む。
【0045】
本発明の方法は、様々なアッセイデバイス及び/又は形式で使用され得る。アッセイデバイスは、アッセイ進行に従って加えられ又はアッセイモジュールのウェル、チャンバ、又はアッセイ領域に事前充填されたアッセイ試薬(標的薬剤又は他の結合試薬を含んでよい)を有する、例えば、アッセイプレート、カートリッジ、マルチウェルアッセイプレート、反応容器、試験管、キュベット、フローセル、アッセイチップ、側方流動デバイスなどのアッセイモジュールを含んでよい。これらのデバイスは、特異的結合アッセイのための様々なアッセイ形式、例えば、イムノアッセイ又はイムノクロマトグラフィーアッセイを用いてよい。説明用のアッセイデバイス及び形式は、下記の本明細書に記載される。ある実施態様では、本発明の方法は乾燥状態に保存されているアッセイ試薬を用いてよく、そしてアッセイデバイス/キットは更に、乾燥状態にアッセイ試薬を維持するための乾燥剤を含み又は供給されてよい。アッセイ試薬を事前充填されたアッセイデバイスは速度を大幅に向上させ、そして保存中優れた安定性を維持しながらアッセイ測定の複雑さを減少させることができる。乾燥アッセイ試薬は、乾燥されそして次いでアッセイに使用する前に再構成されることができる任意のアッセイ試薬であってよい。これらは、限定されるものではないが、結合アッセイに有用な結合試薬、酵素、酵素基質、指示色素、及び関心のある被検体を検出するのに使用され得る他の反応性化合物を含む。アッセイ試薬はまた、検出機構に直接関与しないで、限定されるものではないが、遮断剤、安定化剤、界面活性剤、塩、pH緩衝剤、保存剤などを含む、アッセイにおいて補助的な役割をする物質を含み得る。試薬は、遊離形で存在し、又はアッセイモジュールにおいてコンパートメント(例えば、チャンバ、チャンネル、フローセル、ウェルなど)の表面を含む固相に、又はコロイドの表面、ビーズ、又は他の微粒子支持体に担持され得る。
【0046】
多種多様の固相は、結合アッセイの技術からの従来の固相を含む本発明の方法で用いるのに適切である。固相は、高分子(例えばポリスチレン及びポリプロピレン)、セラミックス、ガラス、複合材料(例えば、炭素系インクなどの炭素高分子複合材料)を含む様々な異なる材料から作られ得る。適切な固相は、アッセイ容器(例えば、試験管、キュベッ
ト、フローセル、カートリッジ、マルチウェルプレート中のウェルなど)、スライド、アッセイチップ(遺伝子又はタンパク質チップ測定で使用されるものなど)、ピン又プローブ、ビーズ、濾過媒体、側方流動媒体(例えば、側方流動テストストリップで使用される濾過膜)などの内面の巨視的な物体の表面を含む。
【0047】
適切な固相はまた、粒子系アッセイの他のタイプで通常使用される粒子(限定されるものではないがコロイド又はビーズを含む)、例えば、磁気の、ポリプロピレン、及びラテックス粒子、固相合成に通常使用される材料、例えば、ポリスチレン及びポリアクリルアミド粒子、及びクロマトグラフィー用途に通常使用される材料、例えば、シリカ、アルミナ、ポリアクリルアミド、ポリスチレンを含む。材料はまた炭素フィブリルなどの繊維であってよい。微粒子は無生物であってよく、又は代わりに、細胞、ウイルス、細菌などの生命のある生物学的実体を含んでよい。
【0048】
本方法で使用される粒子は、1つ又はそれ以上の結合相手及び/又は標識への付着に適切な、そして例えば、遠心分離、重力、濾過又は磁気収集を介して収集され得る任意の材料から構成され得る。結合試薬に付着され得る多種多様な異なるタイプの粒子は、結合アッセイ用に市販されている。これらは、非磁性粒子、並びに粒子を磁場で収集されることを可能にする磁化可能材料を含む粒子を含む。1つの実施態様では、粒子は導体材料及び/又は半導体材料、例えば、コロイド金粒子から構成される。
【0049】
微粒子は、多種多様なサイズ及び形状を有してよい。例として限定されるものではないが、微粒子は5nmと100nm間であってよい。好ましくは微粒子は20nmと10nm間のサイズを有する。粒子は球状、楕円形、棒状などであってよく、又はそれらは不規則形状であってよい。
【0050】
本方法で使用される粒子は、特定の粒子又は粒子の混合物中の粒子の亜集団の同定を可能にするのにコード化され得る。そのようなコード化粒子の使用は、結合アッセイの固相支持体として粒子を用いるアッセイの多重化を可能にするのに使用されている。1つのアプローチでは、粒子は1つ又はそれ以上の蛍光色素を含むように製造され、そして粒子の特定集団は1つ又はそれ以上の波長での蛍光発光の強度及び/又は相対強度に基づいて同定される。このアプローチは、Luminex xMAPシステム(米国特許番号6,939,720を参照)及び Becton Dickinson血球計算ビードアレイシ
ステムにおいて使用されている。あるいは、粒子は、サイズ、形状などの他の物理化学的特性、組込光学パターンなどの違いを通してコード化され得る。
【0051】
本発明の方法は、被検体の量を測定するための、特に固相に結合された被検体の量を測定するための様々な方法と一緒に使用できる。使用され得る技術は、限定されるものではないが、培養ベースのアッセイ、結合アッセイ(凝集試験、イムノアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイなどを含む)、酵素アッセイ、比色アッセイなどの当技術分野で公知の技術を含む。他の適切な技術は当技術分野での平均的業者には容易に明らかであろう。幾つかの測定技術は測定が目視検査によって行われることを可能にし、他の技術は測定を実施する装置の使用を必要とし又は使用の恩恵を受ける。
【0052】
被検体の量を測定する方法は、限定されるものではないが、i)被検体の表面への結合後、表面でのマス又は屈折率の変化を測定する技術(例えば、表面音波技術、表面プラズモン共鳴センサ、楕円偏光技術など)、ii)質量分光技術(表面で被検体を測定することができるMALDI、SELDIなどのような技術を含む)、iii)クロマトグラフィー又は電気泳動技術、iv)蛍光技術(被検体の固有の蛍光に基づき得る)を含む、無標識技術を含む。
【0053】
被検体の量を測定する方法はまた、被検体に直接的又は間接的に(例えば、被検体の標識付き結合相手の使用を通して)付着され得る標識の検出を通して被検体を測定する技術を含む。適切な標識は、直接可視化することができる標識を含む(例えば、視覚的に見得る粒子、及び光散乱、光吸収、蛍光、化学ルミネセンス、電気化学ルミネセンス、放射能、磁場などの測定可能シグナルを発生させる標識)。使用され得る標識はまた、光散乱、光吸収、蛍光などの測定可能シグナルをもたらす化学活性を有する酵素又は他の化学反応種を含む。標識としての酵素の使用は、ELISAとも呼ばれる酵素結合免疫吸着測定法、酵素イムノアッセイ又はEIAにおいて確立している。ELISA形式では、未知量の抗原が表面に添付され、そして次いで特異抗体はそれが抗原に結合できるように表面に亘って洗浄される。この抗体は酵素に連結され、そして最終工程で、酵素が、検出可能シグナルへの変化をもたらす生成物に変換する物質が加えられる。生成物の形成は、例えば、基質に対して、吸光度、蛍光、化学ルミネセンス、光散乱などの測定可能特性の違いに因り、検出可能であり得る。本発明による固相結合方法で使用され得る、ある(全てではないが)測定方法は、固相から非結合成分(例えば、標識)を除く洗浄工程の恩恵を受ける又はそれを必要とし得る。したがって、本発明の方法はそのような洗浄工程を含んでよい。
【0054】
1つの実施態様では、検出抗体はそれに結合された検出可能標識を含む。あるいは、架橋オリゴヌクレオチドが用いられ、そして架橋オリゴヌクレオチドは検出可能標識を含む。図2(a)〜(c)に示されるように、架橋オリゴヌクレオチドが第1及び第2の結合試薬間の位置し、そしてまた架橋配列が検出可能標識を有する場合に、所望の結合相互作用が検出される。
【0055】
1つの実施態様では、サンプル中の関心のある1つ又は複数の被検体は、電気化学ルミネセンスベースのアッセイ形式、例えば、電気化学ルミネセンス(ECL)ベースのイムノアッセイを用いて測定され得る。ECLの高感受性、幅広いダイナミックレンジ及び選択性は、医学的診断のために重要な因子である。市販のECL機器は並外れた性能を示しており、そしてそれらは複合サンプルマトリックスのそれらの優れた感度、ダイナミックレンジ、精度、及び許容性を含む理由で広く使用されるようになっている。ECLを放出するように誘導することができる種(ECL活性種)は、ECL標識として、例えば、i)金属が例えば、トリス−ビピリジル−ルテニウム(RuBpy)部分などのRu含有及びOs含有有機金属化合物を含むVIII群の貴金属由来の有機金属化合物、及びii)ルミノール及び関連化合物が使用されている。ECL方法においてECL標識と関係する種は、本明細書ではECL共反応物といわれる。一般に使用される共反応物は、RuBpyからのECLでは三級アミン(例えば、米国特許番号5,846,485参照)、シュウ酸塩、及び過硫酸塩、及びルミノールからのECLでは過酸化水素(例えば、米国特許番号5,240,863参照)が挙げられる。ECL標識で発生された光は、診断手順におけるレポーターシグナルをして使用することができる(Bard et al., 米国特許番号5
,238,808、参照することによって本明細書に組み入れられる)。例えば、ECL標識は、抗体、核酸プローブ、受容体又はリガンドなどの結合試薬に共有結合させることができる;結合相互作用への結合試薬の関与は、ECL標識から放出されるECLを測定することによってモニターすることができる。あるいは、ECL活性化合物からのECLシグナルは、化学的環境を示し得る(例えば、ECL共反応物の形成又は破壊をモニターするECLアッセイを記載する米国特許番号5,641,623参照)。ECL、ECL標識、ECLアッセイ及びECLアッセイを実施するための計装に関するより多くのバックグラウンドに対しては、米国特許番号5,093,268;5,147,806;5,324,457;5,591,581;5,597,910;5,641,623;5,643,713;5,679,519;5,705,402;5,846,485;5,866,434;5,786,141;5,731,147;6,066,448;6,136,268;5,776,672;5,308,754;5,240,863;6,207,369;6,214,552及び5,589,136、及び公開PCT番号W0
99/63347;WOOO/03233;W099/58962;W099/32662;W099/14599;W098/12539;W097/36931及びW098/57154を参照されたい、そしてその全ては参照することにより本明細書に組み入れられる。
【0056】
発明の方法は、マルチプルアッセイ測定が単一サンプルで行われる、シングルプレックス又はマルチプレックス形式に適用され得る。発明で使用することができるマルチプレックス測定は、限定されるものではないが、i)マルチプルセンサの使用を含む;ii)表面上の位置に基づいて識別できる表面上の別個のアッセイドメイン(例えば、アレイ)を使用する;iii)サイズ、形状、色などの粒子特性に基づいて識別できる粒子にコーティングされた試薬の使用を含む;iv)光学的特性(例えば吸光度又は発光スペクトル)に基づいて識別できるアッセイシグナルを生成する、又はv)アッセイシグナルの時間的特性(例えば、時間、シグナルの周波数又は位相)に基づいた、マルチプレックス測定を含む。
【0057】
本発明の1つの実施態様は、特異的結合アッセイ、例えば、イムノアッセイ、イムノクロマトグラフィーアッセイ又は結合試薬を使用する他のアッセイを用いる。本発明の1つの実施態様に記載のイムノアッセイ又は特異的結合アッセイは、当技術分野で利用可能ないくつかの形式を含むことができる。結合試薬は、標識で標識され又は表面に固定することができる。このように、1つの実施態様では、検出方法は、結合アッセイ、例えば、イムノアッセイ、受容体−リガンド結合アッセイ又はハイブリダイゼーションアッセイであり、そして検出は、アッセイ組成物をサンプル中の関心のある1つ又は複数の被検体と特異的に結合することができる1つ又はそれ以上の検出分子を接触させることによって行われる。
【0058】
1つの実施態様では、アッセイは直接結合アッセイ形式を使用する。被検体は固相に固定され得る被検体の結合相手に結合される。結合された被検体は、被検体の直接検出によって又は被検体に付着した標識を介して測定される(例えば、上記の測定によって)。
【0059】
本発明は、本明細書に記載の特定の実施態様によってその範囲が限定されるものではない。実際、本明細書に記載の方法に加えて方法の種々の変更が、前述の説明及び添付図面から当業者に明らかになろう。そのような変更は特許請求の範囲に入るものである。種々の刊行物が本明細書に引用されており、その開示はそれらの全体において参照することにより組み入れられる。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2020年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項2】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、(i)関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、と接触させること、ここで該接触工程(a)は上記第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチ配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(b)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(c)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項3】
(a)関心のある被検体を含むサンプルを、関心のある該被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(a)で形成された混合物を、関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬と接触させること、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること;ここで該接触工程(c)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(d)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる結合アッセイを実施する方法。
【請求項4】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々該被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結される、そして(iii)上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、と接触させること;ここで該接触工程は、該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合し、そして該架橋オリゴヌクレオチド配列が該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(b)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項5】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は各々該被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;そして(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1及び第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施され;
(b)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々と接触させること;ここで該接触工程(b)は、該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施され;及び
(c)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項6】
(a)複数の被検体を含むサンプルを、それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の第1の該結合試薬は
各々、該被検体に結合する第1の結合領域を含み、ここで該第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され、ここで該接触工程(a)は該第1の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(b)工程(a)で形成された混合物を、上記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々と接触させること、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の該各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該接触工程(b)は該第2の結合領域が上記被検体に結合する条件下で実施される;
(c)工程(b)で形成された混合物を、該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列と接触させること、ここで該接触工程(c)は、1つ又はそれ以上の該架橋オリゴヌクレオチド配列が上記第1のオリゴヌクレオチド配列及び上記第2のオリゴヌクレオチド配列にハイブリダイズする条件下で実施される;及び
(d)前記固体表面に結合された上記被検体の量を測定すること:
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施する方法。
【請求項7】
前記方法は前記接触工程(b)に先立って工程(a)で形成された前記混合物を洗浄することを更に含む、請求項2、3、5、及び6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は前記接触工程(c)に先立って工程(b)で形成された前記混合物を洗浄することを更に含む、請求項3又は6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の結合領域及び/又は前記第2の結合領域は関心のある前記被検体に対して特異的である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の連結剤及び/又は前記第2の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記高分子ユニットはエチレングリコールを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の結合試薬及び/又は前記第2の結合試薬は抗体である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記測定工程は、吸光度、蛍光、リン光、化学ルミネセンス、光散乱又は磁気を測定することを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の結合試薬は検出可能標識を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記架橋オリゴヌクレオチド配列は検出可能標識を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記検出可能標識はECL標識であり、そして前記測定工程はECLシグナルを測定すること及び該シグナルを前記サンプル中の被検体の量と相関させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記固体表面は電極であり、そして前記測定工程は更にECLを生成するために電圧波形を該電極に印加することを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約5〜15塩基、又は約6〜12塩基、又は約6
〜8塩基を含み、
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約5〜15塩基、又は約6〜12塩基、又は約6〜8塩基を含む、
請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列及び前記第2のオリゴヌクレオチド配列は各々約4〜8塩基長の相補的結合配列を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記固体表面が粒子である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
(i)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬を含む固体表面、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結される;及び
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含んでなる結合アッセイの実施のためのキット。
【請求項22】
(i)関心のある前記被検体に結合する第1の結合領域を含む、それに固定された第1の結合試薬、ここで該第1の結合試薬は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある上記被検体に結合する第2の結合領域を含む第2の結合試薬、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む架橋オリゴヌクレオチド配列、
を含む固体表面を含んでなる結合アッセイを実施するキット。
【請求項23】
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第1の連結剤各々に連結される;及び
(ii)前記被検体の1つ又はそれ以上に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで1つ又はそれ以上の該第2の結合試薬の各々は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む1つ又はそれ以上の第2の連結剤各々に連結され、ここで該第2のオリゴヌクレオチド配列は該第1のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む、
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施するキット。
【請求項24】
(i)それに固定された1つ又はそれ以上の第1の結合試薬を含む固体表面、ここで1つ又はそれ以上の該第1の結合試薬は各々、前記被検体に結合する第1の結合領域を含み、そして1つ又はそれ以上の上記第1の結合試薬の各々は第1のオリゴヌクレオチド配列を含む第1の連結剤に連結され;
(ii)関心のある前記被検体に結合する第2の結合領域を含む1つ又はそれ以上の第2の結合試薬各々、ここで該第2の結合試薬は第2のオリゴヌクレオチド配列を含む第2の連結剤に連結され、及び
(iii)該第1のオリゴヌクレオチド配列及び該第2のオリゴヌクレオチド配列の少なくとも一部分に相補的な配列を含む1つ又はそれ以上の架橋オリゴヌクレオチド配列各々、
を含んでなる複数の被検体の結合アッセイを実施するキット。
【請求項25】
前記第1の結合領域及び/又は前記第2の結合領域は関心のある前記被検体に特異的である、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項26】
前記第1の連結剤及び/又は前記第2の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項27】
前記高分子ユニットはエチレングリコールを含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項28】
前記第1の結合試薬及び/又は前記第2の結合試薬は抗体である、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項29】
前記第2の結合試薬は検出可能標識を含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項30】
前記架橋オリゴヌクレオチド配列は検出可能標識を含む、請求項22又は24に記載のキット。
【請求項31】
前記検出可能標識はECL標識であり、そして前記測定工程はECLシグナルを測定すること及び該シグナルを前記サンプル中の被検体の量と相関させることを含む、請求項30に記載のキット。
【請求項32】
前記固体表面は電極であり、そして前記測定工程は更に、ECLを生成するために電圧波形を上記電極に印加することを含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項33】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列は約5〜20塩基長、又は約8〜15塩基長、又は約8〜12塩基長であり
前記第2のオリゴヌクレオチド配列は約5〜20塩基長、又は約8〜15塩基長、又は約8〜12塩基長である、
請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項34】
前記第1のオリゴヌクレオチド配列及び前記第2のオリゴヌクレオチド配列は各々約4〜8塩基長の相補的結合配列を含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項35】
前記第1の連結剤及び/又は前記第2の連結剤は更に高分子ユニットを含む、請求項21〜24のいずれか1項に記載のキット。
【請求項36】
前記固体表面が粒子である、請求項21〜35のいずれか1項に記載のキット。
【外国語明細書】
2020126068000001.pdf