【解決手段】マーケティングシステムのサーバ装置100は、その機能として、Webサイトを参照するユーザの行動を分析するマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定部131と、設定された各アクション及び分岐条件に対して対象となるセグメントを設定するセグメント設定部132と、マーケティングシナリオに設定されたメール送信やLINEによるメッセージ送信等のアクションでユーザに送信されるメールやLINEの文面や宛先を生成するメッセージ設定部133と、マーケティングシナリオに基づいてWebサイトに対するユーザのアクセス状況を取得して分析を行う分析部134とを備える。
分析対象をアクセスするユーザへのアクションを設定し、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行い、前記アクションに対する効果を測定するマーケティング装置であって、
画面表示を行い、分析者の操作により表示内容を変化させる表示操作部と、
前記分析者の操作により、前記アクション、前記アクションの起点となるトリガ、前記アクションの分岐条件、のうちの少なくとも1つからなるマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定部と、
前記分析者の操作により、前記アクション及び前記分岐条件のセグメントを設定するセグメント設定部と、
前記アクションに係る前記ユーザへのメッセージの文面を生成するメッセージ生成部と、
前記マーケティングシナリオに基づき、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行う分析部と、を備え、
前記表示操作部は、前記シナリオ設定部による前記マーケティングシナリオの設定を行うとき、前記アクション、前記トリガ、及び前記分岐条件を画面上で操作可能なアイテムとして表示し、前記分析者の操作により前記アイテムを組み合わせることで前記マーケティングシナリオの設定が可能であり、前記アイテムを選択することで前記セグメント設定部による前記セグメントの設定が可能である、マーケティング装置。
前記シナリオ設定部は、前記アクションの分岐条件として前記電子メールまたは前記メッセンジャーサービスの送信に対する開封の有無のお設定が可能である、請求項4に記載のマーケティング装置。
前記分析部は、前記分析対象への前記ユーザのアクセス数または前記ユーザのアクセス後の行動に基づきアクセス分析を行う、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のマーケティング装置。
前記ユーザが検索サイトにおいてWeb検索を行う際の検索ワードが所定の条件を満たしたとき、前記ユーザに対して前記WebサイトをレコメンドするWebサイトレコメンド部を備える、請求項7に記載のマーケティング装置。
分析対象をアクセスするユーザへのアクションを設定する端末装置と、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行い、前記アクションに対する効果を測定するサーバ装置と、を備えるマーケティングシステムであって、
前記サーバ装置は、
前記端末装置からの指示により、前記アクション、前記アクションの起点となるトリガ、前記アクションの分岐条件、のうちの少なくとも1つからなるマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定部と、
前記端末装置からの指示により、前記アクション及び前記分岐条件のセグメントを設定するセグメント設定部と、
前記アクションに係る前記ユーザへのメッセージの文面を生成するメッセージ生成部と、
前記マーケティングシナリオに基づき、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行う分析部と、を備え、
前記端末装置は、
画面表示を行い、分析者の操作により表示内容を変化させる表示操作部を備え、
前記表示操作部は、前記シナリオ設定部による前記マーケティングシナリオの設定を行うとき、前記アクション、前記トリガ、及び前記分岐条件を画面上で操作可能なアイテムとして表示し、前記分析者の操作により前記アイテムを組み合わせることで前記マーケティングシナリオの設定が可能であり、前記アイテムを選択することで前記セグメント設定部による前記セグメントの設定が可能である、マーケティングシステム。
分析対象をアクセスするユーザへのアクションを設定し、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行い、前記アクションに対する効果を測定するマーケティング方法であって、
分析者の操作によりシナリオ設定部が行う、前記アクション、前記アクションの起点となるトリガ、前記アクションの分岐条件、のうちの少なくとも1つからなるマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定ステップと、
前記分析者の操作によりセグメント設定部が行う、前記アクション及び前記分岐条件のセグメントを設定するセグメント設定ステップと、
メッセージ生成部が行う、前記アクションに係る前記ユーザへのメッセージの文面を生成するメッセージ生成ステップと、
分析部が行う、前記マーケティングシナリオに基づき、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行う分析ステップと、を備え、
前記シナリオ設定ステップでは、前記マーケティングシナリオの設定を行うとき、前記アクション、前記トリガ、及び前記分岐条件を表示操作装置の画面上で操作可能なアイテムとして表示し、前記分析者の操作により前記アイテムを組み合わせることで前記マーケティングシナリオの設定が可能であり、
前記シナリオ設定ステップにおいて前記アイテムを選択することで、前記セグメント設定ステップが起動して前記セグメントの設定が可能である、マーケティング方法。
分析対象をアクセスするユーザへのアクションを設定し、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行い、前記アクションに対する効果を測定するマーケティングプログラムであって、
分析者の操作により、前記アクション、前記アクションの起点となるトリガ、前記アクションの分岐条件、のうちの少なくとも1つからなるマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定ステップと、
分析者の操作により、前記アクション及び前記分岐条件のセグメントを設定するセグメント設定ステップと、
前記アクションに係る前記ユーザへのメッセージの文面を生成するメッセージ生成ステップと、
前記マーケティングシナリオに基づき、前記分析対象への前記ユーザのアクセス分析を行う分析ステップと、を電子計算機に実行させ、
前記シナリオ設定ステップでは、前記マーケティングシナリオの設定を行うとき、前記アクション、前記トリガ、及び前記分岐条件を表示操作装置の画面上で操作可能なアイテムとして表示し、前記分析者の操作により前記アイテムを組み合わせることで前記マーケティングシナリオの設定が可能であり、
前記シナリオ設定ステップにおいて前記アイテムを選択することで、前記セグメント設定ステップが起動して前記セグメントの設定が可能である、マーケティングプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0015】
(実施形態1)
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係るマーケティングシステム1を示すブロック構成図である。このマーケティングシステム1は、例えば、分析対象としてWebサイトを参照するユーザのアクセス分析を行うためのシステムである。なお、分析するアクセスの対象は、パーソナルコンピュータやタブレット端末等のWebブラウザで参照するWebサイトに限られず、パーソナルコンピュータ等にインストールされたアプリで参照するWebサイトであっても良い。また、分析対象はWebサイトへのアクセスに限られず、実際に営業されている店舗への顧客の来店であっても良く、この場合、例えば店舗内に設置された、POSレジと呼ばれる顧客の年齢、性別等の属性情報を入力可能なレジや、バーコードにより入力された顧客の属性情報が分析の対象になる。
【0016】
マーケティングシステム1は、サーバ装置(マーケティング装置)100と、端末装置200と、ネットワークNWとを有している。サーバ装置100と、端末装置200と、マーケティングシステム1の分析対象であるWebサイト301,302,・・・とは、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0017】
サーバ装置100は、Webサイト301,302,・・・を参照するユーザへのアクション、例えばメール送信や,LINE(登録商標)のようなSNS(Social Networking Service)を利用したメッセンジャーサービスによるメッセージ送信の設定を行い、これに対するWebサイトへのユーザのアクセス分析を行い、アクションに対する効果を測定する装置であり、例えば、各種Webサービスを提供するサーバ装置により構成されている。
【0018】
端末装置200は、マーケティングシステム1を利用する分析者が所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であり、例えば、アクセス分析のマーケティングシナリオや各アクションのセグメントを設定するために利用される。分析者が端末装置200を利用してサーバ装置100に対する操作を行い、アクセス分析のマーケティングシナリオや各アクションのセグメントを設定すると、ネットワークNWを介してサーバ装置100へ送信される。なお、端末装置200は、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0019】
本実施形態では、マーケティングシステム1は、サーバ装置100と端末装置200とを備え、端末装置200を利用してサーバ装置100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ装置100がスタンドアローンで構成され、サーバ装置100自身に分析者が操作を行う機能を備えても良い。
【0020】
Webサイト301,302,・・・は、事業者または個人が情報提供や営業活動を行うために1または複数のWebページにより公開されているものであり、例えば、マーケティングシステム1を利用する分析者の業種により、ユーザに対して通信販売を行ったり、資料請求を受け付けたりするために提供されている。分析者は、例えばWebサイト301,302,・・・が通信販売サイトである場合、商品の表示状態によりユーザの購買行動が変化するのかを分析し、Webサイト301,302,・・・が資料請求を受け付けるサイトである場合、表示状態によりユーザの資料請求の行動が変化するのかを分析する。
【0021】
図2は、
図1のサーバ装置100を示す機能ブロック構成図である。サーバ装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0022】
通信部110は、ネットワークNWを介して端末装置200及びWebサイト301,302,・・・と通信を行うための通信インタフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0023】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、後述するシナリオ設定部131で使用されるアイテムのデータが格納されるアイテムDB121、シナリオ設定部131で設定されてセグメント設定部132でセグメントが設定されたマーケティングシナリオが格納されるシナリオDB122、及びWebサイト301,302,・・・のアクセス状況が格納されるアクセス状況DB123を記憶する。さらに、記憶部120は、端末装置200、Webサイト301,302,・・・と通信を行ったデータを一時的に記憶する。
【0024】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ装置100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、シナリオ設定部131と、セグメント設定部132と、メッセージ設定部133と、分析部134とを備えている。このシナリオ設定部131、セグメント設定部132、メッセージ設定部133、及び分析部134は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ装置100により実行される。
【0025】
シナリオ設定部131は、分析者が端末装置200を操作することによりリモートで実行される機能であり、Webサイト301,302,・・・を参照するユーザの行動を分析するマーケティングシナリオを設定する。このマーケティングシナリオは、メール送信や,LINEによるメッセージ送信等のユーザへのアクションと、このアクションの起点となるトリガと、アクションの分岐条件と、が組み合わさって構成され、各アクションの順序が定義されるものである。シナリオ設定部131で設定されたマーケティングシナリオは、シナリオDB122に格納される。
【0026】
ここで、シナリオ設定部131によって設定されるマーケティングシナリオについて説明する。
図4は、
図3の表示操作部220に表示される、
図2に示すシナリオ設定部131によるシナリオ設定の第1の例を示す模式図であり、
図5は、シナリオ設定部131によるシナリオ設定の第2の例を示す模式図であり、
図6は、シナリオ設定部131によるシナリオ設定の第3の例を示す模式図である。
図4〜
図6に示すように、表示操作部220の表示画面W1には、トリガT1,T2,T3と、アクションA1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,A8,A9,A10,A11,A12,A13と、分岐条件S1,S2,S3とがアイテムとして表示され、表示画面W1の左側から右側へアクションが実行されるようにアイテム間に矢印が表示されている。
【0027】
トリガT1〜T3は、このマーケティングシナリオのアクションの起点を設定するためのものである。具体的には、
図5に示すトリガT2のように、特定の日時にこのマーケティングシナリオに沿って各アクションが実行されることを示す「日時指定」や、
図4に示すトリガT1のように、所定の期間間隔で繰り返してこのマーケティングシナリオに沿って各アクションが実行されることを示す「繰り返し」を設定することが可能である。このトリガT1〜T3は、マーケティングシナリオごとに1つ設定される。
【0028】
アクションA1〜A13は、このマーケティングシナリオにおいて実行されるアクションを設定するためのものである。具体的には、
図5に示すアクションA5のように、Webサイト301,302,・・・を運営する事業者に登録されているユーザの全員または特定のユーザに対して案内のメールを送信することを示す「メール送信」や、
図4に示すアクションA1のように、ユーザの全員または特定のユーザに対してLINEにより案内のメッセージを送信することを示す「LINE送信」、
図6に示すアクションA13のように、ユーザの全員または特定のユーザに対してその他のSNSサービスにより案内のメッセージを送信することを示す「SNS送信」、Webサイト301,302,・・・を提供するアプリケーションソフトウェアをインストールしている全員または特定のユーザに対してプッシュ通知により案内通知を行うことを示す「プッシュ通知」、Webサイト301,302,・・・を運営する事業者の担当者へ自動送信にて連絡することを示す「担当者へ連絡」、
図4に示すアクションA2のように、所定の日時だけ待機することを示す「待機」を設定することが可能である。このアクションA1〜A13は、マーケティングシナリオごとに1つまたは複数設定される。
【0029】
分岐条件S1〜S3は、このマーケティングシナリオにおいて、あるアクションを実行する際の分岐条件を設定するためのものである。具体的には、
図4に示す分岐条件S1のように、Webサイト301,302,・・・に異なる2つの表示を行い、ユーザに好みの表示内容を選択させてその選択肢ごとに後続のアクションを分岐させることでA/Bテストを行うことを示す「AB分岐」や、
図5に示す分岐条件S2のように、複数のセグメントを設定してセグメントごとに後続のアクションを分岐させることを示す「SEG(セグメント)分岐」、
図6に示す分岐条件S3のように、直前のアクション、例えば「メール送信」に対するユーザの行動ごと、例えばメールを開封したユーザとメールが未開封のユーザとに対して後続のアクションを分岐させることを示す「ACT(アクション)分岐」を設定することが可能である。ここでは、「ACT分岐」として、「メール送信」に対する分岐条件としてメール開封またはメール未開封を設定したが、「LINE送信」、「SNS送信」、「プッシュ通知」についても同様に開封(既読)または未開封(未読)を設定することが可能である。この分岐条件S1〜S3は、マーケティングシナリオごとに1つまたは複数設定される。
【0030】
例えば、表示操作部220の表示画面W1の欄外には、トリガ、アクション、分岐条件の種類ごとにアイテムとして表示され、このアイテムをマウス操作によるドラッグやタッチパネル上でスワイプして操作することで、シナリオ設定が可能になっている。このアイテムのデータはアイテムDB121に格納されており、アイテムの種類を増やすことも可能である。また、各アイテムを接続する矢印は、1つのアイテムを他のアイテムの右側に配置すると、そのアイテムが他のアイテムの後続であると自動で認識されて右向きの矢印で接続される。このように、表示操作部220の表示画面W1には、トリガ、アクション、分岐条件がアイテムとして操作可能に表示されることにより、容易にマーケティングシナリオを設定することが可能になっている。
【0031】
セグメント設定部132は、分析者が端末装置200を操作することによりリモートで実行される機能であり、シナリオ設定部131で設定された各アクション及び分岐条件に対して、対象となるセグメントを設定し、これによりマーケティング対象を具体的に設定する。このセグメントは、例えば、性別や年代等のユーザ属性、カテゴリ、趣味嗜好性や、Webサイト301,302,・・・にアクセスしたときの流入元、メールアドレスのドメイン等により分類されるものである。セグメント設定部132で設定されたセグメント設定は、シナリオDB122に格納されているマーケティングシナリオの各アクションに紐づけされて格納される。
【0032】
図7は、
図3の表示操作部220に表示される、
図2に示すセグメント設定部132によるセグメント設定の例を示す模式図である。このセグメント設定は、例えば、
図4〜
図6に示すアクションA1〜A13または分岐条件S1〜S3をマウス操作によるダブルクリックやタッチパネル上でタップして選択することで、セグメント設定部132が起動してセグメント設定が可能になっている。
図7に示すように、表示操作部220の表示画面W1には、セグメントの条件を入力する入力欄IN1,IN2と、各セグメントの組み合わせ条件を選択する選択指示欄J1とが表示されている。
【0033】
入力欄IN1,IN2には、例えば、セグメントの条件として顧客(ユーザ)に対する抽出条件を設定するのか、またはアクセスログに対する条件を設定するのかを選択するカテゴリ入力欄や、それぞれの条件を入力する条件入力欄が設けられている。
図7に示す例では、入力欄IN1には、カテゴリ入力欄にセグメントの条件として顧客に対する抽出条件の設定を選択し、条件入力欄にメールアドレスに「gmail」の文字が含まれていることを設定している例を示している。また、入力欄IN2には、カテゴリ入力欄にセグメントの条件としてアクセスログに対する抽出条件の設定を選択し、条件入力欄に抽出期間が「2018/07/20〜2018/07/31」であり、流入チャネル(流入元)がWebサイト301,302,・・・の外部のWebサイトからの流入であることを設定している例を示している。なお、条件入力欄は複数の条件を設定可能であり、画面上で条件入力欄を追加することが可能である。
【0034】
選択指示欄J1は、入力欄IN1,IN2に入力された条件について、論理積(AND)で抽出するのか、または論理和(OR)で抽出するのかを選択する欄であり、「AND」または「OR」のいずれかを選択可能に設けられている。なお、入力欄IN1,IN2は3つ以上に増加させることも可能であり、その場合、それぞれの入力欄の条件について選択指示欄が設けられる。
【0035】
また、
図4〜
図6に示すトリガT1〜T3をマウス操作によるダブルクリックやタッチパネル上でタップして選択することで、
図7に示すセグメント設定と同様の画面が表示され、トリガの具体的な日時の設定が可能である。
【0036】
このように、表示操作部220の表示画面W1に表示されるアクションA1〜A13を選択することでセグメント設定が可能であることにより、容易にマーケティングシナリオの各アクションのセグメントを設定することが可能になっている。
【0037】
メッセージ設定部133は、シナリオ設定部131によりマーケティングシナリオが設定されると、設定されたメール送信やLINEによるメッセージ送信等のアクションでユーザに送信されるメールの文面や宛先、LINEやその他のSNSによるメッセージの文面や宛先、プッシュ通知によるメッセージの文面や宛先等を生成する。また、メッセージ設定部133によって生成されるメッセージは文章だけではなく、例えば写真や画像が含まれても良く、さらに、VR(Virtual Reality)やAR(Augmented Reality)による画像や記号、シンボルや色、またはこれらが変化する動作による表示であっても良い。例えば、事前にWebサイト301,302,・・・を運営する事業者の会社名や、案内する商品やサービスの名称等を登録しておくことにより、シナリオ設定部131で設定されたマーケティングシナリオや、セグメント設定部132で設定されたセグメントから、メールの文面や宛先、LINEメッセージの文面や宛先を生成する。このとき、例えば、送信元の事業者やアクション別に、または送信先のユーザの年齢や性別、送信先が勤務先であるか若しくは自宅であるか等によりメッセージ内容を変更することが可能である。メッセージ設定部133で生成されたメール文面やLINEメッセージの文面は、シナリオDB122に格納されているマーケティングシナリオの各アクションに紐づけされて格納される。
【0038】
図8は、
図3の表示操作部220に表示される、
図2に示すメッセージ生成部133により生成されたメッセージ表示の例を示す模式図であり、
図9は、
図8のメッセージがLINE送信用に生成された例を示す模式図である。このメッセージ表示は、例えば、
図7に示すセグメント設定の表示画面から遷移することで、メッセージ設定部133が起動してメッセージ生成を行い、端末装置200にインストールされているメールソフトやWeb上のメールサービスの画面が起動して表示されるものである。
図8に示すメッセージ表示は、
図5に示すアクションA5の「メール送信」の場合の例であり、
図9に示すメッセージ表示は、
図4に示すアクションA1の「LINE送信」の場合の例であるが、「メール送信」、「LINE送信」以外であってもユーザへのメッセージを自動生成する点では同様である。
【0039】
図8に示すように、表示操作部220の表示画面W1には、メールの件名(タイトル)を示すメール件名表示TX1と、メールの宛先を示すメール宛先表示TX2と、メールの本文を示すメール本文表示TX3とが表示されている。メッセージ設定部133は、例えば、事前に登録されている本メールで案内する商品名から、メール件名表示TX1の件名の文面を生成する。また、このメッセージ表示のアクションについてセグメント設定部132で設定されたセグメントから、対象となるセグメントを登録されているユーザ情報から抽出し、抽出されたユーザのメールアドレスからメーリングリストを生成し、メール宛先表示TX2に設定する。さらに、事前に設定された事業者の会社名や本メールで案内する商品名、一般的な挨拶文と、このメッセージ表示のアクションの前後のアクションから、メール本文の文面を生成し、メール本文表示TX3に設定する。
【0040】
なお、このメール件名表示TX1、メール宛先表示TX2、及びメール本文表示TX3は編集可能であり、自動生成された文面を修正、変更したい場合には編集することも可能である。
【0041】
また、
図9に示すように、スマートフォン等の表示画面W2には、LINEの宛先を示すLINE宛先表示TX4と、LINEの本文を示すLINE本文表示TX5とが表示されている。LINE宛先表示TX4、及びLINE本文表示TX5は、メール件名表示TX1〜メール本文表示TX3の設定と同様に設定される。このLINE宛先表示TX4及びLINE本文表示TX5は編集可能であり、自動生成された文面を修正、変更したい場合には編集することも可能である点も同様である。
【0042】
このように、メール送信やLINEによるメッセージ送信の文面が自動生成されることにより、マーケティングシナリオの各アクションにおけるメールやLINE等の送信設定を容易に行うことが可能になっている。
【0043】
分析部134は、シナリオ設定部131で設定され、セグメント設定部132でセグメントが設定されたマーケティングシナリオに基づいて、Webサイト301,302,・・・に対するユーザのアクセス状況を取得し、分析を行う。分析部134により取得されたアクセス状況は、アクセス状況DB123に格納される。
【0044】
図10は、
図3の表示操作部220に表示される、
図2に示す分析部134による分析結果の例を示す模式図である。
図10に示す分析結果は、マーケティングシナリオに基づいて各アクションが実行され、そのアクションに対するユーザの行動がWebサイト301,302,・・・へのアクセスとして示されるので、そのアクセス結果を、例えばセグメントごとに分析したものであり、例えば、分析結果TA1のように表形式で表示される。
【0045】
分析結果TA1には、
図10に示す表の列名に対応して、セグメントの例としてユーザがWebサイト301,302,・・・へアクセスしたときのデバイス(PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット、スマートフォン)ごとに、新規アクセス数、再訪アクセス数が表示されている。この新規アクセス数、再訪アクセス数は、
図10に示す表の行名に対応して、アクセス流入元の例として自然検索、ソーシャル(LINE以外のSNS)、外部リンク、・・・ごとに表示されている。このセグメント、アクセス流入元はセグメント設定部132で設定されたセグメント設定に対応している。
【0046】
なお、この分析結果TA1の要素はアクセス数であるが、分析対象のWebサイト301,302,・・・が通信販売サイト等の場合には売上を取得することも可能である。さらに、分析結果TA1は表形式で表示しているが、棒グラフや円グラフのように表示することも可能であり、共通するセグメントを統合して合計値を表示させることも可能である。
【0047】
このように、設定されたマーケティングシナリオに基づいてアクセス状況が取得され、分析が行われて表示されるので、分析結果を容易に参照し、その傾向を把握することが可能になっている。
【0048】
図3は、
図1の端末装置200を示す機能ブロック構成図である。端末装置200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0049】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ装置100及びWebサイト301,302,・・・と通信を行うための通信インタフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0050】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、端末装置200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、端末装置200がタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である端末装置200により実行される。
【0051】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ装置100との通信内容を一時的に記憶している。
【0052】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、端末装置200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0053】
<処理の流れ>
図11を参照しながら、マーケティングシステム1が実行するマーケティング方法の処理の流れについて説明する。
図11は、
図1のマーケティングシステム1によるマーケティング方法を示すフローチャートである。
【0054】
ここで、このマーケティングシステム1を利用するために、分析者は端末装置200のインターネットブラウザを利用してサーバ装置100にアクセスし、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、利用可能となる。この認証後、マーケティング方法が開始され、
図11に示すステップS101へ進む。
【0055】
ステップS101の処理として、分析者が端末装置200を操作してマーケティングシナリオの設定を開始すると、シナリオ設定部131が起動され、端末装置200の表示操作部220には、
図4〜
図6に示すシナリオ設定画面が表示される。アイテムDB121が読み込まれ、マーケティングシナリオを構成するトリガ、アクション、分岐条件が種類ごとにアイテムとして表示される。
【0056】
ステップS102の処理として、シナリオ設定部131では、分析者が端末装置200を操作することによりシナリオ設定画面にアイテムが表示され、分析者の操作によりアクション、トリガ、及び分岐条件が設定され、Webサイト301,302,・・・を参照するユーザの行動を分析するマーケティングシナリオが設定される。設定されたマーケティングシナリオは、シナリオDB122に格納される。
【0057】
ステップS103の処理として、分析者が端末装置200を操作して、ステップS102で設定されたアクションを選択すると、セグメント設定部132が起動して
図7に示すセグメント設定画面が表示される。
【0058】
ステップS104の処理として、セグメント設定部132では、分析者が端末装置200を操作することにより、セグメントの条件として顧客に対する抽出条件やアクセスログに対する条件が設定され、ステップS103で選択されたアクションの対象となるセグメントが設定される。設定されたセグメント設定は、シナリオDB122に格納されているマーケティングシナリオの各アクションに紐づけされて格納される。
【0059】
ステップS105の処理として、メッセージ設定部133では、ステップS103で選択されたアクションに設定されたメール送信やLINEによるメッセージ送信等のアクションにおいて、ユーザに送信されるメールの文面や宛先、LINEメッセージの文面や宛先が生成される。生成されたメール文面やLINEメッセージの文面は、シナリオDB122に格納されているマーケティングシナリオの各アクションに紐づけされて格納される。
【0060】
ステップS103〜ステップS105の処理は、ステップS102で設定されたアクションの数だけ繰り返し行われる。
【0061】
ステップS106の処理として、ステップS102〜ステップS105で設定され、セグメント設定されたマーケティングシナリオが実行される。
【0062】
ステップS107の処理として、分析部134では、ステップS106で実行されたマーケティングシナリオに基づいて、Webサイト301,302,・・・に対するユーザのアクセス状況が取得され、分析が行われる。取得されたアクセス状況は、アクセス状況DB123に格納される。
【0063】
<効果>
以上のように、本実施形態に係るマーケティングシステムは、シナリオ設定部により、シナリオ設定画面にアクション、トリガ、及び分岐条件のアイテムが表示され、分析者の操作によりマーケティングシナリオが設定される。また、セグメント設定部により、シナリオ設定画面のアクションが選択されるとセグメント設定画面が表示されてセグメントが設定される。これにより、容易にマーケティングシナリオを設定することが可能であり、A/Bテスト等の分析を容易に行うことが可能である。
【0064】
また、メッセージ設定部により、マーケティングシナリオのアクションに係るメール送信やLINEによるメッセージ送信の文面が自動生成される。これにより、マーケティングシナリオの各アクションにおけるメールやLINE等の送信設定を容易に行うことが可能である。
【0065】
さらに、分析部により、設定されたマーケティングシナリオに基づいてアクセス状況が取得され、分析が行われる。これにより、分析結果を容易に参照し、その傾向を把握することが可能である。
【0066】
(実施形態2)
図12は、本開示の実施形態2に係るマーケティングシステム1のサーバ装置100Aを示す機能ブロック構成図である。このサーバ装置100Aは、Webサイト301,302,・・・を参照するユーザへのアクションの設定を行い、これに対するWebサイトへのユーザのアクセス分析を行い、アクションに対する効果を測定する点において実施形態1と同様であるが、
図12に示すように、サーバ装置100Aにおける制御部130の機能として、入力部135及びシナリオレコメンド部136を備えている点において、実施形態1と異なる。
【0067】
入力部135は、分析者が端末装置200を操作することによりリモートで実行される機能であり、Webサイト301,302,・・・を運営する事業者等の運営者が属する業界、及びアクセス分析を行う目的を入力する。運営者が属する業界とは、例えばWebサイト301,302,・・・が通信販売サイトである場合、販売対象である商品の業界であり、Webサイト301,302,・・・が資料請求を受け付けるサイトである場合、資料の対象物の業界である。例えば、商品や対象物が衣料品の場合はアパレル業界であり、商品が食料品の場合は食品業界を指す。アクセス分析を行う目的は、例えばWebサイト301,302,・・・が通信販売サイトである場合、Webサイト301,302,・・・を閲覧したユーザ数の分析や売上の分析であり、Webサイト301,302,・・・が資料請求を受け付けるサイトである場合、Webサイト301,302,・・・を閲覧したユーザ数の分析や資料請求数の分析である。
【0068】
図13は、
図3の表示操作部220に表示される、
図12に示す入力部135の業界・利用目的入力の例を示す模式図である。
図13に示すように、表示操作部220の表示画面W1には、業界・利用目的入力画面として業界入力欄IN3と、利用目的入力欄IN4とが設けられている。業界入力欄IN3は、運営者が属する業界を入力可能な欄であり、利用目的入力欄IN4は、アクセス分析を行う目的を入力可能な欄である。業界入力欄IN3及び利用目的入力欄IN4は、例えば、直接入力または所定の設定内容からプルダウンにより選択して入力可能になっている。
【0069】
シナリオレコメンド部136は、入力部135で入力された業界及び利用目的に基づいて、シナリオ設定部131によるマーケティングシナリオの設定の際に、入力された業界及び利用目的に適したマーケティングシナリオをレコメンドする。例えば、
図13に示す業界・利用目的入力画面で業界及び利用目的の入力後、
図4〜
図6に示すシナリオ設定画面に遷移し、入力された業界及び利用目的に適したマーケティングシナリオの組み合わせが予め設定され、シナリオ設定画面にトリガ、アクション、分岐条件の種類ごとにアイテムとして表示される。このマーケティングシナリオは編集可能であり、トリガ、アクション及び分岐条件を選択することでセグメント設定等が可能である。その他の構成については、実施形態1と同様である。
【0070】
本実施形態によれば、上記実施形態1の効果に加え、入力部及びシナリオレコメンド部を備えたことにより、入力された業界及び利用目的に適したマーケティングシナリオの組み合わせがレコメンドされる。これにより、さらに容易にマーケティングシナリオを設定することが可能である。
【0071】
(実施形態3)
図14は、本開示の実施形態3に係るマーケティングシステム1のサーバ装置100Bを示す機能ブロック構成図である。このサーバ装置100Bは、Webサイト301,302,・・・を参照するユーザへのアクションの設定を行い、これに対するWebサイトへのユーザのアクセス分析を行い、アクションに対する効果を測定する点において実施形態1と同様であるが、
図14に示すように、サーバ装置100Aにおける制御部130の機能として、Webサイトレコメンド部137を備えている点において、実施形態1と異なる。
【0072】
Webサイトレコメンド部137は、ユーザが検索サイトにおいてWeb検索を行う際に設定する検索キーワードが、所定の条件、例えばWebサイト301,302,・・・で提供している商品やサービス等に合致するキーワードと一致する場合や、当該ユーザが分析部134による分析結果のセグメントと一致する場合等に当てはまる場合、当該ユーザにWebサイト301,302,・・・をレコメンドする。このレコメンドは、例えば、検索結果の上位にWebサイト301,302,・・・が表示されるようにすること等により行われる。その他の構成については、実施形態1と同様である。
【0073】
本実施形態によれば、上記実施形態1及び2の効果に加え、Webサイトレコメンド部を備えたことにより、当該Webサイトの商品やサービスの対象となりうるユーザに当該Webサイトをレコメンドする。これにより、適切なユーザに対するマーケティングが可能である。
【0074】
(実施形態4(プログラム))
図15は、コンピュータ(電子計算機)400の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ400は、CPU401、主記憶装置402、補助記憶装置403、インタフェース404を備える。
【0075】
ここで、実施形態1ないし3に係るシナリオ設定部131、セグメント設定部132、メッセージ設定部133、分析部134、入力部135、シナリオレコメンド部136、及びWebサイトレコメンド部137を構成する各機能を実現するための制御プログラムの詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ400に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置403に記憶されている。CPU401は、プログラムを補助記憶装置403から読み出して主記憶装置402に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU401は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置402に確保する。
【0076】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ400において、分析者の操作により、アクション、アクションの起点となるトリガ、アクションの分岐条件、のうちの少なくとも1つからなるマーケティングシナリオを設定するシナリオ設定ステップと、分析者の操作により、アクション及び分岐条件のセグメントを設定するセグメント設定ステップと、アクションに係るユーザへのメッセージの文面を生成するメッセージ生成ステップと、マーケティングシナリオに基づき、Webサイトへのユーザのアクセス分析を行う分析ステップと、をコンピュータによって実現する制御プログラムである。
【0077】
なお、補助記憶装置403は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース404を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ400に配信される場合、配信を受けたコンピュータ400が当該プログラムを主記憶装置402に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0078】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置403に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0079】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。