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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-128243(P2020-128243A)
(43)【公開日】2020年8月27日
(54)【発明の名称】包装容器およびその板材
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/66 20060101AFI20200731BHJP
   B65D 5/08 20060101ALI20200731BHJP
【FI】
   B65D5/66 301G
   B65D5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-22165(P2019-22165)
(22)【出願日】2019年2月8日
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】397051139
【氏名又は名称】株式会社サンエコー
(74)【代理人】
【識別番号】100111785
【弁理士】
【氏名又は名称】石渡 英房
(72)【発明者】
【氏名】本橋 敏明
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB04
3E060BA05
3E060BC04
3E060CD03
3E060CD12
3E060CG12
3E060DA11
3E060DA30
3E060EA20
(57)【要約】
【課題】端部の強度が補強され、閉蓋性も向上した包装容器を提供する。
【解決手段】胴部(1)は一組の対向する側面板(14、16)の端部にその左右の脚(Pf)が実質的に45度の角度(θ)で立ち上がって先細に延びる突状部(14p、16p)をそれぞれ有し、蓋部(4)は胴部(1)の他の一組の対向する側面板(15、17)の端部に折り線(V1、V2)を介してそれぞれ連続する外蓋(F1)及び内蓋(F2)とを有し、外蓋は隣り合う2つの突状部(14p、16p)とそれぞれ胴側折り線(Vp、Vp)を介して外蓋接続片(J14、J16)と連続し、内蓋は隣り合う2つの突状部(16p、14p)とそれぞれ蓋側折り線(Vf、Vf)を介して内蓋接続片(J26、J24)と連続し、内蓋接続片はその基端(K)に打ち抜き部分(S)を有し、外蓋接続片及び内蓋接続片は突状部の内側に沿って展開されるとともに外蓋は打ち抜き部分に係止されること。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四つの側面板からなる四角筒状の胴部(1)と、この胴部(1)の端部(3)の開口(2)を閉止する蓋部(4)と、を備えた包装容器(A)であって、
前記胴部(1)は、
一組の対向する側面板(14、16)の端部にその左右の脚(Pf)が実質的に45度の角度(θ)で立ち上がって先細に延びる突状部(14p、16p)をそれぞれ有し、
少なくともひとつの前記蓋部(4)は、
前記胴部(1)の他の一組の対向する側面板(15、17)の端部に折り線(V1、V2)を介してそれぞれ連続する外蓋(F1)及び内蓋(F2)と、を有し、
前記外蓋(F1)は、隣り合う2つの突状部(14p、16p)とそれぞれ胴側折り線(Vp、Vp)を介して外蓋接続片(J14、J16)と連続し、
前記内蓋(F2)は、隣り合う2つの突状部(16p、14p)とそれぞれ蓋側折り線(Vf)介して内蓋接続片(J26、J24)と連続し、
少なくとも前記内蓋接続片(J26、J24)は、その基端(K)付近に打ち抜き部分(S)を有し、
前記外蓋接続片(J14、J16)及び内蓋接続片(J26、J24)は、前記突状部(14p、16p)の内側に沿って展開されるとともに、前記外蓋(F1)は前記打ち抜き部分(S)に係止されて、前記開口(2)が開閉自在に閉止されてなることを特徴とする包装容器(A)。
【請求項2】
前記突状部(14p、16p)は、前記一組の対向する側面板(14、16)の長手方向端(E)から台形状に延びており、
前記外蓋(F1)及び前記内蓋(F2)は、前記他の一組の対向する側面板(15、17)の長手方向端(E)からそれぞれ板面幅方向に設けられた折り線(V1、V2)を介して連続している包装容器(A)。
【請求項3】
前記開口(2)を閉止する際に、前記外蓋(F1)及び前記内蓋(F2)は、前記外壁接続片(J14、J16)及び前記内壁接続片(J26、J24)の各中央折り線(m)が稜線になるようにして折りたたまれ、次いで、前記突状部(14p、16p)の内側に沿って展開されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装容器(A)。
【請求項4】
前記外蓋(F1)は、前記開口(2)の開閉をする際に前記内蓋接続片(J26、J24)と干渉しないようにその一部に凹部(d1)を形成してなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の包装容器(A)。
【請求項5】
1枚紙からなる包装容器の板材(a)であって、
前記板材(a)は、
胴折り線(b)を介して幅方向に連続する上面板(14)、右側面板(15)、下面板(16)、左側面板(17)及び補助板(19)からなり、
前記上面板(14)と前記下面板(16)は、その両端部(3、3)にその脚(Pf)がほぼ45度の角度度(θ)で立ち上がる台形状の突状部(14p、16p)を有し、
前記補助板(19)は、その長手方向端に前記突状部(14p、16p)の形状と同一またはその一部が同一である補助突状部(19p)を有し、
前記右側面板(14)と前記左側面板(16)は、その長手方向端(E)にその板面幅方向に設けられた折り線(V1、V2)を介して延びた外蓋(F1)及び内蓋(F2)とを有し、
前記外蓋(F1)と前記内蓋(F2)は、板面長手方向に延びた蓋側折り線(Vf、Vf)を介して隣り合う突状部(14p、16p;16p、24p)と接続する外蓋接続片(J14、J16)と内蓋接続片(J26、J24)を有し、
前記外蓋接続片(J14、J16)は、それぞれ前記突状部(14p、16p)の隣り合う脚(Pf)と胴側折り線(Vp、Vp)を介して接続され、
前記内蓋接続片(J26、J24)は、それぞれ前記突状部(16p、14p)及び前記補助突状部(19p)隣り合う脚(Pf)と胴側折り線(Vp、Vp)を介して接続され、
前記各接続片(J14、J16、J26、J24)は、前記蓋側折り線(Vf)と前記胴側折り線(Vp、Vp)の中間に中央折り線(m)を有するとともに、これらの折り線の交点である基端(K)に打ち抜き部分(S)を有する包装容器の板材(a)。
【請求項6】
請求項4または5に記載の板材(a)を各折り線で折り曲げ、所要個所を貼り付けて組立ててなる包装容器(A)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器およびそれを一枚の板材の要所の折曲げと貼着けにより組み立てられる包装容器用板材に関し、詳しくは、被包装物の形状が筒状である物品を包装するのに好適な紙製包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被包装物の形状が筒状である物品(例えばトナーカートリッジなど)を包装する包装容器として、例えば特許文献1に記載されるような紙製容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3172544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された紙製容器(1)は四角筒状であり、容器の端部に蓋部(4)を備えている。そして、一枚の紙製板材の要所の折曲げと貼着けにより組み立てられる。四角筒状であるため、多数個を積み重ねても安定して積むことができる
加えて、この紙製容器(1)は、その端部に、被包装物(100)の備える突状部(101)を収容するほぼ三角柱形状の空間(6)を備えるように形成されている(図3)。このため、緩衝用部材を別途用意しなくても、容器だけで安全に保管、輸送することができる(段落0031等)。
【0005】
このような四角筒状の紙製の包装容器は、運搬・保管の際に、必ずしもその側面を下にした状態が維持されるとは限らず、その端部を下にした状態で扱われる場合もある。端部を下にした状態で取り扱われると、包装容器を持ち上げることになるため、再びおろす際などに端部に撃力が働くおそれがある。このため、コピー機のトナーなどの精密部品として取り扱うべき被包装物を包装する包装容器の端部に、撃力を受けた場合にこれを緩和するための突状部を設けることが望まれるようになってきた。
【0006】
しかし、このような突状部は、たとえば段ボール紙などの一枚の板紙で構成すると、実際に端部に外力が働いた場合にその強度が必ずしも十分とはいえず、輸送中の取扱いによっては変形することもあり、緩衝性能を維持しながら突状部の強度の向上が望まれるようになった。
一方で、二枚の板紙を重ねて突状部を構成しようとすると、端部は被包装物の出し入れをするため蓋部が設けられており、蓋部を閉止した場合、折り線部において板紙の厚みのために復元力が働き、折り曲げて重ねただけでは十分に閉鎖できなくなることがあった。この場合に、蓋を接着することで閉鎖しようとすると、被包装物を取り出す際に、はさみやカッターなどの工具が必要になり、容易に取り出せなくなるため、人手により開閉自在にできる蓋部が望まれていた。
【0007】
そこで、本発明の課題は、このような1枚の板紙から折り曲げと接着で形成される四角筒状の包装容器に対して、その端部に設けられた緩衝用の突状部の強度を向上させるとともに蓋部が簡単かつ確実に閉止することである
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の目的を達成するために、本発明の紙製包装容器は、
(請求項1)
四つの側面板からなる四角筒状の胴部と、この胴部の端部の開口を閉止する蓋部と、を備えた包装容器であって、胴部は、一組の対向する側面板の端部にその左右の脚が実質的に45度の角度で立ち上がって先細に延びる突状部をそれぞれ有し、少なくともひとつの蓋部は、胴部の他の一組の対向する側面板の端部に折り線を介してそれぞれ連続する外蓋及び内蓋とを有し、外蓋は、隣り合う2つの突状部とそれぞれ胴側折り線を介して外蓋接続片と連続し、内蓋は、隣り合う2つの突状部とそれぞれ蓋側折り線を介して内蓋接続片と連続し、少なくとも前記内蓋接続片は、その基端付近に打ち抜き部分を有し、外蓋接続片及び内蓋接続片は、突状部の内側に沿って展開されるとともに、外蓋は打ち抜き部分に係止されて、開口が開閉自在に閉止されてなること、を特徴とする
【0009】
これにより、接続片が突状部の内側に沿って展開されるため、突状部分は二重構造となるため、突状部が補強されて強度向上を図ることができる。また、外蓋が打ち抜き部分に係止されるため、折り込まれた板の反発力があっても開口の閉止が保持されるから蓋部の閉止性の改善ができる。
【0010】
(請求項2)
また、突状部は、一組の対向する側面板の長手方向端から台形状に延びており、外蓋及び内蓋は、他の一組の対向する側面板の長手方向端からそれぞれ板面幅方向に設けられた折り線を介して連続していることが好ましい。
【0011】
これにより、長手方向端とそろった折り線で折ることが容易になるため、折ることと外蓋F1を打ち抜き部分Sに係止させることができ、包装容器の製造が容易になる。
【0012】
(請求項3)
また、開口を閉止する際に、外蓋及び内蓋は、外壁接続片及び内壁接続片の各中央折り線(m)が稜線になるようにして折りたたまれ、次いで、突状部の内側に沿って展開されてなることが好ましい。
【0013】
これにより、開閉が確実にできる。
【0014】
(請求項4)
外蓋は、開口の開閉をする際に内蓋接続片と干渉しないようにその一部に凹部を形成してなること、が望ましい。
【0015】
これにより、後から閉止する外蓋は凹部があるため、先に閉止する内蓋接続片と接触するなどの干渉を回避することができ、外蓋の開閉を容易にすることができる。
【0016】
(請求項5)
1枚紙からなる包装容器の板材であって、板材は、胴折り線を介して幅方向に連続する上面板、右側面板、下面板、左側面板及び補助板からなり、上面板と下面板は、その両端部にその脚がほぼ45度の角度で立ち上がる台形状の突状部を有し、補助板は、その長手方向端に突状部の形状と同一またはその一部が同一である補助突状部を有し、右側面板と左側面板は、その長手方向端にその板面幅方向に設けられた折り線を介して延びた外蓋及び内蓋とを有し、外蓋と内蓋は、板面長手方向に延びた蓋側折り線を介して隣り合う突状部と接続する外蓋接続片と内蓋接続片を有し、外蓋接続片は、それぞれ突状部の隣り合う脚と胴側折り線を介して接続され、内蓋接続片は、それぞれ前記突状部及び補助突状部と隣り合う脚と胴側折り線を介して接続され、各接続片は、蓋側折り線と胴側折り線の中間に中央折り線を有するとともに、これらの折り線の交点である基端に打ち抜き部分を有する。
【0017】
これにより、1枚の板材をもとに折り曲げと貼り付けにより包装容器を製造することができ、製造が容易になる。
【0018】
(請求項6)
また、前記の板材を各折り線で折り曲げ、所要個所を貼り付けて組立ててなる包装容器であることを特徴とする。
【0019】
これにより、1枚の紙の板材から、折り曲げと貼り付けの簡易な工程により、包装容器を製造することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る包装容器は以上説明したように構成したので、突状部の強度が補強され、閉蓋性も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本例の包装容器の実施形態の一例の展開平面図である。また、本発明に係る包装容器用板材の平面図である。
図2図1の端部3付近の部分拡大図である
図3】本例の包装容器の端部を開放した状態を示す拡大斜視図である
図4】本例の包装容器の端部を閉止する途中の状態を示す拡大斜視図である
図5】本例の包装容器の端部を閉止した状態を示す拡大斜視図である。
図6】本例の包装容器の端部を閉止した状態の正面からの斜視図である
図7】本例の内蓋の接続片の変形例である
図8】本例の包装容器の全体斜視図である
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る包装容器および包装容器用板材の実施形態の一例を、図1図8を参照しながら説明する。なお、図1に記したように、板紙(側面板)の並ぶ方向を幅方向(紙面の左右方向)とし、これと直角方向を長手方向(紙面の上下方向)として説明する。
【0023】
(概要)
本例の包装容器Aは、図8の全体斜視図、並びに図3図6に示す端部の開口の閉止から開放状態の斜視図に示すように、四つの側面板からなる四角筒状の胴部1と、この胴部1の前後の端部3の開口2、2をそれぞれ開閉自在に閉止する蓋部4、4を備え、被包装物(不図示)を収容する実質的に四角柱形状の空間(不図示)をその内部に備えるように形成されている。
【0024】
(包装容器)
胴部1は、一組の対向する側面板14、16の端部にその左右の脚Pfが実質的に45度の立ち上がり角度θで立ち上がって先細に延びる突状部14p、16pをそれぞれ有している。そして、前記蓋部4、4は、胴部1の他の一組の対向する側面板15、17の端部に外蓋F1及び内蓋F2と、を有する。
外蓋F1は、隣り合う2つの突状部14p、16p及び外蓋接続片J14、J16と連続し、内蓋F2は、隣り合う2つの突状部16p、14p及び内蓋接続片J26、J24と連続する。内蓋接続片J26、J24は、その基端K付近に打ち抜き部分Sを有する。
外蓋接続片J14、J16及び内蓋接続片J26、J24は、前記突状部14p、16pの内側に沿って展開されているとともに、外蓋F1は前記打ち抜き部分Sに係止されている。
【0025】
(板材)
本例の包装容器Aは、1枚の板材aを材料として、これを折り曲げ及び貼り付けをすることにより、製造することができる。
図1に、本例の板材の展開図を示す。
この板材aは、折り線bをそれぞれ介してほぼ等間隔幅をもって幅方向に連続する上面板14、右側面板15、下面板16、左側面板17を有するとともに、幅方向一端部(右端部)に位置する左側面板17の端縁に、折り線bを介して補助片19が連続するように設けられている。
後述のように、胴部1は、この板材aを各折り線bで折り曲げて、補助片19を上面板14の下側に貼り付けて、形成することができる。図3に示すように、このようにして形成された胴部1の両端部3、3は開口2、2を形成する。
【0026】
(板材の素材と製法)
本例は、紙製の板材を用いており、具体的には、厚さが2.5mmの段ボール紙である。板材aは、紙製に限るものではなく、本例で示すように、折りまげと貼り付け・接着の手段を用いて、1枚の板材から包装容器を組立てることができるものであれば差し支えない。
(板材の製法)
この板材aは、抜き型を用いて段ボール紙を打ち抜くことにより得ることができる。周知の打ち抜き機を用いて、打ち抜く際に、折り線(罫線ともいう。)も併せて加工することができる。
【0027】
図2図1の端部3付近の部分拡大図を示す。
(板材:突状部)
上面板14と下面板16は、胴部1を構成する側面板で、その長手方向端Eからほぼ台形形状の突状部14p、16pが延びている。
補助板19は、胴部1を構成する側面板で、上面板14の下側で糊代となる板である。このため、突状部19pは、その長手方向端Eの線上からからほぼ台形形状の突状部19pが延びているが、上底の右側の脚Pfは途中で切れ落ちている。
なお、図1図2で示す上面板14の突状部14pは、板紙aの上面板14と補助板19を貼り合わせて胴部1を形成するため、その左側半分は、補助板19の突状部19pより少々小さくてもよい。接続片J24の動きを邪魔しない大きさが好ましく、また、その強度が低下するため、小さすぎないことが好ましい。
【0028】
図2に示すように、便宜上、外蓋F1とこれに接続する外蓋接続片J14、J16及び内蓋F2とこれに接続する内蓋接続片J26、J24を併せて、蓋部4という。
(外蓋、内蓋、長手方向端線、接続片)
図2に示すように、右側面板15と左側面板17は、胴部1を構成する側面板で、その長手方向端Eの線上に、折り線V1、V2を備え、この折り線V1、V2を介して、それぞれ外蓋F1と内蓋F2が連続するように設けられている。
この長手方向端Eは、図8で示す包装容器Aの端部3と胴部1を分ける仮想の線である。後述の外蓋F1と内蓋F2はこの線上に設けられた折り線V1、V2を介して右側面板15と左側面板17が設けられている。外蓋F1及び内蓋F2は、この折り線V1、V2で開口2を閉止するように、右側面板15と左側面板17に対しほぼ直角に折り曲げられて、開閉動作を行なう。
【0029】
(板材:外蓋と外蓋接続片)
外蓋F1は、後述の内蓋F1とともに端部3の開口2を閉止する。外蓋F1は、ちょうど開口2を閉止するほぼ矩形の形状と大きさを有する。
外蓋F1の左右に接続片J14、J16が折り線Vf、Vfを介して接続されている。これらの接続片J14、J16は、さらに上面板14と折り線Vpを介して接続されている。
(板材:外蓋の凹部)
後述のように、外蓋F1を開閉する際は、接続片J14、J16が突状部14p、16pの内側に沿って展開され突状部14p、16pを補強するため、この接続片J14、J16が板紙を折った場合の反発力などで内側に膨れて干渉しても、無理なく外蓋F1を閉止できるように、板長手方向に沿って外蓋F1の形状の一部に凹部d1を設けている。また、閉止の際、蓋F1が蓋F2の打ち抜き部分Cに係止して保持されるように、外蓋F1の板長手方向の先端部は、折り線bの延長線と重なるように形成されている。
【0030】
(板材:内蓋と内蓋接続片)
内蓋F2は、前述の外蓋F1とともに端部3の開口2を閉止する。内蓋F1は、ちょうど開口2を閉止するほぼ矩形の形状と大きさを有する。
内蓋F2の左右に接続片J26、J24が折り線Vf、Vfを介して接続されている。接続片J14、J16は、さらに上面板14と折り線Vpを介して接続されている。
(板材:内蓋の凹部)
後述のように、内蓋F2を開閉する際は、開口2を閉じている内蓋F2を指などでつまんで引き出しやすくするために、その先端部に指がはいる大きさのほぼ矩形の凹部d2を有している。
【0031】
(接続片詳細:外蓋側)
図2に示すように、外蓋接続片J14、J16は、外蓋F1と上面板14、下面板16をそれぞれ接続するもので、その形状は、互いに左右の勝手違いである。
図2に示すように、接続片J14の外形線は、外蓋F1の左側の凹部d1と連続して長手方向端E(図1)にほぼ平行に外蓋F1から延び、上面板14の突状部14pの台形形状の脚Pfと上底との交点とつながっている。接続片J16は、これと左右勝手違いに、外蓋F1の右側の凹部d1と連続して長手方向端E(図1)とほぼ平行に外蓋F1から延び、緩やかに曲がりながら下面板16の突状部16pの台形形状の脚と上底の交点とつながっている。
【0032】
接続片J14とJ16は、蓋側折り線Vfと脚側折り線Vpの作る角をを二等分する中央折り線mを有する。この中央折り線mが山側に折れ、折り線Vp、Vfが谷折り線となって、接続片J14、J16が折曲げ自在となっているため、外蓋F1は、折り線V1で内側に折れることにより、開口2を開閉自在に閉止可能になっている。
【0033】
なお、後述のように、外蓋F1で開口2を閉止する際は、外蓋F1は、接続片J14、J16、J26、J24の中央折り線mが稜線になるように折りたたまれ、次いで、突状部14p、16pの内側に沿って展開されて、開口(2)は閉止される。
【0034】
接続片J14とJ16は、その折り線VpとVf及び中央折り線mの延長線上の交点である基端K付近に打ち抜き部分Sを有する。この打ち抜き部分Sは、外蓋F1の開閉をしやすくすることができる。板紙aは厚みがあるため、上記のように接続片J14、J16が折り曲げられる際に、基点K付近に折り曲げられることによって板紙aが重ねられることになるため、その逃げ場所を作り、開閉しやすくし、また、折り曲げ部分の耐久性を向上させることができる
【0035】
(接続片詳細:内蓋側)
内蓋接続片J26、J24は、内蓋F2と右側面板15、左側面板17をそれぞれ接続するもので、その形状は、互いに左右の勝手違いである。
外蓋接続片J14、J16と同様に、内蓋接続片J26、J24の外形線は、内蓋F2の左側の端縁と連続して長手方向端線Eとほぼ平行に内蓋F2から延び、下面板16の突状部16pの台形形状の脚と上底の交点とつながっている。接続片J24は、これと左右勝手違いに、内蓋F2の右側の端縁と連続して長手方向端線Eとほぼ平行に内蓋F2から延び、補助板19の突状部19pの台形形状の脚と上底の交点とつながっている。
【0036】
接続片J14とJ16は、前記蓋側折り線Vfと前記脚側折り線Vpを二等分する中央折り線(m)を有する。外蓋接続片J14、J16と同様に、この中央折り線mが山側に折れ、折り線Vp、Vfが谷折り線となって、接続片J26、J24が折曲げ自在となっているため、内蓋F2は、折り線V2で内側に折れることにより、開口2を開閉自在に閉止可能になっている。
【0037】
内蓋接続片J26、J24は、外蓋接続片J14、J16と同様に、その折り線VpとVf及び中央折り線mの延長線上の交点である基端K付近に打ち抜き部分Sを有する。この打ち抜き部分Sは、外蓋接続片J14、J16と同様に、外蓋F1の開閉をしやすくすることができる。また、それのみならず、内蓋F2の後に、外蓋F1は折り曲げられるため、この内蓋F2の打ち抜き部分Sに、外蓋F1の先端のコーナー部を係止することができる。
また、内蓋F2について、打ち抜き部分Sと連続して、打ち抜き部Sに沿って切欠Cを設けるとよい。本例では、矩形形状としている。
【0038】
なお、後述のように、内蓋F2で開口2を閉止する際に、内蓋F2は、接続片J26、J24の中央折り線mが稜線になるように折りたたまれ、次いで、突状部14p、16pの内側に沿って展開されて、開口2は閉止される。
【0039】
なお、本例では前後の開口2は、いずれも開閉自在に閉止することにしたが、一方のみであっても差し支えない。常時閉止にするには、別途の構造で糊付けを行ってもよい。
【0040】
(組み立て手順)
次に、前述した構成の紙製板材aを用いて、紙製包装容器Aを組み立てる手順を説明する。
(胴部の組み立て
まず、図1に示す板材aについて、折り線で上面板14、右側面板15、下面板16、左側面板17、補助片19を折り曲げ、補助片19を上面板14の下側に固定けることで、四角筒状の胴部1を組み立てる。固定は、糊付け、接着が好ましいが、その他の固定手段の使用を妨げるものではない。
【0041】
このようにして、固定が完了した端部の状態を図3に示す
(端部の閉止)
図3に示す端部について、内蓋F2を折り曲げて、開口2を閉止していく。
折線Vp、Vfを介して接続片J26、J24の中央折り線m、mが山側になるようにして内蓋F2をV2を介して折りたたみながら、内蓋F2がほぼ45度になるまで内側に折曲げる。当初は、折り線Vfは谷側に折り曲げられ、内蓋接続片J26、J24は、畳まれていく。45度を過ぎると、内蓋接続片J26、J24は、展開し始め、さらに内蓋F2を押し込むと、内側接続片J26、J24は、展開を開始し、隣り合う突状部14p、16pに沿って展開されて、内蓋F2が90度まで内側に折り曲って開口2を閉止する。このようにして、内蓋F2を閉止した端部の状態を図4に示す。
次に、外蓋F1を折り曲げて、内蓋F2に重ねるようにして開口2を閉止していく
内蓋F2と同様に、折線Vp、Vfを介して接続片J14、J16の中央折り線m、mが山側になるようにして外蓋F1を折り線V1を介して折りたたみながら、45度まで内側に折り曲げる。そして、さらに外蓋F1を押し込むと、外蓋接続片J14、J16は、展開し始め、さらに外蓋F1を押し込むと、外側接続片J14、J16は、展開しながら隣りあう突状部16p、19p(14p)に沿って展開されて、外蓋F1が90度まで内側に折り曲り、内蓋F2に重なるようにして、開口2を閉止する。
【0042】
この際に、内蓋F2の接続片J26、J24は、板紙aが折り曲げられているため、復元力が働くが、使用を重ねるとこの復元力が弱くなり、完全に接続片J14、J16が展開できなくなる場合もある。このような場合、図6に示すように、展開された接続片が内側に出張ることもある。このため、後から折り曲げる外蓋F1を係止するように、図7で示すような図2、3などで示すように、この干渉を避けるように、本例では、外蓋F1のほぼ矩形の形状に対して、凹部d1、d1を外蓋F1に施している。
【0043】
(蓋部の係止と開閉)
さらに、外蓋F1の先端部を内蓋F2の基端Kに設けられた打ち抜き部分Sに係止するように差し込んで、開口2を外蓋F1で閉じれば、蓋F1は係止されるので、紙の反発力があっても蓋F1は開口2の閉止状態を保持することができる。特に、紙製包装容器は、紙の厚みがあるため、凹みができ、そこに蓋F1のコーナー部がはまり込むため、容易に係止させることができる。このように内蓋F2に続き、外蓋F1を閉止した端部の状態を図5に示す。
以上のようにして、本例の包装容器Aは組み立てられる。
【0044】
なお、被包装物を収容する際には、まず、胴部4を組立てた後、開口2が開いた状態で、被包装物を、開口2から挿入し、被包装物が胴部1内に収容されたら、内蓋F2、次いでF1を前述の手順で閉じるとよい。
【0045】
このように、外壁接続片(J14、J16)及び内壁接続片(J26、J24)は、内蓋F2、外蓋F1を開閉させる際に、いったん中央折り線mで折りたたまれるとともに、さらに蓋を閉じていくと、展開させることができる。そうすると、胴部1の突状部(14p、16p)は、外壁接続片(J14、J16)及び内壁接続片(J26、J24)が沿うようにしてその内側に重なる二重構造とすることができるため、突状部(14p、16p)の補強をすることができる。
加えて、輸送する際や移動させる際に端部3に撃力などの外力が加わっても変形しにくくなり、その内部の被包装物に対して緩衝作用を果たすことができる。したがって、従来より安全に被包装物を保管、輸送することができる。
【0046】
(変形例)
本例では、外蓋F1、及び内蓋F2の打ち抜き部分Sを三角形形状にしたが、図7に示すように、内蓋F2については、凧形としてもよい。その際、折り線Vfと中央折り線mの間の抜きの形状を折り線V2と平行になるようにすると、組み立てたときに外蓋F1及び内蓋F2から垂直に立ち上がるようにできる。このようにすると、外蓋F1のコーナー部が打ち抜き部分S2と接する個所が点ではなく線になるため、外蓋F1のコーナー部と打ち抜き部分S2に安定して係止される。
【0047】
以上、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら説明したが、本発明に係る紙製包装容器は図示例に限定されず、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
A:包装容器
a:板材(包装容器用板材)
c:切欠き
d1、d2:凹部
1:胴部
2:開口
3:端部
4:蓋部
14:上面板(側面版)、15:右側面板(側面版)、16下面板:(側面版)、17:左側面板(側面版)、19:補助板(側面版
14p、16p、19p:突状部
E:長手方向端
F1:外蓋、F2:内蓋
J14、J16:外蓋接続片
J24、J26:内蓋接続片
K:基端
m:中央折り線
Pf:台形の脚
S、S2:打ち抜き部分
V1、V2:折り線
Vf:蓋側折り線
Vp:胴側折り線
θ:立ち上がり角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8