特開2020-130704(P2020-130704A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-130704(P2020-130704A)
(43)【公開日】2020年8月31日
(54)【発明の名称】タイヤ展示装置
(51)【国際特許分類】
   A47F 7/04 20060101AFI20200803BHJP
   B62B 3/00 20060101ALI20200803BHJP
【FI】
   A47F7/04
   B62B3/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-29291(P2019-29291)
(22)【出願日】2019年2月21日
(71)【出願人】
【識別番号】517347850
【氏名又は名称】株式会社図南
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】特許業務法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】北村 俊郎
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA36
3D050BB02
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE15
3D050KK11
(57)【要約】
【課題】積層されたタイヤの整列状態が振動や風等の外力によって損なわれるのを抑制することができるタイヤ展示装置を提供する。
【解決手段】タイヤ展示装置は、垂直方向Vに複数のタイヤ9が積層されるタイヤ展示台1と、垂直方向Vへ延びるようにタイヤ展示台1に連結された支持部材2と、垂直方向Vに積層された複数のタイヤ9の中心孔に挿入されるポール4と、支持部材2に垂直方向Vに沿って移動可能に支持され、ポール4が複数のタイヤ9の内周縁に接する状態が保持されるようにポール4を支持する移動部材3とを備えている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に複数のタイヤが積層されるタイヤ展示台と、
前記垂直方向へ延びるように前記タイヤ展示台に連結された支持部材と、
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤの中心孔に挿入されるポールと、
前記支持部材に前記垂直方向に沿って移動可能に支持されるとともに、積層された前記複数のタイヤのうちの隣り合うタイヤに挟まれ、前記ポールが前記複数のタイヤの内周縁に接する状態が保持されるように前記ポールを支持する移動部材と
を備えていることを特徴とするタイヤ展示装置。
【請求項2】
前記移動部材が、
前記支持部材に支持され、前記ポールの前記垂直方向の移動とタイヤ径方向の移動とを許容する移動部材本体と、
前記移動部材本体に固定され、前記ポールの前記垂直方向の移動を許容し、前記ポールの前記タイヤ径方向の移動を規制する規制部材とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ展示装置。
【請求項3】
前記タイヤ展示台が、パレット用キャリヤのパレット支持部を受け容れる収容空間部を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置。
【請求項4】
前記タイヤ展示台が、台本体と、前記台本体の端部に装着されるハンドルと、前記台本体の底面部に装着されるキャスタとを有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置。
【請求項5】
前記支持部材が前記ハンドルに連結されている
ことを特徴とする請求項4に記載のタイヤ展示装置。
【請求項6】
前記支持部材の上部に装着され、情報表示物を支持する情報表示物ホルダを備えている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項7】
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤのうちの上側の4つのタイヤと下側の4つのタイヤとの間に挟まれて前記上側の4つのタイヤの中心孔と前記下側の4つのタイヤの中心孔とを隔てる仕切りプレートと、
前記上側の4つのタイヤの中心孔に収容されてそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の上側のタイヤ整列具と、
前記下側の4つのタイヤの中心孔に収容されそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の下側のタイヤ整列具と
を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項8】
前記ポールが伸縮可能である
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、積層されたタイヤの整列状態が振動や風等の外力によって損なわれるのを抑制するためのタイヤ展示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用のタイヤは、カー用品店、サービスステーション、タイヤ専門店等で、タイヤ展示台に垂直方向へ積み上げられて陳列(いわゆる平積み陳列)されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
タイヤ展示台に垂直方向へ積み上げられたタイヤが屋外に展示された場合、タイヤに風等が作用してタイヤが揺れ、傾いたり倒れたりすることがある。
【0004】
また、タイヤが載ったタイヤ展示台を倉庫から屋外のタイヤ展示場所に移動させるとき、床面の凹凸による振動がタイヤ展示台上のタイヤに伝わり、タイヤが傾いたり、崩れたり、倒れたりすることがある。
【0005】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、積層されたタイヤの整列状態が振動や風等の外力によって損なわれるのを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明のタイヤ展示装置は、垂直方向に複数のタイヤが積層されるタイヤ展示台と、前記垂直方向へ延びるように前記タイヤ展示台に連結された支持部材と、前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤの中心孔に挿入されるポールと、前記支持部材に前記垂直方向に沿って移動可能に支持されるとともに、積層された前記複数のタイヤのうちの隣り合うタイヤに挟まれ、前記ポールが前記複数のタイヤの内周縁に接する状態が保持されるように前記ポールを支持する移動部材とを備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1に記載のタイヤ展示装置において、前記移動部材が、前記支持部材に支持され、前記ポールの前記垂直方向の移動とタイヤ径方向の移動とを許容する移動部材本体と、前記移動部材本体に固定され、前記ポールの前記垂直方向の移動を許容し、前記ポールの前記タイヤ径方向の移動を規制する規制部材とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置において、前記タイヤ展示台が、パレット用キャリヤのパレット支持部を受け容れる収容空間部を有することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置において、前記タイヤ展示台が、台本体と、前記台本体の端部に装着されるハンドルと、前記台本体の底面部に装着されるキャスタとを有することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項4に記載のタイヤ展示装置において、前記支持部材が前記ハンドルに連結されていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記支持部材の上部に装着され、情報表示物を支持する情報表示物ホルダを備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤのうちの上側の4つのタイヤと下側の4つのタイヤとの間に挟まれて前記上側の4つのタイヤの中心孔と前記下側の4つのタイヤの中心孔とを隔てる仕切りプレートと、前記上側の4つのタイヤの中心孔に収容されてそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の上側のタイヤ整列具と、前記下側の4つのタイヤの中心孔に収容されそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の下側のタイヤ整列具とを備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記ポールが伸縮可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、積層されたタイヤの整列状態が振動や風等の外力によって損なわれるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1はこの発明の一実施形態に係るタイヤ展示装置の斜視図である。
図2図2図1のタイヤ展示装置の移動部材の分解斜視図である。
図3図3図1のタイヤ展示装置の移動部材とポールとの関係を示す斜視図である。
図4図4はタイヤ整列具を通す孔を有さない情報表示物ホルダの平面図である。
図5図5はタイヤ整列具を通す孔を有する情報表示物ホルダの平面図である。
図6図6はタイヤ整列具の斜視図である。
図7図7図1のタイヤ展示装置の移動部材とポールとタイヤ整列具とタイヤとの関係を示す概念図である。
図8図8図1のタイヤ展示装置の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
この発明の一実施形態に係るタイヤ展示装置は、図1図8に示すように、垂直方向Vに8つのタイヤ9が積層されるタイヤ展示台1と、垂直方向Vへ延びるようにタイヤ展示台1に連結された支持部材2と、垂直方向Vに積層された8つのタイヤ9の中心孔hに挿入されてそれらのタイヤ9の内周縁91(図7参照)に接するポール4と、支持部材2に垂直方向Vに沿って移動可能に支持され、ポール4を垂直方向Vへ移動可能に支持するとともに、ポール4が8つのタイヤ9の内周縁91に接する状態を保持する2つの移動部材3と、支持部材2の上部に装着され、情報表示物POP1を支持する情報表示物ホルダ5とを備えている。情報表示物は、例えば、垂直方向Vに積層されて展示されたタイヤ9の商品名、価格、サイズ、コピー等の様々な情報が表示された紙(その紙が台紙に貼り付けられたものも含む。)や、いわゆるシート型の液晶や有機ELのディスプレイ等である。
【0018】
更に、タイヤ展示装置は、8つのタイヤ9のうちの隣接する上下のタイヤ9に挟持され、情報表示物POP2,POP3(図8参照)を支持する情報表示物ホルダ6,7と、8つのタイヤ9の中心孔hに収容されてそれらのタイヤ9を支持する2つのタイヤ整列具10(図6図7参照)と、8つのタイヤ9のうちの一番上に位置するタイヤ9に装着され、そのタイヤ9の中心孔hを閉塞するタイヤカバー8(図8参照)とを備えている。
【0019】
タイヤ展示台1は、タイヤ9が積層される台本体11と、台本体11の端部に連結されるハンドル12と、台本体11の底面部に装着されるキャスタ13とを有する(図1図8参照)。ハンドル12は逆U字形である。タイヤ展示台1に、ハンドル12が台本体11に対して平行になるようにハンドル12を倒せる構造を採用してもよい。図1に示すように、ハンドル12は平行な一対の垂直部12Vと一対の垂直部12Vを連結する水平部12Hとを有する。ハンドル12の一対の垂直部12V間には平行な3つのビームBが掛け渡されている。
【0020】
支持部材2はハンドル12に連結されている。支持部材2は、スペーサ(図示せず)を介して平行に連結された一対の角材21からなる。一対の角材21の間にはスペーサによって所定の隙間2aが形成されている。支持部材2は垂直方向Vへ延びる。一対の角材21はハンドル12のビームBにねじ止めされている。
【0021】
移動部材3は、図2図3に示すように、支持部材2に支持され、ポール4の垂直方向Vの移動とポール4のタイヤ径方向Hの移動とを許容する移動部材本体31と、移動部材本体31に固定され、ポール4の垂直方向Vの移動を許容し、ポール4のタイヤ径方向Hの移動を規制する規制部材32とを有する。
【0022】
移動部材本体31は、平板状のポール支持部311と、ポール支持部311に連結され、一対の角材21の隙間2aに垂直方向Vへスライド可能に挿入されるスライド部312と、スライド部312に連結され、一対の角材21の隙間2aからスライド部312が抜けるのを妨げるストッパ部313とを有する。ポール支持部311には折り曲げ線311aが形成されているので、ポール支持部311を直角に折り曲げ可能である。
【0023】
ポール支持部311には長孔312aが形成されている。長孔312aは長方形の孔である。長孔312aには、8つのタイヤ9の中心孔hに挿入されたポール4が挿入される(図3参照)。ポール4は伸縮可能であり、タイヤ展示台1の台本体11に積層されるタイヤ9の数やサイズに応じてポール4の長さが調節される。ポール4は、ポール支持部311の長孔312aの内周面に、垂直方向Vとタイヤ径方向Hとに移動可能に支持される。
【0024】
規制部材32は、平板状であり、移動部材本体31のポール支持部311に例えば接着剤で固定される。規制部材32には円形の孔32aが形成されている。この孔はほぼ正方形の孔でもよい。移動部材本体31に対する規制部材32の固定位置はタイヤ9のサイズに応じて決まる。ポール4は孔32aに挿入されており、孔32aのサイズはポール4の垂直方向Vの移動を許容し、ポール4のタイヤ径方向Hの移動を規制するサイズに設定されている。したがって、規制部材32を移動部材本体31に固定すると、ポール4がタイヤ9の内周縁91に接する状態が維持される。
【0025】
情報表示物ホルダ5は、図8に示すように、支持部材2の上部に装着される。情報表示物ホルダ5は、平板状のホルダ本体51と、ホルダ本体51に連結され、一対の角材21に固定される固定部(図示せず)とを有する。
【0026】
情報表示物ホルダ(仕切りプレート)6は、8つのタイヤ9のうちの上から4番目のタイヤ9と上から5番目のタイヤ9とに挟持され、上から4番目のタイヤ9の中心孔hと上から5番目のタイヤ9の中心孔hとを隔てるホルダ本体61と、ホルダ本体61に設けられ、情報表示物POP2に接続される接続部62と、ポール4を収める切欠き部63とを有する(図4参照)。
【0027】
情報表示物ホルダ7は、8つのタイヤ9のうちの上から1番目のタイヤ9と上から2番目のタイヤ9とに挟持されるホルダ本体71と、ホルダ本体71に設けられ、情報表示物POP3に接続される接続部72と、ポール4を収める切欠き部73とを有する(図5参照)。ホルダ本体71には、上から1番目のタイヤ9の中心孔hと上から2番目のタイヤ9の中心孔hとをつなげる十字形の孔74が形成されている。
【0028】
情報表示物ホルダ6はタイヤ9の外周面部93に配置される情報表示物POP2を支持し、情報表示物ホルダ7はタイヤ9の外周面部93に配置される情報表示物POP3を支持する。
【0029】
情報表示物ホルダ6は、上側の4つのタイヤ9の中心孔hと下側の4つのタイヤ9の中心孔hとを隔てる仕切りプレートとして機能し、上側の4つのタイヤ9の中心孔hに収容される断面十字形の上側のタイヤ整列具10の下部を支持する。
【0030】
情報表示物ホルダ7は、十字形の孔74を有しているので、上側のタイヤ整列具10の上部を上から1番目のタイヤ9の中心孔hに逃がして、上側の4つのタイヤ9の中心孔hに上側のタイヤ整列具10を収容させることができる。
【0031】
2つのタイヤ整列具10はいずれも断面十字形(タイヤ整列具10を垂直方向Vから見たときの形状がほぼ十字形)である。上側のタイヤ整列具10は、上側の4つのタイヤ9の中心孔hに収容されてそれらのタイヤ9の内周縁91を支持し、下側のタイヤ整列具10は、下側の4つのタイヤ9の中心孔hに収容されてそれらのタイヤ9の内周縁91を支持する。
【0032】
タイヤカバー8は、8つのタイヤ9のうちの上から1番目のタイヤ9の一方(上側)の側面部92に配置され、そのタイヤ9の中心孔hを閉塞する円形のプレート本体81と、プレート本体81に連結され、タイヤ9に巻き付けられてプレート本体81をタイヤ9の側面部92に固定する一対のベルト82とを有する。
【0033】
次に、タイヤ展示装置の一つの具体的な使用態様を説明する。
【0034】
まず、タイヤ展示台1の台本体11に1つのタイヤ9を載せ、次に、そのタイヤ9の側面部92に一方(下側)の移動部材3を載せる。そして、その移動部材3の規制部材32の孔32aにポール4を挿入するとともに、そのポール4をタイヤ9の中心孔hに挿入する。なお、規制部材32は展示するタイヤ9のサイズに応じて移動部材本体31に予め固定されている。
【0035】
その後、そのタイヤ9の中心孔hに一方(下側)のタイヤ整列具10を挿入する。このとき、タイヤ整列具10が移動部材3にぶつからないように、タイヤ整列具10をタイヤ9の中心孔hに挿入する。一方のタイヤ整列具10は台本体11に載る。
【0036】
次に、台本体11上の1つのタイヤ9に一方の移動部材3を介して3つのタイヤ9を積み上げる。
【0037】
その後、下から四番目のタイヤ9に情報表示物ホルダ6を載せる。このとき、ポール4を伸ばすとともに、ポール4を情報表示物ホルダ6の切欠き部63に収める。
【0038】
次に、情報表示物ホルダ6を介して下から四番目のタイヤ9に一つのタイヤ9を載せるとともに、他方(上側)のタイヤ整列具10を下から五番目のタイヤ9の中心孔hに挿入する。このとき他方のタイヤ整列具10は情報表示物ホルダ6に載る。
【0039】
その後、そのタイヤ9に2つのタイヤ9を積み上げる。
【0040】
次に、下から七番目のタイヤ9に情報表示物ホルダ7を載せるとともに、情報表示物ホルダ7に他方(上側)の移動部材3を載せる。このとき、タイヤ整列具10の上部を情報表示物ホルダ7の孔74を通じて上方へ逃がすとともに、ポール4を情報表示物ホルダ7の切欠き部73に収め、更に、ポール4の上端部を他方の移動部材3の規制部材32の孔32aに挿入する。
【0041】
その後、他方の移動部材3と情報表示物ホルダ7とを介して上から七番目のタイヤ9に1つのタイヤ9を積み上げる。
【0042】
最後に、タイヤ9内に雨水や塵埃が進入しないように、上から一番目のタイヤ9にタイヤカバー8を装着する。すなわち、タイヤカバー8のベルト82をタイヤ9に巻き付けて、プレート本体81を上から一番目のタイヤ9の一方(上側)の側面部92に固定する。
【0043】
なお、情報表示物ホルダ6,7の接続部62,72には予め情報表示物POP2,POP3が接続されているので、タイヤ9の外周面93に情報表示物が配置される。
【0044】
積層された8つのタイヤ9が載ったタイヤ展示台1を、屋内から屋外のタイヤ展示場所に移動させるとき、地面の凹凸による振動がタイヤ展示台1上のタイヤ9に伝わり、タイヤ9が大きく揺れようとするが、ポール4が8つのタイヤ9の中心孔hの内周縁91に接触するとともに、8つのタイヤ9の中心孔hに収容されている2つのタイヤ整列具10がタイヤ9の中心孔hの内周縁91に45度間隔に接触するので、タイヤ9の揺れやタイヤ9間の水平方向Hの位置ずれが抑制され、積層されたタイヤ9の整列状態は損なわれにくい。
【0045】
また、タイヤ9の展示中、風等の外力がタイヤ展示台1上のタイヤ9に作用したとしても、タイヤ9が載ったタイヤ展示台1を運搬したときと同様に、ポール4やタイヤ整列具10によるタイヤ整列状態維持機能が働くため、タイヤ9の揺れやタイヤ9間の水平方向Hの位置ずれが抑制され、積層されたタイヤ9の整列状態は損なわれにくい。
【0046】
この実施形態のタイヤ展示装置は、上述のように、移動部材3の移動部材本体31の長孔312aと規制部材32の孔32aとに挿入されたポール4がタイヤ9の中心孔hに挿入され、ポール4が8つのタイヤ9の中心孔hの内周縁91に接触するので、タイヤ9が傾いたり崩れたり倒れたりするのを抑制することができる。
【0047】
また、8つのタイヤ9の中心孔hに垂直方向Vに沿って2つのタイヤ整列具10が収容され、その2つのタイヤ整列具10がタイヤ9の中心孔hの内周縁91に45度間隔に接触するので、タイヤ9が傾いたり崩れたり倒れたりするのをより確実に抑制することができる。
【0048】
なお、上述の実施形態では、タイヤ展示台1に連結された1つの支持部材2と、垂直方向Vに積層された8つのタイヤ9の中心孔hに挿入されてそのタイヤ9の内周縁91に接する1つのポール4と、1つのポール4を支持する2つの移動部材3とでタイヤ展示装置を構成したが、他の実施形態として、複数の支持部材2と複数のポール4と複数の移動部材3とでタイヤ展示装置(図示せず)を構成してもよい。
【0049】
また、上述の実施形態では、移動部材本体31と移動部材本体31に固定される規制部材32とで移動部材3を構成したが、他の実施形態として、移動部材3を1つの部材で構成してもよい。この実施形態では、支持部材2に移動可能に支持される移動部材本体31に、ポール4の垂直方向Vの移動を許容し、ポール4のタイヤ径方向Hの移動を規制する孔(図示しない)を形成することにより、規制部材32を用いないようにする。
【0050】
更に、上述の実施形態では、タイヤ展示台として、台本体11とハンドル12とキャスタ13とを有するタイヤ展示台1を採用したが、他の実施形態として、ハンドル12とキャスタ13とを有さないタイヤ展示台であって、図示しないパレット用キャリヤのパレット支持部を受け容れる受容空間部を有する公知のタイヤ展示台(図示せず)を採用してもよい。
【0051】
また、上述の実施形態では、支持部材2をタイヤ展示台1のハンドル12に連結したが、他の実施形態として、支持部材2をタイヤ展示台1のハンドル12に連結せず、台本体11に連結するようにしてもよい。なお、上述の実施形態では、支持部材2をタイヤ展示台1のハンドル12の一対の垂直部12V間に掛け渡された複数のビームBに連結したが、他の実施形態として、支持部材2をタイヤ展示台1のハンドル12の一対の垂直部12V間に掛け渡された矩形の枠体(図示せず)に連結してもよい。
【0052】
更に、上述の実施形態では、支持部材2の上部に情報表示物ホルダ5を装着したが、支持部材2の上部に情報表示物ホルダ5を装着しなくともよい。
【0053】
また、上述の実施形態では、ポール4が伸縮可能であるが、必ずしもポール4を伸縮可能にする必要はない。
【0054】
また、上述の実施形態では、2つの情報表示物ホルダ6,7と2つのタイヤ整列具10と1つのタイヤカバー8とを採用したが、必ずしもこれらを採用する必要はない。
【符号の説明】
【0055】
1 タイヤ展示台
10 タイヤ整列具
11 台本体
12 ハンドル
12V 垂直部
12H 水平部
13 キャスタ
2 支持部材
2a 隙間
21 角材
3 移動部材
31 移動部材本体
311 ポール支持部
311a 折り曲げ線
312 スライド部
312a 長孔
313 ストッパ部
32 規制部材
32a 孔
4 ポール
5 情報表示物ホルダ
51 ホルダ本体
6 情報表示物ホルダ(仕切りプレート)
61 ホルダ本体
62 接続部
63 切欠き部
7 情報表示物ホルダ
71 ホルダ本体
72 接続部
73 切欠き部
74 孔
8 タイヤカバー
81 プレート本体
82 ベルト
9 タイヤ
91 タイヤの内周縁
92 タイヤの側面部
93 タイヤの外周面部
B ビーム
h タイヤの中心孔
V 垂直方向
H タイヤ径方向
POP1〜POP3 情報表示物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2019年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項3に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置において、前記タイヤ展示台が、フォークリフトのフォークを受け容れる収容空間部を有することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に複数のタイヤが積層されるタイヤ展示台と、
前記垂直方向へ延びるように前記タイヤ展示台に連結された支持部材と、
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤの中心孔に挿入されるポールと、
前記支持部材に前記垂直方向に沿って移動可能に支持されるとともに、積層された前記複数のタイヤのうちの隣り合うタイヤに挟まれ、前記ポールが前記複数のタイヤの内周縁に接する状態が保持されるように前記ポールを支持する移動部材と
を備えていることを特徴とするタイヤ展示装置。
【請求項2】
前記移動部材が、
前記支持部材に支持され、前記ポールの前記垂直方向の移動とタイヤ径方向の移動とを許容する移動部材本体と、
前記移動部材本体に固定され、前記ポールの前記垂直方向の移動を許容し、前記ポールの前記タイヤ径方向の移動を規制する規制部材とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ展示装置。
【請求項3】
前記タイヤ展示台が、フォークリフトのフォークを受け容れる収容空間部を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置。
【請求項4】
前記タイヤ展示台が、台本体と、前記台本体の端部に装着されるハンドルと、前記台本体の底面部に装着されるキャスタとを有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置。
【請求項5】
前記支持部材が前記ハンドルに連結されている
ことを特徴とする請求項4に記載のタイヤ展示装置。
【請求項6】
前記支持部材の上部に装着され、情報表示物を支持する情報表示物ホルダを備えている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項7】
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤのうちの上側の4つのタイヤと下側の4つのタイヤとの間に挟まれて前記上側の4つのタイヤの中心孔と前記下側の4つのタイヤの中心孔とを隔てる仕切りプレートと、
前記上側の4つのタイヤの中心孔に収容されてそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の上側のタイヤ整列具と、
前記下側の4つのタイヤの中心孔に収容されそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の下側のタイヤ整列具と
を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項8】
前記ポールが伸縮可能である
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【手続補正書】
【提出日】2020年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置において、前記タイヤ展示台が、台本体と、前記台本体の端部に装着されるハンドルと、前記台本体の底面部に装着されるキャスタとを有することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項に記載のタイヤ展示装置において、前記支持部材が前記ハンドルに連結されていることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記支持部材の上部に装着され、情報表示物を支持する情報表示物ホルダを備えていることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤのうちの上側の4つのタイヤと下側の4つのタイヤとの間に挟まれて前記上側の4つのタイヤの中心孔と前記下側の4つのタイヤの中心孔とを隔てる仕切りプレートと、前記上側の4つのタイヤの中心孔に収容されてそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の上側のタイヤ整列具と、前記下側の4つのタイヤの中心孔に収容されそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の下側のタイヤ整列具とを備えていることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項に記載の発明のタイヤ展示装置は、請求項1〜のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置において、前記ポールが伸縮可能であることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に複数のタイヤが積層されるタイヤ展示台と、
前記垂直方向へ延びるように前記タイヤ展示台に連結された支持部材と、
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤの中心孔に挿入されるポールと、
前記支持部材に前記垂直方向に沿って移動可能に支持されるとともに、積層された前記複数のタイヤのうちの隣り合うタイヤに挟まれ、前記ポールが前記複数のタイヤの内周縁に接する状態が保持されるように前記ポールを支持する移動部材と
を備えていることを特徴とするタイヤ展示装置。
【請求項2】
前記移動部材が、
前記支持部材に支持され、前記ポールの前記垂直方向の移動とタイヤ径方向の移動とを許容する移動部材本体と、
前記移動部材本体に固定され、前記ポールの前記垂直方向の移動を許容し、前記ポールの前記タイヤ径方向の移動を規制する規制部材とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ展示装置。
【請求項3】
前記タイヤ展示台が、台本体と、前記台本体の端部に装着されるハンドルと、前記台本体の底面部に装着されるキャスタとを有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ展示装置。
【請求項4】
前記支持部材が前記ハンドルに連結されている
ことを特徴とする請求項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項5】
前記支持部材の上部に装着され、情報表示物を支持する情報表示物ホルダを備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項6】
前記垂直方向に積層された前記複数のタイヤのうちの上側の4つのタイヤと下側の4つのタイヤとの間に挟まれて前記上側の4つのタイヤの中心孔と前記下側の4つのタイヤの中心孔とを隔てる仕切りプレートと、
前記上側の4つのタイヤの中心孔に収容されてそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の上側のタイヤ整列具と、
前記下側の4つのタイヤの中心孔に収容されそれらのタイヤの内周縁を支持する断面十字形の下側のタイヤ整列具と
を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。
【請求項7】
前記ポールが伸縮可能である
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ展示装置。