特開2020-133890(P2020-133890A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2020-133890スプリングワッシャ一体型ボルトナット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-133890(P2020-133890A)
(43)【公開日】2020年8月31日
(54)【発明の名称】スプリングワッシャ一体型ボルトナット
(51)【国際特許分類】
   F16B 39/26 20060101AFI20200803BHJP
   F16B 39/24 20060101ALI20200803BHJP
【FI】
   F16B39/26 A
   F16B39/24 L
   F16B39/26 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】書面
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-38017(P2019-38017)
(22)【出願日】2019年2月13日
(11)【特許番号】特許第6653492号(P6653492)
(45)【特許公報発行日】2020年2月26日
(71)【出願人】
【識別番号】515192911
【氏名又は名称】松永 孝一
(72)【発明者】
【氏名】松永 孝一
【テーマコード(参考)】
3J034
【Fターム(参考)】
3J034BA01
3J034DA03
3J034DA06
3J034EA10
(57)【要約】
【課題】締め込み位置で緩み止めを実現できるボルトおよびナットの構造を提供する。
【解決手段】頭部とねじ軸とを有するボルトと、前記ねじ軸が挿通可能であり、前記頭部が挿通不能であるスプリングワッシャとを備え、前記頭部と前記スプリングワッシャとが、係合可能である締結部材、並びに、ナットと、前記ナットが螺合するねじ軸が挿通可能であり、前記ナットが挿通不能であるスプリングワッシャとを備え、前記ナットと前記スプリングワッシャとが、係合可能である締結部材により緩み止めを実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部(11)とねじ軸(12)とを有するボルト(1)と、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、前記頭部(11)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項2】
ナット(3)と、前記ナット(3)が螺合するねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、前記ナット(3)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項3】
頭部(11)とねじ軸(12)とを有するボルト(1)と、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、前記頭部(11)と前記スプリングワッシャ(2)とが固着されている締結部材。
【請求項4】
ナット(3)と、前記ナット(3)が螺合するねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、前記ナット(3)と前記スプリングワッシャ(2)とが固着されている締結部材。
【請求項5】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項1又は3に記載の締結部材。
【請求項6】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項2又は4に記載の締結部材。
【請求項7】
前記ナット(3)に螺合する前記ねじ軸(12)を有するボルト(1)と、前記ボルト(1)に螺合する別のナット(3)とをさらに備える、請求項2、4、又は6のいずれか一項に記載の締結部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルトとナットおよびスプリングワッシャを含むボルトナットに関する。
【背景技術】
【0002】
ボルトとナットおよびワッシャを含むボルトナットは、雌雄のねじ部の螺旋斜面による締め付けと、摩擦による緩み止めとによって、その締結が達成されているが、振動等により緩みが生じると、ボルトからナットが外れるおそれがある。そのため、ボルトおよびナットの緩み止めの構造が種々提案されている。下記特許文献1に開示された緩み止めは、スプリングワッシャの切り欠き端部が、ナットの所定間隔で複数個形成された係止凹部に係止する緩み止め構造である。スプリングワッシャがナットの係止凹部に係止することで、ナットのボルトに対する回動が規制され、ボルトとナットの緩みが防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−102783
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された緩み止めは、スプリングワッシャの切り欠き端部が、ナットの所定間隔で複数個形成された係止凹部に係止することで、ナットのボルトに対する回動が規制され、ボルトとナットの緩みが防止される。本発明の目的は、締め込み位置でボルトおよびナットの緩み止めを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を達成するため、本発明の一形態は、締結部材であって、頭部11とねじ軸12とを有するボルト1と、前記ねじ軸12が挿通可能であり、前記頭部11が挿通不能であるスプリングワッシャ2と、を備えている。そして、前記頭部11と前記スプリングワッシャ2とが、係合可能であるか、または固着されている。
【0006】
本発明の別の一形態は、締結部材であって、ナット3と、前記ナット3が螺合するねじ軸12が挿通可能であり、前記ナット3が挿通不能であるスプリングワッシャ2と、を備えている。そして、前記ナット3と前記スプリングワッシャ2とが、係合可能であるか、または固着されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明による締結部材を用いて、部材を締結すると、ボルト1とスプリングワッシャ2、またはナット3とスプリングワッシャ2とが、互いに係合するか、または固着されているので、ボルト1とスプリングワッシャ2との間、又はナット3とスプリングワッシャ2との間の回動が規制され、互いに締結されるボルト1とナット3の間の緩みが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットの全体構成の側面図である。
図2】本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットのボルトとスプリングワッシャの部分構成の斜視図である。
図3】本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットのスプリングワッシャとナットの部分構成の斜視図である。
図4】はめ込み係合部を備えたボルトの斜視図である。
図5】はめ込み係合部を備えたボルトの側面図である。
図6】はめ込み係合部を備えたボルトのねじ軸側からの平面図である。
図7】はめ込み係合部を備えたスプリングワッシャの斜視図である。
図8】はめ込み係合部を備えたスプリングワッシャの下方からの平面図である。
図9】はめ込み係合部を備えたナットの斜視図である。
図10】挿し込み係合部を備えたスプリングワッシャの下方からの平面図である。
図11】挿し込み係合部を備えたナットの斜視図である。
図12】埋め込み係合穴を備えたスプリングワッシャの下方からの斜視図である。
図13】埋め込み係合棒の斜視図である。
図14】埋め込み係合穴を備えたナットの斜視図である。
図15】複数の係止切り込み溝を備えた平ワッシャの斜視図である。
図16】スプリングワッシャ固着ボルトの側面図である。
図17】スプリングワッシャ固着ナットの側面図である。
図18】本発明のスプリングワッシャとナット以外に別のナットを螺合した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットは、ボルト1のねじ軸12の雄ねじ部121にナット3のボルト挿通部31の雌ねじ部311を螺合し締め付けると生じるスプリングワッシャ2の反発力と、ボルト1の係合部111とスプリングワッシャ2の係合部22およびナット3の係合部32とスプリングワッシャ2の係合部22に働くラチェット効果を利用する。以下、本発明の概略と、本発明の構成を図1図18に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットの全体構成の側面図である。ボルト1とスプリングワッシャ2と平ワッシャ4および平ワッシャ4とスプリングワッシャ2とナット3を用いた、被締結部材8の被締結部材A81と被締結部材B82の締結時の側面図である。ボルト1の頭部11のねじ軸側に備えた係合部111のはめ込み係合部1111に、スプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221が係合し、さらにスプリングワッシャ2のもう一端が、平ワッシャ4の係合部42に複数備えた係止切り込み溝421の一箇所の係止切り込み溝421に係合する。また、ナット3に備えた係合部32のはめ込み係合部321に、スプリングワッシャ2のはめ込み係合部221が係合し、さらにスプリングワッシャ2のもう一端が、平ワッシャ4の複数備えた係止切り込み溝421の一箇所の係止切り込み溝421に係合する。被締結部材8の被締結部材A81と被締結部材B82のねじ軸挿通穴83を挿通した、ボルト1のねじ軸12の雄ねじ部121に、ナット3のボルト挿通部31の雌ねじ部311を締め付けると、被締結部材A81と被締結部材B82が締め付けられると共に、係合されたボルト1とスプリングワッシャ2と平ワッシャ4、および係合された平ワッシャ4とスプリングワッシャ2とナット3には、スプリングワッシャ2が締め付けられることにより発生したスプリングワッシャ2の反発力と、ボルト1のはめ込み係合部1111とスプリングワッシャ2のはめ込み係合部221、およびナット3のはめ込み係合部321とスプリングワッシャ2のはめ込み係合部221にラチェット効果が働き、ボルト1とナット3の緩みが阻止される。また、平ワッシャ4と接するスプリングワッシャ2の先端は、平ワッシャ4の複数備える係止切り込み溝421の一箇所の係止切り込み溝421と係合し、スプリングワッシャ2の反締め付け方向の動きを規制する。
【0011】
図2は、本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットのボルト1とスプリングワッシャ2の部分構成の斜視図である。ボルト1の頭部11のねじ軸側に備えた係合部111のはめ込み係合部1111に、スプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221を係合する。ボルト1のはめ込み係合部1111とスプリングワッシャ2のはめ込み係合部221が係合されていることで、ボルト1とスプリングワッシャ2が一体となって作動し、締め付けがどの位置で止まっても、ボルト1とスプリングワッシャ2の間に作用するラチェット効果により、緩みが阻止される。
【0012】
図3は、本発明のスプリングワッシャ一体型ボルトナットのスプリングワッシャ2とナット3の部分構成の斜視図である。ナット3の係合部32のはめ込み係合部321にスプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221を係合したナット3は、ボルト1に螺合すると、スプリングワッシャ2と一体となってボルト1を回動する。スプリングワッシャ2のはめ込み係合部221とナット3のはめ込み係合部321が係合されていることで、スプリングワッシャ2とナット3が一体となって作動し、締め付けがどの位置で止まっても、スプリングワッシャ2とナット3の間に作用するラチェット効果により、緩みが阻止される。
【0013】
ボルト1とスプリングワッシャ2とナット3の係合形態には、はめ込み係合形態、挿し込み係合形態、仲介部材を介する埋め込み係合形態などがあり、それぞれの形態について説明する。図4から図9は、はめ込み係合形態について記載する。
【0014】
図4は、はめ込み係合部1111を備えたボルト1の斜視図である。ボルト1は、頭部11のねじ軸側の一箇所に、スプリングワッシャ2の一端に備えた係合部22のはめ込み係合部221を係合する、係合部111のはめ込み係合部1111を備える。ボルト1のはめ込み係合部1111は、凹状のくぼみで、ボルト1のはめ込み係合部1111の深さは、スプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221を確保できる深さを備え、ボルト1のはめ込み係合部1111の幅は、ボルト1の外周からねじ軸までの幅で備える。ボルト1のねじ軸12は、ボルト1の頭部11に対し直角の角度を有し、ボルト1のねじ軸12の長さは、被締結部材A81と被締結部材B82と、被締結部材8を挟み螺合する平ワッシャ4とスプリングワッシャ2とナット3など螺合する部材の合計の厚みよりも長いものとする。
【0015】
図5は、はめ込み係合部1111を備えたボルト1の側面図である。
【0016】
図6は、はめ込み係合部1111を備えたボルト1のねじ軸側からの平面図である。
【0017】
図7は、はめ込み係合部221を備えたスプリングワッシャ2の斜視図である。スプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221は、スプリングワッシャ2の一端に、外向きに備えた凸状の出っ張りでスプリングワッシャ2の幅で備え、ボルト1の頭部11の係合部111のはめ込み係合部1111およびナット3の係合部32のはめ込み係合部321に係合する。
【0018】
図8は、はめ込み係合部221を備えたスプリングワッシャ2の下方からの平面図である。スプリングワッシャ2の係合部22のはめ込み係合部221は、スプリングワッシャ2の一端にスプリングワッシャ2の幅で備える。
【0019】
図9は、はめ込み係合部321を備えたナット3の斜視図である。ナット3のボルト挿通部31の雌ねじ部311は、ボルト1のねじ軸12の雄ねじ部121に螺合する。ナット3はスプリングワッシャ2と接する座面の一箇所に、スプリングワッシャ2の一端に外向きに備えた凸状の出っ張りの係合部22のはめ込み係合部221を係合する、係合部32のはめ込み係合部321を備える。ナット3のはめ込み係合部321の深さは、スプリングワッシャ2のはめ込み係合部221を確保できる深さを備え、ナット3のはめ込み係合部321の幅は、ナット3の外周から内周までの幅で備える。ナット3のボルト挿通部31の雌ねじ部311の角度、ピッチ、内径、谷径は、ボルト1のねじ軸12の雄ねじ部121の角度、ピッチ、谷径、外径に適合するものとする。
【0020】
図10図11は、挿し込み係合形態について記載する。
【0021】
図10は、ボルトおよびナットと係合する挿し込み係合部222を備えるスプリングワッシャ2の下方からの平面図である。スプリングワッシャ2に備える係合部22の挿し込み係合部222は、スプリングワッシャ2の一端の内周にくさび状の柱状突起を垂直外向きに備え、ボルト1の頭部11の係合部111の挿し込み係合部1112およびナット3の係合部32の挿し込み係合部322に係合する。
【0022】
図11は、スプリングワッシャと係合する挿し込み係合部322を備えるナット3の斜視図である。ナット3は、係合部32のスプリングワッシャ2と接する座面内側の一箇所に、スプリングワッシャ2の一端の内周にくさび状の柱状突起を垂直外向きに備えた挿し込み係合部222を係合する、挿し込み係合部322を備える。ナット3の挿し込み係合部322の深さは、スプリングワッシャ2の挿し込み係合部222を確保できる深さを備える。
【0023】
図12から図14は、仲介部材を介する埋め込み係合形態について記載する。
【0024】
図12は、仲介部材となる埋め込み係合棒7を介し、ナット3と係合する埋め込み係合穴223を備えたスプリングワッシャ2の斜視図である。スプリングワッシャ2の係合部22の埋め込み係合穴223は、スプリングワッシャ2を貫通しない。スプリングワッシャ2の埋め込み係合穴223は、ナット3に備えた係合部32の埋め込み係合穴323と対になって、埋め込み係合棒7を収め係合する穴として機能する。
【0025】
図13は、ナット3に備えた埋め込み係合穴323とスプリングワッシャ2に備えた埋め込み係合穴223を係合する、埋め込み係合棒7の斜視図である。埋め込み係合棒7の太さは、ナット3の係合部32に備えた埋め込み係合穴323とスプリングワッシャ2の係合部22に備えた埋め込み係合穴223にちょうど収まる太さとし、埋め込み係合棒7の長さは、ナット3に備えた埋め込み係合穴323とスプリングワッシャ2に備えた埋め込み係合穴223の長さの和とする。
【0026】
図14は、埋め込み係合棒7と係合する埋め込み係合穴323を備えたナット3の斜視図である。ナット3の係合部32の埋め込み係合穴323は、ナット3を貫通しない。ナット3の埋め込み係合穴323は、スプリングワッシャ2の係合部22の埋め込み係合穴223と対になって、埋め込み係合棒7を収め係合する穴として機能する。
【0027】
図15は、スプリングワッシャと係合可能な複数の係止切り込み溝421を備えた平ワッシャ4の斜視図である。平ワッシャ4の係合部42に複数備える係止切り込み溝421は、スプリングワッシャ2の緩み方向に対して緩やかな角度の傾斜を備え、スプリングワッシャ2の一端の角が引っかかって止まる切り込み溝を備える。平ワッシャ4に備える複数の係止切り込み溝421は、スプリングワッシャ2と係合し、緩み方向の回動を規制する。
【0028】
図16は、ボルトにスプリングワッシャを固着したスプリングワッシャ固着ボルト5の側面図である。スプリングワッシャ固着ボルト5は、ボルトとスプリングワッシャを固着し一体化した部材である。スプリングワッシャ固着ボルト5は、ボルト1にスプリングワッシャ2を係合した場合に得られる効果と同等の効果を有する。
【0029】
図17は、ナットにスプリングワッシャを固着したスプリングワッシャ固着ナット6の側面図である。スプリングワッシャ固着ナット6は、ナットとスプリングワッシャを固着し一体化した部材である。スプリングワッシャ固着ナット6は、ナット3にスプリングワッシャ2を係合した場合に得られる効果と同等の効果を有する。
【0030】
図18は、係合したスプリングワッシャ2とナット3以外に、別のナットをボルト1の頭部に近いねじ軸12に螺合した斜視図である。スプリングワッシャ2と係合したナット3の締め付けのみでは、緩みに対する不安が払拭できない場合、ボルト1と通常のナットで被締結部材A81と被締結部材B82を螺合した後に、スプリングワッシャ2と係合したナット3により締め付ける。
【符合の説明】
【0031】
1 ボルト
11 頭部
111 係合部
1111 はめ込み係合部
1112 挿し込み係合部
1113 埋め込み係合穴
12 ねじ軸
121 雄ねじ部
2 スプリングワッシャ
21 座金部
22 係合部
221 はめ込み係合部
222 挿し込み係合部
223 埋め込み係合穴
3 ナット
31 ボルト挿通部
311 雌ねじ部
32 係合部
321 はめ込み係合部
322 挿し込み係合部
323 埋め込み係合穴
4 平ワッシャ
41 座金部
42 係合部
421 係止切り込み溝
5 スプリングワッシャ固着ボルト
6 スプリングワッシャ固着ナット
7 埋め込み係合棒
8 被結合部材
81 被締結部材A
82 被締結部材B
83 ねじ軸挿通穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2019年5月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部(11)とねじ軸(12)とを有するボルト(1)と、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、
前記スプリングワッシャ(2)は、前記ボルト(1)の頭部(11)に近い周方向端部において、前記ボルトの頭部(11)を向く面に突起する突起(221)を有し、
前記ボルト(1)は、前記頭部(11)の前記ねじ軸(12)の側の面に、前記突起(221)を受け入れる溝(1111)を有し、それにより前記頭部(11)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項2】
ナット(3)と、前記ナット(3)が螺合するねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、
前記スプリングワッシャ(2)は、前記ナット(3)に近い周方向端部において、前記ナット(3)を向く面に突起する突起(221)を有し、
前記ナット(3)は、前記スプリングワッシャ(2)に向く面に、前記突起(221)を受け入れる溝(321)を有し、それにより前記ナット(3)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項3】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項に記載の締結部材。
【請求項4】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項に記載の締結部材。
【請求項5】
前記ナット(3)に螺合する前記ねじ軸(12)を有するボルト(1)と、前記ボルト(1)に螺合する別のナット(3)とをさらに備える、請求項2又は4のいずれか一項に記載の締結部材。
【手続補正書】
【提出日】2019年10月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部(11)とねじ軸(12)とを有するボルト(1)と、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、
前記スプリングワッシャ(2)は、前記ボルト(1)の頭部(11)に近い周方向端部においてのみ、前記ボルトの頭部(11)を向く面に突起する突起(221)を有し、
前記ボルト(1)は、前記頭部(11)の前記ねじ軸(12)の側の面に、前記突起(221)を受け入れる溝(1111)を有し、それにより前記頭部(11)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項2】
ナット(3)と、前記ナット(3)が螺合するねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能であるスプリングワッシャ(2)とを備え、
前記スプリングワッシャ(2)は、前記ナット(3)に近い周方向端部においてのみ、前記ナット(3)を向く面に突起する突起(221)を有し、
前記ナット(3)は、前記スプリングワッシャ(2)に向く面に、前記突起(221)を受け入れる溝(321)を有し、それにより前記ナット(3)と前記スプリングワッシャ(2)とが係合可能である締結部材。
【請求項3】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記頭部(11)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項1に記載の締結部材。
【請求項4】
前記スプリングワッシャ(2)と係合可能であり、前記ねじ軸(12)が挿通可能であり、前記ナット(3)が挿通不能である平ワッシャ(4)をさらに備える、請求項2に記載の締結部材。
【請求項5】
前記ナット(3)に螺合する前記ねじ軸(12)を有するボルト(1)と、前記ボルト(1)に螺合する別のナット(3)とをさらに備える、請求項2又は4のいずれか一項に記載の締結部材。