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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-136707(P2020-136707A)
(43)【公開日】2020年8月31日
(54)【発明の名称】誤り率測定装置及び誤り率測定方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/49 20060101AFI20200803BHJP
   H04L 25/02 20060101ALI20200803BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20200803BHJP
   H04B 17/309 20150101ALI20200803BHJP
   G01R 29/02 20060101ALI20200803BHJP
【FI】
   H04L25/49 L
   H04L25/02 302B
   H04L1/00 C
   H04B17/309 100
   G01R29/02 P
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-23143(P2019-23143)
(22)【出願日】2019年2月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140501
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 栄一郎
(72)【発明者】
【氏名】保坂 恭男
(72)【発明者】
【氏名】樺沢 知朗
【テーマコード(参考)】
5K014
5K029
【Fターム(参考)】
5K014BA01
5K014EA01
5K014GA02
5K029AA04
5K029FF02
5K029HH08
5K029KK25
5K029LL12
(57)【要約】
【課題】クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる誤り率測定装置及び誤り率測定方法を提供する。
【解決手段】PAM4信号の電圧レベルの判別信号を出力する0/1判別器11〜13と、0/1判別器12から出力された判別信号から再生クロックを生成するクロック再生回路20と、0/1判別器11〜13から出力された判別信号からMiddle Eye測定信号を生成するデコード回路15と、再生クロックのタイミングで測定されたMiddle Eye測定信号の電圧レベルに基づいてMiddle Eye測定信号の誤り率を算出する誤り率算出部33と、を備え、誤り率算出部33は、基準電圧Vth2が中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、基準電圧Vth1が中電圧範囲において可変に設定される場合に、基準電圧Vth1の変化に応じたMiddle Eye測定信号のバスタブ曲線を作成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲(H1)、中電圧範囲(H2)、低電圧範囲(H3)であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定装置(100)であって、
前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第1の0/1判別器(11)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第2の0/1判別器(12)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第3の0/1判別器(13)と、
前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生回路(20)と、
前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコード回路(15)と、
前記デコード回路から出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定部(31)と、
前記レベル測定部により測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出部(33)と、
前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定部(14)と、を備え、
前記誤り率算出部は、前記基準電圧設定部により、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第1の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成することを特徴とする誤り率測定装置。
【請求項2】
前記デコード回路は、
前記第2の0/1判別器からの判別信号と、前記第3の0/1判別器からの判別信号との排他的論理和を出力するEXOR回路(15a)と、
前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記EXOR回路の出力との論理和を出力するOR回路(15b)と、を有し、
前記OR回路は、前記基準電圧設定部により、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第1の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定部に出力することを特徴とする請求項1に記載の誤り率測定装置。
【請求項3】
3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲(H1)、中電圧範囲(H2)、低電圧範囲(H3)であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定装置(110)であって、
前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第1の0/1判別器(11)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第2の0/1判別器(12)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第3の0/1判別器(13)と、
前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生回路(20)と、
前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコード回路(16)と、
前記デコード回路から出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定部(31)と、
前記レベル測定部により測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出部(33)と、
前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定部(14)と、を備え、
前記誤り率算出部は、前記基準電圧設定部により、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第3の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成することを特徴とする誤り率測定装置。
【請求項4】
前記デコード回路は、
前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記第2の0/1判別器からの判別信号との否定排他的論理和を出力するEXNOR回路(16a)と、
前記第3の0/1判別器からの判別信号と、前記EXNOR回路の出力との論理積を出力するAND回路(16b)と、を有し、
前記AND回路は、前記基準電圧設定部により、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第3の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定部に出力することを特徴とする請求項3に記載の誤り率測定装置。
【請求項5】
3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲(H1)、中電圧範囲(H2)、低電圧範囲(H3)であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定方法であって、
前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第1の0/1判別器(11)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第1の0/1判別器から出力する第1の0/1判別ステップ(S4)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第2の0/1判別器(12)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第2の0/1判別器から出力する第2の0/1判別ステップ(S5)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第3の0/1判別器(13)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第3の0/1判別器から出力する第3の0/1判別ステップ(S6)と、
前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生ステップ(S7)と、
前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコードステップ(S8)と、
前記デコードステップから出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定ステップ(S9)と、
前記レベル測定ステップにより測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップ(S11)と、
前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定ステップ(S1,S2,S13)と、を備え、
前記誤り率算出ステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第1の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成することを特徴とする誤り率測定方法。
【請求項6】
前記デコードステップは、
前記第2の0/1判別器からの判別信号と、前記第3の0/1判別器からの判別信号との排他的論理和を出力するEXORステップ(S41)と、
前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記EXORステップの出力との論理和を出力するORステップ(S42)と、を含み、
前記ORステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第1の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定ステップに出力することを特徴とする請求項5に記載の誤り率測定方法。
【請求項7】
3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲(H1)、中電圧範囲(H2)、低電圧範囲(H3)であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定方法であって、
前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第1の0/1判別器(11)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第1の0/1判別器から出力する第1の0/1判別ステップ(S24)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第2の0/1判別器(12)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第2の0/1判別器から出力する第2の0/1判別ステップ(S25)と、
前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第3の0/1判別器(13)から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第3の0/1判別器から出力する第3の0/1判別ステップ(S26)と、
前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生ステップ(S27)と、
前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコードステップ(S28)と、
前記デコードステップから出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定ステップ(S29)と、
前記レベル測定ステップにより測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップ(S31)と、
前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定ステップ(S21,S22,S33)と、を備え、
前記誤り率算出ステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第3の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成することを特徴とする誤り率測定方法。
【請求項8】
前記デコードステップは、
前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記第2の0/1判別器からの判別信号との否定排他的論理和を出力するEXNORステップ(S43)と、
前記第3の0/1判別器からの判別信号と、前記EXNORステップの出力との論理積を出力するANDステップ(S44)と、を含み、
前記ANDステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第3の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定ステップに出力することを特徴とする請求項7に記載の誤り率測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誤り率測定装置及び誤り率測定方法に関し、特に、被試験対象(Device Under Test:DUT)から出力されるPAM4信号のビット誤り率(Bit Error Rate:BER)を測定する誤り率測定装置及び誤り率測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代5Gモバイル通信やクラウド通信サービスの普及により、データ通信トラフィックの更なる増大が予想されている。これに伴い、そのインフラとなるデータセンタなどでは、高速化に加えて、PAM4信号などの多値変調信号を用いて伝送容量を拡張することが検討されている。
【0003】
上記のようなデータセンタを構成する機器の品質評価に際しては、DUTから送信されたパルスパターン信号と、DUTから送信されるべき既知のパルスパターン信号とを比較してビットの誤りを検出する誤り率測定装置が用いられる。
【0004】
PAM4信号は、図13(a)に示すように、"00","01","10","11"からなる4つのシンボルで構成されている。これらのシンボルの最上位ビットはMSB(Most Significant Bit)、最下位ビットはLSB(Least Significant Bit)と呼ばれる。図14は、PAM4信号をシンボル単位で重ね合わせることによって得られるアイパターンの一例を示している。3つのアイパターンの開口の電圧範囲は、電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲H1、中電圧範囲H2、低電圧範囲H3に分けられる。なお、以降では、高電圧範囲H1のアイパターンの開口を「Upper Eye」、中電圧範囲H2のアイパターンの開口を「Middle Eye」、低電圧範囲H3のアイパターンの開口を「Lower Eye」とも称する。
【0005】
PAM4信号のBERを測定するためには、まず、高電圧範囲H1、中電圧範囲H2、低電圧範囲H3に対して基準電圧Vth1,Vht2,Vth3をそれぞれ設定して、PAM4信号からMSB及びLSBのビット列信号を切り出すことになる。ここで、MSBのビット列信号は、基準電圧Vth2により図13(b)に示すように切り出される。具体的には、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2以上である場合にはMSBのビット列信号の値として「1」が得られ、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2未満である場合にはMSBのビット列信号の値として「0」が得られる。
【0006】
また、LSBのビット列信号は、基準電圧Vth1,Vth3により図13(c)に示すように切り出される。具体的には、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2未満かつ基準電圧Vth3以上である場合にはLSBのビット列信号の値として「1」が得られ、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2未満かつ基準電圧Vth3未満の場合にはLSBのビット列信号の値として「0」が得られる。一方、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2以上かつ基準電圧Vth1以上である場合にはLSBのビット列信号の値として「1」が得られ、PAM4信号の電圧レベルが基準電圧Vth2以上かつ基準電圧Vth1未満の場合にはLSBのビット列信号の値として「0」が得られる。
【0007】
図15に示すように、PAM4信号を被測定信号とする従来の誤り率測定装置は、PAM4デコーダ70と、クロック再生回路71と、誤り検出部72と、を主に備える。PAM4デコーダ70は、被測定信号のMSBのビット列信号をMSBチャンネル(MSB CH)から出力するとともに、被測定信号のLSBのビット列信号をLSBチャンネル(LSB CH)から出力するようになっている。クロック再生回路71は、PAM4デコーダ70のMSB CHから出力されたMSBのビット列信号からクロックを再生して再生クロックCLKとして出力するようになっている。誤り検出部72は、クロック再生回路71から出力された再生クロックCLKのタイミングで、MSB及びLSBのビット列信号のデータを取得し、取得したこれらのデータに基づいて被測定信号のBERを測定するようになっている。
【0008】
ところで、上述したPAM4信号のBERを精度良く測定するためには、あらかじめ基準電圧Vth1〜Vth3を最適値に設定しておく必要がある。この最適値は、各基準電圧Vth1〜Vth3を掃引しながら図16に示すようなバスタブ曲線を測定し、BERが最小になる各基準電圧Vth1〜Vth3の値を探索することで決定することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2017−512017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、MSBのビット列信号からクロックを再生する図15に示したような系において、Middle Eyeに関するバスタブ曲線の作成のために基準電圧Vth2が掃引されると、MSBのビット列信号からクロックを再生できなくなり、クロックロスが発生してMiddle Eyeを解析できなくなるという問題があった。
【0011】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる誤り率測定装置及び誤り率測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る誤り率測定装置は、3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲、中電圧範囲、低電圧範囲であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定装置であって、前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第1の0/1判別器と、前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第2の0/1判別器と、前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第3の0/1判別器と、前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生回路と、前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコード回路と、前記デコード回路から出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定部と、前記レベル測定部により測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出部と、前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定部と、を備え、前記誤り率算出部は、前記基準電圧設定部により、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第1の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成する構成である。
【0013】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0014】
また、本発明に係る誤り率測定装置においては、前記デコード回路は、前記第2の0/1判別器からの判別信号と、前記第3の0/1判別器からの判別信号との排他的論理和を出力するEXOR回路と、前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記EXOR回路の出力との論理和を出力するOR回路と、を有し、前記OR回路は、前記基準電圧設定部により、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第1の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定部に出力する構成であってもよい。
【0015】
また、本発明に係る誤り率測定装置は、3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲、中電圧範囲、低電圧範囲であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定装置であって、前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第1の0/1判別器と、前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第2の0/1判別器と、前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を出力し、それ以外の場合に判別信号として0を出力する第3の0/1判別器と、前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生回路と、前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコード回路と、前記デコード回路から出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定部と、前記レベル測定部により測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出部と、前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定部と、を備え、前記誤り率算出部は、前記基準電圧設定部により、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第3の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成する構成である。
【0016】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0017】
また、本発明に係る誤り率測定装置においては、前記デコード回路は、前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記第2の0/1判別器からの判別信号との否定排他的論理和を出力するEXNOR回路と、前記第3の0/1判別器からの判別信号と、前記EXNOR回路の出力との論理積を出力するAND回路と、を有し、前記AND回路は、前記基準電圧設定部により、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第3の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定部に出力する構成であってもよい。
【0018】
また、本発明に係る誤り率測定方法は、3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲、中電圧範囲、低電圧範囲であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定方法であって、前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第1の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第1の0/1判別器から出力する第1の0/1判別ステップと、前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第2の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第2の0/1判別器から出力する第2の0/1判別ステップと、前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第3の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第3の0/1判別器から出力する第3の0/1判別ステップと、前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生ステップと、前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコードステップと、前記デコードステップから出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定ステップと、前記レベル測定ステップにより測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップと、前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定ステップと、を備え、前記誤り率算出ステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第1の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成する構成である。
【0019】
この構成により、本発明に係る誤り率測定方法は、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0020】
また、本発明に係る誤り率測定方法においては、前記デコードステップは、前記第2の0/1判別器からの判別信号と、前記第3の0/1判別器からの判別信号との排他的論理和を出力するEXORステップと、前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記EXORステップの出力との論理和を出力するORステップと、を含み、前記ORステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第1の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定ステップに出力する構成であってもよい。
【0021】
また、本発明に係る誤り率測定方法は、3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲、中電圧範囲、低電圧範囲であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定方法であって、前記PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第1の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第1の0/1判別器から出力する第1の0/1判別ステップと、前記PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第2の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第2の0/1判別器から出力する第2の0/1判別ステップと、前記PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧以上である場合に判別信号として1を第3の0/1判別器から出力し、それ以外の場合に判別信号として0を前記第3の0/1判別器から出力する第3の0/1判別ステップと、前記第2の0/1判別器から出力された判別信号からクロックを再生して再生クロックとして出力するクロック再生ステップと、前記第1〜前記第3の0/1判別器からそれぞれ出力された判別信号から前記PAM4信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成するデコードステップと、前記デコードステップから出力された前記MSBのビット列信号の電圧レベルを前記再生クロックのタイミングで測定するレベル測定ステップと、前記レベル測定ステップにより測定された電圧レベルに基づいて、前記MSBのビット列信号の誤り率を算出する誤り率算出ステップと、前記第1〜前記第3の基準電圧をそれぞれ前記第1〜前記第3の0/1判別器に設定する基準電圧設定ステップと、を備え、前記誤り率算出ステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第2の基準電圧が前記中電圧範囲において一定値に設定されるとともに、前記第3の基準電圧が前記中電圧範囲において可変に設定される場合に、前記第3の基準電圧の変化に応じた前記MSBのビット列信号の誤り率の変化を示すバスタブ曲線を作成する構成である。
【0022】
この構成により、本発明に係る誤り率測定方法は、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0023】
また、本発明に係る誤り率測定方法においては、前記デコードステップは、前記第1の0/1判別器からの判別信号と、前記第2の0/1判別器からの判別信号との否定排他的論理和を出力するEXNORステップと、前記第3の0/1判別器からの判別信号と、前記EXNORステップの出力との論理積を出力するANDステップと、を含み、前記ANDステップは、前記基準電圧設定ステップにより、前記第1の基準電圧が前記中電圧範囲において前記第2の基準電圧と等しい一定値に設定される場合に、前記第3の0/1判別器からの判別信号を前記MSBのビット列信号として前記レベル測定ステップに出力する構成であってもよい。
【0024】
本発明は、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる誤り率測定装置及び誤り率測定方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置の構成を示すブロック図(その1)である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置が備えるPAM4デコーダにおけるPAM4信号と基準電圧と出力の関係を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置が備えるPAM4デコーダの真理値表を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置の構成を示すブロック図(その2)である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その1)である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その2)である。
図7】本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その3)である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置の構成を示すブロック図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置が備えるPAM4デコーダの真理値表を示す図である。
図10】本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その1)である。
図11】本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その2)である。
図12】本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置を用いる誤り率測定方法の処理を示すフローチャート(その3)である。
図13】MSBのビット列信号とLSBのビット列信号の合成によって生成されるPAM4信号の一例を示す図である。
図14】PAM4信号のアイパターンを示す図である。
図15】従来の誤り率測定装置の構成を示すブロック図である。
図16】基準電圧の変化に応じたPAM4信号のBERの変化を示すバスタブ曲線の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る誤り率測定装置及び誤り率測定方法の実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、図14に示すように、3つのアイパターンの開口の電圧範囲が電圧レベルの高い方からそれぞれ高電圧範囲H1、中電圧範囲H2、低電圧範囲H3であるPAM4信号の誤りを検出する誤り率測定装置及び誤り率測定方法に関するものである。
【0027】
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る誤り率測定装置100は、DUT200から出力されるPAM4信号の誤りを検出するものであって、PAM4デコーダ10と、クロック再生回路20と、誤り検出部30と、表示部40と、操作部50と、制御部60と、を備える。
【0028】
DUT200は、誤り率測定装置100に被測定信号としてのPAM4信号を出力するようになっている。DUT200が対応する規格の例としては、PCI Express(登録商標)、USB(登録商標)(Universal Serial Bus)、CEI(Common Electrical Interface)、Ethernet(登録商標)、InfiniBandなどが挙げられる。
【0029】
PAM4デコーダ10は、DUT200から出力されたPAM4信号から複数のビット列信号を生成するものであり、第1の0/1判別器11と、第2の0/1判別器12と、第3の0/1判別器13と、基準電圧設定部14と、デコード回路15と、を含む。第1〜第3の0/1判別器11〜13は、PAM4信号が伝送される伝送路に対して並列接続される。
【0030】
第1の0/1判別器11は、DUT200から入力されたPAM4信号の0/1を第1の基準電圧Vth1との比較によって判別するようになっている。すなわち、第1の0/1判別器11は、図14に示すように、PAM4信号の電圧レベルと第1の基準電圧Vth1とを比較し、PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧Vth1以上である場合にD1=「1」を判別信号として出力し、PAM4信号の電圧レベルが第1の基準電圧Vth1未満である場合にD1=「0」を判別信号として出力する。
【0031】
第2の0/1判別器12は、DUT200から入力されたPAM4信号の0/1を第2の基準電圧Vth2との比較によって判別するようになっている。すなわち、第2の0/1判別器12は、図14に示すように、PAM4信号の電圧レベルと第2の基準電圧Vth2とを比較し、PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧Vth2以上である場合にD2=「1」を判別信号として出力し、PAM4信号の電圧レベルが第2の基準電圧Vth2未満である場合にD2=「0」を判別信号として出力する。
【0032】
第3の0/1判別器13は、DUT200から入力されたPAM4信号の0/1を第3の基準電圧Vth3との比較によって判別するようになっている。すなわち、第3の0/1判別器13は、図14に示すように、PAM4信号の電圧レベルと第3の基準電圧Vth3とを比較し、PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧Vth3以上である場合にD3=「1」を判別信号として出力し、PAM4信号の電圧レベルが第3の基準電圧Vth3未満である場合にD3=「0」を判別信号として出力する。
【0033】
基準電圧設定部14は、第1〜第3の基準電圧Vth1〜Vth3をそれぞれ第1〜第3の0/1判別器11〜13に設定するようになっている。
【0034】
デコード回路15は、論理回路で構成されるものであって、第1〜第3の0/1判別器11〜13からそれぞれ出力された判別信号D1〜D3から複数のビット列信号を生成するようになっている。例えば、デコード回路15は、第2の0/1判別器12からの判別信号D2と、第3の0/1判別器13からの判別信号D3との排他的論理和を出力するEXOR回路15aと、第1の0/1判別器11からの判別信号D1と、EXOR回路15aの出力との論理和を出力するOR回路15bと、を有する。
【0035】
OR回路15bは、図14に示すように、基準電圧設定部14により、第1〜第3の基準電圧Vth1〜Vth3がそれぞれ高電圧範囲H1、中電圧範囲H2、低電圧範囲H3の例えば中心電圧付近に設定される場合には、PAM4信号のLSBのビット列信号をLSBチャンネル(LSB CH)から出力する。
【0036】
また、デコード回路15は、図14に示すように、基準電圧設定部14により、第2の基準電圧Vth2が中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近に設定される場合には、PAM4信号のMSBのビット列信号(判別信号D2)をMSBチャンネル(MSB CH)から出力する。
【0037】
クロック再生回路20は、第2の0/1判別器12から出力された判別信号D2からクロックを再生して再生クロックCLKとして出力するようになっている。
【0038】
誤り検出部30は、デコード回路15のMSB CH及びLSB CHから出力されるビット列信号の誤りを検出するものであり、レベル測定部31と、比較用パターン発生部32と、誤り率算出部33と、を含む。
【0039】
レベル測定部31は、デコード回路15のMSB CHから出力されたビット列信号の電圧レベルを、クロック再生回路20から出力された再生クロックCLKのタイミングで測定するようになっている。また、レベル測定部31は、デコード回路15のLSB CHから出力されたビット列信号の電圧レベルを、クロック再生回路20から出力された再生クロックCLKのタイミングで測定するようになっている。
【0040】
比較用パターン発生部32は、DUT200から出力されるPAM4信号に応じて、デコード回路15のMSB CH及びLSB CHから出力されるべき既知のビット列信号(以下、「比較用パルスパターン信号」とも称する)をそれぞれ発生させるようになっている。図1は、比較用パターン発生部32が、誤り率算出部33のMSB CHにMSBのビット列信号を出力するとともに、誤り率算出部33のLSB CHにLSBのビット列信号を出力する例を示している。
【0041】
誤り率算出部33は、レベル測定部31により測定された電圧レベルと、比較用パターン発生部32から出力された比較用パルスパターン信号との比較に基づいて、デコード回路15のMSB CH及びLSB CHから出力されたビット列信号に含まれる誤りビットの数をカウントして、それらのビット列信号のBERをそれぞれ算出するようになっている。
【0042】
以下、本実施形態に係る誤り率測定装置100が、デコード回路15のLSB CHから出力されるビット列信号に関してバスタブ曲線を作成する場合の動作例について、図2図4等を参照しながら説明する。この場合、図2に示すように、基準電圧設定部14は、第2の基準電圧Vth2と第3の基準電圧Vth3とを中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近の互いに等しい一定値に設定し、第1の基準電圧Vth1を中電圧範囲H2において可変に設定(掃引)する。
【0043】
図3の真理値表に示すように、EXOR回路15aは、第2の基準電圧Vth2と第3の基準電圧Vth3とが等しい場合(すなわち、D2=D3)、OR回路15bの一方の入力Aに常に「0」を出力する。また、OR回路15bは、入力Aに常に「0」が入力されるため、常に判別信号D1の値をそのまま出力する。つまり、OR回路15bは、図4に示すように、基準電圧設定部14により、第3の基準電圧Vth3が中電圧範囲H2において第2の基準電圧Vth2と等しい一定値に設定されるとともに、第1の基準電圧Vth1が中電圧範囲H2において可変に設定される場合に、第1の0/1判別器11からの判別信号D1をMiddle Eye測定信号(MSBのビット列信号)として、LSB CHからレベル測定部31に出力するようになっている。このとき、比較用パターン発生部32は、誤り率算出部33のLSB CHに、比較用パルスパターン信号としてMSBのビット列信号を出力する。
【0044】
また、第2の基準電圧Vth2が中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近で固定されていることにより、デコード回路15は、クロック再生用の判別信号D2をMSB CHからクロック再生回路20に出力する。
【0045】
誤り率算出部33は、レベル測定部31のLSB CHから出力されたMiddle Eye測定信号の電圧レベルと、比較用パターン発生部32のLSB CHから出力された比較用パルスパターン信号としてのMSBのビット列信号との比較に基づいて、第1の基準電圧Vth1の変化に応じたMiddle Eye測定信号のBERの変化を示す図16のようなバスタブ曲線を作成する。なお、図16におけるエラーフリー区間とは、あらかじめ設定される測定時間内に誤り率算出部33において誤りビットが検出できない区間を示すものである。
【0046】
表示部40は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部60から出力される制御信号に応じて、誤り率算出部33により作成されたバスタブ曲線などの各種表示内容を表示するようになっている。さらに、表示部40は、各種条件を設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象の表示を行うようになっている。
【0047】
操作部50は、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、例えば表示部40に設けられたタッチパネルで構成される。あるいは、操作部50は、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されてもよい。また、操作部50は、リモートコマンドなどによる遠隔制御を行う外部制御装置で構成されてもよい。操作部50への操作入力は、制御部60により検知されるようになっている。例えば、操作部50により、第1〜第3の0/1判別器11〜13の第1〜第3の基準電圧Vth1〜Vth3をユーザが任意に設定することなどが可能である。
【0048】
制御部60は、例えばCPU、ROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、誤り率測定装置100を構成する上記各部の動作を制御する。また、制御部60は、ROM等に記憶された所定のプログラムをRAMに移して実行することにより、誤り率算出部33をソフトウェア的に構成することが可能である。なお、誤り率算出部33は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのディジタル回路で構成することも可能である。あるいは、誤り率算出部33は、ディジタル回路によるハードウェア処理と所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0049】
以下、本実施形態の誤り率測定装置100を用いる誤り率測定方法について、図5及び図6のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
【0050】
まず、基準電圧設定部14は、第2の基準電圧Vth2と第3の基準電圧Vth3とを中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近の互いに等しい一定値として、それぞれ第2及び第3の0/1判別器12,13に設定する(基準電圧設定ステップS1)。
【0051】
次に、基準電圧設定部14は、中電圧範囲H2における第1の基準電圧Vth1の初期値を第1の0/1判別器11に設定する(基準電圧設定ステップS2)。
【0052】
次に、DUT200は、被測定信号としてのPAM4信号を誤り率測定装置100に送信する(ステップS3)。
【0053】
次に、第1の0/1判別器11は、判別信号D1としてMiddle Eye測定信号を出力する(第1の0/1判別ステップS4)。また、第2の0/1判別器12は、判別信号D2を出力する(第2の0/1判別ステップS5)。また、第3の0/1判別器13は、判別信号D3を出力する(第3の0/1判別ステップS6)。
【0054】
次に、クロック再生回路20は、第2の0/1判別器12から出力された判別信号D2からクロックを再生して再生クロックCLKとして出力する(クロック再生ステップS7)。
【0055】
次に、デコード回路15は、第1〜第3の0/1判別器11〜13からそれぞれ出力された判別信号D1〜D3から被測定信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成する。すなわち、デコード回路15は、第2の基準電圧Vth2により得られた被測定信号のMSBのビット列信号をMSB CHから出力するとともに、第1の基準電圧Vth1により得られたMiddle Eye測定信号(MSBのビット列信号)をLSB CHから出力する(デコードステップS8)。
【0056】
次に、レベル測定部31は、デコードステップS8でMSB CHから出力されたMSBのビット列信号の電圧レベルと、デコードステップS8でLSB CHから出力されたMiddle Eye測定信号の電圧レベルを、クロック再生ステップS7から出力された再生クロックCLKのタイミングで測定する(レベル測定ステップS9)。
【0057】
次に、比較用パターン発生部32は、誤り率算出部33のMSB CH及びLSB CHに比較用パルスパターン信号としてMSBのビット列信号を出力する(ステップS10)。
【0058】
次に、誤り率算出部33は、レベル測定ステップS9により測定された電圧レベルと、ステップS10から出力された比較用パルスパターン信号との比較に基づいて、デコード回路15のMSB CHから出力されたMSBのビット列信号のBERと、LSB CHから出力されたMiddle Eye測定信号のBERをそれぞれ算出する(誤り率算出ステップS11)。
【0059】
次に、制御部60は、全ての第1の基準電圧Vth1についてステップS11までの処理が実行されたか否かを判断する(ステップS12)。全ての第1の基準電圧Vth1についてステップS11までの処理が実行されていない場合には、制御部60は、ステップS13の処理を実行する。一方、全ての第1の基準電圧Vth1についてステップS11までの処理が実行された場合には、制御部60は、ステップS14の処理を実行する。
【0060】
ステップS13において基準電圧設定部14は、中電圧範囲H2における新たな第1の基準電圧Vth1を第1の0/1判別器11に設定する(基準電圧設定ステップS13)。次に、制御部60は、再びステップS4以降の処理を実行する。
【0061】
ステップS14において誤り率算出部33は、ステップS11で得られた全ての第1の基準電圧Vth1についてのMiddle Eye測定信号のBERに基づいて、第1の基準電圧Vth1の変化に応じたMiddle Eye測定信号のBERの変化を示すバスタブ曲線を作成する(誤り率算出ステップS14)。
【0062】
次に、表示部40は、誤り率算出ステップS14で作成されたバスタブ曲線を表示する(ステップS15)。
【0063】
以下、図7のフローチャートを参照しながら、図5のデコードステップS8の処理の一例を説明する。
【0064】
まず、EXOR回路15aは、第2の0/1判別器12からの判別信号D2と、第3の0/1判別器13からの判別信号D3との排他的論理和として「0」を出力する(EXORステップS41)。
【0065】
次に、OR回路15bは、第1の0/1判別器11からの判別信号D1と、EXORステップS41の出力との論理和として判別信号D1を出力する(ORステップS42)。つまり、ORステップS42は、基準電圧設定ステップS1により、第2の基準電圧Vth2と第3の基準電圧Vth3とが中電圧範囲H2において互いに等しい一定値に設定されることにより、Middle Eye測定信号(判別信号D1)をレベル測定ステップS9に出力する。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、クロック再生に関わる第2の基準電圧Vth2を中電圧範囲H2において一定値に固定した状態で、第1の基準電圧Vth1を中電圧範囲H2において可変に設定できるため、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0067】
より詳細には、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、中電圧範囲H2において第3の基準電圧Vth3が第2の基準電圧Vth2と等しい一定値に設定されることにより、クロック再生用の判別信号D2をMSB CHに供給しつつ、LSB CHでMiddle Eye測定信号を解析することができる。
【0068】
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る誤り率測定装置110について図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については適宜説明を省略する。また、第1の実施形態と同様の動作についても適宜説明を省略する。図8に示すように、本実施形態においては、PAM4デコーダ10の構成が第1の実施形態と異なっている。
【0069】
本実施形態のPAM4デコーダ10が備えるデコード回路16は、論理回路で構成されるものであって、第1〜第3の0/1判別器11〜13からそれぞれ出力された判別信号D1〜D3から複数のビット列信号を生成するようになっている。例えば、デコード回路16は、第1の0/1判別器11からの判別信号D1と、第2の0/1判別器12からの判別信号D2との否定排他的論理和を出力するEXNOR回路16aと、第3の0/1判別器13からの判別信号D3と、EXNOR回路16aの出力との論理積を出力するAND回路16bと、を有する。
【0070】
AND回路16bは、基準電圧設定部14により、第1〜第3の基準電圧Vth1〜Vth3がそれぞれ高電圧範囲H1、中電圧範囲H2、低電圧範囲H3の例えば中心電圧付近に設定される場合には、PAM4信号のLSBのビット列信号をLSBチャンネル(LSB CH)から出力する。
【0071】
また、デコード回路16は、基準電圧設定部14により、第2の基準電圧Vth2が中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近に設定される場合には、PAM4信号のMSBのビット列信号(判別信号D2)をMSBチャンネル(MSB CH)から出力する。
【0072】
一方、本実施形態に係る誤り率測定装置110が、デコード回路16のLSB CHから出力されるビット列信号に関してバスタブ曲線を作成する場合の動作例は以下のようになる。すなわち、図8に示すように、基準電圧設定部14は、第1の基準電圧Vth1と第2の基準電圧Vth2とを中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近の互いに等しい一定値に設定し、第3の基準電圧Vth3を中電圧範囲H2において可変に設定(掃引)する。
【0073】
図9の真理値表に示すように、EXNOR回路16aは、第1の基準電圧Vth1と第2の基準電圧Vth2とが等しい場合(すなわち、D1=D2)、AND回路16bの一方の入力Bに常に「1」を出力する。また、AND回路16bは、入力Bに常に「1」が入力されるため、常に判別信号D3の値をそのまま出力する。つまり、AND回路16bは、図8に示すように、基準電圧設定部14により、第1の基準電圧Vth1が中電圧範囲H2において第2の基準電圧Vth2と等しい一定値に設定されるとともに、第3の基準電圧Vth3が中電圧範囲H2において可変に設定される場合に、第3の0/1判別器13からの判別信号D3をMiddle Eye測定信号(MSBのビット列信号)として、LSB CHからレベル測定部31に出力するようになっている。このとき、比較用パターン発生部32は、誤り率算出部33のLSB CHに、比較用パルスパターン信号としてMSBのビット列信号を出力する。
【0074】
また、第2の基準電圧Vth2が中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近で固定されていることにより、デコード回路16は、クロック再生用の判別信号D2をMSB CHからクロック再生回路20に出力する。
【0075】
以下、本実施形態の誤り率測定装置110を用いる誤り率測定方法について、図10及び図11のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
【0076】
まず、基準電圧設定部14は、第1の基準電圧Vth1と第2の基準電圧Vth2とを中電圧範囲H2の例えば中心電圧付近の互いに等しい一定値として、それぞれ第1及び第2の0/1判別器11,12に設定する(基準電圧設定ステップS21)。
【0077】
次に、基準電圧設定部14は、中電圧範囲H2における第3の基準電圧Vth3の初期値を第3の0/1判別器13に設定する(基準電圧設定ステップS22)。
【0078】
次に、DUT200は、被測定信号としてのPAM4信号を誤り率測定装置110に送信する(ステップS23)。
【0079】
次に、第1の0/1判別器11は、判別信号D1を出力する(第1の0/1判別ステップS24)。また、第2の0/1判別器12は、判別信号D2を出力する(第2の0/1判別ステップS25)。また、第3の0/1判別器13は、判別信号D3としてMiddle Eye測定信号を出力する(第3の0/1判別ステップS26)。
【0080】
次に、クロック再生回路20は、第2の0/1判別器12から出力された判別信号D2からクロックを再生して再生クロックCLKとして出力する(クロック再生ステップS27)。
【0081】
次に、デコード回路16は、第1〜第3の0/1判別器11〜13からそれぞれ出力された判別信号D1〜D3から被測定信号のMSBのビット列信号を含む複数のビット列信号を生成する。すなわち、デコード回路16は、第2の基準電圧Vth2により得られた被測定信号のMSBのビット列信号をMSB CHから出力するとともに、第3の基準電圧Vth3により得られたMiddle Eye測定信号(MSBのビット列信号)をLSB CHから出力する(デコードステップS28)。
【0082】
次に、レベル測定部31は、デコードステップS28でMSB CHから出力されたMSBのビット列信号の電圧レベルと、デコードステップS28でLSB CHから出力されたMiddle Eye測定信号の電圧レベルを、クロック再生ステップS27から出力された再生クロックCLKのタイミングで測定する(レベル測定ステップS29)。
【0083】
次に、比較用パターン発生部32は、誤り率算出部33のMSB CH及びLSB CHに比較用パルスパターン信号としてMSBのビット列信号を出力する(ステップS30)。
【0084】
次に、誤り率算出部33は、レベル測定ステップS29により測定された電圧レベルと、ステップS30から出力された比較用パルスパターン信号との比較に基づいて、デコード回路16のMSB CHから出力されたMSBのビット列信号のBERと、LSB CHから出力されたMiddle Eye測定信号のBERをそれぞれ算出する(誤り率算出ステップS31)。
【0085】
次に、制御部60は、全ての第3の基準電圧Vth3についてステップS31までの処理が実行されたか否かを判断する(ステップS32)。全ての第3の基準電圧Vth3についてステップS31までの処理が実行されていない場合には、制御部60は、ステップS33の処理を実行する。一方、全ての第3の基準電圧Vth3についてステップS31までの処理が実行された場合には、制御部60は、ステップS34の処理を実行する。
【0086】
ステップS33において基準電圧設定部14は、中電圧範囲H2における新たな第3の基準電圧Vth3を第3の0/1判別器13に設定する(基準電圧設定ステップS33)。次に、制御部60は、再びステップS24以降の処理を実行する。
【0087】
ステップS34において誤り率算出部33は、ステップS31で得られた全ての第3の基準電圧Vth3についてのMiddle Eye測定信号のBERに基づいて、第3の基準電圧Vth3の変化に応じたMiddle Eye測定信号のBERの変化を示すバスタブ曲線を作成する(誤り率算出ステップS34)。
【0088】
次に、表示部40は、誤り率算出ステップS34で作成されたバスタブ曲線を表示する(ステップS35)。
【0089】
以下、図12のフローチャートを参照しながら、図10のデコードステップS28の処理の一例を説明する。
【0090】
まず、EXNOR回路16aは、第1の0/1判別器11からの判別信号D1と、第2の0/1判別器12からの判別信号D2との否定排他的論理和として「1」を出力する(EXNORステップS43)。
【0091】
次に、AND回路16bは、第3の0/1判別器13からの判別信号D3と、EXNORステップS43の出力との論理積として判別信号D3を出力する(ANDステップS44)。つまり、ANDステップS44は、基準電圧設定ステップS21により、第1の基準電圧Vth1と第2の基準電圧Vth2とが中電圧範囲H2において互いに等しい一定値に設定されることにより、Middle Eye測定信号(判別信号D3)をレベル測定ステップS29に出力する。
【0092】
以上説明したように、本実施形態に係る誤り率測定装置110は、クロック再生に関わる第2の基準電圧Vth2を中電圧範囲H2において一定値に固定した状態で、第3の基準電圧Vth3を中電圧範囲H2において可変に設定できるため、クロックロスを発生させることなく、Middle Eyeに関するバスタブ曲線を作成することができる。
【0093】
より詳細には、本実施形態に係る誤り率測定装置110は、中電圧範囲H2において第1の基準電圧Vth1が第2の基準電圧Vth2と等しい一定値に設定されることにより、クロック再生用の判別信号D2をMSB CHに供給しつつ、LSB CHでMiddle Eye測定信号を解析することができる。
【符号の説明】
【0094】
10 PAM4デコーダ
11 第1の0/1判別器
12 第2の0/1判別器
13 第3の0/1判別器
14 基準電圧設定部
15,16 デコード回路
15a EXOR回路
15b OR回路
20 クロック再生回路
30 誤り検出部
31 レベル測定部
33 誤り率算出部
100,110 誤り率測定装置
200 DUT
図1
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