特開2020-139257(P2020-139257A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 2020139257-マスク補助具 図000008
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-139257(P2020-139257A)
(43)【公開日】2020年9月3日
(54)【発明の名称】マスク補助具
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20200807BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20200807BHJP
【FI】
   A41D13/11 Z
   A62B18/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2019-51842(P2019-51842)
(22)【出願日】2019年3月1日
(71)【出願人】
【識別番号】515103065
【氏名又は名称】岳上 佳典
(72)【発明者】
【氏名】岳上 佳典
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA04
2E185CC33
2E185CC36
(57)【要約】
【課題】鼻と口を覆うマスクに取り付けし、マスク上部と鼻と頬骨の間に形成される隙間からの吐気漏れを軽減させることを目的とする。
【解決手段】適度の柔軟性をもつ薄膜片10を、上部を折り曲げ位置11、12から内側へ逆U字形に折り曲げた状態から、中央点13を固定したまま、両端部14、15をさらに16、17まで折り曲げると、薄膜片の下辺中間部が膨らんだ状態となるので、この薄膜片をマスク本体30の内側上辺部に接合し、この膨らみによりマスク上部と鼻と頬骨の間に形成される隙間を塞ぎ、この隙間からの吐気漏れを軽減させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク本体上辺部内側に取り付けする通気性がマスク本体より悪く、かつ適度な柔軟性を有する素材から作られた薄膜片で構成された補助具において、薄膜片の上部が内側へ逆U字形に折り曲げた状態から、両端をさらに下方に下げ、中央を頂点として端まで直線状に折り曲げた状態のときに生じる薄膜片の膨らみにより鼻と頬とマスク上辺で形成される隙間を塞ぐことを特徴とするマスク補助具。
【請求項2】
請求項1のマスク補助具を内蔵したマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻と口を覆うマスクにおいて、上部の隙間からの吐気を軽減するための補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的なマスクでは、鼻と口を覆うマスクにおいて、マスク上部と鼻と頬骨の間に形成される隙間から吐気が上昇し、吐気の水蒸気によりメガネが曇るという問題があった。
【0003】
このようなマスク上部と鼻と頬骨の間に形成される隙間から吐気が上昇することによるメガネの曇りを軽減ないし解消すべく、従来より幾つかの提案がなされている。
【0004】
例えば、特許文献1にあるように、マスク上部に塑性変形する樹脂や金属板をもうけ、これを鼻の形に合わせて折り曲げて前記の隙間を塞ぐように図っているものがある。
【0005】
さらに、例えば特許文献2、3にあるように、マスク上部にスポンジ状物質を備え、前記の隙間を塞ぐように図っているものがある。
【0006】
また、例えば特許文献4、5にあるように、マスク上端部に薄膜状で空気を通さないか又は空気を通しにくい素材で構成された薄膜片を頬に押しつけることにより前記の隙間を塞ぐように図っているものがある
【0007】
さらにまた、例えば特許文献6にあるように、マスク上部に薄膜片を設け、その膨らみで前記の隙間を塞ぐように図っているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−305279号広報
【特許文献2】特開2008−148984号広報
【特許文献3】特開2003−236000号広報
【特許文献4】特開2007−054270号広報
【特許文献5】特開2007−061585号広報
【特許文献6】特許第6007425号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述特許文献1に記載された塑性変形する樹脂や金属板をもうけたものでは、マスク上端部を頬に密着させることが難しく、前記の隙間を十分に塞ぐことができず、メガネの曇り止め機能は不十分である。
【0010】
さらに、前述特許文献2、3に記載されたマスク上部にスポンジ状物質を備えたものでは、使わない時の厚み及び容積が大きく保管上で良いとはいえない。
【0011】
そして、前述特許文献4、5に記載された薄膜片を頬に押しつけるようにしたものでは、薄膜片が平面的であり必ずしも前記の隙間を必ずしも塞ぐとはいえず、メガネの曇り止め機能が十分とはいえない。
【0012】
また、前述特許文献6に記載された薄膜片では、マスクとの接合部が3つの直線でできており、かつ薄膜片を折り曲げた頂点が2ヵ所となるので、製作がやや難しく大量生産には適していないと考えられる。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装着者の鼻の両側部分と頬部分およびマスク上辺で形成される隙間を塞ぎ、この隙間からの吐気を軽減させるマスクの補助具およびマスクを容易に製作し提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1のマスク補助具では、鼻と口を覆うマスク本体の上部内側に取り付けるもので、通気性がマスク本体より悪く、かつ適度な柔軟性を有する素材から作られた薄膜片は、上部が内側へ逆U字形に折り曲げた状態から、さらに中央から端までを直線状で中央を頂点として両端を下方に下げたときに生じる薄膜片の膨らみにより鼻と頬とマスク上辺で形成される隙間を塞ぐことを特徴とする。
【0015】
請求項2のマスクでは、請求項1のマスク補助具を取り付けまたは一体化したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、マスク本体上部に取り付けて使用すると、薄膜片下辺の膨らみにより、鼻と頬とマスク上辺の間に形成される隙間を減らし、この隙間からの吐気を軽減させメガネの曇りを軽減することができる。
【0017】
本発明では、薄膜片の折り曲げの頂点が1ヵ所であり、マスクとの接合または粘着が直線状でも良いので、製作が容易であり安価に提供することができる。
【0018】
本発明では、保管時の厚みは薄膜片の厚み又は折り曲げた薄膜片の厚みだけであり、スポンジ等の弾性体を使用する方法に比べて保管の容積が少なくでき、マスクに本発明を取り付けた状態で保管する場合にも、保管の容積はスポンジなどの弾性体を使用する場合に比べて少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態を示す補助具である薄膜片の展開図である
図2】同上薄膜片を逆U字形に折り曲げた状態で顔側から見た図である
図3】同上薄膜片を膨らせた状態で顔側から見た図である
図4】同上の状態を上から見た図である
図5】本発明の補助具をプリーツ形マスクに取り付けした状態の図である
図6】薄膜片とマスクの配置を示す図である
【発明を実施するための形態】
【0020】
薄膜片を逆U字形に折り曲げた状態の保持のためには、薄膜片中央部で接合または粘着すると良い。
【0021】
薄膜片を逆U字形に折り曲げた状態から両端をさらに深く折り曲げた状態を保持し、膨らみの安定確保を図るためには、薄膜片の両端部付近を接合または粘着すると良い。
【0022】
薄膜片に、弾性又は張りのある補強材を取り付けすると、補強材の部分的有無強弱により、薄膜片の曲がり具合を鼻の頂部と谷部で異なる状態で対応することができる。
【0023】
薄膜片とマスクを接合又は粘着する時期は、薄膜片を折り曲げる前でも後でも良い。
【符号の説明】
【0024】
10 薄膜片
11 折り曲げる位置
12 折り曲げる位置
13 中央点
14 折り曲げる前の端点の位置
15 折り曲げる前の端点の位置
16 最終折り曲げた後の端点14の位置
17 最終折り曲げた後の端点15の位置
22 接合部
26 粘着部
30 マスク本体
31 耳掛紐
40 接合部(本補助具とマスク本体の接合または粘着部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6